JP2013186320A - 軸受部のシール構造、トナーホッパー、現像器、および画像形成装置 - Google Patents

軸受部のシール構造、トナーホッパー、現像器、および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】粉体としてのトナーを収容するトナー容器における回転体の回転軸の軸受部におけるシール構造であって、シール機能を確保しつつ、シール部における摺動抵抗を軽減する。
【解決手段】トナー容器28に軸支されている揺動軸35の、容器内側に存する部分に、弾性部材からなる筒状のシール部材45を外嵌し、シール部材45を前記容器内壁面方向に弾性圧縮させた状態で抜け留め用のE形止め輪46が取着される構成において、前記シール部材45の前記容器内壁面に対向する面と、前記容器内壁面との間に、PETからなるフィルムリング44が介挿される。
【選択図】図4

Description

本発明は、軸受部のシール構造、トナーホッパー、現像器、および画像形成装置に関し、特に、トナー貯蔵用の容器における軸受部のシール構造に関する。
電子写真方式で画像を形成する複写機やプリンター等の画像形成装置では、感光体に形成された静電潜像を、現像器を用いてトナーで現像することにより画像を形成する。
現像器は、トナー貯蔵用の容器を備えており、現像によってトナーが消費され、当該トナー容器内のトナーの残量が所定量以下になると、例えば、トナーボトルから前記トナー容器へトナーが補給されるようになっている。
トナー容器内のトナー残量を検出する機構として、例えば、トナー容器内に検出板を揺動可能に軸支し、この検出板の揺動姿勢を検出する構成が多く用いられている。
検出板は、トナー容器内に設けられた板カムにより所定のタイミングで、トナー液面の上方へ押し上げられる。押し上げられた検出板は、その自重で揺動軸(回転軸)の軸心を中心として回動しながらトナーの液面に達するまで落下し停止する。
したがって、検出板が液面に達して停止した状態における当該検出板の揺動姿勢を検出することによって、トナー残量を検出することができる。
より具体的には、検出板の揺動軸端部を、トナー容器を貫通して外部に突出させ、この当該突出端部に揺動軸と直交する方向に延びる遮光片を付設し、遮光片が所定位置に配されたフォトセンサーにより検出されるか否かでトナー残量を検出するようにしている。
上記のようにしてトナー残量を検出する構成においては、自重による検出板の円滑な回転動作を確保しつつ、その揺動軸が貫通した軸受部からトナーが容器外に漏れないようにシールする構造が必要となる。
図5は、従来のトナー容器における揺動軸の軸受部のシール構造を示す断面図である。
トナー容器201には、ボス202が設けられていて、そのボス穴に揺動軸200が貫通するようにして挿入されている。揺動軸200のトナー容器201より外側の端部には、鍔200Aが形成されていて、トナー容器201内への揺動軸200の抜け止めとなっている。
一方、揺動軸200の容器内側の部分には、トナー容器の内壁面201A側から順にシール部材203、フィルムリング204、および揺動アーム205が外嵌されている。この揺動アーム205の先端部には検出板(不図示)が取着される。
シール部材203は、発泡ポリウレタン樹脂からなり、円筒状をしていて適度な弾性を有する。揺動軸200に外嵌する前のシール部材203の内径は、揺動軸200の外径よりも小さめになっており、シール部材203は、揺動軸200に外嵌されている。これは、シール部材203の内周面を揺動軸200の外周面に密着させてシール効果を得るためである。
フィルムリング204は、PET(ポリエチレンテレフタレート)からなり、シール部材203に接着剤等(不図示)で固着されている。これは、揺動アーム205とシール部材203との間の摩擦を軽減して摺動性を改善するために設けられている。
揺動軸200の揺動アーム205の外側には、E形止め輪(Eリング)206が抜け止めとして嵌められており、このE形止め輪(Eリング)206を取着した状態で、シール部材203が揺動軸200の軸心と平行な方向に弾性圧縮されるように、E形止め輪206と鍔200Aとの間の距離、およびシール部材203の取り付け前の長さが設定されている。
また、揺動軸200の容器外側の端部には、遮光片207が取り付けられており、遮光片207の揺動経路を挟むように、発光素子208と受光素子209とが対向配置されてなる透過型のフォトセンサー210が設けられている。
上記構成において、検出板(不図示)がカム機構により一旦上方に跳ね上げられた後、落下して揺動アーム205が下方に傾いていくと、これと一体に連結されている揺動軸200が回転し、その端部に取り付けられた遮光片207が揺動することとなる。
この際、弾性圧縮された状態で取り付けられているシール部材203は、その復元力でトナー容器201の内壁面に密着し、この密着部分の摩擦力によって、回転方向に事実上固定された状態になっている。
そのため、揺動軸200の外周面がシール部材203の内周面と摺動し、フィルムリング204が揺動アーム205との接触面で摺動することによって、検出板(不図示)の揺動性を確保して、検出板の落下によるトナー残量の検出を可能としている。
特開2005−77660号公報
ところで、近年の画像形成装置における高画質化に伴い、トナーがより小粒子化し、軽量になる傾向にある。このため、押し上げられた検出板が落下した際にトナーの液面よりも深く沈降する場合があり、トナー残量の正確な検出ができないといった事態が生じる。
これに対処するため、検出板の自重を軽くすることが考えられるが、そうすると、揺動軸200の外周面とシール部材203の内周面との間の摺動抵抗、およびフィルムリング204と揺動アーム205との接触面での摺動抵抗によって、押し上げられた検出板が液面まで円滑に落下することができず、検出不良が生じるおそれがある。
特に、上記の従来技術では揺動軸200の外周面とシール部材203の内周面でのシール性を十分確保するため、シール部材203の貫通穴の径を小さくして、揺動軸200を無理嵌めするような構成とならざるを得ず、この部分における摺動抵抗の大きさが一番問題となる。
また、上記のような検出板の揺動軸のみならず、一般的にトナー等の粉体の収納容器であって回転軸を軸支する構成を有するものにおいて、トナー等の粉体に対する一定のシール効果を確保しつつ、シール部で発生する摺動抵抗を低く抑えることができれば、例えば、当該回転軸の駆動源としてのモーターに要求される駆動力のスペックを低くしても円滑に回転駆動できるので、製造コストや節電の面で有利になる。この観点からも、摺動抵抗のできるだけ低い軸受部のシール構造が望まれている。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであって、摺動抵抗が低減された軸受部のシール構造、当該シール構造が用いられてなるトナーホッパー、当該トナーホッパーを備えた現像器、および当該現像器を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様は、粉体貯蔵用の容器に軸穴を介して回転可能に保持された回転軸の軸受部におけるシール構造であって、前記容器に軸支されている回転軸の、容器内側に存する部分に、弾性部材からなる筒状のシール部材を外嵌し、前記筒状シール部材を前記容器内壁面方向に弾性圧縮させた状態で、回転軸に抜け留め部材が取着されており、前記シール部材の前記容器内壁面に対向する面の全部または一部と、前記容器内壁面との間の、前記軸穴を囲む環状の領域に、摩擦軽減層が設けられていることを特徴とする。
上記構成によれば、筒状のシール部材と粉体貯蔵用の容器の内壁面との間における、軸穴を囲む領域に摩擦軽減層が存在し、この部分で摺動性が確保されているので、従来のようにシール部材の内周面と回転軸の外周面間の摺動に依存する場合に比べ摺動抵抗が少なくなり、回転軸の回転が円滑になる。また、シール部材は回転軸と一体として回動することができるので、回転軸をシール部材に十分嵌合させることが可能となり、この部分でのシール性を確保できる。
ここで、前記摩擦軽減層は、前記シール部材よりも摩擦係数の小さな樹脂製の環状のフィルム材料とすることができる。
また、前記シール部材は、樹脂製の発泡部材からなるものとすることができる。
また、前記樹脂製のフィルム材料は、ポリエチレンテレフタレートからなるものとすることができる。
さらに、前記摩擦軽減層の摺接面にはサンドブラスト処理を施しても構わない。
また、前記摩擦軽減層は、前記シール部材の容器内壁面もしくは前記容器内壁面に対向する面の少なくも一方に施された摩擦軽減のための表面処理によって形成されることとしても構わない。
また、前記筒状のシール部材の、当該シール部材の前記容器内壁面と対向する面を、前記回転軸に近い第1の環状領域と、第1の環状領域よりも外側の第2の環状領域とに分割した場合に、前記摩擦軽減層は、前記第2の環状領域に対応する領域に設けられている
こととすることができる。
また、本発明の別の態様は、現像器本体に前記粉体としてのトナーを供給するトナーホッパーであって、容器内部に配された検出板を当該容器に対して揺動可能に軸支し、収納されたトナーの液面の高さに応じた検出板の揺動角の変化を検出してトナー残量を検出するトナー残量検出手段を備え、前記検出板の揺動軸の軸受部のシール機構として、上記した軸受部のシール構造が用いられてなることを特徴とする。
また、本発明に係る現像器は、上記トナーホッパーを備えたことを特徴とする。
さらに、本発明に係る画像形成装置は、上記現像器を備えたことを特徴とする。
画像形成装置の概略構成を示す図である。 トナーホッパーの斜視図である。 上記トナーホッパーの断面図である。 上記トナーホッパーにおける軸受部のシール構造を示す図である。 従来技術に係る軸受部のシール構造を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(1)画像形成装置の全体構成
図1は、実施の形態に係る画像形成装置10の構成を示す概略図である。
画像形成装置10は、電子写真方式の画像形成装置であって、円筒状をした像担持体である感光体ドラム11を中心としてその周囲に、除電装置12、帯電装置13、露光装置14、現像器15、転写装置16、およびクリーニング装置17がこの順に配してなる構成を有している。また、筐体18の下部には給紙装置19が設けられ、筐体18の左側の内壁近傍には定着装置20が設けられている。
上記の構成からなる画像形成装置10において、不図示の駆動装置によって矢印Aの向きに回転される感光体ドラム11は、除電装置13からの光の照射を受けて除電された後、帯電装置13によって一様に帯電され、露光装置14からの光変調されたレーザー光LBによる露光走査を受ける。露光によって感光体ドラム11表面に形成された静電潜像は、現像器15によってトナー像として顕像化される。
一方、給紙装置19から供給された記録シートSが、感光体ドラム11と転写装置16との対向位置へ搬送され、転写装置16によって発生される電界の作用を受けて、感光体ドラム11上のトナー像が記録シートSへと転写される。記録シートSに転写しきれずに感光体ドラム11上に残った残留トナーは、クリーニング装置17によって清掃される。
記録シートSへ転写されたトナー像は、定着装置20によって加熱・加圧されて、記録シートSに定着される。トナー像が定着した記録シートSは、排出トレイ21上へ排出される。
(2)現像器
現像器15は、現像器本体22、トナーホッパー23、およびトナーボトル24等を有する。
現像器本体22は、トナーとキャリアの2成分からなる現像剤を収納するハウジング25内に、磁力によってキャリアを保持しながら回転し、キャリアと共にトナーを静電潜像が形成された感光体ドラム11に近接させ、静電気力によってトナーを静電潜像に転移させる現像ローラー26と、ハウジング25内で現像剤を撹拌しながら搬送して現像ローラー26に供給する撹拌搬送スクリュー27とを有する。
トナーホッパー23は、現像器本体22の上に設けられており、現像器本体22におけるトナー残量に応じて現像器本体22にトナーを補給する。現像器本体22内のトナー残量の検出は、例えば磁気センサによりトナー濃度を検出することによりなされる。
また、トナーホッパー23には、貯蔵したトナーの残量(トナーの液面の高さ)が所定量以下になるとトナーボトル24からトナーの補給を受ける。トナーホッパー23内のトナー残量は、検出板の傾き(揺動姿勢)によって検出される。
なお、これらのトナー補給の制御自体は、公知なので説明を省略する。
(3)トナーホッパー
図2にトナーホッパー23の一部切欠斜視図を、図3にトナーホッパー23の断面図を示す。
図3に示すように、トナーホッパー23は、トナー貯蔵用のトナー容器28と、貯蔵しているトナーを現像器本体22に、不図示の供給穴を介して所定量だけ供給するための供給スクリュー29と、トナー容器28内のトナーを撹拌するためのフィルム状の撹拌部材30が取付治具30Aを介して取り付けられた撹拌軸31とを有する。
トナー容器28は、例えば、ポリカーボネートなどの合成樹脂からなる。
トナーホッパー23は、また、撹拌軸31の上方に設けられた検出部材32を有している。
図2の斜視図に示すように検出部材32は、一端部がトナー容器28の側壁に揺動自在に支持された一対の揺動アーム33,34と揺動アーム33,34の他端部(遊端部)に設けられた検出板35とを有する。
揺動アーム33は揺動軸36で、揺動アーム34は揺動軸37で、それぞれトナー容器28の側面に揺動可能に軸支されている。揺動軸36,34は、例えば、ステンレススチールなどの金属からなる。
揺動軸36において、揺動アーム33が取り付けられている端部とは反対側の端部は、トナー容器28の外部へ突出しており、当該突出端部には揺動軸36と直交する方向に延びる遮光片38が設けられている。
揺動軸36の回転により、遮光片38は揺動するが、その揺動経路を挟むように、発光素子39と受光素子40とが対向配置されてなる透過型のフォトセンサー41が設けられている。
また、撹拌軸31には板カム42が取り付けられている。揺動アーム34はその下端部に外側に向けて直角に折り曲げられた折返し部34A(図3参照)を有しており、この折返し部34Aが板カム42に対する従動節として機能する。
撹拌軸31の手前側の端部は、ボス部材31Aの袋穴に軸受され、反対側の端部はトナー容器28の側面を貫通して外部に突出し、不図示の駆動手段により回転駆動される。
上記の構成からなるトナーホッパー23において、撹拌軸31が駆動手段によって回転駆動されると、撹拌軸31の軸心を中心として回転するフィルム状の撹拌部材30によってトナー容器28内のトナーが撹拌されると共に、板カム42が回転する。
板カム42の回転に伴って、板カム42が上死点に達するまで揺動アーム34(折返し部34A)が上方へと押し上げられ、これに伴って検出板35がトナー液面の上方へ押し上げられる。
板カム42が上死点から下死点へと回転すると、検出板35は、その自重で揺動軸36の軸心を中心として揺動しながらトナーの液面に達するまで落下する。
このとき、揺動軸36に取り付けられた遮光片38も揺動軸36の軸心を中心として揺動する。この場合に、フォトセンサー41は、トナー容器28内のトナー残量が、トナーボトル24(図1)からの補給が必要となる所定量になった場合において、検出板35がトナー液面に存するとき(トナー液面に乗っかっているとき)に遮光片38が検出されるような位置に配されている。
よって、板カム42による検出板35の押し上げ動作により、検出板35がトナー液面の上方へ押し上げられて当該トナー液面まで落下する間にフォトセンサー41によって遮光片38が検出された場合には、トナー残量が前記所定量以下になったと判定され、当該間に遮光片38が一度も検出されない場合には、トナーは前記所定量を超えて残っていると判定される。
上記のようなトナー残量の検出手段においては、検出板がその自重で下降するような円滑な揺動、すなわち、揺動軸の円滑な回転が確保される必要がある。
なお、揺動軸37は、トナー容器28内で、例えば、ボス37Aに設けられた袋穴によるすべり軸受で軸支されており、トナー容器28を貫通していないため、揺動軸37の軸受部を介してトナーがトナー容器28外部へと漏出することはない。
一方、揺動軸36は、トナー容器28の側壁を貫通しているため、その軸受部を介してトナー容器28内のトナーが外部へ漏出しないようなシール構造を設ける必要がある。
また、撹拌軸31の外部に突出している部分についても同様である。
次に、このシール構造について説明する。
(4)軸受部のシール構造
図4は、上記揺動軸36の軸受部のシール構造を示す断面図である。
トナー容器28には、ボス43が設けられていて、そのボス穴に揺動軸36が回転可能に挿入されている。このボス43がすべり軸受として機能する。すなわち、ボス43により、揺動軸36を回転可能に保持する軸受部が構成されている。
揺動軸36の外側端部には、鍔36Aが形成されていて、トナー容器28内への揺動軸36の抜け止めとなっている。なお、鍔36Aに代えて、E形止め輪を抜け止めに用いても構わない。また、その他の抜け止め可能な構成であれば特に限定されない。
一方、揺動軸36の内側端部はトナー容器28内に突出しており、当該突出部分に、フィルムリング44、シール部材45、および検出板35(図2、図3)が取り付けられた揺動アーム33が、トナー容器28の内壁面28A側からこの順で外嵌されている。
シール部材45は、例えば、発泡ポリウレタン樹脂からなり円筒状をしていて、適度な弾性を有する。揺動軸36に外嵌する前のシール部材45の内径は、揺動軸36の外径よりも小さめになっており、シール部材45は、揺動軸36に圧入により外嵌されている。これは、シール部材45の内周面を揺動軸36の外周面に密着させてシール効果を得るためである。
具体的には、例えば、揺動軸36の外径は4.0[mm]であり、圧入前のシール部材45の内径は3.0[mm]である。また、シール部材45の外径は12.0[mm]である。
フィルムリング44は、例えば、厚さ100[μm]のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムからなる。フィルムリング44は、シール部材45に接着剤(不図示)等によって固着されている。これにより、フィルムリング44はシール部材45と一体となって回転する。
フィルムリング44は、文字通り中空の円板状をしており、その外径はシール部材45の外径と略等しい。その内径は6.0[mm]であって、揺動軸36の外径(圧入後のシール部材45の内径)よりも大きくしている。すなわち、シール部材45のトナー容器内壁面28Aに対向する面の全部との間にフィルムリング44を介在させるのではなく、シール部材45の端面の外周側に近い側の環状の領域との間にフィルムリング44を介在させることとしている。
これは、フィルムリング44のトナー容器内壁面28Aとの接触面積を可能な限り小さくし、両者間に作用する摩擦力を低減し、もって、フィルムリング44のトナー容器内壁面28Aに対する摺動抵抗を少なくするためである。また、軸穴回りの軸穴に近い領域(第1の環状領域)ではなく、外周側の環状領域(第2の環状領域)に設けているのは、この部分でのトナーのシール機能を確保すると共に、シール部材の端面のうち揺動軸の軸心から遠い位置にある摩擦を軽減する方が、内側の環状領域に配するよりも、揺動軸に与える負荷トルクをより軽減できるからである。
もっとも、フィルムリング44の内径を揺動軸36の外径よりも僅かに大きめとなる程度に設定し、シール部材45のトナー容器内壁面28Aに対向する面の全部との間にフィルムリング44を介在させることとしても構わない。
揺動軸36の内側端部付近に穿設された円周溝36Bには、E形止め輪46が嵌められていて、揺動軸36のトナー容器28外への抜け止めとなっている。よって、鍔36AとE形止め輪46とで、揺動軸36のトナー容器28からの抜け止め部材が構成されていることとなる。
E形止め輪46が嵌められた状態で、シール部材45が揺動軸36の軸心と平行な方向に圧縮されるように、E形止め輪46と鍔36Aとの間の距離、およびシール部材45の前記軸心と平行な方向における長さが設定されている。この圧縮量として、当該圧縮によるシール部材45の軸方向の復元力により、フィルムリング44と容器内壁面におけるトナーのシール性が確保されるために必要な量が設定される。具体的には、例えば、圧縮前のシール部材45の長さは4.0[mm]で、E形止め輪46と鍔36Aとの間の距離(圧縮後のシール部材45の長さ)は3.0[mm]に設定されている。
また、揺動軸36の一端部には、上記した遮光片38が取り付けられている。
上記の構成において、検出板35が上述したように揺動し、ひいては揺動アーム33が揺動すると、これと一体に連結されている揺動軸36が回転する。
このとき、上述したように、揺動軸36の軸心を中心とする回転方向における摩擦力に関し、シール部材45の内周面と揺動軸36の外周面との間に働く摩擦力の方が、フィルムリング44とトナー容器内壁面28Aとの間に働く摩擦力よりも大きいため、シール部材45は揺動軸36と一体となって回転する一方、シール部材45に固着されているフィルムリング44がトナー容器内壁面28Aに対して摺接状態で回転(摺動)することとなる。
すなわち、トナー容器28内に設けたシール構造において、揺動軸36の回転に伴う摺動箇所は、フィルムリング44とトナー容器内壁面28Aとの接触面だけになる。よって、摺動箇所が、フィルムリング204と揺動アーム205との接触面に加え、揺動軸200の外周面とシール部材203の内周面との接触面となる従来よりも、本実施の形態の方が全体として、摺動抵抗が低減されることとなる。
なお、フィルムリング44は、シール部材45の揺動軸36の軸心と平行な方向における復元力によって、トナー容器内壁面28Aに押圧されているため、この部分でのシール性も確保されている。
本願の発明者は、上記実施の形態(図4)と上記従来技術(図5)とにおいて、揺動アーム33(図4)および揺動アーム205(図5)が静止した状態から回転(揺動)をし始める時のトルク[N・m]を測定することにより、両者における摺動抵抗の大きさを比較した。その結果、実施の形態は、従来技術に対して前記トルクの大きさが約52%小さくなることが確認されている。
撹拌軸31の外部に突出している部分についてのシール構造も上記と同様な構成としてもよい。
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は上記した形態に限らないことは勿論であり、例えば、以下のような変形例を考えることができる。
(1)上記実施の形態ではシール部材を発泡ポリウレタン樹脂で形成したが、これに限らず、他の弾性材料、例えば、エラストマー等のゴム材やフェルト材で形成しても構わない。なお、上記実施の形態ではシール部材は円筒状としたが、必ずしもそうである必要はなく、筒状であればシール可能である。
また、シール部材の内経は、組立て後の弾性圧縮状態で十分揺動軸と嵌合する程度に小さく設定されておればよく、高い加工精度は要求されない。従来のシール構造においては、シール部材の内周面と揺動軸の外周面で摺動させていたため、シール性と摺動性を両立させる必要があり、シール部材の内径について高い加工精度が要求されていたが、本実施の形態によれば、単に嵌合させてシール部材が揺動軸と一体的に回転させているので、シール部材の内径の寸法精度は、それほど要求されず、部品コストも低く抑えることができる。
(2)上記実施の形態では、シール部材とトナー容器内壁面との間に摩擦軽減層となるフィルムリングをPETで形成したが、PETに限らず、例えば、PSシート(ポリスチレンシート)やPCシート(ポリカーボネートシート)等で形成することとしても構わない。なお、言うまでもなくフィルムリングを構成するフィルム材料は、シール部材よりも摩擦係数の小さなものが選択される。
(3)さらに、フィルムリングの摺接面(上記実施の形態では、トナー容器内壁面との対向面)にサンドブラスト加工(マット加工)を施し、当該対向面の摩擦係数をさらに低減することとしても構わない。
当該加工により、前記摩擦係数が約1.9%小さくなることが、本願発明者により確認されている。
(4)上記実施の形態ではシール部材と容器内壁面との間に介在する摩擦軽減層としてはフィルムリングを使用したが、シール部材と容器内壁面の少なくとも一方の表面に摩擦を軽減するための表面処理を施すようにしてもよい。例えば、シール部材45が対向するトナー容器内壁面45A部分の全部もしくは一部であって、回転軸を囲む環状の領域にフッ素樹脂コーティングを施すようにしても構わないし、ハロゲンなどの化学処理により樹脂表面の特性自体を変化させて低摩擦化することも場合によっては可能である。
これらの表面処理により摩擦軽減層が形成されてもよい。
(5)上記実施の形態では、トナーホッパーの揺動軸の軸受部におけるシール構造について説明したが、トナー等の粉体が収納される容器における回転体の軸受部であれば、上記シール構造を適用することが可能である。
例えば、感光体ドラム上の残留トナーをクリーニングブレードで除いた廃トナーを回収するボックス(廃トナーボックス)にも検出板を利用して回収トナー量を検出する場合には、当該廃トナーボックスにおける検出板の揺動軸のシール構造としても使用できる。
さらには、現像器本体内のトナーが収容されて撹拌される部分(撹拌室)における撹拌軸の軸受部のシール構造などに適用することも可能である。この場合には、トナーに対するシール機能を確保しつつ、回転駆動時においてシール部で発生する摺動抵抗(負荷トルク)を小さくすることができるので、従来よりも駆動力の小さなモーターを使用しても駆動可能であり、それだけ製造コストを低くできると共に節電にも寄与できる。
なお、上述の通り、トナーホッパーの揺動軸の軸受部におけるシール構造、およびトナーが収容される容器における回転体の軸受部のシール構造について説明したが、容器に収容される粉体はトナーに限られない。例えば、薬剤や食品添加物等の化合物の粉体、あるいは単体としての化学物質の粉体を収容する容器に対しても、本願発明を適用することができる。具体的には、医薬品、農薬、食品、化学薬品等の製造に際し、収容する粉体を装置外部に供給する粉体供給装置、および収容する粉体を撹拌する粉体撹拌装置に対して、本願発明を適用してもよい。
(6)上記実施の形態で挙げた部材の寸法を示す数値は、あくまでも一例であって、具体的には、各種装置の仕様によって決定される。
(7)上記実施の形態では、本願発明の適用例として、モノクロのプリンターについて説明したが、トナーの収納容器に回転軸が軸支される構成を有するものであれば、他の画像形成装置、例えば、複写機、プリンター、ファクシミリ、およびこれらの機能を有する複合機、およびそれらのカラーの画像形成装置であっても構わない。
なお、本発明は、上記実施の形態と変形例を必要に応じて組み合わせてもよい。
本発明に係る軸受部のシール構造は、電子写真方式の画像形成装置におけるトナー収納容器における回転体の軸受部におけるシール構造として好適である。
10 画像形成装置
15 現像器
23 トナーホッパー
28 トナー容器
28A トナー容器内壁面
36、37 揺動軸
36A 鍔
44 フィルムリング
45 シール部材
46 E形止め輪

Claims (10)

  1. 粉体貯蔵用の容器に軸穴を介して回転可能に保持された回転軸の軸受部におけるシール構造であって、
    前記容器に軸支されている回転軸の、容器内側に存する部分に、弾性部材からなる筒状のシール部材を外嵌し、前記筒状シール部材を前記容器内壁面方向に弾性圧縮させた状態で、回転軸に抜け留め部材が取着されており、
    前記シール部材の前記容器内壁面に対向する面の全部または一部と、前記容器内壁面との間の、前記軸穴を囲む環状の領域に、摩擦軽減層が設けられている
    ことを特徴とする粉体容器における軸受部のシール構造。
  2. 前記摩擦軽減層は、前記シール部材よりも摩擦係数の小さな樹脂製の環状のフィルム材料からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の軸受部のシール構造。
  3. 前記シール部材は、樹脂製の発泡部材からなる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の軸受部のシール構造。
  4. 前記樹脂製のフィルム材料は、ポリエチレンテレフタレートからなる
    ことを特徴とする請求項2記載の軸受部のシール構造。
  5. 前記摩擦軽減層の摺接面にはサンドブラスト処理が施されている
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の軸受部のシール構造。
  6. 前記摩擦軽減層は、前記シール部材の容器内壁面もしくは前記容器内壁面に対向する面の少なくも一方に施された摩擦軽減のための表面処理によって形成される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の軸受部のシール構造。
  7. 前記筒状のシール部材の、当該シール部材の前記容器内壁面と対向する面を、前記回転軸に近い第1の環状領域と、第1の環状領域よりも外側の第2の環状領域とに分割した場合に、前記摩擦軽減層は、前記第2の環状領域に対応する領域に設けられている
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の軸受部のシール構造。
  8. 現像器本体に前記粉体としてのトナーを供給するトナーホッパーであって、
    容器内部に配された検出板を当該容器に対して揺動可能に軸支し、収納されたトナーの液面の高さに応じた検出板の揺動角の変化を検出してトナー残量を検出するトナー残量検出手段を備え、
    前記検出板の揺動軸の軸受部のシール機構として、請求項1から7のいずれか1項に記載の軸受部のシール構造が用いられてなることを特徴とするトナーホッパー。
  9. 請求項8のトナーホッパーを備えたことを特徴とする現像器。
  10. 請求項9の現像器を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016151634A (ja) * 2015-02-17 2016-08-22 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

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