JP2013187470A - 非反転バッファ回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入力端子Vinと基準電位Vssとの間に、抵抗R1〜R4を直列に接続し、抵抗R1の基板電位としてノードN1の電位を印加し、抵抗R2〜R4の基板電位としてノードN5の電位を印加することで、入力電圧に依存し難い非反バッファ回路10とした。
【選択図】 図1
Description
このため、各素子は、特性がなるべく変わらないことが望ましい。抵抗素子を例にすると、抵抗素子の抵抗値が変化してしまうことは、電子回路を構成する上で極めて好ましいことではない。
VA及びVBは、抵抗素子の両端にそれぞれ印加された電圧、V0は抵抗素子下部の基板電圧、R0は抵抗素子の抵抗値の変化がない場合の理想的な抵抗値、kは基板電圧依存性の一次係数である。
このような、周辺の半導体基板の電位によって、抵抗値が変化することを抑えるために、図8,図9に示すような特許文献1の半導体装置(抵抗素子)がある。この抵抗素子は、基板領域325A,325B上で、直列に接続される抵抗素子R1,R2において、抵抗素子R1,R2の基板領域と、対応の抵抗素子R1,R2との間の平均電位が逆極性で、かつ、大きさが等しくなるように、抵抗素子の端部と対応の基板領域とをバイアス配線327A,327Bで接続する構成となっている。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る非反転バッファ回路10の回路図である。図2は本発明の第1実施形態に係る非反転バッファ回路10の抵抗素子群20の上面図である。図3は非反転バッファ回路10の抵抗素子群20の断面図である。以下、図1〜図3を用いて、非反転バッファ回路10の説明をする。
オペアンプ30の非反転入力端子にはノードN3が接続されている。オペアンプ30の反転入力端子には、出力端子Voutが接続されている。ノードN5は、Vssに接続されて接地されている。
即ち、本回路は、抵抗素子R1とR2および抵抗素子R3とR4の抵抗値が等しいため、コモン電圧がVssで入力信号を2分の1に減衰させる非反転バッファ回路10である。
P基板52は、本発明における第2〜第4導電層に対応するものであり、本実施形態では、第2〜第4導電層が一体的に形成されているが、個別に形成しても良い。抵抗素子層42〜45は、本発明における第1〜第4抵抗素子層に対応するものである。
このとき、抵抗素子R1,R2、R3,R4の抵抗値は、理想的な抵抗値をRとすると、抵抗素子R1のP基板61には、入力信号Vinが印加され、抵抗素子R2,R3,R4の基板には、Vssが印加されるので、次式(3)〜(6)の通りである。
R2=R{1+k((0.75Vin+0.50Vin)/2)} ・・・ (4)
R3=R{1+k((0.50Vin+0.25Vin)/2)} ・・・ (5)
R4=R{1+k((0.25Vin+0)/2)} ・・・ (6)
なお、抵抗値の基板電圧依存性による微小な変化による各ノードの微小な電圧変化は、式(3)〜(6)において、微小量kに対する高次の項を無視することと等価であり、通常問題とならない。
次に、この抵抗値を用いて、非反転バッファ回路10の伝達関数を求めると次式(7)のようになる。
さらに、基板電位をP基板電位以外の値に制御する箇所が本実施の形態では、1個と減少するため、Pウェル分離に伴うレイアウト面積増大分が抑制される。また、オペアンプ入力差動対に、Nウェル62を介した、VDDからの容量が付かないことは、電源からのノイズ経路を削減するため、出力のノイズを抑制することができる。
図4は、本発明の第2実施形態による非反転バッファ回路90の回路図である。図4に示す非反転バッファ回路90は、抵抗値の等しい4つの抵抗素子R1,R2,R3,およびR4からなる抵抗素子群100と、オペアンプ110からなる。抵抗素子群100の構造は、第1実施形態の抵抗素子群10と同様の構造である。
ノードN1は、抵抗素子R1の一端と入力端子Vinとの接続点である。ノードN2は、抵抗素子R1の他端と、抵抗素子R2の一端との接続点である。ノードN3は、抵抗素子R2の他端と抵抗素子R3の一端との接続点である。
次に、非反転バッファ回路90に信号が印加されたとき、寄生の容量正負荷の影響を受けることなく、任意のコモン電圧Vcom、及び任意の基板依存性がキャンセルされ、信号に歪が生成しないことを以下に説明する。
V(N2)=((1+x)/2)Vin+Vcom
V(N3)=xVin+Vcom
V(N4)=(x/2)Vin+Vcom
V(N5)=Vcom
抵抗素子R1,R2,R3,R4の抵抗値は、(1-x)/2:(1-x)/2:x/2:x/2の比で分割される。抵抗素子R1〜R4の抵抗値R1,R2,R3,R4は、次式(8)〜(11)が成り立つ。但し、x(0<x<1)を減衰率とする。
R2=(1-x)(R/2){1+k((1+x)Vin/2+xVin/2+Vcom))} ・・・(9)
R3=(xR/2){1+k{(xVin+(x/2)Vin)/2+Vcom})} ・・・(10)
R4=(xR/2){1+k{(x/2)Vin+0}/2+Vcom-Vcom})} ・・・(11)
Vout/Vin=(R3+R4)/(R1+R2+R3+R4)
=xR(1+k{(x/2)Vin+(x/2)Vcom}/R(1+k{(x/2)Vin+(x/2)Vcom})
=x ・・・(12)
また、オペアンプ入力差動対にNウェルを介したVDDからの容量が付かないので、電源からのノイズ経路を削減するため、出力のノイズを抑制することができる。
図5は、本発明の第3実施形態による非反転バッファ回路140の回路図である。図5に示す非反転バッファ回路140は、オペアンプ150と、抵抗値の等しい4つの抵抗素子R1,R2,R3,およびR4からなる抵抗素子群160とからなる。入力端子Vinは、オペアンプ150の非反転入力端子に接続され、オペアンプ150の反転入力端子は、ノードN3に接続されている。抵抗素子群160の構造は、第1実施形態の抵抗素子群20と同様の構造である。
抵抗素子R1〜R4は、直列に接続されている。ノードN1は、抵抗素子R1の一端と出力端子Voutとの接続点である。ノードN2は、抵抗素子R1の他端と、抵抗素子R2の一端との接続点である。
ノードN1は、オペアンプ150の出力端子であり、抵抗素子群160の外部出力端子Voutに接続される。
ノードN5に、抵抗素子R4の他端が接続され、そのノードN5は、コモン電圧Vcomに接続される。抵抗素子R3の他端は、抵抗素子R4の一端に接続されている。抵抗素子R2,R3,R4の基板に、Vcomが接続されている。
抵抗素子R1とR2及び抵抗素子R3とR4の抵抗値が等しいため、コモン電圧がVssで入力信号をx(0<x<1)に減衰させる非反転バッファ回路140である。
抵抗素子R1,R2,R3,R4の抵抗値は、(1-x)/2:(1-x)/2:x/2:x/2の比で分割されて、次式(13)〜(16)が成り立つ。ここで、x(0<x<1)は減衰率である。
R2=(1-x)(R/2){1+k((1+x)Vout/2+xVout/2+Vcom)}} ・・・(14)
R3=(x/2)R{1+k{(xVout+(x/2)Vout)/2+Vcom)}} ・・・(15)
R4=(xR/2){1+k{(x/2)Vout+0}/2+Vcom-Vcom}} ・・・(16)
減衰率は、次式(17)のようになる。
=xR(1+k){(x/2)Vout+(x/2)Vcom}/R(1+k{(x/2)Vout+(x/2)Vcom})
=x
・・・(17)
なお、信号の歪に大きく影響を与えるのは抵抗素子R1の基板電位のみであるため、抵抗素子R4の基板電位は、P基板としても通常問題ない。基板電位を制御する箇所が減少するため、Pウェル分離に伴うレイアウト面積分が抑制される。
また、オペアンプ入力差動対に、N―ウェル62を介したVDDからの容量が付かないので、電源からのノイズ経路を削減するため、出力のノイズを抑制することができる。
図6は、本発明の第4実施形態を示し、第1実施形態に係る非反転バッファ回路10を用いた電子ボリューム回路190の構成図である。
図6に示す電子ボリューム回路190は、8つの抵抗素子R1〜R8からなる抵抗素子群200と、オペアンプ210と、半導体スイッチSW1〜SW11とから成る。Vinは入力端子である。
Vinは入力端子であり、ノードN9は、コモン電圧Vcomに接続されている。抵抗素子R1は、ノードN1,N2間、抵抗素子R2は、ノードN2,N3間、抵抗素子R3は、ノードN3、N4間、抵抗素子R4は、ノードN4,N5間、抵抗素子R5は、ノードN5,N6間、抵抗素子R6は、ノードN6,N7間、抵抗素子R7は、ノードN7,N8間、抵抗素子R8は、ノードN8、N9間に、それぞれ、接続されている。
ノードN3は、半導体スイッチSW1を介してオペアンプ210の非反転端子に接続される。ノードN5は、半導体スイッチSW2を介してオペアンプ210の非反転端子に接続されている。ノードN7は、半導体スイッチSW3を介してオペアンプ210の非反転入力端子に接続されている。
抵抗素子R1の下部は、図3と同様に、Nウェル62により分離されたP−基板61とし、これを、ノードN1に接続する。抵抗素子R2〜R3の下部は、Nウェル62により分離されたP基板61とし、これを、半導体スイッチSW4〜SW7を用いて、ノードN1、またはVssに接続する。
また、抵抗素子R6〜R7の下部もNウェル62により分離されたP基板61とし、半導体スイッチSW8〜SW11を用いて、ノードN9、またはVssに接続する。抵抗素子R8の下部もN―ウェル62により分離されたP基板61とし、ノードN9に接続する。
より詳細には、抵抗素子R1の下部の導電層に、ノードN1の電圧Vinがバイアスされる。抵抗素子R2の下部の導電層に、スイッチSW4を介してノードN1の電圧がバイアスされると共にスイッチSW4に並列に接続されたスイッチSW5を介してVssに接続される。
抵抗素子R6の下部の導電層に、スイッチSW8を介してノードN9の電圧がバイアスされると共にスイッチSW8に並列に接続されたスイッチSW9を介してVssに接続される。
抵抗素子R8の下部に、Vssがバイアスされる。抵抗素子R4,R5の下部の導電層に、Vssがバイアスされる。
本回路は、半導体スイッチSW1〜SW3の制御により、入力信号の減衰率を3/4倍、1/2倍、1/4倍に変化させることのできる、コモン電圧がVcomの非反転バッファ構成を用いた電子ボリューム回路である。
この時、本回路は、図4に示した非反転バッファ回路30の減衰率xが、1/2の時と等価なため、入力される電圧Vinによって、出力電圧Voutにおける伝達関数は変化せず、信号を歪ませない。
この時、本回路は、図4に示した非反転バッファ回路190の減衰率xが1/4の時と等価なため、入力される電圧Vinによって、出力電圧Voutにおける伝達関数は変化せず、信号を歪ませない。
以上説明したように、本発明による非反転バッファ回路によれば、直列接続された抵抗R1〜R4において、R1の基板電位として、抵抗素子R1の入力電圧を印加し、R2〜R4の基板電位として、基準電位を印加する構成としたので、入力電圧に依存しない非反転バッファ回路を提供できる。
R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8 抵抗素子
30,90,110,150 オペアンプ
42,43,44,45 抵抗素子層
52 P基板
60 Nウェル
61 Pウェル(P基板)
Claims (7)
- 半導体基板に第1層間膜を介して形成された第1抵抗素子層と、前記第1抵抗素子層の下部又は上部に配設された第1導電層とを有する第1抵抗素子と、
一端が前記第1抵抗素子層の他端に接続され、前記半導体基板に第2層間膜を介して形成された第2抵抗素子層と、前記第2抵抗素子層の下部又は上部に配設された第2導電層とを有する第2抵抗素子と、
一端が前記第2抵抗素子層の他端に接続され、前記半導体基板に第3層間膜を介して形成された第3抵抗素子層と、前記第3抵抗素子層の下部又は上部に配設された第3導電層とを有する第3抵抗素子と、
一端が前記第3抵抗素子層の他端に接続され、前記半導体基板に第4層間膜を介して形成された第4抵抗素子層と、前記第4抵抗素子層の下部又は上部に配設された第4導電層とを有する第4抵抗素子と、
非反転入力端子、反転入力端子及び出力端子を有するオペアンプと、
を有し、
前記反転入力端子が前記出力端子に接続され、
前記第1導電層に、前記第1抵抗素子層の一端の電圧がバイアスされ、
前記非反転入力端子は、前記第2導電層の他端に接続され、
前記第2〜第4導電層に、基準電圧がバイアスされる非反転バッファ回路。 - 半導体基板に第1層間膜を介して形成された第1抵抗素子層と、前記第1抵抗素子層の下部又は上部に配設された第1導電層とを有する第1抵抗素子と、
一端が前記第1抵抗素子層の他端に接続され、前記半導体基板に第2層間膜を介して形成された第2抵抗素子層と、前記第2抵抗素子層の下部又は上部に配設された第2導電層とを有する第2抵抗素子と、
非反転入力端子、反転入力端子及び出力端子を有するオペアンプと、を有し、
前記第1抵抗素子層の一端は、前記オペアンプの前記出力端子に接続され、
前記第1導電層に、前記第1抵抗素子層の一端の電圧がバイアスされ、
前記第1抵抗素子及び前記第2抵抗素子を、前記オペアンプの前記反転入力端子に信号を帰還させる帰還抵抗素子とする非反転バッファ回路。 - 一端が前記第2抵抗素子層の他端に接続され、前記半導体基板に第3層間膜を介して形成された第3抵抗素子層と、前記第3抵抗素子層の下部又は上部に配設された第3導電層とを有する第3抵抗素子と、
一端が前記第3抵抗素子層の他端に接続され、前記半導体基板に第4層間膜を介して形成された第4抵抗素子層と、前記第4抵抗素子層の下部又は上部に配設された第4導電層とを有する第4抵抗素子と、を有し、
前記第2及び第3導電層に基準電圧がバイアスされ、前記第4導電層に前記第4抵抗素子層の他端の電圧がバイアスされる請求項2記載の非反転バッファ回路。 - 半導体基板に第1層間膜を介して形成された第1抵抗素子層と、前記第1抵抗素子層の下部又は上部に配設された第1導電層とを有する第1抵抗素子と、
一端が前記第1抵抗素子層の他端に接続され、前記半導体基板に第2層間膜を介して形成された第2抵抗素子層と、前記第2抵抗素子層の下部又は上部に配設された第2導電層とを有する第2抵抗素子と、
非反転入力端子、反転入力端子及び出力端子を有し、前記反転入力端子が前記出力端子に接続されるオペアンプと、
を有し、
前記第1導電層に、前記第1抵抗素子層の一端の電圧がバイアスされ、
前記第1及び第2抵抗素子層は、それぞれ、(1−x)/2(但し、0<x<1)の減衰率で信号を減衰させ、
前記第2抵抗素子層の他端は、前記オペアンプの前記非反転入力端子に接続される非反転バッファ回路。 - 半導体基板に第3層間膜を介して形成された第3抵抗素子層と、前記第3抵抗素子層の下部又は上部に配設された第3導電層とを有する第3抵抗素子と、
半導体基板に第4層間膜を介して形成された第4抵抗素子層と、前記第4抵抗素子層の下部又は上部に配設された第4導電層とを有する第4抵抗素子と、を有し、
前記第3抵抗素子層の一端は、前記第2抵抗素子層の他端に接続され、前記第3抵抗素子層の他端は、前記第4抵抗素子層の一端に接続され、前記第4導電層に、前記第4抵抗素子層の他端の電圧がバイアスされ、前記第2及び第3導電層に、基準電圧がバイアスされる請求項4に記載の非反転バッファ回路。 - 非反転入力端子、反転入力端子及び出力端子を有するオペアンプと、
半導体基板に第1〜第n層間膜(nは8以上の偶数)を介して形成された第1〜n抵抗素子層と、前記第1〜n抵抗素子層の下部又は上部に配設された第1〜第n導電層とを有する第1〜第n抵抗素子と、
第1〜第7スイッチと、を有し、
前記第1〜第n抵抗素子層は直列に接続され、
前記第2抵抗素子層と前記第3抵抗素子層との接続部分が前記第1スイッチを介して前記非反転入力端子に接続され、
前記第(n/2)抵抗素子層と前記第{(n/2)+1}抵抗素子層との接続部分が前記第1スイッチと並列に配設された前記第2スイッチを介して前記非反転入力端子に接続され、
前記第(n−2)抵抗素子層と前記第(n−1)抵抗素子層との接続部分が前記第1及び第2スイッチと並列に配設された前記第3スイッチを介して前記非反転入力端子に接続され、
前記第1導電層に、前記第1抵抗素子層の一端が接続され、
前記第2導電層に、前記第4スイッチを介して前記第1抵抗素子層の一端の電圧がバイアスされるとともに、前記第4スイッチに並列に配設された前記第5スイッチを介して基準電圧がバイアスされ、
前記第3導電層に、前記第6スイッチを介して前記第1抵抗素子層の一端の電圧がバイアスされるとともに、前記第6スイッチと並列に配設された前記第7スイッチを介して前記基準電圧がバイアスされ、
前記第(n/2)導電層に、前記基準電圧がバイアスされ、
前記第{(n/2)+1}導電層に、前記基準電圧がバイアスされ、
前記第(n−2)導電層に、前記基準電圧がバイアスされ、
前記第(n−1)導電層に、前記基準電圧がバイアスされ、
前記第n導電層に、前記第n抵抗素子層の他端の電圧がバイアスされる非反転バッファ回路。 - 第8〜第11スイッチと、を有し、
前記第(n−2)導電層に、前記第8スイッチを介して前記第n抵抗素子層の他端の電圧がバイアスされるとともに、前記第8スイッチと並列に配設された前記第9スイッチを介して前記基準電圧がバイアスされ、
前記第(n−1)導電層に、前記第10スイッチを介して前記第n抵抗素子層の他端の電圧がバイアスされるとともに、前記第10スイッチと並列に配設された前記第11スイッチを介して前記基準電圧がバイアスされる請求項6に記載の非反転バッファ回路。
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