JP2009054984A - 成膜装置部品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】成膜装置に用いる成膜装置部品表面に堆積膜が付着し、それらが剥離することによって装置内の発塵となり、成膜処理する製品の汚染原因となっていた。またその様な汚染を防止するため、装置に用いる部品に堆積膜が僅かに付着する度に頻繁に交換することが必要となり、生産性の低下をもたらしていた。
【解決手段】表面を粗面化した石英ガラス基材又は石英ガラス基材表面に深さ50μm以上のクラックがない石英ガラス基材上に、シリコン溶射膜を形成させた成膜装置部品は、成膜中に堆積膜が厚く堆積しても、石英ガラス基材と堆積膜との熱膨張差、あるいは堆積膜に内在する応力を緩和し、堆積膜の保持性が高く、堆積膜の剥離によるパーティクルを減らし、装置の連続使用期間を特に長くする事ができる。
【選択図】なし
【解決手段】表面を粗面化した石英ガラス基材又は石英ガラス基材表面に深さ50μm以上のクラックがない石英ガラス基材上に、シリコン溶射膜を形成させた成膜装置部品は、成膜中に堆積膜が厚く堆積しても、石英ガラス基材と堆積膜との熱膨張差、あるいは堆積膜に内在する応力を緩和し、堆積膜の保持性が高く、堆積膜の剥離によるパーティクルを減らし、装置の連続使用期間を特に長くする事ができる。
【選択図】なし
Description
本発明は、半導体製造における成膜装置、例えば、LP−CVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)装置や、ALD(Atomic Layer Deposition)装置に好適な石英ガラス基材よりなる部品に係り、これらの装置に用いた場合に当該部品からの発塵が極めて少ないものを提供するものである。
半導体等の製造において、高温で窒化珪素などの成膜の際には、耐熱性に優れ、かつ加工し易いガラス製の成膜装置部品、例えば石英ガラス製や耐熱ガラス製の反応管が主に用いられている。これらの成膜では、目的とする成膜基板だけでなく成膜装置部品である反応管にも堆積膜が付着していた。その結果、成膜操作を重ねることにより反応管に付着した堆積膜が厚くなり、当該膜と石英ガラスとの熱膨張率の差により、反応管にひびが入ったり堆積膜が剥離して発塵し、成膜基板を汚染するという問題があった。
このような堆積膜の保持性を向上した部品として、例えば、プラズマ溶射法により、石英ガラス表面に石英ガラス溶射膜を形成した石英ガラス部品(例えば、特許文献1参照)、部品表面にイットリア・ジルコニア等のセラミックス材料をプラズマ溶射した部品(例えば、特許文献2参照)や、石英ガラス表面に、突起状の石英ガラス溶射物を島状に配置することで、堆積膜の保持効果を高め、パーティクル発生を抑制した石英ガラス部品(例えば、特許文献3参照)、ブラスト処理による粗面化をした石英ガラス部品、或いはブラスト処理後に酸エッチング処理を施した石英ガラス部品(例えば、特許文献4参照)等が知られている。
上記の島状の突起からなる石英ガラス溶射物を石英ガラス表面上に形成した石英ガラス部品を窒化珪素の成膜装置の治具として使用した場合において、窒化珪素膜が堆積しても、基材である石英ガラスと堆積膜との熱膨張差、あるいは堆積膜に内在する応力を緩和させ、従来部品より堆積膜へのクラックの発生が減り、窒化膜の剥離がない成膜装置部品を得ることができた。
しかし、付着した堆積膜が更に厚く堆積すると、基材である石英ガラスと堆積膜との熱膨張差、あるいは堆積膜に内在する応力が予想以上に大きくなり、堆積膜にクラックが発生しやすくなり、堆積膜が剥離して発塵し、成膜基板を汚染するという問題が生じ、更なる改良が必要となった。
本発明は、上述問題点を鑑みなされたものであり、窒化珪素の成膜工程において、堆積膜の剥離によるパーティクル発生が極めて少ない石英ガラス基材を用いてなる成膜装置部品及びその製造方法に関するものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、表面を粗面化した石英ガラス基材上に相対密度、膜厚を規定したシリコンの溶射膜を形成することで、堆積膜が厚く堆積しても石英基材と堆積膜との熱膨張差、あるいは堆積膜に内在する応力が緩和され、堆積膜が剥離して発塵の原因となりにくい成膜装置部品を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
さらに、本発明者らは、石英ガラス基材表面に、深さ50μm以上のクラックがない石英ガラス基材上に、シリコン溶射膜を形成させてなる成膜装置部品が、窒化珪素膜等の堆積膜の応力による堆積膜のクラックの発生を抑制し、また、石英ガラス基材にクラックが存在しないか、存在してもその深さが浅いために、シリコン溶射膜と石英ガラス基材との熱膨張差に起因する基材上でのクラック発生が抑制され、基材が破損することがないことを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第1発明としては、表面を粗面化した石英ガラス基材上に、シリコン溶射膜を形成させた成膜装置部品であって、当該溶射膜の相対密度が70〜95%、膜厚が10〜300μmの範囲であることを特徴とする成膜装置部品に関するものである。
また、第2発明としては、石英ガラス基材表面に、深さ50μm以上のクラックがない石英ガラス基材上に、シリコン溶射膜を形成させてなる成膜装置部品に関する。
以下、本発明を詳細に説明する。
図1は、石英ガラス基材10上にシリコンの溶射膜11が形成された成膜装置部品の模式図を示す。
第1発明においては、表面を粗面化した石英ガラス基材上にシリコンの溶射膜を設ける。シリコンは、高温での環境でも組成の変化が極力少なく安定した材料であり、半導体製造装置で使用される部品からの不純物汚染はできるだけ抑える必要があることから純度の高い溶射材料を得ることが容易である。
また、シリコンは、窒化珪素のCVD成膜で発生する堆積膜を構成する一つの元素であり、ウエハー等の基材への汚染が低いものとして使用できる。高純度のシリコンを用いることで純度の高い溶射材料を得ることが容易である。また、シリコンは窒化珪素膜やシリコンの堆積膜、基材である石英ガラスの応力に対する耐性が高い。
第1発明におけるシリコン溶射膜中のカルシウム、クロム、銅、鉄、カリウム、マグネシウム、ナトリウムの不純物濃度がそれぞれ10ppm以下であることが好ましい。不純物濃度が10ppmを越えると半導体製品に影響し製品の特性に影響する場合がある。通常半導体製造装置で使用される部品は、不純物の少なく純度の高い材料が求められるからである。
第1発明におけるシリコン溶射膜の相対密度は、70〜95%である。相対密度が95%を超えると、溶射膜が緻密になり温度変化による熱歪みや堆積膜に内在する応力が溶射膜で緩和されにくくなり堆積膜にクラックが入りやすくなって堆積膜が剥離して発塵の原因となり、相対密度が70%より小さくなると、溶射膜が弱く十分な膜として形成されない。
第1発明におけるシリコン溶射膜の厚みは、10〜300μmの範囲であり、好ましくは、10〜100μmの範囲である。300μmを超えると溶射膜自体の内在する応力が大きくなり石英ガラス基材との密着性、さらに溶射膜と堆積膜の密着性が低下し、10μmより小さくなると基材上に溶射膜が均一に形成されず、一部で基材表面が露出することから、石英ガラス基材と堆積膜との熱膨張差、あるいは堆積膜に内在する応力が緩和されにくくなり堆積膜にクラックが入りやすく堆積膜が剥離して発塵する。
第1発明の成膜装置部品に用いる石英ガラス基材としては、その表面を粗面化したものを使用する。表面を粗面化する方法としては、例えば、石英ガラス基材表面にブラストを照射する方法や、石英ガラス基材表面に、石英ガラスの溶射膜を形成する方法等を例示することができる。石英ガラス基材と石英ガラスの溶射膜との密着性をより向上させるために、その表面をブラスト処理した石英ガラス基材を用いることが好ましい。
また、ブラスト処理後または石英ガラスを溶射した後、その表面を5重量%のフッ化水素酸水溶液で30分洗浄することにより、表面の清浄化を行うことが好ましい。
石英の溶射膜としては、例えば、溶射により石英ガラスからなる島状の突起を形成したものが好ましく、その形成方法としては、例えば、特許文献3に示したような方法を例示することができる。突起の性状としては、突起の幅の平均値が3μm以上10μm未満、突起の最大幅の5点平均値が80μm以下、突起の密度の平均値が1000〜6000個/mm2、基材に対する突起の面積占有率が10〜50%のものが好ましい。
図2は、石英ガラス基材20上に石英ガラスからなる島状の突起物からなる溶射膜21が形成され、その上にシリコン溶射膜22が形成された成膜装置部品の模式図を示す。
また、粗面化した石英ガラス基材の表面の算術平均粗さRaは0.5μm以上であることが好ましい。0.5μm未満の場合、基材と溶射膜の密着性が低下し、石英ガラス基材と堆積膜との熱膨張差、あるいは堆積膜に内在する応力により溶射膜や堆積膜が剥離して発塵する場合がある。
ここで、算術平均粗さRaの測定方法について説明する。Raとは、測定される断面曲線から、カットオフ値λcの高域フィルタによって長波長成分を遮断して得られた輪郭曲線(粗さ曲線)の基準長さにおける高さの絶対値の平均値である。Raが2μmより大きく10μm以下の場合、粗さ曲線の基準長さを2.5mmとし、粗さ曲線の評価長さを12.5mmとした。また、Raが10μmより大きく80μmより小さい場合、粗さ曲線の基準長さを8mmとし、粗さ曲線の評価長さを40mmとした。カットオフ値は、基準長さと同じ値とした。なお、Raの測定は、JIS0601:2001に基づき、例えば、株式会社ミツトヨ製の表面粗さ測定器、商品名「SV−3100」等を使用して測定することができる。
一方、第2発明の成膜装置部品は、石英ガラス基材表面に、深さ50μm以上のクラックがない石英ガラス基材上に、シリコン溶射膜を形成させてなるものである。クラックの深さが50μm以上であると、シリコン溶射膜と石英ガラス基材の熱膨張差により元々あった基材のクラックが大きくなり、溶射膜が剥離したり、石英ガラス基材が破損する場合があるので、クラックの深さは30μm以下であることが好ましい。。
なお、石英ガラス基材表面上のクラックの深さは、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)により基材断面を観察することにより、測定することができる。また、本発明でいうクラックの深さとは、基材表面から基材内部に走った割れの長さををいう。
深さ50μm以上のクラックがない石英ガラス基材を得るためには、例えば、石英ガラス基材を研磨加工や研削加工して、深さ50μm以上のクラックを消失させる方法を例示することができる。通常、基材表面には傷やクラックが存在し、深い傷やクラックがあると、その上に形成した溶射膜や堆積した堆積膜の応力によりクラックが広がり、基材が傷んで破損することがある。そのため、ファイヤーポリッシュ処理等を行うことで、基材の傷やクラックが存在しない状態、又は傷やクラックの痕跡を浅くした状態とすることで、シリコン溶射膜と石英ガラス基材との熱膨張差による、基材のクラックが発生しにくくなる。
なお、上記のファイヤーポリッシュ処理とは、酸素ガスや酸水ガスなどを用いた酸水素バーナーにて基材表面を炙り、基材表面温度を基材材料である石英ガラスの融点以上にすることで基材表面を溶融させ、表面の凹凸を滑らかに加工したり、傷やクラックを除去あるいは浅くし、平滑な面に仕上げる方法である。
第2発明においても、石英ガラス基材上に設ける溶射膜はシリコンである。シリコンは、高温での環境でも組成の変化が極力少なく安定した材料であり、半導体製造装置で使用される部品からの不純物汚染はできるだけ抑える必要があることから純度の高い溶射材料を得ることが容易である。
また、シリコンは、窒化珪素のCVD成膜で発生する堆積膜を構成する一つの元素であり、ウエハー等の基材への汚染が低いものとして使用できる。高純度のシリコンを用いることで純度の高い溶射材料を得ることが容易である。また、シリコンは窒化珪素膜やシリコンの堆積膜、基材である石英ガラスの応力に対する耐性が高い。
第2発明におけるシリコン溶射膜中のカルシウム、クロム、銅、鉄、カリウム、マグネシウム、ナトリウムの不純物濃度がそれぞれ10ppm以下であることが好ましい。不純物濃度が10ppmを越えると半導体製品に影響し製品の特性に影響する場合がある。通常半導体製造装置で使用される部品は、不純物の少なく純度の高い材料が求められるからである。
第2発明におけるシリコン溶射膜の相対密度は、70〜95%が好ましい。相対密度が95%を超えると溶射膜が緻密になり温度変化による熱歪みや堆積膜に内在する応力が溶射膜で緩和されにくくなり堆積膜にクラックが入りやすくなって堆積膜が剥離して発塵が起こる可能性があり、相対密度が70%より小さくなると溶射膜が弱く十分な膜として形成されないことがある。
更に、第2発明におけるシリコン溶射膜の厚みは、10〜300μmの範囲が好ましく、10〜100μmの範囲が更に好ましい。厚みが300μmを超えると溶射膜自体の内在する応力が大きくなり石英ガラス基材との密着性、さらに溶射膜と堆積膜の密着性が低下する場合があり、10μmより小さくなると基材上に溶射膜が均一に形成されず、一部で基材表面が露出することから、石英ガラス基材と堆積膜との熱膨張差、あるいは堆積膜に内在する応力が緩和されにくくなり堆積膜にクラックが入りやすく堆積膜が剥離して発塵するおそれがある。
第1発明及び第2発明において形成された、シリコン溶射膜と石英ガラス基材との界面には隙間がないことが好ましい。隙間が発生すると溶射膜と基材との密着性が低下し剥離しやすくなる。隙間の有無の確認方法は、断面を研磨加工し、SEMなどで観察することが可能である。
なお、第1発明において、粗面化した石英ガラス基材上に設ける溶射膜としてシリコンを用いたが、シリコンのかわりにイットリアを用いてもよい。イットリアは高温での環境でも組成の変化が極力少なく安定した材料であり、半導体製造装置で使用される部品からの不純物汚染はできるだけ抑える必要があることから純度の高い溶射材料を得ることが容易である。
イットリア溶射膜中のカルシウム、クロム、銅、鉄、カリウム、マグネシウム、ナトリウムの不純物濃度としては、それぞれが10ppm以下であることが好ましい。不純物濃度が10ppmを越えると半導体製品に影響し製品の特性に影響する場合がある。通常半導体製造装置で使用される部品は、不純物の少なく純度の高い材料が求められる。
また、イットリア溶射膜の相対密度は、70〜95%である。相対密度が95%を超えると、溶射膜が緻密になり温度変化による熱歪みや堆積膜に内在する応力が溶射膜で緩和されにくくなり堆積膜にクラックが入りやすくなって堆積膜が剥離して発塵の原因となり、相対密度が70%より小さくなると、溶射膜が弱く十分な膜として形成されない。
更に、イットリア溶射膜の厚みは、10〜300μmの範囲であり、好ましくは、10〜100μmの範囲である。300μmを超えると溶射膜自体の内在する応力が大きくなり石英ガラス基材との密着性、さらに溶射膜と堆積膜の密着性が低下することがある。また、10μmより小さくなると基材上に溶射膜が均一に形成されず、一部で基材表面が露出することから、石英ガラス基材と堆積膜との熱膨張差、あるいは堆積膜に内在する応力が緩和されにくくなり堆積膜にクラックが入りやすく堆積膜が剥離して発塵する。
イットリア溶射膜を用いる場合、石英ガラス基材としては、第1発明でシリコン溶射膜を設ける際に使用する、表面を粗面化されたものを同様に用いることができる。石英ガラス基材の表面を粗面化した場合、その表面の算術平均粗さRaは0.5μm以上であることが好ましい。0.5μm未満の場合、基材と溶射膜の密着性が低下し、石英ガラス基材と堆積膜との熱膨張差、あるいは堆積膜に内在する応力により溶射膜や堆積膜が剥離して発塵する場合がある。また、ブラスト処理後または石英ガラスを溶射した後、その表面を5重量%のフッ化水素酸水溶液で30分洗浄することにより、表面の清浄化を行うことが好ましい。
続いて、本発明の成膜装置部品の製造方法について説明する。
第1発明において得られる成膜装置部品は、表面を粗面化した石英ガラス基材上に、溶射法によってシリコンの溶射膜を形成した後に、1000〜1200℃の温度範囲で熱処理を行うことを特徴とする。1000〜1200℃の温度範囲で、好ましくは1〜2時間の熱処理によって、石英ガラス基材とシリコン又はイットリアの溶射膜との密着を高めることができ、さらに、溶射膜を形成した際や石英基材表面に石英溶射膜を形成させた際に、石英基材に滞留した歪みを解消させるアニール効果を期待することができる。
一方、第2発明において得られる成膜装置部品は、石英ガラス基材表面に、深さ50μm以上のクラックがない石英ガラス基材表面に、溶融したシリコン粉末を大気圧でプラズマ溶射しながら、溶融したシリコン粉末が石英基材に到達する直前にプラズマジェットをカットしてシリコン溶射膜を基材上に形成させることを特徴とする。
従来のシリコン溶射条件は、プラズマ出力を上げるとプラズマが広がるため、プラズマの高温領域が広がり、溶融した溶射材料であるシリコン粒子が飛行中に酸化しやすくなり、形成された溶射膜と基材の密着性が低下してしまうことがあった。また、プラズマの熱が基材に直接当たることから基材表面が高温となり、形成した溶射膜が基材から剥離しやすかった。そこで、出力を下げるとシリコン材料は酸化しないが、基材に到達しても十分基材との密着性が得られなかった。
そこで、第2発明では、プラズマジェットを途中で、圧縮ガス等によりカットすることで、溶融したシリコン粉末が酸化しにくくなる。さらに、プラズマの熱が基材に直接当たることを防ぎ、基材温度の上昇を抑えることが出来ることから、温度上昇などで基材と溶射膜の剥離が発生することがない。よって、プラズマ出力を上げることが可能となり、充分溶融したシリコン粉末のみが石英基材に到達することで、安定した溶射膜の形成が可能となり、基材と密着性の高い溶射膜の形成が可能となった。。
プラズマジェットをカットするためには、例えば、圧縮ガス等を吹き付ければよいが、例えば、図8に示す複トーチ型プラズマ溶射装置において、プラズマをカットする位置80は、溶射ガンの先端から10から50mmの位置が好ましい。圧縮ガスの種類は空気または窒素ガスが好ましく、プラズマジェットをカットする圧縮ガスの流量は100〜400リットル/分が好ましい。
第1発明及び第2発明で使用するシリコン粉末は、平均粒径が1〜200μmの範囲であることが好ましい。平均粒径が200μmを越えると、溶射膜を均一に形成するのが難しくなり、形成されていない基材部分にクラックが発生しやすくなる。一方、1μm未満では、溶射方法による溶射膜の形成が難しくなる。
第1発明及び第2発明共に、本発明で用いる石英ガラス基材は、基材表面に付着している異物などを除去し、基材表面を清浄した後に、シリコン溶射膜を形成することが好ましい。基材表面を清浄化することで、基材表面にシリコン溶射膜を形成しても密着性を高めることができる。清浄化の方法として、フッ化水素酸水溶液に浸して洗浄する方法が好ましい。フッ化水素酸水溶液に過酸化水素、硝酸、硫酸、塩酸を加えても良い。さらに、上記酸洗浄前に水酸化ナトリウムなどのアルカリ洗浄を行っても良い。また、他の清浄化の方法として、UV光を用いた清浄方法や、プラズマを用いた清浄方法で行っても良い。
また、得られた成膜装置部品は、最後に、フッ化水素酸水溶液に浸して洗浄することが好ましい。石英ガラス基材上に形成されたシリコン溶射膜をフッ化水素酸に浸すと、表面などに付着している付着の弱い溶射膜や異物を除去出来ることから自らパーティクルの発生を防ぐことが出来る。さらに、フッ化水素酸水溶液に過酸化水素、硝酸、硫酸、塩酸を加えても良い。
第1発明及び第2発明において示した成膜装置部品は、半導体製造におけるLP−CVD、ALDの成膜装置に好適に使用可能である。成膜装置部品の使用方法としては、当該装置内で成膜する製品基板以外で、膜状物質が堆積する部分に用いる部品として用いることができる。例えば反応管などの石英管や石英ボート、または台座として用いることが挙げられる。特に窒化珪素を高温で成膜する成膜装置において、本発明の溶射膜を形成した石英製の反応管などの石英管を使用すれば、成膜装置部品に堆積した堆積膜のクラックや剥がれがなく、パーティクルの発生がなく、長時間の連続成膜が可能な装置となり得る。
図3にLP−CVD装置の部品構成図を示す。ここで示す石英管とは、堆積膜が良く堆積する内部に設置された石英管30であるが、外側の一部にも堆積膜が形成されることから外側の石英管31にも使用できる。またここで示す石英ボートとは、成膜するウエハー基板32を支持する石英ガラス治具33である。さらにここで示す台座とは、石英ボートを支える土台34である。
本発明の製膜装置部品は、部品上に堆積する付着物の保持性が十分高いことから、成膜装置、特に窒化珪素を製膜するための製膜装置等に使用した際、付着物の剥離によるパーティクルを減らし、装置の連続使用期間を特に長くすることができる。
本発明を実施例に基づき更に詳細に説明するが本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
図4に示すようなプラズマ溶射装置を用いて、プラズマガス42として窒素170SLM、水素を30SLM流し、溶射距離44を100mmとし、140kWのパワーで熱プラズマを生成し、平均粒径が3μmのシリコン(熱膨張係数3.3×−6/K)粉末材を用いて、粉末供給量を3g/分とし、速度を400mm/秒、ピッチ4mmで溶射ガンを移動させながら、予めブラスト処理により、表面粗さRa:0.5μmに粗面化された10cm角の石英基材上に膜厚50μmのシリコン溶射膜を形成した。
図4に示すようなプラズマ溶射装置を用いて、プラズマガス42として窒素170SLM、水素を30SLM流し、溶射距離44を100mmとし、140kWのパワーで熱プラズマを生成し、平均粒径が3μmのシリコン(熱膨張係数3.3×−6/K)粉末材を用いて、粉末供給量を3g/分とし、速度を400mm/秒、ピッチ4mmで溶射ガンを移動させながら、予めブラスト処理により、表面粗さRa:0.5μmに粗面化された10cm角の石英基材上に膜厚50μmのシリコン溶射膜を形成した。
溶射後、基材を熱処理炉に入れて1150℃、1時間加熱した。出来上がった試料を純水で超音波洗浄し、乾燥後させた。得られた溶射膜の相対密度は、80%であった。また、溶射膜中のカルシウム、クロム、銅、鉄、カリウム、マグネシウム、ナトリウムの不純物濃度を測定した結果、すべて10ppm以下であった。
実施例2
図5に示すような複ト−チ電流制御型プラズマ溶射装置を用いて、プラズマガス52としてアルゴンガスに水素ガス30%を添加した混合ガスを10SLM流し、粉末53を供給する事無く、溶射距離54を50mmとし、溶射ガンを500mm/秒の速度で移動させながら、24kWのパワーでプラズマジェットを生成し、平滑な石英ガラス基材面55をピッチ9mm間隔で1回予熱した。ここで、プラズマジェットの長さは300mm程度でプラズマは層流状態であった。プラズマ加熱直後の予熱温度は980℃であった。前もって10cm角の石英基材55は熱歪による基材割れや温度ムラによる不均一な突起形成を防ぐため酸水素バーナー59で予熱した。
図5に示すような複ト−チ電流制御型プラズマ溶射装置を用いて、プラズマガス52としてアルゴンガスに水素ガス30%を添加した混合ガスを10SLM流し、粉末53を供給する事無く、溶射距離54を50mmとし、溶射ガンを500mm/秒の速度で移動させながら、24kWのパワーでプラズマジェットを生成し、平滑な石英ガラス基材面55をピッチ9mm間隔で1回予熱した。ここで、プラズマジェットの長さは300mm程度でプラズマは層流状態であった。プラズマ加熱直後の予熱温度は980℃であった。前もって10cm角の石英基材55は熱歪による基材割れや温度ムラによる不均一な突起形成を防ぐため酸水素バーナー59で予熱した。
次に、平均粒径が28μmの石英ガラス粉末の粉末供給量を2.8g/分とし、速度を300mm/秒、ピッチ3mm間隔で溶射ガンを移動させながら1回溶射し、島状突起物を有する石英溶射膜を形成した。その後、フッ化水素酸10wt%の水溶液(液温:25℃)に45分間浸漬し、超純水で洗浄し、クリーンオーブンで乾燥した。その後、形成した島状突起上に石英ガラス粉末を供給する事無く溶射ガンを300mm/秒、ピッチ3mm間隔の速度で移動しながらプラズマジェットに当てて、島状突起と基材表面を溶融し、島状突起表面の付着物の再溶融、並びに島状突起の石英ガラス基材への密着性を向上させた。
次に、フッ化水素酸10wt%の水溶液(液温:25℃)に15分間浸漬し、その後超純水で洗浄し、クリーンオーブンで乾燥した。顕微鏡で表面を観察した結果、表面層には互いに重なり合わない独立した島状の突起が形成されていた。このときの石英溶射膜の表面状態は、石英ガラスからなる島状の突起を形成したもので、突起の幅の平均値が7μm、突起の最大幅の5点平均値が50μm、突起の密度の平均値が2500個/mm2、基材に対する突起の面積占有率が30%であった。
その後、形成した石英溶射膜上に、実施例1と同じ条件の溶射膜を作製した。
実施例3
プラズマガス52としてアルゴン23SLM流し、溶射距離54を100mmとし、32kWのパワーで熱プラズマを生成し、平均粒径が40μmのイットリア(熱膨張係数8.9×−6/K)粉末材を用いて、粉末供給量を6g/分とし、速度を400mm/秒、ピッチ4mmで溶射ガンを移動させながら、予めブラスト処理により、表面粗さRa:0.5μmに粗面化された、10cm角の石英基材上に膜厚50μmのイットリア溶射膜を形成した。
プラズマガス52としてアルゴン23SLM流し、溶射距離54を100mmとし、32kWのパワーで熱プラズマを生成し、平均粒径が40μmのイットリア(熱膨張係数8.9×−6/K)粉末材を用いて、粉末供給量を6g/分とし、速度を400mm/秒、ピッチ4mmで溶射ガンを移動させながら、予めブラスト処理により、表面粗さRa:0.5μmに粗面化された、10cm角の石英基材上に膜厚50μmのイットリア溶射膜を形成した。
溶射後、基材を熱処理炉に入れて1150℃、1時間加熱した。出来上がった試料を純水で超音波洗浄し、乾燥後させた。出来た溶射膜の相対密度は、85%であった。また、出来た溶射膜中のカルシウム、クロム、銅、鉄、カリウム、マグネシウム、ナトリウムの不純物濃度を測定した結果、すべて10ppm以下であった。
比較例1
溶射膜の膜厚を400μmとしたこと以外、実施例1と同条件でシリコン溶射膜を形成した。
(実施例及び比較例の成膜装置部品の付着膜保持性評価)
得られた試料の堆積膜に対する保持性を評価するため、LP−CVD装置を用いて実施例1から3及び比較例1で得られた試料に対して、窒化珪素膜を直接成膜して付着性について試験を行った。条件としては、基板温度780℃、反応ガスとしてジクロロシランガス(SiH2Cl2)を15SCCM、アンモニアガス(NH3)を60SCCM、圧力0.16Torrで窒化珪素膜を3μm形成させた。
溶射膜の膜厚を400μmとしたこと以外、実施例1と同条件でシリコン溶射膜を形成した。
(実施例及び比較例の成膜装置部品の付着膜保持性評価)
得られた試料の堆積膜に対する保持性を評価するため、LP−CVD装置を用いて実施例1から3及び比較例1で得られた試料に対して、窒化珪素膜を直接成膜して付着性について試験を行った。条件としては、基板温度780℃、反応ガスとしてジクロロシランガス(SiH2Cl2)を15SCCM、アンモニアガス(NH3)を60SCCM、圧力0.16Torrで窒化珪素膜を3μm形成させた。
成膜後、大気に戻して1日放置後に各試料を顕微鏡で検査したところ、実施例1から3では堆積膜上のクラックや剥離の発生は全く見られなかったが、比較例1の試料ではクラック及び堆積膜の剥離が多数認められた。図6に実施例1で製造した成膜装置部品に窒化珪素が堆積した状態を、SEMによって観察した結果を示す。また、図7に実施例2で製造した成膜装置部品に窒化珪素が堆積した状態を、SEMによって観察した結果を示す。
実施例4
酸水素バーナーにて石英ガラス基材表面を炙り、基材表面温度を基材融点以上にすることで基材表面を溶融させてファイヤーポリッシュした、深さ50μm以上のクラックのない10cm角の石英ガラス基材を、5wt%フッ化水素酸水溶液(温度:25℃)に10分浸して洗浄し、純水で超音波洗浄し乾燥した。図8に示すようなプラズマ溶射の設備に上記基材を設置して、プラズマガス82としてアルゴン15SLM、窒素を20SLM流し、溶射距離84を50mmとし、シリコン粉末が大気圧で十分溶融する30kWのパワーで熱プラズマを生成し、平均粒径が80μmのシリコン粉末を10g/分の供給量で供給口83に供給しながら、溶射ガンを速度:400mm/秒、ピッチ4mmで移動させた。ここで、熱プラズマに送られたシリコン粉末は溶融しながらプラズマジェット88中で溶融されてプラズマジェットに乗って飛行した。溶融したシリコン粉末が石英基材に到達する直前に、ガン先端から30mmの位置80にある圧縮ガスノズル89によりプラズマジェットを窒素ガスにより150リットル/分の流量でカットした。
酸水素バーナーにて石英ガラス基材表面を炙り、基材表面温度を基材融点以上にすることで基材表面を溶融させてファイヤーポリッシュした、深さ50μm以上のクラックのない10cm角の石英ガラス基材を、5wt%フッ化水素酸水溶液(温度:25℃)に10分浸して洗浄し、純水で超音波洗浄し乾燥した。図8に示すようなプラズマ溶射の設備に上記基材を設置して、プラズマガス82としてアルゴン15SLM、窒素を20SLM流し、溶射距離84を50mmとし、シリコン粉末が大気圧で十分溶融する30kWのパワーで熱プラズマを生成し、平均粒径が80μmのシリコン粉末を10g/分の供給量で供給口83に供給しながら、溶射ガンを速度:400mm/秒、ピッチ4mmで移動させた。ここで、熱プラズマに送られたシリコン粉末は溶融しながらプラズマジェット88中で溶融されてプラズマジェットに乗って飛行した。溶融したシリコン粉末が石英基材に到達する直前に、ガン先端から30mmの位置80にある圧縮ガスノズル89によりプラズマジェットを窒素ガスにより150リットル/分の流量でカットした。
上記条件で溶射ガンを基材の上端から下端まで移動させながら溶射することを4回繰り返し、石英ガラス基材上に膜厚150μmのシリコン溶射膜を形成した。
溶射後、試料を5wt%フッ化水素酸水溶液(温度:25℃)に10分浸して洗浄し、純水で超音波洗浄し乾燥させた。得られた溶射膜の相対密度は、90%であった。断面をSEMで確認した結果、基材のクラックは非常に少なく、基材と溶射膜の境界では、溶射膜粒子が基材に衝突して発生した基材の凹みは認められたが、溶射膜の剥がれは認められなかった。
実施例5
シリコン粉末の平均粒径を100μmのシリコン粉末材を用いて、深さ50μm以上のクラックのない、予め研削処理された10cm角の石英ガラス基材上に25kWのパワーで、シリコン溶射膜を形成したこと以外、実施例4と同条件でシリコン溶射膜を形成した。得られた溶射膜の相対密度は、75%であった。断面をSEMで確認した結果、基材のクラックは非常に少なく、基材と溶射膜の境界にも隙間は認められなかった。
シリコン粉末の平均粒径を100μmのシリコン粉末材を用いて、深さ50μm以上のクラックのない、予め研削処理された10cm角の石英ガラス基材上に25kWのパワーで、シリコン溶射膜を形成したこと以外、実施例4と同条件でシリコン溶射膜を形成した。得られた溶射膜の相対密度は、75%であった。断面をSEMで確認した結果、基材のクラックは非常に少なく、基材と溶射膜の境界にも隙間は認められなかった。
実施例6
40kWのパワーで、シリコン溶射膜を形成したこと以外、実施例4と同条件でシリコン溶射膜を60μmと150μmの試料を製造した。得られた溶射膜の相対密度は、98%であった。断面をSEMで確認した結果、溶射膜厚:60μmの試料では、基材のクラックは非常に少なく、基材と溶射膜の境界に僅かに隙間が認められた。溶射膜厚:150μmの試料では、基材のクラックは非常に少なく、基材と溶射膜の境界にも隙間は認められなかった。
40kWのパワーで、シリコン溶射膜を形成したこと以外、実施例4と同条件でシリコン溶射膜を60μmと150μmの試料を製造した。得られた溶射膜の相対密度は、98%であった。断面をSEMで確認した結果、溶射膜厚:60μmの試料では、基材のクラックは非常に少なく、基材と溶射膜の境界に僅かに隙間が認められた。溶射膜厚:150μmの試料では、基材のクラックは非常に少なく、基材と溶射膜の境界にも隙間は認められなかった。
比較例2
実施例4で使用した石英ガラス基材にシリコン溶射膜を形成させなかった。
実施例4で使用した石英ガラス基材にシリコン溶射膜を形成させなかった。
比較例3
10cm角の石英ガラス基材上に#220番のブラスト材を投射してブラスト処理により基材表面を粗し、5wt%フッ化水素酸水溶液(温度:25℃)に30分浸して洗浄し、純水で超音波洗浄し乾燥した。断面をSEMで確認した結果、基材には60μm以上のクラックが認められた。
(実施例及び比較例の窒化珪素膜堆積評価)
得られた試料の堆積膜に対する保持性を評価するため、LP−CVD装置を用いて実施例4〜6及び比較例2〜3で得られた試料に対して、窒化珪素膜を直接成膜して堆積膜及び基材のクラックについて試験を行った。条件としては、基板温度780℃、反応ガスとしてジクロロシランガス(SiH2Cl2)を15SCCM、アンモニアガス(NH3)を60SCCM、圧力0.16Torrで窒化珪素膜を3μm、6μm及び9μmを堆積させた。
10cm角の石英ガラス基材上に#220番のブラスト材を投射してブラスト処理により基材表面を粗し、5wt%フッ化水素酸水溶液(温度:25℃)に30分浸して洗浄し、純水で超音波洗浄し乾燥した。断面をSEMで確認した結果、基材には60μm以上のクラックが認められた。
(実施例及び比較例の窒化珪素膜堆積評価)
得られた試料の堆積膜に対する保持性を評価するため、LP−CVD装置を用いて実施例4〜6及び比較例2〜3で得られた試料に対して、窒化珪素膜を直接成膜して堆積膜及び基材のクラックについて試験を行った。条件としては、基板温度780℃、反応ガスとしてジクロロシランガス(SiH2Cl2)を15SCCM、アンモニアガス(NH3)を60SCCM、圧力0.16Torrで窒化珪素膜を3μm、6μm及び9μmを堆積させた。
成膜後、大気に戻して1日放置後に各試料の断面をSEMで検査した結果を表1に示す。実施例4から6の試料では、窒化珪素膜を9μmまで堆積させたが、堆積膜および基材のクラックは非常に少なく良好であった。実施例4の試料に堆積試験を行った断面写真を図9に示す。
実施例4の試料では、窒化珪素膜を9μmまで堆積させた結果、溶射膜厚60μm及び150μmの試料では、堆積膜および基材のクラックは少なく良好であった。
比較例2の試料では、CVD窒化珪素膜を9μm堆積させたが、堆積膜厚3μmで堆積膜および基材のクラックは非常に多く堆積膜の剥離が認められた。
比較例3の試料では、CVD窒化珪素膜を9μmまで堆積させたが、堆積膜厚6μmまでは堆積膜および基材のクラックは多かった。堆積膜厚9μmでは堆積膜と基材のクラックが多く堆積膜の剥離が認められた。
。
10:石英ガラス基材
11:溶射膜
20:石英ガラス基材
21:石英溶射膜
22:溶射膜
30:石英管
31:石英管
32:ウエハー基板
33:石英ガラス治具
40:カソード
41:アノード
42:プラズマガス
43:溶射粉末(供給口)
44:溶射距離
45:基材
46:溶射膜
47:電源
50:基材
51:島状の突起
51:アノード
52:プラズマガス(供給口)
53:溶射粉末(供給口)
54:溶射距離
55:石英ガラス基材
56:ガラス溶射膜
57:主電源
58:補助電源
59:酸水素バーナー
80:プラズマカット位置
81:アノード
82:プラズマガス(供給口)
83:溶射粉末(供給口)
84:溶射距離
85:石英ガラス基材
86:シリコン溶射膜
87:電源
88:プラズマジェット
89:圧縮ガスノズル
11:溶射膜
20:石英ガラス基材
21:石英溶射膜
22:溶射膜
30:石英管
31:石英管
32:ウエハー基板
33:石英ガラス治具
40:カソード
41:アノード
42:プラズマガス
43:溶射粉末(供給口)
44:溶射距離
45:基材
46:溶射膜
47:電源
50:基材
51:島状の突起
51:アノード
52:プラズマガス(供給口)
53:溶射粉末(供給口)
54:溶射距離
55:石英ガラス基材
56:ガラス溶射膜
57:主電源
58:補助電源
59:酸水素バーナー
80:プラズマカット位置
81:アノード
82:プラズマガス(供給口)
83:溶射粉末(供給口)
84:溶射距離
85:石英ガラス基材
86:シリコン溶射膜
87:電源
88:プラズマジェット
89:圧縮ガスノズル
Claims (9)
- 表面を粗面化した石英ガラス基材上に、シリコン溶射膜を形成させた成膜装置部品であって、当該溶射膜の相対密度が70〜95%、膜厚が10〜300μmの範囲であることを特徴とする成膜装置部品。
- 表面を粗面化した石英ガラス基材が、石英ガラス基材表面に石英溶射膜を形成したものである請求項1に記載の成膜装置部品。
- 石英ガラス基材表面に、深さ50μm以上のクラックがない石英ガラス基材上に、シリコン溶射膜を形成させてなる成膜装置部品。
- 溶射膜の相対密度が70〜95%、膜厚が10〜300μmの範囲であることを特徴とする請求項3記載の成膜装置部品。
- 溶射膜中のカルシウム、クロム、銅、鉄、カリウム、マグネシウム、ナトリウムの不純物濃度がそれぞれ10ppm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の成膜装置部品。
- 成膜装置部品が、CVD成膜用のボート、石英管、または台座であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の成膜装置部品。
- 石英ガラス基材表面をファイヤーポリッシュしてなる請求項3記載の成膜装置部品。
- 表面を粗面化した石英ガラス基材上に、溶射法によってシリコンの溶射膜を形成した後に、1000〜1200℃の温度範囲で熱処理を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の成膜装置部品の製造方法。
- 石英ガラス基材表面に、深さ50μm以上のクラックがない石英ガラス基材表面に、溶融シリコン粉末を大気圧でプラズマ溶射しながら、溶融シリコン粉末が石英ガラス基材に到達する直前に、プラズマジェットをカットして溶融シリコン粉末を石英ガラス基材上に堆積することを特徴とする請求項3記載の成膜装置部品の製造方法。
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-
2008
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