JP2013189807A - 軽量盛土工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】壁体と平行方向の発泡層収縮により生じる亀裂を、発泡層の上面から下方まで連通した状態で形成し、亀裂部分に生じた隙間に作業性よく発泡樹脂原料を注入することができる軽量盛土工法の提供を目的とする。
【解決手段】二枚の面状体22、23を重ね合わせた亀裂誘発部材21を、凹部空間の所定の断面に沿って、該所定の断面における一部に立設し、該凹部空間に発泡樹脂原料を注入し、発泡硬化させることにより前記亀裂誘発部材を埋設した状態で前記発泡層を形成し、その後の発泡層の収縮により亀裂誘発部材21における二枚の面状体22、23の間隔を拡げて発泡層に亀裂誘発部材21の位置を起点とする亀裂を、壁面15と法面12間にかつ発泡層の上面から一連に形成し、その後、発泡層の上面から亀裂部分の隙間に発泡樹脂原料を注入する。
【選択図】図2

Description

本発明は、発泡層の上面から下部まで連続した亀裂を発泡層の収縮によって意図的に生じさせる軽量盛土工法に関する。
例えば傾斜地における道路の拡幅や平地の土手等の形成において採用されている軽量盛土工法では、軽量盛土の施工場所の基盤に立設した壁面と法面(斜面)間や壁面で囲われた空間に発泡樹脂原料を注入し、発泡硬化させて発泡層を形成している。
軽量盛土工法においては、形成した発泡層が、反応硬化後の冷却によって収縮し、その収縮によって発泡層に不規則な亀裂を生じたり、壁面を変形させたりするおそれがある。なお、発泡層に不規則な亀裂が生じた場合には、軽量盛土体を同一材料で一体化させることが好ましいので、再度亀裂部分に発泡樹脂原料を注入する補修を行っている。
従来、軽量盛土体として相対的に距離の短い方向(短手方向)の発泡層収縮対策としては、軽量盛土体の短手方向の一端に位置する壁面の内面と発泡層との接着を防止する縁切り材を壁面の内面側に設置して発泡層を形成することが提案されている。(特許文献1)
また、二枚の板体を厚み方向に重ねて形成した複合板を床面に対して立設して発泡樹脂原料を吹き付けて発泡硬化させて軽量盛土体を形成し、軽量盛土体の収縮によって生じた隙間に、発泡樹脂原料を充填することも提案されている。(特許文献2)
一方、軽量盛土体として相対的に距離の長い方向(長手方向)の発泡層収縮対策として、上記壁面の内側(軽量盛土体の長手方向一端部)に縁切材を設置した場合には、軽量盛土体の延長が長いために長手方向中央部に不規則な亀裂が生じやすい。また、二枚の板体を軽量盛土体の長手方向中央部に設ける方法では、軽量盛土体の短手方向における一端部から他端部まで連続的に二枚の板体を立設して、軽量盛土体を小さな区画に分断する必要がある。そのため、液状の発泡樹脂原料を搬送するホースを引きずりながら発泡樹脂原料を連続的に注入する作業において、前記短手方向に連続的に立設された板体が作業の邪魔になる上、前記ホース移動時に板状体が倒れたり、破損してしまうこともある。
そこで、発泡樹脂原料の注入翌日に発泡層の上面を、壁面に対して直交する方向にノコギリなどの刃物で長さ50cm程度に渡って切り込み、その切り込んだ部分から発泡層に亀裂を誘発させて発泡層の収縮による応力を解放し、その後に亀裂部分の隙間に発泡樹脂原料の注入をすることが行われている。
しかしながら、壁面と平行方向(長手方向)の発泡層収縮対策として行われる切り込みでは、発泡層の上面から発生した亀裂がどの深さまで形成されているか確認することが困難であり、しかも切り込みで生じた亀裂の隙間に発泡樹脂原料を注入して補修した後、注入した原料が発泡することにより、さらに異なる箇所に新しく不規則な亀裂を生じることがあり、その場合には再度亀裂部分の隙間に発泡樹脂原料を注入する必要があった。
また、軽量盛土工法では、壁面と法面(斜面)間に形成する発泡層は、発泡樹脂原料の注入及び発泡硬化の繰り返しによって複数段の発泡層を順次積層形成して所定の高さにしており、各段毎に強度の低い部分が異なっている。そのため、最上段の発泡層の上面に形成した切り込みによって誘発される他の段の亀裂は、その段において最も強度の低い部分で発生することになり、図14に示すように、発泡層81、83、85、87、89の段毎に亀裂91の位置がずれる場合がある。また、各発泡層表面にはスキン層と呼ばれる低発泡で高密度・高硬度の表層ができるため、スキン層において連鎖的な亀裂が停止しやすく、下部まで亀裂が一連に生じないおそれもある。符号93はノコギリ等の刃物を示す。その場合、最上段の発泡層に生じた亀裂91の隙間に発泡樹脂原料を注入しても、下段の発泡層における亀裂91部分の隙間には発泡樹脂原料が届かず、亀裂部分の隙間を塞ぐことができなくなる。そのため、亀裂部分の隙間の位置が最上段とは異なる下段の発泡層については、最上段の亀裂部分の隙間に注入した発泡樹脂原料が届くように、邪魔な部分を除去する必要があり、補修作業に手間取る問題があった。
特開2003−027484号公報 特開2003−268772号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、壁体と平行方向の発泡層収縮により生じる亀裂を、意図的に発泡層の上面から下方まで連通した状態で形成し、亀裂部分の隙間に作業性よく発泡樹脂原料を注入することができる軽量盛土工法の提供を目的とする。
請求項1の発明は、基盤に立設した壁体または基盤から傾斜した法面またはその両方によって囲われた凹部空間に発泡樹脂原料を注入し、発泡硬化させることにより発泡層を形成する軽量盛土工法において、二枚の面状体を重ね合わせた亀裂誘発部材を、前記凹部空間の所定の断面に沿って、該所定の断面における一部に立設し、前記凹部空間に発泡樹脂原料を注入し、発泡硬化させることにより前記亀裂誘発部材を埋設した状態で前記発泡層を形成し、その後の前記発泡層の収縮により前記亀裂誘発部材における二枚の面状体の間隔を拡げて、前記凹部空間の所定の断面に形成された発泡層に、前記亀裂誘発部材の位置を起点とする亀裂を前記発泡層の上面から一連に形成させ、その後、前記発泡層の上面から亀裂部分の隙間に前記発泡樹脂原料を注入することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記発泡層は複数段からなり、前記亀裂誘発部材が該複数段の発泡層にまたがって立設されることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記亀裂誘発部材は、前記基盤上面に立設されることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3において、前記亀裂誘発部材は、前記基盤上面から発泡体層上面の高さまで立設されることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1から4のうち何れか一項において、前記亀裂誘発部材は、離間した状態で複数設けられることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1から5のうち何れか一項において、前記亀裂誘発部材は、前記所定の断面における側方端部に設けられることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6において、前記亀裂誘発部材は、前記所定の断面において対向する両側方端部に設けられることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、凹部空間の所定の断面に沿って、該所定の断面における一部に立設した亀裂誘発部材の二枚の面状体が周囲の発泡層の収縮により間隔を拡げることにより、発泡層に亀裂誘発部材の位置を起点とする亀裂を、凹部空間にかつ発泡層の上面から亀裂誘発部材まで一連に形成できるため、亀裂部分の隙間が発泡層の上面から亀裂誘発部材まで連続したものとなり、その後、発泡層の上面から亀裂部分の隙間に発泡樹脂原料を注入する際に、発泡層内部の亀裂誘発部材の隙間まで発泡樹脂原料を注入することができ、発泡層の上面から亀裂部分の隙間を発泡体で容易に塞ぐことができる。
請求項2の発明によれば、発泡層は複数段からなり、亀裂誘発部材が該複数段の発泡層にまたがって立設されるため、亀裂誘発部材の設置位置において発泡層間において亀裂の位置がずれることがなく、所定の断面において亀裂が一連となりやすい。
請求項3および請求項4の発明によれば、亀裂誘発部材が基盤上面から立設されるため、亀裂を発泡層の上面から、基盤上面である発泡層の最下部まで一連に形成できる。さらに亀裂誘発部材を発泡体層上面の高さまで立設すれば、亀裂を発泡層の上面から下部まで確実に一連で形成できる。
請求項5の発明によれば、亀裂誘発部材が離間した状態で複数設けられるため、延長距離の大きい断面であっても、亀裂を所定の断面において確実に形成することができる。
請求項6および請求項7の発明によれば、亀裂誘発部材が所定の断面における側方端部に設けられるため、亀裂を発泡層の上面から側方端部にわたって一連に形成できる。さらに所定の断面において対向する両側方端部に設ければ、亀裂を側方端部間に確実に形成することができる。
本発明の第一実施形態における亀裂誘発部材の立設時を示す断面図である。 本発明の第一実施形態における亀裂誘発部材の立設時を示す平面図である。 同第一実施形態における発泡樹脂原料の注入時を示す断面図である。 同実施形態における発泡層形成後を示す断面図である。 同実施形態における発泡層形成後を示す平面図である。 同実施形態における亀裂発生状態を示す平面図である。 図6の7−7断面図及び亀裂部分の隙間に発泡樹脂原料を注入する際を示す断面図である。 同実施形態における亀裂部分の隙間に発泡体を形成した状態を示す断面図である。 同実施形態における軽量盛土の構造を示す断面図である。 第二実施形態における亀裂誘発部材の立設時を示す平面図である。 第二実施形態における発泡樹脂原料の注入時を示す斜視図である。 第三実施形態における亀裂誘発部材の立設時を示す平面図である。 第四実施形態における亀裂誘発部材の立設時を示す平面図である。 従来のノコギリによる切断による問題を示す断面図である。
この発明に係る軽量盛土工法の第一実施形態を、急傾斜地における舗装路の建設を例にして説明する。
まず、図1に示すように、盛土施工場所における地盤11に壁面15を形成するために、法面(斜面)12から所定距離離れた位置にH鋼16を等間隔で打ち込み、その後基盤13として砕石を敷設する。
前記H鋼16に、鋼板やコンクリートパネル等からなるパネル14を取り付けて壁面15を構成する。前記壁面15は、この後に注入される発泡樹脂原料が流動して基盤13の水平方向に所定範囲以上流れ出るのを防止して盛土施工空間を仕切るためのものである。また壁面15の内側(法面側)には、壁面15の内側縁に施工中の仮排水路を形成するための仕切り板材17をH鋼16の内側(法面側)の縁に沿わせて基盤13上に立設する。なお、前記壁面15と前記仕切り板材17とにより壁体を構成する。
また、前記壁面15と法面12間の基盤13には、亀裂誘発部材21を、前記壁面15と直交させて上下方向に立設し、前記壁面15と前記法面12間に部分的に設ける。前記亀裂誘発部材21は、図2に示すように、二枚の面状体22、23を厚み方向に重ねて1組としたものであり、形成する発泡層の上面の高さとなるようにして前記基盤13に立設される。本実施例では、前記亀裂誘発部材21の二枚の面状体22、23の接触面と同一面上となる延長面L上に前記仕切り板材17の目地18が位置するようにして前記法面12と略接するように設けられる。なお、前記仕切り板材17の目地18は、仕切り板材17の上部から下部まで一直線となるように設けられている。前記二枚の面状体22、23としては、適宜のものが用いられるが、少なくとも一方は変形により破断し難く、また板状の形状を維持できる程度に剛性の高い材質のものが好ましく、特にはポリウレタンフォームまたはポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリオレフィンフォーム、ゴムスポンジ、フェノールフォーム、塩化ビニルフォームのいずれかが好ましい。さらに前記ポリウレタンフォームにおいては硬質ポリウレタンフォームが好ましい。特に後述する発泡層を形成する材料と同じ材料を用いれば、発泡層と同程度の物理特性を有するため、一体化した後に均一な軽量盛土体が形成できて好ましい。また、前記各面状体22、23は、成形型を用いて製造されたモールド成形品でも、スラブから所要寸法に切り出した裁断品のどちらでもよい。さらに、前記二枚の面状体は、一方に前記剛性の高い材質の板状体を用いて、他方には可撓性を有するシート体を用いてもよい。他方のシート体を、一方の板状体に粘着テープや接着剤等で部分的に止めることで、亀裂誘発部材として使用でき、軽量化やコストダウンを図ることができる。シート体は、発泡樹脂原料の発泡硬化時の発熱等によって完全に溶融したり破れたりしない材質のものを適宜選択すればよい。厚みは10μm以上で、例えば、合成樹脂であるポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリプロピレン等のシートやフィルム、または、これらに炭酸カルシウムや水酸化アルミニウムなどを分散混合させて耐熱性を向上したシートやフィルム、或いは、これらにコロナ処理を施して発泡層との接着性を向上したシートやフィルムが好ましく用いられる。特に塗装用のロール状マスキングシートは、粘着テープ部と該粘着テープ部から幅方向に延長できるコロナ処理ポリエチレンフィルムが接合しているので、板状体に貼り付けやすく、発泡層も接着しやすいため好ましい。
前記各面状体22、23のうち板状形状のものの寸法は適宜決定されるが、例として、厚みが0.5〜10cm、幅が20〜50cm程度を挙げる。前記亀裂誘発部材21の立設時、前記亀裂誘発部材21の下端は適宜の方法で基盤13に固定される。例えば、前記基盤13における前記亀裂誘発部材21の立設予定位置に発泡樹脂原料を塗布した後、前記亀裂誘発部材21を配置したり、前記亀裂誘発部材21の配置後に亀裂誘発部材21の下端と基盤13との境界付近に発泡樹脂原料を吹き付けたりして、前記発泡樹脂原料の発泡硬化による接着力で前記亀裂誘発部材21の下端を基盤13に固定してもよい。また、基盤13が凹凸であったり傾斜がある場合には、発泡樹脂原料を吹き付けて高さ50cmを上限として略平滑な発泡層を形成した後に前記亀裂誘発部材21を設置してもよい。50cm程度の発泡層であれば、後述するように亀裂誘発部材が拡開することで亀裂の起点となって発泡層の最下部まで亀裂を誘発することができる。
前記亀裂誘発部材21の立設後、図3に示すように、前記壁面15と前記法面12間に発泡樹脂原料Pを注入し、発泡硬化させることを繰り返して、図4及び図5に示すように、前記亀裂誘発部材21を埋設した状態で複数段の発泡層32、33、34、35、36を積層して一体とした発泡層31を形成する。前記発泡層31は、前記発泡樹脂原料Pの発泡反応による接着性により前記亀裂誘発部材21の面状体22、23と接着する。前記面状体22、23は前記複数段の発泡層32、33、34、35、36にまたがるように立設されている。
本実施形態においては、前記発泡樹脂原料Pの注入は、高圧式吐出装置(現場発泡用施工装置)を用い、前記吐出装置のノズルNから発泡樹脂原料Pを吐出させることによって行う。
前記発泡樹脂原料Pとしては、施工現場で発泡可能なポリウレタン樹脂、ポリイソシアヌレート、ポリアミド、ポリイミド、ウレア等が挙げられ、それらの中でも吐出成形(スプレー成形)可能なポリウレタン樹脂、特には硬質ポリウレタンフォームを用いるのが望ましい。前記硬質ポリウレタンフォームは、TDIプレポリマー、クルードTDI、ポリメリックMDI、各種変性MDI等のイソシアネートと、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールの双方あるいは何れか一方からなるポリオールと、アミン触媒等の触媒と、水、フロン、代替フロン等の発泡剤、さらに添加剤としてTCPP(トリスクロロプロピルホスフェート)などの難燃剤やシリコーン系の整泡剤等で構成される。
前記発泡層31は、前記発泡樹脂原料Pの発泡反応による高温状態を経て常温まで自然冷却される。その冷却によって前記発泡層31における気泡内の気体が収縮して発泡層31が収縮する。その際、前記発泡層31における前記壁面15と平行方向の収縮により、前記亀裂誘発部材21の面状体22、23に引き離す方向の引っ張り力が加わり、図6及び図7の(7−A)に示すように、前記面状体22、23の間隔が拡げられ、それによって前記発泡層31に亀裂誘発部材21の位置を起点とする亀裂41が前記壁面15と前記法面12間に形成される。本実施形態では、前記発泡層31に形成された亀裂41は、前記壁面15の目地18の部分に至る。また、前記亀裂41は、前記亀裂誘発部材21が前記基盤13に立設されているため、前記発泡層31の上面から下部まで一連に形成される。なお前記基盤13は砕石が敷設されているので、突然の降雨などにより亀裂内部に水が入った場合にも砕石中の空間を通じて排出することができる。符号42は亀裂41部分の隙間を示す。また発泡層31の壁面15と平行方向の距離が短く収縮量が小さい場合には、前記引っ張り力が小さくなって自発的に亀裂が生じにくいので、前記亀裂誘発部材21の二枚の面状材の接触面の延長上(接触面と同一面上)の前記発泡層31にノコギリ等で亀裂の起点を別途設けて亀裂41を誘発してもよい。
次に、図7の(7−B)に示すように、前記発泡層31の上面から亀裂41部分の隙間42に発泡樹脂原料P1を注入する。前記発泡樹脂原料P1は前記発泡層31の形成に使用した発泡樹脂原料Pと同様である。注入された発泡樹脂原料P1は、前記亀裂41が前記発泡層31の下部まで一連に形成されているため、前記隙間42内を発泡層31の下部まで流れて発泡硬化し、図8にように前記隙間42内を満たした発泡体39となる。なお前記基盤13には砕石が敷設されていることで、前記発泡樹脂原料P1が発泡する際に発生する発泡ガスが底部に溜まることがなくボイドが発生しにくくすることができる。
その後、図9に示すように、前記発泡層31上に保護コンクリート及び舗装構成体等の被覆層51を形成することによって、舗装路の施工が完了する。
前記亀裂誘発部材21の数は、前記壁面15と法面12間に一つに限られず、前記壁面15と前記法面12間の距離が大、例えば4m以上の場合には、図10に示す第二実施形態のように、前記亀裂誘発部材21を、前記壁面15と前記法面12間に平面視一直線上(同一面上)となるように複数設けるのが好ましい。第二実施形態における発泡樹脂原料の注入時を図11に示す。
また、前記亀裂誘発部材21の立設位置は、前記法面12側に限られず、前記壁面15と前記法面12間の距離等に応じて、前記壁面15側あるいは図12に示す第三実施形態のように、前記壁面15と法面12間の中央に立設してもよい。
また、図13に示す第四実施形態のように、前記仕切り板材17の内側(法面側)にさらに仕切り板材61を立設し、仕切り板材17とパネル14間に発泡層を形成し、仕切り板材17と仕切り板材61の間に仮排水路を設ける場合には、前記仕切り板材17の目地18と前記内側の仕切り板材61の目地63を一致させ、前記亀裂誘発部材21の延長面L上(二枚の板材の接触面と同一面上)に両目地18、63が位置するようにする。最終的に前記仮排水路に前記発泡樹脂原料Pを注入して、壁面15の内側から法面12側にかけて一体的に発泡層を形成すれば、前記目地18、63と前記亀裂誘発部材21を結ぶ所定の断面に容易に亀裂を形成できる。なお仕切り板材17、61は、前述の亀裂誘発部材の面状体22、23と同様の材料が選択でき、同一の材料でも異なっていても良いが、いずれも発泡層と同一の材料であれば、形成された軽量盛土体が均一の物理特性となって好ましい。
このように、本発明によれば、発泡層に亀裂誘発部材の位置を起点とする亀裂を、発泡層の上面から亀裂誘発部材設置層まで一連に形成できるため、亀裂部分の隙間が発泡層の上面から亀裂誘発部材設置層まで連続したものとなり、その後、発泡層の上面から亀裂部分の隙間に発泡樹脂原料を注入する際に、発泡層の亀裂誘発部材設置層の隙間まで発泡樹脂原料を注入することができ、亀裂部分の隙間を発泡体で容易に塞ぐことができる。
さらに、本発明によれば、亀裂誘発部材を壁面と法面間に部分的に設けるため、亀裂誘発部材を構成する板体の使用量が少なくてすみコストを低減することが可能である。また、前記亀裂誘発部材を壁面と法面間に部分的に設けるため、発泡樹脂原料の注入時に作業者が亀裂誘発部材を跨いだりする必要がなく、作業を容易に行うことができると同時に、亀裂誘発部材を破損するおそれがない。
12 法面
13 基盤
15 壁面
18、63 目地
21 亀裂誘発部材
22、23 亀裂誘発部材の面状体
31 各段の発泡層が一体になった発泡層
41 亀裂
42 亀裂部分の隙間
P、P1 発泡樹脂原料

Claims (7)

  1. 基盤に立設した壁体または基盤から傾斜した法面またはその両方によって囲われた凹部空間に発泡樹脂原料を注入し、発泡硬化させることにより発泡層を形成する軽量盛土工法において、
    二枚の面状体を重ね合わせた亀裂誘発部材を、前記凹部空間の所定の断面に沿って、該所定の断面における一部に立設し、
    前記凹部空間に発泡樹脂原料を注入し、発泡硬化させることにより前記亀裂誘発部材を埋設した状態で前記発泡層を形成し、
    その後の前記発泡層の収縮により前記亀裂誘発部材における二枚の面状体の間隔を拡げて、前記凹部空間の所定の断面に形成された発泡層に、前記亀裂誘発部材の位置を起点とする亀裂を前記発泡層の上面から一連に形成させ、
    その後、前記発泡層の上面から亀裂部分の隙間に前記発泡樹脂原料を注入することを特徴とする軽量盛土工法。
  2. 前記発泡層は複数層からなり、前記亀裂誘発部材が該複数の発泡層にまたがって立設されることを特徴とする請求項1に記載の軽量盛土工法。
  3. 前記亀裂誘発部材は、前記基盤上面に立設されることを特徴とする請求項1または2に記載の軽量盛土工法。
  4. 前記亀裂誘発部材は、前記基盤上面から発泡体層上面の高さまで立設されることを特徴とする請求項3に記載の軽量盛土工法。
  5. 前記亀裂誘発部材は、離間した状態で複数設けられることを特徴とする請求項1から4のうち何れか一項に記載の軽量盛土工法。
  6. 前記亀裂誘発部材は、前記所定の断面における側方端部に設けられることを特徴とする請求項1から5のうち何れか一項に記載の軽量盛土工法。
  7. 前記亀裂誘発部材は、前記所定の断面において対向する両側方端部に設けられることを特徴とする請求項6に記載の軽量盛土工法。
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