JP2013197495A - 半導体層形成用原料および光電変換装置の製造方法 - Google Patents

半導体層形成用原料および光電変換装置の製造方法 Download PDF

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啓三 武田
Kazuteru Yamada
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Abstract

【課題】 光電変換効率の高い半導体層および光電変換装置を提供する。
【解決手段】 半導体層形成用原料は、カルコゲン元素含有有機化合物と、金属カルコゲナイド粒子とを含む。
また、光電変換装置の製造方法は、半導体層形成用原料を溶媒に溶解して原料溶液を作製する工程と、原料溶液を電極層上に塗布して皮膜を作製する工程と、皮膜を加熱して第1の半導体層を作製する工程と、第1の半導体層上に、該第1の半導体層とは異なる導電型の第2の半導体層を作製する工程とを具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属カルコゲナイド粒子を含む半導体層形成用原料およびそれを用いた光電変換装置の製造方法に関するものである。
太陽電池として、CISやCIGS等といったI−III−VI族化合物や、CdTe等と
いったII−VI族化合物等の金属カルコゲナイドを含む半導体層を具備する光電変換装置がある。
このような半導体層の作製方法として特許文献1には、粒径が数nm〜数十nmの金属カルコゲナイド粒子を半導体層の形成に用いることが記載されている。特許文献1では、金属カルコゲナイド粒子を含む溶液を用いてコーティング層が形成され、これが焼結されることによって半導体層が形成される。
特開2011−11956号公報
しかしながら、ナノサイズの金属カルコゲナイド粒子は、表面が活性なため、酸化等が生じやすい。そのため、このような金属カルコゲナイド粒子を焼結して半導体層を作製しても、結晶化が良好に行なわれず、光電変換効率の高い半導体層が得られ難い。
よって、本発明の目的は、光電変換効率の高い半導体層および光電変換装置を提供することである。
本発明の一実施形態に係る半導体層形成用原料は、カルコゲン元素含有有機化合物と、金属カルコゲナイド粒子とを含む。
本発明の他の実施形態に係る光電変換装置の製造方法は、カルコゲン元素含有有機化合物と、金属カルコゲナイド粒子とを含む半導体層形成用原料を溶媒に溶解して原料溶液を作製する工程と、該原料溶液を電極層上に塗布して皮膜を作製する工程と、該皮膜を加熱して第1の半導体層を作製する工程と、該第1の半導体層上に、該第1の半導体層とは異なる導電型の第2の半導体層を作製する工程とを具備する。
本発明の上記実施形態のいずれによっても、光電変換効率の高い半導体層および光電変換装置が得られる。
光電変換装置の一例を示す斜視図である。 図1の光電変換装置の断面図である。
以下に本発明の実施形態に係る半導体層形成用原料および光電変換装置の製造方法につ
いて図面を参照しながら詳細に説明する。
<(1)半導体層形成用原料>
半導体層形成用原料は、カルコゲン元素含有有機化合物と、金属カルコゲナイド粒子とを含んだ、粉末状の原料である。この半導体層形成用原料は、皮膜状に成形された後、焼成されることによって、金属カルコゲナイド粒子が互いに結合して結晶化し、あるいは互いに反応し合って結晶化して半導体層を形成し得る。なお、半導体層形成用原料は、粉末状として保存されることによって、金属カルコゲナイド粒子の凝集や化学反応の進行が低減され、半導体層形成に適した状態を長期にわたって維持可能となる。
また、金属カルコゲナイド粒子は、金属元素とカルコゲン元素との化合物の粒子である。カルコゲン元素は、VI−B族元素(16族元素ともいう)のうち、S、Se、Teをいう。金属カルコゲナイド粒子を構成する化合物としては、I−B族元素(11族元素ともいう)とカルコゲン元素との化合物であるI−VI族化合物、II−B族元素(12族元素ともいう)とカルコゲン元素との化合物であるII−VI族化合物、III−B族元素(13族元
素ともいう)とカルコゲン元素との化合物であるIII−VI族化合物、および、I−B族元
素とIII−B族元素とカルコゲン元素との化合物であるI−III−VI族化合物等が採用され得る。
金属カルコゲナイド粒子を構成する化合物は、半導体層形成用原料を焼成して得られる半導体層に主に含まれる化合物と同じであってもよく、あるいは異なる化合物であってもよい。例えば、半導体層形成用原料を焼成して得られる半導体層がI−III−VI族化合物
の場合、半導体層形成用原料は、金属カルコゲナイド粒子としてI−III−VI族化合物粒
子を含むものであってもよい。あるいは、半導体層形成用原料は、金属カルコゲナイド粒子としてI−VI族化合物粒子またはIII−B族化合物粒子を含むものであってもよい。
金属カルコゲナイド粒子は、緻密で良好な半導体層を形成しやすいという観点かららは、平均粒径が20nm〜200nmのものが用いられてもよい。
また、カルコゲン元素含有有機化合物とは、カルコゲン元素を含む有機化合物であり、炭素元素とカルコゲン元素との共有結合を有する有機化合物である。また、カルコゲン元素とはVI−B族元素のうち、硫黄、セレン、テルルをいう。カルコゲン元素含有有機化合物としては、例えば、チオール、スルフィド、ジスルフィド、チオフェン、スルホキシド、スルホン、チオケトン、スルホン酸、スルホン酸エステル、スルホン酸アミド、セレノール、セレニド、ジセレニド、セレノキシド、セレノン、テルロール、テルリド、ジテルリド等が挙げられる。
半導体層形成用原料は、このようなカルコゲン元素含有有機化合物が金属カルコゲナイド粒子の表面に存在する。そのため、カルコゲン元素含有有機化合物が金属カルコゲナイド粒子の酸化を良好に低減することができる。また、カルコゲン元素含有有機化合物は、金属カルコゲナイドを含む半導体層の形成時のカルコゲン元素源とも成るため、半導体層形成を促進することもできる。以上の結果、半導体層形成用原料を用いて半導体層を形成した場合に、金属カルコゲナイド粒子同士の反応性が高く、光電変換効率の高い良好な半導体層が得られる。
金属カルコゲナイド粒子への被着を良好にして金属カルコゲナイドの酸化をより低減するという観点からは、カルコゲン元素含有有機化合物として、チオール、セレノールおよびテルロールの少なくとも1種を含んでいてもよい。なお、チオールは水素化された硫黄を末端に持つ有機化合物である。同様に、セレノールは水素化されたセレンを末端に持つ有機化合物であり、テルロールは水素化されたテルルを末端に持つ有機化合物である。
上記カルコゲン元素含有有機化合物はフェニル基を有していてもよい。これにより、疎水性が高くなって酸化防止効果をより高めることができる。このようなカルコゲン元素含有有機化合物としては、チオフェノールやベンゼンセレノール、ベンゼンテルロールおよびこれらの誘導体等が挙げられる。
半導体層形成用原料に含まれる全カルコゲン元素のうち、カルコゲン元素含有有機化合物を構成するカルコゲン元素の全モル数は、金属カルコゲナイド粒子を構成するカルコゲン元素の全モル数を100mol%としたときに、0.02〜10mol%程度であればよい。クラック等が少ない良好な半導体層を形成し易くするという観点からは、5mol%以下であってもよい。
<(2)半導体層形成用原料の製造方法>
半導体層形成用原料の製造方法の一例について、以下に説明する。まず、金属カルコゲナイド粒子が作製される。金属カルコゲナイド粒子は、金属カルコゲナイドを構成する金属元素およびカルコゲン元素の各原料を含む原料溶液が用意され、この溶液が加熱されることによって作製される。金属元素の原料としては、塩化物や硝酸塩、過塩素酸塩、有機酸塩、有機錯体等の各種化合物が用いられ得る。また、カルコゲン元素の原料としては、カルコゲン元素を含む化合物、有機錯体等が用いられ得る。あるいは、金属元素およびカルコゲン元素の原料として、金属元素にセレノールやチオール等のカルコゲン元素を含む有機化合物が配位した錯体が用いられてもよい。原料溶液の溶媒としては、生成する金属カルコゲナイド粒子を安定化して凝集を防ぐという観点から、アニリンやピリジン等の塩基性有機溶媒が用いられてもよい。
例えば、金属元素の原料として、Cu等のI−B族元素の金属粉末、およびIn、Ga等のIII−B族元素の金属粉末が用意され、また、カルコゲン元素の原料として、フェニ
ルセレノールおよびSeの単体粉末が用意され、これらがアニリンやピリジン等の塩基性有機溶媒中で、100〜250℃で加熱される。これにより、平均粒径が20〜200nmのI−III−VI族化合物を含む金属カルコゲナイド粒子が生成する。
次に、溶液中に生成した金属カルコゲナイド粒子が遠心分離等で取り出され、十分に洗浄される。洗浄された金属カルコゲナイド粒子は、有機成分をさらに除去するために、100〜300℃で加熱されてもよい。
このようにして得られた金属カルコゲナイド粒子の粉末に、カルコゲン元素含有有機化合物が混合されることによって、半導体層形成用原料が粉末状として作製され得る。あるいは、上記金属カルコゲナイド粒子の粉末が、カルコゲン元素含有有機化合物よりも沸点の低い溶媒中に分散され、この分散液にカルコゲン元素含有有機化合物が添加された後、カルコゲン元素含有有機化合物の沸点よりも低い温度で加熱されることによって上記溶媒が除去されてもよい。これにより、カルコゲン元素含有有機化合物が金属カルコゲナイド粒子の周りに良好に存在することとなり、金属カルコゲナイドの酸化抑制効果が向上する。
<(3)光電変換装置の構成>
上記半導体層形成用原料を用いて作製した半導体層を光電変換装置に適用した例を以下に示す。図1は、光電変換装置を示す斜視図であり、図2はこの光電変換装置の断面図である。光電変換装置11は、基板1上に複数の光電変換セル10が並べられて互いに電気的に接続されている。なお、図1、図2においては図示の都合上、2つの光電変換セル10のみを示しているが、実際の光電変換装置11においては、図面左右方向、あるいはさらにこれに垂直な方向に、多数の光電変換セル10が平面的に(二次元的に)配設されて
いてもよい。
図1、図2において、基板1上に複数の下部電極層2が間隔をあけて平面配置されている。隣接する下部電極層2のうち、一方の下部電極層2a(以下、第1の下部電極層2aともいう)上から他方の下部電極層2b(以下、第2の下部電極層2bともいう)上にかけて、第1の半導体層3および第1の半導体層3とは異なる導電型の第2の半導体層4が設けられている。そして、第2の下部電極層2b上において、接続導体7が第2の下部電極層2bと第2の半導体層4とを電気的に接続するように設けられている。これら、下部電極層2、第1の半導体層3、第2の半導体層4および接続導体7を少なくとも含むことによって、1つの光電変換セル10が構成される。そして、隣接する光電変換セル10同士が第2の下部電極層2bによって電気的に接続されており、このような構成によって、隣接する光電変換セル10同士が直列接続された光電変換装置11となる。
なお、本実施形態における光電変換装置11は、第1の半導体層3に対して第2の半導体層4側から光が入射されるものを想定しているが、これに限定されず、基板1側から光が入射されるものであってもよい。
基板1は、光電変換セル10を支持するためのものである。基板1に用いられる材料としては、例えば、ガラス、セラミックス、樹脂および金属等が挙げられる。基板1としては、例えば、厚さ1〜3mm程度の青板ガラス(ソーダライムガラス)を用いることができる。
下部電極層2(第1の下部電極層2aおよび第2の下部電極層2b)は、基板1上に設けられた、Mo、Al、TiまたはAu等の導電体である。下部電極層2は、スパッタリング法または蒸着法などの公知の薄膜形成手法を用いて、0.2μm〜1μm程度の厚みに形成される。
第1の半導体層3は、金属カルコゲナイドを主に含んだ第1導電型の半導体層である。本実施形態では、第1の半導体層3は、例えば1μm〜3μm程度の厚みを有するp型半導体層を想定しているが、これに限定されない。第1の半導体層3に含まれる金属カルコゲナイドとしては、例えば、I−III−VI族化合物、I−II−IV−VI族化合物およびII−VI族化合物等が用いられ得る。第1の半導体層3は、上記半導体層形成用原料を用いて作
製され得る。
I−III−VI族化合物とは、I−B族元素(11族元素ともいう)とIII−B族元素(13族元素ともいう)とVI-B族元素(16族元素ともいう)との化合物である。I−III−VI族化合物としては、例えば、CuInSe(二セレン化銅インジウム、CISともいう)、Cu(In,Ga)Se(二セレン化銅インジウム・ガリウム、CIGSともいう)、Cu(In,Ga)(Se,S)(二セレン・イオウ化銅インジウム・ガリウム、CIGSSともいう)等が挙げられる。あるいは、第1の半導体層3は、薄膜の二セレン・イオウ化銅インジウム・ガリウム層を表面層として有する二セレン化銅インジウム・ガリウム等の多元化合物半導体薄膜にて構成されていてもよい。I−III−VI族化合物は
光吸収係数が比較的高く、第1の半導体層3が薄くても良好な光電変換効率が得られる。
I−II−IV−VI族化合物とは、I−B族元素とII−B族元素(12族元素ともいう)とIV−B族元素(14族元素ともいう)とVI−B族元素との化合物半導体である。I−II−IV−VI族化合物としては、例えば、CuZnSnS(CZTSともいう)、CuZnSnS4−xSe(CZTSSeともいう。なお、xは0より大きく4より小さい数である。)、およびCuZnSnSe(CZTSeともいう)等が挙げられる。
II−VI族化合物とは、II−B族元素とVI−B族元素との化合物半導体である。II−VI族化合物としてはCdTe等が挙げられる。
第2の半導体層4は、第1の半導体層3とは異なる第2導電型を有する半導体層である。第1の半導体層3および第2の半導体層4が電気的に接続されることにより、電荷を良好に取り出すことが可能な光電変換層が形成される。例えば、第1の半導体層3がp型であれば、第2の半導体層4はn型である。第1の半導体層3がn型で、第2の半導体層4がp型であってもよい。なお、第2の半導体層4は、バッファ層と第1の半導体層3とは異なる導電型の半導体層とを含む複数層であってもよい。また、第1の半導体層3と、第2の半導体層4とは逆の構成であってもよく、下部電極層2上に第2の半導体層4および第1の半導体層3が順に積層されていてもよい。
第2の半導体層4としては、CdS、ZnS、ZnO、In、InSe、In(OH,S)、(Zn,In)(Se,OH)、および(Zn,Mg)O等が挙げられる。なお、In(OH,S)とは、InとOHとSとを主に含む化合物をいう。(Zn,In)(Se,OH)は、ZnとInとSeとOHとを主に含む化合物をいう。(Zn,Mg)Oは、ZnとMgとOとを主に含む化合物をいう。第2の半導体層4は、例えばケミカルバスデポジション(CBD)法等で10〜200nmの厚みで形成される。あるいは、第2の半導体層4がCdSやZnS、In、InSeのように金属カルコゲナイドを含む場合、第2の半導体層4が上記半導体層形成用原料を用いて形成されてもよい。
図1、図2のように、第2の半導体層4上にさらに上部電極層5が設けられていてもよい。上部電極層5は、第2の半導体層4よりも抵抗率の低い層であり、第1の半導体層3および第2の半導体層4で生じた電荷を良好に取り出すことが可能となる。光電変換効率をより高めるという観点からは、上部電極層5の抵抗率が1Ω・cm未満でシート抵抗が50Ω/□以下であってもよい。
上部電極層5は、例えばITO、ZnO等の0.05〜3μmの透明導電膜である。透光性および導電性を高めるため、上部電極層5は第2の半導体層4と同じ導電型の半導体で構成されてもよい。上部電極層5は、スパッタリング法、蒸着法または化学的気相成長(CVD)法等で形成され得る。
また、図1、図2のように、上部電極層5上にさらに集電電極8が形成されていてもよい。集電電極8は、第1の半導体層3および第2の半導体層4で生じた電荷をさらに良好に取り出すためのものである。集電電極8は、例えば、図1〜3に示すように、光電変換セル10の一端から接続導体7にかけて線状に形成されている。これにより、第1の半導体層3および第4の半導体層4で生じた電流が上部電極層5を介して集電電極8に集電され、接続導体7を介して隣接する光電変換セル10に良好に導電される。
集電電極8は、第1の半導体層3への光透過率を高めるとともに良好な導電性を有するという観点から、50〜400μmの幅を有していてもよい。また、集電電極8は、枝分かれした複数の分岐部を有していてもよい。
集電電極8は、例えば、Ag等の金属粉を樹脂バインダー等に分散させた金属ペーストがパターン状に印刷され、これが硬化されることによって形成される。
接続導体7は、第1の半導体層3、第2の半導体層4および上部電極層5を貫通する溝内に設けられた導体である。接続導体7は、金属や導電ペースト等が用いられ得る。図1、図2においては、集電電極8を延伸して接続導体7が形成されているが、これに限定さ
れない。例えば、上部電極層5が延伸したものであってもよい。
<(4)光電変換装置の製造方法>
次に、上記光電変換装置11の製造方法について説明する。まず、洗浄された基板1の略全面に、スパッタリング法などが用いられて、Moなどからなる金属皮膜が成膜される。そして、金属皮膜の一部が、レーザースクライブ加工やサンドブラスト加工等を用いて除去されることによって、間隔をあけて配置された複数の下部電極層2が形成される。
下部電極槽2が作製された後、下部電極層2上および基板1上に、上記半導体層形成用原料を用いて皮膜が形成される。具体的には、上記半導体層形成用原料が有機溶媒等を用いて適当な粘度の塗布液にされた後、この塗布液が、例えば、スピンコータ、スクリーン印刷、ディッピング、スプレー、またはダイコータ等によって下部電極層2上および基板1に膜状に被着され、溶媒が乾燥により除去されることにより、皮膜が形成される。
例えば、目的とする第1の半導体層3が、CIGSのようなI−III−VI族化合物を主
に含む場合、半導体層形成用原料は、金属カルコゲナイド粒子として、I−III−VI族化
合物を主に含む粒子が用いられてもよい。あるいは、金属カルコゲナイド粒子として、CuSeやCuSeのようなI−VI族化合物を主に含む粒子と、InSeやGaSeのようなIII−VI族化合物を主に含む粒子との混合体が用いられてもよい。
次に、上記の皮膜が、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気あるいは水素ガス等の還元ガス雰囲気において400〜600℃で焼成される。これにより、金属カルコゲナイド粒子同士が焼結して結晶化し、あるいは金属カルコゲナイド粒子同士が反応して結晶化し、第1の半導体層3が生成する。より良好な結晶体を形成するという観点から、皮膜の焼成時の雰囲気中にカルコゲン元素が、例えば、硫黄蒸気、硫化水素、セレン蒸気またはセレン化水素等として含まれていてもよい。
この焼成時において、半導体層形成用原料中のカルコゲン元素含有有機化合物が、金属カルコゲナイドの酸化を抑制して結晶化を促進することができる。また、このカルコゲン元素含有有機化合物は、下部電極層2の表面の酸化をも抑制することができ、第1の半導体層3と下部電極層2との電気的な接続も良好にすることができる。
第1の半導体層3が形成された後、第1の半導体層3の上に、第2の半導体層4および上部電極層5が、CBD法やスパッタリング法等で順次形成される。
第2の半導体層4および上部電極層5が形成された後、第2の下部電極層2b上における第1の半導体層3〜上部電極層5が、例えばメカニカルスクライブ加工等によって除去され、第1の半導体層3中に第2の下部電極層2bが露出した接続導体用溝が形成される。なお、メカニカルスクライブ加工は、例えば、40〜50μm程度のスクライブ幅のスクライブ針やドリルを用いたスクライビングによって、第1の半導体層3〜上部電極層5が下部電極層2から除去される加工をいう。
接続導体用溝が形成された後、上部電極層5上および接続導体用溝内に、例えば、Agなどの金属粉を樹脂バインダーなどに分散させた導電ペーストがパターン状に印刷され、これが加熱硬化されることで、集電電極8および接続導体7が形成される。
最後に接続導体7からずれた位置で、第1の半導体層3〜集電電極8がメカニカルスクライブ加工により除去されることで、複数の光電変換セル10に分割され、図1および図2で示された光電変換装置11が得られたことになる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が施されることは何等差し支えない。
1:基板
2:下部電極層
2a:第1の下部電極層
2b:第2の下部電極層
3:第1の半導体層
4:第2の半導体層
10:光電変換セル
11:光電変換装置

Claims (4)

  1. カルコゲン元素含有有機化合物と、金属カルコゲナイド粒子とを含む半導体層形成用原料。
  2. 前記カルコゲン元素含有有機化合物はフェニル基を有している、請求項1に記載の半導体層形成用原料。
  3. 前記金属カルコゲナイド粒子は、I−III−VI族化合物、I−VI族化合物およびIII−VI族化合物の少なくとも1種を含む、請求項1または2に記載の半導体層形成用原料。
  4. カルコゲン元素含有有機化合物と、金属カルコゲナイド粒子とを含む半導体層形成用原料を溶媒に溶解して原料溶液を作製する工程と、
    該原料溶液を電極層上に塗布して皮膜を作製する工程と、
    該皮膜を加熱して第1の半導体層を作製する工程と、
    該第1の半導体層上に、該第1の半導体層とは異なる導電型の第2の半導体層を作製する工程と
    を具備する光電変換装置の製造方法。
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