JP2013199702A - 銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の除去方法 - Google Patents

銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の除去方法 Download PDF

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Yoshie Tarutani
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Kenji Okada
健志 岡田
Naoki Kato
直樹 加藤
Kenji Kubota
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Abstract

【課題】酸洗浴中に銅或いは銅基合金を浸漬して酸化皮膜を除去した後、その酸洗液を電気分解して、高純度の銅或いは銅基合金を効率良く回収し、電気分解後の酸洗液を酸洗浴中に戻し再利用可能とする。
【解決手段】硫酸:50〜400g/L、硝酸、過酸化水素、ペルオキソ二硫酸イオン、3価鉄イオンからなるグループから選択された少なくとも一つの酸化剤:1〜100g/L、芳香族スルホン酸、芳香族スルホン酸塩、アルキルアミン、芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの添加剤:0.01〜1
0g/L、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの界面活性剤:0.005〜10g/L、硫酸銅:10
〜300g/Lを含有する酸洗液を使用し、酸化被膜除去後に電気分解し、消費された分量に相当する酸化剤及び添加剤を加えて再利用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の除去方法に関し、特に詳しくは、酸洗浴中に酸化皮膜が表面に形成された銅或いは銅基合金を浸漬して酸化皮膜を除去した後、電解槽中にて酸化皮膜を含む酸洗液を電気分解してハンドリング性の良好な高純度の銅或いは銅基合金を回収し、電気分解後の酸洗液を酸洗浴中に戻して再利用を可能にする銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の除去方法に関する。
例えば、熱間圧延や熱間押出しなどの熱処理加工が施された後の銅或いは銅基合金は、その表面に生成された酸化被膜や微細な欠陥を除去することを目的として、酸洗或いはエッチング処理が通常に行われている。その酸洗或いはエッチング液には、硫酸や硫酸に過酸化水素を混合した硫酸系の酸や、塩酸、硝酸が用いられ、場合によっては、フッ酸やその他界面活性剤などの添加剤も共用される。近年では、資源回収の観点や排水処理の問題から、酸洗或いはエッチング処理でその液中に溶解された酸化銅や金属銅を電解法で回収すると共に、使用された酸洗液或いはエッチング液を再生利用することが広く試みられている。
特許文献1には、銅の酸洗仕上工程にて生じる銅及び硝酸を含有する廃液から、電解により硝酸及び金属銅粉末を再生し回収する方法として、銅又は銅合金製品の酸洗工程で生じる銅及び硝酸を含有する廃液を、両極のうち少なくとも陽極をフェライト電極とし、かつ、陽極と陰極との間にアニオン隔膜とカチオン隔膜との組合せ、或いは、複数の両性膜の組合せにより、陽極域、中間域及び陰極域を形成させた装置内で、陰極域のpHを0.5〜2.0の範囲内に維持しながら電解処理し、陽極域に硝酸を、陰極域に粉末状態の銅を再生させる方法が開示されている。
特許文献2には、銅合金酸洗廃液を再利用する場合に問題となる、細かい固形物となる錫酸化物、水酸化物を発生させることなく、効率的に錫を除去し、更に処理液中の銅を効率よく回収し、処理後の硫酸を再利用する方法として、廃液を40℃以上に加熱し、錫を選択的に沈降分離処理する前処理を施した後に、再生処理することを特徴とする銅合金酸洗廃液の再生方法が開示されている。
特公昭61−60148号公報 特開2003−342763号公報
従来の銅或いは銅基合金表面に形成された酸化皮膜の除去方法では、酸洗浴中にて酸化皮膜を除去した後に、その酸化皮膜を含む酸洗液を電解槽中にて電気分解して、ハンドリング性の良好な再生原料として利用可能な高純度の銅或いは銅基合金を効率良く回収することが難しく、また、電気分解後の酸洗液を酸洗浴中に戻して再利用することにも無理があった。
本発明では、上述の問題点を解決し、酸洗浴中に表面に酸化皮膜が形成された銅或いは銅基合金を浸漬して酸化皮膜を除去した後、酸化皮膜を含む酸洗液を電解槽中にて電気分解して、ハンドリング性の良好な再生原料として利用可能な高純度の銅或いは銅基合金を効率良く回収し、更に、電気分解後の酸洗液を酸洗浴中に戻し再利用することが可能な銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の除去方法を提供する。
本発明者らは、これらの事情に鑑み、鋭意検討の結果、酸洗液として、硫酸:50〜400g/L、硝酸、過酸化水素、ペルオキソ二硫酸イオン、3価鉄イオンからなるグループから選択された少なくとも一つの酸化剤:1〜100g/L、芳香族スルホン酸、芳香族スルホン酸塩、アルキルアミン、芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの添加剤:0.01〜10g/L、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの界面活性剤:0.005〜10g/L、硫酸銅:10〜300g/Lを含有する酸洗液を使用することにより、酸化皮膜を効率良く除去でき、除去された酸化皮膜を含む酸洗液を電解槽中にて電気分解することにより、ハンドリング性の良好な再生原料として利用可能な高純度の銅或いは銅基合金を回収できることを見出した。
更に、電気分解後の酸洗液に、酸化皮膜除去及び電気分解時に消費された分量に相当する酸化剤、添加剤、界面活性剤を加えて酸洗浴中に戻すことにより、酸洗液を効率良く再利用できることを見出した。
即ち、本発明の銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の除去方法は、銅或いは銅基合金表面に形成された酸化皮膜を除去する方法であって、硫酸:50〜400g/L、硝酸、過酸化水素、ペルオキソ二硫酸イオン、3価鉄イオンからなるグループから選択された少なくとも一つの酸化剤:1〜100g/L、芳香族スルホン酸、芳香族スルホン酸塩、アルキルアミン、芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの添加剤:0.01〜10g/L、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの界面活性剤:0.005〜10g/L、硫酸銅:10〜300g/Lを含有する酸洗液を含む酸洗浴中に、表面に酸化皮膜が形成された銅或いは銅基合金を浸漬して前記酸化皮膜を除去した後、除去された酸化皮膜を含む酸洗液を電解槽中にて電気分解して前記酸化皮膜中の銅或いは銅基合金を回収し、更に、電気分解後の酸洗液に前記酸化皮膜除去及び前記電気分解時に消費された分量に相当する前記酸化剤、前記添加剤、前記界面活性剤を加えた後に前記酸洗浴中に戻し、前記酸洗液として再利用することを特徴とする。
硫酸が50g/L未満では、酸化皮膜の除去効果が低下し、400g/Lを超えると、効果が飽和してコスト的に無駄となる。
硝酸、過酸化水素、ペルオキソ二硫酸イオン、3価鉄イオンからなるグループから選択された少なくとも一つの酸化剤が1g/L未満では、酸化皮膜の除去効果が低下し、100g/Lを超えると、除去時に発生するガス量が増加し不都合である。発生するガスは、使用される酸化剤によるが、主にNOx、酸素ガスである。
芳香族スルホン酸、芳香族スルホン酸塩、アルキルアミン、芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの添加剤は、銅或いは銅基合金表面に付着している前工程から持ち込まれる加工油が酸洗液を汚染していても、電気分解時に、ハンドリング性の良好な再生原料として利用可能な高純度の銅或いは銅基合金を陰極上に析出させ、陰極上で過酸化水素が還元分解されることを防ぐ。また、酸洗液中の酸化剤の安定剤として作用するため、酸化剤の消耗を抑える役割も果たす。その添加量が、0.01g/L未満、或いは、10g/Lを超えてもその効果は得られない。
アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの界面活性剤は、酸洗液中でも化学的に安定で、長期間にわたり酸洗液の表面張力を下げてミストの飛散を防止し、酸洗液の浸透力を上げて酸洗能力を高める。特に、電気分解時に陰極から発生する酸素ガスに起因する大量の硫酸ミストの飛散を防止することができる。その添加量が、0.005g/L未満、或いは、10g/Lを超えても上述の効果は得られない。
芳香族スルホン酸、芳香族スルホン酸塩、アルキルアミン、芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの添加剤と、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの界面活性剤との組合せにより、本発明での良好な効果を得ることができる。
硫酸銅が10g/L未満では、次のステップでの電気分解の効率が減少し、300g/Lを超えると、飽和溶解度近くになるため硫酸銅が除去液中に析出して無駄となる。
電気分解後の酸洗液に酸化皮膜除去及び電気分解時に消費された分量に相当する酸化剤、添加剤、界面活性剤を加えた後に酸洗浴中に戻すことにより、酸洗液として効率良く再利用することが可能となり、バッチ処理のみでなく、連続での銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の除去も可能となる。銅或いは銅基合金の種類にもよるが、加える(消費された)酸化剤、添加剤、界面活性剤の量は、初期量の0.5〜10%程度である。
また、本発明の銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の除去方法は、前記酸洗液の表面張力が50dyn/cm以下であることを特徴とする。
主にアルキルベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの界面活性剤により、酸洗液の表面張力を50dyn/cm以下とすることにより、電気分解時に、陰極からの酸素ガスに起因する大量の硫酸ミストの飛散を効率良く防ぐことができ、ハンドリング性の良好な再生原料として利用可能な高純度の銅或いは銅基合金を更に効率良く回収することができる。
また、本発明の銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の除去方法は、前記電気分解において、前記除去された酸化皮膜を含む酸洗液の銅イオン濃度が20〜60g/Lであり、電流密度が1〜25A/dmであり、陰極が回転する円柱状体であり、その周速が0.08〜0.48m/Sであることを特徴とする。
除去された酸化皮膜を含む酸洗液の銅イオン濃度を20〜60g/Lとし、電流密度を1〜25A/dmとして、陰極を回転する円柱状体とし、その周速を0.08〜0.48m/Sとして電気分解することにより、電気分解の効率が大幅に上がり、電解槽のスケールダウンが可能となる。
銅イオン濃度、電流密度、回転陰極の周速が前述の範囲内に収まらないと、電気分解の効率は大幅に上がらない。
また、本発明の銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の除去方法は、前記除去された酸化皮膜を含む酸洗液の銅イオン濃度が20〜60g/Lとなるように、前記電解槽に供給される酸洗液の流量及び前記電解層中の電流密度を調整することを特徴とする。
本発明の除去方法を連続処理で実施する場合、酸洗浴中に浸漬される表面に酸化皮膜が形成された銅或いは銅基合金の量、或いは、その酸化皮膜の性状は、一定ではなく変動を来たすことも多々あり、除去された酸化皮膜を含む酸洗液の銅イオン濃度が20〜60g/Lに収まらずに、電解槽中にて安定した電気分解がなされずに銅或いは銅基合金の安定した回収に悪影響を及ぼすことがある。
そこで、酸洗液の銅イオン濃度が60g/Lを超えた場合は、電解槽に供給される酸洗液の量を増して電解槽中の酸洗液の流速を増加、及び、電解槽に印加する電流を増して電解槽中の電流密度を増加することにより、銅或いは銅基合金の回収を一時的に増して酸洗液の銅イオン濃度を60g/L以下とし、酸洗液の銅イオン濃度が20g/L未満となった場合は、電解槽に供給される酸洗液の量を減じて電解槽中の酸洗液の流速を低下、及び、電解槽に印加する電流を減じて電解槽中の電流密度を低下することにより、銅或いは銅基合金の回収を一時的に低下して酸洗液の銅イオン濃度を20g/L以上とする。この操作により、電解槽中にて安定した電気分解が連続的になされることが可能となる。この場合、電流密度を変化させるのみでは、回収される銅或いは銅基合金の析出状態が変わり易くなるので、同時に流速も変化させ、酸洗液中の拡散層厚を制御することにより、電解槽中で回収される銅或いは銅基合金の析出状態を変えず安定した電気分解が促進される。
また、変化する酸洗液の銅イオン濃度を検出器にて連続的に測定し、その値を規定値内に収めるように、電解槽に供給される酸洗液の量を供給ポンプで調整し(電解槽中の酸洗液の流速を調整し)、電解装置の電極間に印加する電流を調節して電解槽中の電流密度を調整し、電解槽中での安定した電気分解を自動的に促進することがより好ましい。この場合、より安定した電気分解を継続するためにも、最適な酸洗液の銅イオン濃度規定値を30〜40g/Lに設定することが好ましい。
また、本発明の再生原料として利用可能な銅或いは銅基合金は、前述の銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の除去方法により得られたことを特徴とする。
酸洗液には、酸化皮膜中に含まれる酸化銅或いは酸化銅基合金、或いは、金属銅或いは金属銅基合金を電気分解で回収する際に必要とされる好適で最適量の電解液成分が含有されているので、特別な手段を加えることなく、除去された酸化皮膜を含む酸洗液を電気分解することができ、効率良く、再生原料として利用可能な銅或いは銅基合金を回収することができる。
更に、電気分解にて陰極上に回収された銅或いは銅基合金は、従来技術で回収されるような粉状ではなく、高純度で適度な硬さを有する板或いは円柱状であり、ハンドリング性も良く、洗浄が容易であり、不純物が入り難いので、回収された銅或いは銅基合金を再生原料として溶解鋳造された鋳塊は、不純物の含有量が少なく、その後の熱間圧延や熱間押出しにて割れなどの問題が発生し難い。
本発明の銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の除去方法では、酸洗浴中に表面に酸化皮膜が形成された銅或いは銅基合金を浸漬して酸化皮膜を除去した後、酸化皮膜を含む酸洗液を電解槽中にて電気分解することにより、ハンドリング性の良好な再生原料として利用可能な高純度の銅或いは銅基合金を効率良く回収することができ、電気分解後の酸洗液を酸洗浴中に戻し再利用することが可能となる。
本発明を実施するための一実施対応例の装置の概略図である。 本発明を実施するための他の実施対応例の装置の概略図である。
図1は、本発明を実施するための一実施対応例の装置の概略図であり、本発明の酸化皮膜除去装置1では、銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の酸洗液2が満たされた酸洗浴3内に銅或いは銅基合金4が浸漬され、その表面の酸化皮膜が酸洗液2中に除去される。酸化皮膜は、前工程での熱処理などの程度にもよるが、厚さが0.05〜10μmであり、酸化皮膜の酸洗液2の温度は、30〜60℃が適切であり、浸漬時間は、30〜120分であることが好ましい。酸化皮膜が除去された銅或いは銅基合金4は、酸洗浴3から搬送され、次の工程に供される。
酸洗液2は、硫酸:50〜400g/L、硝酸、過酸化水素、ペルオキソ二硫酸イオン、3価鉄イオンからなるグループから選択された少なくとも一つの酸化剤:1〜100g/L、芳香族スルホン酸、芳香族スルホン酸塩、アルキルアミン、芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの添加剤:0.01〜10g/L、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの界面活性剤:0.005〜10g/L、硫酸銅:10〜300g/Lを含有する。
硫酸が50g/L未満では、酸化皮膜の除去効果が低下し、400g/Lを超えると、効果が飽和してコスト的に無駄となる。
硝酸、過酸化水素、ペルオキソ二硫酸イオン、3価鉄イオンからなるグループから選択された少なくとも一つの酸化剤が1g/L未満では、酸化皮膜の除去効果が低下し、100g/Lを超えると、除去時に発生するガス量が増加し不都合である。発生するガスは、使用される酸化剤によるが、主にNOx、酸素ガスである。
芳香族スルホン酸、芳香族スルホン酸塩、アルキルアミン、芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの添加剤は、銅或いは銅基合金4の表面に付着している前工程から持ち込まれる加工油が酸洗液2を汚染しても、電気分解時に、ハンドリング性の良好な再生原料として利用可能な高純度の銅或いは銅基合金8を陰極7上に析出させることを可能とし、陰極7上で過酸化水素が還元分解されることを防ぐ。また、酸洗液2中の酸化剤の安定剤として作用するため、酸化剤の消耗を抑える役割も果たす。
その添加量が、0.01g/L未満、或いは、10g/Lを超えても、上述の効果は得られない。
この添加剤としては、例えば、芳香族スルホン酸としては、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、クメンスルホン酸、フェノールスルホン酸、クレゾールスルホン酸、スルホサリチル酸、スルファニル酸が挙げられる。アルキルアミン、としてはメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミンが挙げられる。芳香族カルボン酸としては、安息香酸、サリチル酸、パラヒドロキシ安息香酸、アミノ安息香酸、スルホ安息香酸、フタル酸が挙げられる。
アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの界面活性剤は、酸洗液2中でも化学的に安定で、長期間にわたり酸洗液2の表面張力を下げてミストの飛散を防止し、酸洗液2の浸透力を上げて酸洗能力を高める効果もある。特に、電気分解時に陰極7から酸素ガスが発生し、大量の硫酸ミストが飛散するが、この界面活性剤を添加することにより、酸洗液の表面張力を下げ、硫酸ミストの飛散を防止することができる。
その添加量が、0.005g/L未満、或いは、10g/Lを超えても、上述の効果は得られない。
この界面活性剤としては、例えば、オクチルベンゼンスルホン酸、ノニルベンゼンスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ウンデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、トリデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、およびこれらの混合物を用いることができる。
芳香族スルホン酸、芳香族スルホン酸塩、アルキルアミン、芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの添加剤と、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの界面活性剤との組合せにより、本発明の良好な効果を得ることができる。
硫酸銅が10g/L未満では、次のステップでの電気分解の効率が減少し、300g/Lを超えると、飽和溶解度近くになるため硫酸銅が除去液中に析出して無駄となる。
また、酸洗液2の表面張力は、50dyn/cm以下であることが好ましい。主にアルキルベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの界面活性剤により、酸洗液2の表面張力を50dyn/cm以下とすることにより、電気分解時に陰極7からの酸素ガスに起因する大量の硫酸ミストの飛散を効率的に防ぐことができ、ハンドリング性の良好な再生原料として利用可能な高純度の銅或いは銅基合金8を効率良く回収することができる。
次に、酸化皮膜除去装置1内の除去された酸化皮膜を含む酸洗液Xは、電解処理装置5にポンプP1により搬送される。電解処理装置5には、陽極6、陰極7がセットされ、その間に通電することにより、除去された酸化皮膜を含む酸洗液Xが電気分解され、効率良く再生原料として利用可能な銅或いは銅基合金8が陰極7上に回収する。
陰極7は、一般的にはタフピッチ銅を使用するが、回収される銅或いは銅基合金に合わせて最適な材料を使用することが好ましい。また、陰極の形状は、一般的には薄板状であるが、回転する円柱状体を使用することが好ましく、酸洗液Xの銅イオン濃度を20〜60g/Lとし、電流密度を1〜25A/dmとし、円柱状回転陰極の周速を0.08〜0.48m/Sとして電気分解することにより、電気分解の効率が大幅に上がり、電解槽のスケールダウンが可能となる。銅イオン濃度、電流密度、回転陰極の周速が前述の範囲内に収まらないと、電気分解の効率は大幅に上がらない。
陽極6には酸化イリジウムコートチタン板を使用することが好ましく、酸化皮膜の程度にもよるが、電流密度3〜10A/dmにて6〜10時間程度の電気分解を施すことにより、酸化皮膜からの銅或いは銅基合金8が、陰極7上に取扱い容易な板形状にて析出される。
酸洗液2には、酸化皮膜中に含まれる酸化銅或いは酸化銅基合金、或いは、金属銅或いは金属銅基合金を電解回収する際に必要とされる好適で最適量の電解液成分が含有されているので、特別な手段を加えることなく、除去された酸化皮膜を含む酸洗液Xを電気分解することができ、これにより、効率良く再生原料として利用可能な銅或いは銅基合金8を回収することができる。
電気分解にて陰極上に回収された銅或いは銅基合金8は、従来技術で回収されるような粉状ではなく、高純度で適度な硬さを有する板或いは円柱状であり、ハンドリング性も良く、洗浄が容易であり、不純物が入り難いので、回収された銅或いは銅基合金8を再生原料として溶解鋳造された鋳塊は、不純物の含有量が少なく、その後の熱間圧延や熱間押出しにて割れが発生し難いという利点を有する。
次に、電解処理装置5内の電気分解後の酸洗液Yは、分析機器により酸化皮膜除去及び電気分解時に消費された分量の酸化剤、添加剤、界面活性剤を検出し、それに相当する酸化剤、添加剤、界面活性剤Zを加えた後に、ポンプP2により酸化皮膜除去装置1に搬送され、酸洗液として循環再利用される。加えられる酸化剤、添加剤、界面活性剤Zの量は、酸化皮膜の付着量や銅或いは銅基合金の種類にもよるが、消費前の量の0.5〜10%程度である。
上述の処理は、バッチ処理での対応であるが、連続処理でも良く、銅或いは銅基合金の種類及びその酸化皮膜の度合いにより、最適な浸漬時間を選定して、酸洗液2を循環させ、連続的にその表面の酸化皮膜の除去を行うことも可能である。
その場合、酸洗浴3に浸漬される表面に酸化皮膜が形成された銅或いは銅基合金4の量、或いは、その酸化皮膜の性状は、一定ではなく変動を来たすことも多々あり、除去された酸化皮膜を含む酸洗液2の銅イオン濃度が20〜60g/Lに収まらずに、電解槽5にて安定した電気分解がなされずに銅或いは銅基合金8の安定した回収に悪影響を及ぼすことがある。
そこで、酸洗液3の銅イオン濃度が60g/Lを超えた場合は、電解槽5に供給される酸洗液Xの量を増して電解槽中の酸洗液Xの流速を増加、及び、電解槽5に印加する電流を増して電解槽5の電流密度を増加することにより、銅或いは銅基合金8の回収を一時的に増して酸洗液Xの銅イオン濃度を60g/L以下とし、酸洗液Xの銅イオン濃度が20g/L未満となった場合は、電解槽5に供給される酸洗液Xの量を減じて電解槽5の酸洗液Xの流速を低下、及び、電解槽5に印加する電流を減じて電解槽5の電流密度を低下することにより、銅或いは銅基合金8の回収を一時的に低下して酸洗液Xの銅イオン濃度を20g/L以上とする。この操作により、電解槽5にて安定した電気分解が連続的になされることが可能となる。この場合、電流密度を変化させるのみでは、回収される銅或いは銅基合金8の析出状態が変わり易くなるので、同時に流速も変化させ、酸洗液Xの拡散層厚を制御することにより、電解槽5で回収される銅或いは銅基合金8の析出状態を変えず安定した電気分解が促進される。
また、図2に示すように、変化する酸洗液2の銅イオン濃度を検出器10にて連続的に測定し、その値を規定値内に収めるように、電解槽5に供給される酸洗液Xの量をポンプP1で調整し(電解槽5の酸洗液Xの流速を調整し)、電解装置の電源(図示略)に接続された整流器9を介して電極6,7間に印加する電流を調節して電解槽5の電流密度を調整し、電解槽5での安定した電気分解を自動的に促進することがより好ましい。この場合、より安定した電気分解を継続するためにも、最適な酸洗液Xの銅イオン濃度規定値を30〜40g/Lに設定することが好ましい。
長さ500mm、幅100mm、厚さ30mmの三菱マテリアル株式会社製のタフピッチ銅(Cu:99.92%、O:300ppm、P:0ppm)板に、熱間圧延加工(600℃、圧下率50%)を施し、急冷して、厚さ15mmのタフピッチ銅板を作製した。このタフピッチ銅板の表面には、約0.7μmの厚さの酸化皮膜が形成されていた。
このタフピッチ銅板を表1に示す組成及び表面張力の酸洗液1mを含有する酸洗浴に40℃にて30分間浸漬した後、洗浄して酸化皮膜を除去し、酸化被膜除去後のタフピッチ銅板の表面を目視にて観察した。
表1のAは硝酸、Bは過酸化水素、Cはペルオキソ二硫酸イオン、Dは3価鉄イオン、Eはベンゼンスルホン酸、Fはベンゼンスルホン酸ナトリウム、Gはポリオキシエチレンアミン、Hはドデシルベンゼンスルホン酸、Iはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、Jは安息香酸、Kは安息香酸ナトリウムを表す。表1にて、二種類以上添加したものについては、それらを並べて表記し、その並びの順序でそれぞれの濃度を記載した。
その結果を表1に示す。タフピッチ銅板の表面の酸化被膜が完全に除去され、ガス付着の痕跡が見られなかったものを○とし、酸化被膜が完全には除去されず、ガス付着の痕跡が見られたもの×とした。
参考として、通常の混酸(硫酸+硝酸)を酸洗液として使用したところ、40℃にて70分浸漬しなければ、酸化被膜の除去は終了せず、ガス付着の痕跡がかなり見られた。
Figure 2013199702
次に、除去された酸化皮膜を含む表1の組成の酸洗液全量を電解槽に移し、陰極にタフピッチ銅板、陽極に酸化イリジウムコートチタン板を用いて、温度40℃、電流密度5A/dm、極間距離50mm、流速0.5m/minにて8時間電気分解を施し、陰極上に酸化皮膜からの銅を板状に析出させた。この板状銅を電解槽から回収して、平均表面粗さRa、銅の純度、表面の硬度を測定した。更に、これらの板状銅を硫酸水溶液で洗浄した後、溶解鋳造して押出加工により棒材を成形し、イオウ含有量(S含有量)及び割れの有無を目視にて観察した。
(イ)銅板表面の表面粗さRaは、SPM(SIIナノテクノロジー社)を用いて測定した。
(ロ)銅板表面の硬度の測定は、MVK−G1(AKASHI社)を用いて、ビッカース硬さ試験法、JIS Z 2244に準じてN=3で行った。
(ハ)銅板の純度の測定は、銅の中に含まれる不純物を測定して、その不純物比率を100%から差し引いて求めた。
(ニ)不純物測定には、Cを除いてグロー放電質量分析装置(GD-MS:Glow Discharge MassSpectrometry)を用いて行い、Cは脱脂した銅試料を酸素雰囲気中高周波加熱燃焼により発生するCOガスの赤外吸収を測定してC量に換算した。
(ホ)S含有量は、鋳塊中のS含有量を赤外吸収法にて測定した。
その結果を表2に示す。これらの結果より、実施例の板状銅は、高純度で、適度の硬度を有しており、ハンドリング性が良く、次の洗浄工程において洗浄液中のSの影響を受け難く、溶解鋳造し押出加工された棒材は、S含有量が小さく、割れが無いことがわかる。
Figure 2013199702
次に、除去された酸化皮膜を含む実施例4の組成の酸洗液全量を電解槽に移し、陰極に円柱状の回転するタフピッチ銅棒、陽極に酸化イリジウムコートチタン板を用いて、極間距離50mm、流速0.5m/min、温度40℃にて、銅イオン濃度、電流密度、回転陰極周速を表3の様に変えて電気分解を施し、前述の実施例4の組成の酸洗液で陰極としてタフピッチ銅板を使用した場合(温度40℃、電流密度5A/dm、極間距離50mm、流速0.5m/minにて8時間電気分解を施す)と同量の銅を陰極上に析出させる時間を測定した。
更に、これらの円柱状銅を電解槽から回収して、平均表面粗さRa、銅の純度、表面の硬度を測定し、これらの円柱状銅を硫酸水溶液で洗浄した後、600℃に加熱して押出加工により棒材を成形し、イオウ含有量(S含有量)及び割れの有無を目視にて観察した。
(イ)銅板表面の表面粗さRaは、SPM(SIIナノテクノロジー社)を用いて測定した。
(ロ)銅板表面の硬度の測定は、MVK−G1(AKASHI社)を用いて、ビッカース硬さ試験法、JIS Z 2244に準じてN=3で行った。
(ハ)銅板の純度の測定は、銅の中に含まれる不純物を測定して、その不純物比率を100%から差し引いて求めた。
(ニ)不純物測定には、Cを除いてグロー放電質量分析装置(GD−MS:Glow Discharge MassSpectrometry)を用いて行い、Cは脱脂した銅試料を酸素雰囲気中高周波加熱燃焼により発生するCOガスの赤外吸収を測定してC量に換算した。
(ホ)S含有量は赤外吸収法にて測定した。
これらの結果を表3に示す。これらの結果より、実施例4のタフピッチ銅板使用では電解に8時間を要しているが、実施例41〜44では、2.8〜4.2時間で終了していることがわかり、得られたタフピッチ銅棒もタフピッチ銅板から得られた結果と殆ど変わらないことがわかる。
Figure 2013199702
次に、電気分解後の酸洗液を分析して、酸洗液に消費された量に相当する酸化剤、添加剤、界面活性剤(合計0.002g)を加え、その全量を酸洗浴に戻し、次の酸洗液として使用して、他のタフピッチ銅の酸化皮膜の除去を、実施例1〜8、41〜45につき、同様な手法にて実施した。これを更に2回繰り返し、計4回目の酸化皮膜除去のテストの各結果を表4に示す。これより、4回目のテストでも1回目と変わらない結果であることがわかる。
Figure 2013199702
また、実施例1の酸洗液を循環させ、150時間連続にて、複数個のタフピッチ銅板の酸化皮膜を順次除去した。これらタフピッチ銅板の厚さは5mmであり、表面には約0.4〜0.9μmの厚さの酸化皮膜が形成されていた。酸化皮膜の連続除去中に、酸洗浴中の酸洗液の銅イオン濃度が一時的に最高で80g/L、最低で15g/Lとなったが、銅イオン濃度規定値を35g/Lとして、銅イオン濃度検出器の値に基づき、ポンプ流量及び整流器に負荷される電流を自動的に調整することにより、電解槽中にて安定した電気分解が継続され、回収された銅板或いは銅棒の性状は実施例1の結果と変わらなかった。
これらの結果より、本発明の銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の除去方法により得られた回収銅或いは銅合金は、ハンドリング性の良好な再生原料として利用可能な高純度の銅或いは銅基合金を効率良く回収することができ、本発明での酸洗液は、消費された量に相当する酸化剤、添加剤、界面活性剤を加えることにより、酸洗浴中にて充分に再利用可能であることがわかる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることは可能である。
1 酸化皮膜除去装置
2 酸洗液
3 酸洗浴
4 銅或いは銅基合金
5 電解処理装置(電解槽)
6 陽極
7 陰極(板、回転円柱体)
8 陰極上に回収された銅或いは銅基合金
9 整流器
10 銅イオン濃度検出器
P1 ポンプ
P2 ポンプ
X 酸化皮膜を含む酸洗液
Y 電気分解後の酸洗液
Z 加える酸化剤、添加剤、界面活性剤

Claims (5)

  1. 銅或いは銅基合金表面に形成された酸化皮膜を除去する方法であって、硫酸:50〜400g/L、硝酸、過酸化水素、ペルオキソ二硫酸イオン、3価鉄イオンからなるグループから選択された少なくとも一つの酸化剤:1〜100g/L、芳香族スルホン酸、芳香族スルホン酸塩、アルキルアミン、芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの添加剤:0.01〜10g/L、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸塩からなるグループから選択された少なくとも一つの界面活性剤:0.005〜10g/L、硫酸銅:10〜300g/Lを含有する酸洗液を含む酸洗浴中に、表面に酸化皮膜が形成された銅或いは銅基合金を浸漬して前記酸化皮膜を除去した後、除去された酸化皮膜を含む酸洗液を電解槽中にて電気分解して前記酸化皮膜中の銅或いは銅基合金を回収し、更に、電気分解後の酸洗液に前記酸化皮膜除去及び前記電気分解時に消費された分量に相当する前記酸化剤、前記添加剤、前記界面活性剤を加えた後に前記酸洗浴中に戻し、前記酸洗液として再利用することを特徴とする銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の除去方法。
  2. 前記酸洗液の表面張力が50dyn/cm以下であることを特徴とする請求項1に記載の銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の除去方法。
  3. 前記電気分解において、前記除去された酸化皮膜を含む酸洗液の銅イオン濃度が20〜60g/Lであり、電流密度が1〜25A/dmであり、陰極が回転する円柱状体であり、その周速が0.08〜0.48m/Sであることを特徴とする請求項1又は2に記載の銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の除去方法。
  4. 前記除去された酸化皮膜を含む酸洗液の銅イオン濃度が20〜60g/Lとなるように、前記電解槽に供給される酸洗液の流量及び前記電解層中の電流密度を調整することを特徴とする請求項3に記載の銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の除去方法。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の銅或いは銅基合金表面の酸化皮膜の除去方法により得られた再生原料として利用可能な銅或いは銅基合金。
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