JP2013187465A - 露光装置、クリーニング工具、メンテナンス方法、及びデバイス製造方法 - Google Patents

露光装置、クリーニング工具、メンテナンス方法、及びデバイス製造方法 Download PDF

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仁 増井
Hirokazu Tanizaki
浩和 谷▲崎▼
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Abstract


【課題】露光不良の発生を抑制できる露光装置を提供する。
【解決手段】露光装置は、光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する。露光装置は、所定部材と、イオン化されたガスを所定部材に供給して、所定部材に対する異物の付着を抑制する抑制装置とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、露光装置、クリーニング工具、メンテナンス方法、及びデバイス製造方法に関する。
半導体デバイス、電子デバイス等のマイクロデバイスの製造工程において、露光光で基板を露光する露光装置が使用される。露光装置内の部材が汚染していると、例えば基板に形成されるパターンに欠陥が生じる等、露光不良が発生し、その結果、不良デバイスが発生する可能性がある。そのため、例えば下記特許文献に開示されているように、露光装置内の部材をクリーニングする技術が案出されている。
米国特許第6496257号明細書 米国特許出願公開第2006/0023185号明細書
例えば露光不良の発生を抑制するために、露光装置内の部材の汚染を抑制すること、あるいは露光装置内の部材をクリーニングすることは有効である。
本発明の態様は、露光不良の発生を抑制できる露光装置、クリーニング工具、及びメンテナンス方法を提供することを目的とする。また本発明の態様は、不良デバイスの発生を抑制できるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置であって、所定部材と、イオン化されたガスを所定部材に供給して、所定部材に対する異物の付着を抑制する抑制装置と、を備える露光装置が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置であって、所定部材と、所定部材を帯電させて、所定部材に対する異物の付着を抑制する抑制装置と、を備える露光装置が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置であって、基板の露光時に、光学部材と基板との間の露光光の光路が液体で満たされるように基板との間で液体を保持可能な液浸部材と、液浸部材の少なくとも一部に配置され、基板の非露光時に気体を吹き出して、液浸部材に対する異物の付着を抑制する抑制装置と、を備える露光装置が提供される。
本発明の第4の態様に従えば、光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置であって、所定部材と、所定部材と対向する位置に配置される対向部材と、正極性及び負極性の電位を対向部材に交互に加えて、所定部材の異物を除去する除去装置と、を備える露光装置が提供される。
本発明の第5の態様に従えば、光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置であって、光学部材に対して移動可能なステージと、ステージが対向可能な所定部材と、ステージを移動可能な駆動装置を含み、基板の非露光時に、所定部材に対してステージを移動して、所定部材の異物を除去する除去装置と、を備える露光装置が提供される。
本発明の第6の態様に従えば、光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置であって、基板を保持するステージと、ステージが対向可能な所定部材と、ステージに配置され、基板の裏面が対向可能な第1周壁部と、ステージにおいて第1周壁部の周囲に配置され、基板の裏面が対向可能な第2周壁部と、第1周壁部と第2周壁部との間に配置される開口を含み、開口から所定部材の異物を吸引して、所定部材の異物を除去する除去装置と、を備える露光装置が提供される。
本発明の第7の態様に従えば、第1〜第6のいずれか一つの態様の露光装置を用いて基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第8の態様に従えば、光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置内に搬入され、露光装置の少なくとも一部をクリーニングするクリーニング工具であって、イオン化されたガスを吹き出す給気部を備えるクリーニング工具が提供される。
本発明の第9の態様に従えば、光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置内に搬入され、露光装置の少なくとも一部をクリーニングするクリーニング工具であって、露光装置内の所定部材を擦ることができ、所定部材に接触して所定部材の静電気を除去する徐電ブラシを備えるクリーニング工具が提供される。
本発明の第10の態様に従えば、光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置内に搬入され、露光装置の少なくとも一部をクリーニングするクリーニング工具であって、露光装置内の所定部材の静電気を除去して、所定部材に対する異物の付着を抑制する除電機構を備えるクリーニング工具が提供される。
本発明の第11の態様に従えば、光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置の少なくとも一部をメンテナンスするメンテナンス方法であって、イオン化されたガスを露光装置内の所定部材に供給して、所定部材に対する異物の付着を抑制することを含むメンテナンス方法が提供される。
本発明の第12の態様に従えば、光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置の少なくとも一部をメンテナンスするメンテナンス方法であって、露光装置内の所定部材を帯電させて、所定部材に対する異物の付着を抑制することを含むメンテナンス方法が提供される。
本発明の第13の態様に従えば、光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置内の少なくとも一部をメンテナンスするメンテナンス方法であって、光学部材と基板との間の露光光の光路が液体で満たされるように基板との間で液体を保持可能な液浸部材が有する給気部から気体を吹き出して、液浸部材に対する異物の付着を抑制することを含むメンテナンス方法が提供される。
本発明の第14の態様に従えば、光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置の少なくとも一部をメンテナンスするメンテナンス方法であって、露光装置内の所定部材と対向部材とを対向させることと、正極性及び負極性の電位を対向部材に交互に加えて、所定部材の異物を除去することと、を含むメンテナンス方法が提供される。
本発明の第15の態様に従えば、光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置の少なくとも一部をメンテナンスするメンテナンス方法であって、光学部材に対して移動可能な露光装置内のステージを、ステージが対向可能な所定部材に対して移動することと、ステージの移動により生じる気流で異物を除去することと、を含むメンテナンス方法が提供される。
本発明の第16の態様に従えば、光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置の少なくとも一部をメンテナンスするメンテナンス方法であって、露光装置内の所定部材と、基板をリリース可能に保持する基板保持部を有する基板ステージとを対向させることと、基板保持部が有する、基板の裏面に対向可能な第1周壁部と第1周壁部の周囲に配置される第2周壁部との間の吸引口から、所定部材の異物を吸引して、所定部材の異物を除去することと、を含むメンテナンス方法が提供される。
本発明の第17の態様に従えば、第11〜第16のいずれか一つの態様のメンテナンス方法で露光装置の少なくとも一部をメンテナンスすることと、メンテナンス後に、露光装置で基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の態様によれば、露光不良の発生を抑制できる。また本発明の態様によれば、不良デバイスの発生を抑制できる。
第1実施形態に係る露光装置の一例を示す概略構成図である。 第1実施形態に係る液浸部材及び基板ステージの一例を示す図である。 第1実施形態に係る液浸部材の一例を示す図である。 第1実施形態に係る基板ステージの一例を示す図である。 第1実施形態に係る基板ステージの一例を示す図である。 第1実施形態に係るメンテナンス方法の一例を説明するための図である。 第2実施形態に係るメンテナンス方法の一例を説明するための図である。 第3実施形態に係るメンテナンス方法の一例を説明するための図である。 第4実施形態に係るメンテナンス方法の一例を説明するための図である。 第5実施形態に係るメンテナンス方法の一例を説明するための図である。 第6実施形態に係るメンテナンス方法の一例を説明するための図である。 第6実施形態に係るメンテナンス方法の一例を説明するための図である。 第7実施形態に係るメンテナンス方法の一例を説明するための図である。 第8実施形態に係るメンテナンス方法の一例を説明するための図である。 第9実施形態に係るメンテナンス方法の一例を説明するための図である。 第9実施形態に係るメンテナンス方法の一例を説明するための図である。 第10実施形態に係るクリーニング工具の一例を示す図である。 第10実施形態に係るクリーニング工具の一例を示す図である。 第10実施形態に係るメンテナンス方法の一例を説明するための図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図である。本実施形態の露光装置EXは、液体LQを介して露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置である。本実施形態においては、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。液浸空間とは、液体で満たされた部分(空間、領域)をいう。基板Pは、液浸空間LSの液体LQを介して露光光ELで露光される。本実施形態においては、液体LQとして、水(純水)を用いる。
また、本実施形態の露光装置EXは、例えば米国特許第6897963号明細書、及び欧州特許出願公開第1713113号明細書等に開示されているような、基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置である。
図1において、露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ2と、基板Pを保持せずに、露光光ELを計測する計測部材C及び計測器を搭載して移動可能な計測ステージ3と、マスクステージ1を移動する駆動システム4と、基板ステージ2を移動する駆動システム5と、計測ステージ3を移動する駆動システム6と、マスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成可能な液浸部材7と、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置8とを備えている。
また、露光装置EXは、マスクステージ1、基板ステージ2、及び計測ステージ3の位置を計測する干渉計システム11と、検出システム300とを備えている。検出システム300は、例えば米国特許出願公開第2007/0288121号明細書に開示されているような、基板ステージ2の位置を検出するエンコーダシステム301と、基板Pのアライメントマークを検出するアライメントシステム302と、基板Pの表面の位置を検出する表面位置検出システム303とを含む。なお、検出システム300が、エンコーダシステム301、アライメントシステム302、表面位置検出システム303の全てを備えていなくてもよい。
マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。マスクMは、例えばガラス板等の透明板と、その透明板上にクロム等の遮光材料を用いて形成されたパターンとを有する透過型マスクを含む。なお、マスクMとして、反射型マスクを用いることもできる。
基板Pは、デバイスを製造するための基板である。基板Pは、例えば半導体ウエハ等の基材と、その基材上に形成された感光膜とを含む。感光膜は、感光材(フォトレジスト)の膜である。また、基板Pが、感光膜に加えて別の膜を含んでもよい。例えば、基板Pが、反射防止膜を含んでもよいし、感光膜を保護する保護膜(トップコート膜)を含んでもよい。
また、露光装置EXは、基板Pが処理される空間102の環境(温度、湿度、圧力、及びクリーン度の少なくとも一つ)を調整するチャンバ装置103を備えている。基板ステージ2及び計測ステージ3は、空間102を移動する。チャンバ装置103は、空間102を形成するチャンバ部材104と、その空間102の環境を調整する空調システム105とを有する。また、チャンバ装置103は、チャンバ部材104の一部に形成された開口104Kを開閉するドア部材を含む開閉機構106を有する。空調システム105は、空間102に気体を供給して、その空間102の環境を調整する。本実施形態においては、少なくとも基板ステージ2、計測ステージ3、及び投影光学系PLの終端光学素子12が空間102に配置される。本実施形態においては、空間102に、基板ステージ2、計測ステージ3、及び投影光学系PLのみならず、マスクステージ1、及び照明系ILの少なくとも一部も配置される。露光光ELは、空間102の少なくとも一部を進行する。
照明系ILは、所定の照明領域IRに露光光ELを照射する。照明領域IRは、照明系ILから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。照明系ILは、照明領域IRに配置されたマスクMの少なくとも一部を、均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとして、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、紫外光(真空紫外光)であるArFエキシマレーザ光を用いる。
マスクステージ1は、マスクMを保持した状態で、照明領域IRを含むベース部材9のガイド面9G上を移動可能である。駆動システム4は、ガイド面9G上でマスクステージ1を移動するための平面モータを含む。平面モータは、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されているような、マスクステージ1に配置された可動子と、ベース部材9に配置された固定子とを有する。本実施形態においては、マスクステージ1は、駆動システム4の作動により、ガイド面9G上において、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
投影光学系PLは、所定の投影領域PRに露光光ELを照射する。投影領域PRは、投影光学系PLから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。投影光学系PLは、投影領域PRに配置された基板Pの少なくとも一部に、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で投影する。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、又は1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは、等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態においては、投影光学系PLの光軸は、Z軸と平行である。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
基板ステージ2は、投影光学系PLから射出される露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)に移動可能である。基板ステージ2は、基板Pを保持した状態で、投影領域PRを含むベース部材10のガイド面10G上を移動可能である。計測ステージ3は、投影光学系PLから射出される露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)に移動可能である。計測ステージ3は、計測部材Cを保持した状態で、投影領域PRを含むベース部材10のガイド面10G上を移動可能である。基板ステージ2と計測ステージ3とは、ガイド面10G上を独立して移動可能である。
基板ステージ2を移動するための駆動システム5は、ガイド面10G上で基板ステージ2を移動するための平面モータを含む。平面モータは、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されているような、基板ステージ2に配置された可動子と、ベース部材10に配置された固定子とを有する。同様に、計測ステージ3を移動するための駆動システム6は、平面モータを含み、計測ステージ3に配置された可動子と、ベース部材10に配置された固定子とを有する。
本実施形態において、基板ステージ2は、米国特許出願公開第2007/0177125号明細書、米国特許出願公開第2008/0049209号明細書等に開示されているような、基板Pをリリース可能に保持する第1保持部31と、第1保持部31の周囲に配置され、カバー部材Tをリリース可能に保持する第2保持部32とを有する。第1,第2保持部31,32は、ピンチャック機構を有する。カバー部材Tは、第1保持部31に保持された基板Pの周囲に配置される。なお、第1保持部31と第2保持部32の少なくとも一方で使用される保持機構はピンチャック機構に限られない。また、カバー部材Tは、基板ステージ2に一体的に形成されていてもよい。
本実施形態において、第1保持部31は、基板Pの表面(上面)とXY平面とがほぼ平行となるように、基板Pを保持する。第2保持部32は、カバー部材Tの上面とXY平面とがほぼ平行となるように、カバー部材Tを保持する。本実施形態において、第1保持部31に保持された基板Pの表面と第2保持部32に保持されたカバー部材Tの上面とは、ほぼ同一平面内に配置される(ほぼ面一である)。
本実施形態において、計測ステージ3は、計測部材Cをリリース可能に保持する第3保持部33と、第3保持部33の周囲に配置され、カバー部材Sをリリース可能に保持する第4保持部34とを有する。第3,第4保持部33,34は、ピンチャック機構を有する。カバー部材Sは、第3保持部33に保持された計測部材Cの周囲に配置される。なお、第3保持部33と第4保持部34の少なくとも一方で使用される保持機構はピンチャック機構に限られない。また、計測部材C及びカバー部材Sの少なくとも一方は、計測ステージ3に一体的に形成されていてもよい。
本実施形態において、第3保持部33は、計測部材Cの上面とXY平面とがほぼ平行となるように、計測部材Cを保持する。第4保持部34は、カバー部材Sの上面とXY平面とがほぼ平行となるように、カバー部材Sを保持する。本実施形態において、第3保持部33に保持された計測部材Cの上面と第4保持部34に保持されたカバー部材Sの上面とは、ほぼ同一平面内に配置される(ほぼ面一である)。
ここで、以下の説明において、第2保持部32に保持されたカバー部材Tの上面を適宜、基板ステージ2の上面2U、と称し、第3保持部33に保持された計測部材Cの上面及び第4保持部34に保持されたカバー部材Sの上面を合わせて適宜、計測ステージ3の上面3U、と称する。
干渉計システム11は、マスクステージ1の位置を計測するレーザ干渉計ユニット11Aと、基板ステージ2及び計測ステージ3の位置を計測するレーザ干渉計ユニット11Bとを含む。レーザ干渉計ユニット11Aは、マスクステージ1に配置された計測ミラー1Rを用いて、マスクステージ1の位置を計測可能である。レーザ干渉計ユニット11Bは、基板ステージ2に配置された計測ミラー2R、及び計測ステージ3に配置された計測ミラー3Rを用いて、基板ステージ2及び計測ステージ3それぞれの位置を計測可能である。
エンコーダシステム301は、複数のエンコーダヘッド301Aと、それら複数のエンコーダヘッド301Aを支持する支持部材301Bとを有し、エンコーダヘッド301Aからの検出光を基板ステージ2に設けられたスケール部材に照射して、その基板ステージ2(基板P)の位置を検出する。エンコーダシステム301は、基板ステージ2(基板P)が対向可能な下面を有する。エンコーダシステム301の下面は、エンコーダヘッド301Aの下面及び支持部材301Bの下面を含む。+Z方向を向く基板ステージ2の上面2U、及び基板ステージ2に保持されている基板Pの表面(上面)は、−Z方向を向くエンコーダシステム301の下面と対向可能である。
アライメントシステム302は、基板Pのアライメントマークを検出して、その基板Pのショット領域の位置を検出する。アライメントシステム302は、基板ステージ2(基板P)が対向可能な下面を有する。基板ステージ2の上面2U、及び基板ステージ2に保持されている基板Pの表面(上面)は、−Z方向を向くアライメントシステム302の下面と対向可能である。
表面位置検出システム303は、例えばオートフォーカス・レベリングシステムとも呼ばれ、基板ステージ2に保持された基板Pの表面(上面)に検出光を照射して、その基板Pの表面の位置を検出する。表面位置検出システム303は、基板ステージ2(基板P)が対向可能な下面を有する。基板ステージ2の上面2U、及び基板ステージ2に保持されている基板Pの表面(上面)は、−Z方向を向く表面位置検出システム303の下面と対向可能である。
すなわち、本実施形態において、基板ステージ2は、検出システム300の下面の少なくとも一部と対向可能である。検出システム300の下面は、エンコーダシステム301の下面、アライメントシステム302の下面、及び表面位置検出システム303の下面の少なくとも一つを含む。また、本実施形態において、計測ステージ3の上面3U、及び計測ステージ3に保持されている計測部材Cの上面は、検出システム300の下面の少なくとも一部と対向可能である。
基板Pの露光処理を実行するとき、あるいは所定の計測処理を実行するとき、制御装置8は、干渉計システム11の計測結果、及び検出システム300の検出結果に基づいて、駆動システム4,5,6を作動し、マスクステージ1(マスクM)、基板ステージ2(基板P)、及び計測ステージ3(計測部材C)の位置制御を実行する。
液浸部材7は、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成可能である。液浸部材7は、投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い終端光学素子12の近傍に配置される。本実施形態において、液浸部材7は、環状の部材であり、露光光ELの光路の周囲に配置される。本実施形態においては、液浸部材7の少なくとも一部が、終端光学素子12の周囲に配置される。
終端光学素子12は、投影光学系PLの像面に向けて露光光ELを射出する射出面13を有する。本実施形態において、射出面13側に液浸空間LSが形成される。液浸空間LSは、射出面13から射出される露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように形成される。射出面13から射出される露光光ELは、−Z方向に進行する。射出面13は、露光光ELの進行方向(−Z方向)を向く。本実施形態において、射出面13は、XY平面とほぼ平行な平面である。なお、射出面13がXY平面に対して傾斜していてもよいし、曲面を含んでもよい。
液浸部材7は、少なくとも一部が−Z方向を向く下面14を有する。本実施形態において、射出面13及び下面14は、射出面13から射出される露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)に配置される物体との間で液体LQを保持することができる。液浸空間LSは、射出面13及び下面14の少なくとも一部と投影領域PRに配置される物体との間に保持された液体LQによって形成される。液浸空間LSは、射出面13と、投影領域PRに配置される物体との間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように形成される。液浸部材7は、終端光学素子12と物体との間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように物体との間で液体LQを保持可能である。
本実施形態において、投影領域PRに配置可能な物体は、投影光学系PLの像面側(終端光学素子12の射出面13側)で投影領域PRに対して移動可能な物体を含む。その物体は、終端光学素子12及び液浸部材7に対して移動可能である。その物体は、射出面13及び下面14の少なくとも一方と対向可能な上面(表面)を有する。物体の上面は、射出面13との間に液浸空間LSを形成可能である。本実施形態において、物体の上面は、射出面13及び下面14の少なくとも一部との間に液浸空間LSを形成可能である。一方側の射出面13及び下面14と、他方側の物体の上面(表面)との間に液体LQが保持されることによって、終端光学素子12と物体との間の露光光ELの光路が液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。
本実施形態において、その物体は、基板ステージ2、基板ステージ2に保持された基板P、計測ステージ3、及び計測ステージ3に保持された計測部材Cの少なくとも一つを含む。例えば、基板ステージ2の上面2U、及び基板ステージ2に保持されている基板Pの表面(上面)は、−Z方向を向く終端光学素子12の射出面13、及び−Z方向を向く液浸部材7の下面14と対向可能である。もちろん、投影領域PRに配置可能な物体は、基板ステージ2、基板ステージ2に保持された基板P、計測ステージ3、及び計測ステージ3に保持された計測部材Cの少なくとも一つに限られない。また、それら物体は、検出システム300の少なくとも一部と対向可能である。
本実施形態においては、基板Pに露光光ELが照射されているとき、投影領域PRを含む基板Pの表面の一部の領域が液体LQで覆われるように液浸空間LSが形成される。
基板Pの露光時において、液浸部材7は、終端光学素子12と基板Pとの間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように基板Pとの間で液体LQを保持可能である。液体LQの界面(メニスカス、エッジ)LGの少なくとも一部は、液浸部材7の下面14と基板Pの表面との間に形成される。すなわち、本実施形態の露光装置EXは、局所液浸方式を採用する。
図2は、本実施形態に係る液浸部材7の一例を示す側断面図、図3は、液浸部材7を上側(+Z側)から見た図である。なお、図2においては、投影領域PR(終端光学素子12及び液浸部材7と対向する位置)に基板Pが配置されているが、上述のように、基板ステージ2(カバー部材T)、及び計測ステージ3(カバー部材S、計測部材C)を配置することもできる。
図2及び図3に示すように、液浸部材7は、少なくとも一部が終端光学素子12と基板P(物体)との間に配置されるプレート部71と、少なくとも一部が終端光学素子12の周囲に配置される本体部72とを含む。プレート部71は、射出面13と対向する位置に孔(開口)7Kを有する。プレート部71は、少なくとも一部が射出面13とギャップを介して対向する上面7Uと、基板P(物体)が対向可能な下面7Hとを有する。孔7Kは、上面7Uと下面7Hとを結ぶように形成される。上面7Uは、孔7Kの上端の周囲に配置され、下面7Hは、孔7Kの下端の周囲に配置される。射出面13から射出された露光光ELは、孔7Kを通過して、基板Pに照射可能である。
本実施形態において、上面7U及び下面7Hのそれぞれは、光路Kの周囲に配置される。本実施形態において、下面7Hは、平坦面である。下面7Hは、基板P(物体)との間で液体LQを保持可能である。以下の説明において、下面7Hを適宜、保持面7H、と称する。
また、液浸部材7は、液体LQを供給可能な開口15と、液体LQを回収可能な開口16とを有する。開口15は、例えば基板Pの露光時において液体LQを供給する。回収口16は、例えば基板Pの露光時において液体LQを回収する。なお、開口15は、基板Pの露光時及び非露光時の一方又は両方において液体LQを供給可能である。なお、開口16は、基板Pの露光時及び非露光時の一方又は両方において液体LQを回収可能である。以下の説明において、開口15を適宜、供給口15、と称し、開口16を適宜、回収口16、と称する。
供給口15は、射出面13から射出される露光光ELの光路Kの近傍において、その光路Kに面するように配置されている。なお、供給口15は、射出面13と開口7Kとの間の空間及び終端光学素子12の側面の一方又は両方に面していればよい。本実施形態において、供給口15は、上面7Uと射出面13との間の空間に液体LQを供給する。供給口15から供給された液体LQは、その上面7Uと射出面13との間の空間を流れた後、開口7Kを介して、基板P(物体)上に供給される。
供給口15は、流路17を介して、液体供給装置18と接続されている。液体供給装置18は、清浄で温度調整された液体LQを送出可能である。流路17は、液浸部材7の内部に形成された供給流路17R、及びその供給流路17Rと液体供給装置18とを接続する供給管で形成される流路を含む。液体供給装置18から送出された液体LQは、流路17を介して供給口15に供給される。少なくとも基板Pの露光において、供給口15は、液体LQを供給する。
回収口16は、液浸部材7の下面14と対向する物体上の液体LQの少なくとも一部を回収可能である。回収口16は、露光光ELが通過する開口7Kの周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態においては、回収口16は、保持面7Hの周囲の少なくとも一部に配置される。回収口16は、物体の表面と対向する液浸部材7の所定位置に配置されている。少なくとも基板Pの露光において、回収口16に基板Pが対向する。基板Pの露光において、回収口16は、基板P上の液体LQを回収する。
本実施形態において、本体部72は、基板P(物体)に面する開口7Pを有する。開口7Pは、保持面7Hの周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、液浸部材7は、開口7Pに配置された多孔部材19を有する。本実施形態において、多孔部材19は、複数の孔(openingsあるいはpores)を含むプレート状の部材である。なお、開口7Pに、網目状に多数の小さい孔が形成された多孔部材であるメッシュフィルタが配置されてもよい。
本実施形態において、多孔部材19は、基板P(物体)が対向可能な下面19Hと、下面19Hの反対方向を向く上面19Uと、上面19Uと下面19Hとを結ぶ複数の孔とを有する。下面19Hは、保持面7Hの周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、液浸部材7の下面14の少なくとも一部は、保持面7H及び下面19Hを含む。
本実施形態において、回収口16は、多孔部材19の孔を含む。本実施形態において、基板P(物体)上の液体LQは、多孔部材19の孔(回収口16)を介して回収される。なお、多孔部材19が配置されなくてもよい。
回収口16は、流路20を介して、液体回収装置21と接続されている。液体回収装置21は、回収口16を真空システムに接続可能であり、回収口16を介して液体LQを吸引可能である。流路20は、液浸部材7の内部に形成された回収流路20R、及びその回収流路20Rと液体回収装置21とを接続する回収管で形成される流路を含む。回収口16から回収された液体LQは、流路20を介して、液体回収装置21に回収される。
本実施形態においては、制御装置8は、供給口15からの液体LQの供給動作と並行して、回収口16からの液体LQの回収動作を実行することによって、一方側の終端光学素子12及び液浸部材7と、他方側の物体との間に液体LQで液浸空間LSを形成可能である。
また、図3に示すように、本実施形態においては、液浸部材7は、流体(気体及び液体の少なくとも一方)を吸引可能な開口22を有する。開口22は、基板Pの露光時及び非露光時の一方又は両方において流体を吸引可能である。以下の説明において、開口22を適宜、吸引口22、と称する。
吸引口22は、射出面13から射出される露光光ELの光路Kの近傍において、その光路Kに面するように配置されている。本実施形態において、吸引口22は、射出面13と上面7Uとの間の空間に面するように配置される。なお、吸引口22は、射出面13と開口7Kとの間の空間及び終端光学素子12の側面の一方又は両方に面していればよい。吸引口22は、射出面13と上面7Uとの間の空間に存在する流体の少なくとも一部を吸引可能である。本実施形態において、吸引口22は、光路Kに対して+X側及び−X側のそれぞれに配置されている。供給口15は、光路Kに対して+Y側及び−Y側のそれぞれに配置されている。なお、供給口15及び吸引口22の位置及び数は、図3に示す形態に限られない。
吸引口22は、流路23を介して、吸引装置24と接続されている。吸引装置24は、吸引口22を真空システムに接続可能であり、吸引口22を介して流体を吸引可能である。流路23は、液浸部材7の内部に形成された吸引流路23R、及びその吸引流路23Rと吸引装置24とを接続する吸引管で形成される流路を含む。吸引口22から吸引(回収)された流体は、流路23を介して、吸引装置24に吸引(回収)される。
なお、液浸部材7として、例えば米国特許出願公開第2007/0132976号明細書、欧州特許出願公開第1768170号明細書に開示されているような液浸部材(ノズル部材)を用いることができる。
図4は、本実施形態に係る基板ステージ2の一部を示す側断面図、図5は、基板ステージ2の一部を上側(+Z側)から見た図である。なお、図5は、第1保持部31上に基板Pがなく、第2保持部32上にカバー部材Tがない状態を示す。
図2、図4、及び図5に示すように、第1保持部31は、基板Pの裏面(下面)が対向可能な第1周壁部35と、第1周壁部35の周囲に配置され、基板Pの裏面が対向可能な第2周壁部36とを有する。また、第1保持部31は、第1周壁部35の内側に配置され、基板Pの裏面が対向可能な支持部37を有する。支持部37は、第1周壁部35の内側に配置される複数の凸部材(ピン部材)を含む。
基板ステージ2は、上面2Sを有するベース部材2Bを有する。第1周壁部35、第2周壁部36、及び支持部37は、基板ステージ2のベース部材2B上に配置される。 第1周壁部35は、XY平面内において、環状である。第2周壁部36は、XY平面内において、環状である。第2周壁部36は、基板Pの裏面の周縁領域(外縁領域、エッジ領域)と対向する上面を有する。第1周壁部35は、基板Pの裏面と対向する上面を有する。支持部37(ピン部材)は、基板Pの裏面と対向する上面を有する。第1周壁部35は、支持部37を囲むように配置される。第2周壁部36は、第1周壁部35を囲むように配置される。
本実施形態においては、基板Pの裏面と第1周壁部35の上面とが接触するとき、基板Pの裏面と支持部37の上面とが接触する。また、基板Pの裏面と第1周壁部35の上面とが接触するとき、基板Pの裏面と第2周壁部36の上面とが接触する。なお、基板Pの裏面と第1周壁部35の上面とが接触するとき、基板Pの裏面と支持部37の上面の少なくとも一部とが離れてもよい。なお、基板Pの裏面と第1周壁部35の上面とが接触するとき、基板Pの裏面と第2周壁部36の上面の少なくとも一部とが離れてもよい。
本実施形態においては、基板Pの裏面と第1周壁部35の上面とが対向している状態において、基板Pの裏面と第1周壁部35とベース部材2Bとの間に第1空間V1が形成される。
本実施形態において、第1保持部31は、第1空間V1の気体を吸引可能な吸引口38を有する。なお、本実施形態において、吸引口38は、気体のみならず、液体を吸引可能である。吸引口38は、第1空間V1に面するように、ベース部材2Bに配置される。基板Pの裏面と第1周壁部35の上面とが対向している状態で、吸引口38が第1空間V1の気体を吸引することによって、第1空間V1は、負圧空間になる。すなわち、第1空間V1の圧力は、少なくとも空間102の圧力よりも低くなる。これにより、基板Pが支持部37に吸着され、第1保持部31に保持される。また、吸引口38の吸引が解除されることによって、基板Pが第1保持部31からリリース可能となる。第1空間V1が負圧空間になることによって、基板Pの裏面は、第1周壁部35の上面及び支持部37の上面と接触する。
また、本実施形態においては、基板Pの裏面と第1、第2周壁部35、36の上面とが対向している状態において、基板Pの裏面と第1周壁部35と第2周壁部36とベース部材2Bとの間に第2空間V2が形成される。本実施形態においては、第1空間V1が負圧空間になることによって、基板Pの裏面は、第1周壁部35の上面及び第2周壁部36の上面と接触する。
本実施形態において、第1保持部31は、第1周壁部35と第2周壁部36との間に配置される開口40(40S、40B)を有する。図5に示すように、開口40は、第1周壁部31(第2周壁部36)に沿って複数配置される。開口40は、第2空間V2に面するように、ベース部材2Bに配置される。
本実施形態において、開口40Sは、気体を供給可能である。開口40Bは、気体を吸引(排出)可能である。また、本実施形態においては、開口40Bは、気体のみならず、液体を吸引可能である。以下の説明において、開口40Sを適宜、給気口40S、と称し、開口40Bを適宜、吸引口40B、と称する。
本実施形態においては、給気口40Sの一方側及び他方側のそれぞれに吸引口40Bが配置されている。換言すれば、2つの吸引口40Bの間に給気口40Sが配置されている。また、本実施形態においては、吸引口40Bの一方側及び他方側のそれぞれに給気口40Sが配置されている。換言すれば、2つの給気口40Sの間に吸引口40Bが配置されている。すなわち、本実施形態においては、第1周壁部31の周囲において、複数の給気口40Sと複数の吸引口40Bとが交互に配置されている。なお、複数の給気口40Sと複数の吸引口40Bとが交互に配置されなくてもよい。例えば、給気口40Sの一方側に吸引口40Bが配置され、他方側に給気口40Sが配置されてもよい。例えば、吸引口40Bの一方側に給気口40Sが配置され、他方側に吸引口40Bが配置されてもよい。
給気口40Sは、第2空間V2に気体を供給可能である。本実施形態においては、給気口40Sは、流路を介して給気装置45Sと接続されている。給気装置45Sは、例えば気体を送出可能なポンプ、供給する気体の温度を調整可能な温度調整装置、及び供給する気体中の異物を除去可能なフィルタ装置等を含む。
吸引口40Bは、第2空間V2の流体(気体及び液体の一方又は両方)を吸引可能である。本実施形態においては、吸引口40Bは、流路を介して吸引装置45Bと接続されている。吸引装置45Bは、例えば流体(気体及び液体の一方又は両方)を吸引可能なポンプ、及び吸引された気体と液体とを分離する気液分離装置等を含む。
給気口40Sに接続される給気装置45S、及び吸引口40Bに接続される吸引装置45Bは、制御装置8に制御される。制御装置8は、給気口40Sからの給気動作及び吸引口40Bからの吸引動作を制御可能である。給気口40Sから気体が供給されるとともに、吸引口40Bから流体が吸引されることによって、図5に示すように、第2空間V2において気流Fが生成される。例えば、第2空間V2において、給気口40Sから吸引口40Bに向かって気体が流れる。
図2、図4、及び図5に示すように、第2保持部32は、カバー部材Tの下面が対向可能な第3周壁部39を有する。また、第2保持部32は、第3周壁部39の周囲に配置され、カバー部材Tの下面が対向可能な第4周壁部(不図示)を有する。また、第2保持部32は、第3周壁部39と第4周壁部との間に配置され、カバー部材Tの下面が対向可能な支持部41を有する。支持部41は、第3周壁部39と第4周壁部との間に配置される複数の凸部材(ピン部材)を含む。また、第2保持部32は、気体を吸引可能な吸引口44を有する。吸引口44は、気体のみならず、液体を吸引可能である。なお、上述したように、カバー部材Tをリリース可能に保持する第2保持部32の一例が、米国特許出願公開第2007/0177125号明細書、米国特許出願公開第2008/0049209号明細書等に開示されている。第2保持部32についての詳細な説明は省略する。
カバー部材Tは、第1保持部31に保持された基板Pが配置される開口Thを有する。
本実施形態においては、基板Pの裏面と第1、第2周壁部35、36の上面とが対向し、カバー部材Tの下面と第3周壁部39の上面とが対向している状態において、基板Pの裏面とカバー部材Tの下面と第2周壁部36と第3周壁部37とベース部材2Bとの間に第3空間V3が形成される。
本実施形態においては、カバー部材Tの下面と第3周壁部39の上面及び第4周壁部の上面とが対向している状態において、カバー部材Tの下面と第3周壁部39と第4周壁部とベース部材2Bとの間に第4空間V4が形成される。カバー部材Tの下面と第3周壁部39の上面及び第4周壁部の上面とが対向している状態で、吸引口38が第4空間V4の気体を吸引することによって、第4空間V4は、負圧空間になる。
本実施形態において、基板ステージ2は、第2周壁部36と第3周壁部39との間に配置される開口42を有する。開口42は、第3空間V3に面するように、ベース部材2Bに配置される。
本実施形態において、開口42は、流体(気体及び液体の一方又は両方)を吸引可能である。以下の説明において、開口42を適宜、吸引口42、と称する。
吸引口42は、第3空間V3の流体(気体及び液体の一方又は両方)を吸引可能である。本実施形態においては、吸引口42は、流路を介して吸引装置46と接続されている。吸引装置46は、例えば流体(気体及び液体の一方又は両方)を吸引可能なポンプ、及び吸引された気体と液体とを分離する気液分離装置等を含む。
吸引口42に接続される吸引装置46は、制御装置8に制御される。制御装置8は、吸引口42からの吸引動作を制御可能である。
本実施形態においては、第1保持部31に保持された基板Pと第2保持部32に保持されたカバー部材Tとの間に間隙Gが形成される。基板Pの表面及びカバー部材Tの上面の少なくとも一方が面する空間に存在する液体LQ(例えば液浸空間LSの液体LQ)が、間隙Gを介して、第3空間V3に流入する可能性がある。吸引口42は、第3空間V3の液体LQを吸引可能である。制御装置8は、吸引口42からの吸引動作を実行して、第3空間V3から液体LQを除去することができる。
本実施形態においては、吸引口42に多孔部材43が配置される。本実施形態において、多孔部材43は、吸引口42を覆うように配置される。本実施形態においては、多孔部材43の外形は、XY平面内において、環状である。間隙Gを介して第3空間V3に流入した液体LQは、多孔部材43の表面の少なくとも一部に接触する。吸引口42は、多孔部材43の孔を介して、その液体LQを吸引することができる。なお、多孔部材43は無くてもよい。
例えば液体LQが第2空間V2に流入する可能性がある。例えば、第3空間V3の液体LQが、基板Pの裏面と第2周壁部36の上面との間を通過して第2空間V2に流入する可能性がある。本実施形態において、吸引口40Bは、第2空間V2の液体LQを吸引可能である。制御装置8は、吸引口40Bからの吸引動作を実行して、第2空間V2から液体LQを除去することができる。これにより、液体LQが第1空間V1に流入することが抑制される。
次に、上述の構成を有する露光装置EXを用いて基板Pを露光する露光シーケンスの一例について説明する。本実施形態において、露光シーケンスは、基板Pの交換処理、所定の計測処理、及び基板Pの露光処理を含む。
制御装置8は、露光前の基板Pを第1保持部31に搬入(ロード)する処理を実行する。制御装置8は、露光前の基板Pを第1保持部31に搬入(ロード)するために、液浸部材7から離れた基板ステージ2を基板交換位置(ローディングポジション)に移動する。なお、例えば露光後の基板Pが第1保持部31に保持されている場合、その露光後の基板Pが第1保持部31から搬出(アンロード)する処理が実行された後、露光前の基板Pを第1保持部31に搬入(ロード)する処理が実行される。
基板交換位置は、基板Pの交換処理が実行可能な位置である。基板Pの交換処理は、搬送装置を用いて、第1保持部31に保持された露光後の基板Pを第1保持部31から搬出(アンロード)する処理、及び第1保持部31に露光前の基板Pを搬入(ロード)する処理の少なくとも一方を含む。制御装置8は、液浸部材7から離れた基板交換位置に基板ステージ2を移動して、基板Pの交換処理を実行する。
基板ステージ2が液浸部材7から離れている期間の少なくとも一部において、制御装置8は、計測ステージ3を液浸部材7に対して所定位置に配置して、終端光学素子12及び液浸部材7と計測ステージ3の上面3Uの所定領域との間で液体LQを保持して、液浸空間LSを形成する。また、基板ステージ2が液浸部材7から離れた期間の少なくとも一部において、必要に応じて、計測部材C(計測器)を用いる計測処理が実行される。計測部材Cを用いる計測処理を実行するとき、制御装置8は、終端光学素子12及び液浸部材7と計測ステージ3とを対向させ、終端光学素子12と計測部材Cとの間の光路Kが液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成する。制御装置8は、投影光学系PL及び液体LQを介して計測部材Cに露光光ELを照射して、計測部材Cを用いる計測処理を実行する。その計測処理の結果は、基板Pの露光処理に反映される。
露光前の基板Pが第1保持部31にロードされ、計測部材Cを用いる計測処理が終了した後、制御装置8は、基板ステージ2を投影領域PRに移動して、終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ2(基板P)との間に液浸空間LSを形成する。終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ2(基板P)との間に液浸空間LSが形成された後、制御装置8は、基板Pの露光処理を開始する。基板Pの露光処理を実行するとき、制御装置8は、終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ2とを対向させ、終端光学素子12と基板Pとの間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成する。制御装置8は、照明系ILにより露光光ELで照明されたマスクMからの露光光ELを投影光学系PL及び液体LQを介して基板Pに照射する。これにより、基板Pは、液体LQを介して終端光学素子12の射出面13から射出される露光光ELで露光され、マスクMのパターンの像が基板Pに投影される。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。制御装置8は、基板Pを投影光学系PLの投影領域PRに対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域IRに対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと基板P上の液浸空間LSの液体LQとを介して基板Pに露光光ELを照射する。
本実施形態においては、基板Pの露光において、供給口15から液体LQが供給されるとともに、その供給口15からの液体LQの供給と並行して、回収口16からの液体LQの回収が実行される。これにより、液体LQで液浸空間LSが形成される。また、本実施形態においては、基板Pの露光において、吸引口22からの吸引動作は停止される。なお、基板Pの露光において、吸引口22から液体LQを吸引してもよい。
基板Pの露光処理が終了した後、制御装置8は、終端光学素子12及び液浸部材7と計測ステージ3との間に液浸空間LSを形成する。制御装置8は、基板ステージ2を基板交換位置に移動する。計測ステージ3は、例えば終端光学素子12及び液浸部材7と対向するように配置される。制御装置8は、基板交換位置に移動した基板ステージ2から露光後の基板Pを搬出し、次に露光される基板Pを基板ステージ2に搬入する。以下、上述の処理が繰り返され、複数の基板Pが順次露光される。なお、基板ステージ2からアンロードされた露光後の基板Pは、外部装置に供給され、例えば現像処理等、所定の処理を施される。
本実施形態においては、所定のタイミングで、露光装置EXの少なくとも一部をメンテナンスするメンテナンスシーケンスが実行される。本実施形態において、露光装置EXは、露光装置EX内の所定部材をメンテナンスするメンテナンス装置50Aを備えている。本実施形態において、メンテナンスは、露光装置EX内の所定部材のクリーニングを含む。本実施形態において、メンテナンス装置50Aは、所定部材をクリーニング可能なクリーニング装置を含む。
メンテナンスシーケンスは、例えば基板Pの非露光時に実行される。すなわち、露光シーケンスが実行されていないときに、メンテナンスシーケンスが実行される。例えば、開閉機構106により開口104Kを開けた状態で、メンテナンスが実行されてもよい。また、露光用の液体LQで液浸空間LSを形成する直前のタイミングでメンテナンスが実行されてもよい。また、メンテナンスが、所定時間間隔毎に実行されてもよい。
図6は、本実施形態に係るメンテナンスシーケンスの一例を示す図である。以下、メンテナンスシーケンスとして、基板ステージ2が対向可能な液浸部材7の下面14の少なくとも一部をクリーニングする場合を例にして説明する。
本実施形態において、メンテナンス装置50Aは、液浸部材7の異物を除去可能な除去装置を含む。本実施形態において、メンテナンス装置50Aは、基板ステージ2に配置され、液浸部材7の異物を吸引する吸引口40Bを含む。
本実施形態においては、液浸空間LSが形成されていない状態で、液浸部材7のクリーニングが実行される。なお、液浸空間LSが形成されている場合、クリーニングが実行される前に、液浸空間LSを除去する処理が実行される。液浸空間LSが形成されている場合、制御装置8は、供給口15からの液体LQの供給動作を停止し、回収口16からの回収動作を所定時間継続する。また、本実施形態においては、制御装置8は、供給口15からの液体LQの供給動作が停止された状態で、吸引口22からの吸引動作を実行する。これにより、液浸空間LSが除去される。
また、本実施形態においては、第1保持部31に基板P等の物体が保持されていない状態で、液浸部材7のクリーニングが実行される。
制御装置8は、駆動システム5を制御して、液浸部材7と、基板ステージ2とを対向させる。制御装置8は、液浸部材7の下面14と、第1周壁部35と第2周壁部36との間の吸引口40Bとが対向するように、基板ステージ2の位置を制御する。
制御装置8は、吸引装置45Bを作動して、吸引口40Bからの吸引動作を実行する。液浸部材7の下面14と吸引口40Bとが対向している状態で、吸引口40Bの吸引動作が実行されることによって、下面14の異物が、吸引口40Bから吸引される。これにより、液浸部材7の異物が除去される。
制御装置8は、駆動システム5を制御して、液浸部材7に対して基板ステージ2をXY平面内において移動しながら、吸引口40Bからの吸引動作を実行してもよい。これにより、下面14の広範囲に亘って、下面14の異物が除去される。
なお、開口40Sからの吸引動作を実行してもよい。これにより、異物は、開口40Sに吸引される。なお、吸引口(開口)38からの吸引動作を実行してもよい。これにより、異物は、吸引口38に吸引される。
なお、制御装置8は、第2保持部32にカバー部材Tが保持されていない状態で、液浸部材7と第2保持部32の吸引口(開口)44とを対向させた状態で、吸引口44からの吸引動作を実行してもよい。これにより、異物は、吸引口44に吸引される。
異物が除去され、メンテナンスシーケンスが終了した後、制御装置8は、露光シーケンスを開始してもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、露光装置EX内の液浸部材7を良好にメンテナンス(クリーニング)できる。したがって、液浸部材7の汚染に起因する露光不良の発生を抑制でき、不良デバイスの発生を抑制できる。
なお、本実施形態においては、第1保持部31及び第2保持部32の少なくとも一方が有する開口から異物を吸引することとしたが、例えば、制御装置8は、液浸部材7と吸引口42(多孔部材43)とを対向させた状態で、吸引口(開口)42からの吸引動作を実行してもよい。これにより、異物は、吸引口42に吸引される。なお、多孔部材43が配置されていない吸引口42と液浸部材7とを対向させた状態で、吸引口42からの吸引動作を実行してもよい。
なお、基板ステージ2に、メンテナンスのための(異物を吸引するための)専用の吸引口(開口)を設け、その専用の吸引口から異物を吸引してもよい。メンテナンスのための専用の吸引口とは、例えば露光シーケンスにおいて吸引動作を実行しない吸引口を含む。
なお、計測ステージ3に、メンテナンスのための(異物を吸引するための)吸引口(開口)を設けてもよい。また、液浸部材7に対して計測ステージ3を移動しながら、その吸引口からの吸引動作を実行してもよい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図7は、第2実施形態に係るメンテナンス装置50Bの一例を示す図である。本実施形態において、メンテナンス装置50Bは、液浸部材7の異物を除去可能な除去装置を含む。本実施形態において、メンテナンス装置50Bは、基板ステージ2に配置され、液浸部材7に向けて気体を吹き出す給気口40Sを含む。
本実施形態においては、液浸空間LSが形成されていない状態で、液浸部材7のクリーニングが実行される。また、本実施形態においては、第1保持部31に基板Pが保持されていない状態で、液浸部材7のクリーニングが実行される。
制御装置8は、駆動システム5を制御して、液浸部材7と、基板ステージ2とを対向させる。制御装置8は、液浸部材7の下面14と、第1周壁部35と第2周壁部36との間の給気口40Sとが対向するように、基板ステージ2の位置を制御する。
制御装置8は、給気装置45Sを作動して、給気口40Sからの給気動作を実行する。液浸部材7の下面14と給気口40Sとが対向している状態で、給気口40Sからの給気動作が実行されることによって、下面14の異物が、給気口40Sから供給された気体によって吹き飛ばされる。これにより、液浸部材7の異物が除去される。
制御装置8は、駆動システム5を制御して、液浸部材7に対して基板ステージ2をXY平面内において移動しながら、給気口40Sからの給気動作を実行してもよい。これにより、下面14の広範囲に亘って、下面14の異物が除去される。
本実施形態においては、給気口40Sからの給気動作と並行して、吸引口40Bからの吸引動作が実行される。これにより、下面14から吹き飛ばされた異物は、吸引口40Bに吸引される。なお、給気口40Sからの給気動作と並行して、吸引口38からの吸引動作が実行されてもよいし、吸引口44からの吸引動作が実行されてもよいし、吸引口42からの吸引動作が実行されてもよい。
なお、開口40Bから液浸部材7に向けて気体を吹き出してもよい。なお、吸引口(開口)38から液浸部材7に向けて気体を吹き出してもよい。なお、第2保持部32にカバー部材Tが保持されていない状態で、吸引口(開口)44から液浸部材7に向けて気体を吹き出してもよい。
なお、本実施形態においては、第1保持部31及び第2保持部32の少なくとも一方が有する開口から気体を吹き出すこととしたが、例えば、制御装置8は、液浸部材7と吸引口42(多孔部材43)とを対向させた状態で、吸引口(開口)42から気体を吹き出してもよい。これにより、開口42からの気体は、多孔部材43の孔を介して、液浸部材7に吹き付けられる。なお、多孔部材43が配置されていない吸引口(開口)42と液浸部材7とを対向させた状態で、吸引口42から気体を吹き出してもよい。
なお、基板ステージ2に、メンテナンスのための(異物を吹き飛ばすための)専用の給気口(開口)を設け、その専用の給気口から気体を吹き出してもよい。メンテナンスのための専用の給気口とは、例えば露光シーケンスにおいて給気動作を実行しない給気口を含む。
なお、計測ステージ3に、メンテナンスのための(異物を吹き飛ばすための)給気口(開口)を設けてもよい。また、液浸部材7に対して計測ステージ3を移動しながら、その給気口から気体を吹き出してもよい。
なお、第1の開口(給気口)から液浸部材7に対して給気するとともに、その給気と並行して、第1の開口とは異なる第2の開口(吸引口)からの吸引を実行してもよい。これにより、液浸部材7から吹き飛ばされた異物は、第2の開口から吸引される。なお、第1の開口は、基板ステージ2及び計測ステージ3の一方又は両方に設けられてもよい。第2の開口は、基板ステージ2及び計測ステージ3の一方又は両方に設けられてもよい。また、基板ステージ2及び計測ステージ3とは異なるステージを設け、そのステージに第1の開口及び第2の開口の一方又は両方が設けられてもよい。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図8は、第3実施形態に係るメンテナンス装置50Cの一例を示す図である。本実施形態において、メンテナンス装置50Cは、液浸部材7の異物を除去可能な除去装置を含む。本実施形態において、メンテナンス装置50Cは、基板ステージ2を移動可能な駆動システム5を含む。
本実施形態においては、液浸空間LSが形成されていない状態で、液浸部材7のクリーニングが実行される。また、本実施形態においては、第1保持部31に基板Pが保持されていない状態で、液浸部材7のクリーニングが実行される。なお、第1保持部31に、物体(例えばダミー基板)が保持されてもよい。
制御装置8は、駆動システム5を制御して、液浸部材7に対して基板ステージ2をXY平面内において移動する。制御装置8は、液浸部材7の下面14の少なくとも一部と、基板ステージ2の上面2Uとを対向させつつ、基板ステージ2をXY平面内において移動する。基板ステージ2の移動により、液浸部材7の下面14が面する空間において、気流が生じる。その気流により、下面14の異物が除去される。
なお、制御装置8は、基板ステージ2を移動しつつ、基板ステージ2に設けられている開口(40B、38等)からの吸引動作を実行してもよい。これにより、下面14から除去された異物が、開口から吸引される。なお、基板ステージ2を移動しつつ、基板ステージ2に設けられている開口からの給気動作が実行されてもよい。
なお、制御装置8は、駆動システム6を制御して、液浸部材7に対して計測ステージ3をXY平面内において移動してもよい。例えば、制御装置8は、液浸部材7の下面14の少なくとも一部と、計測ステージ3の上面3Uとを対向させつつ、計測ステージ3をXY平面内において移動してもよい。計測ステージ3の移動により生じる気流により、下面14の異物が除去される。なお、制御装置8は、計測ステージ3を移動しつつ、計測ステージ3に設けられている開口からの吸引動作を実行してもよい。なお、計測ステージ3を移動しつつ、計測ステージ3に設けられている開口からの給気動作が実行されてもよい。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図9は、第4実施形態に係るメンテナンス装置50Dの一例を示す図である。本実施形態において、メンテナンス装置50Dは、液浸部材7の異物を除去可能な除去装置を含む。図9に示すように、メンテナンス装置50Dは、液浸部材7と対向する位置に配置される対向部材51と、正極性(プラス)及び負極性(マイナス)の電位を対向部材51に交互に加えることができる電力供給装置52とを備えている。メンテナンス装置50Dは、液浸部材7と対向部材51とを対向させた状態で、電力供給装置52により対向部材51にプラス及びマイナスの電位を交互に印加することによって、液浸部材7の異物を除去する。
例えば、図9(A)に示すように、液浸部材7に付着している異物がプラスに帯電している場合、対向部材51がマイナスに帯電するように、電力供給装置52により対向部材51に電位が印加される。対向部材51がマイナスに帯電すると、液浸部材7の異物は、液浸部材7から離れ、対向部材51に引き寄せられるように移動する。これにより、異物は、液浸部材7から除去される。液浸部材7から離れた異物は、例えば対向部材51に付着する。対向部材51は、その異物を保持する。
図9(B)に示すように、液浸部材7に付着している異物がマイナスに帯電している場合、対向部材51がプラスに帯電するように、電力供給装置52により対向部材51に電位が印加される。対向部材51がプラスに帯電すると、液浸部材7の異物は、液浸部材7から離れ、対向部材51に引き寄せられるように移動する。これにより、異物は、液浸部材7から除去される。また、液浸部材7から離れた異物は、例えば対向部材51の上面に付着する。対向部材51は、その異物を保持する。
メンテナンス装置50Dは、対向部材51にプラス及びマイナスの電位を交互に加えることによって、マイナスに帯電している液浸部材7の異物、及びプラスに帯電している液浸部材7の異物の両方を、液浸部材7から除去することができる。
対向部材51にプラス及びマイナスの電位を印加して、メンテナンスが終了した後、異物が付着した対向部材51は、例えば開口104Kを介して、空間102の外側に搬出される。
以上説明したように、本実施形態においても、液浸部材7が良好にクリーニングされる。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図10は、第5実施形態に係るメンテナンス装置50Eの一例を示す図である。第5実施形態に係るメンテナンス装置50Eは、第4実施形態に係るメンテナンス装置50Dの変形例である。
図10において、メンテナンス装置50Eは、液浸部材7と対向する位置に配置される対向部材51と、プラス及びマイナスの電位を対向部材51に交互に加える電力供給装置52と、液浸部材7と対向部材51との間に気体を供給する給気装置53と、液浸部材7と対向部材51との間の気体を吸引する吸引装置54とを備えている。給気装置53は、液浸部材7と対向部材51との間の空間に面するように配置される給気口53Aを有する給気部材53Bを含む。吸引装置54は、液浸部材7と対向部材51との間の空間に面するように配置される吸引口54Aを有する吸引部材54Bを含む。
本実施形態において、給気口53Aの位置(向き)は可変である。例えば、給気部材53Bを移動可能な駆動装置が給気部材53Bを移動することによって、給気口53Aの位置(向き)が調整される。例えば、給気口53Aと液浸部材7の下面14との距離が短くなるように、給気口53Aの位置が調整されてもよい。給気口53Aと対向部材51の上面との距離が短くなるように、給気口53Aの位置が調整されてもよい。給気口53Aと液浸部材7の下面14とが対向するように、給気口53Aの位置(向き)が調整されてもよい。給気口53Aと対向部材51の上面とが対向するように、給気口53Aの位置(向き)が調整されてもよい。
本実施形態において、吸引口54Aの位置(向き)は可変である。例えば、吸引部材54Bを移動可能な駆動装置が給気部材54Bを移動することによって、吸引口54Aの位置(向き)が調整される。例えば、吸引口54Aと液浸部材7の下面14との距離が短くなるように、吸引口54Aの位置が調整されてもよい。吸引口54Aと対向部材51の上面との距離が短くなるように、吸引口54Aの位置が調整されてもよい。吸引口54Aと液浸部材7の下面14とが対向するように、吸引口54Aの位置(向き)が調整されてもよい。吸引口54Aと対向部材51の上面とが対向するように、吸引口54Aの位置(向き)が調整されてもよい。
本実施形態において、給気装置53は、液浸部材7の下面14に気体を吹き付けるように、給気口53Aから気体を吹き出す。例えば、給気口53Aが下面14を向くように給気口53Aの位置(向き)が調整された状態で、給気口53Aから下面14に給気してもよい。なお、給気装置53は、液浸部材7と対向部材51との間の気体が吸引口54Aに向かって流れるように、液浸部材7と対向部材51との間の空間に気体を供給してもよい。例えば、給気口53Aが吸引口54Aを向くように給気口53Aの位置(向き)が調整された状態で、給気口53Aから気体から空間に給気してもよい。
本実施形態において、吸引装置54は、吸引口54Aから、液浸部材7と対向部材51との間の空間の気体を吸引することができる。また、吸引装置54は、吸引口54Aから、液浸部材7と対向部材51との間の空間の異物(空間を浮遊する異物)を吸引することができる。また、吸引装置54は、吸引口54Aから、液浸部材7と対向部材51との間の液体(例えば液体の滴、霧)を吸引することができる。例えば、吸引口54Aが液浸部材7と対向部材51との間の空間を向くように吸引口54Aの位置(向き)が調整された状態で、吸引口54Aからの吸引動作が実行されてもよい。また、本実施形態においては、吸引装置54は、吸引口54Aから、液浸部材7の下面14の異物を吸引することができる。また、本実施形態においては、吸引装置54は、吸引口54Aから、液浸部材7の下面14の液体(例えば液体の滴)を吸引することができる。例えば、吸引口54Aが下面14を向くように吸引口54Aの位置(向き)が調整された状態で、吸引口54Aからの吸引動作が実行されてもよい。また、吸引装置54は、吸引口54Aから、対向部材51の上面の異物を吸引することができる。また、吸引装置54は、吸引口54Aから、対向部材51の上面の液体を吸引することができる。例えば、吸引口54Aが対向部材51の上面を向くように吸引口54Aの位置(向き)が調整された状態で、吸引口54Aからの吸引動作が実行されてもよい。
本実施形態においては、メンテナンス装置50Eは、対向部材51にプラス及びマイナスの電位を交互に印加しつつ、給気口53Aからの給気動作、及び吸引口54Aからの吸引動作を実行する。これにより、プラス又はマイナスに帯電した対向部材51の吸引力と、給気口53Aから供給された気体の力と、吸引口54Aの吸引力とによって、液浸部材7の下面14の異物が良好に除去される。また、液浸部材7から離れた異物の少なくとも一部は、吸引口54Aから吸引される。なお、対向部材51の上面に付着している異物を、吸引口54Aから吸引してもよい。
なお、本実施形態において、給気装置53が省略されてもよい。プラス又はマイナスに帯電した対向部材51の吸引力と、吸引口54Aの吸引力とによって、液浸部材7の下面14の異物が良好に除去される。液浸部材7から離れた異物は、吸引口54Aから吸引される。
なお、本実施形態において、吸引装置54が省略されてもよい。プラス又はマイナスに帯電した対向部材51の吸引力と、給気口53Aから供給された気体の力とによって、液浸部材7の下面14の異物が良好に除去される。液浸部材7から離れた異物は、対向部材51の上面に保持される。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図11は、第6実施形態に係るメンテナンス装置50Fの一例を示す図である。メンテナンス装置50Fは、液浸部材7の異物を除去可能な除去装置を含む。図11において、メンテナンス装置50Fは、液浸部材7の少なくとも一部に、プラス及びマイナスの電位を交互に加える電力供給装置55を備えている。メンテナンス装置50Fは、電力供給装置55により液浸部材7にプラス及びマイナスの電位を交互に印加することによって、液浸部材7の異物を除去する。
例えば、図11(A)に示すように、液浸部材7に付着している異物がプラスに帯電している場合、液浸部材7がプラスに帯電するように、電力供給装置55により液浸部材7に電位が印加される。液浸部材7がプラスに帯電すると、液浸部材7の異物は、液浸部材7から離れる。これにより、異物は、液浸部材7から除去される。
図11(B)に示すように、液浸部材7に付着している異物がマイナスに帯電している場合、液浸部材7がマイナスに帯電するように、電力供給装置55により液浸部材7に電位が印加される。液浸部材7がマイナスに帯電すると、液浸部材7の異物は、液浸部材7から離れる。これにより、異物は、液浸部材7から除去される。
なお、図12に示すように、電力供給装置55を備えるメンテナンス装置50Gが、液浸部材7の下面に気体を供給する給気口53Aを有する給気装置53を備えてもよい。また、メンテナンス装置50Gが、液浸部材7の下面14の異物を吸引する吸引口54Aを有する吸引装置54を備えてもよい。なお、吸引装置54は、液浸部材7から離れた異物を吸引してもよい。
以上説明したように、本実施形態においては、異物と同極性の電位を液浸部材7に加えることによって、その液浸部材7から異物を除去する。本実施形態においても、液浸部材7が良好にクリーニングされる。
<第7実施形態>
次に、第7実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図13は、第7実施形態に係るメンテナンス装置50Lの一例を示す図である。本実施形態において、メンテナンス装置50Lは、液浸部材7に対する異物の付着を抑制する抑制装置を含む。例えばメンテナンスシーケンスにおいて、抑制装置を用いるメンテナンスを行うことによって、液浸部材7に対する異物の付着が抑制される。
本実施形態において、メンテナンス装置50Lは、イオン化されたガスを液浸部材7に供給するガス供給装置を含む。メンテナンス装置50Lは、所謂、イオナイザを含む。 メンテナンス装置50Lは、イオン化されたガスを液浸部材7に供給して、液浸部材7の静電気を除去する。
本実施形態において、メンテナンス装置50Lは、放電部材61と、放電部材61に電圧を印加する電源装置62とを有する。放電部材61に電圧が印加されることにより、イオン化したガスが生成される。生成されたガスは、開口63を介して、液浸部材7に供給される。これにより、液浸部材7の静電気が除去される。
本実施形態においては、液浸部材7の静電気が除去されるため、その静電気に起因する液浸部材7に対する異物の付着が抑制される。これにより、液浸部材7の汚染が抑制される。
なお、開口63から供給されるガスの流れ(気流)によって、液浸部材7に対する異物の付着を抑制するようにしてもよい。
<第8実施形態>
次に、第8実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図14は、第8実施形態に係るメンテナンス装置50Mの一例を示す図である。本実施形態において、メンテナンス装置50Mは、液浸部材7に対する異物の付着を抑制する抑制装置を含む。
本実施形態において、メンテナンス装置50Mは、液浸部材7を帯電させる電力供給装置64を備えている。メンテナンス装置50Mは、電力供給装置64により液浸部材7に電位を印加して、液浸部材7を帯電させることによって、液浸部材7に対する異物の付着を抑制する。
本実施形態においては、メンテナンス装置50Mは、異物と同極性の電位を液浸部材7に加える。例えば、図14に示すように、異物(液浸部材7に付着する前の異物)がプラスに帯電している場合、液浸部材7がプラスに帯電するように、電力供給装置64により液浸部材7に電位が印加される。液浸部材7がプラスに帯電することによって、その異物と液浸部材7とは反発する。これにより、異物が液浸部材7に接近することが抑制され、液浸部材7に付着することが抑制される。
また、メンテナンス装置50Mは、異物がマイナスに帯電している場合、液浸部材7がマイナスに帯電するように、液浸部材7に電位を印加してもよい。
なお、メンテナンス装置50Mは、異物と異なる極性の電位を液浸部材7に加えてもよい。なお、メンテナンス装置50Mは、プラス及びマイナスの電位を液浸部材7に交互に加えてもよい。
<第9実施形態>
次に、第9実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図15は、第9実施形態に係るメンテナンス装置50Nの一例を示す図である。本実施形態において、メンテナンス装置50Nは、液浸部材7に対する異物の付着を抑制する抑制装置を含む。
本実施形態において、メンテナンス装置50Nは、液浸部材7が有する開口から気体が吹き出されるように気体を供給する気体供給装置65を含む。液浸部材7が有する開口から気体が吹き出されることによって、液浸部材7に対する異物の付着が抑制される。
本実施形態において、気体供給装置65は、回収流路20Rに気体を供給可能である。気体供給装置65は、管部材66の流路を介して、回収流路20Rに接続される。
本実施形態において、気体供給装置65からの気体供給動作は、基板Pの非露光時に実行される。本実施形態において、気体供給装置65からの気体供給動作は、メンテナンスシーケンスにおいて実行される。液浸空間LSが形成されていない状態で、気体供給装置65から気体が供給される。また、回収流路20Rに液体LQが存在しない状態で、気体供給装置65から気体が供給される。
気体供給装置65から回収流路20Rに気体が供給されることにより、その回収流路20Rの気体の少なくとも一部は、開口16(多孔部材19の孔)から排出される。すなわち、本実施形態においては、開口16が、気体を吹き出す。気体は、開口16を介して、下面14が面する空間に排出される。下面14が面する空間とは、回収流路20Rに対する外部空間であり、例えば空間102を含む。開口16から排出される気体の力(気体の流れ)によって、異物(例えば空間102を浮遊する異物)が下面14に付着することが抑制される。
なお、開口15から気体を吹き出してもよい。例えば供給流路17Rに気体供給装置65が接続されることによって、開口15から気体を吹き出すことができる。
なお、開口22から気体を吹き出してもよい。例えば吸引流路23Rに気体供給装置65が接続されることによって、開口22から気体を吹き出すことができる。
図16は、露光装置EXの一実施形態を示す。図16において、露光装置EXは、液浸部材7の周囲の少なくとも一部に配置され、開口67を有する部材68を有する。例えば液浸部材7と物体(基板P等)との間に液浸空間LSが形成されているとき、その液浸空間LSの液体LQの一部が、液浸部材7と物体との間の空間の外側に流出する可能性がある。部材68は、開口67から、その流出した液体LQを回収可能である。以下の説明において、部材68を適宜、回収部材68、と称する。
図16において、例えば開口67から気体を吹き出してもよい。これにより、回収部材68に対する異物の付着が抑制される。なお、開口67から吹き出した気体の一部が液浸部材7の下面14に供給されることによって、液浸部材7に対する異物の付着を抑制することができる。
なお、本実施形態において、液浸部材7及び回収部材68とは異なる所定部材を液浸部材7及び回収部材68の一方又は両方と対向するように設け、基板Pの非露光時において、その所定部材が有する開口(給気口)から気体を吹き出して、液浸部材7及び回収部材68に対する異物の付着を抑制してもよい。
<第10実施形態>
次に、第10実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図17は、本実施形態に係るメンテナンス工具80の一例を示す斜視図、図18は、図17の一部を拡大した図である。例えば、メンテナンスシーケンスにおいて、メンテナンス工具80が露光装置EX内(空間102内)に搬入され、そのメンテナンス工具80により、露光装置EXの少なくとも一部がクリーニングされる。例えば、作業者は、メンテナンス工具80を用いて、液浸部材7の少なくとも一部をクリーニングすることができる。以下の説明において、メンテナンス工具80を適宜、クリーニング工具80、と称する。
図17及び図18において、クリーニング工具80は、イオン化されたガスを吹き出す給気部81と、ガスを吸引可能な吸引部82と、液浸部材7を擦ることができるブラシ83とを有する。本実施形態において、給気部81、吸引部82、及びブラシ83は、ロッド部材84の一端(先端)に配置される。ロッド部材84の他端に、ハンドル部85が設けられる。作業者は、例えばハンドル部85を保持して、メンテナンス作業を実行することができる。
給気部81は、給気部材81Bの先端に形成された給気口81Aを含む。給気口81Aは、給気部材81Bの内部に形成された流路、及びチューブ部材86の内部に形成された流路を介して、ガス供給装置87と接続される。ガス供給装置87は、放電部材及びその放電部材に電圧を印加する電源装置を含み、イオン化されたガスを生成可能である。ガス供給装置87において生成されたガス(イオン化されたガス)は、チューブ部材86の流路及び給気部材81の流路を介して、給気口81Aに供給される。
給気口81Aは、例えば液浸部材7にガス(イオン化されたガス)を供給可能である。 例えば給気口81Aと液浸部材7の下面14とが対向されている状態で給気口81Aがガスを吹き出すことによって、給気口81Aからのガスが液浸部材7の下面14に供給される。イオン化されたガスが液浸部材7に供給されることによって、液浸部材7の静電気が除去され、液浸部材7に対する異物の付着が抑制される。
このように、本実施形態において、クリーニング工具80は、イオン化されたガスを供給して、液浸部材7の静電気を除去して、液浸部材7に対する異物の付着を抑制する除電機構(イオナイザ)として機能する給気部81を有する。
なお、給気口81Aから供給されるガスは、イオン化されていなくてもよい。なお、給気口81Aから吹き出されたガスによって、液浸部材7に付着している異物を吹き飛ばしてもよい。すなわち、給気口81Aからのガスによって、液浸部材7の異物を除去してもよい。
本実施形態において、給気部材81Bは、ロッド状の部材である。本実施形態において、給気口81Aは、給気部材81Bに1つ設けられている。本実施形態において、給気部材81Bは、2つ設けられている。なお、複数の給気口81Aが給気部材81Bに設けられてもよい。なお、給気部材81Bは1つでもよいし、3以上の複数でもよい。給気部材81Bの形状及び数は、任意に定めることができる。給気口81Aの形状及び数は、任意に定めることができる。
吸引部82は、吸引部材82Bに形成された吸引口82Aを含む。吸引口82Aは、吸引部材82Bの内部に形成された流路、及びロッド部材84の内部に形成された流路を介して、吸引装置88と接続される。吸引装置88は、例えば真空システムを含み、吸引口82Aから気体を吸引可能である。また、吸引装置88は、吸引口82Aから異物を吸引可能である。なお、吸引装置88が、吸引口82Aから液体を吸引してもよい。
吸引口82Aは、例えば液浸部材7の異物を吸引可能である。また、吸引口82Aは、液浸部材7の下面14が面する空間の異物(下面14から離れた異物、空間を浮遊する異物)を吸引可能である。例えば吸引口82Aと液浸部材7の下面14とが対向されている状態で吸引口82Aの吸引動作が実行されることによって、下面14の異物を吸引することができる。これにより、液浸部材7の異物が除去される。
本実施形態において、吸引部材82Bは、プレート状の部材である。吸引口82Aは、スリット状である。なお、吸引口82Aが、円形でもよいし、複数配置されてもよい。吸引口82Aの形状及び数は、任意に定めることができる。吸引部材82Bの形状及び数は、任意に定めることができる。
本実施形態において、ブラシ83は、液浸部材7の静電気を除去可能である。以下の説明において、ブラシ83を適宜、除電ブラシ83、と称する。
除電ブラシ83は、例えば有機導電性繊維を含む。有機導電性繊維は、例えばアクリル系繊維と硫化銅とを化学的に結合させた繊維を含む。除電ブラシ83として、例えば株式会社スタック・アンド・オプティーク社の除電ブラシ、あるいは株式会社トリンク社の除電ブラシ(例えば商品名バキュームクリーナトリンク)を使用してもよい。
除電ブラシ83は、例えば液浸部材7と接触することによって、その液浸部材7の静電気を除去することができる。液浸部材7の静電気が除去されることによって、液浸部材7に対する異物の付着が抑制される。
このように、本実施形態において、クリーニング工具80は、液浸部材7と接触して、液浸部材7の静電気を除去して、液浸部材7に対する異物の付着を抑制する除電機構として機能する除電ブラシ83を有する。
図19は、クリーニング工具80を用いて、液浸部材7の下面14の少なくとも一部をクリーニングしている状態の一例を示す図である。
本実施形態においては、液浸部材7に対して給気部81からガスが供給されつつ、液浸部材7の下面14が除電ブラシ83で擦られる。これにより、液浸部材7の静電気が除去されつつ、液浸部材7の下面14の異物が除去される。また、液浸部材7と除電ブラシ83とが接触している状態で、吸引部82の吸引動作が実行される。これにより、液浸部材7から除去された異物は、吸引部82から吸引される。
なお、上述したように、クリーニング工具80を用いるクリーニングは、メンテナンスシーケンスにいて実行されてもよい。例えば、メンテナンスシーケンスにおいて、基板ステージ2及び計測ステージ3の少なくとも一方が空間102から搬出されているときに、クリーニング工具80を用いるクリーニングが実行されてもよい。また、例えば液浸部材7が汚染しているか否か(液浸部材7に異物が付着しているか否か)を検出し、その検出の結果に基づいて、クリーニングが実行されてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、クリーニング工具80を用いて、液浸部材7をクリーニングできる。したがって、露光不良の発生及び不良デバイスの発生を抑制することができる。
なお、本実施形態においては、クリーニング工具80が、給気部81、吸引部82、及び除電ブラシ83を有することとしたが、給気部81が省略され、吸引部82及び除電ブラシ83を有することとしてもよいし、吸引部82が省略され、給気部81及び除電ブラシ83を有することとしてもよいし、除電ブラシ83が省略され、給気部81及び吸引部82を有することとしてもよい。なお、クリーニング工具80が、給気部81、吸引部82、及び除電ブラシ83のうち、給気部81のみを有することとしてもよいし、吸引部82のみを有することとしてもよいし、除電ブラシ83のみを有することとしてもよい。
なお、本実施形態においては、ブラシ83が除電機能を有することとしたが、有しなくてもよい。
なお、上述の第1〜第10実施形態においては、液浸部材7の少なくとも一部をメンテナンスすることとしたが、基板ステージ2が対向可能な検出システム300の少なくとも一部を、上述の実施形態に従ってメンテナンスしてもよい。例えば、上述の実施形態に従って、エンコーダシステム301の部材の異物を除去する処理を実行してもよいし、エンコーダシステム301の部材に対する異物の付着を抑制する処理を実行してもよい。同様に、アライメントシステム302の部材の異物を除去する処理を実行してもよいし、アライメントシステム302の部材に対する異物の付着を抑制する処理を実行してもよいし、表面位置検出システム303の部材の異物を除去する処理を実行してもよいし、表面位置検出システム303の部材に対する異物の付着を抑制する処理を実行してもよい。
なお、上述の各実施形態においては、投影光学系PLの終端光学素子12の射出側(像面側)の光路が液体LQで満たされているが、例えば国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、終端光学素子12の入射側(物体面側)の光路も液体LQで満たされる投影光学系PLを採用することができる。
なお、上述の各実施形態においては、露光用の液体LQとして水を用いているが、水以外の液体であってもよい。液体LQとしては、露光光ELに対して透過性であり、露光光ELに対して高い屈折率を有し、投影光学系PLあるいは基板Pの表面を形成する感光材(フォトレジスト)などの膜に対して安定なものが好ましい。例えば、液体LQとして、ハイドロフロロエーテル(HFE)、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フォンブリンオイル等を用いることも可能である。また、液体LQとして、種々の流体、例えば、超臨界流体を用いることも可能である。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば米国特許第6611316号明細書に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。また、プロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどにも本発明を適用することができる。
また、本発明は、米国特許第6341007号明細書、米国特許第6208407号明細書、米国特許第6262796号明細書等に開示されているような、複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
また、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置にも適用することができる。
なお、上述の実施形態においては、露光装置EXが、液体LQを介して終端光学素子12の射出面13から射出される露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置である場合を例にして説明したが、液体を介さずに基板Pを露光する露光装置(所謂、ドライ型露光装置)であってもよい。ドライ型露光装置であっても、上述のクリーニング方法に従って、そのドライ型露光装置内の部材をクリーニングすることができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6778257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する可変成形マスク(電子マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれる)を用いてもよい。また、非発光型画像表示素子を備える可変成形マスクに代えて、自発光型画像表示素子を含むパターン形成装置を備えるようにしても良い。
上述の各実施形態においては、投影光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。例えば、レンズ等の光学部材と基板との間に液浸空間を形成し、その光学部材を介して、基板に露光光を照射することができる。
また、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
上述の実施形態の露光装置EXは、各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図20に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、上述の実施形態に従って、マスクのパターンからの露光光で基板を露光すること、及び露光された基板を現像することを含む基板処理(露光処理)を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。基板処理ステップは、上述のメンテナンスシーケンスを含み、そのメンテナンス後に、メンテナンスされた露光装置EXで露光シーケンスが実行されてもよい。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
2…基板ステージ、3…計測ステージ、5…駆動システム、6…駆動システム、7…液浸部材、12…終端光学素子、13…射出面、14…下面、15…供給口、16…回収口、19…多孔部材、22…吸引口、31…第1保持部、32…第2保持部、35…第1周壁部、36…第2周壁部、38…吸引口、40S…給気口、40B…吸引口、42…吸引口、44…吸引口、50A〜50G、50L〜50N…メンテナンス装置、80…メンテナンス工具、300…検出システム、EL…露光光、EX…露光装置、P…基板

Claims (42)

  1. 光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置であって、
    所定部材と、
    イオン化されたガスを前記所定部材に供給して、前記所定部材に対する異物の付着を抑制する抑制装置と、を備える露光装置。
  2. 前記抑制装置は、前記ガスの供給により前記所定部材の静電気を除去する請求項1に記載の露光装置。
  3. 光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置であって、
    所定部材と、
    前記所定部材を帯電させて、前記所定部材に対する異物の付着を抑制する抑制装置と、を備える露光装置。
  4. 前記抑制装置は、前記異物と同極性の電位を前記所定部材に加える請求項3に記載の露光装置。
  5. 前記基板を保持して移動可能な基板ステージを備え、
    前記所定部材は、前記基板ステージが対向可能である請求項1〜4のいずれか一項に記載の露光装置。
  6. 前記光学部材と前記基板との間の前記露光光の光路が液体で満たされるように前記基板との間で液体を保持可能な液浸部材を備え、
    前記所定部材は、前記液浸部材を含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の露光装置。
  7. 前記所定部材は、検出装置の少なくとも一部を含む請求項1〜6のいずれか一項に記載の露光装置。
  8. 光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置であって、
    前記基板の露光時に、前記光学部材と前記基板との間の前記露光光の光路が液体で満たされるように前記基板との間で液体を保持可能な液浸部材と、
    前記液浸部材の少なくとも一部に配置され、前記基板の非露光時に気体を吹き出して、前記液浸部材に対する異物の付着を抑制する抑制装置と、を備える露光装置。
  9. 前記抑制装置は、前記液浸部材が有する開口を含む請求項8に記載の露光装置。
  10. 前記開口は、前記基板の露光時に、前記液体を供給する請求項9に記載の露光装置。
  11. 前記開口は、前記基板の露光時に、前記液体を回収する請求項9又は10に記載の露光装置。
  12. 光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置であって、
    所定部材と、
    前記所定部材と対向する位置に配置される対向部材と、
    正極性及び負極性の電位を前記対向部材に交互に加えて、前記所定部材の異物を除去する除去装置と、を備える露光装置。
  13. 前記所定部材と前記対向部材との間の気体を吸引する吸引装置を備える請求項12に記載の露光装置。
  14. 前記所定部材と前記対向部材との間に気体を供給する給気装置を備える請求項12又は13に記載の露光装置。
  15. 光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置であって、
    前記光学部材に対して移動可能なステージと、
    前記ステージが対向可能な所定部材と、
    前記ステージを移動可能な駆動装置を含み、前記基板の非露光時に、前記所定部材に対して前記ステージを移動して、前記所定部材の異物を除去する除去装置と、を備える露光装置。
  16. 前記除去装置は、前記ステージの移動により生じる気流で前記異物を除去する請求項15に記載の露光装置。
  17. 前記除去装置は、前記ステージに配置され、前記所定部材に向けて気体を吹き出す給気装置を含む請求項15又は16に記載の露光装置。
  18. 前記ステージは、前記基板を保持する基板保持部を有し、
    前記給気装置は、前記基板保持部が有する給気口を含む請求項17記載の露光装置。
  19. 前記基板保持部は、前記基板の裏面が対向可能な第1周壁部と、前記第1周壁部の周囲に配置され、前記基板の裏面が対向可能な第2周壁部と、を有し、
    前記給気口は、前記第1周壁部と前記第2周壁部との間に配置される請求項18に記載の露光装置。
  20. 前記除去装置は、前記ステージに配置され、前記所定部材の異物を吸引する吸引装置を含む請求項18又は19に記載の露光装置。
  21. 前記ステージは、前記基板を保持する基板保持部を有し、
    前記吸引装置は、前記基板保持部が有する吸引口を含む請求項20に記載の露光装置。
  22. 前記基板保持部は、前記基板の裏面が対向可能な第1周壁部と、前記第1周壁部の周囲に配置され、前記基板の裏面が対向可能な第2周壁部と、を有し、
    前記吸引口は、前記第1周壁部と前記第2周壁部との間に配置される請求項21に記載の露光装置。
  23. 光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置であって、
    前記基板を保持するステージと、
    前記ステージが対向可能な所定部材と、
    前記ステージに配置され、前記基板の裏面が対向可能な第1周壁部と、
    前記ステージにおいて前記第1周壁部の周囲に配置され、前記基板の裏面が対向可能な第2周壁部と、
    前記第1周壁部と前記第2周壁部との間に配置される開口を含み、前記開口から前記所定部材の異物を吸引して、前記所定部材の異物を除去する除去装置と、を備える露光装置。
  24. 前記光学部材と前記基板との間の前記露光光の光路が液体で満たされるように前記基板との間で液体を保持可能な液浸部材を備え、
    前記所定部材は、前記液浸部材を含む請求項15〜23のいずれか一項に記載の露光装置。
  25. 前記所定部材は、検出装置の少なくとも一部を含む請求項15〜24のいずれか一項に記載の露光装置。
  26. 請求項1〜25のいずれか一項記載の露光装置を用いて基板を露光することと、
    露光された前記基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
  27. 光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置内に搬入され、前記露光装置の少なくとも一部をクリーニングするクリーニング工具であって、
    イオン化されたガスを吹き出す給気部を備えるクリーニング工具。
  28. ガスを吸引可能な吸引部を備える請求項27に記載のクリーニング工具。
  29. 前記所定部材を擦ることができるブラシを含む請求項27又は28に記載のクリーニング工具。
  30. 前記ブラシは、前記所定部材の静電気を除去する請求項29に記載のクリーニング工具。
  31. 光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置内に搬入され、前記露光装置の少なくとも一部をクリーニングするクリーニング工具であって、
    前記露光装置内の所定部材を擦ることができ、前記所定部材に接触して前記所定部材の静電気を除去する徐電ブラシを備えるクリーニング工具。
  32. 光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置内に搬入され、前記露光装置の少なくとも一部をクリーニングするクリーニング工具であって、
    前記露光装置内の所定部材の静電気を除去して、前記所定部材に対する異物の付着を抑制する除電機構を備えるクリーニング工具。
  33. 光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置の少なくとも一部をメンテナンスするメンテナンス方法であって、
    イオン化されたガスを前記露光装置内の所定部材に供給して、前記所定部材に対する異物の付着を抑制することを含むメンテナンス方法。
  34. 光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置の少なくとも一部をメンテナンスするメンテナンス方法であって、
    前記露光装置内の所定部材を帯電させて、前記所定部材に対する異物の付着を抑制することを含むメンテナンス方法。
  35. 光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置内の少なくとも一部をメンテナンスするメンテナンス方法であって、
    前記光学部材と前記基板との間の前記露光光の光路が液体で満たされるように前記基板との間で液体を保持可能な液浸部材が有する給気部から気体を吹き出して、前記液浸部材に対する異物の付着を抑制することを含むメンテナンス方法。
  36. 光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置の少なくとも一部をメンテナンスするメンテナンス方法であって、
    前記露光装置内の所定部材と対向部材とを対向させることと、
    正極性及び負極性の電位を前記対向部材に交互に加えて、前記所定部材の異物を除去することと、を含むメンテナンス方法。
  37. 光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置の少なくとも一部をメンテナンスするメンテナンス方法であって、
    前記光学部材に対して移動可能な前記露光装置内のステージを、前記ステージが対向可能な所定部材に対して移動することと、
    前記ステージの移動により生じる気流で前記異物を除去することと、を含むメンテナンス方法。
  38. 光学部材の射出面から射出される露光光で基板を露光する露光装置の少なくとも一部をメンテナンスするメンテナンス方法であって、
    前記露光装置内の所定部材と、前記基板をリリース可能に保持する基板保持部を有する基板ステージとを対向させることと、
    前記基板保持部が有する、前記基板の裏面に対向可能な第1周壁部と前記第1周壁部の周囲に配置される第2周壁部との間の吸引口から、前記所定部材の異物を吸引して、前記所定部材の異物を除去することと、を含むメンテナンス方法。
  39. 前記露光装置は、前記基板を保持して移動可能な基板ステージを備え、
    前記所定部材は、前記基板ステージが対向可能である請求項33〜38のいずれか一項に記載のメンテナンス方法。
  40. 前記露光装置は、光学部材と前記基板との間の前記露光光の光路が液体で満たされるように前記基板との間で液体を保持可能な液浸部材を備え、
    前記所定部材は、前記液浸部材を含む請求項33〜39のいずれか一項に記載のメンテナンス方法。
  41. 前記所定部材は、検出装置の少なくとも一部を含む請求項33〜40のいずれか一項に記載のメンテナンス方法。
  42. 請求項33〜41のいずれか一項記載のメンテナンス方法で前記露光装置の少なくとも一部をメンテナンスすることと、
    前記メンテナンス後に、前記露光装置で前記基板を露光することと、
    露光された前記基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
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