JP2013198464A - 苗移植機 - Google Patents

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塩崎  孝秀
Hideki Yamashita
英希 山下
Michinori Seike
清家  理伯
Makoto Yamaguchi
信 山口
Hikari Osano
光 小佐野
Hitoshi Nomura
仁志 野村
Daisuke Imaizumi
大介 今泉
Naoki Hotta
直岐 堀田
Takayuki Fujishiro
孝行 藤代
Manabu Takahashi
学 高橋
Yoshihiro Tai
義浩 田井
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Abstract

【課題】植付深さをより深くすることとができる苗移植機を提供する。
【解決手段】苗移植機は苗載せ台に積載された苗を圃場に植付る苗植付装置91を備えている。苗植付装置91は苗を圃場に植付る植込杆94と苗植付ケース93と駆動ギヤ102と従動ギヤ103と中継ギヤ104とサブ中継ギヤ105を備えている。駆動ギヤ102は苗植付ケース93の中央部に設けられかつ植付駆動軸101からの駆動力をうけて回転する。従動ギヤ103は苗植付ケース93の両端部に設けられかつ植込杆94を駆動させる。中継ギヤ104は駆動ギヤ102と従動ギヤ103との間に設けられかつ駆動力を中継する。サブ中継ギヤ105は中継ギヤ104の回転軸に設けられかつ中継ギヤ104よりも小径である。従動ギヤ103がサブ中継ギヤ105と噛み合う。
【選択図】図5

Description

本発明は、圃場への苗の植え付けを行う苗移植機に関する。
苗移植機は、エンジン、主変速機、副変速機及び操作装置等を備えた走行車体と、この走行車体の後部に取り付けた苗植付装置と、を有している。この種の苗移植機については、例えば、下記の特許文献1及び特許文献2に開示されている。特許文献1及び特許文献2の苗移植機においては、エンジンの駆動力を駆動輪と苗植付装置とに伝える動力伝達機構を備える。動力伝達機構は、主変速機としてのHST(Hydro Static Transmission)と云われる静油圧式の無段変速機と、無段変速機にエンジンからの駆動力を伝達するベルト式動力伝達機構とを備えている。無段変速機は、エンジンからの駆動力をミッションケース内の副変速機を介して、各車輪への走行用動力と、苗植付装置への駆動用動力とに分けて出力される。
苗植付装置は、前述した無段変速機からの駆動力が伝達される植付伝動機構を内装した苗植付伝動ケースと、苗植付伝動ケースの後端左右両側部に回転自在に設けられた苗植付ケースと、苗植付ケースの両端部に回転自在に設けられた植込杆とを備えている。苗植付伝動ケースに内装された植付伝動機構は、前述した無段変速機により回転駆動されるとともに苗植付ケースに回転自在に支持された植付駆動軸を備えている。植付駆動軸には、苗植付ケースの中央部内に回転自在に収容された駆動ギヤが取り付けられている。
また、植込杆の基端部には、苗植付ケースの両端部に回転自在に支持された植付軸が取り付けられている。植付軸には、苗植付ケースの両端部内に回転自在に収容された従動ギヤが取り付けられている。各従動ギヤと駆動ギヤとの間には、これらと噛み合いかつ苗植付ケース内に回転自在に収容された中継ギヤが設けられている。
苗植付装置は、前述した無段変速機からの駆動力により植付駆動軸が駆動ギヤとともに回転し、駆動ギヤの回転が中継ギヤを介して、従動ギヤを回転させることで、中央部を中心として苗植付ケースを回転させながら、苗植付ケースの両端部において植込杆を回転させることで、植込杆が苗載せ台の苗を取って圃場に植付ける。
特開2008−289367号公報 特開2008−099585号公報
ところで、苗移植機において、苗植付ケース内に互いに噛み合う駆動ギヤ、中継ギヤや従動ギヤを収容するために、圃場に苗を植付ける際の植込杆の先端部の苗植付ケースからの突出量には、限界があるため、現在の一般的な構成では圃場への苗の植付深さを深くすることは困難である。
そこで、本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、植付深さをより深くすることができる苗移植機を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、請求項1に記載の本発明は、走行車体(5)と、前記走行車体(5)の後部に昇降自在に配置されかつ苗を積載する苗載せ台(95)と、前記苗載せ台(95)の下方に配置されかつ前記苗載せ台(95)に積載された苗を圃場に植付る植込杆(94)と、苗植付ケース(93)と、前記苗植付ケース(93)の中央部に設けられかつ植付伝動機構(101)からの駆動力をうけて回転する駆動ギヤ(102)と、前記苗植付ケース(93)の両端部に設けられかつ前記植込杆(94)を駆動させる従動ギヤ(103)と、前記駆動ギヤ(102)と前記従動ギヤ(103)との間に設けられかつ駆動力を中継する中継ギヤ(104)と、を備えた苗植付装置(91)とを設けた苗移植機(1)において、前記苗植付装置(91)は、前記中継ギヤ(104)の回転軸に設けられかつ前記中継ギヤ(104)よりも小径なサブ中継ギヤ(105)を備え、前記従動ギヤ(103)が前記サブ中継ギヤ(105)と噛み合うことを特徴としている。
請求項2に記載の本発明については、前記駆動ギヤ(102)と前記中継ギヤ(104)とを同径とし、前記サブ中継ギヤ(105)と前記従動ギヤ(103)とを同径とし、前記駆動ギヤ(102)及び前記中継ギヤ(104)よりも、前記サブ中継ギヤ(105)及び前記従動ギヤ(103)を小径としたことを特徴としている。
請求項3に記載の本発明については、前記駆動ギヤ(102)と前記従動ギヤ(103)と前記中継ギヤ(104)と前記サブ中継ギヤ(105)を偏芯ギヤとし、前記偏芯ギヤのピッチ円(S)は、前記偏芯ギヤの回転中心(P)から前記偏芯ギヤの最下端(SB)までの距離(R)を半径とした真円(SR)の内側に設けられることを特徴としている。
請求項4に記載の本発明は、前記苗植付ケース(93)の前記植込杆(94)の取付部(93a)に、圃場の草等の夾雑物を巻き付ける巻き付け溝(111)を設けたことを特徴としている。
請求項5に記載の本発明は、前記苗植付ケース(93)の前記両端部に回転自在に設けられかつ前記植込杆(94)の基端部(94a)が取り付けられた植付軸(106)に、プーリ(113)を回転自在に設けたことを特徴としている。
請求項6に記載の本発明は、前記苗植付ケース(93)の前記両端部に回転自在に設けられかつ前記植込杆(94)の基端部(94a)が取り付けられた植付軸(106)に設けられたプーリ(114)と、前記プーリ(114)間に巻き付けられかつ外周面に除去突起(116)が設けられた無端帯(115)と、を備えたことを特徴としている。
請求項1に記載の本発明に係る苗移植機(1)は、中継ギヤ(104)の回転軸に設けられかつ中継ギヤ(104)よりも小径なサブ中継ギヤ(105)に従動ギヤ(103)を噛み合わせているので、中継ギヤ(104)の回転軸と従動ギヤ(103)の回転軸との距離を縮小させることができ、従動ギヤ(103)の回転軸と苗植付ケース(93)の外面との距離を縮小させることができる。これにより、苗植付ケース(93)の外面からの植込杆(94)の先端部(94b)の突出量(T)を増加させることができる。したがって、圃場に苗を植付ける際の植込杆(94)の先端部(94b)の苗植付ケース(93)からの突出量(T)を増加させることができ、圃場への苗の植付深さをより深くすることを可能とすることができるので、多様な作業条件に対応可能な構成となる。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の発明の効果に加えて、駆動ギヤ(102)及び中継ギヤ(104)よりも、サブ中継ギヤ(105)及び従動ギヤ(103)を小径としているので、中継ギヤ(104)の回転軸と従動ギヤ(103)の回転軸との距離を確実に縮小させることができ、従動ギヤ(103)の回転軸と苗植付ケース(93)の外面との距離を確実に縮小させることができる。したがって、圃場への苗の植付深さを確実により深くすることを可能とすることができるので、多様な作業条件に対応可能な構成となる。
請求項3に記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加えて、駆動ギヤ(102)と従動ギヤ(103)と中継ギヤ(104)とサブ中継ギヤ(105)をなす偏芯ギヤのピッチ円(S)が、偏芯ギヤの回転中心(P)から偏芯ギヤの最下端(SB)までの距離(R)を半径とした真円(SR)の内側に設けられているので、苗を植付けてから圃場から脱する植込杆(94)が鉛直方向(Z)に沿って上昇することとなる。このために、植付けられた苗が前傾姿勢となることを抑制でき、苗の生育を安定させることができる。
また、ピッチ円(S)が、真円(SR)の内側に設けられているので、駆動ギヤ(102)と従動ギヤ(103)と中継ギヤ(104)とサブ中継ギヤ(105)をなす偏芯ギヤの離芯率を小さくすることができ、各ギヤ(102,103,104,105)間の回転を滑らかにすることができ、苗植付装置(91)の作動が乱れることを抑制でき、苗の植付けを損じることを抑制することができるので、手作業で苗を植え付け直す必要が無く、作業者の労力が軽減されると共に、作業能率が向上する。
請求項4に記載の本発明は、請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、苗植付ケース(93)の取付部(93a)に巻き付け溝(111)を設けているので、圃場の雑草等の夾雑物が巻き付け溝(111)に巻き付けられることとなり、苗植付ケース(93)と植込杆(94)との間に雑草等の夾雑物が巻き付けられることを抑制できる。このために、植込杆(94)の移動が雑草等の夾雑物に妨害されることを抑制でき、苗の植付け精度を向上することができる。また、植込杆(94)に雑草等の夾雑物が接触することを防止できるので、植込杆(94)の磨耗を抑制でき、耐久性を向上することができる。
請求項5に記載の本発明は、請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、苗植付ケース(93)の両端部に回転自在に設けられた植付軸(106)に、プーリ(113)を回転自在に設けているので、圃場の雑草等の夾雑物などがプーリ(113)に巻き付けられることとなり、苗植付ケース(93)と植込杆(94)との間に雑草等の夾雑物が巻き付けられることを抑制できる。このために、植込杆(94)の移動が雑草等の夾雑物に妨害されることを抑制でき、苗の植付け精度を向上することができる。また、植込杆(94)に雑草等の夾雑物が接触することを防止できるので、植込杆(94)の磨耗を抑制でき、耐久性を向上することができる。
請求項6に記載の本発明は、請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、苗植付ケース(93)の両端部に回転自在に設けられた植付軸(106)にプーリ(114)を設けプーリ(114)間に無端帯(115)を巻き付け、無端帯(115)の外周面に除去突起(116)を設けているので、植込杆(94)が苗植付ケース(93)の両端部で回転する際に、無端帯(115)が植付軸(106)の回りを循環走行することとなる。このために、無端帯(115)が、圃場の雑草等の夾雑物が苗植付ケース(93)と植込杆(94)との間に巻き付くことを抑制できる。このために、植込杆(94)の移動が雑草等の夾雑物に妨害されることを抑制でき、苗の植付け精度を向上することができる。また、植込杆(94)に雑草等の夾雑物が接触することを防止できるので、植込杆(94)の磨耗を抑制でき、耐久性を向上することができる。
図1は、実施形態1に係る苗移植機を表す側面図である。 図2は、実施形態1に係る苗移植機を表す上面図である。 図3は、実施形態1に係る苗移植機の苗植付装置の構成を一部断面で示す平面図である。 図4は、実施形態1に係る苗移植機の苗植付装置の苗植付ケースの断面図(図3中のIV−IV線に沿う断面図)である。 図5は、実施形態1に係る苗移植機の苗植付装置の断面図(図4中のV−V線に沿う断面図)及び植込杆の軌跡を示す図である。 図6は、実施形態1に係る苗移植機の苗植付装置の駆動ギヤの平面図である。 図7は、実施形態2に係る苗移植機の苗植付装置の断面図である。 図8は、実施形態3に係る苗移植機の苗植付装置の断面図である。 図9は、実施形態4に係る苗移植機の苗植付装置の断面図である。 図10は、実施形態5に係る苗移植機の苗植付装置の断面図である。 図11は、実施形態5に係る苗移植機の苗植付装置の無端帯の断面図である。 図12は、実施形態6に係る苗移植機の苗植付装置の断面図である。 図13は、比較例の苗移植機の苗植付装置の苗植付ケースの断面図及び植込杆の軌跡を示す図である。 図14は、比較例の苗移植機の苗植付装置の駆動ギヤの平面図である。
以下に、本発明に係る苗移植機の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。さらに、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る苗移植機を表す側面図である。図2は、実施形態1に係る苗移植機を表す上面図である。図3は、実施形態1に係る苗移植機の苗植付装置の構成を一部断面で示す平面図である。図4は、実施形態1に係る苗移植機の苗植付装置の苗植付ケースの断面図(図3中のIV−IV線に沿う断面図)である。図5は、実施形態1に係る苗移植機の苗植付装置の断面図(図4中のV−V線に沿う断面図)及び植込杆の軌跡を示す図である。図6は、実施形態1に係る苗移植機の苗植付装置の駆動ギヤの平面図である。図13は、比較例の苗移植機の苗植付装置の苗植付ケースの断面図及び植込杆の軌跡を示す図である。図14は、比較例の苗移植機の苗植付装置の駆動ギヤの平面図である。
実施形態1に係る苗移植機1は、走行しながら圃場に苗を植付るものである。なお、以下では、苗移植機1の前進方向を前方側(図1および図2の左側)とし、苗移植機1の後退方向を後方側(図1および図2の右側)とし、苗移植機1の前後方向(図1及び図2中に矢印Xで示す)に直交する直交方向を左右方向(図2中に矢印Yで示す)とし、苗移植機1の前後方向X及び左右方向Yに直交する直交方向を鉛直方向(図1中に矢印Zで示す)としている。
図1および図2に示すように、苗移植機1は、走行車体5と、走行車体5の後部(後方側)に設けられた植付装置6と、走行車体5の走行状態を検出する走行状態検出装置と、走行状態検出装置の検出結果に基づいて、走行車体5および植付装置6を制御する制御装置7とを備えている。
走行車体5は、左右一対の前輪12aおよび左右一対の後輪(走行輪)12bからなる4つの車輪12を有し、4つの車輪12を駆動輪とする4輪駆動車となっている。走行車体5は、メインフレーム10と、メインフレーム10に搭載されたエンジン11と、エンジン11の駆動力を各車輪12及び植付装置6に伝える動力伝達機構13とを有している。つまり、この苗移植機1において、エンジン11の駆動力は、走行車体5を前進または後退させるために使用されるだけでなく、植付装置6を駆動させるためにも使用される。
エンジン11は、ディーゼル機関やガソリン機関等の熱機関であって、出力軸11aから駆動力を出力する。出力軸11aは、走行車体5の左側方から突出している。エンジン11は、走行車体5の左右方向Yにおける略中央で、且つ、作業者が乗車時に足を載せるフロアステップ25よりも上方に突出させた状態で配置されている。このとき、エンジン11の出力軸11aは、フロアステップ25の床面よりも下方に位置している。
ここで、フロアステップ25は、走行車体5の前部(前方側)とエンジン11の後部(後方側)との間に渡って設けられており、メインフレーム10上に取り付けられている。フロアステップ25は、その一部が格子状となっており、靴に付いた泥を圃場に落とせるようにしている。また、フロアステップ25の後方には、後輪12bのフェンダを兼ねたリアステップ26が設けられている。このリアステップ26は、後方に向うに従って上方に向う方向に傾斜した傾斜面を有しており、エンジン11の左右それぞれの側方に配置されている。
エンジン11は、これらのフロアステップ25とリアステップ26とから上方に突出しており、これらのステップから突出している部分には、エンジン11を覆うエンジンカバー14が配設されている。即ち、エンジンカバー14は、フロアステップ25とリアステップ26とから上方に突出した状態で、エンジン11を覆っている。
また、走行車体5には、エンジンカバー14の上部に操縦席28が設置されており、操縦席28の前方で、且つ、走行車体5の前部には、フロントカバー30が配設されている。このフロントカバー30は、フロアステップ25の床面から上方に突出した状態で配置されており、フロアステップ25の前方側を左右に分断している。
このフロントカバー30の内部には、前述の制御装置7、操作パネル等の操作装置、ステアリング機構およびエンジン用燃料の燃料タンク等が配設されている。また、フロントカバー30の上部には、各種操作レバー等や計器類、ハンドル31が配設されている。このハンドル31は、作業者が前輪12aを操舵操作することにより走行車体5を操舵する操舵部材として設けられており、フロントカバー30内のステアリング機構等を介して前輪12aを転舵させることが可能になっている。
また、フロントカバー30の上部に設けられた各種操作レバーとしては、走行車体5の前後進、停止及び移動速度を切り替える走行操作レバー(走行操作部材)35と、植付装置6を操作する植付操作レバー36とが配設されている。
また、フロアステップ25におけるフロントカバー30の左右それぞれの側方に位置する部分には、補給用の苗を載せておく予備苗載台140が配置されている。この予備苗載台140は、フロアステップ25の床面から突出した支持軸(鉛直軸)によって回転自在に支持されており、作業者の手によって回動させることが可能になっている。
また、走行車体5のリアステップ26には、作業者によって操作される各種操作レバーが配設されている。操作レバーとしては、例えば、苗の植付深さを調整する植付深さ調整レバー58等がある。
動力伝達機構13は、主変速機としての油圧式無段変速機16と、この油圧式無段変速機16にエンジン11からの駆動力を伝えるベルト式動力伝達機構17と、を有している。先ず、油圧式無段変速機16について説明する。
油圧式無段変速機16は、HST(Hydro Static Transmission)と呼ばれる静油圧式の無段変速機として構成されている。油圧式無段変速機16は、エンジン11からの駆動力で駆動する油圧ポンプと、油圧ポンプによって発生させた油圧により機械的な力(回転力)を出力する油圧モータとを有している。なお、油圧ポンプによって発生させた油圧は、油圧モータを作動させるだけでなく、後述する苗植付部昇降機構61の油圧昇降シリンダ82を作動させるために用いられる。また、油圧式無段変速機16は、エンジン11の駆動力が入力される油圧ポンプの入力軸16aに対して傾斜可能な図示しない斜板と、走行操作レバー35に応じて斜板の傾斜角を変更させるサーボモータとを有している。斜板は、油圧ポンプの入力軸16aに対して傾斜させることで、油圧ポンプから油圧モータへ向けて供給される作動油の流量を可変させる。
走行操作レバー35およびサーボモータは、制御装置7に接続されており、制御装置7は、走行操作レバー35の操作位置に基づいて、サーボモータにより斜板の傾斜角を変更している。具体的に、走行操作レバー35の操作位置が中立位置(すなわち走行車体5を停止させる停止位置)の場合、制御装置7は、サーボモータにより斜板を中立状態する。ここで、斜板の中立状態とは、斜板と入力軸16aとがなす角度が90°となる状態である。そして、制御装置7は、サーボモータにより斜板を中立状態とすると、油圧ポンプは、油圧モータへ向けて供給する作動油の流量をゼロとする。
一方で、走行操作レバー35の操作位置が走行車体5を前進させる前進位置の場合、制御装置7は、サーボモータにより斜板の傾斜角が正側に大きくなるように変更させる。すると、油圧ポンプは、油圧モータの出力軸が正回転するように、油圧モータへ向けて供給する作動油の流量を多くする。なお、前進位置としては、走行車体5の車速を低速とする低速位置、走行車体5の車速を中速とする中速位置、および走行車体5の車速を高速とする高速位置等がある。他方で、走行操作レバー35の操作位置が走行車体5を後退させる後退位置の場合、制御装置7は、サーボモータにより斜板の傾斜角が負側に大きくなるように変更させる。すると、油圧ポンプは、油圧モータの出力軸が逆回転するように、油圧モータへ向けて供給する作動油の流量を多くする。なお、油圧モータは、供給される作動油の流量が多ければ多いほど、出力軸の回転数が大きくなる。
このため、走行操作レバー35が後退位置、中立位置および前進位置等に操作されることで、油圧式無段変速機16は、エンジン11の駆動力を、走行車体5が前進方向に駆動する駆動力として出力したり、走行車体5を停止させる制動力として出力したり、走行車体5が後退方向に駆動する駆動力として出力可能となっている。
再び、図1および図2を参照するが、この油圧式無段変速機16は、エンジン11よりも前方で且つフロアステップ25の床面よりも下方に配置される。本実施形態では、走行車体5の上面から見て、エンジン11の前方に油圧式無段変速機16を配置している。また、油圧式無段変速機16は、エンジン11の出力軸11aが走行車体5の左側方から突出しているため、走行車体5の左側に寄せて配置され、その入力軸16aが走行車体5の左側方から突出している。
ベルト式動力伝達機構17は、エンジン11の出力軸11aに取り付けたプーリ41と、油圧式無段変速機16の入力軸16aに取り付けたプーリ42と、双方のプーリ41,42に巻き掛けたベルト43と、さらに、このベルト43の張力を調整するテンションプーリ44と、を備えている。これにより、ベルト式動力伝達機構17は、エンジン11で発生した駆動力を、ベルト43を介して油圧式無段変速機16に伝達可能になっている。
さらに、動力伝達機構13は、エンジン11からの出力がベルト式動力伝達機構17と油圧式無段変速機16とを介して伝達されるミッションケース18を有している。このミッションケース18は、メインフレーム10の前部に取り付けられている。ミッションケース18は、ベルト式動力伝達機構17と油圧式無段変速機16とを介して伝達されたエンジン11からの出力を、当該ミッションケース18内の副変速機で変速して、前輪12aと後輪12bへの走行用動力と、植付装置6への駆動用動力とに分けて出力可能になっている。
このうち、走行用動力は、走行車体5に設けられた後輪12bに駆動力を供給するドライブシャフト19(駆動伝動軸)及び左右の後輪ギヤケース33を介して後輪12bに伝達される。また、走行用動力は、図示しない前輪用デフ装置に伝達された後、左右の前輪ファイナルケース32を介して前輪12aに伝達される。
なお、左右の前輪ファイナルケース32は、ミッションケース18の左右それぞれの側方に配設されており、左右一対の前輪12aは、前輪側車軸を介して左右の前輪ファイナルケース32に連結されている。また、この前輪ファイナルケース32は、ハンドル31の操舵操作に応じて駆動し、前輪12aを転舵させることが可能になっている。同様に、左右それぞれの後輪ギヤケース33には、後輪側車軸を介して後輪12bが連結されている。
また、駆動用動力は、走行車体5の後部に設けた植付クラッチ(図示せず)に伝達され、この植付クラッチの係合時に植付伝動軸59(図3に示す)によって植付装置6へ伝達される。
植付装置6は、走行車体5の後部に設けられる苗植付部60と、苗植付部60を昇降させる苗植付部昇降機構61とを有している。苗植付部昇降機構61は、昇降リンク装置71を有しており、苗植付部60は、この昇降リンク装置71を介して走行車体5に取り付けられている。昇降リンク装置71は、走行車体5の後部と苗植付部60とを連結させる平行リンク機構81を備えている。この平行リンク機構81は、上リンクと下リンクとを有しており、これらのリンクが、メインフレーム10の後部端に立設した背面視門方のリンクベースフレーム85に回動自在に連結され、各リンクの他端側が苗植付部60に回転自在に連結されることにより、苗植付部60を昇降可能に走行車体5に連結している。
また、苗植付部昇降機構61は、エンジン11の駆動力により発生する油圧によって伸縮する油圧昇降シリンダ82を有しており、油圧昇降シリンダ82の伸縮動作によって、苗植付部60を昇降させることが可能になっている。苗植付部昇降機構61は、その昇降動作によって、苗植付部60を非作業位置まで上昇させたり、対地作業位置(対地植付位置)まで下降させたりすることが可能になっている。
苗植付部60は、圃場に植付られる苗の植付範囲を複数の区画あるいは複数の列で、苗を植付ることができる。本実施形態に係る苗移植機1は、苗を8つの区画で植付る、いわゆる8条植のものである。苗植付部60は、苗植付装置91と、苗載せ台95と、フロート97とを備えている。
苗載せ台95は、走行車体5の後部に苗植付部昇降機構61により昇降自在に配置されている。苗載せ台95は、走行車体5の左右方向において仕切られた植付条数分の苗載せ面96を有しており、それぞれの苗載せ面96に土付きのマット状苗を積載することが可能になっている。これにより、苗載せ台95に積載した苗が植付られて無くなるたびに、圃場外に用意している苗を取りに戻る必要が無く、連続した作業を行えるので、作業能率が向上する。
フロート97は、走行車体5の移動と共に、圃場面上を滑走して整地するものである。フロート97は、走行車体5の左右方向における苗植付部60の中央に設けられた1つのセンターフロート100と、該センターフロート100の左右両側で且つ外側から数えて2番目と3番目の植付機構91の下方にそれぞれ設けられた内側サイドフロート98と、該左右の内側サイドフロート98よりも機体外側で且つ左右両外側端部の植付機構91の下方にそれぞれ設けられた外側サイドフロート99の5枚で構成されている。
苗植付装置91は、苗載せ台95の下方に配置されかつ苗載せ台95に積載された苗を圃場に植付る。苗植付装置91は、2条毎に1つずつ配設されており、本実施形態では、四つ設けられている。苗植付装置91は、図3に示すように、苗植付伝動ケース92と、2条分の二つの苗植付ケース93と、2条分の複数の植込杆94を備えている。本実施形態では、苗植付装置91は、植込杆94を1条につき二つ備えて、合計四つ備えている。植込杆94は、苗載せ台95の下方に配置されかつ苗載せ台95に積載された苗を圃場に植付けるものである。
また、前述した四つの苗植付装置91は、一つの植付伝動軸59(図3に示す)を介して、エンジン11の駆動力が伝達されることで、苗植付ケース93が中央部を中心として回転されるとともに、植込杆94が苗植付ケース93の両端部で回転される。植付伝動軸59の駆動力は、図3に示すように、植付伝動軸59の一端部に設けられた第1植付伝動ベベルギヤ62と、この第1植付伝動ベベルギヤ62に噛み合う第2植付伝動ベベルギヤ63と、第2植付伝動ベベルギヤ63に同軸に取り付けられた伝動軸64と、伝動軸64に各苗植付装置91に対応して設けられたローラーチェーン駆動部65とを経由して各苗植付装置91に伝えられる。
苗植付装置91の苗植付伝動ケース92は、左右方向Yと平行な植付駆動軸(図5に示し、植付伝動機構)101を回転自在に支持している。本実施形態では、植付駆動軸101は、苗植付伝動ケース92の後端部に回転自在に支持されている。植付駆動軸101は、ローラーチェーン駆動部65などを介して、エンジン11の駆動力が伝達されることで、軸心回りに回転駆動される。
また、植付駆動軸101の両端部には、苗植付ケース93の中央部に各々設けられ、かつ、苗植付ケース93に回転自在に収容された駆動ギヤ102が取り付けられている。駆動ギヤ102は、植付駆動軸101の両端部に取り付けられているために、植付駆動軸101からの駆動力をうけて回転する。また、苗植付ケース93は、図4及び図5に示すように、両端部に設けられた従動ギヤ103と、駆動ギヤ102と従動ギヤ103との間に設けられた中継ギヤ104と、中継ギヤ104と同軸に設けられたサブ中継ギヤ105と、を回転自在に収容している。サブ中継ギヤ105は、中継ギヤ104の回転軸に一体に設けられ、かつ中継ギヤ104よりも小径に形成されている。
中継ギヤ104は、駆動ギヤ102に噛み合い、サブ中継ギヤ105は従動ギヤ103に噛み合っている。このように、中継ギヤ104は、駆動ギヤ102に噛み合い、サブ中継ギヤ105が従動ギヤ103に噛み合うことで、駆動ギヤ102の駆動力を従動ギヤ103に中継する。また、従動ギヤ103には、植付軸106が取り付けられている。植付軸106は、植込杆94の基端部94aに取り付けられて植込杆94を支持している。植付軸106は、苗植付ケース93の両端部に回転自在に設けられている。こうして、従動ギヤ103は、軸心回りに回転することで、植込杆94を回転駆動させる。
このような構成によって、エンジン11の駆動力が、動力伝達機構13の油圧式無段変速機16、植付伝動軸59により各苗植付装置91に伝えられ、エンジン11の駆動力により、植付駆動軸101及び駆動ギヤ102が回転される。すると、中継ギヤ104が駆動ギヤ102の回りを回転するとともに、従動ギヤ103が軸心回りに回転しながら中継ギヤ104の回りを回転する。このために、苗植付ケース93が中央部を中心として回転されながら植込杆94が苗植付ケース93の両端部で回転される。こうして、苗植付ケース93が中央部を中心として回転されながら植込杆94が苗植付ケース93の両端部で回転されることで、植込杆94の先端部94bが、図4中に二点鎖線で示す軌跡K上を移動して、苗載せ台95に積載された苗を取った後、圃場に植付ける。
なお、実施形態1の苗植付装置91は、駆動ギヤ102と、従動ギヤ103と、中継ギヤ104及びサブ中継ギヤ105を、外周面が回転中心から偏芯した所謂偏芯ギヤとしている。実施形態1の苗植付装置91は、駆動ギヤ102と、従動ギヤ103と、中継ギヤ104及びサブ中継ギヤ105の平面形状は、真円とは異なる丸形に形成されている。実施形態1の苗植付装置91は、駆動ギヤ102と中継ギヤ104とを同形(同径)とし、サブ中継ギヤ105と従動ギヤ103とを同形(同径)としている。さらに、実施形態1の苗植付装置91は、駆動ギヤ102及び中継ギヤ104よりも、サブ中継ギヤ105及び従動ギヤ103を小径としている。さらに、実施形態1の苗植付装置91は、中継ギヤ104とサブ中継ギヤ105とを相似形にしている。
また、偏芯ギヤとしての駆動ギヤ102のピッチ円S(図6中に実線で示す)は、駆動ギヤ102の回転中心Pから駆動ギヤ102の最下端SB(一方の植込杆94が苗を圃場に植付けて、図4に示すように苗植付ケース93の長手方向が鉛直方向Zと平行になった時のピッチ円Sの最下端)までの距離Rを半径とした真円SR(図6中に点線で示す)の内側に、全周に亘って設けられている。このように、偏芯ギヤとしての駆動ギヤ102の離芯率は、一般的な偏芯ギヤの離芯率よりも小さく構成されている。これにより、前記軌跡Kは、図4中の符号Aで示す部分の通り、苗を圃場に植付けてから圃場から脱する植込杆94が鉛直方向Zに沿って上昇する軌跡となっている。
続いて、制御装置7および走行状態検出装置について説明する。制御装置7は、走行状態検出装置によって検出された検出結果に基づいて、走行車体5および植付装置6を制御している。制御装置7は、例えば、油圧式無段変速機16を制御する変速制御、苗植付部昇降機構61による苗植付部60の昇降制御、エンジン11を制御するエンジン制御等を実行している。
走行状態検出装置は、各種センサで構成されており、例えば、車速センサと、入力軸回転センサと傾斜角センサと、操作状態検出センサと、走行用ポテンショメータ(操作位置検出センサ)と、昇降リンクセンサ(昇降位置センサ)と、後輪回転センサ(車輪回転センサ)と、ハンドル用ポテンショメータなどを有している。
車速センサは、走行車体5の車速を検出する。車速センサは、例えば、加速度センサであり、走行車体5の加速及び減速を検出する。なお、車速センサとして、速度センサを用いても良く、走行車体5の加速及び減速を単位時間当たりの速度の変化から検出してもよい。入力軸回転センサは、油圧式無段変速機16の入力軸16aの回転数を検出する。傾斜角センサは、油圧式無段変速機16の斜板の傾斜角を検出する。操作状態検出センサは、走行操作レバー35の操作状態を検出する。具体的に、操作状態検出センサは、加速度センサで構成され、走行操作レバー35の操作状態として、走行操作レバー35の操作速度を検出する。なお、操作状態検出センサとして、速度センサを用いてもよい。走行用ポテンショメータは、走行操作レバー35の操作位置を検出する。昇降リンクセンサは、昇降リンク装置71の高さを検出する。後輪回転センサは、左側の後輪12bの回転数と右側の後輪12bの回転数とをそれぞれ検出する。ハンドル用ポテンショメータは、ハンドル31の操舵角度を検出する。
以上のように、実施形態1の構成によれば、中継ギヤ104の回転軸に一体に設けられかつ中継ギヤ104よりも小径なサブ中継ギヤ105に従動ギヤ103を噛み合わせているので、中継ギヤ104の回転軸と従動ギヤ103の回転軸との距離を縮小させることができ、従動ギヤ103の回転軸と苗植付ケース93の外面との距離を縮小させることができる。このために、苗を圃場に植付た時の鉛直方向Zの苗植付ケース93の外面からの植込杆94の先端部94bの突出量Tを増加させることができる。したがって、圃場に苗を植付ける際の植込杆94の先端部94bの苗植付ケース93からの突出量Tを増加させることができ、圃場への苗の植付深さをより深くすることを可能とすることができる。また、圃場への苗の植付深さを従来品と同等としたとき、軌跡Kを従来品よりも小さくすることができる。
また、駆動ギヤ102及び中継ギヤ104よりも、サブ中継ギヤ105及び従動ギヤ103を小径としているので、中継ギヤ104の回転軸と従動ギヤ103の回転軸との距離を確実に縮小させることができ、従動ギヤ103の回転軸と苗植付ケース93の外面との距離を確実に縮小させることができる。したがって、圃場への苗の植付深さを確実により深くすることを可能とすることができる。
また、偏芯ギヤとしての駆動ギヤ102のピッチ円Sが、回転中心Pから最下端SBまでの距離Rを半径とした真円SRの内側に、全周に亘って設けられているので、苗を植付けてから圃場から脱する植込杆94が鉛直方向Zに沿って上昇することとなる。要するに、前述した軌跡Kの部分Aが、ピッチ円Sの一部が真円SRの外側に設けられる比較例(図14に示す)を駆動ギヤ102として用いたときの植込杆94の軌跡KA(図13に二点鎖線で示す)の部分AAよりも鉛直方向Zに近くなる(鉛直方向Zとのなす角度が小さくなる)。このために、植付けられた苗が前傾姿勢となることを抑制でき、苗の生育を安定させることができる。なお、図13及び図14に示された比較例は、ピッチ円Sの一部が真円SRの外側に設けられる離芯率の大きな偏芯歯車を駆動ギヤ102に用い、サブ中継ギヤ105を設けていない従来の構成例を示している。なお、図13及び図14において、実施形態1と対応する部分には、同一符号を付して説明を省略している。
また、実施形態1の構成によれば、偏芯ギヤとしての駆動ギヤ102の離芯率を小さくすることができ、各ギヤ102,103,104,105間の回転を滑らかにすることができ、苗植付装置91の作動が乱れることを抑制でき、苗の植付けを損じることを抑制することができるので、手作業で苗を植え付け直す必要が無く、作業者の労力が軽減されると共に、作業能率が向上する。
[実施形態2]
次に、実施形態2に係る苗移植機1を、図面に基いて説明する。なお、実施形態2において、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。図7は、実施形態2に係る苗移植機の苗植付装置の断面図である。
実施形態2に係る苗移植機1では、図7に示す通り、植込杆94の基端部94aが取り付けられる苗植付ケース93の取付部93aに、この取付部93aの外周面から凹でかつ周方向に延びた巻き付け溝111を設けている。巻き付け溝111は、苗植付ケース93が中央部を中心として回転しながら苗植付ケース93の両端部で植込杆94が回転する際、即ち、苗を圃場に植付ける際に、圃場の雑草(草)等の夾雑物を巻き付ける。なお、実施形態2では、巻き付け溝111の断面形状は、略台形状に形成されているが、本発明では、これに限ることなく、巻き付け溝111の断面形状を、例えばV字状などの種々の形状にしてもよい。
以上のように、実施形態2の構成によれば、実施形態1の効果に加え、苗植付ケース93の取付部93aに巻き付け溝111を設けているので、圃場の雑草等の夾雑物が巻き付け溝111に巻き付けられることとなり、苗植付ケース93と植込杆94との間に雑草等の夾雑物が巻き付けられることを抑制できる。このために、植込杆94の移動が雑草等の夾雑物に妨害されることを抑制でき、苗の植付け精度を向上することができる。また、植込杆94に雑草等の夾雑物が接触することを防止できるので、植込杆94の磨耗を抑制でき、耐久性を向上することができる。
[実施形態3]
次に、実施形態3に係る苗移植機1を、図面に基いて説明する。なお、実施形態3において、実施形態1及び実施形態2と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。図8は、実施形態3に係る苗移植機の苗植付装置の断面図である。
実施形態3に係る苗移植機1では、図8に示すように、苗植付ケース93の取付部93aに、テーパ部材112を取り付けている。テーパ部材112は、取付部93aの外周面上に全周に亘って設けられ、植込杆94に近づくのにしたがって徐々に外径が拡大するようにテーパ状に形成されている。テーパ部材112は、苗植付ケース93が中央部を中心として回転しながら苗植付ケース93の両端部で植込杆94が回転する際、即ち、苗を圃場に植付ける際に、雑草等の夾雑物を苗植付ケース93との間に巻き付ける。
以上のように、実施形態3の構成によれば、実施形態1の効果に加え、苗植付ケース93の取付部93aにテーパ部材112を設けているので、圃場の雑草等の夾雑物がテーパ部材112と苗植付ケース93との間に巻き付けられることとなり、苗植付ケース93と植込杆94との間に雑草等の夾雑物が巻き付けられることを抑制できる。このために、植込杆94の移動が雑草等の夾雑物に妨害されることを抑制でき、苗の植付け精度を向上することができる。また、植込杆94に雑草等の夾雑物が接触することを防止できるので、植込杆94の磨耗を抑制でき、耐久性を向上することができる。
[実施形態4]
次に、実施形態4に係る苗移植機1を、図面に基いて説明する。なお、実施形態4において、実施形態1〜実施形態3と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。図9は、実施形態4に係る苗移植機の苗植付装置の断面図である。
実施形態4に係る苗移植機1では、図9に示すように、苗植付ケース93の取付部93aと、植込杆94の基端部94aとが間隔をあけて設けられ、これらの間から露出する植付軸106にプーリ113を回転自在に設けている。プーリ113は、植付軸106と同軸に設けられ、かつ植付軸106に対して回転自在に設けられている。プーリ113は、苗植付ケース93が中央部を中心として回転しながら苗植付ケース93の両端部で植込杆94が回転する際、即ち、苗を圃場に植付ける際に、雑草等の夾雑物を外周面に巻き付ける。
以上のように、実施形態4の構成によれば、実施形態1の効果に加え、植込杆94を回転自在に支持する植付軸106に、プーリ113を回転自在に設けているので、圃場の雑草等の夾雑物がプーリ113に巻き付けられることとなり、苗植付ケース93と植込杆94との間に雑草等の夾雑物が巻き付けられることを抑制できる。このために、植込杆94の移動が雑草等の夾雑物に妨害されることを抑制でき、苗の植付け精度を向上することができる。また、植込杆94に雑草等の夾雑物が接触することを防止できるので、植込杆94の磨耗を抑制でき、耐久性を向上することができる。
[実施形態5]
次に、実施形態5に係る苗移植機1を、図面に基いて説明する。なお、実施形態5において、実施形態1〜実施形態4と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。図10は、実施形態5に係る苗移植機の苗植付装置の断面図である。図11は、実施形態5に係る苗移植機の苗植付装置の無端帯の断面図である。
実施形態5に係る苗移植機1では、図10に示すように、苗植付ケース93の取付部93aと、植込杆94の基端部94aとが間隔をあけて設けられ、これらの間から露出する植付軸106に設けられたプーリ114と、プーリ114間に巻き付けられた無端帯115とを備えている。プーリ114は、植付軸106と同軸に設けられ、かつ植付軸106に固定されている。無端帯115の外周面に、図11(a)に示すように、除去突起116が複数設けられている。なお、本発明では、図11(b)に示すように、無端帯115の外周面に、凹凸を設けることで、除去突起116を設けても良い。苗植付ケース93が中央部を中心として回転しながら苗植付ケース93の両端部で植込杆94が回転する際、即ち、苗を圃場に植付ける際に、プーリ114は、植付軸106とともに回転し、無端帯115がプーリ114間を循環走行する。そして、無端帯115は、取付部93aと基端部94aとの間から雑草を掻き出して、雑草が植付軸106に巻き付くことを抑制する。
以上のように、実施形態5の構成によれば、実施形態1の効果に加え、苗植付ケース93の両端部に回転自在に設けられた植付軸106にプーリ114を設けプーリ114間に無端帯115を巻き付け、無端帯115の外周面に除去突起116を設けているので、植込杆94が苗植付ケース93の両端部で回転する際に、無端帯115が植付軸106の回りを循環走行することとなる。このために、無端帯115が、圃場の雑草等の夾雑物が苗植付ケース93と植込杆94との間に巻き付けられることを抑制できる。これにより、植込杆94の移動が雑草等の夾雑物に妨害されることを抑制でき、苗の植付け精度を向上することができる。また、植込杆94に雑草等の夾雑物が接触することを防止できるので、植込杆94の磨耗を抑制でき、耐久性を向上することができる。
[実施形態6]
次に、実施形態6に係る苗移植機1を、図面に基いて説明する。なお、実施形態6において、実施形態1〜実施形態5と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。図12は、実施形態6に係る苗移植機の苗植付装置の断面図である。
実施形態6に係る苗移植機1では、図12に示すように、苗植付ケース93の取付部93aを、植込杆94の基端部94a内に挿入し、取付部93aの外周面と植込杆94の基端部94aの内周面との間に円環状のオイルシール117を設けている。オイルシール117は、潤滑油が取付部93aの外周面と植込杆94の基端部94aの内周面との間から外に漏れることを抑制する。
以上のように、実施形態6の構成によれば、実施形態1の効果に加え、苗植付ケース93の取付部93aを植込杆94の基端部94a内に挿入しているので、苗植付ケース93の取付部93aと植込杆94の基端部94aとの間に隙間が生じることがなく、苗を植付ける際に、雑草等の夾雑物が苗植付ケース93の取付部93aと植込杆94の基端部94aとの間に巻き付けられることを防止できる。また、オイルシール117が円環状に形成されているので、植込杆94の基端部94aの周方向の1箇所から潤滑油を補充することで、オイルシール117の全周に亘って潤滑油を補充することができ、メンテナンス性が向上すると共に、オイル不足による作動不良や部材の摩耗が防止されるため、苗の植付精度が向上すると共に、耐久性が向上する。
前述した実施形態では、駆動ギヤ102のピッチ円Sを前述した真円SRの内側に設けたが、本発明では、駆動ギヤ102に限らず、従動ギヤ103、中継ギヤ104,105のピッチ円Sを前述した真円SRの内側に設けても良いことは勿論である。
1 苗移植機
5 走行車体
91 苗植付装置
93 苗植付ケース
93a 取付部
94 植込杆
94a 基端部
95 苗載せ台
101 植付駆動軸(植付伝動機構)
102 駆動ギヤ
103 従動ギヤ
104 中継ギヤ
105 サブ中継ギヤ
106 植付軸
111 巻き付け溝
113 プーリ
114 プーリ
115 無端帯
116 除去突起
S ピッチ円
P 回転中心
SB 最下端
R 距離
SR 真円

Claims (6)

  1. 走行車体(5)と、
    前記走行車体(5)の後部に昇降自在に配置されかつ苗を積載する苗載せ台(95)と、
    前記苗載せ台(95)の下方に配置されかつ前記苗載せ台(95)に積載された苗を圃場に植付る植込杆(94)と、苗植付ケース(93)と、前記苗植付ケース(93)の中央部に設けられかつ植付伝動機構(101)からの駆動力をうけて回転する駆動ギヤ(102)と、前記苗植付ケース(93)の両端部に設けられかつ前記植込杆(94)を駆動させる従動ギヤ(103)と、前記駆動ギヤ(102)と前記従動ギヤ(103)との間に設けられかつ駆動力を中継する中継ギヤ(104)と、を備えた苗植付装置(91)と、を設けた苗移植機(1)において、
    前記苗植付装置(91)は、前記中継ギヤ(104)の回転軸に設けられかつ前記中継ギヤ(104)よりも小径なサブ中継ギヤ(105)を備え、
    前記従動ギヤ(103)が前記サブ中継ギヤ(105)と噛み合うことを特徴とする苗移植機(1)。
  2. 前記駆動ギヤ(102)と前記中継ギヤ(104)とを同形とし、
    前記サブ中継ギヤ(105)と前記従動ギヤ(103)とを同形とし、
    前記駆動ギヤ(102)及び前記中継ギヤ(104)よりも、前記サブ中継ギヤ(105)及び前記従動ギヤ(103)を小径としたことを特徴とする請求項1記載の苗移植機(1)。
  3. 前記駆動ギヤ(102)と前記従動ギヤ(103)と前記中継ギヤ(104)と前記サブ中継ギヤ(105)を偏芯ギヤとし、
    前記偏芯ギヤのピッチ円(S)は、前記偏芯ギヤの回転中心(P)から前記偏芯ギヤの最下端(SB)までの距離(R)を半径とした真円(SR)の内側に設けられる、ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の苗移植機(1)。
  4. 前記苗植付ケース(93)の前記植込杆(94)の取付部(93a)に、圃場の草を巻き付ける巻き付け溝(111)を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の苗移植機(1)。
  5. 前記苗植付ケース(93)の前記両端部に回転自在に設けられかつ前記植込杆(94)の基端部(94a)が取り付けられた植付軸(106)に、プーリ(113)を回転自在に設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の苗移植機(1)。
  6. 前記苗植付ケース(93)の前記両端部に回転自在に設けられかつ前記植込杆(94)の基端部(94a)が取り付けられた植付軸(106)に設けられたプーリ(114)と、
    前記プーリ(114)間に巻き付けられかつ外周面に除去突起(116)が設けられた無端帯(115)と、を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の苗移植機(1)。
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