JP2013197620A - 振動片の製造方法、振動子の製造方法、振動子、発振器および電子機器 - Google Patents

振動片の製造方法、振動子の製造方法、振動子、発振器および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】振動部の有効振動領域の幅を簡単かつ正確に計測でき、振動特性の管理が容易な振動片の製造方法を提供すること。
【解決手段】振動片の製造方法は、ATカットの水晶基板30を用意する第1工程と、水晶基板30の+Y’軸側の主面に第1マスクM1を配置し、−Y’軸側の主面に第1マスクM1に対して+Z’軸側にずれた位置となるように第2マスクM2を配置し、第1、第2マスクM1、M2を介して水晶基板30をエッチングすることによって、水晶基板30に+Y’軸側に突出した第1凸部35および−Y’軸側に突出した第2凸部37を含む振動部31と、振動部31の外縁に沿って配置された振動部31の厚みよりも厚みの薄い薄肉部32とを含むメサ型基板を形成する工程と、メサ型基板に導体パターンを形成する工程と、を含む。
【選択図】図6

Description

本発明は、振動片の製造方法、振動子の製造方法、振動子、発振器および電子機器に関するものである。
従来から、水晶を用いた振動片(振動子や発信器)が知られている。このような振動片は、周波数温度特性が優れていることより、種々の電子機器の基準周波数源や発振源などとして広く用いられている。特に、ATカットと呼ばれるカット角で切り出された水晶基板を用いた振動片は、周波数温度特性が3次曲線を呈するため、携帯電話等の移動体通信機器などにも広く利用されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されているように、ATカットの水晶基板を用いた振動片として、バイ・メサ型とよばれるものが公知である。バイ・メサ型とは、厚肉の振動部と、振動部の周縁に沿って設けられ、前記振動部の厚みよりも薄い薄肉部とを有し、前記振動部が前記薄肉部から+Y’軸側に突出する第1凸部と、−Y’軸側に突出する第2凸部とを有している形状を言う。このような形状は、振動部に振動を効率的に閉じ込めることができるため、優れた振動特性が得られるという利点を有している。
ここで、バイ・メサ型の水晶基板を形成する方法としては、たとえば、板状の水晶基板をフォトリソグラフィー技法とエッチング技法によりパターニングする方法が挙げられる。
具体的には、まず、ATカットで切り出された板状の水晶基板を用意し、その一方の面に第1凸部に対応する第1マスクを形成するとともに、他方の面に第2凸部に対応する第2マスクを形成する。なお、第1、第2マスクは、互いに同じ形状とし、その輪郭が互いに重なり合うように形成する。次いで、これら第1、第2マスクを介して水晶基板をその両面側からエッチングすることにより、第1、第2凸部を有する振動部と、その周囲に位置する周縁部とを有する水晶基板を形成する。次いで、得られた水晶基板の表面に電極を形成することにより水晶振動片が得られる。
ここで、水晶基板のエッチング工程にて、第1マスクおよび第2マスクの相対的なズレが生じる場合があり、そのずれ方によっては、図14に示す形状の水晶振動片が製造される。なお、水晶の結晶面に起因して、第1凸部51の+Z’軸側の側面512が主面511に対してほぼ垂直な面となり、−Z’軸側の側面513が主面511に対して傾斜した面となる。また、第2凸部52の−Z’軸側の側面522が主面521に対してほぼ垂直な面となり、+Z’軸側の側面523が主面521に対して傾斜した面となる。
ここで、水晶振動片の振動特性(品質)を管理する上で、メサ部の有効振動領域53の幅(Z’軸方向における長さ)が重要であるため、この幅を求めて管理する必要がある。なお、有効振動領域53とは、第1凸部51の主面511と第2凸部52の主面521とが重なり合う領域を言う。
図14に示す形状にて有効振動領域53の幅W1’を求めるには、種々の方法があるが、比較的簡単な方法として、例えば、水晶振動片の全幅W2’と、第1凸部51の主面511の−Z’軸側の端A2’と水晶振動片の−Z’軸側の端B2’との離間距離L1’と、第2凸部52の主面521の+Z’軸側の端A4’と水晶振動片の+Z’軸側の端B1’との離間距離L2とを求め、W1’=W2’−(L1’+L2’)なる公式に代入することにより、有効振動領域53の幅W1’を求めることができる。
しかしながら、図14に示す構成では、L1、L2を正確に計測することができないという問題がある。すなわち、L1を計測する場合、水晶振動片を+Y’側から観察し、第1凸部51の主面511の端A2’を特定する必要がある。しかし、端A2’のすぐ脇には、第1凸部51の側面513と周縁部との境界C3’が位置するため、互いに平行な2本の境界線が極めて近くに見え、これらが一体的に観察されたりし、端A2’を正確に特定することができない。そのため、L1を正確に計測することができない。L2の計側についても同様である。
以上のように、従来の水晶振動片の製造方法では、有効振動領域の幅を正確に計測できず、振動特性(品質)の管理が困難な水晶振動片が製造されてしまうという問題があった。
特開2010−147625号公報 特開2008−067345号公報
本発明の目的は、振動部の有効振動領域の幅を簡単かつ正確に計測でき、振動特性の管理が容易な振動片の製造方法、振動特性の管理が容易な振動子の製造方法、また、この振動片を備える信頼性に優れた振動子、発振器および電子機器を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明の振動片の製造方法は、回転Yカットの水晶基板を用意する工程と、
前記水晶基板の+Y’軸側の主面に第1マスクを配置し、−Y’軸側の主面に前記第1マスクに対して+Z’軸側にずれた位置となるように第2マスクを配置し、前記第1マスクおよび前記第2マスクを介して前記水晶基板をエッチングすることによって、前記水晶基板に+Y’軸側に突出した第1凸部および−Y’軸側に突出した第2凸部を含む振動部と、前記振動部の外縁に沿って配置された前記振動部の厚みよりも厚みの薄い薄肉部と、を含むメサ型基板を形成する工程と、
前記メサ型基板に導体パターンを形成する工程と、を含むことを特徴とする。
これにより、振動部の有効振動領域の幅を簡単かつ正確に計測でき、振動特性の管理が容易な振動片を製造することができる。
[適用例2]
本発明の振動片の製造方法では、前記第1マスクの+Z’軸側の端は、前記メサ型基板のZ’軸方向の中心に対して、+Z’軸側に位置し、
前記第2マスクの−Z’軸側の端は、前記メサ型基板のZ’軸方向の中心に対して、−Z’軸側に位置していることが好ましい。
これにより、第1凸部の主面と第2凸部の主面とが重なり合う領域である有効振動領域を比較的大きく保ちつつ、有効振動領域を振動片のZ’軸方向の中央部に形成することができる。そのため、振動部をバランスよく振動させることができ、振動特性に優れた振動片を製造することができる。
[適用例3]
本発明の振動片の製造方法では、前記第1マスクおよび前記第2マスクのZ’軸方向のズレ量をDとし、
前記薄肉部の+Y’軸側の主面からの前記第1凸部の主面の高さと、前記薄肉部の−Y’軸側の主面からの前記第2凸部の主面の高さとの和をtとしたとき、
前記Dと前記tとの関係は、0<D≦t/2を満足することが好ましい。
これにより、有効振動領域の大きさを比較的大きく保つことができる。
[適用例4]
本発明の振動片の製造方法では、前記第1凸部の主面の+Z’軸側の端と前記薄肉部とを連結する側面は、前記第1凸部の主面に対して垂直であり、
前記第2凸部の主面の−Z’軸側の端と前記薄肉部とを連結する側面は、前記第2凸部の主面に対して垂直であることが好ましい。
これにより、振動部の有効振動領域の幅をより正確に計測することができる。
[適用例5]
本発明の振動片の製造方法では、前記水晶基板は、ATカット水晶基板であることが好ましい。
これにより、優れた周波数特性を有する振動片を製造することができる。
[適用例6]
本発明の振動子の製造方法では、本発明の振動片をパッケージに収容する工程を含むことが好ましい。
これにより、優れた信頼性を有する振動子が得られる。
[適用例7]
本発明の振動片は、+Y’軸側に突出している第1凸部及び−Y’軸側に突出している第2凸部を含む振動部、前記振動部の外縁に沿って配置され前記振動部の厚みよりも厚みが薄い薄肉部を含む回転Yカットの水晶基板と、
前記水晶基板に配置されている導体パターンと、を含み、
前記第1凸部の主面の+Z’軸側の端は、前記Y’軸方向における平面視で、前記第2凸部の主面と重なるように配置され、
前記第2凸部の主面の−Z’軸側の端は、前記Y’軸方向における平面視で、前記第1凸部の主面と重なっていることを特徴とする。
これにより、振動部の有効振動領域の幅を簡単かつ正確に計測でき、振動特性の管理が容易な振動片が得られる。
[適用例8]
本発明の振動子は、本発明の振動片と、
前記振動片が収容されているパッケージと、を備えていることを特徴とする。
これにより、優れた信頼性を有する振動子が得られる。
[適用例9]
本発明の発振器は、本発明の振動片と、
前記振動片と電気的に接続されている発振回路と、を備えていることを特徴とする。
これにより、優れた信頼性を有する発振器が得られる。
[適用例10]
本発明の電子機器は、本発明の振動片を備えていることを特徴とする。
これにより、優れた信頼性を有する電子機器が得られる。
本発明の第1実施形態にかかる振動子の平面図である。 図2は、図1中のA−A線断面図である。 図3は、図1に示す振動子が有する振動片の平面図であり、(a)が上面図、(b)が下面図である。 図4は、図1中のB−B線断面図である。 図5は、図1に示す振動子が有する振動片の部分拡大図であり、(a)が上面拡大図、(b)が下面拡大図である。 図3に示す振動片の製造方法を説明するための断面図である。 図3に示す振動片の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態にかかる振動子の断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる振動子の断面図である。 本発明の発振器の一例を示す断面図である。 本発明の振動片を備える電子機器(ノート型パーソナルコンピューター)である。 本発明の振動片を備える電子機器(携帯電話機)である。 本発明の振動片を備える電子機器(ディジタルスチルカメラ)である。 従来技術を説明するための断面図である。
以下、本発明の振動片の製造方法、振動子の製造方法、振動子、発振器および電子機器を図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明の振動片を適用した振動子(本発明の振動子)について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態にかかる振動子の平面図、図2は、図1中のA−A線断面図、図3は、図1に示す振動子が有する振動片の平面図であり、(a)が上面図、(b)が下面図、図4は、図1中のB−B線断面図、図5は、図1に示す振動子が有する振動片の部分拡大図であり、(a)が上面拡大図、(b)が下面拡大図、図6および図7は、図3に示す振動片の製造方法を説明するための断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図2中の上側を「上」と言い、下側を「下」と言う。
1.振動子
図1および図2に示す振動子1は、振動片2(本発明の振動片)と、振動片2を収納するパッケージ9とを有している。以下、振動片2およびパッケージ9について、順次詳細に説明する。
(パッケージ)
パッケージ9は、上面に開放する凹部911を有する箱状のベース91と、凹部911の開口を塞ぐようにベース91に接合されている板状のリッド92とを有している。このようなパッケージ9は、凹部911がリッド92にて塞がれることにより形成された収納空間Sを有しており、この収納空間Sに、振動片2が気密的に収納、設置されている。なお、収納空間S内は、例えば、減圧(好ましくは真空)状態となっていてもよいし、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されていてもよい。これにより、振動片2の振動特性が向上する。
ベース91の構成材料としては、特に限定されないが、酸化アルミニウム等の各種セラミックスを用いることができる。また、リッド92の構成材料としては、特に限定されないが、ベース91の構成材料と線膨張係数が近似する部材であると良い。例えば、ベース91の構成材料を前述のようなセラミックスとした場合には、コバール等の合金とするのが好ましい。なお、ベース91とリッド92の接合は、特に限定されず、例えば、接着剤を介して接合してもよいし、シーム溶接等により接合してもよい。
凹部911の底面には、第1接続端子95および第2接続端子96が形成されている。第1接続端子95は、振動片2が有する後述する第1接続電極421と対向して形成されており、第1接続端子95と第1接続電極421は、導電性固定部材71を介して電気的に接続されている。また、第2接続端子96は、振動片2が有する後述する第2接続電極422と対向して形成されており、第2接続端子96と第2接続電極422は、導電性固定部材72を介して電気的に接続されている。
導電性固定部材71、72としては、特に限定されないが、例えば、半田、銀ペースト、導電性接着剤(樹脂材料中に金属粒子などの導電性フィラーを分散させた接着剤)などを用いることができる。
また、第1接続端子95は、図示しないビアを介してパッケージ9の底面に形成された外部端子(実装端子)94に電気的に接続されており、第1接続端子96は、図示しないビアを介してパッケージ9の底面に形成された外部端子(実装端子)97に電気的に接続されている。
第1、第2接続端子95、96および外部端子94の構成としては、それぞれ、導電性を有していれば、特に限定されないが、例えば、Cr(クロム)、W(タングステン)などのメタライズ層(下地層)に、Ni(ニッケル)、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)などの各被膜を積層した金属被膜で構成することができる。
(振動片2)
図1ないし図3に示すように、本実施形態の振動片2は、水晶基板3と、水晶基板3上に形成された導体パターン4とで構成されている。
水晶基板3は、所謂、振動モードが厚みすべり振動で振動する回転Yカット水晶基板であって、例えば、ATカット水晶基板で構成されている。これにより、優れた周波数特性を発揮することのできる振動片2となる。なお、回転Yカット水晶基板とは、水晶の結晶軸であるX軸(電気軸)とZ軸(光学軸)とを含む平面(Y面)をX軸回りにZ軸から反時計方向(−Y軸(機械軸)方向)に所定の角度αだけ回転させて得られる主面(X軸とZ’軸とを含む主面)を有するように切り出された水晶基板である。このような構成の水晶基板3では、水晶基板3の長手方向をX軸、短手方向をZ’軸、さらに厚さ方向をY’軸と定めることができる。ATカット水晶基板の場合は、前記角度αは約35度15分である。
このような水晶基板3は、厚肉の振動部31と、振動部31の周囲に形成された薄肉の周縁部(薄肉部)32とを有している。振動部31は、周縁部32から+Y’軸側に突出した第1凸部35と、−Y’軸側に突出した第2凸部37とを有している。すなわち、水晶基板3は、両側にメサ部が形成されたバイ・メサ型を成している。このような形状によれば、振動部31に振動を効果的に閉じ込めることができるため、CI値、Q値等の周波数特性を向上させることができる。
第1凸部35の主面351には、第1励振電極411が形成されており、第2凸部37の主面371には、第2励振電極412が形成されている。なお、第1励振電極411と第2励振電極412とは、振動片2の平面視にて、互いの輪郭が重なるように形成されている。
また、周縁部32の下面には、第1接続電極421と、第2接続電極422とが並んで形成されている。第1励振電極411は、水晶基板3の上面および側面に形成された第1接続配線431を介して第1接続電極421と電気的に接続されており、第2励振電極412は、水晶基板3の下面に形成された第2接続配線432を介して第2接続電極422と電気的に接続されている。
これら第1励振電極411、第2励振電極412、第1接続電極421、第2接続電極422、第1接続配線431および第2接続配線432により導体パターン4が構成されている。
第1励振電極411、第2励振電極412、第1接続電極421、第2接続電極422、第1接続配線431および第2接続配線432の構成としては、導電性を有していれば、それぞれ特に限定されないが、例えば、Cr(クロム)、W(タングステン)などのメタライズ層(下地層)に、Ni(ニッケル)、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)などの電極層を積層した金属被膜で構成することができる。
このような振動片2は、導電性固定部材71、72によって、パッケージ9に支持されている。具体的には、前述したように、第1接続電極421が導電性固定部材71を介して第1接続端子95に固定されており、第1接続電極422が導電性固定部材72を介して第2接続端子96に固定されている。
次に、振動部31の形状について図4に基づいて詳細に説明する。図4は、図1中B−B線断面図である。
図4に示すように、第1凸部35は、主面351と、主面351に対して+Z’軸側に位置する側面352と、主面351に対して−Z’軸側に位置する側面353とを有している。側面352は、水晶の第1の結晶面であり、主面351に対してほぼ垂直な面(すなわち、Y’軸とほぼ平行な面)である。一方、側面353は、水晶の第2の結晶面であり、主面351に対して傾斜した面である。
これと同様に、第2凸部37は、主面371と、主面371に対して−Z’軸側に位置する側面372と、主面371に対して+Z’軸側に位置する側面373とを有している。側面372は、水晶の第1の結晶面であり、主面371に対してほぼ垂直な面(すなわち、Y’軸とほぼ平行な面)である。一方、側面373は、水晶の第2の結晶面であり、主面371に対して傾斜した面である。
なお、側面353が主面351に対してほぼ垂直とは、主面351と側面353とのなす角θが85°≦θ≦95°の範囲にあるものを含むことを意味する。同様に、側面373が主面371に対してほぼ垂直とは、主面371と側面373とのなす角θが85°≦θ≦95°の範囲にあるものを含むことを意味する。
また、第1凸部35の主面351の+Z’軸側の端(主面351と側面352との境界)A1は、第2凸部37の主面371と重なって位置している。言い換えれば、端A1は、Z’軸方向において、第2凸部37の主面371の−Z’軸側の端(主面371と側面372との境界)A3と+Z’軸側の端(主面371と側面373との境界)A4との間に位置している。
また、第2凸部37の主面371の−Z’軸側の端A3は、平面視で、第1凸部35の主面351と重なって位置している。言い換えれば、端A3は、Z’軸方向において、平面視で、第1凸部35の主面351の+Z’軸側の端A1と−Z’軸側の端(主面351と側面353との境界)A2との間に位置している。また、端A3は、端A1に対して−Z軸方向に離間して位置している。
端A1、A3を上記のような配置とすることにより、品質管理の容易な振動片2を得ることができる。以下、具体的に説明する。まず、振動片2の周波数特性を決定する要因の1つとして、振動部31の有効振動領域39の幅(Z’軸方向の長さ)W1が挙げられる。なお、有効振動領域39とは、振動部31の第1凸部35の主面351と第2凸部37の主面371とが平面視で重なり合う領域をいう。そのため、管理者(製造者など)は、有効振動領域39の幅W1を測定して管理し、例えば、幅W1が所定数値範囲内のものを良品とし、所定数値範囲外のものを不良品として分別したり、幅W1の値によって用いる用途を選択したりすることができる。
有効振動領域39の幅W1を測定する方法としては、特に限定されず種々の方法があるが、比較的簡単かつ正確な方法として、次のような方法が挙げられる。すなわち、水晶基板3の全幅(Z’軸方向の長さ)をW2として測定し、水晶基板3の+Z’軸側の端B1と第1凸部35の主面351の+Z’軸側の端A1との離間距離をL1として測定し、水晶基板3の−Z’軸側の端B2と第2凸部37の主面371の−Z’軸側の端A3との離間距離をL2として測定し、測定したW2、L1、L2の値を、W1=W2−(L1+L2)なる公式に代入することにより、簡単に幅W1を求めることができる。
ここで、L1の測定は、端A1を基準として行う。端A1は、第1凸部35の主面351と側面352との境界である。側面352は、主面351に対してほぼ垂直な面であるため、図5(a)に示すように、振動片2を上側(+Y’軸側)から見ると、側面352と周縁部32との境界C1は、端A1と重なっているので視認されない。したがって、端A1のそばに端A1の視認を阻害する線分等が現れないため、端A1を正確に特定することができ、よって、L1を正確に測定することができる。
同様に、L2の測定は、端A3を基準として行う。端A3は、第2凸部37の主面371と側面372との境界である。側面372は、主面371に対してほぼ垂直な面であるため、図5(b)に示すように、振動片2を下側(−Y’軸側)から見ると、側面372と周縁部32との境界C2は、端A3と重なって視認されない。したがって、端A3のそばに端A3の視認を阻害する線分等が現れないため、端A3を正確に特定することができ、よって、L2を正確に測定することができる。
以上のように、振動片2によれば、L1、L2を正確に測定することができ、そのため、幅W1について正確に求めることができる。そのため、幅W1の値に基づく高精度な品質管理を容易に行うことができる。
なお、平面視で、第1凸部35の主面351の端A1と第2凸部37の主面371の端A4の離間距離をD1とし、第2凸部37の主面371の端A3と第1凸部35の主面351の端A2との離間距離をD2とし、周辺部の主面32aから第1凸部35の主面までの高さt1と周辺部の主面32bから第2凸部37の主面までの高さt2の和をtとしたとき、0<D1≦t/2を満足するとともに、0<D2≦t/2を満足するのが好ましい。これにより、有効振動領域39をより大きく保ちつつ、上述した方法によって幅W1を求めることができる。そのため、優れた振動特性を発揮しつつ、管理の容易な振動片2が得られる。
また、D1、D2は、互いに異なっていてもよいが、等しいのが好ましい。これにより、水晶基板3のZ’軸方向の中心と、有効振動領域39のZ’軸方向の中心とをほぼ一致させることができる。言い換えれば、水晶基板3のZ’軸方向の中心に対する有効振動領域39のZ’軸方向の中心の乖離を抑制することができる。そのため、振動部31(有効振動領域39)をバランスよく振動させることができるため、優れた振動特性を発揮することができる。
また、高さt1、高さt2は、互いに異なっていてもよいが、高さが等しいことが好ましい。これにより、振動部31(有効振動領域39)をバランスよく振動させることができるため、優れた振動特性を発揮することができる。
また、本実施形態のように、水晶基板3のZ’方向の中心O1に対して、第1凸部37の主面371の端A1が+Z’軸側に位置し、第2凸部37の主面371の端A3が−Z’軸側に位置していることにより、有効振動領域39を、水晶基板3のZ’軸方向の中央部にバランスよく形成することができる。そのため、振動部31バランスよく振動させることができる。
2.振動片の製造方法
次に、振動片2の製造方法(本発明の製造方法)について図6および図7に基づいて説明する。
振動片2の製造方法は、ATカットの水晶基板30を用意する第1工程と、水晶基板30に、振動部31と周縁部32とを形成し水晶基板3を得る第2工程と、水晶基板3に導体パターン4を形成する第3工程とを有している。また、第2工程は、水晶基板30の+Y’軸側の主面に第1凸部35に対応する第1マスクM1を形成するとともに、−Y’軸側の主面に第2凸部37に対応する第2マスクM2を形成するマスク形成工程と、第1マスクM1および第2マスクM2を介して水晶基板30をエッチングするエッチング工程とを有している。
以下、これら各工程について順次詳細に説明する。
[第1工程]
まず、図6(a)に示すように、ATカットで切り出された板状の水晶基板30を用意する。水晶基板30は、後述する加工を経て水晶基板3となる部材である。
[第2工程]
(マスク形成工程)
まず、図6(b)に示すように、フォトリソグラフィー法などを用いて、水晶基板30の上面に第1マスクM1を形成するとともに、下面に第2マスクM2を形成する。第1マスクM1は、振動部31が有する第1凸部35に対応して形成され、第2マスクM2は、第2凸部37に対応して形成される。なお、第1マスクM1および第2マスクM2は、互いに同じ形状(大きさを含む)をなしている。
また、図6(b)に示すように、第1マスクM1と第2マスクM2とは、Z’軸方向にずれている。具体的には、第1マスクM1が第2マスクM2に対して−Z’軸側に位置するように第1、第2マスクM1、M2が形成されている。
また、第1マスクM1は、そのZ’軸方向の中心O2が水晶基板30のZ’軸方向の中心O1に対して−Z’軸側に位置するように形成され、第2マスクM2は、そのZ’軸方向の中心O3が中心O1に対して+Z’軸側に位置するように形成されている。
また、中心O1と中心O2との離間距離D3と、中心O1と中心O3との離間距離D4とがほぼ等しくなっている。第1、第2マスクM1、M2のZ’軸方向のズレ量(中心O2、O3の離間距離D5)としては、特に限定されないが、形成する第1凸部35の高さt1と第2凸部37の高さt2の和をtとしたとき、0<D5≦t/2を満足するのが好ましい。
(エッチング工程)
次いで、水晶基板30を第1、第2マスクM1、M2を介してエッチングする。エッチング方法としては、特に限定されず、ウェットエッチング法を用いることができる。これにより、図6(c)に示すように、第1凸部35および第2凸部37を有する振動部31と、振動部31の周囲に形成された周縁部32とを有する水晶基板3が得られる。
第1凸部35の側面352は、水晶基板30が−Z’軸方向にサイドエッチングされることにより、第1マスクM1の+Z’軸側の端から内側(−Z’軸側)へ侵食した位置に形成される。また、側面352は、第1凸部35の主面351に対してほぼ垂直な垂直面として現れる。一方、第1凸部35の側面353は、第1マスクM1の−Z’軸側の端から−Z’軸側に傾斜した傾斜面として現れる。
同様に、第2凸部37の側面372は、水晶基板30が+Z’軸方向にサイドエッチングされることにより、第2マスクM2の−Z’軸側の端から内側(+Z’軸側)へ侵食した位置に形成される。また、側面372は、第2凸部37の主面371に対してほぼ垂直な垂直面として現れる。一方、第2凸部37の側面373は、第2マスクM2の+Z’軸側の端から+Z’軸側に傾斜した傾斜面として現れる。
また、第1凸部35の主面351の端A1は、第2凸部37の主面371とY’軸方向に重なって位置している。言い換えれば、端A1は、Z’軸方向において、第2凸部37の主面371の両端A3、A4の間に位置している。また、第2凸部37の主面371の端A3は、第1凸部35の主面351とY’軸方向に重なって位置している。言い換えれば、端A3は、Z’軸方向において、第1凸部35の主面351の両端A1、A2の間に位置している。
また、端A3は、端A1に対して−Z’軸側に離間して位置している。また、端A1は、水晶基板30(水晶基板3)の中心O1に対して+Z’軸側に位置しており、端A3は、中心O1に対して−Z’軸側に位置している。
[第3工程]
第1、第2マスクM1、M2を除去した後、図7に示すように、水晶基板3上に導体パターン4(第1、第2励振電極411、412、第1、第2接続電極421、422および第1、第2接続配線431、432)を形成する。具体的には、導体パターン4は、例えば、まず、Cr(クロム)、Au(金)をこの順に、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、PVD、CVDなどの気相成膜法を用いて水晶基板3上に成膜し、次いで、フォトリソグラフィー法などを用いて膜上に導体パターン4に対応するマスクを形成し、ドライエッチング法などを用いて膜をパターニングした後、マスクを除去することにより形成することができる。
以上の工程によって、振動片2が得られる。
特に、上述の製造方法では、第1、第2マスクのズレ量D5が0<D5≦t/2なる関係を満足しているため、確実に、第1凸部35の主面351の端A1を、第2凸部37の主面371とY’軸方向に重なるように位置させ、第2凸部37の主面371の端A3を、第1凸部35の主面351とY’軸方向に重なるように位置させることができる。さらには、端A1、A3の接近し過ぎを防止し、有効振動領域39を大きく保つことができる。
また、上述の製造方法では、第1マスクM1の中心O2が水晶基板30の中心O1に対して−Z’軸側に位置するように形成され、第2マスクM2の中心O3が中心O1に対して+Z’軸側に位置するように形成されているため、有効振動領域39を水晶基板3のZ’軸方向の中央部に形成することができる。そのため、振動部31をバランスよく振動させることができる。
なお、上述のようにして得られた振動片2をパッケージ9に収納することにより、振動子1が得られる。具体的には、第1、第2接続端子95、96、外部端子94、97およびビアが形成されたベース91を用意し、ベース91に、振動片2を一対の導電性固定部材71、72を介して固定する。次いで、ベース91の上部開口をリッド92で塞ぐようにしてリッド92とベース91とを接合する。これにより、振動子1が得られる。
<第2実施形態>
次に、本発明の振動子の第2実施形態について説明する。
図8は、本発明の第2実施形態にかかる振動子の断面図である。
以下、第2実施形態の振動子について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態にかかる振動子は、パッケージの構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図8に示すように、パッケージ9Aは、板状(平板状)のベース91Aと、下面に開放する凹部921を有するキャップ状のリッド92Aとを有している。このようなパッケージ9Aは、凹部921の開口をベース91Aによって塞ぐことにより、収納空間Sを形成し、収納空間Sに振動片2を気密的に収納している。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の振動子の第3実施形態について説明する。
図9は、本発明の第3実施形態にかかる振動子の断面図である。
以下、第3実施形態の振動子について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第3実施形態にかかる振動子は、さらに電子部品を有する以外は、パッケージの構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図9に示すように、本実施形態の振動子1では、振動片2と、振動片2を収納するパッケージ9と、振動片2の温度を検出する感温部品(電子部品)6とを有している。
また、パッケージ9は、感温部品6を収納する収納部991を有している。収納部991は、例えば、枠状の部材99をベース91の底面側に設けることにより形成することができる。
感温部品6は、例えば、温度変化に応じて物理量、例えば電気抵抗が変わるサーミスターを用いることができる。そして、サーミスターの電気抵抗を外部回路で検出し、サーミスターの検出温度が測定できる。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
以上、本発明の振動片および振動子について説明した。なお、上述した振動子では、収納空間S内に振動片のみが収納されている構成について説明したが、収納空間S内に、さらに他の電子部品を収納してもよい。このような電子部品としては、例えば、振動片の温度を検知するサーミスター等の温度検知素子や、振動片2の駆動を制御する後述するICチップ8等が挙げられる。
(発振器)
次いで、本発明の振動片を適用した発振器(本発明の発振器)について説明する。
図10に示す発振器10は、振動子1と、振動片2を駆動するためのICチップ(チップ部品)8とを有している。以下、発振器10について、前述した振動子との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
パッケージ9は、凹部911を有する箱状のベース91と、凹部911の開口を塞ぐ板状のリッド92とを有している。
ベース91の凹部911は、ベース91の上面に開放する第1凹部911aと、第1凹部911aの底面の中央部に開放する第2凹部911bと、第2凹部911bの底面の中央部に開放する第3凹部911cとを有している。
第1凹部911aの底面には、第1接続端子95および第2接続端子96が形成されている。また、第3凹部911cの底面には、ICチップ8が配置されている。ICチップ8は、振動片2の駆動を制御するための駆動回路(発振回路)を有している。ICチップ8によって振動片2を駆動すると、所定の周波数の信号を取り出すことができる。
また、第2凹部911bの底面には、ワイヤーを介してICチップ8と電気的に接続された複数の内部端子93が形成されている。これら複数の内部端子93には、ベース91に形成された図示しないビアを介してパッケージ9の底面に形成された外部端子(実装端子)94に電気的に接続された端子と、図示しないビアやワイヤーを介して第1接続端子95に電気的に接続された端子と、図示しないビアやワイヤーを介して第2接続端子95に電気的に接続された端子とが含まれている。
なお、図10の構成では、ICチップ8が収納空間S内に配置されている構成について説明したが、ICチップ8の配置は、特に限定されず、例えば、パッケージ9の外側(ベースの底面)に配置されていてもよい。
(電子機器)
次いで、本発明の振動片を適用した電子機器(本発明の電子機器)について、図11〜図13に基づき、詳細に説明する。
図11は、本発明の振動片を備える電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部100を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、フィルター、共振器、基準クロック等として機能する振動子1が内蔵されている。
図12は、本発明の振動片を備える電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部100が配置されている。このような携帯電話機1200には、フィルター、共振器等として機能する振動子1が内蔵されている。
図13は、本発明の振動片を備える電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなディジタルスチルカメラ1300には、フィルター、共振器等として機能する振動子1が内蔵されている。
なお、本発明のジャイロセンサーを備える電子機器は、図11のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図12の携帯電話機、図13のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレーター等に適用することができる。
以上、本発明の振動片、振動子、発振器および電子機器について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
1…振動子 10…発振器 100…表示部 2…振動片 3、30…水晶基板 31…振動部 32…周縁部(薄肉部) 32a、32b…主面 35…第1凸部 351…主面 352…側面 353…側面 37…第2凸部 371…主面 372…側面 373…側面 39…有効振動領域 4…導体パターン 411…第1励振電極 412…第2励振電極 421…第1接続電極 422…第2接続電極 431…第1接続配線 432…第2接続配線 51…第1凸部 511…主面 512…側面 513…側面 52…第2凸部 521…主面 522…側面 523…側面 53…有効振動領域 6…感温部品 71、72…導電性固定部材 8…ICチップ 9、9A…パッケージ 91、91A…ベース 911…凹部 911a…第1凹部 911b…第2凹部 911c…第3凹部 92、92A…リッド 921…凹部 93…内部端子 99…部材 991…収納部 94、97…外部端子 95…第1接続端子 96…第2接続端子 1100……パーソナルコンピューター 1102……キーボード 1104……本体部 1106……表示ユニット 1200……携帯電話機 1202……操作ボタン 1204……受話口 1206……送話口 1300……ディジタルスチルカメラ 1302……ケース 1304……受光ユニット 1306……シャッタボタン 1308……メモリー 1312……ビデオ信号出力端子 1314……入出力端子 1430……テレビモニター 1440……パーソナルコンピューター A1、A2、A2’、A3、A4、B1、B1’、B2、B2’…端 C1、C2、C3’…境界 O1、O2、O3…中心 M1……第1マスク M2……第2マスク W1、W1’、W2…幅 W2’…全幅 L1、L1’、L2、L2’…離間距離 D…ズレ量 D1、D2、D3、D4、D5…離間距離 S…収納空間

Claims (10)

  1. 回転Yカットの水晶基板を用意する工程と、
    前記水晶基板の+Y’軸側の主面に第1マスクを配置し、−Y’軸側の主面に前記第1マスクに対して+Z’軸側にずれた位置となるように第2マスクを配置し、前記第1マスクおよび前記第2マスクを介して前記水晶基板をエッチングすることによって、前記水晶基板に+Y’軸側に突出した第1凸部および−Y’軸側に突出した第2凸部を含む振動部と、前記振動部の外縁に沿って配置された前記振動部の厚みよりも厚みの薄い薄肉部と、を含むメサ型基板を形成する工程と、
    前記メサ型基板に導体パターンを形成する工程と、を含むことを特徴とする振動片の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記第1マスクの+Z’軸側の端は、前記メサ型基板のZ’軸方向の中心に対して、+Z’軸側に位置し、
    前記第2マスクの−Z’軸側の端は、前記メサ型基板のZ’軸方向の中心に対して、−Z’軸側に位置している振動片の製造方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記第1マスクおよび前記第2マスクのZ’軸方向のズレ量をDとし、
    前記薄肉部の+Y’軸側の主面からの前記第1凸部の主面の高さと、前記薄肉部の−Y’軸側の主面からの前記第2凸部の主面の高さとの和をtとしたとき、
    前記Dと前記tとの関係は、0<D≦t/2を満足する振動片の製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項において、
    前記第1凸部の主面の+Z’軸側の端と前記薄肉部とを連結する側面は、前記第1凸部の主面に対して垂直であり、
    前記第2凸部の主面の−Z’軸側の端と前記薄肉部とを連結する側面は、前記第2凸部の主面に対して垂直である振動片の製造方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項において、
    前記水晶基板は、ATカット水晶基板である振動片の製造方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の振動片をパッケージに収容する工程を含むことを特徴とする振動子の製造方法。
  7. +Y’軸側に突出している第1凸部及び−Y’軸側に突出している第2凸部を含む振動部、前記振動部の外縁に沿って配置され前記振動部の厚みよりも厚みが薄い薄肉部を含む回転Yカットの水晶基板と、
    前記水晶基板に配置されている導体パターンと、を含み、
    前記第1凸部の主面の+Z’軸側の端は、前記Y’軸方向における平面視で、前記第2凸部の主面と重なるように配置され、
    前記第2凸部の主面の−Z’軸側の端は、前記Y’軸方向における平面視で、前記第1凸部の主面と重なっていることを特徴とする振動片。
  8. 請求項7に記載の振動片と、
    前記振動片が収容されているパッケージと、を備えていることを特徴とする振動子。
  9. 請求項7に記載の振動片と、
    前記振動片と電気的に接続されている発振回路と、を備えていることを特徴とする発振器。
  10. 請求項7に記載の振動片を備えていることを特徴とする電子機器。
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