JPWO2016006484A1 - 大型構造物の検査装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、高エネルギーの透過X線の検出のために最適化された構成を有する、大型構造物の検査装置を提供することを目的とする。本発明は、加速電圧500kV〜30MVのX線源から、大型構造物にX線を照射する、照射機能と、上記大型構造物を透過したX線を、放射線検出器で検出する、検出機能と、を備える、大型構造物の検査装置であって、上記放射線検出器が、基板、該基板上に載置された隔壁、及び、該隔壁により区画されたセル内に充填された蛍光体層からなるシンチレータパネルを具備する、大型構造物の検査装置を提供する。

Description

本発明は、大型構造物の検査装置に関する。
近年、建造から長期間が経過した高速道路等の建造物すなわち大型構造物において、その老朽化による信頼性低下が問題化している。その補修は急務といえるが、予めその内部構造等を把握しておく必要があることから、使用されたコンクリート等の破壊を伴うことのない、非破壊検査方法の重要性が増しつつある。
非破壊検査方法としては超音波探傷法又はX線透過試験が挙げられるが、中でもX線透過試験は、コンクリート等からなる大型構造物に高エネルギーのX線を照射し、大型構造物を透過したX線をフラットパネルディテクターで検出して、透過X線の強度に応じた透過像を得る方法である(特許文献1)。
特開平10−197456号公報
しかしながら、医療又は工業検査用の従来の間接変換方式フラットパネルディテクターでは、透過X線をシンチレーション光に変換する蛍光体層の厚さが薄すぎるため、高エネルギーの透過X線の吸収が少なく、感度が不十分であった。一方で、蛍光体層の厚さを増して感度向上を図った場合には、蛍光体層内でのシンチレーション光の散乱が顕著になり、却って得られる透過像が不鮮鋭となることが問題視されていた。
そこで本発明は、高エネルギーの透過X線の検出のために最適化された構成を有する、大型構造物の検査装置を提供することを目的とする。
この課題は次の技術手段の何れかによって達成される。
(1) 加速電圧500kV〜30MVのX線源から、大型構造物にX線を照射する、照射機能と、上記大型構造物を透過したX線を、放射線検出器で検出する、検出機能と、を備える、大型構造物の検査装置であって、上記放射線検出器が、基板、該基板上に載置された隔壁、及び、該隔壁により区画されたセル内に充填された蛍光体層からなるシンチレータパネルを具備する、大型構造物の検査装置。
(2) 上記基板及び該基板上に載置された隔壁の反射率が、25〜85%である、上記(1)に記載の大型構造物の検査装置。
(3) 上記シンチレータパネルが、上記隔壁と上記蛍光体層との間に、反射層を有し、該反射層は、金属酸化物を含有する、上記(1)又は(2)に記載の大型構造物の検査装置。
(4) 上記反射層の平均厚さが、5〜50μmである、上記(3)に記載の大型構造物の検査装置。
(5) 上記金属酸化物が、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化ビスマス及び酸化ガドリニウムからなる群から選ばれる化合物である、上記(3)又は(4)に記載の大型構造物の検査装置。
(6) 上記セルの上半部における上記反射層の平均厚さが、上記セルの下半部における上記反射層の平均厚さよりも大きい、上記(3)〜(5)のいずれかに記載の大型構造物の検査装置。
(7) 上記蛍光体層が、粒状の蛍光体を含有し、該蛍光体の平均一次粒子径が、1〜50μmである、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の大型構造物の検査装置。
(8) 上記シンチレータパネルが、上記隔壁と上記蛍光体層との間に、遮蔽層を有し、該遮蔽層は、金属からなる、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の大型構造物の検査装置。
(9) 上記隔壁の高さが、0.4mm以上である、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の大型構造物の検査装置。
(10) 上記蛍光体層が、組成及び/又は厚さが異なる複数の態様からなる、上記(1)〜(9)のいずれかに記載の大型構造物の検査装置。
(11) X線吸収率が最大の上記蛍光体層におけるX線吸収率をP、X線吸収率が最小の上記蛍光体層におけるX線吸収率をQ、としたときに、P/Q≧1.5の関係を満たす、上記(1)〜(10)のいずれかに記載の大型構造物の検査装置。
本発明によれば、大型構造物の内部構造等を、非破壊ながら高い精度で検査することができる。
本発明の大型構造物の検査装置が具備する放射線検出器の構成を、模式的に表した断面図である。 本発明の大型構造物の検査装置が具備するシンチレータパネルの構成を、模式的に表した断面図である。 本発明の大型構造物の検査装置が具備する放射線検出器の構成を、模式的に表した断面図である。 本発明の大型構造物の検査装置が具備するシンチレータパネルの構成を、模式的に表した斜視図である。 本発明の大型構造物の検査装置が具備するシンチレータパネルの構成を、模式的に表した斜視図である。
以下、図を用いて本発明の大型構造物の検査装置の具体的な構成について説明するが、本発明はこれらに限定されない。
図1は、本発明の大型構造物の検査装置が具備する放射線検出器の構成を、模式的に表した断面図である。放射線検出器1は、シンチレータパネル2、出力基板3及び電源部11からなる。シンチレータパネル2は、蛍光体層6を有し、蛍光体層6は入射したX線のエネルギーを吸収して、波長が300〜800nmの範囲の電磁波、すなわち、可視光線を中心に、紫外光から赤外光にわたる範囲の電磁波(光)であるシンチレーション光を放射する。
シンチレータパネル2は、基板4と、その上に区画された空間すなわちセルを形成するための隔壁5と、隔壁5で区画された空間内に充填された蛍光体層6と、隔壁5の表面と蛍光体層6との間に形成された遮蔽層12と、反射層13と、から構成される。
出力基板3は、基板10上に、光電変換素子とTFTとからなる画素が2次元状に形成された、光電変換層8及び出力層9を有する。シンチレータパネル2の出光面と、出力基板3の光電変換層8とを、ポリイミド樹脂等からなる隔膜層7を介して、接着又は密着させることで、放射線検出器1が得られる。蛍光体層6で発光した光が光電変換層8に到達すると、光電変換層8で光電変換が行われ、出力層9を通じて電気信号が出力される。本発明の大型構造物の検査装置が具備するシンチレータパネルは各セルを隔壁が区画しているので、格子状に配置された光電変換素子の画素の大きさ及びピッチと、シンチレータパネルのセルの大きさ及びピッチとを一致させることにより、光電変換素子の各画素と、シンチレータパネルの各セルとを対応づけることができる。
本発明の大型構造物の検査装置が具備するシンチレータパネルは、基板、及び、該基板上に載置された隔壁、及び、該隔壁により区画されたセル内に充填された蛍光体層からなることを特徴とする。
基板とは、隔壁を載置する対象となる、平板状の支持体をいう。基板の材質としては、例えば、高分子、半導体、金属、セラミック又はガラスが挙げられる。高分子化合物としては、例えば、ポリエステル、セルロースアセテート、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート又は炭素繊維強化樹脂が挙げられる。半導体としては、例えば、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム燐又はガリウム窒素が挙げられる。金属としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、鉛、タングステン又はモリブデンが挙げられる。セラミックとしては、例えば、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ムライト又はステアタイトが挙げられる。ガラスとしては、例えば、石英、ホウ珪酸ガラス又は化学的強化ガラスが挙げられる。
高エネルギーのX線を照射すると、大型構造物内で大部分のX線が散乱し、これがそのままシンチレータパネルに照射されると、得られる透過像すなわち画像の鮮鋭性が低下する。このため、基板としては散乱した低エネルギーのX線(以下、「散乱X線」)を選択的に吸収し、散乱しなかった高エネルギーのX線(以下、「直進X線」)を選択的に透過するものが好ましい。より具体的には、厚さ5〜20mmの鉛と同等のX線吸収特性を示す基板が好ましい。
本発明の大型構造物の検査装置が具備するシンチレータパネルは、隔壁を有する。隔壁によってシンチレーション光の散乱が抑制され、かつ、散乱X線を吸収できることから、得られる画像の鮮鋭性が向上する。
図2は、本発明の大型構造物の検査装置が具備するシンチレータパネルの構成を、模式的に表した断面図である。
隔壁5の高さL1は、0.4〜50mmが好ましく、1〜20mmがより好ましい。L1が50mmを超えると、直進X線が蛍光体層内で散乱し、得られる画像の鮮鋭性が低下する場合がある。一方で、L1が0.4mm未満であると、高エネルギーの直進X線を十分にシンチレーション光に変換できず、シンチレータパネルの輝度が低下する場合がある。
隣接する隔壁の間隔L2は、0.1〜5mmが好ましく、0.2〜1mmがより好ましい。L2が0.1mm未満であると、セル内への蛍光体層の形成が困難になり易い。一方で、L2が5mmを超えると、得られる画像の鮮鋭性が低下する場合がある。
隔壁の底部幅L3は、0.01〜0.3mmが好ましく、0.03〜0.15mmがより好ましい。L3が0.01mm未満であると、パターンの欠陥が生じ易くなる。一方で、L3が0.3mmを超えると、蛍光体層の体積が不十分となるため、シンチレータパネルの輝度が低下する場合がある。
隔壁の頂部幅L4は、0.005〜0.2mmが好ましく、0.02〜0.1mmがより好ましい。L4が0.005mm未満であると、隔壁の強度が低下し、パターンの欠陥が生じ易くなる。一方で、L4が0.2mmを超えると、蛍光体層からシンチレーション光を取り出せる面積が狭くなり、シンチレータパネルの輝度が低下する場合がある。
L1〜L4は、基板に対して垂直な、シンチレータパネルの断面をクロスセクションポリッシャー等の研磨装置により露出させ、走査型電子顕微鏡(例えば、S2400;日立製作所製)で断面を観察し、測定することができる。ここで、隔壁と基板との接触部における隔壁の幅を、L3とする。また、隔壁の最頂部の幅を、L4とする。
隔壁は、その強度に加えて、X線の吸収率、光の反射率を高めるため、無機物からなることが好ましい。ここで無機物とは、単純な一部の炭素化合物(グラファイト若しくはダイヤモンド等炭素の同素体等)及び炭素以外の元素で構成される化合物をいう。なお、「無機物からなり」とは、厳密な意味で無機物以外の成分の存在を排除するものではなく、原料となる無機物自体が含有する不純物や、隔壁の製造の過程において混入する不純物程度の無機物以外の成分の存在は、許容される。隔壁の原料となる無機物としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、鉛、タングステン若しくはモリブデン等の金属、酸化チタン若しくは酸化アルミニウム等の金属酸化物又はホウケイ酸ガラス等のガラスが挙げられる。
隔壁の空隙率は、25%以下であることが好ましい。空隙率が25%を超えると、隔壁の強度が不十分となる場合がある。隔壁の空隙率は、基板に対して垂直な隔壁の断面の画像を走査型電子顕微鏡で撮影し、隔壁の固体部分と空隙部分とを2値化により区別し、空隙部分の比率を画像解析で求めて測定することができる。
本発明の大型構造物の検査装置が具備するシンチレータパネルは、シンチレータパネルを構成する基板及び該基板上に載置された隔壁の反射率が、25〜85%であることが好ましい。ここで基板及び該基板上に載置された隔壁とは、基板上に隔壁のみが載置されたものをいい、隔壁により区画されたセル内に、蛍光体層が充填されていない状態のものをいう。なお、蛍光体層が充填される前に、基板及び隔壁の表面に後述する反射層又は遮蔽層等が形成される場合には、それらを含めての状態をいう。また反射率とは、分光測色計(例えば、CM−2600d;コニカミノルタ社製)を用いて測定された、波長530nmのSCI反射率をいい、基板及び該基板上に載置された隔壁の反射率とは、隔壁が載置された側から基板及び隔壁に光を照射した場合の反射率をいう。該反射率が25%未満であると、シンチレータパネルの輝度が低下する場合がある。一方で、該反射率が85%を超えると、画像の鮮鋭性が低下する場合がある。この画像の鮮鋭性の低下は、基板及び隔壁によるシンチレーション光の吸収が低減し、光電変換層に散乱X線によるシンチレーション光が到達してしまう割合が高まることに起因すると考えられる。すなわち、散乱X線は低エネルギーのため、蛍光体層の中でも基板に近い側のみでシンチレーション光を放射しやすい。ここで、上記基板及び該基板上に載置された隔壁の反射率が85%を超える場合、基板付近における散乱X線による発光が光電変換層側に効率的に取り出されてしまうため、画像の鮮鋭性が低下することがある。これに対し、該反射率が85%以下の場合、散乱X線による発光は基板側から光電変換層側に向かって長い距離を進行する過程において適度に隔壁に吸収されるのに対し、高エネルギーの直進X線は蛍光体層の基板側から光電変換層側までのどの部分においても概ね均等にシンチレーション光を放射するため、隔壁による吸収の影響が散乱X線に比べて小さい。このため、散乱X線の影響が相対的に低減し、画像の鮮鋭性が向上すると考えられる。
本発明の大型構造物の検査装置が具備するシンチレータパネルは、隔壁と蛍光体層との間に、金属酸化物を含有する反射層を有することが好ましい。ここで、隔壁と蛍光体層との間に反射層を有するとは、例えば、蛍光体層と接する基板及び隔壁の表面に、反射層が形成されている状態をいう。反射層は、金属酸化物を主成分とすることが好ましい。なお、金属酸化物を主成分とするとは、反射層に占める金属酸化物の割合が、50体積%以上であることをいう。シンチレータパネルが、隔壁と蛍光体層との間に金属酸化物を含有する反射層を有することにより、基板及び該基板上に載置された隔壁の反射率を好適なものに制御することができる。
反射層の平均厚さは、5〜50μmであることが好ましい。ここで反射層の平均厚さとは、基板に対して垂直な、シンチレータパネルの断面において、無作為に選択した10のセルの反射層の面積を、反射層の形成長さで除した値をいい、反射層の形成長さとは、該10のセルの断面において反射層とその下層(隔壁又は遮蔽層等)が接触している部位の長さの総延長をいう。より具体的には、反射層の平均厚さは、基板に対して垂直な、シンチレータパネルの断面を研磨装置により露出させ、走査型電子顕微鏡で断面を観察し、画像処理をして算出することができる。
反射層の平均厚さが5μm未満であると、反射率が不十分となる場合がある。一方で、該厚さが50μmを超えると、反射率が高くなりすぎて、得られる画像の鮮鋭性が低下する場合がある。また、蛍光体層の体積が不十分となるため、シンチレータパネルの輝度が低下する場合がある。
反射層が含有する金属酸化物は、より好適な反射率を達成するため、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化ビスマス及び酸化ガドリニウムからなる群から選ばれる化合物であることが好ましい。これらの酸化物により構成される反射層は、適切な反射率を有することから好ましい。なお、蛍光体層中で発生した散乱X線を吸収して画像の鮮鋭性をさらに向上させるため、重元素である酸化バリウム、酸化ビスマス及び酸化ガドリニウムがより好ましい。
本発明の大型構造物の検査装置が具備するシンチレータパネルが反射層を有する場合、セルの上半部における反射層の平均厚さが、セルの下半部における反射層の平均厚さよりも大きいことが好ましい。ここでセルの上半部における反射層の平均厚さとは、基板に対して垂直な、シンチレータパネルの断面において、無作為に選択した10のセルについて、セルの上半分の領域、すなわち隔壁の高さL1の中央値(隔壁の高さL1の二等分点)よりも上方の領域に形成された反射層の面積を、反射層の形成長さで除した値をいう。同様に、セルの下半部における反射層の平均厚さとは、基板に対して垂直な、シンチレータパネルの断面において、無作為に選択した10のセルについて、セルの下半分の領域、すなわち隔壁の高さL1の中央値(隔壁の高さL1の二等分点)よりも下方の領域に形成された反射層の面積を、反射層の形成長さで除した値をいう。このような構成とすることにより、セル底部において発生した散乱X線によるシンチレーション光が隔壁により吸収され易くなり、画像の鮮鋭性が向上し易くなる。
本発明の大型構造物の検査装置が具備するシンチレータパネルは、隔壁と蛍光体層との間に、金属を含有する遮蔽層を有することが好ましい。シンチレータパネルが、隔壁と蛍光体層との間に金属を含有する遮蔽層を有することにより、隣接するセルへのシンチレーション光の漏れを抑止することができる。また、遮蔽層が適度なX線吸収性を有するX線吸収層である場合には、高エネルギーの直進X線がセル内で蛍光体層と相互作用した際に発生する散乱X線が吸収されて、隣接するセルへの漏れを抑止できることから、得られる画像の鮮鋭性の低下を抑制できる。遮蔽層は、金属を主成分とすることが好ましい。なお、金属を主成分とするとは、遮蔽層に占める金属の割合が、50体積%以上であることをいう。
遮蔽層形成法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタ法若しくはCVD法等の真空製膜法、メッキ法、ペースト塗布法又はスプレーによる噴射法が挙げられる。遮蔽層が含有する金属としては、例えば、アルミニウム、クロム、銀、タングステン、モリブデン又は鉛が挙げられるが、X線の吸収率が高い、銀、タングステン、モリブデン又は鉛が好ましい。遮蔽層の平均厚さは、0.0001〜0.5mmが好ましい。遮蔽層の平均厚さが0.0001mm未満であると、シンチレーション光の漏れの抑制効果やX線吸収効果が不十分となりやすい。一方で、0.5mmを超えると、蛍光体層の体積が不十分となるため、シンチレータパネルの輝度が低下する場合がある。遮蔽層の平均厚さは、反射層の平均厚さと同様の手法で算出することができる。
隔壁と蛍光体層との間に、遮蔽層及び反射層の両方を形成する場合は、遮蔽層による吸収で反射率が不十分となることを回避するため、遮蔽層上に反射層を形成することが好ましい。
本発明の大型構造物の検査装置が具備するシンチレータパネルにおいては、隔壁により区画されたセル内に、蛍光体層が充填されている。蛍光体層が含有する蛍光体としては、例えば、CsI、CsBr、BaF、BaFI、BaFBr、GOS(GdS)、GSO(GdSiO)、BGO(BiGe12)、LSO(LuSiO)、LuAP(LuAlO)、PbWO又はCaWOが挙げられる。発光効率を高めるため、蛍光体に賦活剤を添加しても構わない。蛍光体に添加する賦活剤としては、例えば、インジウム(In)、タリウム(Tl)、リチウム(Li)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、ナトリウム(Na)、テルビウム(Tb)、ユーロピウム(Eu)又はプラセオジム(Pr)が挙げられる。
本発明の大型構造物の検査装置が具備するシンチレータパネルは、蛍光体層が、粒状の蛍光体を含有し、該蛍光体の平均一次粒子径が、1〜50μmであることが好ましい。蛍光体層が粒状の蛍光体を含有すると、蛍光体層中でのシンチレーション光の散乱を好適なものに制御することができ、隔壁が散乱X線によるシンチレーション光を適度に吸収して、得られる画像の鮮鋭性が向上する。
蛍光体層が粒状の蛍光体を含有する、とは、基板に対して垂直な、シンチレータパネルの断面において、無作為に選択した10セルに充填された全ての蛍光体について、断面の長径と短径とを測定し、該長径を短径で除した値の平均値が10以下であることをいう。また、蛍光体の平均一次粒子径とは、基板に対して垂直な、シンチレータパネルの断面において、無作為に選択した10セルに充填された全ての粒状の蛍光体について、断面積の円換算粒子径を算出し、それらを面積率で重み付けした加重平均値をいう。より具体的には、蛍光体の平均一次粒子径は、基板に対して垂直な、シンチレータパネルの断面を研磨装置により露出させ、走査型電子顕微鏡で断面を観察し、画像処理をして算出することができる。
また、粒状の蛍光体を含有する蛍光体層内でのシンチレーション光の散乱をさらに好適なものに制御するため、蛍光体粒子同士の空間を、高屈折率の樹脂で充填することが好ましい。粒状の蛍光体としては、例えば、タリウム(Tl)をドープしたGOS(GdS)が挙げられる。
本発明のシンチレータパネルは、隔壁により区画されたセル内に充填された蛍光体層が、組成及び/又は厚さが異なる複数の態様からなることが好ましい。このような構成とすることにより、蛍光体層が、X線吸収率が異なる、複数の態様の蛍光体層からなる、シンチレータパネルが得られる。ここでX線吸収率とは、1MeVのX線についての各蛍光体層の吸収率をいい、各蛍光体層の組成及び厚さに基づいて、放射線シミュレーションプログラムであるEGS5を用いて算出することができる。
組成及び/又は厚さが異なる複数の態様からなる蛍光体層を形成する方法としては、例えば、隔壁により区画されたセル内に、パターン化されたメタルマスクを介して、特定のセルにのみ蛍光体ペーストを真空印刷する方法を、複数種の蛍光体ペーストを用いて繰り返す方法が挙げられる。
本発明の大型構造物の検査装置が具備するシンチレータパネルは、大型構造物の検査に用いるものであって、高エネルギーのX線に対して高い感度及び画像の鮮鋭性を奏することから、大型構造物の内部構造等を、非破壊ながら高い精度で検査することができる。ここで大型構造物とは、その最小幅が20cm以上であり、かつ、500keVのエネルギーを有するX線の透過率が、JIS A5308で規定されるレディミクストコンクリートである普通18−8−20−Nの硬化物の、厚さ20cmの部位における透過率よりも小さい物体をいう。
本発明の大型構造物の検査装置は、加速電圧500kV〜30MVのX線源から、大型構造物にX線を照射する、照射機能と、上記大型構造物を透過したX線を、放射線検出器で検出する、検出機能と、を備えることを特徴とする。言い換えれば、本発明の大型構造物の検査装置は、加速電圧500kV〜30MVのX線源から、大型構造物にX線を照射する、照射工程と、上記大型構造物を透過したX線を、放射線検出器で検出する、検出工程と、を備える、大型構造物の検査方法を実現するためのものである。
X線源の加速電圧は、高エネルギーのX線の発生効率を高めるため、1MV以上が好ましく、2MV以上がより好ましい。また、検出器における検出効率を高めるため、20MV以下が好ましく、10MV以下がより好ましい。
上記の検査方法が備える照射工程と検出工程とは、同時に開始/終了をしても構わないし、それらのタイミングが前後しても構わない。より具体的には、例えば、大型構造物に予め弱めのX線を照射して検出工程を開始しておき、一定時間後にX線源の加速電圧を500kV〜30MVにして、照射工程を開始しても構わないし、大型構造物に加速電圧500kV〜30MVのX線源からX線を予め照射しておき、一定時間後に検出工程を開始しても構わない。
隔壁を形成する方法としては、例えば、機械加工、フォトリソグラフィー又は3Dプリンタによる形成が挙げられるが、高強度の隔壁を高精細に形成できることから、感光性ペーストを用いてフォトリソグラフィー又は3Dプリンタで隔壁を形成することが好ましい。中でも、大面積の加工が容易であり、タクトタイムが短く、さらに製造コストが安価であることから、感光性ガラスペーストを用いてフォトリソグラフィーでガラスを主成分とする隔壁を形成することが好ましい。
ガラスを主成分とする隔壁は、例えば、基材の表面に、ガラス粉末を含有する感光性ペーストを塗布して塗布膜を得る、塗布工程と、塗布膜を露光及び現像して、隔壁の焼成前パターンを得る、パターン形成工程と、パターンを焼成して、隔壁パターンを得る、焼成工程と、により形成できる。ガラスを主成分とする隔壁を製造するためには、塗布工程で用いるガラス粉末含有ペーストが含有する無機成分の50〜100質量%がガラス粉末である必要がある。
ガラス粉末含有ペーストが含有するガラス粉末は、焼成温度で軟化するガラスが好ましく、軟化温度が700℃以下である、低軟化点ガラスがより好ましい。
軟化温度は、示差熱分析装置(例えば、差動型示差熱天秤TG8120;株式会社リガク製)を用いて、サンプルを測定して得られるDTA曲線から、吸熱ピークにおける吸熱終了温度を接線法により外挿して求めることができる。より具体的には、まず、示差熱分析装置を用いて、アルミナ粉末を標準試料として、室温から20℃/分で昇温して、測定サンプルとなる無機粉末を測定し、DTA曲線を得る。そして得られたDTA曲線より、吸熱ピークにおける吸熱終了温度を接線法により外挿して求めた軟化点Tsを、軟化温度とすることができる。
低軟化点ガラスを得るためには、ガラスを低軟化点化するために有効な化合物である、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛及びアルカリ金属の酸化物からなる群から選ばれる金属酸化物を用いることができるが、アルカリ金属の酸化物を用いて、ガラスの軟化温度を調整することが好ましい。ここでアルカリ金属とは、リチウム、ナトリウム及びカリウムからなる群から選ばれる金属をいう。
低軟化点ガラスに占めるアルカリ金属酸化物の割合は、2〜20質量%であることが好ましい。アルカリ金属酸化物の割合が2質量%未満であると、軟化温度が高くなり、焼成工程を高温で行う必要が生じてしまい、隔壁に欠陥が生じ易い。一方で、アルカリ金属酸化物の割合が20質量%を超えると、焼成工程においてガラスの粘度が過度に低下し、得られる格子状の焼成後パターンの形状に歪みが生じ易い。
また低軟化点ガラスは、高温での粘度を至適なものとするために、酸化亜鉛を3〜10質量%含有することが好ましい。低軟化点ガラスに占める酸化亜鉛の割合が3質量%未満であると、高温での粘度が高くなる。一方で、酸化亜鉛の含有量が10質量%を超えると、低軟化点ガラスの製造コストが高くなる。
さらに低軟化点ガラスは、安定性、結晶性、透明性、屈折率又は熱膨張特性の調整のため、酸化ケイ素、酸化ホウ素、酸化アルミニウム及びアルカリ土類金属の酸化物からなる群から選ばれる金属酸化物を含有することが好ましい。ここでアルカリ土類金属とは、マグネシウム、カルシウム、バリウム及びストロンチウムからなる群から選ばれる金属をいう。好ましい低軟化点ガラスの組成範囲の一例を、以下に示す。
アルカリ金属酸化物 : 2〜20質量%
酸化亜鉛 : 3〜10質量%
酸化ケイ素 : 20〜40質量%
酸化ホウ素 : 25〜40質量%
酸化アルミニウム : 10〜30質量%
アルカリ土類金属酸化物 : 5〜15質量%
ガラス粉末を含む無機粉末の粒子径は、粒度分布測定装置(例えば、MT3300;日機装株式会社製)を用いて測定をすることができる。より具体的には、水を満たした粒度分布測定装置の試料室に無機粉末を投入し、300秒間超音波処理を行ってから測定をすることができる。
低軟化点ガラス粉末の50%体積平均粒子径(以下、「D50」)は、1.0〜4.0μmであることが好ましい。D50が1.0μm未満であると、ガラス粉末が凝集し、均一な分散性が得られなくなって、ペーストの流動安定性が低下する。一方で、D50が4.0μmを超えると、焼成工程で得られる焼成後パターンの表面凹凸が大きくなり、事後的に隔壁が破壊される原因となり易い。
ガラス粉末含有ペーストは、焼成工程における格子状パターンの収縮率の制御や、最終的に得られる隔壁の形状保持のため、低軟化点ガラス以外に、軟化温度が700℃を超える高軟化点ガラス又は酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン若しくは酸化ジルコニウム等のセラミックス粒子を、フィラーとして含有しても構わない。無機成分全体に占めるフィラーの割合は、ガラス粉末の焼結が阻害されることによる隔壁の強度低下を防ぐため、50質量%以下であることが好ましい。フィラーのD50は、低軟化点ガラス粉末と同様であることが好ましい。
塗布工程は、基材の表面に、ガラス粉末含有ペーストを全面又は部分的に塗布して塗布膜を得る工程である。基材としては、ガラス板又はセラミックス板等の高耐熱性の支持体を用いることができる。ガラス粉末含有ペーストを塗布する方法としては、例えば、スクリーン印刷法、バーコーター、ロールコーター、ダイコーター又はブレードコーターが挙げられる。得られる塗布膜の厚さは、塗布回数、スクリーンのメッシュサイズ又はペーストの粘度等により調整することができる。
パターン形成工程は、例えば、塗布工程で得られた塗布膜を、所定の開口部を有するフォトマスクを介して露光する露光工程と、露光後の塗布膜における、現像液に可溶な部分を溶解除去する現像工程と、から構成することができる。
露光工程は、露光により塗布膜の必要な部分を光硬化させて、又は、塗布膜の不要な部分を光分解させて、塗布膜の任意の部分を、現像液に可溶とする工程である。現像工程は、露光後の塗布膜における、現像液に可溶な部分を現像液で溶解除去して、必要な部分のみが残存した格子状の焼成前パターンを得る工程である。
露光工程においてはフォトマスクを用いずに、レーザー光等で任意のパターンを直接描画しても構わない。露光装置としては、例えば、プロキシミティ露光機が挙げられる。露光工程で照射する活性光線としては、例えば、近赤外線、可視光線又は紫外線が挙げられるが、紫外線が好ましい。またその光源としては、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ又は殺菌灯が挙げられるが、超高圧水銀灯が好ましい。露光条件は塗布膜の厚さにより異なるが、1〜100mW/cmの出力の超高圧水銀灯を用いて、0.01〜30分間露光をすることが通常である。
現像工程における現像の方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法又はブラシ法が挙げられる。現像液としては、露光後の塗布膜における不要な部分を溶解することが可能な溶媒を適宜選択すればよいが、水を主成分とする水溶液が好ましい。例えば、ガラス粉末含有ペーストがカルボキシル基を有するポリマーを含有する場合には、現像液としてアルカリ水溶液を選択することができる。アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム又は水酸化カルシウム等の無機アルカリ水溶液又はテトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン若しくはジエタノールアミン等の有機アルカリ水溶液が挙げられるが、焼成工程における除去が容易であることから、有機アルカリ水溶液が好ましい。アルカリ水溶液の濃度は、0.05〜5質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。アルカリ濃度が0.05質量%未満であると、露光後の塗布膜における不要な部分が十分に除去されない場合がある。一方で、アルカリ濃度が5質量%を超えると、格子状の焼成前パターンの剥離又は腐食のおそれがある。現像温度は、工程管理を容易にするため、20〜50℃が好ましい。
露光及び現像によるパターン形成を行うには、塗布工程で塗布するガラス粉末含有ペーストが、感光性であることが必要である。すなわち、ガラス粉末含有ペーストが、感光性有機成分を含有する必要がある。感光性のガラス粉末含有ペーストに占める有機成分の割合は、30〜80質量%であることが好ましく、40〜70質量%であることがより好ましい。有機成分が30質量%未満であると、ペースト中の無機成分の分散性が低下し、焼成工程で欠陥が生じ易くなるばかりでなく、ペースト粘度が高くなって塗布性が低下し、さらにペーストの安定性も低下し易い。一方で、有機成分が80質量%を超えると、焼成工程における格子状パターンの収縮率が大きくなって、欠陥が生じ易くなる。
感光性のガラス粉末含有ペーストが含有するガラス粉末は、焼成工程において有機成分をほぼ完全に除去し、最終的に得られる隔壁の強度を確保するため、軟化温度が480℃以上であることが好ましい。軟化温度が480℃未満であると、焼成工程において有機成分が十分に除去される前にガラス粉末が軟化してしまい、焼結後のガラス中に有機成分が残存し、隔壁の着色を誘発してシンチレータパネルの輝度を低下させる等の懸念がある。
感光性のガラス粉末含有ペーストにおいては、露光時の光散乱を抑制し、高精度のパターンを形成するため、ガラス粉末の屈折率n1と、有機成分の屈折率n2とが、−0.1 < n1−n2 < 0.1の関係を満たすことが好ましく、−0.01 ≦ n1−n2 ≦ 0.01の関係を満たすことがより好ましく、−0.005 ≦ n1−n2 ≦ 0.005の関係を満たすことがさらに好ましい。なお、ガラス粉末の屈折率は、ガラス粉末が含有する金属酸化物の組成によって、適宜調整することができる。
ガラス粉末の屈折率は、ベッケ線検出法により測定することができる。また、有機成分の屈折率は、有機成分からなる塗膜をエリプソメトリーにより測定することで求めることができる。より具体的には、ガラス粉末又は有機成分の、25℃での波長436nm(g線)における屈折率(ng)を、それぞれn1又はn2とすることができる。
感光性のガラス粉末含有ペーストが含有する感光性有機成分としては、例えば、感光性モノマー、感光性オリゴマー又は感光性ポリマーが挙げられる。ここで感光性モノマー、感光性オリゴマー又は感光性ポリマーとは、活性光線の照射により、光架橋又は光重合等の反応を起こして化学構造が変化するモノマー、オリゴマー又はポリマーをいう。
感光性モノマーとしては、活性の炭素−炭素不飽和二重結合を有する化合物が好ましい。そのような化合物としては、例えば、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基又はアクリルアミド基を有する化合物が挙げられるが、光架橋の密度を高め、高精度のパターンを形成するため、多官能アクリレート化合物又は多官能メタクリレート化合物が好ましい。
感光性オリゴマー又は感光性ポリマーとしては、活性の炭素−炭素不飽和二重結合を有し、かつカルボキシル基を有するオリゴマー又はポリマーが好ましい。そのようなオリゴマー又はポリマーは、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸若しくはこれらの酸無水物等のカルボキシル基含有モノマー、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル又は2−ヒドロキシアクリレートを共重合することにより得られる。活性の炭素−炭素不飽和二重結合をオリゴマー又はポリマーに導入する方法としては、例えば、オリゴマー又はポリマーが有するメルカプト基、アミノ基、水酸基又はカルボキシル基に対して、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド若しくはアリルクロライド、グリシジル基若しくはイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物又はマレイン酸等のカルボン酸を反応させる方法が挙げられる。
ウレタン結合を有する感光性モノマー又は感光性オリゴマーを用いることにより、焼成工程の初期における応力を緩和することが可能な、焼成工程においてパターン欠損をしにくいガラス粉末含有ペーストを得ることができる。
感光性のガラス粉末含有ペーストは、必要に応じて、光重合開始剤を含有しても構わない。ここで光重合開始剤とは、活性光線の照射により、ラジカルを発生する化合物をいう。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジル、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、1−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシプロパントリオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホルフィン、過酸化ベンゾイン若しくはエオシン又はメチレンブルー等の光還元性の色素とアスコルビン酸若しくはトリエタノールアミン等との還元剤の組合せが挙げられる。
感光性のガラス粉末含有ペーストが、感光性ポリマーとしてカルボキシル基を有するポリマーを含有することにより、現像時のアルカリ水溶液への溶解性が向上する。カルボキシル基を有するポリマーの酸価は、50〜150mgKOH/gが好ましい。酸価が150mgKOH/g以下であると、現像マージンが広くなる。一方で、酸価が50mgKOH/g以上であると、アルカリ水溶液への溶解性が低下せず、高精細のパターンを得ることができる。
感光性のガラス粉末含有ペーストは、各種成分を所定の組成となるように調合した後、3本ローラー又は混練機で均質に混合分散して得ることができる。
感光性のガラス粉末含有ペーストの粘度は、無機粉末、増粘剤、有機溶媒、重合禁止剤、可塑剤又は沈降防止剤等の添加割合によって適宜調整することができるが、その範囲は2〜200Pa・sが好ましい。例えば、感光性のガラス粉末含有ペーストをスピンコート法で基材に塗布する場合には、2〜5Pa・sの粘度が好ましく、ブレードコーター法又はダイコーター法で基材に塗布する場合には、10〜50Pa・sの粘度が好ましい。感光性のガラス粉末含有ペーストを1回のスクリーン印刷法で塗布して膜厚10〜20μmの塗布膜を得る場合には、50〜200Pa・sの粘度が好ましい。
焼成工程は、パターン形成工程で得られた格子状の焼成前パターンを焼成して、ガラス粉末含有ペーストが含有する有機成分を分解除去し、ガラス粉末を軟化及び焼結させて、格子状の焼成後パターンすなわち隔壁を得る工程である。焼成条件はガラス粉末含有ペーストの組成や基材の種類により異なるが、例えば、空気、窒素又は水素雰囲気の焼成炉で焼成することができる。焼成炉としては、例えば、バッチ式の焼成炉又はベルト式の連続型焼成炉が挙げられる。焼成の温度は、500〜1000℃が好ましく、500〜800℃がより好ましく、500〜700℃がさらに好ましい。焼成の温度が500℃未満であると、有機成分の分解除去が不十分となる。一方で、焼成温度が1000℃を超えると、用いることが可能な基材が高耐熱性セラミック板等に限定されてしまう。焼成の時間は、10〜60分間が好ましい。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(ガラス粉末含有ペーストの原料)
感光性のガラス粉末含有ペーストの作製に用いた原料は次のとおりである。
感光性モノマーM−1 : トリメチロールプロパントリアクリレート
感光性モノマーM−2 : テトラプロピレングリコールジメタクリレート
感光性ポリマー : メタクリル酸/メタクリル酸メチル/スチレン=40/40/30の質量比からなる共重合体のカルボキシル基に対して0.4当量のグリシジルメタクリレートを付加反応させたもの(重量平均分子量43000;酸価100)
光重合開始剤 : 2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1(IC369;BASF社製)
重合禁止剤 : 1,6−ヘキサンジオール−ビス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート])
紫外線吸収剤溶液 : スダンIV(東京応化工業株式会社製)のγ−ブチロラクトン0.3質量%溶液
粘度調整剤 : フローノンEC121(共栄社化学社製)
溶媒 : γ−ブチロラクトン
低軟化点ガラス粉末:
SiO 27質量%、B 31質量%、ZnO 6質量%、LiO 7質量%、MgO 2質量%、CaO 2質量%、BaO 2質量%、Al 23質量%、屈折率(ng)1.56、ガラス軟化温度588℃、熱膨張係数70×10−7(K−1)、平均粒子径2.3μm
高軟化点ガラス粉末:
SiO 30質量%、B 31質量%、ZnO 6質量%、MgO 2質量%、CaO 2質量%、BaO 2質量%、Al 27質量%、屈折率(ng)1.55、軟化温度790℃、熱膨張係数32×10−7(K−1)、平均粒子径2.3μm
(ガラス粉末含有ペーストの作製)
4質量部の感光性モノマーM−1、6質量部の感光性モノマーM−2、24質量部の感光性ポリマー、6質量部の光重合開始剤、0.2質量部の重合禁止剤及び12.8質量部の紫外線吸収剤溶液を、38質量部の溶媒に、温度80℃で加熱溶解した。得られた溶液を冷却した後、9質量部の粘度調整剤を添加して、有機溶液1を得た。得られた有機溶液1をガラス板に塗布して乾燥することにより得られた有機塗膜の屈折率(ng)は、1.555であった。
50質量部の有機溶液1に、40質量部の低軟化点ガラス粉末及び10質量部の高軟化点ガラス粉末を添加した後、3本ローラー混練機にて混練し、ガラス粉末含有ペーストを得た。
(蛍光体ペーストの原料)
蛍光体1 : 平均粒子径10μmの、テルビウムをドープした酸硫化ガドリニウム
蛍光体2 : 平均粒子径2μmの、テルビウムをドープした酸硫化ガドリニウム
蛍光体3 : 平均粒子径5μmの、テルビウムをドープした酸硫化ガドリニウム
蛍光体4 : 平均粒子径30μmの、テルビウムをドープした酸硫化ガドリニウム
バインダー : 7cpエトセル(登録商標)(一般名:エチルセルロース;日進化成製)
溶媒 : テルピネオール
(蛍光体ペーストの作製)
85質量部の蛍光体1、3質量部のバインダー及び12質量部の溶媒を撹拌し、蛍光体ペースト1を得た。
また、85質量部の蛍光体2、3質量部のバインダー及び12質量部の溶媒を撹拌し、蛍光体ペースト2を得た。
また、85質量部の蛍光体3、3質量部のバインダー及び12質量部の溶媒を撹拌し、蛍光体ペースト3を得た。
また、85質量部の蛍光体4、3質量部のバインダー及び12質量部の溶媒を撹拌し、蛍光体ペースト4を得た。
また、10質量部の蛍光体1、3質量部のバインダー及び87質量部の溶媒を撹拌し、蛍光体ペースト5を得た。
また、42質量部の蛍光体1、3質量部のバインダー及び55質量部の溶媒を撹拌し、蛍光体ペースト6を得た。
(反射層ペーストの原料)
金属酸化物1 : 平均粒子径0.25μmの酸化チタン
金属酸化物2 : 平均粒子径0.3μmの酸化ジルコニウム
金属酸化物3 : 平均粒子径0.2μmの酸化アルミニウム
金属酸化物4 : 平均粒子径0.5μmの酸化バリウム
金属酸化物5 : 平均粒子径0.5μmの酸化ガドリニウム
金属酸化物6 : 平均粒子径0.3μmの酸化ビスマス
金属酸化物7 : 平均粒子径0.25μmの酸化鉛
金属酸化物8 : 平均粒子径0.2μmの酸化コバルト
バインダー : 100cpエトセル(登録商標)(一般名:エチルセルロース;日進化成製)
溶媒 : テルピネオール
(反射層ペーストの作製)
1質量部のバインダーを、90質量部の有機溶媒に80℃で加熱溶解した有機溶液に、9質量部の金属酸化物1を添加して混練し、反射層ペースト1を得た。
また、1質量部のバインダーを、90質量部の有機溶媒に80℃で加熱溶解した有機溶液に、9質量部の金属酸化物2を添加して混練し、反射層ペースト2を得た。
また、1質量部のバインダーを、90質量部の有機溶媒に80℃で加熱溶解した有機溶液に、9質量部の金属酸化物3を添加して混練し、反射層ペースト3を得た。
また、1質量部のバインダーを、90質量部の有機溶媒に80℃で加熱溶解した有機溶液に、9質量部の金属酸化物4を添加して混練し、反射層ペースト4を得た。
また、1質量部のバインダーを、90質量部の有機溶媒に80℃で加熱溶解した有機溶液に、9質量部の金属酸化物5を添加して混練し、反射層ペースト5を得た。
また、1質量部のバインダーを、90質量部の有機溶媒に80℃で加熱溶解した有機溶液に、9質量部の金属酸化物6を添加して混練し、反射層ペースト6を得た。
また、1質量部のバインダーを、90質量部の有機溶媒に80℃で加熱溶解した有機溶液に、9質量部の金属酸化物7を添加して混練し、反射層ペースト7を得た。
また、1質量部のバインダーを、90質量部の有機溶媒に80℃で加熱溶解した有機溶液に、9質量部の金属酸化物8を添加して混練し、反射層ペースト8を得た。
また、0.1質量部のバインダーを、99質量部の有機溶媒に80℃で加熱溶解した有機溶液に、0.9質量部の金属酸化物1を添加して混練し、反射層ペースト9を得た。
また、0.3質量部のバインダーを、97質量部の有機溶媒に80℃で加熱溶解した有機溶液に、2.7質量部の金属酸化物1を添加して混練し、反射層ペースト10を得た。
また、2質量部のバインダーを、80質量部の有機溶媒に80℃で加熱溶解した有機溶液に、18質量部の金属酸化物1を添加して混練し、反射層ペースト11を得た。
また、3質量部のバインダーを、70質量部の有機溶媒に80℃で加熱溶解した有機溶液に、27質量部の金属酸化物1を添加して混練し、反射層ペースト12を得た。
また、5質量部のバインダーを、50質量部の有機溶媒に80℃で加熱溶解した有機溶液に、45質量部の金属酸化物1を添加して混練し、反射層ペースト13を得た。
(隔壁の形成)
基材として、125mm×125mm×0.7mmのソーダガラス板を用いた。基材の表面に、ガラス粉末含有ペーストを、乾燥後の厚さが所望の厚さになるようにダイコーターで塗布して乾燥し、ガラス粉末含有ペーストの塗布膜を得た。次に、所望のパターンに対応する開口部を有するフォトマスクを介して、ガラス粉末含有ペーストの塗布膜を、超高圧水銀灯を用いて露光した。露光後の塗布膜は、0.5質量%のエタノールアミン水溶液中で現像し、未露光部分を除去して、格子状の焼成前パターンを得た。得られた格子状の焼成前パターンを、空気中585℃で15分間焼成して、ガラスを主成分とする、格子状の隔壁を形成した。
(反射率の評価)
分光測色計(CM−2600d;コニカミノルタ社製)を用い、波長530nmのSCI反射率を測定した。
(輝度及び鮮鋭性の評価)
シンチレータパネルと出力基板とを貼り合わせた放射線検出器を用いて、厚さ30cmの鉄筋コンクリートに対し、X線を一定時間照射した場合のX線透過検査を行い、得られた画像の明るさから輝度を、撮影された画像中に映った鉄筋の明瞭さから鮮鋭性を評価した。輝度及び鮮鋭性のいずれも目視による5段階評価とし、最良の場合をAと判定して、以下良好な順にB、C、D、Eと判定した。なお、鮮鋭性がEの場合には、本発明の大型構造物の検査装置を構成する放射線検出器としては、不適となる可能性が高い。
(実施例1)
隔壁の形成操作において、ガラス粉末含有ペーストを、乾燥後の厚さが1.5mmになるように塗布した。露光には、ピッチ0.5mm、開口幅0.03mmの、格子状開口部を有するクロムマスクを用いた。得られた隔壁の空隙率は2.5%、隔壁の高さL1は1mm、隔壁の間隔L2は0.5mm、隔壁の底部幅L3は0.05mm、隔壁の頂部幅L4は0.03mmであった。また、得られた隔壁を形成した基材の反射率は15%であった。
格子状の隔壁を形成した基材を真空印刷機にセットし、蛍光体ペースト1を印刷してセル内に蛍光体ペーストをフル充填した。その後、150℃で60分乾燥して、シンチレータパネル1を得た。基板に対して垂直な、シンチレータパネルの断面を研磨装置により露出させ、走査型電子顕微鏡で断面を観察し、画像処理をして算出した蛍光体の平均一次粒子径は10μmであった。
得られたシンチレータパネル1を、0.5mmピッチの解像度を有する出力基板にセルと画素が1対1対応するようにアライメントしてから貼り合わせ、放射線検出器1を得た。放射線検出器1の輝度と鮮鋭性とを、加速電圧1MVのX線源を利用して評価したところ、輝度はC、鮮鋭性はCであり、いずれも良好であった。
(実施例2)
実施例1と同様に隔壁を形成した基材を作製した。該基材を真空印刷機にセットし、反射層ペースト9を印刷してセル内に反射層ペーストをフル充填した。その後90℃で60分間乾燥し、基板及び隔壁の表面に反射層を形成した。反射層の平均厚さは2μm、反射層形成後の基板の反射率は20%であった。その後、実施例1と同様に蛍光体ペーストを充填してシンチレータパネル2を得た後、出力基板にアライメントしてから貼り合わせ、放射線検出器2を得た。放射線検出器2の輝度はC、鮮鋭性はCであり、いずれも良好であった。
(実施例3)
反射層ペーストとして反射層ペースト10を用いた以外は、実施例2と同様にして放射線検出器3を得た。反射層の平均厚さは5μm、反射層形成後の基板の反射率は25%、放射線検出器3の輝度はC、鮮鋭性はBであり、いずれも良好であった。
(実施例4)
反射層ペーストとして反射層ペースト1を用いた以外は、実施例2と同様にして放射線検出器4を得た。反射層の平均厚さは20μm、反射層形成後の基板の反射率は60%、放射線検出器4の輝度はB、鮮鋭性はBであり、いずれも良好であった。
(実施例5)
反射層ペーストとして反射層ペースト12を用いた以外は、実施例2と同様にして放射線検出器5を得た。反射層の平均厚さは50μm、反射層形成後の基板の反射率は85%、放射線検出器5の輝度はB、鮮鋭性はCであり、いずれも良好であった。
(実施例6)
反射層ペーストとして反射層ペースト13を用いた以外は、実施例2と同様にして放射線検出器5を得た。反射層の平均厚さは80μm、反射層形成後の基板の反射率は90%、放射線検出器5の輝度はCであり、良好であった。また、鮮鋭性はDであり、比較的良好であった。
(実施例7)
隔壁の形成において、露光にピッチ0.2mm、開口幅0.02mmの、格子状開口部を有するクロムマスクを用いた以外は、実施例4と同様にしてシンチレータパネル7を得た。得られた隔壁の空隙率は2%、隔壁の高さL1は1mm、隔壁の間隔L2は0.2mm、隔壁の底部幅L3は0.04mm、隔壁の頂部幅L4は0.02mmであった。また、反射層の平均厚さは20μm、反射層形成後の基板の反射率は40%であった。
得られたシンチレータパネル7を、0.2mmピッチの解像度を有する出力基板にセルと画素が1対1対応するようにアライメントしてから貼り合わせ、放射線検出器7を得た。放射線検出器7の輝度はC、鮮鋭性はAであり、いずれも良好であった。
(実施例8)
隔壁の形成において、露光にピッチ1mm、開口幅0.04mmの、格子状開口部を有するクロムマスクを用いた以外は、実施例4と同様にしてシンチレータパネル8を得た。得られた隔壁の空隙率は3%、隔壁の高さL1は1mm、隔壁の間隔L2は1mm、隔壁の底部幅L3は0.08mm、隔壁の頂部幅L4は0.04mmであった。また、反射層の平均厚さは20μm、反射層形成後の基板の反射率は70%であった。
得られたシンチレータパネル8を、1mmピッチの解像度を有する出力基板にセルと画素が1対1対応するようにアライメントしてから貼り合わせ、放射線検出器8を得た。放射線検出器8の輝度はA、鮮鋭性はCであり、いずれも良好であった。
(実施例9)
実施例4と同様に格子状の隔壁を形成した基材に、アルミニウムをスパッタして遮蔽層を形成した。遮蔽層の平均厚さは1μmであった。その後、実施例4と同様に、反射層を形成し、蛍光体ペーストを充填し、出力基板に貼り合わせて放射線検出器9を得た。反射層の平均厚さは20μm、隔壁を形成した基材の反射率は45%、放射線検出器9の輝度はC、鮮鋭性はAであり、いずれも良好であった。
(実施例10)
反射層ペーストとして反射層ペースト11を用いた以外は、実施例9と同様にして放射線検出器10を得た。反射層の平均厚さは30μm、反射層形成後の基板の反射率は55%、放射線検出器10の輝度はB、鮮鋭性はAであり、いずれも良好であった。
(実施例11)
反射層ペーストとして反射層ペースト12を用いた以外は、実施例9と同様にして放射線検出器11を得た。反射層の平均厚さは50μm、反射層形成後の基板の反射率は65%、放射線検出器11の輝度はC、鮮鋭性はBであり、いずれも良好であった。
(実施例12)
反射層ペーストとして反射層ペースト13を用いた以外は、実施例9と同様にして放射線検出器12を得た。反射層の平均厚さは80μm、反射層形成後の基板の反射率は65%、放射線検出器12の輝度はC、鮮鋭性はCであり、いずれも良好であった。
(実施例13)
2質量部のバインダー(100cPエトセル)を、60質量部の有機溶媒(テルピネオール)に80℃で加熱溶解した有機溶液に、38質量部のタングステン粉末(粒径1μm)を添加して混練し、X線吸収層ペーストを得た。実施例4と同様にして格子状の隔壁を形成した基材を、真空印刷機にセットし、X線吸収層ペーストを印刷してセル内にX線吸収層ペーストをフル充填した。その後、90℃で60分乾燥し、基板及び隔壁の表面にX線吸収層を形成した。X線吸収層の平均厚さは10μmであった。その後、実施例4と同様に、反射層を形成し、蛍光体ペーストを充填し、出力基板に貼り合わせて放射線検出器12を得た。反射層の平均厚さは20μm、反射層形成後の基板の反射率は40%、放射線検出器13の輝度はC、鮮鋭性はAであり、いずれも良好であった。
(実施例14)
反射層ペーストとして反射層ペースト2を用いた以外は、実施例2と同様にして放射線検出器14を得た。反射層の平均厚さは20μm、反射層形成後の基板の反射率は55%、放射線検出器14の輝度はB、鮮鋭性はBであり、いずれも良好であった。
(実施例15)
反射層ペーストとして反射層ペースト3を用いた以外は、実施例2と同様にして放射線検出器15を得た。反射層の平均厚さは25μm、反射層形成後の基板の反射率は40%、放射線検出器15の輝度はC、鮮鋭性はBであり、いずれも良好であった。
(実施例16)
反射層ペーストとして反射層ペースト4を用いた以外は、実施例2と同様にして放射線検出器16を得た。反射層の平均厚さは20μm、反射層形成後の基板の反射率は45%、放射線検出器16の輝度はB、鮮鋭性はBであり、いずれも良好であった。
(実施例17)
反射層ペーストとして反射層ペースト5を用いた以外は、実施例2と同様にして放射線検出器17を得た。反射層の平均厚さは15μm、反射層形成後の基板の反射率は55%、放射線検出器17の輝度はB、鮮鋭性はAであり、いずれも良好であった。
(実施例18)
反射層ペーストとして反射層ペースト6を用いた以外は、実施例2と同様にして放射線検出器18を得た。反射層の平均厚さは15μm、反射層形成後の基板の反射率は30%、放射線検出器18の輝度はC、鮮鋭性はBであり、いずれも良好であった。
(実施例19)
反射層ペーストとして反射層ペースト7を用いた以外は、実施例2と同様にして放射線検出器19を得た。反射層の平均厚さは15μm、反射層形成後の基板の反射率は20%、放射線検出器19の輝度はDであり、比較的良好であった。また、鮮鋭性はBであり、良好であった。
(実施例20)
反射層ペーストとして反射層ペースト8を用いた以外は、実施例2と同様にして放射線検出器20を得た。反射層の平均厚さは20μm、反射層形成後の基板の反射率は5%、放射線検出器20の輝度はEであったが、鮮鋭性はBであり、良好であった。
(実施例21)
蛍光体ペーストとして蛍光体ペースト2を用いた以外は、実施例9と同様にして放射線検出器21を得た。蛍光体の平均一次粒子径は2μmであった。反射層の平均厚さは20μm、反射層形成後の基板の反射率は45%、放射線検出器21の輝度はDであり、比較的良好であった。また、鮮鋭性はAであり、良好であった。
(実施例22)
蛍光体ペーストとして蛍光体ペースト3を用いた以外は、実施例9と同様にして放射線検出器22を得た。蛍光体の平均一次粒子径は5μmであった。反射層の平均厚さは20μm、反射層形成後の基板の反射率は45%、放射線検出器22の輝度はC、鮮鋭性はAであり、いずれも良好であった。
(実施例23)
蛍光体ペーストとして蛍光体ペースト4を用いた以外は、実施例9と同様にして放射線検出器23を得た。蛍光体の平均一次粒子径は30μmであった。反射層の平均厚さは20μm、反射層形成後の基板の反射率は45%、放射線検出器23の輝度はB、鮮鋭性はAであり、いずれも良好であった。
(実施例24)
蛍光体として、テルビウムをドープした酸硫化ガドリニウムの焼結体インゴットを、0.9×0.3×0.3mmの柱状直方体に機械加工し、各セルに1つずつ挿入して蛍光体層を形成した以外は、実施例9と同様にして放射線検出器24を得た。反射層の平均厚さは20μm、反射層形成後の基板の反射率は45%、放射線検出器24の輝度はC、鮮鋭性はCであり、いずれも良好であった。
(実施例25)
隔壁の形成において、ガラス粉末含有ペーストを乾燥後の厚さが3mmになるように塗布した以外は、実施例4と同様にして放射線検出器25を得た。得られた隔壁の空隙率は2.5%、隔壁の高さL1は2mm、隔壁の間隔L2は0.5mm、隔壁の底部幅L3は0.07mm、隔壁の頂部幅L4は0.03mmであった。また、反射層の平均厚さは20μm、反射層形成後の基板の反射率は45%、放射線検出器25の輝度はA、鮮鋭性はBであり、いずれも良好であった。
(実施例26)
隔壁の形成において、ガラス粉末含有ペーストを乾燥後の厚さが1mmになるように塗布した以外は、実施例4と同様にして放射線検出器26を得た。得られた隔壁の空隙率は2%、隔壁の高さL1は0.5mm、隔壁の間隔L2は0.5mm、隔壁の底部幅L3は0.04mm、隔壁の頂部幅L4は0.03mmであった。また、反射層の平均厚さは20μm、反射層形成後の基板の反射率は70%、放射線検出器26の輝度はC、鮮鋭性はBであり、いずれも良好であった。
(実施例27)
隔壁の形成において、ガラス粉末含有ペーストを乾燥後の厚さが0.4mmになるように塗布した以外は、実施例4と同様にして放射線検出器27を得た。得られた隔壁の空隙率は1.5%、隔壁の高さL1は0.2mm、隔壁の間隔L2は0.5mm、隔壁の底部幅L3は0.03mm、隔壁の頂部幅L4は0.03mmであった。また、反射層の平均厚さは25μm、反射層形成後の基板の反射率は75%、放射線検出器27の輝度はD、鮮鋭性はDであり、隔壁が低いために輝度、鮮鋭性ともに若干低めであったが、いずれも比較的良好であった。
(実施例28)
放射線検出器4について、輝度、鮮鋭性の評価において、加速電圧0.5MVのX線源を利用して評価した。輝度はD、鮮鋭性はBであり、いずれも良好であった。
(実施例29)
蛍光体層の形成において、実施例2と同様に、格子状の隔壁及び反射層を形成した基板を真空印刷機にセットし、その上に、0.2mm四方の開口部がピッチ0.5mmの市松模様状に配列されたメタルマスクを配置し、メタルマスクの開口部と、隔壁により区画されたセルの開口部と、が一致するようにアライメントを行った後、蛍光体ペースト5を印刷し、対象セル内に蛍光体ペースト5をフル充填した。次に、メタルマスクを0.5mmシフトし、同様にアライメントを行なった後、蛍光体ペースト1を印刷し、対象セル内に蛍光体ペースト1をフル充填した。その後、150℃で60分乾燥して、互いに隣接するセル間で、蛍光体層の態様が異なる、図4の模式図と同様の態様のシンチレータパネル29を得た。蛍光体ペースト5を充填したセルのX線吸収率Qに対する蛍光体ペースト1を充填したセルのX線吸収率Pの比、P/Qは10であった。
シンチレータパネル29を、0.5mmピッチの解像度を有する出力基板にアライメントしてから貼り合わせ、放射線検出器29を得た。放射線検出器29を用いて、厚さ30cmの鉄筋コンクリートに対し、加速電圧1MVのX線源からのX線を照射した場合のX線透過検査を行った。高エネルギーのX線すなわち直進X線の強度のみを求める演算、すなわち蛍光体ペースト1を充填したセルの信号から、蛍光体ペースト5を充填したセルの信号に適切な係数を掛けた後に減算する演算を行い、さらに蛍光体ペースト5を充填したセルについては上下左右の4セルの信号の平均値で補完した透過像を構築したところ、輝度はC、鮮鋭性はBであり、いずれも良好であった。
(実施例30)
実施例29において、蛍光体層の形成で、蛍光体ペースト5を印刷する際に用いるメタルマスクとして、0.2mm四方の開口部がピッチ2mmの格子状に配列されたメタルマスクを用いた。また、蛍光体ペースト1は、蛍光体ペースト5が充填されたセル以外のセルのみに印刷されるように設計したメタルマスクを用い、アライメントして充填した。その後、150℃で60分乾燥して、互いに隣接するセル間で、蛍光体層の態様が異なる、図5の模式図と同様の態様のシンチレータパネル30を得た。蛍光体ペースト5を充填したセルのX線吸収率Qに対する蛍光体ペースト1を充填したセルのX線吸収率Pの比、P/Qは10であった。
その後、実施例29と同様にして評価を行った。輝度はC、鮮鋭性はAであり、いずれも良好であった。
(実施例31)
実施例30において、蛍光体ペースト5に代わり蛍光体ペースト6を用いた以外は同様に評価を行った。蛍光体ペースト6を充填したセルのX線吸収率Qに対する蛍光体ペースト1を充填したセルのX線吸収率Pの比、P/Qは2であった。輝度はC、鮮鋭性はBであり、いずれも良好であった。
(実施例32)
反射層ペースト12の印刷後の乾燥温度を160℃とした以外は、実施例5と同様にして放射線検出器32を得た。反射層の平均厚さは50μm、反射層形成後の基板の反射率は85%、放射線検出器32の輝度はB、鮮鋭性はBであり、放射線検出器5に比べ、鮮鋭性が向上した。
放射線検出器5及び放射線検出器32を構成するシンチレータパネルの反射層の厚さについて詳細に解析したところ、放射線検出器5では、セルの上半部における反射層の平均厚さは45μm、セルの下半部における反射層の平均厚さは55μmであり、セルの上半部における反射層の平均厚さが、セルの下半部における反射層の平均厚さよりも小さかったのに対し、放射線検出器32では、セルの上半部における反射層の平均厚さは60μm、セルの下半部における反射層の平均厚さは40μmであり、セルの上半部における反射層の平均厚さが、セルの下半部における反射層の平均厚さよりも大きかった。
(実施例33)
反射層ペースト13の印刷後の乾燥温度を160℃とした以外は、実施例12と同様にして放射線検出器33を得た。反射層の平均厚さは80μm、反射層形成後の基板の反射率は75%、放射線検出器33の輝度はC、鮮鋭性はBであり、放射線検出器12に比べ、鮮鋭性が向上した。
放射線検出器12及び放射線検出器33を構成するシンチレータパネルの反射層の厚さについて詳細に解析したところ、放射線検出器12では、セルの上半部における反射層の平均厚さは75μm、セルの下半部における反射層の平均厚さは85μmであり、セルの上半部における反射層の平均厚さが、セルの下半部における反射層の平均厚さよりも小さかったのに対し、放射線検出器32では、セルの上半部における反射層の平均厚さは90μm、セルの下半部における反射層の平均厚さは75μmであり、セルの上半部における反射層の平均厚さが、セルの下半部における反射層の平均厚さよりも大きかった。
(比較例1)
基材として、125mm×125mm×0.7mmのソーダガラス板を用いた。基材の表面に、蛍光体ペースト1を乾燥後の厚さが1.5mmになるようにダイコーターで塗布して乾燥し、シンチレータパネル2を得た。得られたシンチレータパネル2を、0.25mmピッチの解像度を有する出力基板に貼り合わせ、放射線検出器31を得た。放射線検出器31を用いて、厚さ30cmの鉄筋コンクリートに対し、加速電圧1MVのX線源からのX線を照射した場合のX線透過検査を行った。得られた画像の輝度はA、鮮鋭性はEであり、非常に鮮鋭性が低いものであった。
(比較例2)
比較例1において、蛍光体層の乾燥後の厚さが1mmとなるように塗布して乾燥した以外は、比較例1と同様に評価を行った。得られた画像の輝度はA、鮮鋭性はEであり、非常に鮮鋭性が低いものであった。
(比較例3)
比較例1において、蛍光体層の乾燥後の厚さが0.2mmとなるように塗布して乾燥した以外は、比較例1と同様に評価を行った。得られた画像の輝度はD、鮮鋭性はEであり、非常に鮮鋭性が低いものであった。
(比較例4)
放射線検出器31について、輝度、鮮鋭性の評価において、加速電圧0.5MVのX線源を利用して評価した。得られた画像の輝度はC、鮮鋭性はEであり、非常に鮮鋭性が低いものであった。
(比較例5)
放射線検出器4について、輝度、鮮鋭性の評価において、加速電圧0.2MVのX線源を利用して評価したが、画像が得られなかった。これはX線の透過性が低すぎて、コンクリートをX線が透過しなかったためと考えられる。
以上の結果より、本発明の大型構造物の検査装置が、非破壊検査における画像の鮮鋭性の顕著な向上に資することは明らかである。
1 放射線検出器
2 シンチレータパネル
3 出力基板
4 基板
5 隔壁
6 蛍光体層
7 隔膜層
8 光電変換層
9 出力層
10 基板
11 電源部
12 遮蔽層
13 反射層
本発明は、大型構造物の非破壊検査に有用に利用できる。

Claims (11)

  1. 加速電圧500kV〜30MVのX線源から、大型構造物にX線を照射する、照射機能と、
    前記大型構造物を透過したX線を、放射線検出器で検出する、検出機能と、を備える、大型構造物の検査装置であって、前記放射線検出器が、基板、該基板上に載置された隔壁、及び、該隔壁により区画されたセル内に充填された蛍光体層からなるシンチレータパネルを具備する、大型構造物の検査装置。
  2. 前記基板及び該基板上に載置された隔壁の反射率が、25〜85%である、請求項1記載の大型構造物の検査装置。
  3. 前記シンチレータパネルが、前記隔壁と前記蛍光体層との間に、反射層を有し、該反射層は、金属酸化物を含有する、請求項1又は2記載の大型構造物の検査装置。
  4. 前記反射層の平均厚さが、5〜50μmである、請求項3記載の大型構造物の検査装置。
  5. 前記金属酸化物が、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化ビスマス及び酸化ガドリニウムからなる群から選ばれる化合物である、請求項3又は4記載の大型構造物の検査装置。
  6. 前記セルの上半部における前記反射層の平均厚さが、前記セルの下半部における前記反射層の平均厚さよりも大きい、請求項3〜5のいずれか一項記載の大型構造物の検査装置。
  7. 前記蛍光体層が、粒状の蛍光体を含有し、該蛍光体の平均一次粒子径が、1〜50μmである、請求項1〜6のいずれか一項記載の大型構造物の検査装置。
  8. 前記シンチレータパネルが、前記隔壁と前記蛍光体層との間に、遮蔽層を有し、該遮蔽層は、金属を含有する、請求項1〜7のいずれか一項記載の大型構造物の検査装置。
  9. 前記隔壁の高さが、0.4〜50mmである、請求項1〜8のいずれか一項記載の大型構造物の検査装置。
  10. 前記蛍光体層が、組成及び/又は厚さが異なる複数の態様からなる、請求項1〜9のいずれか一項記載の大型構造物の検査装置。
  11. X線吸収率が最大の前記蛍光体層におけるX線吸収率をP、
    X線吸収率が最小の前記蛍光体層におけるX線吸収率をQ、としたときに、
    P/Q≧1.5の関係を満たす、請求項1〜10のいずれか一項記載の大型構造物の検査装置。
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