JP2002040143A - 放射線撮像装置、蛍光体構造物とその製造方法 - Google Patents

放射線撮像装置、蛍光体構造物とその製造方法

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JP2002040143A
JP2002040143A JP2000225545A JP2000225545A JP2002040143A JP 2002040143 A JP2002040143 A JP 2002040143A JP 2000225545 A JP2000225545 A JP 2000225545A JP 2000225545 A JP2000225545 A JP 2000225545A JP 2002040143 A JP2002040143 A JP 2002040143A
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needle
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crystal
phosphor
silicon
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Kazuaki Tashiro
和昭 田代
Osamu Hamamoto
修 浜本
Noriyuki Umibe
紀之 海部
Kenji Kajiwara
賢治 梶原
Osamu Yuki
修 結城
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高いアスペクト比の蛍光体分割部材を有し、
低コストでありながら高感度と高解像度を共に満足する
放射線撮像装置を提供する。 【解決手段】 101は撮像素子、102は光電変換
部、103は画素、104は蛍光体構造物と撮像素子の
接着層、105はシリコンの針状結晶体、106は針状
結晶体の間に充填された蛍光体、107は針状結晶体を
成長させたシリコン基板、108は周辺回路等の実装領
域である。(111)面のシリコン基板107上に金A
uを成膜して配列ピッチ40μm、直径15μmのドッ
トパターン202を形成する。そして、シランガスSi
4 、四塩化ケイ素ガスSiCl4 の飽和した水素ガス
2 中で基板107を加熱すると、過飽和状態のシリコ
ンはシリコン基板の<111>軸方向に沿って、下地シ
リコン結晶上に針状結晶体105として析出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、蛍光体構造物、放
射線撮像装置とその製造方法に関し、特に、医療用、産
業用ディジタルX線撮像装置等の放射線撮像装置に好適
に使用し得る2次放射線撮像装置、蛍光体構造物とその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、医療機器の分野では、病院内での
診断効率の向上や、より精度の高い医療機器が強く望ま
れ、その流れの中で、従来フィルムを用いたX線撮像装
置が主流であったX線画像の分野においても“X線画像
情報のディジタル化”の要求が高まりつつある。
【0003】ディジタル化が達成されればX線画像情報
を光磁気ディスクのような記録媒体を用いて管理でき、
またさまざまな通信方式等により患者のX線画像情報
を、リアルタイムに遠隔地で見ることが可能となる。ま
たディジタルのX線画像情報は画像処理により、従来に
比べより一層高い精度での診断が可能となり、従来のフ
ィルム方式での上記課題を解決することができる。また
このディジタル化の流れは、医療の世界ばかりでなく、
産業分野においても進行しており、例えばディジタルX
線画像入力装置を結晶解析に応用する研究も行われてい
る。
【0004】現在X線画像情報のディジタル化のための
放射線撮像装置として2次元のCCD型撮像素子と蛍光
体のついたガラス製光学的ファイバーオプティックプレ
ートを用いたものが提案されている。
【0005】図8にファイバーオプティックプレートを
用いた従来の放射線撮像装置の断面図及び平面図であ
る。図8(a)は断面図であり、図8(b)は図8
(a)での領域Aの拡大図である。
【0006】図9は、図8に示した従来の放射線撮像装
置の斜視図である。
【0007】図8,図9に示すように、801は撮像素
子、802は光電変換部、803は画素、804は撮像
素子とファイバーオプティックプレートとの接着層、8
05はファイバーオプティックプレート、806はクラ
ッド、807はコア、808は蛍光板、809は周辺回
路等の実装領域である。
【0008】等倍光学系のファイバーオプティックプレ
ート805を用いることにより、縮小光学系を用いるよ
りも感度の大幅な向上が見られる。蛍光体808はファ
イバーオプティックプレート805上に設置する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の構
成では以下の問題点があった。
【0010】X線の利用効率を良くするためには蛍光板
808の厚さを増し、ここでの吸収を増加させることが
必要である。ところが従来の方法では、蛍光体の膜厚を
増加させると蛍光体内での光の散乱が大きくなり解像度
が悪くなるので蛍光体の膜厚を十分大きくすることがで
きなかった。
【0011】そこで、本発明は、高いアスペクト比の蛍
光体分割部材を有し、低コストでありながら高感度と高
解像度を共に満足する放射線撮像装置と蛍光体構造とそ
の製造方法を提供することを課題としている。
【0012】又、本発明は、画質を低下させることなく
高感度な画像が得られる放射線撮像装置と蛍光体構造物
を提供することを課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明の放射線撮像装置においては、第1、第2の
基板を有し、前記第1の基板表面に対して角度θ(0<
θ≦90°)をなす方向に沿って、前記第1の基板上に
前記第1の基板の組成物を有する針状結晶体を成長さ
せ、前記針状結晶体の隙間に蛍光体を充填させ、前記第
2の基板は複数の画素を有し、前記画素と前記蛍光体を
相対するように配置する。
【0014】又、本発明の放射線撮像装置においては、
基板を有し、前記基板は複数の画素を有し、前記基板表
面に対して角度θ(0<θ≦90°)をなす方向に沿っ
て、前記基板上に基板の組成物を有する針状結晶体を成
長させ、前記針状結晶体の隙間に蛍光体を充填させる。
【0015】又、本発明の蛍光体構造物においては、基
板を有し、前記基板表面に対して角度θ(0<θ≦90
°)をなす方向に沿って、前記基板上に基板の組成物を
有する針状結晶体を成長させ、前記針状結晶体の隙間に
蛍光体を充填させる。
【0016】また、本発明の放射線撮像装置の製造方法
においては、第1の基板上に第1の基板の組成物と共晶
体を形成する金属のパターンを配置する工程と、VLS
法により前記金属パターン部分に前記組成物の針状結晶
体を成長させる工程と、蛍光体粒子を前記針状結晶体を
含むように設置する工程と、第2の基板上に複数の画素
を形成する工程と、前記第1の基板と第2の基板と組み
合わせる工程とを含む。
【0017】又、本発明の放射線撮像装置の製造方法に
おいては、基板上に複数の画素を形成する工程と、前記
基板上に基板の組成物と共晶体を形成する金属のパター
ンを配置する工程と、VLS法により前記金属パターン
部分に前記組成物の針状結晶体を成長させる工程と、蛍
光体粒子を前記針状結晶体を含むように設置する工程と
を含む。
【0018】又、本発明の蛍光体構造物の製造方法にお
いては、基板上に基板の組成物と共晶体を形成する金属
のパターンを配置する工程と、VLS法により前記金属
パターン部分に前記組成物の針状結晶体を成長させる工
程と、蛍光体粒子を前記針状結晶体を含むように設置す
る工程とを含む。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0020】(実施形態1)本発明において針状結晶体
を形成するために用いられるVapor Liquid Solid(V
LS)成長法は、R.S.Wagner and W.
C.Ellis:Appl.Phys.Lett.4,
No.5,pp.89(1964)、Givargiz
ov,J.Cryst.Growth,No.31,p
p.20(1975)、R.S.Wagner,W.
C.Ellis:Transactions of t
he Metallurgical Society
of AIME,1965,Volume 233,p
p.1053〜1064、「結晶工学ハンドブック」
(共晶工学ハンドブック編集委員会編、共立出版)、に
述べられている。
【0021】本実施形態においてはシリコン基板からの
針状結晶体を利用する。蛍光体の分割とは完全に分離す
る場合だけでなく、本発明のように一部分が分離される
ことも指すものとする。
【0022】図1に実施形態1の放射線撮像装置を示
す。図1(b)は図1(a)のAの部分の拡大図であ
る。101は撮像素子、102は光電変換部、103は
画素、104は蛍光体構造物と撮像素子の接着層、10
5はシリコンの針状結晶体、106は針状結晶体の間に
充填された蛍光体、107は針状結晶体を成長させたシ
リコン基板、108は周辺回路等の実装領域である。
【0023】図2(a)は針状結晶体を成長させたシリ
コン基板の斜視図である。301は針状結晶体を成長さ
せたシリコンSi基板、302はシリコンの針状結晶
体、図2(b)は図(b)に示した針状結晶体の間に蛍
光体粉末と樹脂の混合部303を充填させた蛍光体構造
物を示す。シリコン基板の表面、その上の針状結晶体表
面には金属層が設置されている。
【0024】本実施形態では、撮像素子として複数の画
素を含むCMOS型撮像素子を用いている。画素は10
0μm×100μmの大きさとした。
【0025】次に、図3を参照して、針状結晶体の作製
方法について説明する。
【0026】工程(a) (111)面のシリコン基板
201上にシリコンと共晶合金を形成可能な金属である
金を蒸着、スパッタリングなどで形成し、その後フォト
リソグラフィとエッチングによりパターニングを行い、
金Auを配列ピッチ40μm、直径15μmのドットパ
ターン202を形成した。
【0027】工程(b) シランガスSiH4 、四塩化ケイ素ガスSiCl4 の飽
和した水素ガスH2 中で工程(a)で作成した基板を加
熱する。シリコン/金の共晶温度(400℃)以上で金
とシリコンの接した部分で合金化が始まる。
【0028】ガスの熱分解により、シリコンが雰囲気中
よりシリコン/合金金化部分に溶け込み、過飽和状態に
なる。
【0029】過飽和状態のシリコンはシリコン基板の<
111>軸方向に沿って、下地シリコン結晶上に針状結
晶体203として析出する。このとき針状結晶体はシリ
コン単結晶である。針状結晶体の頂上部はシリコン/金
合金化部分204を維持して成長する。
【0030】針状単結晶体の直径は初期の金との合金化
部分の大きさとほぼ同一である。
【0031】成長速度は温度で決まり、例えば800℃
では1μm/分にもなる。
【0032】長さについては結晶の成長時間、温度条件
により任意に変えることができる。
【0033】シリコンと共晶可能な金属としては金以外
の白金Pt、パラジウムPd、ニッケルNi、銀Ag、
銅Cu等が知られている。
【0034】直径10μm、長さ1mmの針状結晶体2
03を基板201に対して垂直に(基板に対してなす角
度θ=90°)成長させた。
【0035】針状単結晶体の直径は5〜10μmであ
る。高さは、200μm以上、好適には200μm〜1
mmである。針状単結晶体の高さに対する直径の比率ア
スペクト比は10〜100が必要であり、好適には40
以上である。
【0036】工程(c) 針状単結晶体の側面は厚さ0.1〜10μmの反射膜で
被服されていることが好ましいので、Ni−P無電解メ
ッキによりシリコンの針状結晶体表面とシリコン基板表
面にNi−Pを1μmメッキした。
【0037】この反射膜は、一般の蒸着法、メッキ法、
及びディップ法等で実現できる。
【0038】この後、Gd2 2 Sの粉末状蛍光体を分
散させた光硬化型樹脂をSi基板301にスキージ等で
充填し、しかる後に紫外線を照射し、光硬化型樹脂を硬
化させる。
【0039】図3(b)に示すように、このようにして
作製した蛍光体構造物を、CMOS型撮像素子の上に貼
り合わせることにより放射線撮像装置が作製される。
【0040】針状結晶体の本数を撮像素子の画素当り1
0本程度とすると、開口率は80%以上であり、MTF
は十分とれる。感度が高く、解像度の高い放射線撮像装
置を実現できた。
【0041】本実施形態においては、SiはX線の透過
率が高いので窓材として良好である。その上、Siは半
導体材料として手軽に利用でき、品質が安定している。
【0042】針状結晶体の成長は半導体プロセスが利用
できるので、既存の撮像素子の設備が利用できるので低
コストで生産できる。この場合、針状結晶体の成長は半
導体プロセスが利用できるので、既存の撮像素子の設備
が利用できるので低コストで生産できる。
【0043】又、本実施形態においては、Si上に金属
層を設け蛍光体からの光を反射させ光の利用効率を向上
させることが出来る。この金属層は、通常の半導体プロ
セスで作製できる。
【0044】又、本実施形態においては、粉末状の蛍光
体、例えばGd2 2 Sの直径が5μmの粉末を光硬化
樹脂に分散させる。通常の印刷法が利用できるので作成
が容易である。
【0045】又、本実施形態においては、二つの基板を
貼り合わせる際にアライメントは不要であり、工程が簡
略になる。
【0046】又、本実施形態においては、Siの針状結
晶体は強度があり、蛍光体を分散した樹脂を充填する場
合、スキージ法などを利用できる。撮像素子の大きさに
あわせ、精度良くシリコン基板201を切り出すことが
できる。この上に針状結晶をシリコン基板に精度良く作
ることができるので、撮像素子の画像領域の端部での合
わせの精度が上がる。
【0047】又、本実施形態においては、撮像素子とし
て、MOS型撮像素子、CMOS型撮像素子、CCD型
撮像素子等が使える。CMOS型撮像素子が好適であ
る。消費電力が少ないので大板にした場合発熱が押さえ
られる。ランダムアクセス、画素加算等が容易に実現で
きるので画格や読取り画素サイズを自由に変えられる。
医療での応用の場合動画で局所的な部位を粗く見る透視
モードや、広い範囲で細かく見る静止画モードがあり、
これらのモード切り替えを行うことが容易になる。
【0048】本実施形態においては、針状結晶体の表面
や基板の内面に金属層を設けたが、蛍光体からの光を吸
収する部材や針状結晶体を用いても、解像度向上の効果
を発揮する。
【0049】又、本実施形態においては、VLS法によ
る針状結晶体の成長はシリコンに限らず、他の単結晶L
aB6 ,GaAs,GaP,WO2 ,SiC等で知られ
ており、これらの結晶と共晶する金属には、Au,P
t,Ag,Cu,Pd,Gaがある。これらの針状結晶
体を用いてもよい。針状結晶体は基板に対してある角度
θ(0<θ≦90°)をもって成長させても構わない。
【0050】(実施形態2)本実施形態においてはSi
針状結晶体を形成した蛍光体構造物をファイバーオプテ
ィックプレートの上に貼り合わせた。図4に実施形態2
の放射線撮像装置を示す。図4(b)は図4(a)のA
の部分の拡大図である。401は撮像素子、402は光
電変換部、403は画素、404は蛍光体構造物と撮像
素子の接着層、405はシリコンの針状結晶体、406
は針状結晶体の間に充填された蛍光体、407は針状結
晶体を成長させたシリコン基板、411は周辺回路等の
実装領域である。
【0051】408はファイバーオプティックプレート
である。409はクラッド、410はコアの部分であ
る。ファイバーオプティックプレートは酸化鉛を含有し
X線の遮蔽効果も有する。
【0052】本実施形態では、撮像素子として複数の画
素を含むCMOS型撮像素子を用いている。
【0053】画素は100μm×100μmの大きさと
した。
【0054】針状結晶体の作製方法は実施形態1と同様
である。
【0055】シリコン基板407上に直径10μm、長
さ1mmの針状結晶体405を基板に対して垂直に成長
させた。
【0056】針状結晶体405とシリコン基板407の
表面にNi−P無電解メッキによりNi−Pを1μmメ
ッキし蛍光体構造物基板とした。
【0057】Gd2 2 Sの粉末状蛍光体406を分散
させた光硬化型樹脂を蛍光体構造物基板に充填し、光硬
化型樹脂を硬化させ、蛍光体構造物を作製する。
【0058】CMOS型撮像素子401の上にファイバ
ーオプティックプレート408を貼り合わせ、さらに蛍
光体構造物を、この上に貼り合わせることで放射線撮像
装置が作製される。
【0059】本実施形態においては、SiはX線の透過
率が高いので窓材として良好である。その上、Siは半
導体材料として手軽に利用でき、品質が安定している。
この場合、針状結晶体の成長は半導体プロセスが利用で
きるので、既存の撮像素子の設備が利用できるので低コ
ストで生産できる。
【0060】又、本実施形態においては、Si上に金属
層を設け蛍光体からの光を反射させ光の利用効率を向上
させることが出来る。この金属層は、通常の半導体プロ
セスで作成できる。
【0061】又、本実施形態においては、粉末状の蛍光
体、例えばGd2 2 Sの直径が5μmの粉末を光硬化
樹脂に分散させている。従って、通常の印刷法が利用で
きるので作成が容易である。
【0062】針状結晶体の本数を撮像素子の画素当り1
0本程度とすると、開口率は80%以上であり、MTF
は十分とれる。感度が高く、解像度の高い放射線撮像装
置を実現できた。
【0063】又、本実施形態においては、二つの基板を
貼り合わせる際にアライメントは不要であり、工程が簡
略になる。
【0064】又、本実施形態においては、Siの針状結
晶体は強度があり、蛍光体を分散した樹脂を充填する場
合、スキージ法などを利用できる。
【0065】又、本実施形態においては、酸化鉛を含有
したファイバーオプティックプレートを有しているの
で、X線遮蔽効果が大きく、撮像素子に到達するX線は
低減し、X線による撮像素子の劣化の問題がなくなっ
た。
【0066】又、本実施形態においては、撮像素子とし
て、MOS型撮像素子、CMOS型撮像素子、CCD型
撮像素子等が使える。CMOS型撮像素子が好適であ
る。消費電力が少ないので大板にした場合発熱が押さえ
られる。ランダムアクセス、画素加算等が容易に実現で
きるので画格や読取り画素サイズを自由に変えられる。
医療での応用の場合動画で局所的な部位を粗く見る透視
モードや、広い範囲で細かく見る静止画モードがあり、
これらのモード切り替えを行うことが容易になる。
【0067】又、本実施形態においては、針状結晶体の
表面や基板の内面に金属層を設けたが、蛍光体からの光
を吸収する部材や針状結晶体を用いても、解像度向上の
効果を発揮する。
【0068】又、本実施形態においては、VLS法によ
る針状結晶体の成長はシリコンに限らず、他の単結晶L
aB6 ,GaAs,GaP,WO2 ,SiC等で知られ
ており、これらの結晶と共晶する金属には、Au,P
t,Ag,Cu,Pd,Gaがある。
【0069】これらの針状結晶体を用いても同様の効果
を作用効果を発揮できる。
【0070】針状結晶体は基板に対してある角度θ(0
<θ≦90°)をもって成長させても構わない。
【0071】(実施形態3)本実施形態においては、撮
像素子のシリコン基板から成長させた針状結晶体を利用
する。
【0072】図5に本発明の実施形態3の放射線撮像装
置を示す。図5(b)は図5(a)のAの部分の拡大図
である。501は撮像素子、502は光電変換部、50
3は画素、504は撮像素子と撮像素子の繋ぎ部分、5
05はシリコンの針状結晶体、506は針状結晶体の間
に充填された蛍光体、507は反射板、508は周辺回
路等の実装領域である。
【0073】本実施形態では、撮像素子として複数の画
素を含むCMOS型撮像素子を用いている。
【0074】画素は100μm×100μmの大きさと
した。
【0075】図6は、撮像素子の画素回りの斜視図であ
る。本実施形態においては、撮像素子基板601上に直
接シリコン針状結晶体を成長させる。画素を光学的に分
離するように、光電変換部603の周辺に針状結晶体を
成長させる。
【0076】図7は、4個の撮像素子701をタイル状
に貼り合わ、実装領域に周辺回路703を実装した放射
線撮像装置の平面図である。
【0077】針状結晶体の成長方法は実施形態1と同様
である。ただし本実施形態では図6に示すようにCMO
S型撮像素子を形成したシリコン基板601上に針状結
晶605を成長させる。100μm×100μm画素の
周辺部に図示しない金のパターンを形成し、ここに直径
10μm、長さ1mmの針状結晶体605を基板601
に対して垂直に成長させた。
【0078】針状結晶体605は光電変換部603を取
り囲み光学的反射部材として機能する。
【0079】本実施形態では針状結晶体を成長させた4
個の撮像素子をタイル状に貼り合わせる。その後Gd2
2 Sの粉末状蛍光体を分散させた光硬化型樹脂を貼り
合わせた撮像素子上にスキージ等で充填し、光硬化型樹
脂を硬化させる。
【0080】金属の反射膜をその上から積層し金属板5
07とする。
【0081】本実施形態においては、一つの基板上に撮
像素子と蛍光体を形成するので、製造コストがかからな
い。
【0082】又、本実施形態においては、分割した蛍光
体と画素のアライメントがいらない。1対1で正確に対
応している。
【0083】又、本実施形態においては、撮像素子を4
個をまず精度よく貼り合わせたあと、蛍光体を充填する
構造なので、蛍光体は切れ目なく連続したものとして形
成できる。光学的にシームレスな撮像装置を提供でき
る。
【0084】又、本実施形態においては、Siは半導体
材料として手軽に利用でき、品質が安定している。
【0085】又、本実施形態においては、針状結晶体の
成長は半導体プロセスが利用できるので、既存の撮像素
子の設備が利用できるので低コストで生産できる。撮像
素子の製造工程に引き続いて、半導体プロセスの設備で
針状結晶体を成長させられるので、一貫した製法がとれ
工程管理が容易である。
【0086】又、本実施形態においては、粉末状の蛍光
体、例えばGd2 2 Sの直径が5μmの粉末を光硬化
樹脂に分散させる。通常の印刷法が利用できるので作成
が容易である。
【0087】又、本実施形態においては、撮像素子とし
て、MOS型撮像素子、CMOS型撮像素子、CCD型
撮像素子等が使える。CMOS型撮像素子が好適であ
る。消費電力が少ないので大板にした場合発熱が押さえ
られる。ランダムアクセス、画素加算等が容易に実現で
きるので画格や読取り画素サイズを自由に変えられる。
医療での応用の場合動画で局所的な部位を粗く見る透視
モードや、広い範囲で細かく見る静止画モードがあり、
これらのモード切り替えを行うことが容易になる。
【0088】針状結晶体は基板に対してある角度θ(0
<θ≦90°)をもって成長させても構わない。
【0089】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、高いアス
ペクト比の蛍光体分割部材を有し、低コストでありなが
ら高感度と高解像度を共に満足する放射線撮像装置と蛍
光体構造物とその製造方法を提供することができた。
【0090】また画質を低下させることなく高感度な画
像が得られる放射線撮像装置と蛍光体構造物を提供する
ことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である放射線撮像装置
を示す。(b)は(a)のAの部分の拡大図である。
【図2】蛍光体構造物の斜視図である。
【図3】本発明の製造方法を示す。
【図4】本発明の第2の実施形態である放射線撮像装置
を示す。(b)は(a)のAの部分の拡大図である。
【図5】本発明の第3の実施形態である放射線撮像装置
を示す。
【図6】撮像素子の画素回りの構造を示す。
【図7】4個の撮像素子をタイル状に貼り合わせた放射
線撮像装置を示す。
【図8】(a)は従来の放射線撮像装置の断面図、
(b)は(a)での領域Aの拡大図である。
【図9】図8に示した従来の放射線撮像装置の斜視図で
ある。
【符号の説明】
101、401、501 撮像素子 102、402、502 光電変換部 103、403、503 画素 104、404、504 接着部 105、405、505 Si針状結晶体 106、406、506 蛍光体 107、407、507 Si基板
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 9/22 H01J 9/22 T H04N 5/321 H04N 5/321 (72)発明者 海部 紀之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 梶原 賢治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 結城 修 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2G088 EE01 EE27 FF02 FF14 GG13 GG14 GG16 GG20 JJ05 JJ09 JJ23 JJ37 LL12 LL13 4G077 AA04 BA04 CC06 ED06 5C024 AX12 GX09 GY01 GY31 5C028 FF06 FF11

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1、第2の基板を有し、前記第1の基
    板表面に対して角度θ(0<θ≦90°)をなす方向に
    沿って、前記第1の基板上に前記第1の基板の組成物を
    有する針状結晶体を成長させ、前記針状結晶体の隙間に
    蛍光体を充填させ、前記第2の基板は複数の画素を有
    し、前記画素と前記蛍光体を相対するように配置するこ
    とを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 【請求項2】 基板を有し、前記基板は複数の画素を有
    し、前記基板表面に対して角度θ(0<θ≦90°)を
    なす方向に沿って、前記基板上に基板の組成物を有する
    針状結晶体を成長させ、前記針状結晶体の隙間に蛍光体
    を充填させたことを特徴とする放射線撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記基板の組成物がシリコンであり、前
    記針状結晶体がシリコンの針状結晶体であることを特徴
    とする請求項1、2のいずれか一つに記載された放射線
    撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記蛍光体が粉末状蛍光体であることを
    特徴とする請求項1、2、3のいずれか一つに記載され
    た放射線撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記針状結晶体の表面に前記蛍光体が発
    する光を反射する部材を有することを特徴とする請求項
    1、2、3のいずれか一つに記載された放射線撮像装
    置。
  6. 【請求項6】 基板を有し、前記基板表面に対して角度
    θ(0<θ≦90°)をなす方向に沿って、前記基板上
    に基板の組成物を有する針状結晶体を成長させ、前記針
    状結晶体の隙間に蛍光体を充填させることを特徴とする
    蛍光体構造物。
  7. 【請求項7】 前記基板の組成物がシリコンであり、前
    記針状結晶体がシリコンの針状結晶体であることを特徴
    とする請求項6記載の蛍光体構造物。
  8. 【請求項8】 前記蛍光体が粉末状蛍光体であることを
    特徴とする請求項6、7のいずれか一つに記載された蛍
    光体構造物。
  9. 【請求項9】 前記針状結晶体の表面に前記蛍光体が発
    する光を反射する部材を有することを特徴とする請求項
    6、7、8のいずれか一つに記載された蛍光体構造物。
  10. 【請求項10】 第1の基板上に第1の基板の組成物と
    共晶体を形成する金属のパターンを配置する工程と、 VLS法により前記金属パターン部分に前記組成物の針
    状結晶体を成長させる工程と、 蛍光体粒子を前記針状結晶体を含むように設置する工程
    と、 第2の基板上に複数の画素を形成する工程と、 前記第1の基板と第2の基板と組み合わせる工程とを含
    むことを特徴とする放射線撮像装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 基板上に複数の画素を形成する工程
    と、 前記基板上に基板の組成物と共晶体を形成する金属のパ
    ターンを配置する工程と、 VLS法により前記金属パターン部分に前記組成物の針
    状結晶体を成長させる工程と、 蛍光体粒子を前記針状結晶体を含むように設置する工程
    とを含むことを特徴とする放射線撮像装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記基板の組成物がシリコンであり、
    前記針状結晶体がシリコンの針状結晶体であることを特
    徴とする請求項10、11のいずれか一つに記載された
    放射線撮像装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 基板上に基板の組成物と共晶体を形成
    する金属のパターンを配置する工程と、 VLS法により前記金属パターン部分に前記組成物の針
    状結晶体を成長させる工程と、 蛍光体粒子を前記針状結晶体を含むように設置する工程
    とを含むことを特徴とする蛍光体構造物の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記基板の組成物がシリコンであり、
    前記針状結晶体がシリコンの針状結晶体であることを特
    徴とする請求項13記載の蛍光体構造物の製造方法。
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