JP5142948B2 - 鉄道工事用仮設道路の構築方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道工事用仮設道路の構築方法に関し、特に、その構築および撤去作業が容易であるとともに、強度的に信頼性の高い鉄道工事用仮設道路の構築方法に関するものである。
駅ホーム或いは鉄道の補修・改良工事等は、通常、終電から始発までの短時間に行われる。その際、工事用の重機を駅ホーム等に乗り入れるために、線路上に仮設道路を構築することが成されている。
この鉄道工事用仮設道路は、一般的に古い枕木を積み重ねて構築されることが多いが、枕木は、重い上に、その容積(大きさ)が小さいために多くを積み重ねる必要があり、その構築および撤去作業は、時間のかかる重労働な作業となっていた。また、単管で足場を組み、その上を材料搬送するケースも有るが、この場合には組立てに時間が掛るとともに、鉄製の単管を使用するために軌道間(レール間)で短絡の危険も有った。また大型クレーンで作業用重機(ユンボ、杭打ち機等)、また資材を吊り上げて搬入する場合も有ったが、この場合には架線への接触やクレーンの大型化によるコスト高の問題が有った。
一方、鉄道工事用の仮設道路ではないが、凹凸がある場所であっても仮設道路を構築でき、且つ仮設道路を構築した場所の土壌に影響を与えることがない土のうを用いた仮設道路の構築方法が、特許文献1に開示されている。また、構築や撤去作業の容易性、さらには繰り返し使用できるものとするために、金属製枠体、或いは袋状ネットにより保護された直方体形状の樹脂発泡体ブロックを用いた仮設道路の構築方法が、特許文献2或いは3に開示されている。
特開2005−133406号公報 特開平6−280210号公報 特開平7−233501号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された土のうを用いた仮設道路の構築方法にあっては、枕木を用いる場合と同様に、土のうの一つ一つは比較的重い上に、多くを積み重ねる必要があることから、やはり該方法によって鉄道工事用の仮設道路を構築する場合には、その構築および撤去作業は、時間のかかる重労働な作業となる。
また、上記特許文献2,3に開示された樹脂発泡体ブロックを用いたものにあっては、その構築および撤去作業は容易なものとはなるが、該公報に開示された技術にあっては、凹凸のある地盤上への仮設道路の構築は想定されておらず、またスロープ状の仮設道路を構築するものでもないため、凹凸のある線路上に構築する必要があり、また工事用の重機を駅ホーム等に乗り入れるためにスロープ状とする必要のある鉄道工事用の仮設道路を構築する場合には、該公報に開示された技術を用いても、信頼性の高い仮設道路を構築することはできず、改善の余地があった。
本発明は、上述した背景技術に鑑み成されたものであって、その目的は、構築および撤去作業が容易であるとともに、強度的に信頼性が高く、さらには、材料の繰返し使用回数を高めることができる鉄道工事用仮設道路の構築方法を提供することにある。
上記した課題を解決するため、請求項1に記載の鉄道工事用仮設道路の構築方法は、駅ホームと、線路を挟んで位置する道路等の段差を持った部位との間の仮設道路を構築する地面にシートを敷設し、直方体の底面に凹溝を有する熱可塑性樹脂発泡体製の脚ブロックを、その凹溝で前記線路のレールを跨ぐようにして前記シート上に設置するとともに、前記脚ブロックおよび/または前記シート上に、直方体形状の熱可塑性樹脂発泡体製の方形ブロック,上面に傾斜面を有する熱可塑性樹脂発泡体製の傾斜ブロックを積層させて、仮設道路のブロック構造体を構築し、前記ブロック構造体の上面に保護板を設置することとした。
また、請求項2に記載の鉄道工事用仮設道路の構築方法は、駅ホームと、線路を挟んで位置する駅ホーム等の段差のない部位との間の仮設道路を構築する地面にシートを敷設し、直方体の底面に凹溝を有する熱可塑性樹脂発泡体製の脚ブロックを、その凹溝で前記線路のレールを跨ぐようにして前記シート上に設置するとともに、前記脚ブロックおよび/または前記シート上に、直方体形状の熱可塑性樹脂発泡体製の方形ブロックを積層させて、仮設道路のブロック構造体を構築し、前記ブロック構造体の上面に保護板を設置することとした。
さらに、請求項3に記載の鉄道工事用仮設道路の構築方法は、上記請求項1または2に記載の発明において、上記保護板を木質系合板,合成樹脂板等の柔軟性を有するものとした。
さらに、請求項4に記載の鉄道工事用仮設道路の構築方法は、上記請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、上記ブロック構造体の最下段のブロックの上面を面一に構築することとした。
さらに、請求項5に記載の鉄道工事用仮設道路の構築方法は、上記請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、上記駅ホームの線路側上端部の張出し部を下方から支持材によって支持することとした。
さらに、請求項6に記載の鉄道工事用仮設道路の構築方法は、上記請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、上記保護板の上記駅ホーム側端部を、上記駅ホームの高さよりも仮設道路の圧縮量を考慮して高く設定することとした。
上記した請求項1および請求項2の発明によれば、熱可塑性樹脂発泡体の軽量なブロックによって仮設道路を構築するので、その構築および撤去作業が容易であるとともに、キャリーなどの重量重機も自走可能な強度的に信頼性の高い鉄道工事用仮設道路を提供することができる。また、軌道間の短絡の虞のある単管を用いた足場、或いは架線への接触が危惧される大型クレーンによる物資や機材の搬入を行わなくて済み、安全性の高い作業を実現することができる仮設道路を構築することができる。また、仮設道路を構築するバラスト上にシートを敷設し、その上にブロックを積み上げるので、バラストが崩れ難くなり、仮設道路の安定性が高くなり、しかも、最下段のブロックのバラストによる損傷,破損も少なくて済み、ブロックの繰返し使用可能回数を高めることができる。
さらに、請求項3の発明によれば、最上段のブロックを覆う保護板が柔軟性を有しているので、仮設道路上を走行する重機の重力の一部は、保護板が変形することで吸収され、下方のブロックに与える影響を減少させることができるので、より信頼性の高い鉄道工事用仮設道路を提供できる。
さらに、請求項4の発明によれば、仮設道路を移動する重機等の重力を、最下段の各ブロックで均等に受止めるので、最下段のブロックの損傷を最小限に抑えることができ、やはり、より信頼性の高い鉄道工事用仮設道路を提供することができる。
さらに、請求項5の発明によれば、駅ホームに張出し部(かさ石部)がある場合に、その張出し部を支持材によって支持するので、重機等の重力を支持材によって受止めることができ、張出し部の損傷を防ぐことができる。
さらに、請求項6の発明によれば、重機等が仮設道路から駅ホームに移動する際に、仮設道路は圧縮されて高さが低くなるが、予めその圧縮量を考慮して仮設道路が高く設定されているので、特に駅ホームの端部の損傷を最小限に抑えることができる。
以下、本発明に係る鉄道工事用仮設道路の構築方法の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、鉄道工事用仮設道路の構築現場の一例を示した概念的な斜視図である。この構築現場は、奥側には、1本の線路2Aが敷かれ、駅ホーム1の手前側には、2本の線路2B,2Cが並行に敷かれ、さらにその手前側には道路3がある。
近年、駅ホームでは、バリアフリー化やエスカレーター、エレベーター等の設置工事が増えており、その工事は、通常、終電から始発までの短時間に行われる。その際、工事用の重機を駅ホームに乗り入れるようにすることが、作業効率の観点等から有利である。
そこで、例えば図1に示したように、手前側の道路3から駅ホーム1に重機を乗り入れるようにするため、線路2B,2Cを横切って仮設道路10を構築することが成される。
本発明においては、上記仮設道路10を構築する材料として、構造体20を構成する熱可塑性樹脂発泡体製のブロック21、構造体20の上面を覆う保護板30、バラスト4上に敷設されるシート31,駅ホーム1の張出し部(かさ石部)1aを下から支える支持材32等を用いる。
上記構造体20を構築する熱可塑性樹脂発泡体製のブロック21は、例えば図2に示したように、直方体の底面に線路を跨ぐ凹溝22を有する形状に形成された脚部ブロック21Aと、直方体形状の方形ブロック21Bと、上面に勾配面を有する縦断面台形状或いは三角形状の傾斜ブロック21Cとが用いられる。
上記ブロック21の大きさは、運搬性、作業効率の観点等から、長さ180〜240cm、幅90〜120cm、厚さ40〜60cmに設計されていることが好ましい。また、脚部ブロック21Aに形成された凹溝22の大きさは、幅30〜50cm、高さ15〜25cmに設計されていることが、施工性と強度の兼ね合いから好ましい。なお、傾斜ブロック21Cにおける上記厚さは、勾配面の傾斜方向中心部における厚さをいう。また、脚部ブロック21Aに形成された凹溝22は、現場においてカットされたものであってもよい。
また、上記ブロック21は、厚み方向の圧縮強度が100kN/m2 を超えるものであることが好ましく、更には、280kN/m2 以上であることが好ましい。ブロック21の圧縮強度は高いほど良いが、発泡体においては、通常圧縮強度と密度は正の相関関係にあるため、圧縮強度が高いほど重量も大きくなる傾向にある。そのため、ブロック21の厚み方向の圧縮強度の上限は、軽量性および施工性の観点から、概ね800kN/m2 である。
なお、本明細書において上記圧縮強度は、JIS K 7220(1999)に従った圧縮試験に基づく変形10%時の圧縮応力である。
上記ブロック21を構成する熱可塑性樹脂発泡体の基材樹脂としては、例えば、ポリスチレン,耐衝撃性ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレン,ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリブチレンサクシネート,ポリエチレンテレフタレート,ポリ乳酸等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリフェノール系樹脂などを挙げることができるが、中でも、軽量性、耐水性、耐久性等の特性並びにコストの観点から、ポリスチレン系樹脂を使用することが好ましく、また、じん性、耐油性等の観点から、ポリオレフィン系樹脂を使用することが好ましい。
上記基材樹脂を用いて形成される発泡体には、型内発泡粒子成形体や押出発泡成形体等があるが、本発明のブロック21としては、周知の発泡体のいずれも使用することができる。具体的には、ポリスチレン系樹脂型内発泡粒子成形体、ポリオレフィン系樹脂型内発泡粒子成形体、ポリスチレン系樹脂押出発泡成形体、或いはポリオレフィン系樹脂押出発泡成形体が好ましく使用することができる。
なお、型内発泡粒子成形体とは、予備発泡させた発泡粒子を型内に充填し、蒸気加熱等により型内成形したものを言う。一方、押出発泡成形体とは、押出機中にて加熱溶融させた樹脂に発泡剤を含有させ、該組成物を低温・低圧域に押し出すことにより発泡成形したものを言う。
但し、上記脚部ブロック21A、方形ブロック21Bおよび傾斜ブロック21Cの少なくともいずれかのブロック21が、板状のポリスチレン系樹脂押出発泡成形体を複数枚積層したもの、或いは板状のポリスチレン系樹脂型内発泡粒子成形体を複数枚積層したものであることはより好ましい。これは、複数枚の発泡板を積層することにより形成したブロック21は、上方からの荷重を層間のずれ等により吸収および分散させることができたり、積層面が強度向上に寄与したりして、より強度的に優れたものとなるために好ましく、特にポリスチレン系樹脂押出発泡成形体を複数枚積層させたものにあっては、圧縮強度と曲げ強度とのバランスに優れるものとなるために特に好ましい。なお、発泡板を複数枚積層する方法としては、各発泡板同士を接着剤、熱などにより接着する方法、各発泡板を接着することなく単に積層して外周にバンドを回し束ねる方法などが挙げられる。図2の実施の形態では、脚部ブロック21A1、方形ブロック21B1、縦断面三角形状の傾斜ブロック21C1を一体成形品とし、脚部ブロック21A2、方形ブロック21B2, 21B3、縦断面台形状の傾斜ブロック21C2を発泡板の積層品とした。
以下に、本発明に係る仮設道路10の構築手順の一例を、図3〜図7に基づいて説明する。
先ず、図3に示したように、駅ホーム1と、線路2B,2Cを挟んで位置する道路3との間の地面上、すなわち線路2B,2C、バラスト4等の上をシート31で覆うとともに、駅ホーム1のかさ石部1aの下部に支持材32を介在させる。
上記シート31としては、所謂、防炎シート、養生シート等が挙げられ、中でもエステルターポリン生地に塩ビフィルムを貼り合わせた塩ビ防炎シートが、防炎、線路への絶縁効果、強度、重さ、バラスト形状の曲線化の観点から好ましい。また、シート31の厚みは、強度と柔軟性との兼ね合いから、0.1〜0.8mmのものが好ましく、シート31の長さ、幅の寸法は、運搬性、作業効率の観点等から、長さ180〜300cm、幅500〜600cmのものが好ましい。
また、支持材32としては、単管,木材等を用いることができるが、伸縮可能であることが、取り付け取り外しが容易であるために好ましい。
次いで、図4に示したように、脚部ブロック21Aを、該脚部ブロック21Aに形成された凹溝22にレール2b,2cが入り込むように配置するとともに、駅ホーム1と線路2Bとの間、また線路2Bと線路2Cとの間の隙間に方形ブロック21Bを配置する。
なお、各ブロック21の下面および/または上面を後述するニクロム線カット機37などを使用してカットすることにより、ブロック配置時の不陸の調整をすることができる。
続いて、その上方および手前側(図4において左側)に、図5に示したように、方形ブロック21Bを、駅ホーム1から道路3方向に傾斜したスロープが形成されるように、即ち、駅ホーム1側には高くなるように多数段(実施の形態では脚部ブロック21Aを含めて3段)配置し、道路3側は低くなるように1段若しくは0段配置する。続いて、その上方および手前側(図5において左側)に、図6に示したように、傾斜ブロック21Cを、凹凸のないスロープとなるように適宜配置する。
そして、上記構築された構造体20の上面に、図7に示したように、端部が駅ホーム1上に架かるようにして、保護板30が敷き並べられる。
上記保護板30としては、建設現場等において下地養生や地盤確保に使用される周知の木質系合板、或いはプラスチック系樹脂板、ゴム系樹脂板などが挙げられ、中でも柔軟性があり、工事現場において多用されている木質系合板が特に好適に用いられる。木質系合板の中でも、JAS(日本農林規格)に規定された構造用合板が特に好ましく用いられ、具体的にはJAS1級適合の構造用合板等が挙げられる。また、プラスチック系樹脂板としては、具体的に京葉興業株式会社製の樹脂製敷板『ダイコク板』(登録商標)などを使用することができる。また、保護板30の厚みは、強度と柔軟性(撓み性)との兼ね合いから、9〜18mmのものが好ましく、保護板30の長さ、幅の寸法は、運搬性、作業効率の観点等から、長さ100〜200cm、幅40〜100cmのものが好ましい。
上記のようにして構築された構造体20において重要な事柄は、図4に示したように、最下段の脚部ブロック21Aおよび方形ブロック21Bの上面が、ほぼ面一になるように並べられていることであり、そのために、必要に応じて上方に突出したブロックの上部をニクロム線カット機等によってカットされる。また、構造体20を構成している脚部ブロック21Aの上方には、少なくとも方形ブロック21B或いは傾斜ブロック21Cのいずれかが積層されている(実施の形態においては、図6に示されているように、最も駅ホーム1側に位置する脚部ブロック21Aの上方には、2層の方形ブロック21Bと、1層の傾斜ブロック21Cとが積層され、最も道路3側に位置する脚部ブロック21Aの上方には、1層の傾斜ブロック21Cが積層されている)ことである。これらによって、凹溝22の存在により上方からの荷重によって破壊の虞が高い脚部ブロック21Aを、その上方に積層されたブロックによって効果的に保護し、その破壊を防止することができる。また、構造体20の安定性の観点、更には荷重分散をより効果的に行わせる観点から、ブロック21の積層は、千鳥配置(左右ブロックの突き合わせ部が、上下方向で一致しない配置)となるように行うことが好ましい。
また、上記構造体20の構築に際して重要な事項は、構造体20の駅ホーム1側端の上端面が、図6に示したように、構造体20の圧縮量を考慮して駅ホーム1の上面よりも高くなるようにブロック21を積層することであり、その高さHは、50mm程度が好ましい。また、駅ホーム1に張出し部(かさ石部)1aがある場合に、その張出し部1aが支持材32によって支持されていることである。これらによって、重機等が構築された仮設道路10から駅ホーム1に移動する際に、駅ホーム、特に駅ホームの端部の損傷を最小限に抑えることができる。
なお、上記仮設道路10の構築作業に際して、各ブロック21A,21B,21Cは、強度を高めるために、表面にウレタン樹脂を吹き付け等によって塗装したり、上面に合板,樹脂板等を貼着するとよい。また、積層された各ブロック21A,21B,21Cに、図8(a)に示したように、L型ピン33を打込み、上下のブロック間の結合を強めることが好ましい。また、図8(b)に示したように、レール2b、2c間にトラフ5が設置されている場合には、該トラフ5に重量が掛からないように、トラフ5の両側に敷板,角材34等を設置し、その上にブロック21Bを載置して嵩上げすることが好ましい。さらにまた、仮設道路10において、道路3側の傾斜ブロック21Cの先端厚みが100mm以下になると、強度が十分でなくなる虞があるので、そのような場合には、図9(a)に示したように、その間を土のう35等で調整することが好ましい。また、図9(b)に示したように、例えば、レール2b,2bの枕木6がコンクリート製である場合には、中間の凹部6aに適宜な厚み、例えば50mm程度の熱可塑性樹脂発泡体のブロック36を配設することが好ましい。
また、ブロック21の切断に使用されるニクロム線カット機37は、図10に示したように、本体ケース37aと、該本体ケース37aからコード37bを介して接続された取っ手37c,37cと、該取っ手37c,37cの間に接続されたニクロム線37dとによって構成されているが、このニクロム線カット機37の本体ケース37aおよび取っ手37c等に蛍光・蓄光反射テープ38を貼着しておくことは好ましい。これにより、このニクロム線カット機37は、夜間作業においても、ケース本体37aおよび取っ手37cを認識することが容易になり、つまずいたりする虞が無くなる。
上記の作業により構築された仮設道路10においては、線路2による凹凸は、凹溝22を有する脚部ブロック21Aにより解消され、その上方および手前側(図7において左側)に積層された方形ブロック21Bおよび/または傾斜ブロック21Cとの組合せにより、駅ホーム1から道路3方向になだらかに傾斜するスロープ状の構造体20が構築され、その構造体20の上面に、木質系合板などの保護板30が敷き並べられたものとなる。かかる仮設道路10の構築作業は、その主作業が軽量な熱可塑性樹脂発泡体製のブロック21の積み重ね作業となるため、容易に且つ短時間で行うことができる。
上記構築した仮設道路10を利用し、建設資材を積んだ車両等の重機が、道路3から駅ホーム1に乗り入れることができる。この際、重機の通過にともなう荷重は、脚部ブロック21Aの上方に積層された方形ブロック21Bおよび/または傾斜ブロック21Cの変形による荷重の吸収および分散作用、さらに上面に敷き並べられた保護板30が柔軟性を有するため、保護板30の変形による荷重の吸収および分散作用等により、凹溝22の存在により破壊の虞が最も高い脚部ブロック21Aには直接的には伝わらず、その破壊が効果的に防止されるため、強度的に信頼性の高い仮設道路となる。
上記のようにして構築され、重機の乗り入れに使用された仮設道路10は、始発の運行前には撤去されることとなる。この仮設道路10の撤去作業は、構築した手順とは逆の手順、すなわち、まず保護板30を取り去り、次いで、上方から積み重ねられたブロック21を取り、さらに、シート31,支持材32等を取り去っていけばよく、構築作業と同様に、その撤去作業は容易に且つ短時間で行うことができるものとなる。また、撤去した後、特別な作業をすることなく、仮設道路構築部分をもとの状態に復元することができるとともに、シート31がバラスト4とブロック21との間に介在させられていたため、バラスト4がブロック21に食い込んで損傷を与えることが防止される。そして、解体したブロック21は、近くの保管場所に移送し積み上げて保管され、後日、また再使用されることとなる。なお、仮設道路の再構築作業を簡便にする為に各ブロックの側面に番号などの目印を付けることが好ましい。
以上、本発明に係る鉄道工事用仮設道路の構築方法の実施の形態を説明したが、本発明は、何ら既述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の技術的思想の範囲内において、種々の変形および変更が可能であることは当然である。
例えば、上記実施の形態では、道路3から駅ホーム1に重機を乗り入れるようにするため、スロープ状の仮設道路10を構築した場合で説明したが、線路を挟んで並行に形成された駅ホーム同士を連結する、上面が水平な仮設道路においても本発明は適用できるものである。かかる構成の仮設道路の実施の形態を、図11〜図14に示すが、上記した実施の形態と同一の物或いは部材には同一符号を付した。仮設道路50は、図11に示したように、駅ホーム1A,1B同士を連結するように形成されており、上記実施の形態と同様に、熱可塑性樹脂発泡体製のブロックの組み合わせから成る構造体20、該構造体20の上面を覆う保護板30、バラスト4上に設置されるシート31、駅ホーム1A,1Bのかさ石部1a,1b、を下から支える支持材32等を備える。構造体20は、図13に示したように、脚部ブロック21Aの上方に方形ブロック21Bを一層積層することにより構築されている。また、図14に示したように、脚部ブロック21A上に厚さの薄い方形ブロック21B3を一層積層し、更にその上方に方形ブロック21Bを一層積層することにより構築されている。このようにして形成された上面が水平な仮設道路50は、やはりその構築および撤去作業が容易であるとともに、キャリーなどの重量重機も自走可能な信頼性の高い鉄道工事用仮設道路となる。
本発明に係る構築方法によって構築された鉄道工事用仮設道路の一例を概念的に示した斜視図である。 本発明において使用するブロックを示した斜視図であって、(a)は脚部ブロックの例を示した斜視図、(b)は方形ブロックの例を示した斜視図、(c)は傾斜ブロックの例を示した斜視図である。 本発明に係る鉄道工事用仮設道路の構築方法の作業途中を示した概念的な側面図である。 本発明に係る鉄道工事用仮設道路の構築方法の作業途中を示した概念的な側面図である。 本発明に係る鉄道工事用仮設道路の構築方法の作業途中を示した概念的な側面図である。 本発明に係る鉄道工事用仮設道路の構築方法の作業途中を示した概念的な側面図である。 本発明に係る構築方法によって構築された鉄道工事用仮設道路の一例を概念的に示した側面図である。 本発明に係る鉄道工事用仮設道路の構築方法における変形例を示したもので、(a)はL型ピンによって上下ブロックを結合した状態を示した部分斜視図、(b)は線路間にトラフがある場合のブロックの配置状態を示した概念的な部分側面図である。 本発明に係る鉄道工事用仮設道路の構築方法における変形例を示したもので、(a)は鉄道工事用仮設道路の道路側端部の構造を示した部分側面図、(b)はコンクリート製枕木の線路におけるブロックの配置状態を示した部分側面図である。 ブロックの切断に使用されるニクロム線カット機を概念的に示した斜視図である。 本発明に係る構築方法によって構築された鉄道工事用仮設道路の他の例を概念的に示した斜視図である。 本発明に係る鉄道工事用仮設道路の構築方法の作業途中を示した概念的な斜視図である。 本発明に係る構築方法によって構築された鉄道工事用仮設道路の他の例を概念的に示した側面図である。 本発明に係る構築方法によって構築された鉄道工事用仮設道路のさらに他の例を概念的に示した側面図である。
符号の説明
1,1A,1B 駅ホーム
1a,1b 張出し部(かさ石部)
2,2A,2B,2C 線路
2a,2b,2c レール
3 道路
4 バラスト
5 トラフ
10,50 仮設道路
20 構造体
21 ブロック
21A,21A1,21A2 脚部ブロック
21B,21B1,21B2,21B3 方形ブロック
21C,21C1,21C2 傾斜ブロック
22 凹溝
30 保護板
31 シート
32 支持材
33 L型ピン
34 敷板,角材
35 土のう
36 ブロック
37 ニクロム線カット機
38 蛍光・蓄光反射テープ

Claims (6)

  1. 駅ホームと、線路を挟んで位置する道路等の段差を持った部位との間の仮設道路を構築する地面にシートを敷設し、直方体の底面に凹溝を有する熱可塑性樹脂発泡体製の脚ブロックを、その凹溝で前記線路のレールを跨ぐようにして前記シート上に設置するとともに、前記脚ブロックおよび/または前記シート上に、直方体形状の熱可塑性樹脂発泡体製の方形ブロック,上面に傾斜面を有する熱可塑性樹脂発泡体製の傾斜ブロックを積層させて、仮設道路のブロック構造体を構築し、前記ブロック構造体の上面に保護板を設置することを特徴とする、鉄道工事用仮設道路の構築方法。
  2. 駅ホームと、線路を挟んで位置する駅ホーム等の段差のない部位との間の仮設道路を構築する地面にシートを敷設し、直方体の底面に凹溝を有する熱可塑性樹脂発泡体製の脚ブロックを、その凹溝で前記線路のレールを跨ぐようにして前記シート上に設置するとともに、前記脚ブロックおよび/または前記シート上に、直方体形状の熱可塑性樹脂発泡体製の方形ブロックを積層させて、仮設道路のブロック構造体を構築し、前記ブロック構造体の上面に保護板を設置することを特徴とする、鉄道工事用仮設道路の構築方法。
  3. 前記保護板が、木質系合板,合成樹脂板等の柔軟性を有するものであることを特徴とする、請求項1または2に記載の鉄道工事用仮設道路の構築方法。
  4. 前記ブロック構造体の最下段のブロックの上面を面一に構築することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の鉄道工事用仮設道路の構築方法。
  5. 前記駅ホームの線路側上端部の張出し部を下方から支持材によって支持することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の鉄道工事用仮設道路の構築方法。
  6. 前記保護板の前記駅ホーム側端部を、前記駅ホームの高さよりも、架設道路の圧縮量を考慮して高く設定することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の鉄道工事用仮設道路の構築方法。
JP2008282772A 2008-11-04 2008-11-04 鉄道工事用仮設道路の構築方法 Active JP5142948B2 (ja)

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