JP2007084290A - エレベータの上効き非常止め装置 - Google Patents

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Daisuke Tsukahara
原 大 祐 塚
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Abstract

【課題】 強度が高くて動作が確実でありながら構造が簡単で低コストに製造できるエレベータの上効き非常止め装置を提供する。
【解決手段】 ガイド部材42L,42Rとくさび状部材43L,43Rとの間に介装されたローラ機構44L,44Rは「はしご」状に構成され、支持腕46から下方に延びる引張りコイルばね47によってその全体が吊り下げられている。これにより、ガイド部材を支持しているベースプレート41にローラ機構の構成部品を受け入れるための貫通孔を貫設する必要はなく、その強度が低下することはない。
【選択図】 図2

Description

本発明は、エレベータの乗りかご、釣合錘、補償ロープ張り車が規定値を上回る速度で上昇し始めたときに作動してその上昇を非常停止させる上効き非常止め装置に関し、より詳しくは、強度が高くて動作が確実でありながら構造が簡単で低コストに製造できるように改良する技術に関する。
図12に模式的に示した従来のエレベータにおいては、巻上機のメインシーブ1に巻き付けたメインロープ2によって乗りかご3および釣合錘4を釣瓶状に懸架するとともに、乗りかご3および釣合錘4の下部から補償ロープ5をU字形に吊り下げ、かつ昇降路の底部に設けた張り車装置6にこの補償ロープ5を巻き付けて下向きの張力を負荷するようになっている(例えば、下記特許文献1を参照)。
この張り車装置6は、昇降路の底部に立設されたガイドレール7と、このガイドレール7によってその上下動が案内される支持枠8と、この支持枠8に回転自在に支持された張り車9と、支持枠8の上方にタイダウンばね10を介して支持された上効き非常止め装置11とを備えている。
これにより、乗りかご3の降下速度が規定値を超えたために乗りかご3に設けられている下効き非常止め装置が作用して乗りかご3の降下が急停止し、同時に釣合錘4がその慣性力によって飛び上がろうとすると、補償ロープ5の釣合錘4側の端部が急速に引き上げられるため、張り車9もまた急速に上昇しようとする。
このとき、上効き非常止め装置11が作動してガイドレール7に係合し、支持枠8がタイダウンばね10を上向きに圧縮しつつ停止するため、張り車9の上昇が妨げられ、したがって釣合錘4の飛び上がりを防止することができる。
次に図13〜図15を参照し、上述した上効き非常止め装置の一例として下記特許文献2に記載されているものにつき概説する。
図13に示した上効き非常止め装置20は、図示されないタイダウンばねがその下面に当接するとともにガイドレール7に案内されて上下動するベースプレート21を有している。
このベースプレート21上には、傾斜面22aをそれぞれ有した左右一対のガイド部材22L,22Rが固定されており、かつ各傾斜面22aとガイドレール7との間の隙間には左右一対のくさび状部材23L,23Rが配設されている。
また、左右一対のくさび状部材23L,23Rと各傾斜面22aとの間にはローラ機構24L,24Rがそれぞれ介装され、くさび状部材23L,23Rが傾斜面22aに沿って滑らかに変位できるようになっている。
そして、図13の左半分に示した作動時に、左右一対のくさび状部材23L,23Rはローラ機構24L,24Rの多数のローラ25の転動により傾斜面22aに沿って滑らかに下方に変位し、ガイド部材22L,22Rとガイドレール7との間の隙間に入り込む。 すると、上方から見たときにU字形に湾曲している板ばね27が、ガイド部材22L,22Rおよびローラ機構24L,24Rを介してくさび状部材23L,23Rをガイドレール7の案内部の側面に押圧して摩擦係合させるので、ベースプレート21の上昇が停止することになる。
図14に示した上効き非常止め装置30は、図13に示したローラ機構24L,24Rを別構造のローラ機構31L,31Rに置き換えたものであり、これらのローラ機構31L,31Rは左右一対のガイド部材22L,22Rに埋設されて保持される構造となっている。
また、このローラ機構31は、図15に示したように、多数のローラ32がガイド33に案内されつつベース部34の周囲を循環する構造となっている。
特開2002−128419号公報 特開2002−241064号公報
ところで、図13中に示した従来のローラ機構24L,24Rは、多数のローラ25が落下しないように、その先端26aが折れ曲がったL字形の保持具26を用いている。
そして、この保持具26の先端26aは、図13の左半分に示した作動時に、ベースプレート21に貫設されている貫通孔21aを介してその下方に突出する。
これにより、ベースプレート21には貫通孔21aが必要であり、ベースプレート21の強度を低下させている。
一方、図14に示した上効き非常止め装置30においては、そのローラ機構31L,31Rの構造により、ベースプレート21に貫通孔21aを設ける必要はない。
しかしながら、このローラ機構31L,31Rの構造は多数のローラを循環させるために複雑であり、その製造コストが高いものとなってしまう。
そこで本発明の目的は、上述した従来技術が有する問題点を解消し、強度が高くて動作が確実でありながら構造が簡単で低コストに製造できる、エレベータの上効き非常止め装置を提供することにある。
上記の課題を解決するための請求項1に記載した手段は、
エレベータを構成する昇降体が規定値を上回る速度で上昇し始めた非常時に作動して前記昇降体の上昇を停止させる上効き非常止め装置であって、
ガイドレールに案内されて上下動するベースプレートと、
前記ガイドレールと対向しつつ上方に向かって末広がりに開いている傾斜面を有した、前記ベースプレートに支持されているガイド部材と、
前記ガイドレールと前記傾斜面との間の隙間内に配設されるとともに、非常時には前記傾斜面に沿って下方に移動して前記ガイドレールと摩擦係合するくさび状部材と、
前記傾斜面および前記くさび状部材の対向表面によって挟持されつつその上を転動する多数のローラが保持体によって回転自在にかつ一体に保持されている、前記傾斜面と前記くさび状部材との間に介装されたローラ機構と、
平常時には前記ローラ機構を前記ガイド部材に対して所定の上下方向位置に支持するとともに、非常時には前記くさび状部材の下方への移動に合わせて前記ローラ機構が前記傾斜面に沿って下方に移動できるように、前記ローラ機構の保持体を前記ガイド部材に支持する支持手段と、
を備えることを特徴とする。
なお、エレベータを構成する昇降体は、乗りかご、釣合錘、補償ロープ張り車である。
すなわち、請求項1に記載したエレベータの上効き非常止め装置は、ガイド部材の傾斜面とくさび状部材の対向表面との間にローラ機構を介装し、くさび状部材が傾斜面に沿って滑らかに下方へと移動できるようにしたものである。
このとき、ローラ機構を構成している多数のローラは、それぞれがガイド部材の傾斜面およびくさび状部材の対向表面の上を転動し、かつ保持体により一体に保持されている。 これにより、ローラ機構は、その全体が傾斜面に沿って上下方向に移動するが、その移動範囲はガイド部材の傾斜面およびくさび状部材の対向表面の上に限られる。
また、このローラ機構は、その全体が上下方向に移動できるように支持手段によってガイド部材に支持されている。
したがって、ガイド部材を支持しているベースプレートにローラ機構の構成部品を受け入れるための貫通孔を貫設する必要はなく、その強度が低下することはない。
さらに、ローラ機構は、多数のローラを保持部材によって回転自在に支持するという簡単な構造であるから、低コストに製造することができる。
また、請求項2に記載した手段は、請求項1に記載したエレベータの上効き非常止め装置において、
前記ローラ機構の保持体が、前記傾斜面と前記くさび状部材の対向表面に沿って上下方向に互いに平行に延びる一対の保持部材と、これらの保持部を接続する接続部材とを有しており、
前記多数のローラは、その両端に設けられている支軸が前記一対の保持部材によってそれぞれ回転自在に支持されていることを特徴とする。
すなわち、請求項2に記載したエレベータの上効き非常止め装置においては、そのローラ機構が、互いに平行な一対の保持部材および多数のローラによって「はしご」状に構成されており、その構造がきわめて簡単であるから、低コストに製造することができる。
また、請求項3に記載した手段は、請求項1に記載したエレベータの上効き非常止め装置において、
前記支持手段が、
前記ガイド部材に支持されて前記ローラ機構の上方に延びる支持腕と、
その上端が前記支持腕に接続されるとともにその下端が前記ローラ機構に接続されて、前記ローラ機構が下方に移動するときに下方に弾性的に伸張する弾性伸張手段と、
を有していることを特徴とする。
すなわち、請求項3に記載したエレベータの上効き非常止め装置においては、ローラ機構が、例えば引張りコイルばねやゴムひもといった弾性的に伸張可能な弾性伸張手段により、支持腕から吊り下げられた状態で支持されている。
これにより、この上効き非常止め装置が作動しない平常時には、弾性伸張手段の初期長さにより、ローラ機構をガイド部材に対し所定の上下方向位置に支持することができる。 また、この上効き非常止め装置が作動する非常時には、弾性伸張手段の弾性伸張変形により、くさび状部材の下方への移動に合わせてローラ機構を傾斜面に沿って下方に移動させることができる。
そして、この上効き非常止め装置が平常状態に復帰すると、弾性伸張手段はその初期長さへと弾性的に復元するから、再びローラ機構を所定の上下方向位置に支持することができる。
さらに、支持腕および弾性伸張手段ローラ機構の上方に設けられているから、ローラ機構やこれらの構成部品を受け入れるための貫通孔をベースプレートに貫設する必要はなく、その強度が低下することがない。
なお、弾性伸張手段は、ローラ機構に下向きの荷重が負荷されたときに弾性的に伸張するものであれば良く、引張りコイルばねの他に筍バネ、あるいは「く」字形や「U」字形に湾曲した板ばね等を用いることもできるし、ゴムひもの他に弾性的に伸張可能な高分子材料製の線条体を用いることもできる。
また、請求項4に記載した手段は、請求項1に記載したエレベータの上効き非常止め装置において、
前記支持手段が、
前記ガイド部材に支持されて前記ローラ機構の上方に延びる支持腕と、
その下端が前記ローラ機構に接続されて前記支持腕よりも上方に延びる支持ロッドと、
前記支持ロッドの上端と前記支持腕との間に介装され、前記ローラ機構が下方に移動するときに下方に弾性圧縮される弾性圧縮手段とを有していることを特徴とする。
すなわち、請求項4に記載したエレベータの上効き非常止め装置においては、例えば圧縮コイルばねやゴムブロックといった弾性的に圧縮可能な弾性圧縮手段によって支持ロッドが支持腕の上方に引き上げられており、したがってローラ機構もまた引き上げられた状態で支持されている。
これにより、この上効き非常止め装置が作動しない平常時には、弾性圧縮手段の初期長さにより、ローラ機構をガイド部材に対して所定の上下方向位置に支持することができる。
また、この上効き非常止め装置が作動する非常時には、弾性圧縮手段の弾性圧縮変形により、くさび状部材の下方への移動に合わせてローラ機構を傾斜面に沿って下方に移動させることができる。
そして、この上効き非常止め装置が平常状態に復帰すると、弾性圧縮手段がその初期長さへと弾性的に復元するから、再びローラ機構を所定の上下方向位置に支持することができる。
さらに、支持腕、支持ロッド、弾性圧縮手段が、いずれもローラ機構の上方に設けられているから、ローラ機構やこれらの構成部品を受け入れるための貫通孔をベースプレートに貫設する必要はなく、その強度が低下することがない。
なお、弾性圧縮手段は、ローラ機構に下向きの荷重が負荷されたときに弾性的に圧縮されるものであれば良く、圧縮コイルばねの他に筍バネ、あるいは「く」字形や「U」字形に湾曲した板ばね等を用いることもできるし、ゴムブロックの他に弾性的に圧縮可能な高分子材料から製造されたブロック体、環状体、棒状体等を用いることもできる。
また、請求項5に記載した手段は、請求項1に記載したエレベータの上効き非常止め装置において、
前記支持手段が、前記ローラ機構の下端部と前記ベースプレートとの間に介装され、前記ローラ機構が下方に移動するときに下方に弾性的に圧縮される第2の弾性圧縮手段を有していることを特徴とする。
すなわち、請求項4に記載したエレベータの上効き非常止め装置においては、例えば圧縮コイルばねやゴムブロックといった弾性的に圧縮可能な第2の弾性圧縮手段によって、ローラ機構がベースプレートの上方に持ち上げられている。
これにより、この上効き非常止め装置が作動しない平常時には、第2の弾性圧縮手段の初期長さにより、ローラ機構をガイド部材に対して所定の上下方向位置に支持することができる。
また、この上効き非常止め装置が作動する非常時には、第2の弾性圧縮手段の弾性圧縮変形により、くさび状部材の下方への移動に合わせてローラ機構を傾斜面に沿って下方に移動させることができる。
そして、この上効き非常止め装置が平常状態に復帰すると、第2の弾性圧縮手段がその初期長さへと弾性的に復元するから、再びローラ機構を所定の位置に支持することができる。
さらに、第2の弾性圧縮手段がベースプレートの上に設けられているから、ローラ機構や第2の弾性圧縮手段を受け入れるための貫通孔をベースプレートに貫設する必要はなく、その強度が低下することがない。
なお、第2の弾性圧縮手段は、ローラ機構に下向きの荷重が負荷されたときに弾性的に圧縮されるものであれば良く、圧縮コイルばねの他に筍バネ、あるいは「く」字形や「U」字形に湾曲した板ばね等を用いることもできるし、ゴムブロックの他に弾性的に圧縮可能な高分子材料から製造されたブロック体、環状体、棒状体等を用いることもできる。
また、請求項6に記載した手段は、請求項1に記載したエレベータの上効き非常止め装置において、
前記支持手段が、
前記ガイド部材に支持されて前記ローラ機構の上方に位置する巻上手段と、
前記巻上手段によって上方に巻き上げられるとともにその先端が前記ローラ機構に接続され、前記ローラ機構が下方に移動するときに前記巻上手段から下方に延び出る紐状体と、
を有していることを特徴とする。
すなわち、請求項6に記載したエレベータの上効き非常止め装置においては、例えばぜんまいバネによって回転方向に付勢されているドラムに紐状体を巻き付けてなる巻上手段が、紐状体を巻き上げることにより、ローラ機構は上方に引き上げられている。
これにより、この上効き非常止め装置が作動しない平常時には、ローラ機構をガイド部材に対して所定の上下方向位置に支持することができる。
また、この上効き非常止め装置が作動する非常時には、巻上手段の巻上力に抗して紐状体を下方に引き出すことができるから、くさび状部材の下方への移動に合わせてローラ機構を傾斜面に沿わせて下方に移動させることができる。
そして、この上効き非常止め装置が平常状態に復帰すると、ぜんまいバネの弾性的な復元作用により巻上手段が紐状体を巻き上げるから、再びローラ機構を所定の位置に支持することができる。
さらに、巻上手段がガイド部材の上方に設けられているから、ローラ機構や巻上手段を受け入れるための貫通孔をベースプレートに貫設する必要はなく、その強度が低下することがない。
また、請求項7に記載した手段は、請求項1に記載したエレベータの上効き非常止め装置において、
前記支持手段が、
前記ガイド部材に支持されて前記ローラ機構の上方に延びる支持腕と、
その上端部が前記支持腕に接続されるとともにその下端部が前記ローラ機構に接続され、前記ローラ機構の下方への移動に伴って切断される第2の紐状体とを有していることを特徴とする。
すなわち、請求項7に記載したエレベータの上効き非常止め装置においては、支持腕に接続されて下方に延びる第2の紐状体により、ローラ機構は吊り下げられている。
これにより、この上効き非常止め装置が作動しない平常時には、ローラ機構をガイド部材に対して所定の上下方向位置に支持することができる。
また、この上効き非常止め装置が作動する非常時には、くさび状部材の下方への移動に伴ってローラ機構が下方に移動すると第2の紐状体が切断されるから、ローラ機構を傾斜面に沿わせて下方に移動させることができる。
なお、この上効き非常止め装置を平常状態に復帰させるときには、新品の第2の紐状体を用いてローラ機構を吊り下げ直せばよい。
さらに、支持腕および第2の紐状体はローラ機構の上方に設けられているから、ローラ機構やこれらの構成部品を受け入れるための貫通孔をベースプレートに貫設する必要はなく、その強度が低下することがない。
なお、第2の紐状体として、細い金属線や、高分子材料製の線条体等を用いることができる。
また、請求項8に記載した手段は、請求項1に記載したエレベータの上効き非常止め装置において、
前記支持手段が、
前記ローラ機構に対して進退自在に前記ガイド部材に支持されるとともに、前進して前記ローラ機構と上下方向に係脱自在に係合し、かつ前記ローラ機構が下方に移動するときにはそのカム面が前記ローラ機構に押動されて後退する係合部材と、
前記係合部材を前記ローラ機構に向かって前方に付勢する付勢手段と、
を有していることを特徴とする。
すなわち、請求項8に記載したエレベータの上効き非常止め装置においては、ガイド部材に支持されつつ付勢手段によって前方に付勢されている係合部材がローラ機構と係合することにより、この上効き非常止め装置が作動しない平常時には、ローラ機構をガイド部材に対して所定の上下方向位置に支持することができる。
また、この上効き非常止め装置が作動する非常時には、くさび状部材の下方への移動に伴ってローラ機構が下方に移動すると、係合部材のカム面がローラ機構により押動されて係合部材が後退し、ローラ機構との係合が解除されるから、ローラ機構を傾斜面に沿わせて下方に移動させることができる。
そして、この上効き非常止め装置を平常状態に復帰させると、係合部材が付勢手段によって付勢されて前進しローラ機構と係合するから、ローラ機構を再び所定の上下方向位置に支持することができる。
さらに、係合部材や付勢手段はガイド部材に支持されているから、ローラ機構やこれらの構成部品を受け入れるための貫通孔をベースプレートに貫設する必要はなく、その強度が低下することがない。
また、請求項9に記載した手段は、請求項3乃至6のいずれかに記載したエレベータの上効き非常止め装置に、
前記ローラ機構が前記支持手段により支持されて最も上方にあるときの位置を位置決めする、前記ガイド部材に取り付けられた位置決め手段を追加したことを特徴とする。
すなわち、請求項3乃至6のいずれかに記載したエレベータの上効き非常止め装置においては、支持手段がローラ機構を引き上げる構造となっているため、ローラ機構が必要以上に上方に位置するおそれがある。
このとき、請求項9に記載したエレベータの上効き非常止め装置においては、ローラ機構の最上方位置を位置決め手段が位置決めするので、ローラ機構の上下方向位置を適切に設定することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、強度が高くて動作が確実でありながら構造が簡単で低コストに製造できるエレベータの上効き非常止め装置を提供することができる。
以下、図1乃至図9を参照し、本発明に係るエレベータの上効き非常止め装置の各実施形態について詳細に説明する。
なお、以下の説明においては、前述した従来技術を含めて同一の部分には同一の符号を用いて重複した説明を省略する。
第1実施形態
まず最初に図1〜図4を参照し、エレベータの上効き非常止め装置の第1実施形態について説明する。
図1に示した第1実施形態の上効き非常止め装置40は、図12に示したものと同一な補償ロープ張り車9が規定値を上回る速度で上昇し始めた非常時に作動して、その上昇を停止させるためのものであり、ガイドレール7の案内部7aにより案内されて上下動するベースプレート41を備えている。
図2に示したように、ベースプレート41の上面には左右一対のガイド部材42L,42Rが支持されているが、これらのガイド部材42L,42Rは、ガイドレール7の案内部7aを間に挟んで互いに対向しつつ上方に向かって末広がりに開いている左右一対の傾斜面42aを有している。
また、ガイドレール7の案内部7aと各傾斜面42aとの間の隙間内には、非常時に傾斜面42aに沿って下方に移動して案内部7aの表面と摩擦係合する、左右一対のくさび状部材43L,43Rがそれぞれ配設されている。
さらに、傾斜面42aとくさび状部材43L,43Rの対向表面43aとの間には、左右一対のローラ機構44L,44Rがそれぞれ介装されている。
図3に示したように、これらのローラ機構44L,44Rは、傾斜面42aおよびくさび状部材43L,43Rの対向表面43aに沿って上下方向に互いに平行に延びる一対の保持部材44a,44bと、これらの保持部材44a,44bをその長手方向の両端部および中央部においてそれぞれ接続する接続部材44c,44dとを有している。
また、互いに平行に並ぶ多数のローラ44eは、その両端に設けられている支軸が一対の保持部材44a,44bによってそれぞれ回転自在に支持され、傾斜面42aとくさび状部材43L,43Rの対向表面43aによって挟持されつつ、これらの2つの表面上をそれぞれ転動する。
また、左右一対のガイド部材42L,42Rの上側部分45には、ローラ機構44L,44Rの上方へと延びる支持腕46,46がそれぞれ支持されている。
そして、図4に示したように、支持腕46,46の上部間に固定されて水平に延びる支軸46aと、ローラ機構44の最も上方の接続部材44cとの間には、一対の引張りコイルばね(弾性伸張手段)47,47が介装されている。
すなわち、本第1実施形態の上効き非常止め装置40は、左右一対のガイド部材42L,42Rの傾斜面42aと左右一対のくさび状部材43L,43Rの対向表面43aとの間に、左右一対のローラ機構44L,44Rをそれぞれ介装することにより、くさび状部材43L,43Rが傾斜面42aに沿って滑らかに下方へと移動できるようにしたものである。
このとき、ローラ機構44L,44Rを構成している多数のローラ44eは、保持部材44a,44b材によって一体に保持されて、ガイド部材42L,42Rの傾斜面42aおよびくさび状部材43L,43Rの対向表面43aの上をそれぞれ転動する。
これにより、ローラ機構44L,44Rは、その全体が傾斜面42aに沿って上下方向に移動するが、その移動範囲はガイド部材42L,42Rの傾斜面42aおよびくさび状部材43L,43Rの対向表面43aの上に限られる。
したがって、ガイド部材42L,42Rを支持しているベースプレート41には、ローラ機構44L,44Rの構成部品を受け入れるための貫通孔を貫設する必要はなく、その強度が低下することはない。
さらに、ローラ機構44L,44Rは、互いに平行な一対の保持部材44a,44bと接続部材44c,44dおよび多数のローラ44eによって「はしご」状に構成されており、その構造がきわめて簡単であるから、低コストに製造することができる。
また、本第1実施形態の上効き非常止め装置40においては、左右一対のローラ機構44L,44Rが、弾性的に伸張可能な引張りコイルばね47により、支持腕46,46から吊り下げられた状態で支持されている。
これにより、この上効き非常止め装置40が作動しない平常時には、引張りコイルばね47の初期長さにより、ローラ機構44L,44Rをガイド部材42L,42Rに対して所定の上下方向位置に支持することができる。
また、この上効き非常止め装置40が作動する非常時には、引張りコイルばね47の弾性伸張変形により、くさび状部材43L,43Rの下方への移動に合わせて、ローラ機構44L,44Rを傾斜面42aに沿って下方に移動させることができる。
そして、上方から見たときにU字形に湾曲している板ばね48が、ガイド部材42L,42Rおよびローラ機構44L,44Rを介してくさび状部材43L,43Rをガイドレール7の案内部7aの表面に押圧して摩擦係合させるので、ベースプレート41の上昇が停止することになる。
さらに、この上効き非常止め装置40が平常状態に復帰すると、引張りコイルばね47がその初期長さへと弾性的に復元するから、ローラ機構44L,44Rを所定の上下方向位置に支持することができる。
加えて、支持腕46および引張りコイルばね47がローラ機構44L,44Rの上方に設けられているから、これらの構成部品を受け入れるための貫通孔をベースプレート41に貫設する必要がなく、その強度が低下することがない。
第2実施形態
次に図5および図6を参照し、第2実施形態の上効き非常止め装置について説明する。
本第2実施形態の上効き非常止め装置50は、上述した第1実施形態の上効き非常止め装置40に対し、ローラ機構44L,44Rが引張りコイルばね47によって引き上げられて最も上昇したときの位置を位置決めするための位置決め手段を追加したものである。
具体的に説明すると、図5および図6に示したように、支持腕46の長手方向の略中央部には水平に延びる支持板51が固設されており、かつこの支持板51の中央部には上下方向に延びるボルト52が螺合していて、その頭部52aがローラ機構44の最も上方の接続部材44cに当接している。
これにより、ロックナット53を緩めてからボルト52を回転させるとボルト52が上下方向に変位し、ロック機構44の上下方向位置を変更することができる。
したがって、ローラ機構44が引張りコイルばね47に引き上げられて最も上昇したときの位置を適切に設定することができる。
第3実施形態
次に図7を参照し、第3実施形態の上効き非常止め装置について説明する。
本第3実施形態の上効き非常止め装置60は、上述した第1実施形態の上効き非常止め装置40に対し、コイルばねの取り付け方法を変更したものである。
具体的に説明すると、左右一対のガイド部材42L,42Rの上側部分45には、ローラ機構44L,44Rの上方へと延びる支持腕61,61がそれぞれ支持されている。
また、ローラ機構44L,44Rの最も上方の接続部材にその下端部が接続されている支持ロッド62,62は、支持腕61,61をそれぞれ貫通して上方に延びている。
さらに、支持腕61,61の上面と支持ロッド62,62の上端部分62a,62aとの間には、上下方向に延びる圧縮コイルばね(弾性圧縮手段)63,63がそれぞれ介装されている。
すなわち、本第3実施形態の上効き非常止め装置60においては、弾性的に圧縮可能な圧縮コイルばね63,63によって支持ロッド62,62がそれぞれ支持腕61,61の上方に引き上げられており、したがってローラ機構44L,44Rもまた引き上げられた状態で支持されている。
これにより、この上効き非常止め装置60が作動しない平常時には、圧縮コイルばね63,63の初期長さにより、ローラ機構44L,44Rをガイド部材42L,42Rに対して所定の上下方向位置に支持することができる。
また、この上効き非常止め装置60が作動する非常時には、圧縮コイルばね63,63の弾性圧縮変形により、くさび状部材43L,43Rの下方への移動に合わせてローラ機構44L,44Rを傾斜面42aに沿って下方に移動させることができる。
そして、この上効き非常止め装置60が平常状態に復帰すると、圧縮コイルばね63,63がその初期長さへと弾性的に復元するから、ローラ機構44L,44Rを再び所定の上下方向位置に支持することができる。
さらに、支持腕61、支持ロッド62、圧縮コイルばね63が、いずれもローラ機構44L,44Rの上方に設けられているから、ローラ機構44L,44Rやこれらの構成部品を受け入れるための貫通孔をベースプレート41に貫設する必要はなく、その強度が低下することがない。
第4実施形態
次に図8を参照し、第4実施形態の上効き非常止め装置について説明する。
本第4実施形態の上効き非常止め装置70は、上述した第3実施形態の上効き非常止め装置60に対し、圧縮コイルばねの取り付け位置を変更したものである。
具体的に説明すると、ローラ機構44L,44Rの下端部とガイド部材42L,42Rの下側部分42bとの間には、上下方向に延びる圧縮コイルばね(第2の弾性圧縮手段)71,71がそれぞれ介装されている。
これにより、本第4実施形態の上効き非常止め装置70が作動しない平常時には、圧縮コイルばね71の初期長さにより、ローラ機構44L,44Rをガイド部材42L,42Rに対して所定の上下方向位置に支持することができる。
また、この上効き非常止め装置70が作動する非常時には、圧縮コイルばね71の弾性圧縮変形により、くさび状部材43L,43Rの下方への移動に合わせてローラ機構44L,44Rを傾斜面42aに沿わせて下方に移動させることができる。
そして、この上効き非常止め装置70が平常状態に復帰すると、圧縮コイルばね71がその初期長さへと弾性的に復元するから、ローラ機構44L,44R再びを所定の上下方向位置に支持することができる。
さらに、圧縮コイルばね71がガイド部材42L,42Rの下側部分42bより上方に配設されているから、ローラ機構44L,44Rや圧縮コイルばね71を受け入れるための貫通孔をベースプレート41に貫設する必要はなく、その強度が低下することがない。
第5実施形態
次に図9を参照し、第5実施形態の上効き非常止め装置について説明する。
本第5実施形態の上効き非常止め装置80は、上述した第1実施形態の上効き非常め装置40に対し、ローラ機構44L,44Rを引き上げるための引張りコイルばね47を巻上手段に置き換えたものである。
具体的に説明すると、左右一対のガイド部材42L,42Rの上側部分45には、ローラ機構44L,44Rの上方へと延びる支持腕81,81がそれぞれ立設されて、巻上手段82,82を支持している。
これらの巻上手段82,82は、例えばぜんまいバネによって回転方向に付勢されているドラムに紐状体83を巻き付けたもので、この紐状体83の先端が下方に引き出され、ローラ機構44L,44Rの最も上方の接続部に接続されてローラ機構44L,44Rを上方に引き上げている。
なお、巻上手段82,82が紐状体83を巻き上げる巻上力は、この上効き非常止め装置80が作動していないときにローラ機構44L,44Rを引き上げるために十分なものとなっている。
これにより、本第5実施形態の上効き非常止め装置80が作動しない平常時には、ローラ機構44L,44Rをガイド部材42L,42Rに対して所定の上下方向位置に支持することができる。
また、この上効き非常止め装置80が作動する非常時には、巻上手段82の巻上力に抗して紐状体83を下方に引き出すことができるから、くさび状部材43L,43Rの下方への移動に合わせてローラ機構44L,44Rを傾斜面42aに沿わせて下方に移動させることができる。
そして、この上効き非常止め装置80が平常状態に復帰すると、巻上手段82を構成しているぜんまいバネの弾性的な復元作用により巻上手段82が紐状体83を巻き上げるから、ローラ機構44L,44Rを再び所定の上下方向位置に支持することができる。
さらに、巻上手段82がガイド部材42L,42Rより上方に設けられているから、ローラ機構44L,44Rや巻上手段82を受け入れるための貫通孔をベースプレート41に貫設する必要はなく、その強度が低下することがない。
第6実施形態
次に図10を参照し、第6実施形態の上効き非常止め装置について説明する。
本第6実施形態の上効き非常止め装置90は、上述した第5実施形態の上効き非常止め装置80から巻上手段82を取り除いたものである。
具体的に説明すると、左右一対のガイド部材42L,42Rの上側部分45には、ローラ機構44L,44Rの上方へと延びる支持腕91,91がそれぞれ立設されいる。
そして、これらの支持腕91,91の上端部とローラ機構44L,44Rの最も上方の接続部材とは、第2の紐状体92,92によって連結されている。
なお、これらの第2の紐状体92,92の強度は、くさび状部材43L,43Rの下方への移動に伴ってローラ機構44L,44Rが下方に移動すると切断されるように設定されている。
すなわち、本第6実施形態の上効き非常止め装置90においては、支持腕91,91に接続されて下方に延びる第2の紐状体92,92により、ローラ機構44L,44Rが吊り下げられている。
これにより、この上効き非常止め装置90が作動しない平常時には、第2の紐状体92,92によりローラ機構44L,44Rをガイド部材42L,42Rに対して所定の上下方向位置に支持することができる。
また、この上効き非常止め装置90が作動する非常時には、くさび状部材43L,43Rの下方への移動に伴ってローラ機構44L,44Rが下方に移動すると第2の紐状体92,92が切断されるから、ローラ機構44L,44Rを傾斜面42aに沿わせて下方に移動させることができる。
なお、この上効き非常止め装置90を平常状態に復帰させるときには、新品の第2の紐状体92,92を用いてローラ機構44L,44Rを吊り下げ直せばよい。
さらに、支持腕91および第2の紐状体92はローラ機構44L,44Rより上方に設けられているから、ローラ機構44Lや第2の紐状体92を受け入れるための貫通孔をベースプレート41に貫設する必要はなく、その強度が低下することがない。
第7実施形態
次に図10を参照し、第6実施形態の上効き非常止め装置について説明する。
本第7実施形態の上効き非常止め装置100は、上述した各実施形態の上効き非常め装置に対し、その構造が根本的に異なっている。
具体的に説明すると、ガイド部材42L,42Rの下部には、ガイドレール7の案内部7aに向かって開口する貫通孔42cがそれぞれ貫設されている。
そして、これらの貫通孔42cの内部には、底蓋101、圧縮コイルばね(付勢手段)102、係合部材103がそれぞれ挿入されている。
また、係合部材103の先端部は、ガイドレール7の案内部7aに向かって先細りに形成され、その外周面はローラ機構44L,44Rの下端に係合するカム面となっている。
すなわち、本第7実施形態の上効き非常止め装置100においては、貫通孔42cに挿入されている係合部材103が、圧縮コイルばね102により付勢されてガイドレール7の案内部7aの側に突出し、ローラ機構44L,44Rの下端と係合する。
これにより、この上効き非常止め装置100が作動しない平常時には、ローラ機構44L,44Rをガイド部材42L,42Rに対して所定の上下方向位置に支持することができる。
また、この上効き非常止め装置100が作動する非常時には、くさび状部材43L,43Rの下方への移動に伴ってローラ機構44L,44Rが下方に移動すると、係合部材103のカム面がローラ機構44L,44Rの下端により押動されて、係合部材103が貫通孔42cの内部に後退し、ローラ機構44L,44Rの下端との係合が解除されるから、ローラ機構44L,44Rを傾斜面42aに沿わせて下方に移動させることができる。 そして、この上効き非常止め装置100が平常状態に復帰すると、係合部材103が圧縮コイルばね102によって付勢されて前進しローラ機構44L,44Rと係合するから、ローラ機構44L,44Rを再び所定の上下方向位置に支持することができる。
さらに、係合部材103や圧縮コイルばね102がガイド部材42L,12Rに貫設された貫通孔42cの内側に支持されているから、ローラ機構44L,44Rやこれらの構成部品を受け入れるための貫通孔をベースプレートに貫設する必要はなく、その強度が低下することがない。
以上、本発明に係るエレベータの上効き非常止め装置の各実施形態ついて詳しく説明したが、本発明は上述した実施形態によって限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した各実施形態の上効き非常止め装置は、いずれも補償ロープ張り車9の急上昇を停止させるために設けられているが、乗りかごや釣合錘の急上昇を停止させるために本発明の上効き非常止め装置を用いることができることは言うまでもない。
第1実施形態の上効き非常止め装置を備えた補償ロープ張り車装置を示す正面図。 図1に示した上効き非常止め装置を拡大して示す正面図。 図2に示したローラ機構を示す斜視図。 図2中の矢印IV方向から見た要部拡大側面図。 第2実施形態の上効き非常止め装置を示す正面図。 図5中の矢印VI方向から見た要部拡大側面図。 第3実施形態の上効き非常止め装置を示す正面図。 第4実施形態の上効き非常止め装置を示す正面図。 第5実施形態の上効き非常止め装置を示す正面図。 第6実施形態の上効き非常止め装置を示す正面図。 第7実施形態の上効き非常止め装置を示す正面図。 エレベータの全体構造を模式的に示す図。 特許文献2に記載されている上効き非常止め装置を示す正面図。 特許文献2に記載されている上効き非常止め装置を示す正面図。 特許文献2に記載されているローラ機構を示す斜視図。
符号の説明
1 メインシーブ
2 メインロープ
3 乗りかご
4 釣合錘
5 補償ロープ
6 張り車装置
7 ガイドレール
7a 案内部
8 支持枠
9 張り車
10 タイダウンばね
11 上効き非常止め装置
20 特許文献2に記載されている上効き非常止め装置
21 ベースプレート
21a 貫通孔
22L,22R ガイド部材
22a 傾斜面
23 くさび状部材
24L,24R ローラ機構
25 ローラ
26 保持具
27 板ばね
30 特許文献2に記載されている上効き非常止め装置
31 ローラ機構
32 ローラ
33 ガイド
34 ベース部
40 第1実施形態の上効き非常止め装置
41 ベースプレート
42L,42R ガイド部材
42a 傾斜面
43L,43R くさび状部材
44L,44R ローラ機構
45 上側部分
46 支持腕
47 引張りコイルばね(弾性伸張手段)
48 板ばね
50 第2実施形態の上効き非常止め装置
51 支持板
52 ボルト
60 第3実施形態の上効き非常止め装置
61 支持腕
62 支持ロッド
63 圧縮コイルばね(弾性圧縮手段)
70 第4実施形態の上効き非常止め装置
71 圧縮コイルばね(第2の弾性圧縮手段)
80 第5実施形態の上効き非常止め装置
81 支持腕
82 巻上手段
83 紐状体
90 第6実施形態の上効き非常止め装置
91 支持腕
92 第2の紐状体
100 第7実施形態の上効き非常止め装置
101 底蓋
102 圧縮コイルばね(付勢手段)
103 係合部材

Claims (9)

  1. エレベータを構成する昇降体が規定値を上回る速度で上昇し始めた非常時に作動して前記昇降体の上昇を停止させる上効き非常止め装置であって、
    ガイドレールに案内されて上下動するベースプレートと、
    前記ガイドレールと対向しつつ上方に向かって末広がりに開いている傾斜面を有した、前記ベースプレートに支持されたガイド部材と、
    前記ガイドレールと前記傾斜面との間の隙間内に配設されるとともに、非常時には前記傾斜面に沿って下方に移動して前記ガイドレールと摩擦係合するくさび状部材と、
    前記傾斜面および前記くさび状部材の対向表面によって挟持されつつその上を転動する多数のローラが保持体によって回転自在にかつ一体に保持されている、前記傾斜面と前記くさび状部材との間に介装されたローラ機構と、
    平常時には前記ローラ機構を前記ガイド部材に対して所定の上下方向位置に支持するとともに、非常時には前記くさび状部材の下方への移動に合わせて前記ローラ機構が前記傾斜面に沿って下方に移動できるように、前記保持体を前記ガイド部材に支持する支持手段と、
    を備えることを特徴とするエレベータの上効き非常止め装置。
  2. 前記ローラ機構は、
    その保持体が、前記傾斜面と前記くさび状部材の表面との間の隙間内において前記傾斜面に沿って上下方向に互いに平行に延びる一対の保持部材と、これらの保持部材を接続する接続部材とを有しており、
    かつ多数のローラは、その両端に設けられている支軸が前記一対の保持部材によってそれぞれ回転自在に支持されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載したエレベータの上効き非常止め装置。
  3. 前記支持手段は、
    前記ガイド部材に支持されて前記ローラ機構の上方に延びる支持腕と、
    その上端部が前記支持腕に接続されるとともにその下端部が前記ローラ機構に接続されて、前記ローラ機構が下方に移動するときに下方に弾性的に伸張する弾性伸張手段と、
    を有していることを特徴とする請求項1に記載したエレベータの上効き非常止め装置。
  4. 前記支持手段は、
    前記ガイド部材に支持されて前記ローラ機構の上方に延びる支持腕と、
    その下端部が前記ローラ機構に接続されて前記支持腕よりも上方に延びる支持ロッドと、
    前記支持ロッドの上端部と前記支持腕との間に介装され、前記ローラ機構が下方に移動するときに下方に弾性的に圧縮される弾性圧縮手段と、
    を有していることを特徴とする請求項1に記載したエレベータの上効き非常止め装置。
  5. 前記支持手段は、
    前記ローラ機構の下端部と前記ベースプレートとの間に介装され、前記ローラ機構が下方に移動するときに下方に弾性的に圧縮される第2の弾性圧縮手段を有していることを特徴とする請求項1に記載したエレベータの上効き非常止め装置。
  6. 前記支持手段は、
    前記ガイド部材に支持されて前記ローラ機構の上方に位置する巻上手段と、
    前記巻上手段によって上方に巻き上げられるとともにその先端が前記ローラ機構に接続され、前記ローラ機構が下方に移動するときに前記巻上手段から下方に延び出る紐状体と、
    を有していることを特徴とする請求項1に記載したエレベータの上効き非常止め装置。
  7. 前記支持手段は、
    前記ガイド部材に支持されて前記ローラ機構の上方に延びる支持腕と、
    その上端部が前記支持腕に接続されるとともにその下端部が前記ローラ機構に接続され、前記ローラ機構の下方への移動に伴って切断される第2の紐状体と、
    を有していることを特徴とする請求項1に記載したエレベータの上効き非常止め装置。
  8. 前記支持手段は、
    前記ローラ機構に対して進退自在に前記ガイド部材に支持されるとともに、前進して前記ローラ機構と上下方向に係脱自在に係合し、かつ前記ローラ機構が下方に移動するときにはそのカム面が前記ローラ機構に押動されて後退する係合部材と、
    前記係合部材を前記ローラ機構に向かって前方に付勢する付勢手段と、
    を有していることを特徴とする請求項1に記載したエレベータの上効き非常止め装置。
  9. 前記ローラ機構が前記支持手段により支持されて最も上方にあるときの位置を位置決めする、前記ガイド部材に取り付けられた位置決め手段をさらに備えることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載したエレベータの上効き非常止め装置。
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