JP2009038143A - 気相成長装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生成物付着用部材から生成物の剥離を抑制することにより部品交換作業の頻度を低減し、生産性を向上することができる気相成長装置を提供すること。
【解決手段】ガス供給口41およびガス排出口42を有する成長室10と、表面に所望の膜を成長させるための基板Sを設置する成長室10内に設けられた基板設置部13と、基板設置部13に設置した基板Sを加熱する成長室10内に設けられたヒータ12と、成長室10内にガス供給口41から原料ガスを供給するガス供給部と、成長室10内のガスをガス排出口42から外部に排出するガス排出部と、基板設置部13に設置した基板Sと対向するように成長室10内に着脱可能に設置される生成物付着用プレート50とを備え、プレート50は、基板Sの表面と対向する対向面51に、基板成膜時に対向面51に付着した生成物の剥離を抑制するための複数の溝状またはドット状凹部を有することを特徴とする気相成長装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、気相成長装置に関し、詳しくは、有機金属の原料ガスを用いて基板の表面に薄膜を形成するMOCVD装置に関する。
有機金属の原料ガスを用いて基板の表面に薄膜を形成するためのMOCVD装置としては、特許文献1および2のものが提案されている。
これらのMOCVD装置は、ウェハ状の基板を設置した成長室内に原料ガスを導入しながら基板を加熱することにより、基板表面に薄膜をエピタキシャル成長させる。この際、成長室の内壁面に生成物が堆積し、薄膜の成長に伴って生成物の堆積膜は厚くなり剥離する場合がある。剥離した生成物は、基板表面を汚染し、成膜不良の原因となる。
そのため、一般にMOCVD装置は、成長室内の生成物の付着が多い場所や清掃が困難な場所に、生成物を付着させるためのメッシュ状あるいはプレート状の付着用部材が着脱可能に設置され、生成物が付着した付着用部材は清掃時に取り外されて新しいものと交換される。
MOCVD装置に用いられる原料ガスには毒性を有していたり、あるいは特定の原料ガスの生成物は大気中で発煙または発火する可能性を有しているため、部品交換時には成長室内を窒素ガスで置換してから大気開放する必要があり、そのため、MOCVD装置は、一般的に成長室がケーシングにて包囲されている。この場合、ケーシングの周囲壁には作業用のグローブが取り付けられており、ケーシング内を窒素ガスで置換することにより、成長室内を大気開放することなく、作業者はグローブを嵌めた手で清掃や部品交換の作業をケーシング内で行うことができる。
特開平5−243164号公報 特開平7−245265号公報
上述したように、MOCVD装置の成長室内の付着用部材は、交換が必要である。この交換作業に際して、安全に、効率よく、容易にできることが望ましい。また、交換頻度も極力少ないほうが望ましい。
しかしながら、危険な原料ガスを使用することから、付着用部材が大きく取扱いが難しい場合は、安全性を確保した上での部品交換作業に多大な労力と時間を要し、特に、長時間あるいは頻繁にMOCVD装置を停止して部品交換作業を行う必要がある場合は、生産性を落とす原因となっていた。
また、MOCVD装置は、処理基板の拡大化のため、成長室も拡大化し、成長室内の各部品も大きくなってきているため、成長室内の部品交換はより労力と時間がかかるようになってきている。
上述のグローブを備えたMOCVD装置の場合、ケーシングも大型化するため、ケーシング越しの作業が困難になる。つまり、作業はグローブに作業者が手を入れて行うため、作業者の作業範囲は腕の長さで決まり、ケーシングの大型化により作業者が作業困難な範囲が増加する。
また、大きく重たい交換部品の端をグローブ越しの状態で、片手で移動させなければならない等の作業が発生し、危険を伴う。
本発明は、前記課題に鑑みなされたものであり、生成物付着用部材から生成物の剥離を抑制することにより部品交換作業の頻度を低減し、生産性を向上することができる気相成長装置を提供するものである。
かくして、本発明によれば、ガス供給口およびガス排出口を有する成長室と、表面に所望の膜を成長させるための基板を設置する前記成長室内に設けられた基板設置部と、前記基板設置部に設置した基板を加熱する成長室内に設けられたヒータと、前記成長室内に前記ガス供給口から原料ガスを供給するガス供給部と、成長室内のガスを前記ガス排出口から外部に排出するガス排出部と、前記基板設置部に設置した基板と対向するように成長室内に着脱可能に設置される生成物付着用プレートとを備え、前記プレートは、基板の表面と対向する対向面に、膜成長時に前記対向面に付着した生成物の剥離を抑制するための複数の溝状またはドット状凹部を有する気相成長装置が提供される。
本発明の気相成長装置によれば、対向面に溝状またはドット状凹部を有する生成物付着用プレートを成長室内に備えるため、膜成長時に対向面に付着した生成物の剥離を抑制することができる。換言すると、膜成長時に対向面に付着した生成物が剥離するまでの付着量を増加させることができる。この結果、気相成長装置を停止させて生成物が付着したプレートを新しいものと交換するまでの期間が延びる(部品交換頻度が減少する)ため、成長膜の生産性が向上する。
また、プレートの対向面に付着した生成物の剥離が発生した場合でも、溝状またはドット状凹部により連鎖的な剥離が抑制され、剥離量を低減させることができる。したがって、生成物が剥離した場合でも、基板の成長膜面に剥離物が付着し難く、また付着しても狭い付着面積に留めることができ、歩留まりの低下を抑制することができる。
本発明の気相成長装置は、ガス供給口およびガス排出口を有する成長室と、表面に所望の膜を成長させるための基板を設置する前記成長室内に設けられた基板設置部と、前記基板設置部に設置した基板を加熱する成長室内に設けられたヒータと、前記成長室内に前記ガス供給口から原料ガスを供給するガス供給部と、成長室内のガスを前記ガス排出口から外部に排出するガス排出部と、前記基板設置部に設置した基板と対向するように成長室内に着脱可能に設置される生成物付着用プレートとを備え、前記プレートは、基板の表面と対向する対向面に、膜成長時に前記対向面に付着した生成物の剥離を抑制するための複数の溝状またはドット状凹部を有することを特徴とする。
本発明の気相成長装置は、例えば、原料ガスとしての有機金属化合物を成長室内に供給して加熱下で基板表面に半導体薄膜をエピタキシャル成長させるMOCVD装置に適用することができる。
本発明の気相成長装置において、上述の各構成要素の設置場所、形状および大きさ等は特に限定されるものではない。
例えば、前記生成物付着プレート(以下、プレートと略称する場合がある)の成長室内への設置場所としては、成長室内に設置された基板と対向する場所、生成物が付着し易い場所、成長室内の清掃し難い場所等が挙げられ、1箇所のみならず複数箇所に設置してもよい。また、プレートの形状および大きさは、設置場所の形状および大きさ、取り扱い易さ等を考慮して適宜設計変更することができる。
この気相成長装置の具体的な構成の一例としては、例えば、ヒータが成長室内の上部に配置され、基板設置部がヒータの下方に配置され、プレートを設置するプレート設置部が基板設置部の下方の対向位置に配置され、ガス供給口がプレート設置部における基板設置部との対向面に配置され、ガス排出口が成長室におけるプレート設置部の周囲に配置され、基板設置部におけるプレート設置部との対向面に複数の基板が設置される構成が挙げられる。この場合、プレートは、前記ガス供給口の周囲に設置されるリング形状とすることができる。
このように構成された気相成長装置によれば、成長室内において、プレートの中心孔に位置するガス供給口から噴出する原料ガスは、周囲360°の方向に流れて基板とプレートの間を通過して外部に排出され、この間に、ヒータにて基板設置部を介して加熱された基板の表面(下面)にエピタキシャル成長膜が形成されると共に、生成物がプレートの対向面(上面)に付着して生成物の膜が形成される。
本発明において、プレートの対向面に形成された溝状凹部は、どのようなパターンで形成されていても構わないが、原料ガスの流れ(以下、ガス流を称する)を乱さないよう規則的なパターンが好ましく、特に、プレートがリング形である前記気相成長装置では、溝状凹部の場合は放射状または格子状に配置されていることが好ましく、ドット状凹部の場合はマトリックス状に配置されていることが好ましい。溝状凹部としてはV字形溝、角形溝、丸形溝等が挙げられ、ドット状凹部としては、丸形ドット、楕円ドット、多角形ドット等が挙げられる。なお、溝状またはドット状凹部が不規則なパターンであると、原料ガス流の乱れが発生し、基板表面に形成される成長膜の膜厚が不均一となりやすい。
また、プレートは、全体が一体的に形成されたものであっても、隣接して組み合わされる複数個の分割プレートからなるものであっても、いずれでもよい。プレートが大きい場合は、複数個の分割プレートからなるものとすれば、取り扱いが容易となるため、成長室内の清掃時にプレートの交換作業が容易となる。
また、複数個の分割プレートからなるプレートにおいて、一の分割プレートと隣接する他の分割プレートとの分割面が階段状であるようにすれば、双方の分割プレートの分割面の隙間を原料ガスが通ってプレート設置部まで達し、生成物がプレート設置部に付着するということを防止することができ、プレート設置部の清掃を軽減することができる。
本発明の気相成長装置は、上述の構成要素以外に、成長室を密閉可能に包囲するケーシングと、該ケーシングに隣接するガス置換室と、前記ケーシングとガス置換室との間に設けられた第1シャッターと、該ガス置換室を大気開放可能とする第2シャッターと、前記ケーシング内およびガス置換室内のガスを排気する排気部と、前記ケーシング内およびガス置換室内に不活性ガスを導入するガス導入部とをさらに備えてもよい。
このように構成すれば、ガス置換室内に、例えば交換部品である未使用の生成物付着用プレートを収納することにより、成長室内を大気開放することなく使用済みプレートを未使用プレートと交換することが可能となる。また、ガス置換室には次に使用する基板を収納しておいてもよい。さらに、ケーシングの周囲壁に作業用グローブを取り付けることにより、作業者がグローブを嵌めた手でプレートの交換作業または基板の搬送作業を安全に行なうことができる。さらに、プレートが分割式であれば、1つの分割プレートは小さく軽量となるため、作業者への負担が軽減され、より安全かつ容易に交換作業を行なうことができる。なお、プレートの交換作業および基板搬送作業は自動搬送ロボットを用いてもよい。
以下、図面を参照しながら本発明の気相成長装置の実施形態を詳しく説明する。
(実施形態1)
図1は本発明の気相成長装置の実施形態1を示す概略平面図であり、図2は実施形態1の気相成長装置における成長室内を示す概略断面図であり、図3は実施形態1における生成物付着用プレートを示す図であって、図3(a)は平面図であり、図3(b)は拡大断面図である。
この気相成長装置は、密閉構造の立方体形ケーシング1と、ケーシング1内に設けられた成長室10と、ケーシング1に隣接するガス置換室20と、ケーシング1とガス置換室20との間に設けられた第1シャッター21と、ガス置換室20を大気開放可能とする第2シャッター22と、ケーシング1内およびガス置換室20内のガスを排気する排気部と、ケーシング1内およびガス置換室20内に不活性ガスを導入するガス導入部とを備える。
図1に示すように、ケーシング1は、前記ガス導入部に設けられた不活性ガス供給源(例えば、窒素ガス供給源)から延びるガス供給管31と接続するガス導入口2と、前記排気部から延びる排気管32と接続するガス排気口3と、ケーシング1の周囲壁に対向して取り付けられた二組の作業用グローブ4と、ケーシング1の周囲壁におけるグローブ4が取り付けられた壁面に設けられたガラス窓とを有する。ケーシング1内は通常窒素雰囲気とされている。なお、図1では、グローブ4がケーシング1の外側に出た状態を図示しているが、使用時にはグローブ4をケーシング1の内部に押し込んで作業者が手を嵌め込んで交換作業等を行う。
ガス置換室20は、交換部品や作業道具等を収納するボックスであり、交換部品としては、未使用の生成物付着用プレート、基板Sを成長室10内に設置するためのプレート形の基板設置部13、基板設置部13に基板Sを着脱可能に保持するための治具等が挙げられ、これらについて詳しくは後述する。
このガス置換室20は、ガス導入部に設けられた図示しない不活性ガス供給源(例えば窒素ガス供給源)から延びるガス供給管33と接続するガス導入口23と、排気部から延びる排気管34と接続するガス排気口24と、図示しない真空ポンプから延びる排気管35と接続する真空排気口25とを有する。ガス置換室20内は通常窒素ガス雰囲気とされている。
なお、ケーシング1と接続するガス導入部および排気部と、ガス置換室20と接続するガス導入部および排気部は、同じであっても異なっていてもよい。
成長室10は、ケーシング1の内底面に設置された円筒状のケース本体11を備え、このケース本体11は、底壁を有する下部材11aと上壁を有する上部材11bとからなり、上部材11bは下部材11aに対して開閉可能に取り付けられており、閉状態では成長室内が密閉される。この成長室11の内部には、ヒータ12、基板設置部13、プレート設置部14が設けられる。
ヒータ12は、ケース本体11の上部材11bの上壁内面に連結部材12aを介して平行に取り付けられている。このヒータ12としては、抵抗加熱ヒータを用いることができる。なお、ヒータ12の近傍には図示しない温度センサが設けられており、温度センサからの検出信号が外部の制御部に伝達され、基板Sが所定温度に加熱されるよう制御部によってヒータ12の出力が制御される。
基板設置部13は、カーボンからなる円形プレートであり、その一面(下面)の周囲部には複数枚の基板Sを設置するための複数の設置穴部13aが等間隔で形成されていると共に、一面側の外周端面に沿って切欠溝13bが形成されている。前記設置穴部13aは、基板Sの形状およびサイズとほぼ同じ形状およびサイズで形成されている。例えば、基板Sが直径76.0〜76.5mmのものである場合、基板設置部13としては直径を77.0〜77.5mm、設置穴部13aの数を6〜12個に設置することができる。
また、基板設置部13の下面における各設置穴部13aの周囲には、設置穴部13a側に僅かに突出する小さい爪部(図示省略)が等間隔で複数個(例えば4〜6個)設けられている。基板Sを基板設置部13に設置する際は、基板Sを基板設置部13の上面側から設置穴部13a内に挿入することにより、基板Sの外周部が複数個の爪部に引っ掛かって落下が防止される。さらに、基板Sの上に押え板13dを載置することにより、基板Sは下面が基板設置部13の下面と段差の無い同一面で配置された状態で固定される。
一方、ケース本体11の下部材11aの上部内周面に沿ってリング状掛止部材13cが取り付けられており、この掛止部材13cの内周縁に前記切欠溝13bを引っ掛けた状態で基板設置部13がケース本体11内にヒータ12と平行に設置される。このとき、基板設置部13の下面と掛止部材13cの下面との間に段差を有さないことが好ましい。
プレート設置部14は、ケース本体11の下部材11aの底壁内面に設置された円形の冷却プレート14aと、冷却プレート14a上に設けられたカーボン、石英等からなる円形のベースプレート14bとからなり、冷却プレート14aおよびベースプレート14bは基板設置部13とほぼ等しい直径で形成されている。
冷却プレート14aは、金属からなり、内部には図示しない冷却管が挿通している。なお、冷却管は、ケース本体10の底壁を貫通して外部の冷却水供給源に接続されており、冷却水が冷却水供給源と冷却プレート14aの間を循環する。
また、プレート設置部14の中心には、後述する原料ガス供給管41を挿通させる貫通孔が形成されている。
前記原料ガス供給管41は、ケース本体11の下部材11aの底壁を貫通し、かつ前記プレート設置部14の貫通孔に挿入される管であり、図示しない原料ガス供給源と接続されている。また、下部材11aの底壁におけるプレート設置部14の外側の外周部には等間隔で複数箇所に排気口42が形成されており、この排気口42は真空排気可能な図示しないガス回収部に接続されている。また、原料ガス供給管41の途中部には、切換弁および接続管を介して置換ガス供給源が接続されている。原料ガス供給源は、例えば、アルシン、ホスフィン等の原料ガスを成長室10内に供給する。置換ガス供給源は、例えば、窒素ガス、水素ガス等を成長室10内に導入する。成長室10内は通常水素ガス雰囲気とされている。
図2および図3に示すように、前記生成物付着用プレート50は、石英、カーボン等からなる円環状(リング状)のプレートであり、プレート設置部14と略等しい外径寸法(例えば500mm〜600mm)で形成されている。また、プレート50は、外周縁から穴までの幅Wは基板Sのサイズ以上の例えば80〜250mmに設定でき、厚みは2〜5mmが適当である。
このプレート50は、成長室10内で基板Sの表面に所望の膜を成長させる際に発生する生成物を付着させるためのものであり、特に、基板Sと対向する場所であるプレート設置部14上に設置される。
プレート設置部14上に設置されたプレート50の基板Sとの対向面51に前記生成物が付着するため、付着した生成物を対向面51から剥離し難くするために、実施形態1のプレート50は対向面51に複数の溝状凹部52が形成されている。この溝状凹部51は、V字形溝であり、プレート50の外周縁から幅の半分程度の範囲で放射状に配置されている。複数の溝状凹部52により、プレート50の対向面51の表面積が増加するため、生成物の対向面51との接触面積が増加し、生成物の剥離が抑制される。なお、溝状凹部52はプレート50の穴まで形成されていてもよい。
生成物の剥離抑制効果には、対向面51に形成されるV字形溝の溝角度θ1、本数および深さD1が関係する。十分な剥離抑制効果を得るためには、V字形溝の溝角度θ1、本数および深さD1を以下のように設定することが好ましい。
V字形溝の溝角度θ1としては70°〜150°が好ましく、80°〜100°がさらに好ましく、90°が特に好ましい。なお、溝角度θ1が70°より小さいと、加工が困難で製作コストが上昇する傾向にある。一方、溝角度θ1が150°より大きいと、V字溝を形成しても対向面51が全体的にフラットに近づくため、プレート50の対向面51に付着した生成物の剥離抑制効果が減少する傾向にあり、一部分で剥離が発生した場合には連鎖的に剥離が広がるおそれがある。
V字形溝の本数としては、ある程度の剥離抑制効果が得られるだけプレート50の対向面51の表面積を増加できる本数が必要であり、さらには、対向面51に均等にV字形溝を配置するために2の指数が好ましい。例えば、プレート50の直径が500mm〜600mmである場合には、32本、64本または128本が好ましく、32本または64本がさらに好ましく、64本が特に好ましい。なお、本数が32本より少なくなるとプレート50の対向面51に付着した生成物の剥離抑制効果が減少する傾向にある。一方、本数が128本より多くなると、128本の場合と比べて剥離抑制効果は同程度である反面、溝加工費が増加する。図3ではV字形溝が32本の場合を例示している。
V字形溝の深さD1としては、0.2mm〜0.5mmが好ましく、0.2mm〜0.3mmがさらに好ましい。なお、深さD1が0.2mmよりも浅いと、プレート50の対向面51に付着した生成物の剥離抑制効果が減少する傾向にあり、一部分で剥離が発生した場合には連鎖的に剥離が広がるおそれがある。一方、深さD1が0.5mmより深くなると、原料ガスの流れに乱れが生じる傾向にあり、基板Sの表面に形成される膜の品質に悪影響を及ぼすおそれがある。
V字形溝の溝角度θ1、本数および深さD1のいずれもが前記特に好ましい範囲である場合に剥離抑制効果は最も高く、少なくとも1つが好ましい範囲であれば十分高い効果が得られ、好ましい範囲でなくてもフラットなプレートに比べれば効果は高い。ただし、上述したように、原料ガス流の乱れや製作コスト等を考慮して溝角度θ1、本数および深さD1を決定する必要がある。
後述する実施形態2〜6では、実施形態1の生成物付着用プレートとは異なるプレートが用いられること以外は、実施形態1と同様である。以下、実施形態1とは異なる点を主として説明する。
(実施形態2)
図4は実施形態2における生成物付着用プレートを示す図であって、図4(a)は平面図であり、図4(b)は拡大断面図である。
実施形態2の生成物付着用プレート150はリング状であり、その対向面151に形成された溝状凹部152がV字形溝である点は実施形態1と同様であるが、V字形溝が格子状に配置されている点が異なる。
この場合、V字形溝の溝角度θ2および深さD2は、実施形態1の場合と同様の理由により同様の数値範囲に設置することが好ましく、V字形溝による格子の縦横のピッチP2は1.0mm〜10.0mmが好ましく、1.0mm〜7.0mmがさらに好ましく、1.0mm〜5.0mmが特に好ましい。なお、ピッチP2が1.0mmより狭いと、1.0mmの場合と比べて剥離抑制効果は同程度である反面、溝加工が難しくなり加工費が増加する傾向にある。一方、ピッチP2が10.0mmより広いと、プレート50の対向面51に付着した生成物の剥離抑制効果が減少する傾向にある。
実施形態2の場合も、V字形溝の溝角度θ2、ピッチP2および深さD2のいずれもが前記特に好ましい範囲である場合に剥離抑制効果は最も高く、少なくとも1つが好ましい範囲であれば十分高い効果が得られ、好ましい範囲でなくてもフラットなプレートに比べれば効果は高い。ただし、上述したように、原料ガス流の乱れや製作コスト等を考慮して溝角度θ2、ピッチP2および深さD2を決定する必要がある。
(実施形態3)
図5は実施形態3における生成物付着用プレートを示す図であって、図5(a)は平面図であり、図5(b)は拡大断面図である。
実施形態3の生成物付着用プレート250はリング状である点は実施形態1と同様であるが、その対向面251に形成された溝状凹部252が角形溝であり、かつ角形溝が格子状に配置されている点が異なる。
この場合、角形溝による格子の縦横のピッチP3および深さD3は、実施形態2の場合と同様の理由により同様の数値範囲に設置することが好ましく、角形溝の溝幅w3は0.6mm〜10.0mmが好ましく、0.6mm〜3.0mmがさらに好ましく、0.6mmが特に好ましい。なお、溝幅w3が0.6mmより狭いと、溝加工が難しくなり加工費が増加する傾向にある。一方、溝幅w310.0mmより広くなると、1つの角形溝の溝幅が広くなり過ぎて原料ガス流が乱れるおそれがある。
実施形態3の場合も、角形溝の溝幅w3、ピッチP3および深さD3のいずれもが前記特に好ましい範囲である場合に剥離抑制効果は最も高く、少なくとも1つが好ましい範囲であれば十分高い効果が得られ、好ましい範囲でなくてもフラットなプレートに比べれば効果は高い。ただし、上述したように、原料ガス流の乱れや製作コスト等を考慮して溝幅w3、ピッチP3および深さD3を決定する必要がある。
(実施形態4)
図6は実施形態4における生成物付着用プレートを示す図であって、図6(a)は平面図であり、図6(b)は拡大断面図である。
実施形態4の生成物付着用プレート350はリング状である点は実施形態1と同様であるが、その対向面351にドット状凹部352が複数個マトリックス状に形成されている点が異なる。このドット状凹部352は、浅い球面状凹部である。
この場合、ドット状凹部352の幅(直径)w4は0.5mm〜10.0mmが好ましく、0.5mm〜3.0mmがさらに好ましく、0.5mmが特に好ましい。なお、幅w4が0.5mmより小さいと、ドット加工が難しくなり加工費が増加する傾向にある。一方、幅w4が10.0mmより大きいと、対向面351上に形成できるドット数が少な過ぎて十分に表面積を増加することができなくなり、剥離抑制効果が減少する傾向にある。
また、ドット状凹部352のピッチP4は1.0mm〜10.0mmが好ましく、1.0mm〜7.0mmがさらに好ましく、1.0mm〜5.0mmが特に好ましい。なお、ピッチP4が1.0mmより狭いと、ドット加工が難しくなり加工費が増加する傾向にある。一方、ピッチP4が10.0mmより広いと、対向面351上に形成できるドット数が少な過ぎて十分に表面積を増加することができなくなり、剥離抑制効果が減少する傾向にある。
また、ドット状凹部352の深さD4は0.2mm〜0.5mmが好ましく、0.2mm〜0.3mmがさらに好ましい。なお、深さD4が0.2mmよりも浅いと、プレート50の対向面51に付着した生成物の剥離抑制効果が減少する傾向にあり、一部分で剥離が発生した場合には連鎖的に剥離が広がるおそれがある。一方、深さD4が0.5mmより深くなると、原料ガスの流れに乱れが生じる傾向にあり、基板Sの表面に形成される膜の品質に悪影響を及ぼすおそれがある。
実施形態4の場合も、角形溝の幅w4、ピッチP4および深さD4のいずれもが前記特に好ましい範囲である場合に剥離抑制効果は最も高く、少なくとも1つが好ましい範囲であれば十分高い効果が得られ、好ましい範囲でなくてもフラットなプレートに比べれば効果は高い。ただし、上述したように、原料ガス流の乱れや製作コスト等を考慮して幅w4、ピッチP4および深さD4を決定する必要がある。
(実施形態5)
図7は実施形態5における生成物付着用プレートを示す図であって、図7(a)は平面図であり、図7(b)は拡大側面図である。
この実施形態5の生成物付着用プレート450は、実施形態1〜4と同等の形状およびサイズのプレートであるが、6枚に等しく分割された分割プレート450aからなる点が異なる。さらに、このプレート450の分割面453、すなわち相互に隣接する分割プレート450aの接触端面はストレートである。
なお、図7では、プレート450の対向面451に形成されるべき溝状またはドット状凹部を図示省略しているが、実際は対向面451に実施形態1〜4で説明した溝状またはドット状凹部が形成されることは言うまでもない。
(実施形態6)
図8は実施形態6における生成物付着用プレートを示す図であって、図8(a)は平面図であり、図8(b)は拡大側面図である。
この実施形態6の生成物付着用プレート550は、実施形態5と同様に、6枚に等しく分割された分割プレート550aからなるが、一の分割プレート550aと隣接する他の分割プレート550aの接触端面である分割面553が階段状である点が、実施形態5とは異なる。
なお、図8でも、プレート550の対向面551に形成されるべき溝状またはドット状凹部を図示省略しているが、実際は対向面551に実施形態1〜4で説明した溝状またはドット状凹部が形成されることは言うまでもない。
実施形態5のプレート450の場合、分割面453がストレートであるため、成膜時に発生する生成物が隣接する分割プレート450a同士の分割面453の隙間に侵入してプレート設置部14(図2参照)の上面に付着するおそれがあるが、実施形態6のプレート550では分割プレート550aの分割面553を階段状に形成しているためこのようなことはない。
(気相成長装置の動作および清掃作業の説明)
次に、図1と図2を参照しながら、前記構成の気相成長装置の作動状態および清掃作業について説明する。なお、ここでは実施形態1で説明した生成物付着用プレート50を用いた場合を説明する。
準備状態において、図2に示すように、成長室10内のプレート設置部14上にプレート50が設置され、基板設置部13に複数枚の基板Sが設置されており、成長室10内は水素ガスが充填されている。また、ガス置換室20内には、未使用の生成物付着用プレートや次の成膜工程で使用する基板等の必要な交換部品が収納されている。また、第1シャッター21および第2シャッター22は閉じられており、ケーシング1およびガス置換室20の内部にはそれぞれ窒素ガスが充填されている。
なお、ガス置換室20に外部から交換部品を収納する際は、まず、窒素雰囲気のガス置換室20の第2シャッター22を開けて交換部品を入れ、第2シャッター22を閉じ、ガス置換室20内を真空排気した後に窒素ガスを導入する。
成膜時には、ヒータ12にて基板設置部13を介して基板Sを加熱し、かつプレート設置部14を冷却水にて冷却すると共に、ガス供給部から原料ガスを成長室10内に供給しながらガス排出部へ排出する。例えば、3元系または4元系化合物半導体膜を基板Sの表面にエピタキシャル成長させる場合は、基板温度を700℃〜800℃に設定し、原料ガスとしてはアルシン、ホスフィン等の毒性の強いガスが用いられる。
成長室10内に導入された原料ガスは、図2中の点線矢印で示されるように、プレート設置部14の中心のガス供給口41から周囲360°の方向に生成物付着用プレート50と基板設置部13の間を流れ、プレート設置部14と成長室10の内壁面の間を通って下方のガス排出口42から外部ヘ排出され回収される。このとき、プレート50の溝状凹部52(V字形溝)は上述のように構成されているため、溝状凹部52によって原料ガスの流れが乱れることはない。
この間、基板Sの表面に原料ガスに含まれる原子によるエピタキシャル成長膜が成長すると共に、プレート50の対向面(上面)には原料ガスに含まれる原子により生成した生成物が付着する。
この生成物は、エピタキシャル成長膜の膜厚増加(すなわち成膜経過時間)に伴って膜状に成長して膜厚が増加し、ある程度の膜厚に達するとプレート50の対向面51から剥離する。成膜工程中に生成物膜が剥離すると、その剥離片が基板Sの表面に付着した場合には膜のエピタキシャル成長を阻害し膜不良を生ずる。したがって、生成物膜の膜厚管理は、エピタキシャル成長膜の膜厚管理により行うことができ、生成物膜が剥離を生じる膜厚に達する前に、プレート50を交換する必要があり、これについては後述する。
生成物の剥離は、プレートの対向面の状態によって異なり、対向面が凹凸を有さないフラット面である場合は、本発明のように対向面が溝状またはドット状凹部を有する場合に比べて発生しやすい。これは、フラット面であると生成物膜のプレートとの接触面積が小さく、かつ生成物膜の足場がないため付着力が弱いことによるものと考えられる。
基板Sの表面に所定膜厚のエピタキシャル成長膜が形成された時点で、原料ガスの供給およびヒータ12による加熱を停止し、成長室10内が所定温度以下(例えば200℃以下)に冷却したところで成長室10内の残留原料ガスを真空排気し、水素ガスを導入した後に真空排気し、それから窒素ガスを導入する。
その後、第1シャッター21を開放すると共に、作業者がグローブ4を嵌めた手で成長室10の上部材11bを開放して基板設置部13を取り上げ、基板設置部13から複数の基板Sを取り出してガス置換室20内へ移す。
その後、新たな基板にエピタキシャル成長膜を形成する場合は、ガス置換室20から次の複数の基板を基板設置部13に設置し、その基板設置部13を成長室10内にセットした後、第1シャッター21および成長室10の上部材11bを閉じ、成長室10内を水素ガス雰囲気に戻して準備すると共に、第2シャッター22を開放してガス置換室20から成膜済みの基板Sを取り出す。その後、ガス置換室20内を真空排気し、窒素ガスを導入する。
一方、生成物が付着したプレート50を交換する場合は、上述のように成膜済みの基板Sを外部に取り出し、ガス置換室20内を窒素ガス雰囲気にした後、レート設置部14から使用済みのプレート50を取り出し、ガス置換室20内に予め収納しておいた回収袋(例えばガス透過性の低い樹脂製袋)に使用済みプレート50を入れて密封してガス置換室20に入れ、ガス置換室20から新しいプレートを取り出してプレート設置部14上に設置した後、上述と同様にして次の成膜工程の準備を行う。この際、プレートが、図7および図8に示すような分割プレートであれば、作業をより安全かつ容易に行うことができる。
これらの基板交換およびプレート交換作業は、成長室10内を大気開放することなく行うことができるため、成長室10内に危険な原料ガスが残留していたとしても大気中には漏れず、安全に作業を行なうことができる。また、成長室10内を水素ガス雰囲気に短時間で戻すことができ、効率よく次の成膜作業に移ることができる。この際、グローブ4は2組設けられているので、作業者2人による作業が可能である。
なお、プレート50が大きい1枚物である場合は、ケーシング1内および成長室10内を窒素ガスで置換した後、成長室10を開けてプレート50をケーシング1内に取り出し、成長室10を閉じてからケーシング1の図示しない開閉扉を開けて大気開放し、プレート50を外部に取り出す。その後、ケーシング1を閉じて内部を窒素ガスで置換し、成長室10を開けて内部の付着物を擦り落とす清掃作業を行う。清掃完了後、成長室10を閉じ、ケーシング1を大気開放して新しいプレート50を入れ、ケーシング1を閉じて内部を窒素ガスで置換した後、成長室10を開けてプレート50をセットし、成長室10を閉じる。
なお、使用済みのプレートは、回収袋に入ったまま外部に取り出され、除害排気設備を備えたドラフト内で袋から取り出され、有毒ガスの発生がないことを確認してから、生成物が洗浄液(例えば、王水)により洗浄除去される。この洗浄済みのプレートは再利用することができる。
図1および図2で説明した本発明の気相成長装置を用いてガリウムヒ素からなる基板の表面にアルミニウムガリウムヒ素膜、アルミニウムインジウムリン膜、アルミニウムガリウムインジウムリン膜、アルミニウムインジウムリン膜、およびガリウムリン膜をこの順で以下の条件でエピタキシャル成長し、生成物が基板に付着した時点を評価すると共に、基板を交換する際に成長工程停止時から次の成長工程開始時までの復旧時間を評価し、その結果を表1に示した。
<条件1>
生成物付着用プレートは、実施例1〜5および比較例1、2として以下のものを使用した。
(実施例1)
実施例1として、図3(実施形態1)に示す放射状に配置されたV字形溝の溝状凹部を対向面に有する外径550mm、穴径350mm、厚さ3mmの石英製プレート(一枚もの)を用いた。V字形溝は、溝角度θ1:90°、本数:64本、深さD1:0.3mmである。
(実施例2)
実施例2として、図4(実施形態2)に示す格子状に配置されたV字形溝の溝状凹部を対向面に有する外径550mm、穴径350mm、厚さ3mmの石英製プレート(一枚もの)を用いた。V字形溝は、溝角度θ2:90°、ピッチP2:1.0mm、深さD2:0.3mmである。
(実施例3)
実施例3として、図5(実施形態3)に示す格子状に配置された角形溝の溝状凹部を対向面に有する外径550mm、穴径350mm、厚さ3mmの石英製プレート(一枚もの)を用いた。角形溝は、溝幅W3:0.6mm、ピッチP3:1.0mm、深さD3:0.3mmである。
(実施例4)
実施例4として、図6(実施形態4)に示すマトリックス状に配置された丸いドット状凹部を対向面に有する外径550mm、穴径350mm、厚さ3mmの石英製プレート(一枚もの)を用いた。ドット状凹部は、幅W4:0.5mm、ピッチP4:1.0mm、深さD4:0.3mmである。
(実施例5)
実施例5として、図4に示す格子状に配置されたV字形溝の溝状凹部を対向面に有し、かつ図8(実施形態6)に示す6分割の外径550mm、穴径350mm、厚さ3mmの石英製プレートを用いた。V字形溝の溝角度θ2、ピッチP2および深さD2は実施例2と同じである。
(比較例1)
比較例1として、対向面がフラットな外径550mm、穴径350mm、厚さ3mmの石英製プレート(一枚もの)を用いた。
(比較例2)
比較例2として、対向面がフラットで、かつ図7に示す6分割の外径550mm、穴径350mm、厚さ3mmの石英製プレートを用いた。
以下の条件2〜4は、実施例1〜5および比較例1、2で共通である。
<条件2>
原料ガスとしてアルシン、ホスフィン、トリメチルガリウム、トリメチルアルミニウム、トリメチルインジウム、ジメチルジンクおよびモノシランを用い、基板加熱温度を700℃とした。
<条件3>
ガス置換室から成長室への基板の搬入および成長室からガス置換室への基板の搬出は、成長室内の温度が200℃まで低下した時点で自動搬送ロボットを用いたこと以外は、上述の要領でガス置換して行った。
<条件4>
生成物が基板に付着した時点は、1枚の基板へのエピタキシャル成長を膜厚8μmとして複数枚の基板に繰り返しエピタキシャル成長を繰り返し、基板に生成物が付着した時点までのトータル成長膜厚で評価した。
また、復旧時間は、基板表面に生成物が付着したエピタキシャル成長工程完了直後から、成長室内が一定純度まで水素ガス置換が完了して次のエピタキシャル成長が可能となった時点までの時間で評価した。
また、成長膜の膜厚測定は、エピタキシャル成長膜を一部エッチングし、その段差を表面段差測定器にて測定することによって行った。
Figure 2009038143
表1から、溝状またはドット状凹部を有するプレートを用いた実施例1〜5は、フラットなプレートを用いた比較例1および2に比べて、生成物が基板に付着した時点のトータル成長膜厚を2倍以上に増加できることがわかった。
また、分割型プレートの実施例5および比較例2は、一体型プレートの実施例1〜4および比較例1に比べて、復旧時間は30%以下に短縮できた。さらに、分割面が階段形である実施例5は生成物がプレート設置部に付着しておらず、一方、分割面がストレートである比較例2は生成物がプレート設置部に付着していたため、実施例5は比較例2よりもさらに復旧時間を短縮できることがわかった。
本発明の気相成長装置の実施形態1を示す概略平面図である。 実施形態1の気相成長装置における成長室内を示す概略断面図である。 実施形態1における生成物付着用プレートを示す図であって、図3(a)は平面図であり、図3(b)は拡大断面図である。 実施形態2における生成物付着用プレートを示す図であって、図4(a)は平面図であり、図4(b)は拡大断面図である。 実施形態3における生成物付着用プレートを示す図であって、図5(a)は平面図であり、図5(b)は拡大断面図である。 実施形態4における生成物付着用プレートを示す図であって、図6(a)は平面図であり、図6(b)は拡大断面図である。 実施形態5における生成物付着用プレートを示す図であって、図7(a)は平面図であり、図7(b)は拡大側面図である。 実施形態6における生成物付着用プレートを示す図であって、図8(a)は平面図であり、図8(b)は拡大側面図である。
符号の説明
1 ケーシング
2 ガス導入口
3 ガス排気口
4 グローブ
10 成長室
11 ケース本体
11a 下部材
11b 上部材
12 ヒータ
13 基板設置部
13a 設置凹部
13b 切欠溝
13c 状掛止部材
14 プレート設置部
14a 冷却プレート
14b ベースプレート
20 ガス置換室
21 第1シャッター
22 第2シャッター
23 ガス導入口
24 ガス排気口
25 真空排気口
31 ガス供給管
32 排気管
33 ガス供給管
34 排気管
35 排気管
41 原料ガス供給管
42 排気口
50、150、250、350、450、550 生成物付着用プレート
51、151、251、351、451、551 対向面
52、152、252 溝状凹部
352 ドット状凹部
450a、550a 分割プレート
453、553 分割面
θ1、θ2 溝角度
1、D2、D3、D4 深さ
2、P3、P4 ピッチ
3、W4 溝幅
S 基板

Claims (13)

  1. ガス供給口およびガス排出口を有する成長室と、表面に所望の膜を成長させるための基板を設置する前記成長室内に設けられた基板設置部と、前記基板設置部に設置した基板を加熱する成長室内に設けられたヒータと、前記成長室内に前記ガス供給口から原料ガスを供給するガス供給部と、成長室内のガスを前記ガス排出口から外部に排出するガス排出部と、前記基板設置部に設置した基板と対向するように成長室内に着脱可能に設置される生成物付着用プレートとを備え、
    前記プレートは、基板の表面と対向する対向面に、膜成長時に前記対向面に付着した生成物の剥離を抑制するための複数の溝状またはドット状凹部を有することを特徴とする気相成長装置。
  2. 前記プレートは、前記ガス供給口の周囲に設置されるリング形状である請求項1に記載の気相成長装置。
  3. 前記溝状凹部が、放射状または格子状に配置されている請求項2に記載の気相成長装置。
  4. 前記溝状凹部は、V字形溝または角形溝である請求項3に記載の気相成長装置。
  5. 前記ドット状凹部が、プレートの対向面全面にマトリックス状に配置されている請求項2に記載の気相成長装置。
  6. 前記V字形溝の溝角度が70°〜150°である請求項4に記載の気相成長装置。
  7. 前記角形溝の溝幅が0.6mm〜10.0mmである請求項4に記載の気相成長装置。
  8. 前記ドット状凹部は、直径0.5mm〜10.0mmの半球状凹部である請求項5に記載の気相成長装置。
  9. 前記溝状またはドット状凹部は、深さが0.2mm〜0.5mmである請求項2〜8のいずれか1つに記載の気相成長装置。
  10. 前記プレートは、隣接して組み合わされる複数個の分割プレートからなる請求項1〜9のいずれか1つに記載の気相成長装置。
  11. 前記プレートにおいて、一の分割プレートと隣接する他の分割プレートの接触端面である分割面が階段状である請求項10に記載の気相成長装置。
  12. 前記プレートは、前記基板設置部の真下位置に配置される請求項1〜11のいずれか1つに記載の気相成長装置。
  13. 前記成長室を密閉可能に包囲するケーシングと、該ケーシングに隣接するガス置換室と、前記ケーシングとガス置換室との間に設けられた第1シャッターと、該ガス置換室を大気開放可能とする第2シャッターと、前記ケーシング内およびガス置換室内のガスを排気する排気部と、前記ケーシング内およびガス置換室内に不活性ガスを導入するガス導入部とをさらに備えた請求項1〜12のいずれか1つに記載の気相成長装置。
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Cited By (5)

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