JP2009277076A - バンドギャップリファレンス回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造プロセスでのばらつきの影響が抑えられ、なおかつ、電源電圧、温度の変動に依存しない定電圧を供給できるバンドギャップリファレンス回路を提供する。
【解決手段】バンドギャップリファレンス回路は、第1の電源に接続された第1〜第3のミラー回路と、第1のミラー回路と第2の電源との間に接続された第1のトランジスタと、第2のミラー回路と第2の電源との間に直列に接続された第1の抵抗素子および第2のトランジスタと、第3のミラー回路と第2の電源との間に直列に接続された第2、第3の抵抗素子および第3のトランジスタと、第2の抵抗素子の両端のノードの電圧を加算した電圧を出力する加算回路とを備えている。第1〜第3の抵抗素子は、同一サイズおよび同一形状の抵抗エレメントを使用して構成され、第2の抵抗素子の両端のノードの電圧が正負逆極性であって略同一の温度係数をもつ電圧となるように、その抵抗値が設定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電源電圧や温度に依存せず、定電圧を供給する基準電圧源として用いられるバンドギャップリファレンス回路(BGR回路)に関するものである。
図10は、従来のBGR回路の構成を表す一例の回路図である。同図に示すBGR回路50は、一般的なBGR回路の構成を表したものであり、第1〜第3の回路12a、12b、12c2によって構成されている。
第1の回路12aは、電源とグランドとの間に直列に接続された、PMOS(P型MOSトランジスタ)16aと、NMOS(N型MOSトランジスタ)18aと、pnp型のバイポーラトランジスタ20aとによって構成されている。
第2の回路12bは、電源とグランドとの間に直列に接続された、PMOS16bと、NMOS18bと、抵抗素子R2と、pnp型のバイポーラトランジスタ20bとによって構成されている。
第3の回路12c2は、電源とグランドとの間に直列に接続された、PMOS16cと、NMOS18cと、抵抗素子R3と、pnp型のバイポーラトランジスタ20cとによって構成されている。
ここで、第1〜第3の回路12a、12b、12c2のPMOS16a、16b、16cは同一サイズのトランジスタで構成され、ゲートが第2の回路12bのPMOS16bのドレインに接続されている。同様に、NMOS18a、18b、18cは同一サイズのトランジスタで構成され、ゲートが第1の回路12aのNMOS18aのドレインに接続されている。
つまり、第1〜第3の回路12a、12b、12c2のPMOS16a、16b、16cとNMOS18a、18b、18cは、それぞれ、カレントミラー回路(ミラー回路)を構成する。従って、式(1)に示すように、第1、第2および第3の回路12a、12b、12c2に流れる電流I1、I2、I3は同一の電流Iとなる。
I1=I2=I3=I … (1)
また、第1〜第3の回路12a、12b、12c2のトランジスタ20a、20b、20cは、ベースがグランドに接続されたベース接地回路となっている。第1および第3の回路12a、12c2のトランジスタ20a、20cは1個であるが、第2の回路12bのトランジスタ20bはm個(mは1以上の整数)のトランジスタが並列に接続されて構成されている。
電源およびグランドの電位は、第1〜第3の回路12a、12b、12c2のそれぞれについて同一であり、第1および第2の回路12a、12bに流れる電流I1およびI2も同一であるから、式(2)に示すように、第1の回路12aのノードXと第2の回路12bのノードYは同電位となる。
X=Y … (2)
X=Vbe1、Y=Vbe2+I2・R2であるから、これを式(2)に代入すると、式(3)に示す通りとなる。
Vbe1=Vbe2+I2・R2 … (3)
ここで、Vbe1,Vbe2は、それぞれ、第1および第2の回路12a、12bのトランジスタ20a、20bのベース・エミッタ間電圧である。
式(3)を第2の回路12bを流れる電流I2について整理すると、式(4)に示す通りとなる。
I2=(Vbe1−Vbe2)/R2 … (4)
また、Vbe1−Vbe2=ΔVbe=Vt・ln(m)で近似すると、式(5)で示す通りとなる。
I2=Vt・ln(m)/R2=I3 … (5)
ここで、Vtは熱電圧、lnは自然対数、mはトランジスタのエミッタの面積である。
一方、第3の回路12c2から出力される電圧Voutは、式(6)に示すように、Vbe3と抵抗素子R3の両端にかかる電圧との和となる。
Vout=Vbe3+I3・R3 … (6)
ここで、Vbe3は、第3の回路12c2のトランジスタ20cのベース・エミッタ間電圧である。
式(6)に式(5)のI3を代入すると、式(7)の通りとなる。
Vout=Vbe3+Vt・ln(m)×R3/R2 … (7)
Vbe3、Vt・ln(m)は定数である。また、Vbe3は負の温度係数(温度が上昇すると電圧が下降する)をもち、Vtは正の温度係数(温度が上昇すると電圧が上昇する)をもつ。従って、出力電圧Voutの温度係数がゼロになるようにR3/R2の抵抗比を選ぶことによって、図11のグラフに示すように、電源電圧変動、温度変動の影響を受けない電圧Voutを出力できる定電圧回路を作ることができる。
図11のグラフの縦軸は電圧(V)、横軸は温度(℃)を表す。同図に示すVt・ln(m)×R3/R2のグラフは、製造プロセスのばらつきの影響が抵抗比R3/R2の値に与える影響が大きいことを表す。
通常、CMOS回路では、抵抗素子R2,R3はポリシリコン(ポリ抵抗)で作られることが多い。従来のBGR回路50では、使用する抵抗素子R2,R3のレイアウト形状が出力電圧Voutの電圧ばらつきを決める一因となっている。抵抗素子R2,R3の形状によって生じる問題点として、例えば以下の2点を挙げることができる。また、それらの出力電圧Voutへの影響を図12のグラフに示す。
(1)ポリ抵抗の抵抗値を同一サイズの抵抗エレメントによって実現する場合、製造プロセスによるポリ抵抗の抵抗値のばらつきが、出力電圧Voutに与える影響を抑えるために、同じ形状のポリ抵抗を使用してアレイ状に並べるなどして抵抗比R3/R2の値を作ると、理想的な抵抗比の値が区切りのよい数値(抵抗エレメントの整数倍)にならない限り、出力電圧Voutの温度依存性を完全にキャンセルすることはできない。
(2)ポリ抵抗の抵抗エレメントを使用せず、任意のサイズ(形状)で抵抗素子R2,R3の抵抗値を実現する場合、出力電圧Voutの温度依存性を完全にキャンセルするために、理想の抵抗値を任意のサイズの抵抗で作ると、形状の異なる抵抗素子同士の抵抗比の値には製造ばらつきが大きく影響してしまう。そのため、抵抗比の値がばらつき、その影響は出力電圧Voutにも及ぶ。
すなわち、同一サイズの抵抗エレメントを使用して出力電圧Voutを得ると、図12に(1)で示すように、プロセス変動の影響は小さいが、温度変動の影響を受けやすい抵抗素子が得られる。一方、抵抗エレメントを使用せず、任意の形状のポリ抵抗を作成して抵抗比を作ると、図12に(2)で示すように、出力電圧Voutの温度係数は小さくできるが、プロセス変動の影響を大きく受ける。
ここで、本発明に関連性がある先行技術文献として、例えば、特許文献1がある。同文献には、例えば、図10に示すBGR回路50を例に挙げて説明すれば、第1の回路12aのトランジスタ20aのエミッタ電位を電位制御手段で制御することによって、第1の回路12aのトランジスタ20aのVbe1と、第2の回路12bのトランジスタ20bのVbe2との差の電圧を制御することが開示されている。
特開平9−260589号公報
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解消し、製造プロセスでのばらつきの影響が抑えられ、なおかつ、電源電圧、温度の変動に依存しない定電圧を供給できるバンドギャップリファレンス回路を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、第1の電源に接続された第1、第2および第3のミラー回路と、前記第1のミラー回路と第2の電源との間に接続された第1のトランジスタと、前記第2のミラー回路と前記第2の電源との間に直列に接続された第1の抵抗素子および第2のトランジスタと、前記第3のミラー回路と前記第2の電源との間に直列に接続された第2の抵抗素子、第3の抵抗素子および第3のトランジスタと、入力端子が前記第2の抵抗素子の両端に接続され、前記第2の抵抗素子の両端のノードの電圧を加算した電圧を出力する加算回路とを備え、
前記第1、第2および第3の抵抗素子は、同一サイズおよび同一形状の抵抗エレメントを少なくとも1つ使用して構成され、前記第2の抵抗素子の両端のノードの電圧が正負逆極性であって略同一の温度係数をもつ電圧となるように、抵抗値が設定されていることを特徴とするバンドギャップリファレンス回路を提供するものである。
ここで、前記抵抗エレメントがアレイ状に配列された抵抗アレイが構成され、前記第1、第2および第3の抵抗素子は、前記抵抗アレイの中央部分の抵抗エレメントを使用して構成されていることが好ましい。
本発明によれば、第2の抵抗素子の両端のノードの、逆極性の温度係数である略同一の2つの電圧を加算することによって、出力電圧の温度係数をほぼゼロにすることができ、電源変動、温度変動の影響をほとんど受けない電圧を出力することができる。
また、同一サイズ、同一形状の抵抗エレメントを使用して抵抗素子を作ることによって、全ての抵抗エレメントが製造プロセスによるばらつきの影響を同じように受けることになるので、製造ばらつきの影響による抵抗値のばらつきを抑えることができる。また、抵抗アレイの中央部分の抵抗エレメントを使用して抵抗素子を作ることによって、製造ばらつきの影響自体を抑えることができる。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明のバンドギャップリファレンス回路を詳細に説明する。
図1は、本発明のBGR回路の構成を表す一実施形態の回路図である。同図に示すBGR回路10は、第1、第2および第3の回路12a、12b、12c1と、アナログ電圧の加算回路14とによって構成されている。第1および第2の回路12a、12bは、図10に示す従来例のBGR回路50と同じ構成のものである。従って、両者の間で対応する同一の構成要素には同一の符号を付してある。
すなわち、第1の回路12aは、電源とグランドとの間に直列に接続された、PMOS16aと、NMOS18aと、pnp型のバイポーラトランジスタ20aとによって構成されている。また、第2の回路12bは、電源とグランドとの間に直列に接続された、PMOS16bと、NMOS18bと、抵抗素子R2と、m個(mは1以上の整数)のpnp型のバイポーラトランジスタ20bとによって構成されている。
一方、第3の回路12c1は、電源とグランドとの間に直列に接続された、PMOS16cと、NMOS18cと、抵抗素子R3a,R3bと、pnp型のバイポーラトランジスタ20cとによって構成されている。すなわち、従来例のBGR回路の第3の回路12c2と、本実施形態の第3の回路12c1との論理回路上の違いは、抵抗素子R3aとトランジスタ20cとの間に抵抗素子R3bが接続されていることである。
また、抵抗素子R2,R3a,R3bは、図3のレイアウトに示すように、サイズおよびレイアウト形状が等しい抵抗エレメントを2次元のアレイ状に配列して構成された抵抗アレイのうちの、中央部分の少なくとも1つの抵抗エレメントを使用して構成されている。図4に示すレイアウト例では、抵抗アレイの中央部分の抵抗エレメントを4個直列に接続して2つの抵抗素子が構成されている。
抵抗アレイの周辺部分の抵抗エレメントは、製造中の各種の処理による影響が中央部分の抵抗エレメントと比べて大きい。そのため、抵抗アレイの周辺部分の抵抗エレメントよりも中央部分の抵抗エレメントを使用することが望ましい。
同一サイズ、同一形状の抵抗エレメントを使用して抵抗素子R2,R3a,R3bを作ることによって、全ての抵抗エレメントが製造プロセスによるばらつきの影響を同じように受けることになるので、製造ばらつきの影響による抵抗値のばらつきを抑えることができる。また、抵抗アレイの中央部分の抵抗エレメントを使用して抵抗素子R2,R3a,R3bを作ることによって、製造ばらつきの影響自体を抑えることができる。
従来例のBGR回路と同様に、本実施形態の第1〜第3の回路12a、12b、12c1のPMOS16a、16b、16cとNMOS18a、18b、18cは、それぞれ、カレントミラー回路を構成する。すなわち、第1〜第3の回路12a、12b、12c1には同一の電流Iが流れる。第1〜第3の回路12a、12b、12c1に流れる電流を、それぞれ、電流I1、I2、I3とすると、I1=I2=I3=Iとなる。
加算回路14の入力端子には、抵抗素子R3aの両端のノードが接続されている。加算回路14からは、抵抗素子R3aの両端のノードの電圧Va,Vbを加算した電圧Voutが出力されている。
加算回路14は、図2に示すように、差動アンプ(オペアンプ)22と、3つの抵抗素子Ra,Rb,Rfとによって構成されている。アンプ22の入力端子+はグランドに接続されている。2つの入力電圧Va,Vbは、それぞれ、抵抗素子Ra,Rbを介してアンプ22の入力端子−に入力されている。また、アンプ22の出力信号(出力電圧)Voutが抵抗素子Rfを介してアンプ22の入力端子−にフィードバックされている。
図2に示す加算回路14では、アンプ22により、入力電圧Va,Vbが加算され、加算された電圧Voutが出力される。入力電圧Va,Vbと出力電圧Voutとの関係は、式(8)に示す通りである。また、Ra=Rb=Rとすると、式(9)の通りとなる。
Vout=−Rf(Va/Ra+Vb/Rb) … (8)
Vout=−Rf/R(Va+Vb) … (9)
この例に示すように、加算回路14では、2つの入力電圧Va,Vbを加算するだけでなく、抵抗素子Ra,Rb,Rfの抵抗値に応じて適宜増幅することができる。また、マイナス符号が付いていることから分かるように、極性を反転させることもできる。本発明の加算回路は、2つのアナログ電圧を加算し、加算した電圧をそのまま出力してもよいし、増幅ないしは減衰したり、極性を反転したりしてもよい。
BGR回路10において、第3の回路12c1に流れる電流I3は、前述の式(5)から、式(10)に示す通りとなる。
I3=Vt・ln(m)/R2 … (10)
図1中、抵抗素子R3aの上端(NMOS18c側の端子)のノードの電圧をVa、抵抗素子R3bの上端(抵抗素子R3a,R3bの接続点)のノードの電圧をVbとする。
電圧Vaは、式(11)に示すように、Vbe3と抵抗素子R3a,R3bの両端にかかる電圧との和となり、電圧Vbは、式(12)に示すように、Vbe3と抵抗素子R3bの両端にかかる電圧との和となる。
Va=Vbe3+I3・(R3a+R3b) … (11)
Vb=Vbe3+I3・R3b … (12)
式(11)および式(12)に式(10)のI3を代入すると、電圧Va,Vbは、それぞれ、式(13)および式(14)の通りとなる。
Va=Vbe3+Vt・ln(m)×(R3a+R3b)/R2 … (13)
Vb=Vbe3+Vt・ln(m)×R3b/R2 … (14)
式(13)および式(14)から分かるように、電圧Va,Vbの値は、抵抗素子R2と抵抗素子R3a、R3bとの抵抗比の値によって決定される。図5のグラフに示すように、シミュレーションにより、抵抗素子R3aの両端のノードの電圧Va,Vbが正負逆極性の略同一の温度係数(電圧Vaが正の温度係数、電圧Vbが負の温度係数)を持つ電圧となるように、抵抗素子R3a,R3bの抵抗値を設定する。
図5のグラフの縦軸は電圧(V)、横軸は温度(℃)を表す。同図に示すグラフにおいて、Va,Vb,Voutは、それぞれ、電圧Va,Vb,Voutの温度係数、すなわち、温度の変化に対する電圧の変化(傾き)を表す。同図は、製造プロセスによるばらつきの影響が電圧Va,Vb,Voutに与える影響が大きいことを表す。他のグラフも同様である。
電圧Va,Vbを加算回路14で加算することによって、出力電圧Voutの温度係数を小さくする(ほぼゼロにする)ことができ、電源変動、温度変動の影響をほとんど受けない電圧Voutを出力することができる。
ここで、出力電圧Voutの温度依存性について説明する。
背景技術で述べたように、従来方法(1)により、同一サイズの抵抗エレメントを使用して出力電圧Voutを得ると、図6に(1)で示すように、プロセス変動の影響は小さいが、抵抗素子の抵抗比の値が整数にならない時に、温度変動の影響を受けやすい抵抗素子が得られる。
一方、従来方法(2)により、抵抗エレメントを使用せず、任意の形状のポリ抵抗を作成して抵抗比を作ると、図6に(2)で示すように、出力電圧Voutの温度係数は従来技術の方法(1)に比べて小さくできるが、プロセス変動の影響を大きく受ける。
これに対し、本発明を適用して、同一サイズ、同一形状の抵抗エレメントを使用し、正負逆極性の同一の温度係数を持つ2つの電圧を足し合わせることによって得られる出力電圧Voutは、図6に(3)で示すように、製造プロセスによるばらつきの影響が小さく、なおかつ、温度依存も少なくすることができる。つまり、本発明により、従来技術の方法(1)および(2)の問題点を解消することができる。
次に、BGR回路の出力段の抵抗素子の抵抗値と出力電圧との関係について説明する。
図7は、抵抗素子の抵抗値と出力電圧との関係を調べるために用意したテスト用のBGR回路の構成を表す概念図である。同図に示すBGR回路30では、出力段の回路32は、電源とグランドとの間に直列に接続された、2つのPMOS34,36と、13個の抵抗素子を直列に接続して構成されたラダー抵抗38と、pnp型のバイポーラトランジスタ40とによって構成されている。
BGR回路30において、出力段の回路32のトランジスタ40のベース・エミッタ間の電圧をVbeとし、PMOS36のドレインにおける出力電圧をVOREFとする。また、ラダー抵抗38を構成する13個の抵抗素子の間のノードから出力される電圧を、図7中下側の抵抗素子から上側の抵抗素子に向かうに従って、それぞれ、VR1〜VR12とする。
ラダー抵抗38を構成する各々の抵抗素子の抵抗値は1KΩである。従って、トランジスタ40のエミッタから、出力電圧VR1〜VR12およびVOREFが出力されるノードまでの抵抗値は、それぞれ、1KΩ〜13KΩとなる。
続いて、図8は、図7に示すBGR回路30から出力される各々の出力電圧についての温度係数を表すグラフである。このグラフには、図中下側から上側に向かうに従って、Vbe、VR1〜VR12、VOREFが示されている。
出力電圧VR8の温度係数はほぼゼロである。出力電圧Vbe、VR1〜VR7は負の温度係数であり、この順序で次第に温度係数が小さくなる。一方、出力電圧VR9〜VR12、VOREFは正の温度係数である。VR9〜VR12は、この順序で次第に温度係数が大きくなる。既に述べたように、Vbeは負の温度係数であるが、そこから抵抗値が大きくなるに従って温度係数が次第に大きくなり、やがては正の温度係数となる。
従って、温度係数がほぼゼロ(温度係数の傾きがほぼゼロ)の出力電圧を中心として、正負逆極性の温度係数である略同一の2つの電圧を選び、両者を加算回路14で加算することによって、出力電圧Voutの温度係数をほぼゼロにすることができる。例えば、図9に示すグラフは、出力電圧VR8を中心として、その正負逆極性の略同一の温度係数である電圧VR6とVR10を加算した出力電圧Voutを表す。
次に、抵抗アレイを使用して抵抗素子を構成する理由について説明する。
前述の通り、抵抗素子R2,R3a,R3bは、抵抗アレイの中央部分の抵抗エレメントを使用して構成される。また、抵抗アレイは、同一サイズおよび同一レイアウト形状の抵抗エレメントをアレイ状に配列して構成されている。
ところで、半導体デバイスには、温度、電源電圧、製造プロセスの変動以外にも、製造工程で生じるミスマッチがある。ここで、製造工程で生じるミスマッチとは、例えば、素子(例えば、抵抗エレメント)が半導体チップ上に配置される場所やサイズ等の違いによって、形成された複数の素子間に特性(抵抗エレメントの場合には抵抗値)の違いが生じるというものである。
例えば、隣接して配置した同一サイズ、同一形状のポリ抵抗でも数%のミスマッチが生じると言われている。また、同一抵抗値の抵抗素子を形成した場合であっても、そのサイズや形状が異なれば、ミスマッチはさらに大きくなる。
BGR回路では、抵抗比が重要である。例えば、Ry/Rxの抵抗比を得るために、Ryという抵抗素子をRxという抵抗素子を使用して作るか、Rxの抵抗素子を使用せずに単独で作るかで、得られる抵抗比の値にばらつきが生じることは明らかである。理想では、どちらも同じ割合で抵抗値がばらつくことが求められるが、実際はミスマッチによって抵抗値は同じ割合では変わらない。
例えば、抵抗値がv%増加する場合と、vΩ変動する場合とで考えてみると以下のようになる。
(a)Ryがα個のRxで作られる場合
・抵抗値がv%増加する場合
Ry/Rx → (αRx×v%)/(Rx×v%)=α
・抵抗値がvΩ変動する場合
Ry/Rx → (α(Rx+v))/(Rx+v)=α
(b)Ryが単独で作られる場合
・抵抗値がv%増加する場合
Ry/Rx → (Ry×v%)/(Rx×v%)=Ry/Rx
・抵抗値がvΩ変動する場合
Ry/Rx → (Ry+v)/(Rx+v)
上記のように、Ryがα個のRxで作られる場合には、抵抗値がv%増加する場合も、vΩ変動する場合も、結果は同じαになる。一方、Ryが単独で作られる場合には、両者の結果は異なることが分かる。
抵抗素子が半導体チップ面内で配置場所に関わらず同じように細くなる場合、幅と長さの違う2つのポリ抵抗が細くなる割合は異なるため、両者の抵抗比は理想的な値から離れる。しかし、図3および図4に示すように、同一サイズおよび同一形状の複数の抵抗エレメントをアレイ状に並べ、そのうちの中央部分の抵抗エレメントを使用して抵抗素子を構成することにより、抵抗素子の細りを均一に近づけることができる。
なお、カレントミラー回路は、同様の機能を果たすものであれば、異なる構成の回路でもよい。バイポーラトランジスタの代わりにMOSトランジスタを使用することもできる。抵抗素子はポリ抵抗に限定されない。加算回路は、2つのアナログ電圧を加算した電圧を出力するものであれば、どのような構成の回路でもよい。また、加算回路を差動アンプで構成する場合、差動アンプは各種構成のものが利用可能である。
電源(高電位電源)とグランド(低電位電源)との間に、カレントミラー回路、抵抗素子(必要に応じて)、トランジスタを、この順序で直列に接続しているが、逆に、トランジスタ、抵抗素子、カレントミラー回路の順序で直列に接続してもよい。この場合、PMOSはNMOSに、NMOSはPMOSに、pnp型のバイポーラトランジスタはnpn型のバイポーラトランジスタを使用する。
本発明は、基本的に以上のようなものである。
以上、本発明のバンドギャップリファレンス回路について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
本発明のバンドギャップリファレンス回路の構成を表す一実施形態の回路図である。 図1に示す加算回路の構成を表す回路図である。 抵抗アレイの構成を表すレイアウト図である。 抵抗アレイの中央部分の抵抗エレメントを使用して構成された抵抗素子のレイアウト図である。 電圧Va,Vb,Voutの温度係数を表すグラフである。 従来方法を適用した場合と本発明を適用した場合の出力電圧の温度係数を表すグラフである。 抵抗素子の抵抗値と出力電圧との関係を調べるために用意したテスト用のバンドギャップリファレンス回路の構成を表す概念図である。 図7に示すバンドギャップリファレンス回路から出力される各々の出力電圧についての温度係数を表すグラフである。 電圧VR6,VR10,Voutの温度係数を表すグラフである。 従来のバンドギャップリファレンス回路の構成を表す一例の回路図である。 電圧Vbe3,Vt・ln(m)×R3/R2,Voutの温度係数を表すグラフである。 従来方法を適用した場合の出力電圧の温度係数を表すグラフである。
符号の説明
10,30,50 バンドギャップリファレンス回路(BGR回路)
12a 第1の回路
12b 第2の回路
12c1,12c2 第3の回路
14 加算回路
16a,16b,16c,34,36 P型MOSトランジスタ(PMOS)
18a,18b,18c N型MOSトランジスタ(NMOS)
20a,20b,20c,40 バイポーラトランジスタ
22 差動アンプ(オペアンプ)
R2,R3,R3a,R3b、Ra,Rb,Rf 抵抗素子
32 出力段の回路
38 ラダー抵抗

Claims (2)

  1. 第1の電源に接続された第1、第2および第3のミラー回路と、前記第1のミラー回路と第2の電源との間に接続された第1のトランジスタと、前記第2のミラー回路と前記第2の電源との間に直列に接続された第1の抵抗素子および第2のトランジスタと、前記第3のミラー回路と前記第2の電源との間に直列に接続された第2の抵抗素子、第3の抵抗素子および第3のトランジスタと、入力端子が前記第2の抵抗素子の両端に接続され、前記第2の抵抗素子の両端のノードの電圧を加算した電圧を出力する加算回路とを備え、
    前記第1、第2および第3の抵抗素子は、同一サイズおよび同一形状の抵抗エレメントを少なくとも1つ使用して構成され、前記第2の抵抗素子の両端のノードの電圧が正負逆極性であって略同一の温度係数を有する電圧となるように、抵抗値が設定されていることを特徴とするバンドギャップリファレンス回路。
  2. 前記抵抗エレメントがアレイ状に配列された抵抗アレイが構成され、前記第1、第2および第3の抵抗素子は、前記抵抗アレイの中央部分の抵抗エレメントを使用して構成されていることを特徴とする請求項1に記載のバンドギャップリファレンス回路。
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