JP2013195337A - センサ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】環状部材をチューブにロウ付けしてなるセンサであり、別部品である中空ボルト部材をねじ穴にねじ込むことで、環状部材をネジ穴の奥の座面に押付けてシールを確保して取り付けられるセンサで、その環状部材の後端向き面又は先端向き面に、ロウ付けにおけるロウが濡れ拡がって付着するのを抑制ないし防止する。
【解決手段】環状部材31の内周面32aと、先端向き面33又は後端向き面35とがなす角のいずれか一方に、内周に沿って、面取り状又は凹状の切欠き部37を形成しておく。ロウ付けにあたっては、切欠き部37が上になるようにして環状部材31をチューブ11に外嵌して立てて、ロウ材220を切欠き部37内又はその近傍に配置し等して、該ロウ材を溶融する。これにより、切欠き部37がなす凹溝がロウ溜まりをなすため、それがある分、ロウが先端向き面33又は後端向き面35に濡れ拡がって付着するのが抑制される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、エンジンの排気ガスなどの流体の温度などを測定するためのセンサの製造方法に関する。詳しくは、サーミスタなどのセンサ素子(以下、センサ素子又は単に素子ともいう)が、先端が閉じられたチューブ(有底チューブ又はキャップ)内の先端又は先端寄り部位に配置され、そのチューブの先端寄り部位を排気ガスの熱に晒されるように排気マニホルド(排気ガス管)などの取付け対象部位に取り付け、その熱を内部のセンサ素子に伝わらせることで、そのガスの温度を測定(検出)するのに好適なセンサ及びその製造方法に関する。
この種のセンサ、例えば温度センサとしては、従来、種々の構造のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1で開示されているセンサは、温度センサ素子が先端(閉塞端)側の内部に配置された金属製のチューブ(保護管)に、外周面にネジを有する環状取付金具(ハウジング)が外嵌され、両者の内外周面間がロウ付けされて固定された構造を有している。この環状取付金具は、そのネジの後方に設けられたねじ込み用の工具係合部を備えている。しかして、このセンサは、環状取付金具の工具係合部を回螺することで、そのネジを介して排気マニホルドなどの取付け対象部位(外周面に突出状に設けられたボス)に貫通、形成されたネジ穴にねじ込むことで直接、取り付けられ、排気ガスの温度測定に使用される。
ところで、このようなセンサの取り付け対象部位(排気マニホルド)における内外のシール(気密性)の確保は、次のようにして行われている。すなわち、そのねじ込みに際して、環状取付金具のネジの後方の工具係合部における先端向き面にシール用のワッシャを外嵌、装着しておくのである。このようにしておくことで、その工具係合部と、ネジ穴の開口周縁面をなすボスの端面との間で、そのねじ込みにおいてワッシャを圧縮、変形して、その間のシールを確保するというものである。
ところで、このような構成のセンサのねじ込みによる取り付けにおいては、温度センサ自体を、ネジの軸線回りに回転させる作業となる。このため、その取付け作業においては、温度センサ自体を回転させるだけでなく、センサにおけるチューブの後端から引き出される電気信号取り出し用のリード線も、センサと共に一緒に回転させることになる。こうしたことも含め、上記従来のセンサでは、そのねじ込みにおける取付けに、各種の制約を受けるなどの難点があった。
こうした中、図10に示したセンサ100のように、そのチューブ11には、中間部位に単なる円環リング状の環状部材(フランジ)31をロウ付けにより固定してなるものがある。このものでは、別部品である中空ボルト部材301を、後方からチューブ11に隙間嵌め状態で外嵌して、取付け対象部位(例えば、排気マニホルド)500におけるねじ穴(以下、単にネジ穴とも言う)510にねじ込んで、同ボルト部材301の先端305で、ロウ付けされた環状部材31を押し付けるというものである。すなわち、別部品である中空ボルト部材301によるねじ込みにより、チューブ11に固定された環状部材31の先端向き面33を、ねじ穴510の奥の座面520に強く圧着(金属接触による密着)させることでシールを確保して取り付けるというものである。このような取り付け法によれば、センサ自体を回転させる必要はないから、後方のリード線51を回転させる必要もない。
特開平07−140012号公報
ところが、このような構成による取り付けにおいては、そのシールの確保のため、環状部材31の先端向き面33は、高度の仕上げ面粗度が要求される。なお、ネジ穴510の奥の座面520は、シール性を高めるため、図10に示したように先すぼまり状のテーパ座面とされることが多く、したがって、このような場合には、これに押付けられる環状部材31の先端向き面33は、それに対応するテーパが付けられることになる。
一方、中空ボルト部材301はその先端305で環状部材31の後端向き面35を押し付ける。このため、環状部材31の後端向き面35は、中空ボルト部材301のねじ込みによるその先端305のスリップによる摩擦抵抗を伴いながら押付け圧力(締付け力)を受圧する受圧面(押付けられ面)となる。他方、このような押付け圧力を付与するためのねじ込みトルクは、センサの取り付け作業、及びシール性能の標準化のため、一定値に設定される。したがって、一定の締付け力を付与するため、その受圧面をなす環状部材31の後端向き面35についても、高度の仕上げ面粗度が要求される。
ところで、上記センサ100をなす環状部材31をチューブ11に外嵌してロウ付けする工程においは、環状部材31の内周面とチューブ11の外周面との隙間に毛管現象を利用して溶融ロウを流し込むことになる。この場合、溶融ロウが、環状部材31の先端向き面33、若しくは後端向き面35、又はその両者に濡れ広がって付着してしまうことがあった。このようにロウが、環状部材31の先端向き面33、若しくは後端向き面35に付着すると、それらの表面が如何に高度に仕上げられていたとしても、面粗度が低下する(平滑性が損なわれる)ことになる。一方、ロウの付着が先端向き面33、又は後端向き面35にあるとしても、それが環状部材31の内側であるチューブ挿通孔の内周面32aに極近い位置であり、シールや、押圧力の受圧に預からない位置である場合には問題はない。しかし、その両面33,35とも、外方に広く濡れ拡がって付着すると、上記したセンサは、その取付け構造上、所望とするシール性能が得られないことになる。というのは、後端向き面にロウの付着があれば、中空ボルト部材に所定のトルクを付与しても摩擦抵抗の増大により、所定の押圧力が得られない。また、偏在した付着があると後端向き面に対する押付け力(面圧)の均一性が得られない。また、先端向き面にロウの付着がある場合には、さらに問題が大きい。こうした問題の発生の原因ないし過程の詳細は次のようである。
この種のセンサの製造工程において、チューブに、環状部材を外嵌してロウ付けするには、次のようにしてその作業が行われる。その一例としては、まず、図11の左図に示したように、チューブ11を鉛直に立てて、これに環状部材31を外嵌した状態として、その先後方向の位置決めする。この位置決めは、図示のように例えば、チューブ11の先端(閉塞端)12を下にして立てる場合には、チューブ11の先端12を基台面201に当接させると共に、環状部材31の下向き面(先端向き面33)を基台面201上に置かれた支持ジグ211にて支持させることで行われる。
次に、環状部材31のうち上向き面をなす後端向き面35であって、内挿されているチューブ11の外周面15aとのなす隅角、又はその近傍に、チューブ11の周方向に沿って適量のロウ材220を配置する。例えば、ロウ材が銅ロウであり、これが線材、又はリングのときは、環状部材31の後端向き面35において、チューブ11の外周面に沿う形で配置する。その後、リフロー炉(真空炉)中にて所定温度で所定時間、加熱し、ロウを溶融する。こうすることで、溶融したロウは、環状部材31の内側であるチューブ挿通孔の内周面32aとチューブ11の外周面15aとの微小な隙間に毛管現象で引き込まれるように流れて濡れ広がる。なお、ロウ材にNiロウを用いる場合には、ペースト状のロウ材が使用されるが、この場合には塗布される。
ところが、上記のようにしてロウ付けする過程においては、図11の右図(拡大図)に示したように、溶融ロウ230がその隙間の図示上端の後端から一部が流れ出て環状部材31の後端向き面35に濡れ広がって付着してしまうことがある。これは、上記ロウ付けにおいては、ロウ材220が環状部材31の上向き面である後端向き面35に設置されているため、溶融したロウは、溶融開始時(溶融直後)には、その設置位置を出発点として、一部が不可避的に後端向き面35において外方(外周方向)にも濡れ拡がることに起因する。特に、Niロウのようにペースト状のロウ材を用いる場合には、その嵩(ボリューム)が増すことから、環状部材の後端向き面において、こうした問題が発生しやすい。
一方、上記ロウ付けとは逆に、チューブ11の後端を下にして立ててロウ付けする場合には、環状部材31における先端向き面33におけるチューブ11の外周面に沿う形でロウ材を配置し、これを溶融してロウ付けすることになる。このため、この場合には、上記したのと同様の理由から、環状部材31の先端向き面33にロウが付着し易い。しかも、先端向き面が先細りテーパとされている場合には、ロウが外方に濡れ拡がり易く、上記した問題を発生させやすい。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、上記したような環状部材をチューブにロウ付けしてなるロウ付け構造を有するセンサのように、センサ自体の取り付けにおいて、別部品である中空ボルト部材をチューブの後方から外嵌して取付け対象部位におけるねじ穴にねじ込むことで、環状部材をネジ穴の奥の座面に押付けてシールを確保して取り付けられるセンサにおいて、その環状部材の後端向き面又は先端向き面に、ロウ付けにおけるロウが付着するのを抑制ないし防止するのに有効な構造を有するセンサ、及び、かかるセンサを得るのに有効なロウ付け工程を含む、センサの製造方法を提供することにある。
前記の目的を達成するため、請求項1記載の発明は、チューブに環状部材が外嵌され、該チューブの外周面と該環状部材の内周面とがロウ付けされてなると共に、該チューブの先端側内部にセンサ素子を備えてなる構成を有するセンサであって、
前記チューブに後端側から中空ボルト部材が外嵌され、該中空ボルト部材をセンサの取り付け対象部位におけるネジ穴にねじ込むことによって、該中空ボルト部材にて前記環状部材の後端向き面を先方に押圧して、該環状部材の先端向き面をそのネジ穴の奥の座面に押付けることによってシールを保持して取り付けられるように構成されてなるセンサにおいて、
前記環状部材には、前記ロウ付け前において、その内周面と、先端向き面及び後端向き面とがなす角のうち、少なくとも一方に、内周に沿って、面取り状又は凹状の切欠き部が形成されており、前記ロウ付け後において前記切欠き部にロウの一部が溜まって固化してなることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1において、前記切欠き部が、前記環状部材の内周面と、先端向き面及び後端向き面とがなす角の双方に形成されていることを特徴とするセンサである。
請求項3記載の発明は、前記チューブが、小径筒部に続く後方に、大径筒部を有する異径構造のものであり、前記環状部材が、該小径筒部に隙間嵌めとされ、異径の境界部である前記大径筒部の先端に当接状態又は近接状態として位置決めされ、前記小径筒部の外周面と前記環状部材の内周面とがロウ付けされていることを特徴とする、請求項1又は2のいずれか1項に記載のセンサである。
請求項4記載の発明は、前記切欠き部が、環状部材の内周に沿って周方向に連なるように形成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のセンサである。
請求項5記載の発明は、前記チューブの外周面と前記環状部材の内周面とをロウ付けするにあたり、
該環状部材を外嵌した該チューブを立てた状態とし、その状態における該環状部材の上向き面をなす前記先端向き面又は前記後端向き面における前記切欠き部内又は該切欠き部の近傍にロウ材を配置し又は塗布しておき、その後、該ロウ材を溶融することでロウ付けする工程を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のセンサの製造方法である。
請求項6記載の発明は、前記チューブの外周面と前記環状部材の内周面とをロウ付けするにあたり、
該環状部材を外嵌した該チューブを立てた状態とし、その状態における該環状部材の上向き面をなす前記先端向き面における前記切欠き部内又は該切欠き部の近傍にロウ材を配置し又は塗布しておき、その後、該ロウ材を溶融することでロウ付けする工程を含むことを特徴とする、請求項3に記載のセンサの製造方法である。
請求項1記載の発明では、その構成に基づき、上記ロウ付けを行うにあたり、前記環状部材を外嵌した該チューブを立てた状態とし、その状態における該環状部材の上向き面をなす前記先端向き面又は前記後端向き面における前記切欠き部内又は該切欠き部の近傍にロウ材を配置し又は塗布しておき、その後、該ロウ材を溶融することでロウ付けすることができる。すなわち、請求項1記載のセンサは、請求項5に記載の製造方法によって製造することができることから、次のような効果が得られる。
このようなロウ付け工程においては、溶融したロウはチューブの外周面と環状部材の内周面との隙間に毛管現象で流れ込んで濡れ拡がり、その内、外周面間をロウ付けする。一方、本発明では、上記したような切欠き部が形成されているため、ロウ付け前、チューブに環状部材が隙間嵌め状態で外嵌されたとき、上向き面をなす前記先端向き面又は前記後端向き面における前記チューブの外周面寄り部位には、周方向に沿って陥没する凹溝が形成される。この凹溝は、ロウ付け工程において溶融したロウが溜まるロウ溜りの作用をなすことができる。このため、このような凹溝がない場合に比べると、上記ロウ付け工程ではこの凹溝がある分、溶融ロウが、上向き面をなす前記先端向き面又は前記後端向き面には濡れ拡がり難い。すなわち、上記本発明では、前記切欠き部による凹溝の存在により、上向き面をなす前記先端向き面又は前記後端向き面へのロウの付着の抑制ないし防止効果が得られる。
これにより、そのロウ付け後においてセンサとして組立てられた後、別部品である中空ボルト部材をチューブの後方から外嵌して取付け対象部位におけるねじ穴に所定のトルクでねじ込み、その環状部材をネジ穴の奥の座面に押付けてシールを確保して取り付ける際においても、安定したシール性能が保持される。なお、チューブは、その先端、又は後端のいずれを下にしてロウ付けしてもよく、その先端を下にしてロウ付けする場合には、環状部材はその後端向き面が上向き面となる。したがって、前記切欠き部は、環状部材の内周面と、後端向き面とがなす角に、内周に沿って形成されたものとなり、先端を上にしてロウ付けする場合には、これと逆になる。
請求項2に記載の発明では、請求項1記載の発明の効果に加えて、次の効果が得られる。本発明では、前記切欠き部が、上記したように双方に形成されている。このため、ロウ付け前、チューブに環状部材が隙間嵌め状態で外嵌されたとき、下向き面をなす前記先端向き面又は前記後端向き面における前記チューブの外周面寄り部位にも、周方向に沿って陥没する凹溝が形成される。一方、上記ロウ付け工程において溶融したロウは、前記チューブの外周面と前記環状部材の内周面との隙間に、その隙間の上端から下端に向けて毛管現象で流れ込んで濡れ拡がる。このとき、余剰の溶融ロウがあり、それが隙間の下端において溢出状態にあるとしても、本発明では、その下端の位置にある前記切欠き部による凹溝が存在し、これがロウ溜りの作用をなすことができる。
すなわち、請求項2に記載の発明にかかるセンサは、請求項5に記載の発明にかかる製法で製造するとき、環状部材の下向き面においてもチューブの外周面寄り部位に凹溝が存在することになる。このため、このような凹溝がない場合に比べると、それがある分、溶融ロウが、下向き面をなす前記先端向き面又は前記後端向き面に回り込んで濡れ拡がるのが一層し難くいものとなる。このため、前記先端向き面及び前記後端向き面ともに、ロウの付着の抑制ないし防止効果が得られる。よって、そのロウ付け後においてセンサとして組立てられた後、別部品である中空ボルト部材をチューブの後方から外嵌して取付け対象部位におけるねじ穴に所定のトルクでねじ込み、その環状部材をネジ穴の奥の座面に押付けてシールを確保して取り付ける際においては、より一層、安定したシール性能が保持される。
請求項1又は2に記載の発明にかかるセンサを、請求項5に記載の製造方法におけるロウ付け工程においてロウ付けする際、前記環状部材のうち、上向き面とするは、前記先端向き面又は前記後端向き面のいずれでもよい。つまり、チューブは、その先端又は後端のいずれを下にして立てることとしてもよい。一方、チューブが、小径筒部に続く後方に、大径筒部を有する異径構造のものであり、前記環状部材が、該小径筒部に隙間嵌めとされ、異径の境界部である前記大径筒部の先端に当接状態又は近接状態として位置決めされ、前記小径筒部の外周面と前記環状部材の内周面とがロウ付けされる構成のものである場合がある。すなわち、請求項3に記載の構成のセンサである。この場合には、前記大径筒部の先端を位置決めの基準とし得るため、ロウ付けにおける段取りが容易となり、支持ジグの簡素化も図られるため便利である。一方、このような場合には、請求項6に記載の発明のように、前記環状部材の上向き面が、その先端向き面がなすものとするのがよい。すなわち、チューブの先端を上にして立てた状態としてロウ付けするのが好ましい。理由は次のようである。
上記のような異径構造のチューブを用いる場合において、環状部材の後端向き面を上向き面とし、挿入したチューブの大径筒部の先端をその後端向き面の内周縁(切欠き部)に当接又は近接させることにすると、前記切欠き部には、チューブにおける大径筒部の先端(先端向き面)が被さる形となる。すなわち、切欠き部の形状、構造次第であるが、例えば、周方向に沿って同一断面の切欠き部の場合には、環状部材、チューブの内外周面間の隙間の上端部位を塞ぐ形となる。したがって、溶融ロウの隙間への流れ込み性が低下する。
これに対して、請求項6に記載の発明のように、該環状部材の上向き面が先端向き面となる場合には、上記のような問題もないから、下向き面をなす後端向き面の内周縁が、チューブにおける大径筒部の先端(先端向き面)に当接させることで、位置決めとすることもできる。しかも、その場合には、隙間の下端部を塞ぐようにもなることから、後端向き面へのロウの回り込みによる付着防止も図られる。なお、前記切欠き部は、請求項4に記載の発明のように、環状部材の内周に沿って周方向に連なるように形成するのが好ましい。一方、切欠き部を周方向に沿って同一断面とする場合には、上記問題を解消するため、例えば、その切欠き部の底部に、外側からチューブの外周面に向けて、別途切り込む形で溝(ロウを流す流路)を設けるようにするとよい。なお、前記切欠き部は、面取り状又は凹状のものであればよく、その横断面、すなわち、チューブの外周面とで形成される陥没状の凹溝をなす断面形状は、適宜のものとすればよい。特に、その幅(半径方向の寸法)は、取付け対象部位のネジ穴の奥の座面、又は中空ボルトの先端に干渉しない(接しない)範囲を考慮して設定すればよい。
本発明を具体化したセンサの実施の形態の一例を示す縦断面図、及びその要部拡大図。 図1のセンサを構成する環状部材の説明図であり、Aは後端面側から見た斜視図、Bはその平面図、CはBの中央横断面図。 図1のセンサの製造において、チューブに環状部材をロウ付けする工程の説明図であって、左図はロウ付け前、右図はロウ付け後を示す縦断面図。 図1のセンサを取付け対象部位のねじ穴に取付ける状態の説明用断面図。 環状部材に変形例を用いたセンサを説明する部分拡大図。 環状部材の別例を示す説明図であり、Aは後端面側から見た斜視図、Bはその平面図、CはBの中央横断面図。 図6の環状部材を用いて、チューブにこの環状部材をロウ付けする工程の説明図であって、左図はロウ付け前、右図はロウ付け後を示す縦断面図。 環状部材に別例を用いると共に、チューブの先端を上にして、この環状部材をロウ付けする工程の説明図であって、左図はロウ付け前、右図はロウ付け後を示す縦断面図。 ストレートのチューブを用いて、環状部材をロウ付けする工程の説明図であって、左図はロウ付け前、右図はロウ付け後を示す縦断面図。 従来のセンサであって、チューブに中空ボルト部材を外嵌して取付け対象部位におけるネジ穴にねじ込むことによってチューブにロウ付けされた環状部材を押圧し、これをネジ穴の奥の座面に押付けることによって取り付けられるセンサを説明する縦断面図。 図10のセンサの製造過程においてチューブに、環状部材を外嵌してロウ付けする工程の説明図。
本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。先ず、本発明を具体化したセンサの実施の形態の一例についての構成を、図1及び図2に基づいて説明する。図1中、101はセンサであって、先端(図1の下端)12が閉じられた金属製(例えば、SUS製)のチューブ11と、このチューブ11の先端12又は先端寄り部位の内部に配置されたセンサ素子21等から構成されている。センサ素子21を配置してなるチューブ11は、円環状(円筒状)をなす例えばSUS製の環状部材31に内挿され、その内周面32aにロウ付けされている。なお、チューブ11の詳細は後述するが、本例のチューブ11は、先端12から後方に向けて、複数段で拡径されてなる同心異径のものとされている。また、本例ではチューブ11は、その中間より先端寄りに位置する第2直管部15をもって、環状部材31の内側であるチューブ挿通孔32に隙間嵌めで内挿され、その内周面32aとチューブ11の第2直管部15の外周面15aとの間を例えば銅ロウ230でロウ付けされている。これにより環状部材31は、チューブ11の外周面に固定された円形のフランジをなしている。
本例センサ101に使用される環状部材31は、図2に示したように、短円筒状のリングをなし、図1において上向き面をなす平坦な円環面の後端向き面35と、内周面32aとのなす角に、内周に沿って、本例では周方向に連なる形で、傾斜の面取り状をなす切欠き部37が形成されている。その横断面は、周方向に沿って同一とされている。また、環状部材31の図1の下向き面である先端向き面33は、内周面32a寄りの平坦な円環状部位30を除いて、先細りテーパをなすテーパ面とされている。因みに、この平坦な円環状部位30は、本例のセンサ101の取り付けにおいてシールに寄与しないところである。
次にチューブ11について説明する。本例においてチューブ11は、図1等に示したように、閉じられた先端12から後端(図1上端)19に向けて、順次、大径をなす同心異径の円筒状に形成されている。具体的には、先端12寄り部分は最小外径の円筒をなす素子収容部13をなしており、これに続く後方(図示上方)には、それより大径の第1直管部14をなしている。また、この第1直管部14に続く後方には、それより大径の第2直管部15が設けられている。上記したように本例では、この第2直管部15が、環状部材31のチューブ挿通孔32に内挿され、その内周面32aと第2直管部15の外周面15aとの微小な隙間で、ロウ付けされる小径筒部をなすように構成されている。以下、この第2直管部15を小径筒部15という。
そして、この小径筒部15の後方(チューブ11の後端寄り部位)には、それと同心で、チューブ挿通孔32およびこの小径筒部15より大径をなす円筒状の大径筒部17を備えている。このように、本例では、チューブ11は、先端12から後端19に向けて、素子収容部13、第1直管部14、小径筒部15、そして、大径筒部17と、順次、同心で大径をなす異径円筒管をなしている。なお、小径筒部15とその後方の大径筒部17との境界部である大径筒部17の先端16は、先細り急テーパ(先すぼまり状で、軸線Gに対する角度が45〜60度テーパ)で環状をなす先端向き面(環状面)16をなしている。
このようなチューブ11内には、その先端12の素子収容部13内に、ガラス24で封止されたサーミスタ焼結体からなるセンサ素子(感熱素子)21が配置されており、その後方には、センサ素子21を支持する素子支持体22を介して碍子管41が先後に延びる形で配置されている。碍子管41は、セラミック製で、内部に軸線Gに沿って貫通状に形成された2つの穴を有する横断面が一定の円筒管である。この碍子管41は、素子21から後方に延びる2本の電極線23と、これに接続された芯線25からなる導線を、素子支持体22を介して通している。
また、この碍子管41の後端45からは芯線25の後端26を突出させており、この後端26には端子金具28が溶接で固定されている。そして、その端子金具28の圧着端子部29には、樹脂被覆層付きのリード線(電気信号取り出し用の電線)51の先端53が圧着により接続されている。このリード線51は、チューブ11の後端19寄り部位内に設けられたシール部材71の後端72から外部(後方、図1上方)に引き出されている。すなわち、リード線51は、チューブ11の後端寄り部位の大径筒部17内に配置されたゴム製(耐熱ゴム製)で円柱状をなすシール部材71中の貫通孔77内を先後に通されている。
一方、図中、碍子管41の後端45とシール部材71の先端73との間には、各リード線51の先端53に接続された端子金具28の一部と、芯線25の後端26寄り部位とを含む部位を、それぞれ包囲する耐熱性硬質樹脂(例えば、PTFE製)からなるパイプ50が、その先後間において圧縮された状態で配置されている。これにより、この間における各リード線51間の電気的絶縁の確保が図られている。そして、碍子管41を先方に押圧(圧縮)状態に保持している。この先方への押圧は、シール部材71を、チューブ11の後端19側の大径筒部17内の所定位置に装填した後、その後端部17cを縮径状に加締め、圧縮することで、後端部17c内のシールを保持すると同時に行っている。すなわち、この加締めによるシール部材71の径方向の圧縮に基づく先後方向への伸長変形を利用し、その先端73によってパイプ50を介して、先方に位置する碍子管41、素子支持体22、及びガラス24で封止されたセンサ素子21をチューブ11の先端12の内面に向けて押さえつけるようにしている。
しかして、このようなセンサ101は、環状部材31が外嵌されてロウ付けされたチューブ11内に対し、上記した構成となるように各部品を組み込み、チューブ11の後端寄り部位内に配置したシール部材71からリード線51を引き出し、その後端部17cを加締めて完成品となる。
さて次に、このようなセンサの製造工程中、ロウ付け前の部品(図2参照)である環状部材31にチューブ11を挿入して、そのロウ付けを行うところの、本発明のセンサの製法における要部であるロウ付け工程を具体化した一例(第1実施形態)について説明する。図3の左図に示したように、環状部材31の内周面32aに、その後端向き面35側から、チューブ11をその先端12側から挿入する。そして、その後端向き面35が上向き面となるようにしてチューブ11を立てた状態に保持する。これは、例えば図3の左図に示したように、環状部材31を支持台面201に設置した支持ジグ211にて支持すると共に、チューブ11を挿入してその先端12を下にして鉛直に立てる。このとき、本例では、チューブ11の先端12が支持台面201に当接させている。すなわち、チューブ11の大径筒部17の先端向き面16が、環状部材31における後端向き面31の内周縁に位置する切欠き部37と適量離間して近接するように、支持ジグ211の高さが設定されている。
次に、このように立てられたチューブ11に外嵌されている環状部材31の上向き面をなす後端向き面35における切欠き部37内又は該切欠き部37の近傍に、所定量のロウ材220を配置する。本例では、銅ロウであり、線材又はリングをなすもので、チューブ11を包囲するように配置している。なお、Niロウのようにペーストである場合には、所定量、環状部材31の後端向き面35における切欠き部37内又は該切欠き部37の近傍に塗布すればよい。
その後、例えば、真空炉中でロウ付け温度に所定時間加熱する。こうすることにより、ロウ材220は、後端向き面35における切欠き部37内又は該切欠き部37の近傍において溶融する。と同時に、溶融したロウは、毛管現象でチューブ11の小径筒部15の外周面15aと、環状部材31の内周面32aとの隙間に引き込まれるように流れ込み、濡れ広がる。かくして、その冷却固化後には、この内、外周面間が銅ロウ230でロウ付けされる(図3の右図参照)。
ところで、このロウ付け工程において、本例では、切欠き部37が、上向き面をなす後端向き面35におけるチューブ11の外周面15a寄り部位において、周方向に沿って陥没する凹溝を形成している。このため、このロウ付け工程において溶融したロウは、後端向き面35において濡れ拡がることなく、切欠き部37のなす凹溝に入り込み、小径筒部15の外周面15aと、環状部材31の内周面32aとの隙間に流れ込む。そして凹溝がロウ溜りをなすことから、ロウ付け後においては、切欠き部37にはそのロウの一部が溜まって固化する。このように本例では切欠き部37のなす凹溝がある分、これがない場合に比べると、溶融ロウが、上向き面をなす後端向き面35には濡れ拡がり難くいから、その後端向き面35へのロウの付着の抑制ないし防止効果が得られる。
かくして、このロウ付け工程後のチューブ11(環状部材31付きチューブ11)に対し、上記した構成のように各部品を組み込む等してセンサ(完成品)が得られる。得られたセンサは、図4に示したように、別部品である中空ボルト部材301を、センサ101をなすチューブ11に、その後方から外嵌して、この中空ボルト部材301を取付け対象部位(図4中、2点鎖線で図示)500におけるネジ穴510に所定のトルクでねじ込むことで、その取付けが行われる。すなわち、ネジ穴510の奥の先すぼまりテーパをなす座面520に、センサ101をなす環状部材31の先端向き面33をあてがうようにして、チューブ11に外嵌した中空ボルト部材301を、そのネジ穴510に臨ませ、所定のトルクでねじ込む。これにより中空ボルト部材301の先端305にて環状部材31の後端向き面35が先方に押され、その先端向き面33がネジ穴510の奥の座面520に押付けられてその取付けが行われる。このとき、本例センサ101では、中空ボルト部材301で押される環状部材31の後端向き面35へのロウの付着が抑制、ないし防止されているため、ネジ穴510へのそのねじ込みによる取り付けにおいては、押付け力不足となったり、押付け力の不均一もないから、安定したシール性能が保持される。
なお、図4に示されるように、上記した中空ボルト部材301は、外周面330のネジ333と同心の中空部(円形孔)310の内径が、チューブ11の大径筒部17の外径より大きく、しかも、中空部310の内周面は切欠き部37の外周端の外側に位置するよう設定されている。これにより、切欠き部37に溜まるロウが、中空ボルト部材301の先端(面)305と干渉しないよう構成とされている。また、本例では、中空ボルト部材301の先端(面)305と中空部310の内周面とのなす角315には、周方向に沿ってアール面取りが付けられており、切欠き部37に溜まるロウとの干渉が一層防止されるように設定されている。中空ボルト部材301の後端(図示上端)には、図4のものでは、ネジ333より大径の回螺用の多角形部(工具係合部)334が設けられている。
さて、上記した本例では、環状部材31には、上記ロウ付け前において、その内周面32aと、後端向き面35とがなす角にのみ、その内周に沿って、面取り状の切欠き部37を形成したものとしたが、図5に示したように、その内周面32aと、先端向き面33とがなす角にも、内周に沿って、切欠き部39を形成しておいてもよい。このようにしておけば、ロウが多く、隙間の下端から溢出するような場合でも、その下端に位置する切欠き部39がロウ溜まりをなす凹溝を形成することになるため、上記ロウ付けにおいて先端向き面33へのロウの濡れ広がりによる付着を抑制ないし防止できる。なお、図5においてこの切欠き部39は、断面が円弧状で凹状をなすものとしたが、同図中、点線(破線)で示したように、断面、鉤形(L形)で凹状をなすものとしてもよいし、後端向き面35におけるような面取り状の切欠き部37としてもよい。また、逆に、後端向き面35における切欠き部も、同図中、点線(破線)で示したように、断面が円弧状で凹状をなすものとしてもよいし、断面、鉤形(L形)で凹状をなす切欠き部37としてもよい。すなわち、本発明における切欠き部は、面取り状(傾斜面取り、アール面取り)、或いは凹状をなすものであればよい。
また、図1のセンサ101において使用した環状部材31は、その後端向き面35側に設けた切欠き部37を、周方向に沿って一定断面の傾斜面取り状のものとした。しかし、本発明における切欠き部は、周方向に沿って一定断面でなくてもよい。図6は、その一例を示したものである。同図に示した環状部材231ように、切欠き部37の底部に、外周からチューブの中心(軸線G)に向けて下傾するような溝38を適数箇所において切り込むように形成して、周方向に沿って異なる断面のものとしてもよい。また、このようにしておけば、図7に示したように、チューブ11の先端12を自由端となる(基台面201から離間させる)ようにし、チューブ11の大径筒部17の先端向き面16が、環状部材31における後端向き面31の切欠き部37に当接して支持されるようにしても、溶融ロウの流れ込みは、その溝38で確保されるようになる。
すなわち、このような場合において、溝38がないと、大径筒部17の先端16が上記隙間の上端を塞ぐ形となるために切欠き部37内又はその近傍で溶融したロウの流れが悪くなる。これに対して溝38を設ける場合にはそれを流路として、チューブ11の小径筒部15の外周面15aと、環状部材31の内周面32aとの隙間に、流れ込むことができるためである。図6では溝38は、3箇所だが、さらに多く形成してもよい。というのは、溝38も、ロウ溜まりをなすものとなるためである。なお、切欠き部37は、その外径を、中空ボルト部材のねじ込みに支障がない範囲で、なるべく大きくしておくと共に、適量のロウ溜まりが得られるように形成するのがよい。
さて次に、本発明の製法の要部をなすロウ付け工程を具体化した別例(第2実施形態)について図8に基づいて説明する。ただし、本例は、上記例がチューブ11の先端12を下にしてロウ付けしたのに対し、逆に、その先端12を上にしてロウ付けした点が、上記例と異なるみである。このため、その相違点を中心として説明し、同一の技術内容については、同一の符号を付すに止め、適宜、その説明を省略する。以後、同じとする。なお、環状部材331には、ロウ付け前において、その内周面32aと、先端向き面33とがなす角に、内周に沿って、断面、鉤形(L形)で凹状をなす切欠き部39を形成したものを使用している。
図8に示したように、チューブ11をその先端12が上に位置するようにして、支持台面201に設置したガイドジグ221にて鉛直に立てる(図8の左図参照)。次に、環状部材331の先端向き面33が上向き面となるようにして、これをチューブ11の小径筒部15に、その先端12側から外嵌する。これにより、環状部材331は、先端向き面33が上向き面となり、後端向き面35が下向き面となる。そして、その後端向き面35における内周縁寄り部位がチューブ11の大径筒部17の先端16にて支持される。なお、環状部材331は、要すれば、別途の支持ジグ231にて支持し、チューブ11に対する傾斜が防止されるようにすればよい。
次に、このようにして立てられたチューブ11に外嵌されている環状部材331の上向き面をなす先端向き面33における切欠き部39内又はその近傍に、所定量のロウ材220を配置し又は塗布する。そして、ロウ付け温度に所定時間加熱することにより、ロウ材220を溶融する。これにより溶融したロウは、チューブ11の小径筒部15の外周面15aと、環状部材331の内周面32aとの隙間に流れ込み、濡れ広がる。かくして、その冷却固化後には、この内、外周面間がロウ230でロウ付けされる(図8の右図参照)。この場合においても、切欠き部39が、上向き面をなす先端向き面33におけるチューブ11の外周面15a寄り部位において、周方向に沿って陥没する凹溝を形成することになる。この凹溝はロウ付け工程において溶融したロウが溜まるロウ溜りをなすことから、上記例と同様に、溶融ロウが上向き面をなす先端向き面33に濡れ拡がるのが抑制ないし防止される。すなわち、本例では、先端向き面33が上向き面をなすようにしてロウ付けした場合であるが、その場合においては、その先端向き面33へのロウの付着の抑制ないし防止効果が得られる。
なお、本例のようにチューブ11をその先端21が上に位置するようにしてロウ付けする場合においても、その内周面32aと、後端向き面35とがなす角にも、内周に沿って、切欠き部37を形成しておいてもよい。このようにしておけば、隙間の下端において溢出するような余剰のロウがあるとしても、後端向き面35にロウが付着するのを抑制ないし防止できる。
また上記例では、チューブ11が、先端側の小径筒部15に続く後方に、大径筒部17を有する異径構造のものであるセンサ、及びそのようなチューブ11を用いたセンサの製法において具体化したが、本発明のセンサをなすチューブはこれに限定されるものではない。例えば、図9に示したような、先後に同径のチューブ11を用いる場合においても、これに環状部材31をロウ付けする工程において適用できる。図9では、チューブ11の先端12を下にしてロウ付けする場合を例示しているが、先後のいずれを上にする場合でも同様に適用できる。図9では、切欠き部37は、環状部材31を外嵌したチューブ11を立てた状態とし、その状態における環状部材31の上向き面をなす後端向き面35にのみ形成されている場合を示しているが、先端向き面33にも形成しておいてもよい。
本発明は、上記した各例のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜に変更して具体化できる。例えば、使用する環状部材は、その先端向き面がテーパを有しない平面のものである場合でも、適用でき同様の効果が得られる。また、本発明のセンサは、排気ガスの温度測定用のものに限定されるものでもなく、他の用途に使用されるセンサにおいても広く適用できる。
11 チューブ
12 チューブの先端
15a チューブ(の小径筒部)の外周面
15 チューブの小径筒部
16 大径筒部の先端(先端向き面)
17 チューブの大径筒部
19 チューブの後端
21 センサ素子
31、231、331 環状部材
32a 環状部材(チューブ挿通孔)の内周面
33 環状部材の先端向き面
35 環状部材の後端向き面
37 切欠き部
101 センサ
220 ロウ材
301 中空ボルト部材
500 センサの取り付け対象部位
510 ネジ穴
520 ネジ穴の奥の座面

Claims (6)

  1. チューブに環状部材が外嵌され、該チューブの外周面と該環状部材の内周面とがロウ付けされてなると共に、該チューブの先端側内部にセンサ素子を備えてなる構成を有するセンサであって、
    前記チューブに後端側から中空ボルト部材が外嵌され、該中空ボルト部材をセンサの取り付け対象部位におけるネジ穴にねじ込むことによって、該中空ボルト部材にて前記環状部材の後端向き面を先方に押圧して、該環状部材の先端向き面をそのネジ穴の奥の座面に押付けることによってシールを保持して取り付けられるように構成されてなるセンサにおいて、
    前記環状部材には、前記ロウ付け前において、その内周面と、先端向き面及び後端向き面とがなす角のうち、少なくとも一方に、内周に沿って、面取り状又は凹状の切欠き部が形成されており、前記ロウ付け後において前記切欠き部にロウの一部が溜まって固化してなることを特徴とするセンサ。
  2. 請求項1において、前記切欠き部が、前記環状部材の内周面と、先端向き面及び後端向き面とがなす角の双方に形成されていることを特徴とするセンサ。
  3. 前記チューブが、小径筒部に続く後方に、大径筒部を有する異径構造のものであり、前記環状部材が、該小径筒部に隙間嵌めとされ、異径の境界部である前記大径筒部の先端に当接状態又は近接状態として位置決めされ、前記小径筒部の外周面と前記環状部材の内周面とがロウ付けされていることを特徴とする、請求項1又は2のいずれか1項に記載のセンサ。
  4. 前記切欠き部が、環状部材の内周に沿って周方向に連なるように形成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のセンサ。
  5. 前記チューブの外周面と前記環状部材の内周面とをロウ付けするにあたり、
    該環状部材を外嵌した該チューブを立てた状態とし、その状態における該環状部材の上向き面をなす前記先端向き面又は前記後端向き面における前記切欠き部内又は該切欠き部の近傍にロウ材を配置し又は塗布しておき、その後、該ロウ材を溶融することでロウ付けする工程を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のセンサの製造方法。
  6. 前記チューブの外周面と前記環状部材の内周面とをロウ付けするにあたり、
    該環状部材を外嵌した該チューブを立てた状態とし、その状態における該環状部材の上向き面をなす前記先端向き面における前記切欠き部内又は該切欠き部の近傍にロウ材を配置し又は塗布しておき、その後、該ロウ材を溶融することでロウ付けする工程を含むことを特徴とする、請求項3に記載のセンサの製造方法。
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