JP2018041883A - 気相成長装置用部品の洗浄方法 - Google Patents

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【課題】炭化珪素がエッチングされることを抑えながら気相成長装置用部品の洗浄操作を確実に行うことができる気相成長装置用部品の洗浄方法を提供する。【解決手段】炭化珪素製部品又は炭化珪素被覆部品に付着した窒化ガリウム又は窒化アルミニウムガリウムを除去する洗浄操作を行う際に、洗浄ガスとして塩素を含む洗浄ガスを使用し、部品加熱温度を、700〜800℃の範囲内の温度を設定温度として設定するとともに、前記設定温度に対する気相成長装置用部品の加熱温度変動幅を±10℃の範囲内にする。【選択図】図3

Description

本発明は、気相成長装置用部品の洗浄方法に関し、詳しくは、発光ダイオードやレーザダイオードの発光デバイスに用いられる化合物半導体などの薄膜を製造するための気相成長装置に用いられている部品を洗浄するための気相成長装置用部品の洗浄方法に関する。
各種化合物半導体の薄膜を製造するための装置として、気相成長装置が知られている。気相成長装置としては、フローチャンネル内に設けたサセプタ上に基板を載置し、該基板をサセプタを介して加熱するとともに、フローチャンネル内に原料ガスを供給し、基板の上方で原料ガスを反応させて基板上に薄膜を形成するものが一般的に用いられている。このような気相成長装置では、原料ガスが反応する部分の周辺に位置する部品に、反応生成物が付着するため、定期的に気相成長装置を分解して各部品を洗浄し、付着した反応生成物を除去するようにしている。部品を洗浄する方法としては、各種方法が知られているが、前記部品を所定温度に加熱した状態で塩素系ガスを含む洗浄ガスと接触させ、反応生成物と塩素とを反応させることによって部品表面から反応生成物を除去するサーマル式ドライエッチングが主流となっている(例えば、特許文献1,2参照。)。
特開2015−117420号公報 特開2006−332201号公報
前記サーマル式ドライエッチングにおいては、一般的に、部品の加熱温度を高くし、洗浄ガス中の塩素系ガスの濃度を高くすることにより部品表面から反応生成物を除去するエッチング効果が高くなるとしている。しかし、部品が石英ガラス製やサファイア製の場合は、塩素系ガスに接触しても石英ガラスがほとんど影響を受けないため、高温、高濃度での処理が可能となるが、部品が炭化珪素で形成されたものや、グラファイト製基材の表面に炭化珪素を被覆したものの場合は、高温での塩素系ガスとの接触によって炭化珪素がエッチングされてしまうという問題があった。特に、基材表面に炭化珪素を被覆したものでは、10回程度の洗浄操作で炭化珪素の被覆がなくなってしまうことがあった。
そこで本発明は、炭化珪素がエッチングされることを抑えながら気相成長装置用部品の洗浄操作を確実に行うことができる気相成長装置用部品の洗浄方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の気相成長装置用部品の洗浄方法は、洗浄炉内に収納した気相成長装置用部品を加熱手段で加熱しながら、前記洗浄炉内に洗浄ガス導入経路から洗浄ガスを導入するとともに、前記洗浄炉内の洗浄排ガスを洗浄排ガス排気経路から排気することによって前記気相成長装置用部品を洗浄する気相成長装置用部品の洗浄方法において、前記気相成長装置用部品が炭化珪素で形成された部品、及び、基材表面に炭化珪素を被覆した部品であって、気相成長装置用部品に付着した窒化ガリウム又は窒化アルミニウムガリウムを除去する洗浄操作を行う際には、前記洗浄ガスとして塩素を含む洗浄ガスを使用し、前記加熱手段による気相成長装置用部品の加熱温度を、700〜800℃の範囲内の温度を設定温度として設定するとともに、前記設定温度に対する気相成長装置用部品の加熱温度変動幅を±10℃の範囲内にすることを特徴としている。
さらに、本発明の気相成長装置用部品の洗浄方法は、前記洗浄排ガス排気経路を加熱する排気経路加熱手段を備え、前記洗浄排ガスを排気する際に、前記洗浄排ガス排気経路を前記排気経路加熱手段によって加熱することを特徴とし、また、前記洗浄排ガス排気経路を介して前記洗浄炉内を真空排気するための真空排気手段を備え、前記洗浄炉内に前記気相成長装置用部品を収納した後、前記洗浄ガスを導入して前記洗浄操作を開始する前に、前記真空排気手段によって洗浄炉内を真空排気する洗浄前排気操作を行うとともに、前記洗浄操作を終了して前記洗浄ガスの導入を停止した後、前記真空排気手段によって洗浄炉内を真空排気する洗浄後排気操作を行うことを特徴としている。さらに、前記洗浄ガスが、窒素中に塩素を5体積%含んだ洗浄ガスであることを特徴としている。
本発明の気相成長装置用部品の洗浄方法によれば、炭化珪素がエッチングされることを極力回避しながら、気相成長用部品の表面に付着した反応生成物を塩素との反応によって除去することができる。したがって、炭化珪素製あるいは炭化珪素被覆を施した部品の長寿命化を図ることができる。また、塩素を使用することによって反応生成物の除去を短時間で行うことが可能となるので、気相成長装置のスループットを低下させることがなくなる。
本発明の気相成長装置用部品の洗浄方法を実施可能な洗浄装置の一例を示す断面図である。 洗浄炉に対する気相成長装置用部品の出し入れ状態を示す断面図である。 塩素による炭化珪素のエッチング状況を示す図である。
図1及び図2は、本発明の気相成長装置用部品の洗浄方法を実施可能な洗浄装置の一例を示すもので、図1は、洗浄操作中の状態を示し、図2は、洗浄炉に対する気相成長装置用部品の出し入れ状態を示している。この洗浄装置11は、気相成長装置の部品、例えば、サセプタカバー12、プレートリング13、天井板14などの部品に付着した反応生成物を除去するためのもので、これらの部品を保持する部品保持容器15と、該部品保持容器15を収容する洗浄炉16と、該洗浄炉16内に洗浄ガスを供給する洗浄ガス供給部17と、前記洗浄炉16内から洗浄排ガスを排気するガス排気部18とを備えており、洗浄炉16は、洗浄炉本体19と、該洗浄炉本体19の下方に昇降可能に設けられた洗浄炉蓋部材20とを備えている。
洗浄炉本体19は、洗浄ガスや反応生成物に対する耐食性を有し、輻射熱を透過させる材料、例えば石英ガラスによって下方が開口したドーム状に形成されており、洗浄炉本体19の周囲及び上方は、加熱手段21a及び断熱材21bを備えたケース部材21によって覆われている。また、洗浄炉16内には、該洗浄炉16内の温度や気相成長装置用部品の温度を測定するための温度測定手段が設けられている。
洗浄炉蓋部材20は、洗浄炉本体19の下部開口部を閉塞可能な円盤状の蓋本体20aと、該蓋本体20aの上部に設けられて洗浄炉本体19の内部に浸入する台座部20bとを有している。前記蓋本体20a及び台座部20bの中央には、鉛直方向の貫通孔からなるガス通路部22が設けられるとともに、該ガス通路部22の上端外周部には、前記部品保持容器15を支持するための円筒状の洗浄容器支持体23が設けられている。
前記ガス通路部22の中央には、前記部品保持容器15の内部に洗浄ガスを供給する洗浄ガス供給経路24が設けられており、該洗浄ガス供給経路24の上端は、洗浄容器支持体23の天板中央を貫通して上部に開口している、また、該洗浄ガス供給経路24の周囲のガス通路部22内が、部品保持容器15の内部及び洗浄炉本体19の内部から洗浄排ガスなどを吸引して排出する洗浄排ガス排気経路25となっており、洗浄容器支持体23の天板外周部には、部品保持容器15内と洗浄排ガス排気経路25内とを連通させる複数の容器内排気孔23aが設けられるとともに、洗浄容器支持体23の周壁部には、洗浄炉16内と洗浄排ガス排気経路25内とを連通させる複数の炉内排気口23bが設けられている。
洗浄炉蓋部材20は、図示しない洗浄炉蓋部材昇降手段によって鉛直方向に昇降可能に設けられており、図1に示すように、洗浄炉蓋部材20を上昇させたときに、洗浄炉蓋部材20が洗浄炉本体19の開口を覆う状態となり、図2に示すように、洗浄炉蓋部材20を下降させたときに、洗浄炉蓋部材20を、ガイド部材26によって部品保持容器15の着脱位置に移動できるように形成している。
前記部品保持容器15は、前記洗浄容器支持体23の上に載置される円盤状の底板27と、該底板27の内周部に積層される小径リング状の内周側支持部材28と、底板27の外周部に積層される大径リング状の外周側支持部材29と、内周側支持部材28と外周側支持部材29との間に設けられる部品支持具30と、最上部の外周側支持部材29に載置される洗浄容器天板31とを有している。部品支持具30は、洗浄する部品の形状や大きさに対応したものが適宜に用いられる。底板27の内周部には、前記容器内排気孔23aの周溝に連通する複数の排気孔27aが設けられている。また、底板27の底面には、洗浄容器支持体23の天板部に係合して位置決めする係合段部が設けられている。
前記洗浄ガス供給部17には、エッチングガスを供給するエッチングガス供給源32と、希釈ガスを供給する希釈ガス供給源33とが設けられており、各供給源32,33からは、供給弁32a,33a及び流量調節弁32b,33bを介して所定圧力、所定流量でエッチングガスと希釈ガスとが前記洗浄ガス供給経路24にそれぞれ供給される。
前記ガス排気部18には、前記洗浄炉16内を真空排気するための真空ポンプ34が設けられており、真空ポンプ34の下流側にはトラップ35が設けられている。また、真空ポンプ34を迂回するバイパス経路36が、図示しない流路切替弁を介して設けられている。さらに、洗浄排ガス排気経路25からトラップ35に至る経路の外周には、各経路を加熱するための配管加熱手段37が装着されている。これにより、洗浄操作時に生成して洗浄排ガス中に同伴される物質、例えば塩化ガリウムが経路内に付着することを防止し、洗浄排ガスをトラップ35で冷却することにより、塩化ガリウムなどを捕捉するようにしている。
また、この洗浄装置には、従来のサーマル式ドライエッチングを行う洗浄装置と同様に、洗浄対象となる気相成長装置用部品の加熱温度を制御する部品温度制御装置が設けられており、さらに、配管加熱手段37による各経路の加熱温度を制御する経路温度制御装置が設けられている。これらの温度制御装置は、一般的な温度制御装置と同様に、熱電対などの温度測定手段で測定した温度に基づいて、ヒータ出力を調節することにより、制御対象の温度を所望の温度に調節する機能を有している。また、洗浄炉本体19と洗浄炉蓋部材20との当接部には、パージガスを利用したシール構造が設けられている。
このように形成された洗浄装置を使用して気相成長装置用部品を洗浄する際には、前記洗浄炉蓋部材20の洗浄容器支持体23に、各種気相成長装置用部品を保持した状態の前記部品保持容器15を載置し、洗浄炉蓋部材20をガイド部材26に沿って移動させ、洗浄炉本体19の下方に位置させた洗浄炉蓋部材20を上昇させることにより、洗浄炉本体19の開口を洗浄炉蓋部材20で閉塞する。
次に、真空ポンプ34を作動させて洗浄炉16内を真空排気し、洗浄炉16内から大気成分を排除する。このとき、洗浄ガス供給部17の希釈ガス供給源33から希釈ガス、例えば窒素ガスを供給し、洗浄炉16内を窒素で置換するようにしてもよい。これにより、反応生成物に窒化アルミニウムが含まれている場合に、加熱されることによって窒化アルミニウムが大気中の水分と反応し、水酸化アルミニウムを経て塩素と反応しない酸化アルミニウムになることを防止できる。
真空ポンプ34で洗浄炉16内を排気しながら、前記加熱手段21aを作動させて洗浄炉16内を所定温度に加熱するとともに、配管加熱手段37を作動させ、洗浄炉16内が設定温度に達した時点で洗浄炉18内を常圧に戻して排気経路をバイパス経路36に切り替え、洗浄ガス供給部17のエッチングガス供給源32と希釈ガス供給源33とから所定流量でエッチングガスと希釈ガスとをそれぞれ所定流量で供給し、エッチングガスを希釈ガスで所定濃度に希釈した洗浄ガスを洗浄ガス供給経路24から前記内周側支持部材28の内側に供給することにより、洗浄操作を開始する。
内周側支持部材28の内側に供給された洗浄ガスは、最上段の内周側支持部材28と洗浄容器天板31との間から気相成長装置用部品を保持した洗浄空間内に流入し、部品保持容器15内を下方に流れながら気相成長装置用部品に接触し、気相成長装置用部品に付着した反応生成物とエッチングガスとが順次反応することにより、反応生成物を気相成長装置用部品から除去する。反応生成物とエッチングガスとが反応した成分を含む洗浄排ガスは、排気孔27a及び容器内排気孔23aを通って洗浄排ガス排気経路25に排出され、トラップ35を通って洗浄装置外に排出される。
洗浄操作終了後は、エッチングガス供給源32からのエッチングガスの供給を停止し、希釈ガスの供給を継続して洗浄炉16内からエッチングガスをパージして洗浄炉16内を希釈ガス雰囲気とする。さらに、真空ポンプ34を作動させ、希釈ガスの供給を継続して洗浄炉16内から洗浄時に生成した物質を確実に排除した後、加熱手段21a及び配管加熱手段37を停止し、真空ポンプを停止して洗浄炉16内を常温、常圧とした後、希釈ガスの供給を停止し、洗浄炉蓋部材20を下降させてガイド部材26により部品保持容器15の着脱位置に移動させる。
このような洗浄操作を行う洗浄装置を使用し、炭化珪素で形成された気相成長装置用部品や、グラファイトなどからなる基材表面に炭化珪素を被覆した気相成長装置用部品(以下、これらの部品を炭化珪素部品ということがある。)の洗浄操作を行う際には、エッチングガスとして塩素ガスを、希釈ガスとして窒素ガスを使用し、窒素中に塩素を含むガスを洗浄ガスとして使用するとともに、気相成長装置用部品の加熱温度を、700〜800℃の範囲内の温度を設定温度として設定し、該設定温度に対する気相成長装置用部品の加熱温度変動幅を±10℃の範囲内に制御する。
例えば、基板上に窒化ガリウムや窒化アルミニウムガリウムの薄膜を形成する気相成長装置の部品には、基板以外の部品にも、反応生成物である窒化ガリウムや窒化アルミニウムガリウムが付着する。炭化珪素部品に付着した窒化ガリウムや窒化アルミニウムガリウムを除去する際に、塩化水素と水素との混合ガスを用いて1000℃以上に加熱することにより、炭化珪素部品にダメージを与えずに窒化ガリウムを除去することができるが、塩化水素は、塩素に比べてエッチングレートが低いため、気相成長装置のスループットが悪くなったり、洗浄後の残渣処理を行うために水素を導入する必要があったりするなど、設備費やランニングコストが嵩むという欠点があるのに対し、エッチングガスとして塩素を用いることにより、エッチングレートを高くしてこれらの欠点を解消することができる。
すなわち、洗浄操作時の気相成長装置用部品の温度を高くすることにより、窒化ガリウムのエッチングレートを更に向上させることができる。例えば、本出願人が発行した大陽日酸技報No.25(2006)中の「塩素ガスを用いたGaN−MOCVD装置反応炉部品の洗浄装置の開発」における図4によれば、窒素中に塩素を5%(体積%、以下、同じ。)含む洗浄ガスを使用した場合、温度が650℃の場合に比べて、温度を700℃、750℃に高めることにより、窒化ガリウムを除去する洗浄効果が大きく向上し、温度750℃の条件下では、窒化ガリウムで75μm/hr、窒化アルミニウム(0.1)ガリウムで5.7μm/hrのエッチング速度を得られることが示されている。このことから、温度700℃においては、窒化ガリウムで12μm/hr、窒化アルミニウム(0.1)ガリウムで1μm/hr程度のエッチングレートを得ることができ、通常の洗浄条件では、1時間程度の洗浄操作で十分に洗浄可能であるといえる。
一方、気相成長装置用部品が炭化珪素部品の場合、部品に付着した反応生成物である窒化ガリウムの除去効率を高めるために、洗浄操作時の温度を高くすると、炭化珪素自体がエッチングされてしまうという不都合がある。図3は、炭化珪素粉を圧縮成形したテストピース(SiC bulk)と、基材表面に炭化珪素を被覆したテストピース(SiC coat)とに対し、窒素中に塩素を5%含む洗浄ガスを、温度を700℃、800℃、900℃にそれぞれ設定して1時間接触させ、接触前後の重量減少率を測定した結果を示している。
その結果、700℃における重量減少率から求めた炭化珪素のエッチングレートは、SiC coatで1時間当たり約10nmとなった。したがって、炭化珪素の被覆厚さが100μmであれば、洗浄操作を1万時間まで行えることがわかる。また、SiC bulkでは、エッチングレートが10倍程度高くなるが、一千時間の洗浄操作に耐えることができる。さらに、温度が800℃になると、エッチングレートがそれぞれ10倍程度上昇するが、SiC coatでは1000時間の洗浄操作に耐えることができる。しかし、温度を900℃にすると、エッチングレートが大きく上昇するため、窒化ガリウムの除去を短時間で行えるものの、炭化珪素へのダメージが大きくなってしまう。
これらのことから、炭化珪素で形成された気相成長装置用部品あるいは基材表面に炭化珪素を被覆した気相成長装置用部品の温度を、700〜800℃の範囲に設定することにより、炭化珪素がエッチングされることを極力回避しながら、気相成長装置用部品の表面に付着した反応生成物である窒化ガリウム又は窒化アルミニウムガリウムを効率よく除去することができる。
また、前記洗浄装置のように、多数の気相成長装置用部品を同時に洗浄する際には、700〜800℃の範囲内の適宜な温度を設定温度として設定し、この設定温度に対して、各気相成長装置用部品の温度が±10℃の範囲内にすることが好ましい。これにより、複数の気相成長装置用部品の洗浄操作を効率よく行うことができる。
さらに、前記洗浄装置を使用して洗浄操作を行う際には、前記配管加熱手段37を作動させて、各経路を流れる洗浄排ガス中に含まれる塩化ガリウムや塩化アルミニウムがトラップ35より上流側の経路内壁に凝縮したりして付着することを防止でき、洗浄装置を大気開放した際に経路内に進入する大気中の水分とこれらとが反応して塩酸を生成し、金属部を腐食させることがなくなる。また、塩化ガリウムなどが付着していると、次の洗浄操作開始時の系内の真空排気に悪影響を及ぼすが、これらの経路内への付着を防止することにより、真空排気操作を効率よく行うことができる。さらに、塩素ガスの供給を終了して洗浄操作を終了した後も、加熱状態で窒素ガスの供給を継続しながら真空ポンプ34の運転を適宜継続することにより、洗浄装置系内から、有毒な塩素ガスだけでなく、塩化ガリウムなども確実に排除することができる。
なお、洗浄装置は、前記構成の洗浄装置に限らず、各種構成の洗浄装置を使用することができる。また、洗浄ガスの塩素濃度は、除去する反応生成物の状況に応じて適宜設定することができ、塩素濃度を高めることによって反応生成物の除去効率は上昇するが、洗浄装置構成部材が腐食するおそれがある。一方、洗浄操作時の設定温度を高くすることによって塩素濃度を低くすることができるが、塩素による窒化珪素のエッチングレートが近くなるおそれがある。したがって、窒素ガス中の塩素濃度は、3〜20%の範囲に設定することが好ましく、経済性を考慮すると、5〜10%の範囲が好ましい。同様に、設定温度も、消費電力などを考慮すると、700〜720℃の範囲が最適である。また、洗浄操作は、洗浄ガスを断続的に供給するバッチ処理で行うこともできる。
11…洗浄装置、12…サセプタカバー、13…プレートリング、14…天井板、15…部品保持容器、16…洗浄炉、17…洗浄ガス供給部、18…ガス排気部、19…洗浄炉本体、20…洗浄炉蓋部材、20a…蓋本体、20b…台座部、21…ケース部材、21a…加熱手段、21b…断熱材、22…ガス通路部、23…洗浄容器支持体、23a…容器内排気孔、23b…炉内排気口、24…洗浄ガス供給経路、25…洗浄排ガス排気経路、26…ガイド部材、27…底板、27a…排気孔、28…内周側支持部材、29…外周側支持部材、30…部品支持具、31…洗浄容器天板、32…エッチングガス供給源、33…希釈ガス供給源、32a,33a…供給弁、32b,33b…流量調節弁、34…真空ポンプ、35…トラップ、36…バイパス経路、37…配管加熱手段

Claims (4)

  1. 洗浄炉内に収納した気相成長装置用部品を加熱手段で加熱しながら、前記洗浄炉内に洗浄ガス導入経路から洗浄ガスを導入するとともに、前記洗浄炉内の洗浄排ガスを洗浄排ガス排気経路から排気することによって前記気相成長装置用部品を洗浄する気相成長装置用部品の洗浄方法において、前記気相成長装置用部品が炭化珪素で形成された部品、及び、基材表面に炭化珪素を被覆した部品であって、気相成長装置用部品に付着した窒化ガリウム又は窒化アルミニウムガリウムを除去する洗浄操作を行う際には、前記洗浄ガスとして塩素を含む洗浄ガスを使用し、前記加熱手段による気相成長装置用部品の加熱温度を、700〜800℃の範囲内の温度を設定温度として設定するとともに、前記設定温度に対する気相成長装置用部品の加熱温度変動幅を±10℃の範囲内にすることを特徴とする気相成長装置用部品の洗浄方法。
  2. 前記洗浄排ガス排気経路を加熱する排気経路加熱手段を備え、前記洗浄排ガスを排気する際に、前記洗浄排ガス排気経路を前記排気経路加熱手段によって加熱することを特徴とする請求項1記載の気相成長装置用部品の洗浄方法。
  3. 前記洗浄排ガス排気経路を介して前記洗浄炉内を真空排気するための真空排気手段を備え、前記洗浄炉内に前記気相成長装置用部品を収納した後、前記洗浄ガスを導入して前記洗浄操作を開始する前に、前記真空排気手段によって洗浄炉内を真空排気する洗浄前排気操作を行うとともに、前記洗浄操作を終了して前記洗浄ガスの導入を停止した後、前記真空排気手段によって洗浄炉内を真空排気する洗浄後排気操作を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の気相成長装置用部品の洗浄方法。
  4. 前記洗浄ガスは、窒素中に塩素を5体積%含んだ洗浄ガスであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の気相成長装置用部品の洗浄方法。
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