JP2013195236A - 金属微粒子分散複合体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】i)固体骨格部の原料として、一次粒子径が1nm〜25nm、二次粒子径が100nm〜2μmのセラミックス微粒子を含有するスラリーを調製する工程、ii)スラリーの固形分100重量部に対し、金属微粒子の原料となる金属化合物を混合して塗布液を調製する工程、iii)塗布液を基材上に塗布し、乾燥して塗布膜を形成する工程、iv)塗布膜を加熱処理し、塗布膜から三次元的な網目構造を有する固体骨格部及び固体骨格部が形成する空隙を備えたマトリックス層を形成するとともに金属微粒子となる粒子状金属を析出させる工程、を備え、工程ivで形成される金属微粒子の平均粒子径は3nm〜100nmの範囲内であり、かつ、金属微粒子の全個数に対し、60%以上の金属微粒子が、一次粒子径よりも大きく、二次粒子径よりも小さい。
【選択図】図1
Description
1)金属微粒子の大きさが所定の範囲内に制御されていること、
2)金属微粒子の形状が均一であること、
3)金属微粒子が隣り合う金属微粒子とある一定以上の粒子間隔を保った状態でお互いが離れていること、
4)金属微粒子分散複合体に対する金属微粒子の体積充填割合がある一定の範囲で制御されていること、
5)金属微粒子がマトリックスの表層部から存在するとともに、その厚さ方向にも所定の粒子間距離を保ちながら偏りなく分布していること、
などの構造的特性を金属微粒子分散複合体が備えていることが必要である。また、金属微粒子分散複合体を、金属微粒子の外部環境の変化によって生じる局在型表面プラズモン共鳴の波長変化を高感度に感知するセンサー用途への適用を図るには、金属微粒子分散複合体は上記特性に加えて、更に、
6)金属微粒子が外部環境に露出した状態であること、
などの構造的特性を備えることが必要となる。
i)前記固体骨格部の原料となるセラミックス微粒子を含有するスラリーを調製する工程、
ii)前記スラリーに、該スラリーの固形分100重量部に対し、金属元素として0.5〜480重量部の範囲内となるように、金属微粒子の原料となる金属化合物を混合して塗布液を調製する工程、
iii)前記塗布液を、基材上に塗布し、乾燥して塗布膜を形成する工程、
iv)前記塗布膜を加熱処理することにより、前記塗布膜から三次元的な網目構造を有する固体骨格部及び該固体骨格部が形成する空隙を備えたマトリックス層を形成するとともに、前記金属化合物の金属イオンを加熱還元して金属微粒子となる粒子状金属を析出させる工程、
を備えている。そして、本発明の金属微粒子分散複合体の製造方法は、前記工程iで用いる前記セラミックス微粒子の一次粒子径が1nm〜25nmの範囲内であり、かつ、二次粒子径が100nm〜2μmの範囲内であり、前記工程ivで形成される金属微粒子の平均粒子径が3nm〜100nmの範囲内であり、かつ、金属微粒子の全個数に対し、60%以上の金属微粒子が、前記一次粒子径よりも大きく、前記二次粒子径よりも小さいことを特徴とする。
a)前記固体骨格部は、セラミックス微粒子を含有し、三次元的な網目構造を形成している;
b)前記金属微粒子は、各々の金属微粒子同士が接することなく、隣り合う金属微粒子における粒子径が大きい方の粒子径以上の間隔で存在している;
c)前記金属微粒子は、前記マトリックス層の空隙に露出した部位を備えており、マトリックス層中で三次元的に分散した状態で存在している;
を備えていてもよい。
図1は、本実施の形態に係る金属微粒子分散複合体(以下、単に「ナノコンポジット」ともいう)10におけるマトリックス層1の構造を模式的に示している。図2は、金属微粒子3を拡大して説明する図面である。なお、図2では、隣り合う金属微粒子3における大きい方の金属微粒子3の粒子径をDL、小さい方の金属微粒子3の粒子径をDSと表しているが、両者を区別しない場合は単に粒子径Dと表記する。
a)固体骨格部1aはセラミックスを含有し、三次元的な網目構造を形成している;
b)金属微粒子3は、各々の金属微粒子3同士が接することなく、隣り合う金属微粒子3における粒子径Dが大きい方の粒子径DL以上の間隔Lで存在している;
c)金属微粒子3は、マトリックス層1の空隙1bに露出した部位を備えており、マトリックス層1中で三次元的に分散した状態で存在している。
マトリックス層1は、図1に示したように、固体骨格部1a及び該固体骨格部1aが形成する空隙1bを有している。なお、図1では、固体骨格部1aと空隙1bと金属微粒子3との関係を示すために、ナノコンポジット10の一部分を平面的に図案化して示しているが、現実には、図1の紙面と垂直な方向にも固体骨格部1a及び空隙1bを含むマトリックス層1が広がっており、その中に金属微粒子3が分散している。上記a)に示したとおり、固体骨格部1aは、セラミックスを含有し、三次元的な網目構造を形成している。すなわち、固体骨格部1aは、セラミックス微粒子の集合体である。このようなセラミックス微粒子の集合体による三次元的な網目構造は、セラミックス微粒子を溶液に分散したスラリーを加熱処理して得られるものが好ましい。なお、セラミックス微粒子としては、所定の一次粒子径及び二次粒子径を有するものを用いるが、この点は後述する。
本実施の形態のナノコンポジット10において、金属微粒子3の粒子径Dや粒子間距離Lの制御しやすさの観点から、金属微粒子3は、その前駆体となる金属イオンを加熱還元することによって得られるものが好ましい。このようにして得られる金属微粒子3として、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、錫(Sn)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)等の金属種を用いることができる。また、これらの金属種の合金(例えば白金−コバルト合金など)を用いることもできる。これらの中でも、特に局在型表面プラズモン共鳴を奏する金属種として好適に利用できるものは、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、錫(Sn)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)が挙げられる。380nm以上における可視領域の波長の光と相互作用して局在型表面プラズモン共鳴を生じる金属種として、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)が好ましく挙げられ、特に金(Au)は表面酸化されにくく保存安定性がよいので、最も望ましい。
上記b)に示したように、マトリックス層1の中で、金属微粒子3は、各々の金属微粒子3同士が接することなく、隣り合う金属微粒子3における粒子径が大きい方の粒子径以上の間隔で存在している。つまり、隣り合う金属微粒子3の間隔(粒子間距離)Lが、隣り合う金属微粒子3における大きい方の金属微粒子3の粒子径DL以上、すなわち、L≧DLである。図2において、金属微粒子3の粒子間距離Lは、大きい方の金属微粒子3の粒子径DL以上になっている。したがって、金属微粒子3が有する局在型表面プラズモン共鳴の特性を効率よく発現することができる。なお、隣り合う金属微粒子3における大きい方の粒子径DLと小さい方の粒子径をDSとの関係は、DL≧DSであればよい。本実施の形態のナノコンポジット10は、金属微粒子3の前駆体となる金属イオンを加熱還元することにより、析出した金属微粒子3の熱拡散が容易となり、隣り合う金属微粒子3における大きい方の粒子径DL以上の粒子間距離Lでマトリックス層1の内部に分散した状態となる。粒子間距離Lが、大きい方の粒子径DLよりも小さい場合には、局在型表面プラズモン共鳴の際に粒子どうしの干渉が生じて、例えば隣接する2つの粒子が一つの大きな粒子のように協働して局在型表面プラズモン共鳴が生じ、シャープな吸収スペクトルが得られなくなる場合がある。一方、粒子間距離Lは大きくても特に問題はない。粒子間距離Lが大きい場合、言い換えるとナノコンポジット10に対する金属微粒子3の体積分率が低い場合は、局在型表面プラズモン共鳴による吸収スペクトルの強度が小さくなる。このような場合は、ナノコンポジット10の厚みを大きくすることによって、局在型表面プラズモン共鳴による吸収スペクトルの強度を大きくすることができる。
以上の構成を有する本実施の形態のナノコンポジット10は、金属微粒子3が三次元的な網目構造を有するマトリックス層1中で一定以上の粒子間距離Lを保った状態で、三次元的に偏りなく分散した形態を有する。そのため、局在型表面プラズモン共鳴による吸収スペクトルがシャープであるとともに、非常に安定しており、再現性と信頼性に優れている。さらに、金属微粒子3の表面の多くは、マトリックス層1中において外部空間に連通する空隙1bに露出しているため、金属微粒子3が有する、金属微粒子3の周辺媒質の誘電率(屈折率)の変化に応じて共鳴する波長が変化するという特性を充分に発現することが可能である。したがって、ナノコンポジット10は、例えばバイオセンサー、ケミカルセンサー、湿度センサー、結露センサー、ガスセンサー等の各種センシング用デバイスに適している。ナノコンポジット10をセンシング用デバイスに利用することにより、簡易な構成で高精度の検出が可能になる。また、ナノコンポジット10は、例えば、触媒フィルター、燃料電池、空気電池、水電解装置、電気二重層キャパシタ、汚染ガス除去装置、光記録・再生デバイス、光情報処理デバイス、エネルギー増強デバイス、高感度フォトダイオードデバイス等の様々なデバイスにも応用することができる。
次に、本実施の形態に係るナノコンポジット10の製造方法について説明する。ナノコンポジット10は、以下の方法に従い製造することができる。
i)固体骨格部の原料となるセラミックス微粒子を含有するスラリーを調製する工程、
ii)スラリーに、該スラリーの固形分100重量部に対し、金属元素として0.5〜480重量部の範囲内となるように、金属微粒子の原料となる金属化合物を混合して塗布液を調製する工程、
iii)塗布液を、基材上に塗布し、乾燥して塗布膜を形成する工程、
及び、
iv)塗布膜を加熱処理することにより、前記塗布膜から三次元的な網目構造を有する固体骨格部及び該固体骨格部が形成する空隙を備えたマトリックス層を形成するとともに、前記金属化合物の金属イオンを加熱還元して金属微粒子となる粒子状金属を析出させて金属微粒子分散複合体を得る工程、
を備えている。
マトリックス層1を構成する固体骨格部1aの原料には、セラミックス微粒子を用いる。セラミックス微粒子としては、市販の金属酸化物微粒子又は金属水酸化物微粒子を好適に使用可能である。例えば、酸化ケイ素(シリカ)としては、例えばフュームドシリカ粉末(日本アエロジル株式会社製、商品名 AEROSIL300、AEROSIL200、AEROSIL130)、高分散シリカ粉末(旭化成ワッカーシリコーン株式会社製、商品名 HDK T40、HDK T30等を挙げることができる。酸化アルミニウム(アルミナ)としては、例えば、アルミナ粉末(日本アエロジル株式会社製、商品名 AEROXIDE AluC、AEROXIDE Alu130)、ヒュームドアルミナ(キャボットジャパン株式会社製、商品名 SpectrAl 81)等を挙げることができる。酸化チタン(チタニア)としては、チタニア粉末(日本アエロジル株式会社製、商品名 AEROXIDE TiO2 P25、TiO2 P90)等を挙げることができる。アルミニウムオキシ水酸化物(又はアルミナ水和物)であるベーマイトとしては、例えば、大明化学工業株式会社製のベーマイト(商品名)、CNDEA社製のDisperal HP15(商品名)、ユニオン昭和(株)社製のVERSAL(TM)ALUMINA(商品名)、河合石灰工業株式会社製のセラシュール(商品名)、巴工業株式会社製のCAM9010(商品名)、日産化学株式会社製のアルミナゾル520(商品名)、川研ファインケミカル株式会社製のアルミナゾル−10A(商品名)、スイーコ・インタナショナル社製のSECOベーマイトアルミナ(商品名)等を使用することが可能である。
本工程では、上記のようにして工程iで調製したスラリーに、さらに金属微粒子3の原料となる金属化合物を加えて塗布液とする。この場合、加える金属化合物の量は、スラリーの固形分100重量部に対して、金属元素として0.5〜480重量部の範囲内となるようにする。なお、調製したスラリーに金属化合物を加えると、塗布液の粘度が高くなることがあるが、その場合は、上記の溶媒を適宜添加することによって最適な粘度に調整することが望ましい。
塗布に用いる基材としては、ナノコンポジット10を基材から剥離してセンサー等に使用する場合や、ナノコンポジット10に基材を付けた状態で光反射系の局在型表面プラズモン共鳴を利用する場合は、特に制限はない。ナノコンポジット10に基材を付けた状態で光透過系の局在型表面プラズモン共鳴を利用する場合は、基材は、光透過性であることが好ましく、例えばガラス基板、透明な合成樹脂製基板等を用いることができる。透明な合成樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、PET樹脂、アクリル樹脂、MS樹脂、MBS樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、シロキサン樹脂、エポキシ樹脂などを挙げることができる。
本工程vでは、ナノコンポジット10を再度加熱することにより、ナノコンポジット10中に残存するポリビニルアルコールに由来する有機物(以下、「ポリビニルアルコール由来成分」ともいう。)を熱分解させてガス化させて除去することができる。局在型表面プラズモン共鳴を利用したセンサー用途へナノコンポジットを適用する場合、ナノコンポジット10中に残存するポリビニルアルコール由来成分は検出感度を低下させる原因となるため、これを除去することが好ましい。ポリビニルアルコール由来成分の熱分解開始温度は、およそ200℃前後であるため、本工程vでは、ナノコンポジット10を200℃以上、好ましくは300℃以上、より好ましくはポリビニルアルコール由来成分をほぼ完全に分解できる450℃以上の温度に加熱する。熱処理は、ナノコンポジット10を構成する固体骨格部1aや金属微粒子3に分解、溶融などの影響を与えない温度範囲で行うことが好ましく、熱処理温度の上限は例えば600℃以下とすることができる。ここで、ポリビニルアルコールに由来する有機物とは、工程ivにおいて、還元助剤として消費されなかったポリビニルアルコールを含め、例えば、加熱処理時にポリビニルアルコールが酸化される等(例えば、アルコール部分がケトンとなる等)によって、その構造が変化したポリビニルアルコールの変性物又は分解物などをいう。
金属微粒子の平均粒子径の測定は、試料を砕いてエタノールに分散させたのち、得られた分散液をカーボン支持膜付き金属性メッシュへ滴下して作成した基板を、透過型電子顕微鏡(TEM;日本電子社製、JEM−2000EX)により観測した。また、金属微粒子の平均粒子径は面積平均径とした。
金属微粒子分散複合体の空隙サイズ(細孔径)の平均値は、水銀ポロシメーター法による細孔分布測定により求めた。
金属微粒子分散複合体の空隙率は、金属微粒子分散複合体の面積、厚み及び重量より算出した見掛け密度(嵩密度)と、マトリックス層の固体骨格部を形成する材料及び金属微粒子の固有の密度および組成比率より算出した空隙を含まない密度(真密度)を用いて、下記式(A)にしたがって空隙率を算出した。
作製したナノコンポジット試料の吸収スペクトルは、瞬間マルチ測光システム(大塚電子社製、MCPD−3700)により観測した。
セラミックス微粒子の一次粒子径の測定は、セラミックス微粒子をエタノールに分散させたのち、得られた分散液をカーボン支持膜付き金属性メッシュへ滴下して作成した基板を、透過型電子顕微鏡(TEM;日本電子社製、JEM−2000EX)により観測した。
セラミックス微粒子の二次粒子径の測定は、セラミックス微粒子を水に分散させたのち、得られた分散液をレーザー回折式粒度分布計(日機装株式会社製、MT3000)により測定した。
0.6gのフュームドシリカ粉末(日本アエロジル株式会社製 AEROSIL300、平均一次粒子径;7nm、平均二次粒子径;0.2μm)に、2.7gの水と2.7gのエタノールを加え、10分間の超音波処理を行った。さらに1.25gの20wt%ポリビニルアルコール水溶液と0.25gの塩化金酸・四水和物を加え、10分間の超音波処理することにより、金錯体含有スラリー1を調製した。このときの金錯体含有スラリー1におけるAu元素の割合は、フュームドシリカ100重量部に対して20重量部である。得られた金錯体含有スラリー1をスピンコーターを用いて、ガラス基板の上に塗布した後、70℃で3分間及び130℃で10分間乾燥し、さらに500℃、10分間加熱処理することによって、空隙率が50%以上の赤色に呈色した金属金微粒子分散ナノコンポジット1(厚さ3.52μm)を作製した。ナノコンポジット1中に形成した金属金微粒子は、平均粒子径17nm、最小粒子径8.0nm、最大粒子径44nmであり、該フィルムの表層部から厚さ方向に至るまでの領域内で、各々が完全に独立し、隣り合う金属金微粒子における大きい方の粒子径以上の間隔で分散していた。また、ナノコンポジット1の金属金微粒子による局在型表面プラズモン共鳴の吸収スペクトルは、ピークトップが518nm、半値幅が65nm、波長518nmにおける吸光度が0.45の吸収ピークが観測された。ナノコンポジット1の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した結果を図5Aに、ナノコンポジット1の空気に対する吸収スペクトルを測定した結果を図5Bに示した。
1.2gのフュームドシリカ粉末(日本アエロジル株式会社製 AEROSIL300、平均一次粒子径;7nm、平均二次粒子径;0.2μm)に、5.4gの水と5.4gのエタノールを加え、10分間の超音波処理を行った。さらに0.25gの塩化金酸・四水和物を加え、10分間の超音波処理することにより、金錯体含有スラリー2を調製した。このときの金錯体含有スラリー2におけるAu元素の割合は、フュームドシリカ100重量部に対して10重量部である。得られた金錯体含有スラリー2をスピンコーターを用いて、ガラス基板の上に塗布した後、70℃で3分間及び130℃で10分間乾燥し、さらに280℃、10分間加熱処理することによって、空隙率が50%以上の赤色に呈色した金属金微粒子分散ナノコンポジット2(厚さ1.8μm)を作製した。ナノコンポジット2中に形成した金属金微粒子は、平均粒子径19nm、最小粒子径10nm、最大粒子径60nmであり、該フィルムの表層部から厚さ方向に至るまでの領域内で、各々が完全に独立し、隣り合う金属金微粒子における大きい方の粒子径以上の間隔で分散していた。また、ナノコンポジット2の金属金微粒子による局在型表面プラズモン共鳴の吸収スペクトルは、ピークトップが536nm、半値幅が80nm、波長536nmにおける吸光度が0.16の吸収ピークが観測された。ナノコンポジット2の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した結果を図6Aに、ナノコンポジット2の空気に対する吸収スペクトルを測定した結果を図6Bに示した。
1.2gのアルミナ粉末(日本アエロジル株式会社製 AEROXIDE AluC、平均一次粒子径;13nm、平均二次粒子径;0.2μm)に、5.4gの水と5.4gのエタノールを加え、10分間の超音波処理を行った。さらに0.25gの塩化金酸・四水和物を加え、10分間の超音波処理することにより、金錯体含有スラリー3を調製した。このときの金錯体含有スラリー3におけるAu元素の割合は、アルミナ100重量部に対して10重量部である。得られた金錯体含有スラリー3をスピンコーターを用いて、ガラス基板の上に塗布した後、70℃で3分間及び130℃で10分間乾燥し、さらに280℃、10分間加熱処理することによって、空隙率が50%以上の赤色に呈色した金属金微粒子分散ナノコンポジット3(厚さ1.8μm)を作製した。ナノコンポジット3中に形成した金属金微粒子は、平均粒子径53nm、最小粒子径32nm、最大粒子径78nmであり、該フィルムの表層部から厚さ方向に至るまでの領域内で、各々が完全に独立し、隣り合う金属金微粒子における大きい方の粒子径以上の間隔で分散していた。また、ナノコンポジット3の金属金微粒子による局在型表面プラズモン共鳴の吸収スペクトルは、ピークトップが551nm、半値幅が90nm、波長551nmにおける吸光度が0.37の吸収ピークが観測された。ナノコンポジット3の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した結果を図7Aに、ナノコンポジット3の空気に対する吸収スペクトルを測定した結果を図7Bに示した。
1.2gのチタニア粉末(日本アエロジル株式会社製 AEROXIDE TiO2 P25、平均一次粒子径;20nm、平均二次粒子径;0.2μm)に、5.4gの水と5.4gのエタノールを加え、10分間の超音波処理を行った。さらに0.25gの塩化金酸・四水和物を加え、10分間の超音波処理することにより、金錯体含有スラリー4を調製した。このときの金錯体含有スラリー4におけるAu元素の割合は、チタニア100重量部に対して10重量部である。得られた金錯体含有スラリー4をスピンコーターを用いて、ガラス基板の上に塗布した後、70℃で3分間及び130℃で10分間乾燥し、さらに280℃、10分間加熱処理することによって、空隙率が50%以上の青紫色に呈色した金属金微粒子分散ナノコンポジット4(厚さ1.8μm)を作製した。ナノコンポジット4中に形成した金属金微粒子は、平均粒子径52nm、最小粒子径29nm、最大粒子径79nmであり、該フィルムの表層部から厚さ方向に至るまでの領域内で、各々が完全に独立し、隣り合う金属金微粒子における大きい方の粒子径以上の間隔で分散していた。また、ナノコンポジット4の金属金微粒子による局在型表面プラズモン共鳴の吸収スペクトルは、ピークトップが539nm、半値幅が90nm、波長539nmにおける吸光度が1.14の吸収ピークが観測された。ナノコンポジット4の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した結果を図8Aに、ナノコンポジット4の空気に対する吸収スペクトルを測定した結果を図8Bに示した。
1.2gのフュームドシリカ粉末(日本アエロジル株式会社製 AEROSIL50、平均一次粒子径;30nm、平均二次粒子径;0.3μm)に、5.4gの水と5.4gのエタノールを加え、10分間の超音波処理を行った。さらに0.25gの塩化金酸・四水和物を加え、10分間の超音波処理することにより、金錯体含有スラリー5を調製した。このときの金錯体含有スラリー5におけるAu元素の割合は、フュームドシリカ100重量部に対して10重量部である。得られた金錯体含有スラリー5をスピンコーターを用いて、ガラス基板の上に塗布した後、70℃で3分間及び130℃で10分間乾燥し、さらに280℃、10分間加熱処理することによって、灰白色に呈色した金属金微粒子分散ナノコンポジット5(厚さ1.8μm)を作製した。ナノコンポジット5中に形成した金属金微粒子は、球形ではなく、平均粒子径64nm、最小粒子径15nm、最大粒子径120nmであり、該フィルムの表層部から厚さ方向に至るまでの領域内で、各々が完全に独立しているが、隣り合う金属金微粒子における粒子間距離は大きい方の粒子径よりも小さい部分も観察された。また、ナノコンポジット5の吸収スペクトルは、ピークトップが574nm、半値幅が約120nm、波長574nmにおける吸光度が0.13の吸収ピークが観測された。ナノコンポジット5の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した結果を図9Aに、ナノコンポジット5の空気に対する吸収スペクトルを測定した結果を図9Bに示した。
2gのコロイダルシリカゾル(日産化学工業株式会社製 IPA−ST、固形分濃度30wt%、一次粒子径;10〜15nm、二次粒子なし)に、2gのイソプロピルアルコールを加え、10分間の超音波処理を行った。さらに0.125gの塩化金酸・四水和物を加え、10分間の超音波処理することにより、金錯体含有スラリー6を調製した。このときの金錯体含有スラリー6におけるAu元素の割合は、コロイダルシリカ100重量部に対して10重量部である。得られた金錯体含有スラリー6をスピンコーターを用いて、ガラス基板の上に塗布した後、70℃で3分間及び130℃で10分間乾燥し、さらに280℃、10分間加熱処理することによって、灰青色に呈色した金属金微粒子分散ナノコンポジット6(厚さ1.46μm)を作製した。ナノコンポジット6中に形成した金属金微粒子は、球形ではなく、平均粒子径93nm、最小粒子径24nm、最大粒子径125nmであり、該フィルムの表層部から厚さ方向に至るまでの領域内で、各々が完全に独立しているが、隣り合う金属金微粒子における粒子間距離は大きい方の粒子径よりも小さい部分も観察された。また、ナノコンポジット6の吸収スペクトルは、ピークトップが787nm、半値幅が約350nm、波長787nmにおける吸光度が0.492の吸収ピークが観測された。ナノコンポジット6の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した結果を図10Aに、ナノコンポジット6の空気に対する吸収スペクトルを測定した結果を図10Bに示した。
2gのコロイダルシリカゾル(日産化学工業株式会社製 IPA−ST−L、固形分濃度30wt%、一次粒子径;40〜50nm、二次粒子なし)に、2gのイソプロピルアルコールを加え、10分間の超音波処理を行った。さらに0.125gの塩化金酸・四水和物を加え、10分間の超音波処理することにより、金錯体含有スラリー7を調製した。このときの金錯体含有スラリー7におけるAu元素の割合は、コロイダルシリカ100重量部に対して10重量部である。得られた金錯体含有スラリー7をスピンコーターを用いて、ガラス基板の上に塗布した後、70℃で3分間及び130℃で10分間乾燥し、さらに280℃、10分間加熱処理することによって、灰茶色に呈色した金属金微粒子分散ナノコンポジット7(厚さ0.95μm)を作製した。ナノコンポジット7中に形成した金属金微粒子は、球形ではなく、平均粒子径72nm、最小粒子径12nm、最大粒子径85nmであり、該フィルムの表層部から厚さ方向に至るまでの領域内で、各々が完全に独立しているが、隣り合う金属金微粒子における粒子間距離は大きい方の粒子径よりも小さい部分も観察された。また、ナノコンポジット7の吸収スペクトルは、ピークトップが577nm、半値幅が約240nm、波長577nmにおける吸光度が0.179の吸収ピークが観測された。ナノコンポジット7の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した結果を図11Aに、ナノコンポジット7の空気に対する吸収スペクトルを測定した結果を図11Bに示した。
0.6gの酸化チタン粉末(テイカ株式会社製、TiO2 AMT−100、平均一次粒子径;6nm、平均二次粒子径3.2μm)に、2.275gの水、3.4gのエタノールおよび0.05gの酢酸を加え、10分間の超音波処理を行った。さらに1.25gの20wt%ポリビニルアルコール水溶液と0.25gの塩化金酸・四水和物を加え、10分間の超音波処理することにより、金錯体含有スラリー8を調製した。このときの金錯体含有スラリー8におけるAu元素の割合は、酸化チタン100重量部に対して20重量部である。得られた金錯体含有スラリー8をスピンコーターを用いて、ガラス基板の上に塗布した後、70℃で3分間及び130℃で10分間乾燥し、さらに500℃、10分間加熱処理することによって、灰青色に呈色した金属金微粒子分散ナノコンポジット8(厚さ2.87μm)を作製した。
ナノコンポジット8中に観察された金属金微粒子は、平均粒子径8nm、最小粒子径4nm、最大粒子径14nmであったが、酸化チタン粒子のサイズが大きく透過電子顕微鏡では、金属金微粒子が観察できない部分も多く存在した。また、ナノコンポジット8の吸収スペクトルは、ピークトップが620nm、半値幅が約270nm、波長620nmにおける吸光度が2.11の吸収ピークが観測された。ナノコンポジット8の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した結果を図12Aに、ナノコンポジット8の空気に対する吸収スペクトルを測定した結果を図12Bに示した。
0.6gの酸化チタン粉末(テイカ株式会社製、TiO2 AMT−100、平均一次粒子径;6nm、平均二次粒子径3.2μm)に、10.8gの水と10.8gのエタノールを加え、10分間の超音波処理を行った。さらに0.25gの塩化金酸・四水和物を加え、10分間の超音波処理することにより、金錯体含有スラリー9を調製した。このときの金錯体含有スラリー9におけるAu元素の割合は、酸化チタン100重量部に対して10重量部である。得られた金錯体含有スラリー9をスピンコーターを用いて、ガラス基板の上に塗布した後、70℃で3分間及び130℃で10分間乾燥し、さらに280℃、10分間加熱処理することによって、灰白色に呈色した金属金微粒子分散ナノコンポジット9(厚さ1.8μm)を作製した。
ナノコンポジット9中に観察された金属金微粒子は、平均粒子径7nm、最小粒子径3nm、最大粒子径15nmであったが、酸化チタン粒子のサイズが大きく透過電子顕微鏡では、金属金微粒子が観察できない部分も多く存在した。また、ナノコンポジット9の吸収スペクトルは、ピークトップが515nm、半値幅が約260nm、波長515nmにおける吸光度が1.34の吸収ピークが観測された。ナノコンポジット9の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した結果を図13Aに、ナノコンポジット9の空気に対する吸収スペクトルを測定した結果を図13Bに示した。
18gのベーマイト粉末(大明化学工業社製、商品名;C−01、平均一次粒子径;20nm、平均二次粒子径;0.1μm、粒子形状;キュービック状)に、78.72gの水と3.28gの酢酸を加え、機械撹拌(回転数400rpm、3時間)を行い、ベーマイト分散液10を調製した。次に、3.5gのベーマイト分散液10に対して、2.33gのエタノール、1.575gの純水に溶解させた0.394gのポリビニルアルコール(平均分子量22000、重合度500、ケン化度88%)、0.063gの3−アミノプロピルトリエトキシシラン、および2gのエタノールに溶解させた0.263gの塩化金酸・四水和物を加え、金錯体含有スラリー10を調製した。なお、前記スラリー10の調製に際しては、各試薬をそれぞれ加えるたびに、撹拌子による撹拌(回転数1000rpm、5分間)を行った。このときの金錯体含有スラリー10におけるAu元素の割合は、ベーマイト100重量部に対して20重量部である。また、配合したポリビニルアルコール中のヒドロキシ基は、塩化金酸・四水和物1モルに対し、12.3モルである。
1)ナノコンポジット10Aの空隙率;66.1%、空隙サイズ;平均24nm、最大50nm。
2)金属金微粒子の形状;ほぼ球状、平均粒子径;6nm、最小粒子径;2nm、最大粒子径;42nm、粒子径1nm〜100nmの範囲内にある粒子の割合;100%、粒子間距離の平均値;16.5nm、ナノコンポジット10Aに対する金属金微粒子の体積分率;1.0%、同充填率;16.3wt%。
3)ナノコンポジット10Aにおける金属金微粒子の空隙に対する体積割合;ナノコンポジット10Aの空隙の全容量に対し1.5%。
ベーマイト粉末(SECO社製、商品名;SECO−140、平均一次粒子径;14nm、平均二次粒子径;0.17μm、粒子形状;針状)を用いた以外は、実施例5と同様にして、金錯体含有スラリー11を調製した後、得られた金錯体含有スラリー11を塗布・乾燥し、さらに加熱処理することによって、赤色に呈色した金属金微粒子分散ナノコンポジット11A(厚さ1.63μm)を作製した。ナノコンポジット11A中に形成した金属金微粒子は、該フィルムの表層部から厚さ方向に至るまでの領域内で、各々が完全に独立し、隣り合う金属金微粒子における大きい方の粒子径以上の間隔で分散していた。このナノコンポジット11Aの特徴は、次のとおりであった。
1)ナノコンポジット11Aの空隙率;67.9%、空隙サイズ;平均16nm、最大30nm。
2)金属金微粒子の形状;ほぼ球状、平均粒子径;10nm、最小粒子径;4nm、最大粒子径;57nm、粒子径1nm〜100nmの範囲内にある粒子の割合;100%、粒子間距離の平均値;27.3nm、ナノコンポジット11Aに対する金属金微粒子の体積分率;0.95%、同充填率;16.3wt%。
3)ナノコンポジット11Aにおける金属金微粒子の空隙に対する体積割合;ナノコンポジット11Aの空隙の全容量に対し1.4%。
ベーマイト粉末(SECO社製、商品名;SECO−100、平均一次粒子径;10nm、平均二次粒子径;0.15μm、粒子形状;針状)を用いた以外は、実施例5と同様にして、金錯体含有スラリー12を調製した後、得られた金錯体含有スラリー12を塗布・乾燥し、さらに加熱処理することによって、赤色に呈色した金属金微粒子分散ナノコンポジット12A(厚さ1.76μm)を作製した。ナノコンポジット12A中に形成した金属金微粒子は、該フィルムの表層部から厚さ方向に至るまでの領域内で、各々が完全に独立し、隣り合う金属金微粒子における大きい方の粒子径以上の間隔で分散していた。このナノコンポジット12Aの特徴は、次のとおりであった。
1)ナノコンポジット12Aの空隙率;65.6%、空隙サイズ;平均12nm、最大20nm。
2)金属金微粒子の形状;ほぼ球状、平均粒子径;10nm、最小粒子径;4nm、最大粒子径;67nm、粒子径1nm〜100nmの範囲内にある粒子の割合;100%、粒子間距離の平均値;29.3nm、ナノコンポジット12Aに対する金属金微粒子の体積分率;1.02%、同充填率;16.3wt%。
3)ナノコンポジット12Aにおける金属金微粒子の空隙に対する体積割合;ナノコンポジット12Aの空隙の全容量に対し1.6%。
ベーマイト粉末(SECO社製、商品名;SECO−080、平均一次粒子径;8nm、平均二次粒子径;0.12μm、粒子形状;針状)を用いた以外は、実施例5と同様にして、金錯体含有スラリー13を調製した後、得られた金錯体含有スラリー13を塗布・乾燥し、さらに加熱処理することによって、赤色に呈色した金属金微粒子分散ナノコンポジット13A(厚さ1.78μm)を作製した。ナノコンポジット13A中に形成した金属金微粒子は、該フィルムの表層部から厚さ方向に至るまでの領域内で、各々が完全に独立し、隣り合う金属金微粒子における大きい方の粒子径以上の間隔で分散していた。このナノコンポジット13Aの特徴は、次のとおりであった。
1)ナノコンポジット13Aの空隙率;64.1%、空隙サイズ;平均9nm、最大30nm。
2)金属金微粒子の形状;ほぼ球状、平均粒子径;10nm、最小粒子径;4nm、最大粒子径;48nm、粒子径1nm〜100nmの範囲内にある粒子の割合;100%、粒子間距離の平均値;27.2nm、ナノコンポジット13Aに対する金属金微粒子の体積分率;1.06%、同充填率;16.3wt%。
3)ナノコンポジット13Aにおける金属金微粒子の空隙に対する体積割合;ナノコンポジット13Aの空隙の全容量に対し1.7%。
Claims (8)
- 固体骨格部及び該固体骨格部が形成する空隙を有するマトリックス層と、該固体骨格部に固定された金属微粒子と、を備えた金属微粒子分散複合体の製造方法であって、
以下の工程i〜iv;
i)前記固体骨格部の原料となるセラミックス微粒子を含有するスラリーを調製する工程、
ii)前記スラリーに、該スラリーの固形分100重量部に対し、金属元素として0.5〜480重量部の範囲内となるように、金属微粒子の原料となる金属化合物を混合して塗布液を調製する工程、
iii)前記塗布液を、基材上に塗布し、乾燥して塗布膜を形成する工程、
iv)前記塗布膜を加熱処理することにより、前記塗布膜から三次元的な網目構造を有する固体骨格部及び該固体骨格部が形成する空隙を備えたマトリックス層を形成するとともに、前記金属化合物の金属イオンを加熱還元して金属微粒子となる粒子状金属を析出させる工程、
を備え、
前記工程iで用いる前記セラミックス微粒子の一次粒子径が1nm〜25nmの範囲内であり、かつ、二次粒子径が100nm〜2μmの範囲内であり、
前記工程ivで形成される金属微粒子の平均粒子径が3nm〜100nmの範囲内であり、かつ、金属微粒子の全個数に対し、60%以上の金属微粒子が、前記一次粒子径よりも大きく、前記二次粒子径よりも小さいことを特徴とする金属微粒子分散複合体の製造方法。 - 前記セラミックス微粒子が、シリカ、アルミナ、チタニア及びベーマイトからなる群より選ばれる1種以上である請求項1に記載の金属微粒子分散複合体の製造方法。
- 前記工程ivをポリビニルアルコールの存在下で行う請求項1又は2に記載の金属微粒子分散複合体の製造方法。
- 前記工程iのスラリーを調製する工程でポリビニルアルコールを添加する請求項3に記載の金属微粒子分散複合体の製造方法。
- 前記金属化合物1重量部に対し、前記ポリビニルアルコールを0.1〜50重量部の範囲内で使用する請求項3又は4に記載の金属微粒子分散複合体の製造方法。
- 請求項1から5のいずれか1項に記載の金属微粒子分散複合体の製造方法によって製造された金属微粒子分散複合体。
- 以下のa〜cの構成:
a)前記固体骨格部は、セラミックス微粒子を含有し、三次元的な網目構造を形成している;
b)前記金属微粒子は、各々の金属微粒子同士が接することなく、隣り合う金属微粒子における粒子径が大きい方の粒子径以上の間隔で存在している;
c)前記金属微粒子は、前記マトリックス層の空隙に露出した部位を備えており、マトリックス層中で三次元的に分散した状態で存在している;
を備えたものである請求項6に記載の金属微粒子分散複合体。 - 前記金属微粒子が、380nm以上の波長の光と相互作用して局在型表面プラズモン共鳴を生じる請求項6又は7に記載の金属微粒子分散複合体。
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