JP2013193804A - 非常止め装置を備えたエレベーター - Google Patents

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Abstract

【課題】初期制動時の制動子の跳ね返りを抑えて安定した制動力を発生し、確実に所定の減速度でエレベーターを停止させる。
【解決手段】エレベーターの乗りかご24を停止させるため、昇降路に設置されたガイドレール2を制動子1で押し付けて摺動することで制動力を発生させる非常止め装置10を備えたエレベーターにおいて、制動子1の上部に備え制動子1を引き上げた際に制動子1と非常止め装置10の天板15との衝突により発生する衝突力を水平方向の移動抵抗に変換する凸形状部材であるピン9と、非常止め装置10の天板15にケース部16によって支持されてピン9と嵌め合う凹形状部材であるシム8とからなる衝突力方向変換部を設け、シム8は水平方向に移動することで制動子1の跳ね返りを抑える。
【選択図】 図1

Description

本発明はエレベーターの非常止め装置に関し、特に、高速エレベーターであっても安定した制動力を発生する非常止め装置に好適である。
従来、エレベーターは、乗りかごが一定速度以上で下降した際に、適切な減速度で乗りかごを停止させるための安全装置として非常止め装置を設置している。
非常止め装置は、乗りかごが所定の速度以上に達した場合、昇降路の内に設置されたレールを2個の台形型の摩擦材を配した制動子で挟み込んでレールに制動子をばねで押付け、そのばねの弾性変形によって生じる力で制動力を発生させるものであり、制動子は適度な摩擦係数と耐摩耗性を有する鋳鉄や銅系焼結合金、或いはセラミックス等の材料により形成されることが一般的である。
また、高層ビルの建設に伴ってエレベーターは高速化しており、非常止め装置は、制動子とガイドレール間に発生する摩擦熱による高温環境下でも安定した制動力を発生することが要求されている。
制動力を発生させる時は、制動子をかご下降中にかごに取り付けた非常止め装置の筺体に対して相対的に引き上げてばねを押し広げる動作によって行う。
そして、制動力は制動子の引き上げ量によって決定される。
よって、制動子を所定の高さ位置に少ない誤差で位置決めすることがエレベーターを確実に所定減速度で停止させることに繋がる。
具体的には、制動子上面と非常止め装置筺体の天板を当接させて位置決めする。
ここで、両者の当接速度は、エレベーターの仕様(落下速度)が高速化するほど高くなるため、高速エレベーターでは、両者の当接時に制動子が天板に衝突した後、跳ね返る現象が生じて、所定ばね力、制動力が得られなくなる。
そこで、制動子上面に緩衝体を備えて天板との当接の際の衝撃を抑える構造が例えば、特許文献1に記載されている。
特開平05−147856号公報
上記従来技術では、衝突時の衝撃を抑えることはできるものの、緩衝体は、その弾性が温度湿度や、経年劣化など変化することからその変形量も変化するので再現性に欠ける。
よって、この緩衝体により、制動子上面と非常止め装置筺体の天板との距離も変化してしまうため、制動子を所定の高さ位置に少ない誤差で位置決めすることが困難となり、非常止め装置として安定した制動力を得られない懸念があった。
さらに前記緩衝体に、ゴムなどの弾性体を用いる場合は、吸湿による加水分解が発生することがあり、その場合は、弾性特性が全く発生できなくなることから、衝撃吸収の機能を喪失し、その結果、従来同様に所定の制動力を得られない懸念もあった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、制動子の跳ね返りを抑えて高速走行時でも安定した制動力を発生し、確実に所定の減速度でエレベーターを停止させる非常止め装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、エレベーターの乗りかごを停止させるため、昇降路に設置されたガイドレールを制動子で押付けて摺動することで制動力を発生させる非常止め装置を備えたエレベーターにおいて、前記制動子と、前記制動子を引き上げた際に該制動子が当接する非常止め装置筺体との間に設けられ前記制動子の引上げ方向に発生する前記制動子と非常止め装置筺体との衝突力を前記引上げ方向と直交する方向に変換する衝突力方向変換部を設けて構成したことを特徴とする。
本発明によれば、衝突力方向変換部を設けて、制動子と装置筺体との衝突力を方向変換して移動力に変えることで制動子の跳ね返りを抑えて高速仕様でも安定した制動力を発生し、確実に所定の減速度でエレベーターを停止させる非常止め装置を提供することができる。
また、衝突力方向変換部を設けても、制動子上面と非常止め装置筺体との間の距離は一定であることから、制動子を所定の高さ位置に少ない誤差で位置決めすることが容易となり非常止め装置の制動力の安定化を図ることが可能である。
本発明による一実施の形態の非常止め装置を示す正面図。 本発明による一実施の形態の非常止め装置を示す部分断面図と下面図。 本発明による一実施の形態の非常止め装置の部分断面図。 本発明による一実施の形態の非常止め装置の動作説明図。 本発明による一実施の形態の非常止め装置の部分動作説明図。 本発明による一実施の形態の非常止め装置を備えたエレベーター斜視図。 衝突計算をしたときの制動子の跳ね返り高さを比較した図。 他の実施の形態の非常止め装置の部分縦断面図。 他の実施の形態の非常止め装置の部分斜視図。
以下、本発明であるエレベーターに用いられる非常止め装置について図を参照して説明する。
図1は、非常止め装置10の非動作(エレベーター通常運転)時の縦断面図である。
非常止め装置10は、ガイドレール2を挟んで左右対称に構成されている一対の制動子1を有しており、これらの制動子1は、ガイドレール2を挟持可能にガイドレール7と僅かな隙間を持って略平行に配置されている。
また、制動子1の反ガイドレール側である背面は、上方が狭くなるくさび状の平滑な傾斜面になっている。
そして、制動子1が所定位置に移動するように、制動子1の背面でその変位を案内するガイド部材4が設けられている。
このガイド部材4は、内側が制動子1の傾斜面と平行な傾斜面を成して前記制動子1の移動を案内する案内板3と、この案内板3の内部に収納され前記制動子1の移動時に回動して移動を案内するローラ5とを備えている。
背面ガイド部材4の外側は垂直面となっており、ガイドレール2に対向する側が開放されたU字状に形成されたばね6でガイドレール2の方向に狭圧されており、通常時は制動子1をガイドレール2から離間する位置に保持している。
制動子1、および案内板3、背面ガイド部材4、ばね6は、筐体7内に収容され、制動子1の一端には、非常止め装置10を駆動させる図示しない駆動手段が有する引き上げ棒が接続されている。
次に図4、図6を用いて非常止め装置の構成とその動作について説明する。
図6は非常止め装置10を備えたエレベーター乗りかごの概略を示す斜視図である。
乗客を乗せる乗りかご24は、ロープ25によって建物最上階にある図示しない駆動系に連結されている。
本図では、簡略化のためにドア開閉機、外枠の詳細等は図示していない。
昇降路の両側には、乗りかご24の昇降をガイドするガイドレール2が設置されており、乗りかご24の下端部には、非常止め装置10が、ガイドレール2を挟むように設置されている。
ここで非常止め装置10は、図示しないが反対側のガイドレール2にも備えてあり両者は図示されていない接続機構によって連結されている。
また、非常止め装置10は、筐体等の詳細を簡略している。
非常止め装置の動作について図4で説明する。
図4は、非常止め装置10が動作した状態を示す。
ロープ25の切断等により乗りかご24の移動速度が定格速度を超える設定速度に達すると、最上階に設置された図示しない速度感知装置が動作し、制動子1が案内板3に沿ってガイド部材4に対して引き上げられ、一対の制動子1は互いの距離が狭まるように移動して、乗りかごの両側の昇降路壁に設置されたガイドレール2を挟み込む。
このときに一対の制動子1はガイド部材4、ばね6を矢印20の方向に押し広げ、ここでガイド部材4、ばね6が押し広げられた反力が制動子1に作用してガイドレール2を挟み込む制動子1の間に摩擦力を発生させ、乗りかご24を停止させるよう機能する。
よって、ばね6を押し広げる量、すなわち制動子1がガイドレール2を押付ける力は制動子1がガイド部材4に対してどこまで上方に食い込むかによって決定される。
小さい押付力で良い場合は、制動子1の食い込み高さを低く設定するために厚いスペーサを設置し、大きい押付力が必要な場合は、制動子1の食い込み高さを高く設定するために薄いスペーサを設置する。
この設定は、筺体天板15にスペーサを入れて、該スペーサに制動子1を当接させて位置決めされ、上述の通り、この制動子1の高さ位置の設定で制動力は決定される。
一般的に、非常止め装置に使用されるばね6のばね定数は数十kN/mm以上と高く、制動子1の位置決め精度が悪いと所定ばね力を作用させることができなくなり所定の減速度でエレベーターを停止できない。
よって、制動子1の位置を精度良く、かつ早く設定できる構成にすることが重要となる。
ところで図1に示したように、制動子1の上面には、制動子1が引き上げられた時に筺体7の天板15に当接する際に嵌め合う凸形状部材であるピン9が備えてある。
筺体7の天板15には、このピン9と嵌め合って制動子1の衝突時の衝撃を緩和しつつ上下方向の位置を決める凹形状部材であるシム8が備えてある。
本発明では、凸形状部材であるピン9と凹形状部材であるシム8により、衝突力方向変換部を構成している。
図2は、ピン9とシム8の形状を示す縦断面図、および下面図である。
図2(a)は、ピン9の形状を示す。
縦断面は上方が狭くなる台形状で底面13は円状の形状、言い換えれば円錐の上部を水平方向に切断した形状である。
図2(b)は、シム8の形状を示す。
縦断面は内部に上方が狭くなる台形状の空隙を有し底面14は円状の形、言い換えれば円柱の内部に円錐上部を水平方向に切断した凹状の空隙(切り欠き)を設けた形状である。
ピン9の凸斜面11とシム8の凹斜面12とは略同一の傾斜角をなし、両者が嵌め合ったときには両面が当接するようになっている。
ここで、ピン9、およびシム8の材質は、金属とし、例えば、鋼材やステンレス材など温度湿度などの条件に応じて変形しにくい剛体を用いることが好ましい。
図3は、シム8の天板15への取り付け構造を示した断面図である。
シム8はケース部16内に収納されており、このケース部16は筺体の天板15に図示しないねじで固定されている。
このケース部16は内部が空隙の円筒状をなし、大開口部を上側にして取り付けられており、小開口部の直径はシム8の直径よりも小さくてシム8が小開口部を覆うように収められている。
シム8とケース部16内壁の間にはシム8が水平方向に移動するための隙間18、19が設けられている。
また、シム8と筺体天板15の間には隙間はなく両者は当接しており、通常走行時の振動では、シム8は変位しないでケース部16内の所定位置に保持されている。
ピン9と制動子1の取り付け構造は図示しないが、ピン9底面にねじを設けて制動子1に締結する構造をとることができる。
図5は、非常止め装置10が動作した時のピン9と、シム8の動作状態の変化、すなわち衝突力方向変換部の動作状態を示している。
(a)図は動作前の状態を示し、(b)図は制動子1が引き上げられた時の状態を示し、(c)図はピン9とシム8が嵌め合った状態を示している。
まず動作前は(a)図のように、ピン9とシム8は離れた位置にあり、ピン9の垂直方向中心軸とシム8の凹斜面の中心軸は一直線上にない状態にある。
そして非常止め装置10が作動し制動子1が引き上げられて、ピン9の凸斜面11とシム8の凹斜面12とが(b)図のように当接すると、シム8には矢印22の水平方向に力が作用する。
そして、シム8は水平方向に対して移動可能な状態になっているので作用力の方向に移動(変位)し始める。
シム8が水平方向に移動することによって、(c)図のように同じ傾斜角を持つピン9の凸斜面11とシム8の凹斜面12が互いに嵌め合う。
そして、シム凹斜面12に作用した力の垂直方向の分力により筺体天板15とシム8の間にあった僅かな隙間17は、無くなり制動子1の垂直方向の位置が決定する。
シム8は剛体からなるために外力による変形は殆ど無く、同じ動作を繰り返しても制動子1の高さ位置は、同じ高さ位置に決まるため、周囲の温湿度環境条件が変化しても設定したばね6のばね力を確実に作用させることができる。
また、ピン9とシム8の嵌め合い動作時にシム8が水平方向に移動することによって、制動子1と非常止め装置天板15との衝突力を前記引上げ方向と直交する水平方向の移動抵抗に変換するために、制動子の跳ね返りは抑えられる。
また、筺体天板15とシム8が当接する面の摩擦係数を高めることも有効である。
図7は、制動子1を引き上げた時の制動子1を狭圧するばね6のばね力の時間変化を計算した結果である。
図示の比較例1は背景技術で挙げた公知例に示す制動子上部に緩衝体を備えた場合、比較例2は弾性体が吸湿して加水分解などが発生して衝撃吸収が全くできなくなった場合、すなわち制動子1の上面と筺体7の天板15が直接当接した場合、比較例3は比較例1の緩衝体が経年劣化してその減衰係数が−60%となった場合を各々示している。
実施例は、本発明であり、これまで実施形態で述べてきたように制動子1上面にピン9を設けて、水平移動可能なシム8を備えた場合である。
比較例1は、温度湿度の条件が最良であり、経年劣化が無い場合は、制動子1と天板15との衝撃を吸収して跳ね返りが殆どなく所定のばね力が発揮される。
比較例2は、制動子1が天板15に当接した後に跳ね返って所定ばね力から40%程度低下した後に徐々に所定値に達している。
比較例3は、緩衝体が経年劣化して、衝突エネルギーを減衰させる能力が低下し、所定ばね力から70%程度低下した後に徐々に所定値に達している。
実施例では比較例1と比較例2、3の中間の傾向を示し、跳ね返りはあるものの最低ばね力は80%前後を確保している。
よって、緩衝体を設けた公知技術では、その経年劣化により所定ばね力を大きく下げる懸念があるが、本発明ではその懸念なく、安定したばね力を確保でき、安定した制動を行うことが可能である。
さらに上記比較例2では、制動子1と案内ローラ5の動作により、非常止め装置10の制動力が低下する懸念もある。
すなわち、上記計算は、制動子1が引き上がると案内ローラ5も一緒に引き上がり、制動子1が引き下がる場合も案内ローラ5が一緒に引き下がるといった理想条件での結果である。
しかし、制動子1が勢いよく跳ね返った場合には、制動子1と案内ローラ5との間で滑りが発生して案内ローラ5は引き上がった位置に留まることや、引き上がった位置で他の部品とこじったりすることも考えられる。
すると、再び制動子1が引き上がる時には既に引き上がっている案内ローラ5が抵抗となり制動子1がそれ以上引き上がらない可能性が出てくる。
すると、上述したばね力変化を計算した例では、比較例2では跳ね返った後の60%のばね力しか発揮できないことになり、制動距離が長くなって所定の減速度で停止することが困難となる。
欧州EN規格では、減速度を1.96〜9.8m/s2内に規定しており、ばね力が約25%以上変動するとこれを満たすことができなくなり、本計算例の40%低下の場合は規格を満たさない。
以上のように、比較例1で示したように緩衝体を設ける場合には、初期性能は規格を十分に満足するものの経年変化が発生した場合には比較例3で示すように、初期ばね力から70%程度、大幅にばね力低下することが考えられる。
さらに経年劣化し、比較例2の状態となると欧州EN規格を満たさなくなるところまでばね力が性能低下する可能性もある。
これに対して、実施例では、公知例の初期性能である比較例1よりは劣るものの経年変化することがないので常に規格を満足することができ、比較例2、3より優れていると言える。
図8は、シム8の他の固定構造を示す。
シム8とケース部16の水平方向の空隙に弾性体である支持ばね26を設けてシム8とピン9の垂直方向中心軸の初期位置を常にずらして設置する。
欧州EN規格では、連続2回制動動作を行うことを規定しており、これに準じた複数回の試験を行っても制動子1の跳ね返りを抑える同じ効果が得られる。
また、弾性体である支持ばね26は、通常走行時の振動では、シム8は変位しないでケース部16内の所定位置に保持する機能も有している。
このシム8も剛体からなるために外力による変形は殆ど無く、前述した場合と同様に、制動子1の高さ位置は、同じ高さ位置に決まるため、周囲の温湿度環境条件が変化しても設定したばね6のばね力を確実に作用させることができる。
また、ピン9とシム8の嵌め合い動作時にシム8が水平方向に移動することによって、制動子1と非常止め装置天板15との衝突力を前記引上げ方向と直交する水平方向の移動抵抗に変換するために、制動子の跳ね返りは抑えられる効果も同様である。
図9は、ピン30とシム27の他の実施形態を示す。
ピン30は縦断面が台形状の角柱からなり、シム27はピン30と同じ傾斜面となる凹傾斜面を備えた角柱で構成される。
この際に、シム27およびピン30の右傾斜28と左傾斜面29は対象である必要はなく、シム27側とピン30側で略同じ傾斜面を備えていれば良い。
すなわち、ピン27およびシム30に要求される形状は、傾斜面(平面でも曲面でも可)を備えて互いに嵌め合うことができ、両者の凹凸傾斜面が略均等に当接する形状を備えていればよい。
上記傾斜面を備えることで垂直方向の衝突力を水平方向に変換できる。
さらにこれまで説明してきたピンとシムは、互いに逆の部材、すなわちピンを天板15側に、シムを制動子1側に設置しても、また図9の傾斜面は左右でなく紙面奥行き方向(前後方向)に備えても前述した実施例と同様の効果を得られる。
以上のように、制動子と非常止め装置筺体との垂直方向の衝突力を衝突力方向変換部により、方向変換して水平方向の移動抵抗力に変えることで制動子の衝突時の跳ね返りを抑えて安定した制動力を発生し、確実に所定の減速度でエレベーターを停止させることができる。
1 制動子
2 レール
6 ばね
8 シム(凹形状部材)
9 ピン(凸形状部材)
11 凸斜面
12 凹斜面
15 天板
16 ケース部
26 支持ばね

Claims (6)

  1. エレベーターの乗りかごを停止させるため、昇降路に設置されたガイドレールを制動子で押し付けて摺動することで制動力を発生させる非常止め装置を備えたエレベーターにおいて、
    前記制動子と、前記制動子を引き上げた際に該制動子が当接する非常止め装置筺体との間に設けられ前記制動子の引上げ方向に発生する前記制動子と非常止め装置筺体との衝突力を前記引上げ方向と直交する方向に変換する衝突力方向変換部を設けて構成したことを特徴とする非常止め装置を備えたエレベーター。
  2. 請求項1に記載の非常止め装置を備えたエレベーターにおいて、前記衝突力方向変換部は、前記制動子もしくは非常止め装置筐体のいずれか一方に設けられた凸形状部材と、前記制動子もしくは非常止め装置筐体のいずれか他方に設けられ前記凸形状部と嵌め合う凹形状部材とからなり、前記凸形状部材もしくは前記凹形状部材が相対的に前記引上げ方向と直交する方向に変位するよう構成したことを特徴とする非常止め装置を備えたエレベーター。
  3. 請求項2に記載の非常止め装置を備えたエレベーターにおいて、前記凸形状部材は前記制動子の前記非常止め装置筺体への当接面に設けるともに、前記凹形状部材は前記非常止め装置筺体に変位可能に前記凸形状部材の中心位置とその中心位置とが異なる位置に設けられることを特徴とする非常止め装置を備えたエレベーター。
  4. 請求項3に記載の非常止め装置を備えたエレベーターにおいて、前記凸形状部材は略円錐形状に形成し、前記凹形状部材は前記略円錐形状と略同一の傾斜部を有し前記凸形状部材と嵌め合う切り欠きを備えて構成したことを特徴とする非常止め装置を備えたエレベーター。
  5. 請求項3に記載の非常止め装置を備えたエレベーターにおいて、前記凹形状部材を、前記非常止め装置筺体に当接した位置で前記引上げ方向と直交する方向に空隙を有して保持するケース部を備えて構成したことを特徴とする非常止め装置を備えたエレベーター。
  6. 請求項5に記載の非常止め装置を備えたエレベーターにおいて、前記ケース部内の空隙に配設される弾性体を備えて構成したことを特徴とする非常止め装置を備えたエレベーター。
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