JP2013191768A - 成膜装置、成膜方法及び半導体素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 反応室の設計変更を最小限度に留めつつ得られる製品の歩留まりを向上した成膜装置と、当該成膜装置を用いた成膜方法と、当該成膜方法により形成される薄膜を備えた半導体素子と、を提供する。
【解決手段】 成膜装置1は、供給ガスが内部に供給される反応室10と、反応室10内で基板Sを保持する基板保持部13と、反応室10内で基板保持部13に保持された基板Sの主面SFに対向する対向表面181を有する対向部材18と、を備える。成膜装置1では、基板保持部13に保持された基板Sの主面SFと、対向部材18の表面との間を供給ガスが流れる。また、対向部材18の対向表面181内の少なくとも一部の領域は凹凸加工され、当該領域における算術平均粗さが、1.0μm以上7.0μm以下になっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、気相成長によって基板に対して薄膜を形成する成膜装置及び成膜方法と、当該成膜方法により形成される薄膜を備えた半導体素子に関する。
発光ダイオードなどの発光素子や太陽電池などの受光素子などに代表される半導体素子の製造において、生産効率や形成される薄膜の膜質などの観点から、例えば有機金属気相成長(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)などの気相成長が広く利用されている(例えば、特許文献1参照)。具体的に例えば、MOCVDは、有機金属を含む原料ガスをキャリアガスと混合して反応室内に供給するとともに、反応室内で基板を加熱することで原料ガスを熱分解して、原料ガスに含まれる元素から成る生成物を基板の主面上に堆積させることで、薄膜を形成するものである。
特表2003−518199号公報
気相成長により薄膜を形成する成膜装置では、生成物が、基板の主面上だけではなく、反応室内にも堆積し得る。このような生成物の堆積を放置すると、やがて堆積した生成物が剥がれ、薄膜を形成している基板の主面上に対して粒状に付着する。そして、このような生成物の粒を含んだ半導体素子は正しく動作しないことが多いことから廃棄せざるを得ず、半導体素子の歩留まりが低下するため、問題となる。特に、基板の主面上に付着する生成物の粒の数が著しく多くなると、当該基板を用いて作製した半導体素子の全部を廃棄せざるを得なくなり、半導体素子の歩留まりが著しく低下するため、問題となる。
なお、この問題について、反応室内を設計変更することで、基板の主面上に付着する生成物の粒の数を低減することが考えられる。しかしながら、反応室内を大幅に設計変更すると、例えば、部材の強度が低下して破断し易くなることで成膜装置が故障し易くなったり、反応室内のガスの流れが変化することで基板の主面上に形成される薄膜の膜質が意図した通りにならなくなったりするため、問題となる。
本発明は、上記の問題点に鑑み、反応室の設計変更を最小限度に留めつつ得られる製品の歩留まりを向上した成膜装置と、当該成膜装置を用いた成膜方法と、当該成膜方法により形成される薄膜を備えた半導体素子と、を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、気相成長によって基板の主面上に薄膜を形成する成膜装置であって、前記薄膜を成す元素を含む供給ガスが内部に供給される反応室と、前記反応室内で、前記基板を保持する基板保持部と、前記反応室内で、前記基板保持部に保持された前記基板の前記主面に対向する表面である対向表面を有する対向部材と、を備え、前記基板保持部に保持された前記基板の前記主面と、前記対向部材の前記対向表面との間を前記供給ガスが流れ、前記対向部材の前記対向表面内の少なくとも一部の領域が凹凸加工され、当該領域における算術平均粗さが、1.0μm以上7.0μm以下であることを特徴とする成膜装置を提供する。
この成膜装置によれば、対向部材の対向表面に対する凹凸加工を最小限度に留めつつ、対向部材の対向表面から生成物が剥がれることを抑制することが可能になる。そのため、対向部材の強度を確保しつつ、基板の主面上に付着する生成物の粒の数を低減することが可能になる。
さらに、上記特徴の半導体発光素子は、前記対向部材が石英から成り、前記対向部材の前記対向表面内における凹凸加工された前記領域が、アルミナを用いたブラスト処理によって凹凸加工されていると、好ましい。
この成膜装置によれば、石英よりも硬いアルミナを用いたブラスト処理により凹凸加工することで、対向部材の対向表面を好適に荒らし、表面積を効果的に増大させることが可能になる。そのため、対向部材の対向表面内の凹凸加工された領域を、さらに生成物が剥がれにくい領域にすることが可能になる。
さらに、上記特徴の成膜装置は、前記対向部材の前記対向表面に対して投影した、前記基板保持部に保持された前記基板の前記主面の射影を、外径が10%増大するように拡大させた範囲の外周が、前記対向部材の前記対向表面内における凹凸加工された前記領域の外周よりも、内側に位置すると、好ましい。
この成膜装置によれば、対向部材の対向領域中の凹凸加工された領域が、基板の主面と比較して十分に広いものとなる。そのため、基板の主面の全面に付着する生成物の数を、低減することが可能になる。
さらに、上記特徴の成膜装置は、前記対向部材の前記対向表面における凹凸加工された前記領域の算術平均粗さが、3.0μm以上5.0μm以下であると、好ましい。
この成膜装置によれば、対向部材の強度をさらに確実に確保しつつ、基板の主面上に付着する生成物の粒の数をさらに確実に低減することが可能になる。
また、本発明は、上記の特徴の成膜装置を用いて、前記基板の前記主面上に前記薄膜を形成することを特徴とする成膜方法を提供する。
この成膜方法によれば、基板の主面上に薄膜を形成する際に、基板の主面上に付着する生成物の粒の数を低減することが可能になる。
また、本発明は、上記特徴の成膜方法により形成した前記薄膜を備えたことを特徴とする半導体素子を提供する。
この半導体素子によれば、生成物の粒が含まれている可能性が低い薄膜を備えるため、動作の信頼性を高いものとすることができる。
上記特徴の成膜装置によれば、対向部材の対向表面に対する凹凸加工を最小限度に留めることで対向部材の強度を確保しつつ、対向部材の対向表面から生成物が剥がれることを抑制することで基板の主面上に付着する生成物の粒の数を低減することが可能になる。したがって、反応室の設計変更を最小限度に留めつつ、得られる製品の歩留まりを向上することが可能になる。
本発明の実施形態に係る成膜装置の構造の一例を示す断面図。 図1の支持体について示す上面図。 対向部材の対向表面の算術平均粗さと基板の主面上に付着した粒数との関係を示すグラフ。 本発明の実施形態に係る成膜装置を用いた半導体素子の製造方法の一例について示す断面図。
<成膜装置>
最初に、本発明の実施形態に係る成膜装置について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る成膜装置の構造の一例を示す断面図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る成膜装置1は、蓋部101及び本体部102から成り内部に供給ガスが供給される反応室10と、蓋部101を貫通するように設けられて反応室10内に供給ガスを供給する供給管11と、反応室10の内部に設置される支持体12と、支持体12の上面(蓋部101と対向する面、以下同じ)側に設けられるとともに基板Sの主面SFが蓋部101側となるように保持する基板保持部13と、本体部102の底面(蓋部101と対向する面、以下同じ)を貫通するように設けられるとともに支持体12を回転駆動する回転軸14と、支持体12の下面(支持体12の上面に対して反対側となる面、以下同じ)側に設けられるとともに基板Sを加熱する加熱部15と、本体部102の底面を貫通するように設けられるとともに反応室10の外部に供給ガスを排気する排気管16と、反応室10内の状態を監視する監視部17と、反応室10内で基板保持部13に保持された基板Sの主面SFと対向する対向部材18と、を備える。
供給ガスは、基板Sの主面SF上に形成しようとする薄膜を成す元素を含むガスである。例えば供給ガスは、薄膜を成す元素を含む原料ガスと、当該原料ガスを輸送するためのキャリアガスとの混合ガスから成る。図1中に示す太線の矢印は、供給ガスが流れる方向を示したものである。この矢印によって示すように、供給ガスは、基板保持部13に保持された基板Sの主面SFと、対向部材18の基板Sの主面SFに対向する対向表面181との間を流れる。
反応室10は、円板状の蓋部101と、蓋部101が取り付けられる側が開口した円筒状の本体部102と、から成る。蓋部101及び対向部材18は、供給管11を貫通させるために中央部分が開口している。また、本体部102の底面は、排気管16を貫通させるために外周付近が開口しているとともに、回転軸14を貫通させるために中央部分が開口している。
支持体12は、本体部102の内側に配置されるとともに、その上面には円形状かつ凹状の基板保持部13が設けられ、その下面には回転軸14が取り付けられている。この支持体12について、図2を参照して説明する。図2は、図1の支持体について示す上面図である。なお、図2は、図1中の支持体12を、蓋部101側から見た図である。
図2に示すように、支持体12の上面には、6個の基板保持部13が円周方向に沿って等間隔で配置されており、基板保持部13が成す凹部に基板Sが収容されて保持される。支持体12は、下面に取り付けられている回転軸14から動力を受けて回転する(図中のR1方向)。同時に、基板保持部13も、基板Sを保持した状態で、支持体12と同方向に回転する(図中のR2方向)。
加熱部15は、円環状のコイルから成る。例えば、支持体12が黒鉛の表面にSiCをコーティングしたものから成る場合、加熱部15を成すコイルに電流を流すと黒鉛が誘導加熱され、さらにその熱によって基板Sが加熱される。
排気管16は、本体部102の外周に沿って設けられた円環状であり、回転する支持体12に接触しない構造になっている。さらに、排気管16は、基板保持部13付近までせり出さない構造になっており、基板Sの主面SF上への薄膜の形成を妨げることがないようになっている。
監視部17は、例えば光学式の監視方法により、反応室10の内部の状態(例えば、基板Sの主面SF上に形成される薄膜の状態や、基板Sの反りや表面温度など)を監視する。監視部17は、蓋部101の上面(反応室10の外側となる面、以下同じ)に対して取り付けられる。なお、監視部17が反応室10の内部を監視するために、蓋部101及び対向部材18の一部が開口している。
対向部材18は、蓋部101の下面(反応室10の内側となる面、以下同じ)に対して取り付けられる。この対向部材18は、蓋部101の下面に生成物が付着及び堆積することを防止する。対向部材18は、中央部分と監視部17の直下とに開口を有した円板状であり、その外径は例えば350mm以上450mm以下である。なお、対向部材18は、不純物濃度を低くするとともに耐久性を高くする観点から、石英から成るものとすると、好ましい。
上述のように、対向部材18の対向表面181と、基板Sの主面SFとの間を、供給ガスが通過するため、両者には生成物が形成され易いが、対向部材18は基板Sのように加熱されていない。そのため、対向部材18の対向表面181には、不安定な膜質の(例えば、結晶化していない)生成物が不均一に形成される。そして、このようにして形成された生成物は、形成された表面(対向部材18の対向表面181)から剥がれ易くなっており、剥がれた生成物は対向する面(基板Sの主面SF)に付着し易くなる。
そこで、本発明の実施形態に係る成膜装置1では、対向部材18の対向表面181に対して凹凸加工を施すことで表面積を増大させ、それによって対向表面181から生成物が剥がれることを抑制する。なお、対向部材18の対向表面181に対する凹凸加工は、例えば石英よりも硬いアルミナ等を用いたブラスト処理によって行うことが可能である。
ブラスト処理は、蓋部101に取り付ける前の対向部材18の対向表面181に対して、ブラストガンを用いてブラスト材(例えば、アルミナ)を噴射することで行われる。このとき、より均一に対向表面181が凹凸加工されるようにするべく、対向部材18を回転させながらブラスト材を定位置に噴射すると、好ましい。なお、ブラスト処理後は、ブラシを用いて対向部材18の表面に残った塵などを取り除いた上で、超音波洗浄機を用いて洗浄する。そして、加熱処理を行うことで、対向部材18に付着した水分を除去する。
対向部材18の対向表面における凹凸の好適な条件について、図3を参照して説明する。図3は、対向部材の対向表面の算術平均粗さと基板の主面上に付着した粒数との関係を示すグラフである。なお、図3に示すグラフは、対向表面181に対して凹凸加工を施していない対向部材18(例えば、算術平均粗さRaが0μm以上0.08μm以下)を用いて、所定の時間だけ基板Sの主面SF上に薄膜を形成した場合における、基板Sの主面SF上に付着した生成物の粒の数の平均値を100%として規格化したものである。また、図3のグラフに示す算術平均粗さRaの値は、触針法によって求めた粗さ曲線を用いて算出したものである。
図3に示すように、対向部材18の対向表面181の算術平均粗さRaを1.0μm以上にすると、基板Sの主面SF上に付着した生成物の粒の数を、劇的に(具体的には70%程度)低減することが可能になる。より確実には、対向部材18の対向表面181の算術平均粗さRaを1.5μm以上にすることで、基板Sの主面SF上に付着した生成物の粒の数を劇的に低減することが可能になる。
ただし、対向部材18の強度を確保する(破断などを防止する)観点から、対向部材18の対向表面181の算術平均粗さRaは、7.0μm以下にする。
対向部材18の対向表面181の算術平均粗さRaは、ブラスト材の粒径を適宜選択することで、所望の大きさにすることが可能である。具体的に例えば、使用するブラスト材の平均粒径を小さくするほど、対向部材18の対向表面181の算術平均粗さRaを小さくすることが可能である。
以上のように、本発明の実施形態に係る成膜装置1では、対向部材18の対向表面181に対する凹凸加工を最小限度に留めることで対向部材18の強度を確保しつつ、対向部材18の対向表面181から生成物が剥がれることを抑制することで基板Sの主面SF上に付着する生成物の粒の数を低減することが可能になる。したがって、反応室10の設計変更を最小限度に留めつつ、得られる製品の歩留まりを向上することが可能になる。
なお、対向部材18の対向表面181の算術平均粗さRaは、3.0μm以上5.0μm以下にすると、好ましい。この場合、対向部材18の強度をさらに確実に確保しつつ、基板Sの主面SF上に付着する生成物の粒の数をさらに確実に低減することが可能になる。
また、石英から成る対向部材18の対向表面181を、石英よりも硬いアルミナを用いたブラスト処理によって凹凸加工すると、対向部材18の対向表面181を好適に荒らし、表面積を効果的に増大させることが可能になるため、好ましい。この場合、対向部材18の対向表面181を、さらに生成物が剥がれにくくすることが可能になる。
また、成膜装置1は、所定の使用時間が経過する毎に、蓋部101から対向部材18を取り外すとともに、対向表面181に付着した生成物を除去すると、好ましい。この場合、対向部材18の対向表面181の蓄積能力を超えて生成物が蓄積されることを防止することが可能になり、対向部材18の対向表面181から剥がれた生成物の粒が基板Sの主面SFに付着することを、抑制することが可能になる。
また、対向部材18の対向表面181は、全面を凹凸加工してもよいが、一部の領域を凹凸加工してもよい。ただし、対向部材18の対向表面181に対して投影した、基板保持部13に保持された基板Sの主面SFの射影を、外径が10%増大するように拡大させた範囲の外周が、対向部材18の対向表面181内における凹凸加工された領域の外周よりも、内側に位置するようにすると、好ましい。この場合、対向部材18の対向領域181中の凹凸加工された領域が、基板Sの主面SFと比較して十分に広いものとなる。そのため、基板Sの主面SFの全面に付着する生成物の数を、低減することが可能になる。
<半導体素子の製造方法>
次に、本発明の実施形態に係る成膜装置1を用いた半導体素子の製造方法について、図面を参照して説明する。図4は、本発明の実施形態に係る成膜装置を用いた半導体素子の製造方法の一例について示す断面図である。なお、以下では説明の具体化のため、窒化物半導体の発光素子の製造方法について例示するが、本発明の実施形態に係る成膜装置1は、窒化物半導体の発光素子以外の半導体素子の製造においても、適用可能である。
図4(a)に示すように、最初に図1に示す成膜装置1を用いて、例えばサファイアなどから成る基板21の主面上に薄膜を形成する。図2に例示したように、支持体12には基板保持部13が6個形成されている。そのため、それぞれの基板保持部13に対して1枚ずつ、計6枚の基板21を、同時に成膜装置1に配置することが可能である。なお、基板21は、サファイアなどの基板材料のみから成るものであってもよいが、例えば、窒化物半導体などから成るバッファ層を基板材料上に形成したものであってもよい。
まず、成膜装置1において、加熱部15に電流を流すことにより、基板21を所定の温度まで加熱する。そして、供給管13から反応室10の内部に、n型コンタクト層22を形成するための有機金属ガスおよび窒素原子を含む供給ガスを継続的に供給することで、n型コンタクト層22を基板21の主面上に形成する(エピタキシャル成長させる)。このとき、反応室10内の供給ガスは、排気管16から反応室10の外部に継続的に排気される。
以降同様に、供給ガスを順次切り替えることで、n型クラッド層23、複数の障壁層24a及び複数の井戸層24bを交互に組み合わせて成る発光層、p型クラッド層25、p型コンタクト層26を、この順番に形成してウエハを作製する。
次に、図4(b)に示すように、成膜装置1から取り出したウエハにおいて、p型コンタクト層26上の一部の領域に透明電極27を形成する。また、透明電極27を形成しない一部の領域に対して、n型コンタクト層22が露出するまでエッチングを行う。さらに、透明電極27上に正極ボンディングパッド28を形成するとともに、露出させたn型コンタクト層22上に負極ボンディングパッド29を形成する。そして、最後にウエハを分割することで、発光素子20を製造する。
このようにして製造される発光素子20は、成膜装置1によって形成されることで生成物の粒が含まれている可能性が低い薄膜22〜26を備える。そのため、発光素子20は、動作の信頼性を高いものとすることができる。
なお、上記のように発光素子20を製造するとき、成膜装置1において基板21の主面上に薄膜22〜26を形成する際に、窒素及び水素から成るキャリアガスで液体の有機金属をバブリングさせて得られるガスと、ドーパント供給ガスと、アンモニア(窒素原子を含むガス)と、を含む供給ガスを用いてもよい。
上記の有機金属として、例えばトリメチルガリウム、トリエチルガリウム、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリメチルインジウム、トリエチルインジウムなどを用いてもよい。また、n型ドーパントを供給するための上記のドーパント供給ガスとして、例えばモノシラン、ジシラン、ゲルマンガス、テトラメチルゲルマニウム、テトラエチルゲルマニウムなどを用いてもよい。また、p型ドーパントを供給するための上記のドーパント供給ガスとして、例えばビスシクロペンタジエニルマグネシウム、ビスエチルシクロペンタジエニルマグネシウムなどを用いてもよい。
<変形等>
本発明の実施形態として、反応室10内に対向部材18を備えた構造の成膜装置1を例示したが、本発明はこのような構造以外の成膜装置にも適用可能である。具体的に例えば、全体が石英から成る反応管内に基板を配置し、反応管内に供給ガスを流すことで基板の主面上に薄膜を形成する成膜装置にも、本発明を適用することが可能である。この場合、基板の主面と対向する反応管の内壁が、上述した対向部材18の対向表面181(図1参照)に相当するため、当該内壁を凹凸加工すればよい。
本発明に係る成膜装置及び成膜方法は、発光素子などの半導体素子の製造に用いる成膜装置及び成膜方法に利用可能である。
1 : 成膜装置
10 : 反応室
101 : 蓋部
102 : 本体部
11 : 供給管
12 : 支持体
13 : 基板保持部
14 : 回転軸
15 : 加熱部
16 : 排気管
17 : 監視部
18 : 対向部材
181 : 対向表面
S : 基板
SF : 主面
R1,R2 : 回転方向

Claims (6)

  1. 気相成長によって基板の主面上に薄膜を形成する成膜装置であって、
    前記薄膜を成す元素を含む供給ガスが内部に供給される反応室と、
    前記反応室内で、前記基板を保持する基板保持部と、
    前記反応室内で、前記基板保持部に保持された前記基板の前記主面に対向する表面である対向表面を有する対向部材と、を備え、
    前記基板保持部に保持された前記基板の前記主面と、前記対向部材の前記対向表面との間を前記供給ガスが流れ、
    前記対向部材の前記対向表面内の少なくとも一部の領域が凹凸加工され、当該領域における算術平均粗さが、1.0μm以上7.0μm以下であることを特徴とする成膜装置。
  2. 前記対向部材が石英から成り、前記対向部材の前記対向表面内における凹凸加工された前記領域が、アルミナを用いたブラスト処理によって凹凸加工されていることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  3. 前記対向部材の前記対向表面に対して投影した、前記基板保持部に保持された前記基板の前記主面の射影を、外径が10%増大するように拡大させた範囲の外周が、
    前記対向部材の前記対向表面内における凹凸加工された前記領域の外周よりも、内側に位置することを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
  4. 前記対向部材の前記対向表面における凹凸加工された前記領域の算術平均粗さが、3.0μm以上5.0μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の成膜装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の成膜装置を用いて、前記基板の前記主面上に前記薄膜を形成することを特徴とする成膜方法。
  6. 請求項5に記載の成膜方法により形成した前記薄膜を備えたことを特徴とする半導体素子。
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