JP2014123065A - 粉体収容容器および画像形成装置 - Google Patents

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Kentaro Nodera
健太郎 野寺
Teppei Kikuchi
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【課題】搬送部材の排出口近傍に位置する部分を覆う囲い部材を設けた場合であっても、粉体残量を低減することができる粉体収容容器及びその粉体収容容器を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】攪拌部材73は、囲い部材75の上方に位置する第1の攪拌部73Aと、搬送部材72の囲い部材75で覆われていない露出部分の上方に位置する第2の攪拌部73Bと、を有する。攪拌部材73の第1の攪拌部73Aは、囲い部材75の上方に位置する粉体を攪拌しながら搬送部材72の露出部分に向けて搬送するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、粉体収容容器、並びに、その粉体収容容器を備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置に関するものである。
従来、この種の粉体収容容器として、搬送スクリュとアジテータとを備え、粉体であるトナーを現像装置に補給するトナー収容容器が知られている。例えば、特許文献1には、トナー排出口を有する容器本体(コンテナ容器)と、容器本体の下部に設けられトナー排出口に向けてトナーを搬送するトナー搬送スクリュと、トナーを攪拌する攪拌羽根を有するアジテータとを備えたトナーコンテナ(トナー収容容器)が開示されている。このトナーコンテナは、その容器本体の底部に、トナー排出口が形成されたシャッタ装着筒(筒状受部)が設けられ、そのシャッタ装着筒に対して筒状の開閉部材であるシャッタシリンダを差し込んで装着可能に構成されている。シャッタシリンダの周面には、容器本体のトナー排出口側にトナーを払い出すためのトナー払出口が形成されている。シャッタシリンダは、その装着方向先端側の内部にトナー搬送スクリュの軸方向の一端側が入り込むように装着され、開放姿勢と閉止姿勢との間で姿勢変更可能に構成されている。シャッタシリンダの開放姿勢は、トナー払出口が容器本体側のトナー排出口に対向する位置にあり、そのトナー払出口及びトナー排出口を通して、トナー搬送スクリュによって搬送されたトナーを現像装置へ供給可能な姿勢である。また、閉止姿勢は、トナー払出口が容器本体側のトナー排出口に対向しない位置にあり、現像装置へのトナー供給を規制する姿勢である。
しかしながら、上記特許文献1のトナーコンテナでは、容器本体の下部に設けられたトナー搬送スクリュの軸方向におけるトナー排出口側の端部がシャッタシリンダ又はシャッタ装着筒で覆われた構造になっている。この構造では、シャッタシリンダ及びシャッタ装着筒の外周面の上側に存在しているトナーは、トナー搬送スクリュが露出している部分まで移動しなければ、トナー搬送スクリュでシャッタシリンダの内部に送り込むように搬送できない。このため、シャッタシリンダ及びシャッタ装着筒の外周面の上側に、現像装置へ供給できないトナーが残ってしまい、トナー残量が多くなってしまう。なお、上記特許文献1のトナーコンテナでは、トナー搬送スクリュの軸と平行な軸を中心に回転可能なアジテータが設けられている。しかしながら、シャッタシリンダ及びシャッタ装着筒の外周面の上側に存在しているトナーは、アジテータによりアジテータ回転方向に搬送されるものの、アジテータの軸に沿った方向には搬送され難い。このため、アジテータを回転させたとしても、シャッタシリンダ及びシャッタ装着筒の外周面の上側に、現像装置へ供給できないトナーが残ってしまう。以上のように、特許文献1のトナーコンテナのようなトナー搬送スクリュの軸方向におけるトナー排出口側の端部が覆われた構造では、現像装置側に供給できないトナー残量が多くなってしまうという問題がある。なお、この問題は、上記シャッタシリンダを備えたトナー収容容器に限らず、容器本体内に設けた搬送部材の排出口近傍に位置する部分が覆う囲い部材を設けた粉体収容容器であれば、起こりうる問題である。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は搬送部材の排出口近傍に位置する部分を覆う囲い部材を設けた場合であっても、粉体残量を低減することができる粉体収容容器及びその粉体収容容器を備えた画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、粉体を排出する排出口を有する容器本体と、前記容器本体内の粉体を前記排出口に向けて搬送する搬送部材と、前記搬送部材の鉛直方向上方に配置され前記容器本体内の粉体を攪拌する攪拌部材と、前記搬送部材の前記排出口近傍に位置する部分を覆う囲い部材と、を備えた粉体収容容器であって、前記攪拌部材は、前記囲い部材の上方に位置する第1の攪拌部と、前記搬送部材の前記囲い部材で覆われていない露出部分の上方に位置する第2の攪拌部と、を有し、前記攪拌部材の第1の攪拌部は、前記囲い部材の上方に位置する粉体を攪拌しながら前記搬送部材の露出部分に向けて搬送するように構成されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、搬送部材の鉛直方向上方に配置され容器本体内の粉体を攪拌する攪拌部材が、搬送部材の排出口近傍に位置する部分を覆う囲い部材の上方に位置する第1の攪拌部を有している。この第1の攪拌部により、囲い部材の上方に位置する粉体を攪拌しながら、搬送部材の囲い部材で覆われていない露出部分に向けて移動させるように搬送する。このように搬送部材の露出部分に搬送された粉体は、搬送部材で排出口に向けて搬送され、排出口から排出される。従って、囲い部材の上方に粉体が滞留しなくなり、粉体収容容器の粉体の残量を低減することができる。よって、搬送部材の排出口近傍に位置する部分を覆う囲い部材を設けた場合であっても、粉体残量を低減することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の全体の概略構成図。 プロセスカートリッジ及び現像剤補給装置の概略構成の一例を示す説明図。 トナー収容容器のアジテータ及び搬送スクリュの各回転軸に垂直な断面図。 トナー収容容器のアジテータ及び搬送スクリュの各軸に平行な断面図。 (a)はトナー収容容器のアジテータ及び搬送スクリュの各回転軸に垂直な断面図。(b)はトナー収容容器の内部構造の斜視図。 アジテータの正面図。 アジテータの羽部近傍の部分拡大斜視図。 アジテータの羽部近傍の部分拡大図。 アジテータの脚部近傍の部分拡大図。 アジテータの断面の拡大図。 1組の羽部を備えたトナー収容容器の内部構造の一例を示す側方断面図。 図11の同トナー収容容器の正面断面図。 4組の羽部を備えたトナー収容容器の内部構造の一例を示す側方断面図。 図13の同トナー収容容器の正面断面図。 他の構成例に係るプロセスカートリッジ及び現像剤補給装置の説明図。
以下、本発明を電子写真方式の画像形成装置に用いられる粉体収容容器としてのトナー収容容器に適用した実施形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る画像形成装置の全体の概略構成図である。この画像形成装置1は、タンデム方式のカラープリンタであり、ブラック、シアン、イエロー、マゼンタの各色成分についてそれぞれ独立した走査光学系と像担持体としての感光体ドラムとを複数組備えている。各感光体ドラムには互いに異なる色のトナー像が形成され、各感光体ドラムのトナー像を、記録媒体としての記録紙などの被転写体に転写することでカラープリントを得ることができる。なお、各感光体ドラムトナー像は、中間転写体としての転写ベルト30に重ね合わせた後、記録媒体としての記録紙などの被転写体に一括転写するようにしてもよい。
光書き込み手段(露光手段)としての書込み部2A〜2Dは、帯電ローラなどの帯電装置で所定の電位に帯電された感光体ドラム21の表面に、画像情報に基づいて光を照射することにより、静電潜像を書き込むための装置である。書込み部2A〜2Dは、ポリゴンミラー3A〜3Dや光学素子4A〜4D等を用いた光走査装置である。なお、書込み部として、光走査装置の替わりにLEDアレイを用いることもできる。この書込み部2A〜2D及び帯電装置などにより、感光体ドラム21に潜像を形成する潜像形成手段が構成される。
給紙部61は、記録紙、OHP等の被転写材Pを格納して、画像形成時には被転写材Pを転写ベルト30に向けて給送する。
転写ベルト30は、被転写材Pをその表面に静電的に吸着させて搬送して感光体ドラム21上に形成されたトナー像を被転写材P上に転写するための無端状ベルトであって、その外周面上に吸着ローラ64とベルトクリーナ65とを設けている。
転写ベルト30を介して感光体ドラム21に対向する転写手段としての転写ローラ24は、芯金と芯金を被覆する導電性弾性層とを有する。転写ローラ24の導電性弾性層は、ポリウレタンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンポリエチレン(EPDM)等の弾性材料に、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化スズ等の導電性付与剤を配合分散して電気抵抗値(体積抵抗率)を中抵抗に調整した弾性体である。
定着手段としての定着部66は、加熱ローラ68および加圧ローラ67を有し、被転写材P上のトナー像を圧力と熱とによって被転写材Pに定着させる。
転写ベルト30に沿って縦方向に配設された4つのプロセスカートリッジ20Y、20C、20M、20BKは、それぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのトナー像を形成するためのものである。また、各プロセスカートリッジ20Y、20C、20M、20BKの上方には、現像装置23に現像剤を供給する供給手段としての現像剤補給装置28Y、28C、28M、28BKが設置されている。現像剤補給装置28Y、28C、28M、28BKはそれぞれ、その現像剤補給装置に装着された粉体収容容器としてのトナー収容容器71Y、71C、71M、71BKから各色のトナー(トナー粒子)を現像装置23に供給する。これらのプロセスカートリッジ20Y、20C、20M、20BK及びトナー収容容器71Y、71C、71M、71BKは、画像形成装置1の本体に対して着脱することができる。
本実施形態の画像形成装置1は、複写機及びプリンタとして機能する複合型の画像形成装置である。複写機として機能する場合には、原稿読み取り手段としてのスキャナから読み込まれた画像情報に対してA/D変換、MTF補正、階調処理等の種々の画像処理が施され、光書き込み用の画像データとしての書き込みデータが生成される。プリンタとして機能する場合には、コンピュータ等の外部装置から送信されるページ記述言語やビットマップ等の形式の画像情報に対して画像処理が施されて書き込みデータが生成される。
画像形成時には、前記書き込みデータに基づいて、書込み部2A〜2Dからプロセスカートリッジ20BK、20M、20C、20Yに対して、ブラック、マゼンタ、シアン、イエローの画像情報に応じた露光光がそれぞれ照射される。すなわち、各光源から発せられた露光光(レーザ光)がポリゴンミラー3A〜3D、光学素子4A〜4D等を通過して、各感光体ドラム21上に照射される。これによって、各プロセスカートリッジ20BK、20M、20C、20Yの感光体ドラム21上に、露光光に応じたトナー像が形成される。そして、このトナー像が、被転写材Pに転写される。
給紙部61から給送された記録媒体としての被転写材Pは、レジストローラ63の位置で一旦タイミングを合わせて、転写ベルト30の位置に搬送される。転写ベルト30の送入位置に配設された吸着ローラ64は、電圧の印加によって送入された被転写材Pを転写ベルト30に吸着させる。転写ベルト30の矢印方向の走行にともない移動する被転写材Pは、各プロセスカートリッジ20Y、20C、20M、20BKの位置を順次通過して各色のトナー像が重ねて転写される。
カラーのトナー像が転写された被転写材Pは、転写ベルト30から分離して定着部66に達する。被転写材P上のトナー像は、加熱ローラ68及び加圧ローラ67に挟まれつつ加熱されることで被転写材P上に定着される。一方、被転写材Pが分離した後の転写ベルト30表面は、その後にクリーニング手段としてのベルトクリーナ65の位置に達して、その表面に付着したトナー等の汚れがクリーニングされる。
次に、画像形成装置1におけるプロセスカートリッジ20Y、20C、20M、20BK及びトナー収容容器71Y、71C、71M、71BKを装着可能な現像剤補給装置28Y、28C、28M、28BKについて詳述する。
図2は、プロセスカートリッジ20Y、20C、20M、20BK及び現像剤補給装置28Y、28C、28M、28BKの概略構成の一例を示す説明図である。なお、各プロセスカートリッジ20Y、20C、20M、20BKはほぼ同一構造であり、各現像剤補給装置28Y、28C、28M、28BKもほぼ同一構造である。また、トナー収容容器71Y、71C、71M、71BKもほぼ同一構造である。このため、図2では、プロセスカートリッジ20、現像剤補給装置28及びトナー収容容器71について、符号のアルファベット(Y、C、M、BK)を省略して図示している。また、書込み部2についても、符号のアルファベット(A〜D)を省略して図示している。
図2に示すように、プロセスカートリッジ20は、像担持体としての感光体ドラム21と、帯電手段としての帯電部22と、現像手段としての現像装置23(現像部)と、像担持体クリーニング手段としてのクリーニング部25とが一体化されたものである。
感光体ドラム21は、負帯電の有機感光体であって、図示しない像担持体駆動手段しての回転駆動機構によって反時計方向に回転駆動される。
帯電部22は、芯金上に、ウレタン樹脂、導電性粒子としてのカーボンブラック、硫化剤、発泡剤等を処方した中抵抗の発泡ウレタン層をローラ状に形成した弾性を有する帯電ローラである。帯電部22の中抵抗層の材質としては、ウレタン、エチレン−プロピレン−ジエンポリエチレン(EPDM)、ブタジエンアクリロニトリルゴム(NBR)、シリコーンゴムなどを用いることができる。また、帯電部22の中抵抗層の材質として、イソプレンゴム等に抵抗調整のためにカーボンブラックや金属酸化物等の導電性物質を分散したゴム材や、またこれらを発泡させたものを用いることもできる。
クリーニング部25は、感光体ドラム21に摺接するクリーニングブラシ及び/又はクリーニングブレードが設置され、感光体ドラム21上の未転写トナーを機械的に除去・回収する。
現像装置23は、現像剤担持体としての2つの現像ローラ23a1、23a2が感光体ドラム21に近接するように配置された構成を有する。感光体ドラム21に対して現像ローラ23a1、23a2それぞれが対向している対向部分には、感光体ドラム21と磁気ブラシとが接触する現像領域が形成される。現像装置23内には、トナーTとキャリアCとを含む二成分現像剤である現像剤Gが収容されている。そして、現像装置23は、感光体ドラム21上に形成される静電潜像を現像してトナー像を形成する。
ここで、本実施形態における現像装置23では、現像剤補給装置28を介してトナー収容容器71内のトナーを現像装置23内に適宜に供給することができる。なお、現像装置23内の劣化した現像剤Gは、現像装置23の外部に設置された剤貯留容器70に排出することができる。
現像剤補給装置28に装着されたトナー収容容器71は、その内部に、現像装置23内に供給するためのトナーTを収容している。また、トナー収容容器71は、現像装置23へトナーTを供給するためのアジテータや搬送部材などを有している。このトナー収容容器71の構成例については後述する。 現像剤補給装置28は、現像装置23に新品のトナーTを供給する供給手段として機能する。具体的には、現像装置23に設置された図示しない磁気センサによって検知されるトナー濃度(現像剤G中のトナーの割合)の情報に基づいて、アジテータや搬送部材の回転駆動を行うと共にシャッタ機構の開閉動作を行う。これにより、現像剤供給手段としての現像剤補給装置28から現像装置23内にトナーTを適宜に供給する。
図2において、供給手段の一部を構成する供給管29は、現像剤補給装置28から供給されるトナーTを現像装置23内に確実に導くためのものである。すなわち、現像剤補給装置28から排出されたトナーTは、供給管29を介して、現像装置23内に供給される。
次に、感光体ドラム21上でおこなわれる作像プロセスについて説明する。
図2を参照して、感光体ドラム21が反時計方向に回転駆動されると、まず、帯電部22の位置で感光体ドラム21の表面が一様に帯電される。その後、帯電された感光体ドラム21表面は、露光光Lの照射位置に達して、書込み部2による露光工程がおこなわれる。すなわち、露光光Lの照射によって感光体ドラム21上を画像情報に応じて選択的に除電することで、照射されなかった非画像部の電位との差(電位コントラスト)を発生させて静電潜像を形成する。なお、この露光工程は、感光体ドラム21の感光層中で電荷発生物質が光を受けて電荷を発生して、このうち正孔が感光体ドラム21表面の帯電電荷と打ち消しあうものである。
その後、潜像が形成された感光体ドラム21表面は、現像装置23との対向位置に達する。感光体ドラム21上の静電潜像は、現像ローラ23a1、23a2上の磁気ブラシと接触して、磁気ブラシ中の負帯電されたトナーTが付着されて可視化される。
詳しくは、上方の現像ローラ23a1の磁極による磁力で汲み上げられた現像剤Gは、ドクターブレード23cによって適量化された後に、感光体ドラム21との対向部である現像領域(2つの現像ローラ23a1、23a2と感光体ドラム21との対向領域である。)に搬送される。現像領域において穂立ちされたキャリアCが感光体ドラム21を摺擦する。このとき、キャリアCに混合されているトナーTは、キャリアCとの摩擦によって負帯電されている。これに対して、キャリアCは正帯電されている。図示しない電源部から現像ローラ23a1、23a2に対して、所定の現像バイアスが印加される。これによって、現像ローラ23a1、23a2と感光体ドラム21との間に電界が形成されて、負帯電されたトナーTが電界によって感光体ドラム21上の画像部にのみ選択的に付着してトナー像を形成する。
その後、トナー像が形成された感光体ドラム21表面は、転写ベルト30及び転写ローラ24との対向位置に達する。そして、このタイミングに合わせてその対向位置に搬送された被転写材P上に、感光体ドラム21上のトナー像が転写される。このとき、転写ローラ24には、所定の電圧が印加されている。
その後、トナー像が転写された被転写材Pは、定着部66を通過して、排出ローラ69から装置外部に排出される。
一方、転写工程時に被転写材Pに転写されずに感光体ドラム21上に残留したトナーT(未転写トナー)は、感光体ドラム21上に付着したままクリーニング部25との対向部に達する。そして、感光体ドラム21上の未転写トナーは、クリーニング部25で除去・回収される。その後、感光体ドラム21表面は、図示しない除電部を通過して、感光体ドラム21における一連の作像プロセスが終了する。
次に、上記構成の画像形成装置1における現像装置23に補給されるトナーを収容するトナー収容容器(トナーカートリッジ)71について詳細に説明する。なお、本実施形態では、トナー収容容器71内のトナーは、現像剤補給装置28を介して現像装置23を補給しているが、現像剤補給装置28を介さずに現像装置23に直接補給するように構成してもよい。
図3及び図4は、トナー収容容器71の内部構造の一例を示す説明図である。図3は、トナー収容容器71の攪拌部材としてのアジテータ及び搬送部材としての搬送スクリュの各回転軸に垂直な断面図である。また、図4は、トナー収容容器71のアジテータ及び搬送スクリュの各軸に平行な断面図である。また、図5は、トナー収容容器71のより具体的な内部構造の一例を示す説明図である。図5(a)はトナー収容容器71のアジテータ及び搬送スクリュの各回転軸に垂直な断面図であり、(b)はトナー収容容器71の内部構造の斜視図である。
図3に示すように、トナー収容容器71は、容器本体71Aと、容器本体71A内に架設される搬送部材としての搬送スクリュ72と、攪拌部材としてのアジテータ73とを備えている。アジテータ73は、容器本体71A内で搬送スクリュ72と平行に配設されている。
アジテータ73は、軸部731と、軸部731と一体で成型された接続部としての骨部734と、骨部734に取り付けられた羽部732とを備えている。羽部732は、骨部734を介して軸部731に支持されている。また、アジテータ73は、図示しない駆動手段によって駆動され、搬送スクリュ72と平行に配設された軸部731と一体で回転し、容器本体71A内の粉体としてのトナーを攪拌しながら搬送スクリュ72に向けて移動させるように搬送する。また、アジテータ73の軸部731と骨部734とは剛性を有する剛体である。また、アジテータ73の羽部732は可撓性を有しているため、羽部732が容器本体71Aの内壁と接触することにより羽部732が撓みながら、アジテータ73が回転する。
アジテータ73の剛性を有する剛体である軸部731及び骨部734は、金属などで一体的に形成するのが簡便で好ましいが、他の材料あるいは製造方法であってもよい。また、可撓性を有する羽部732は、剛性の低い材質で製造することが望ましい。例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、又は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)などから成るシート等の可撓性有する材質が望ましい。この羽部732の厚さは、約50[μm]〜500[μm]程度が好ましく、より好ましくは100[μm]〜300[μm]が好適である。
なお、アジテータ73は、上述したように軸部731及び骨部734と、羽部732とを別部材で構成しているが、樹脂材料を用いて射出成型機により一体成型してもよい。この一体成型のアジテータ73の構成については後述する。また、アジテータ73は、マイラなどで羽部732を製造する場合には、骨部734や後述の脚部733を設けなくてもよく、この場合には、マイラを軸線に傾斜させて軸部731に取り付ければよい。
図4に示すように、容器本体71Aには、トナーを排出する排出口74と、排出口74の上方には囲い部材75とが設けられている。囲い部材75は、少なくとも排出口を覆っている。囲い部材75を設けることで、排出口74が開状態となっても、搬送スクリュ72が止まっているのにもかかわらず、勝手にトナーが排出されるのを防止することができる。
アジテータ73は、囲い部材75の上方に位置する第1の攪拌部73Aと、搬送スクリュ72の囲い部材75で覆われていない露出部分の上方に位置する第2の攪拌部73Bとを有する。ここで、アジテータ73には、羽部732と骨部734とを接続する接続部としての脚部733を形成してもよく、この脚部733は可撓性を有していてもよい。
また、搬送スクリュ72は、画像形成装置1が設置された状態の重力方向に平行な方向である鉛直方向(図3中の上下方向)におけるアジテータ73より下方に設置されている。
搬送スクリュ72とアジテータ73とは、例えば、画像形成装置1本体の同じ駆動源(モータ)からアイドラギヤなどの駆動伝達機構を介して駆動することができる。それぞれの回転速度は、例えば、搬送スクリュ72が250[rpm]、アジテータ73が30[rpm]に設定されている。
なお、トナー収容容器71の上面にはトナーを充填するためのトナー充填口71Bが設けられている。このトナー充填口71Bに取り付けられている蓋部としてのトナー補充キャップ71Cを取り外すことにより、トナー収容器71にトナーを補充して充填することができる。
次に、アジテータ73の構成について詳細に説明する。
図6はアジテータ73の正面図、図7はアジテータ73の羽部732近傍の部分拡大斜視図、図8は羽部732近傍の部分拡大図、図9は脚部733近傍の部分拡大図、図10はアジテータ73の断面の拡大図である。
図6〜図10に示すアジテータ73は、同一種類の樹脂材料を用いて射出成型機で一体成型して製造したものである。このようにアジテータ73は一体成型されているため、軸部731に回転力を加えることで、骨部734、脚部733a〜k及び羽部732a〜eが一体で回転する。
また、アジテータ73を構成する樹脂材料としては、例えば、PP(ポリプロピレン)を使用することができる。樹脂材料としてPPを用いることで、金型を適宜設計し、各部の形状、例えば厚さや長さなどの形状により、剛性を有する部分と、可撓性を有する部分とを制御して形成することができる。
図6において、高い剛性を必要とする部分を軸部731及び骨部734とした。具体的には、軸部731は高い剛性を必要とするため、直径φDは例えば5[mm]以上が望ましい。本実施形態では直径φDを6[mm]とした。また、骨部734は高い剛性を必要とするため、その骨部厚み734thは例えば1.5[mm]以上が望ましい。本実施形態では骨部厚み734thを1.5[mm]とした。
一方、可撓性を必要とする部分を脚部733a〜k及び羽部732a〜eとした。具体的には、脚部733a〜kは可撓性を持たせるため、図6の紙面と直交する方向の脚部厚みは1.0[mm]以下が望ましい。本実施形態では脚部厚みを0.7[mm]とした。また、羽部732a〜eは可撓性を持たせるため、図6の紙面と直交する方向の羽部厚みは0.5[mm]以下が望ましい。本実施形態では羽部厚みを0.25[mm]とした。
図8に示すように、脚部733g〜iと羽部732dとを合わせた長さLは、長いほど可撓性が増加するため、例えば35[mm]以上が望ましい。しかし、長すぎると成型性に問題が生じるおそれがあるため、本実施形態では52[mm]とした。また、脚部733g〜iと羽部732dとの長さの比率については、脚部733g〜iが長いほど可撓性が増す。これに対して、羽部732dが長いほどトナー搬送性が増すが、それに伴い回転時に軸部731にかかるトルクが増加する。これらを考慮して、本実施形態では、脚部733g〜iの長さL1を32.3[mm]とし、羽部732dの長さL2を19.7[mm]とした。
羽部732の形状は、容器本体71Aの内壁面の形状に合わせた形状としている。この羽部732の形状は、例えば図6に示すように、羽部732dのような単純な長方形に限らず、羽部732aのようにより複雑な平面形状へと変更可能である。また、羽部732の枚数は適宜設定することができる。本実施形態では、羽部732の形状を容器本体71Aの内壁面の形状に適合させる過程で羽部732a〜eを5枚に分割した。また、1枚当たりの羽部732を支持する脚部733の本数に上限はないが、多いほど柔軟性(可撓性)が低下するため、10〜20[mm]程度の間隔で、1枚当たり2本以上設置することが望ましい。
なお、脚部733及び羽部732は、図6の例では設置していない骨部734の各部分にも配置することが可能である。
脚部733は可撓性を有し柔軟な構造であり、曲げても折れない性質を持つ重要な部分である。この脚部733についてさらに詳細に説明する。
図7に示すように、脚部733g〜iを曲げた際に、脚部733g〜iと骨部734との境界の隅部に大きな応力集中が生じるため、この部分に隅Rを付加した形状となっている。
また、図8に示すように、脚部733g〜iの幅Wは、小さすぎると強度が不足し、逆に大きすぎるとトナー攪拌時に軸部731にかかるトルクが増加するため、例えば2〜5[mm]が好ましい。
また、図9に示すように、脚部733gの幅Wは、羽部732dに近いほど小さく、骨部734に近いほど大きくなるように連続的に変化させる。この度合いは、図9中の角度θを1[度]〜3[度]とする程度が好ましい。これは、仮に脚部733gの幅Wが一定値の場合、脚部733gを曲げた際の脚部733gにかかる応力は、羽部732dよりも骨部734に近いほど大きくなるため、骨部734と脚部733gの境界近傍で脚部733gが折れやすくなるおそれがある。本実施形態のように脚部733gの幅Wが骨部734に近いほど大きくすれば、脚部733gを曲げた際に脚部733gに生じる応力は分散されて均一に分布するようになり、曲げても折れにくくなる。
また、図4及び図10に示すように、囲い部材75と接触する羽部732の脚部733の太さを異ならせた構成としてもよい。つまり、図4において、排出口74との距離が近い側の脚部733を太く、一方、排出口74との距離が遠い反対側の脚部733を細くしたアジテータ73としてもよい。
脚部733の太さを異ならせることで、アジテータ73が回転して囲い部材75にアジテータ73の羽部732が接触した際の羽部732および脚部733の変形が脚部733の太い側と細い側とで異なる。これにより、脚部733の太い側の変形は少なく、脚部733の細い側の変形は大きくなる。脚部733の太い側は変形が少なく、脚部733の細い側は変形が大きくなることで、図10に示すように、羽部732は軸部731の軸中心に対して傾斜が形成される。羽部732に傾斜が形成されることで囲い部材75の上方のトナーは排出口74とは逆の方向に搬送され、搬送スクリュ72にトナーが取り込まれる。そのため、囲い部材75の上方のトナーがアジテータ73により搬送スクリュ72に搬送されるため、囲い部材75の上方のトナー残量を少なくでき、トナー収容容器71から排出できないトナー残量を低減することができる。
本実施形態では、トナー収容容器71の排出口74から排出されたトナーは現像剤補給装置28を介して現像装置23に補給される。トナー収容容器71内のトナーが消費されて交換が必要となった場合であっても、現像剤補給装置28にはトナーTが蓄えられているため、画像形成装置1を停止せずにトナー収容容器71を交換することが可能となる。なお、前述のように、現像剤補給装置28を介さずに直接トナー収容容器71から現像装置23にトナーTを補給してもよい。
また、本実施形態では、図10に示すように、羽部732を傾斜した状態とすることで、確実に囲い部材75上のトナーを搬送スクリュ72に向けて移動させて搬送することができる。軸部731の軸中心に対して、囲い部材75に接触する羽部732の脚部733を回転方向で異ならせて配置して、囲い部材75に接触する羽部732を予め傾斜させてもよい。このように予め羽部732を傾斜させることで、羽部732が囲い部材75に接触すると傾斜が大きくなる。しかも、長期間アジテータ73を使用して容器本体71Aの内壁面と接触することでアジテータ73が癖付いたとしても、囲い部材75上のトナーを搬送スクリュ72に搬送することができ、トナー収容容器71内のトナー残量を低減することができる。
なお、アジテータ73の形状は、上述したような軸部731に対して羽部732が対称に2組設けられる構成に限らず、図11及び図12に示すように、羽部732が1組設けられた構成であってもよい。この構成によれば、アジテータ73のコストダウンを図ることができる。
また、アジテータ73の形状は、図13及び図14に示すように、軸部731に対して羽部735,736のように4組設けられた構成であってもよい。この構成によれば、現像剤の攪拌を促進させることができる。
図15は、他の構成例に係る現像剤補給装置の説明図であり、現像剤補給装置28にトナー収容容器(トナーカートリッジ)71が装着された状態を示している。なお、図2と同様な部分については同じ符号を付し、説明を省略する。
図15において、トナー収容容器71が装着される容器装着部としてのホルダー部281は、受入部281A、テーパー部281B、排出通路281C、排出口281D、開閉部材としてのスライドシャッター281Eなどを備えている。受入部281Aは、トナー収容容器71から送り込まれたトナーを受け入れる。テーパー部281Bは、その内壁の水平方向における径が下方にいくに従って小さくなるように、トナー受入部281Aの底面側に設けられている。排出通路281Cは、テーパー部281Bの下方先端側に形成され、排出口281Dは、その排出通路281Cの下方先端部に形成されている。スライドシャッター281Eは、ホルダー部281の底部外壁にスライド移動可能に設けられており、初期状態では排出口281Dとの対向位置に待機しており、排出口281Dを塞いでいる。
現像剤補給装置28にトナー収容容器71が装着される際には、例えばトナー収容容器71が画像形成装置1の側面側から奥側に向けてスライド移動させられ、スライドシャッター281Eが排出口281Dを開放する位置に移動する。トナー収容容器71内からホルダー部281内に送り込まれたトナーは、ホルダー部281の受入部281A内を下方に移動し、更にテーパー部281Bの内壁面に沿って重力移動する。これにより、テーパー部281Bに続く排出通路281Cの入口に集められる。そして、排出通路281C内に進入した後、排出通路281Cの先端に設けられた排出口281Dを通って外部に排出される。
ホルダー部281の下方には、一時貯留部282が設けられている。ホルダー部281の排出口281Dから排出されたトナーは、自重によってこの一時貯留部282内に落下する。一時貯留部282は、内部のトナーの有無を検知する圧電式センサ等からなるトナー検知センサ282Aと、図示しない駆動源によって回転駆動されることによりトナー検知センサ282Aの検知部表面を清掃する回転清掃部材282Bなどを有している。回転清掃部材282Bは、回転軸部材上に立設せしめられたPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等からなる可撓性の清掃部材により、トナー検知センサ282Aの検知部表面に付着したYトナーを掻き取る。
一時貯留部282の底面には、供給管(トナー搬送管)92が接続されており、一時貯留部282の図示しないトナーは、自重によって供給管92内に送り込まれる。供給管92の先端部は、画像形成装置本体に装着されたプロセスカートリッジ20の現像装置23における第1剤収容部23eに連結している。供給管92内のトナーは、その供給管内に設けられたスクリュウ部材やオーガなどの図示しない回転搬送部材の回転駆動に伴って、現像装置23の第1剤収容部23eに向けて搬送される。
また、図15の現像剤補給装置28を備えた画像形成装置1において、図示しない制御部は、例えば次のようにトナーエンドを検知する。すなわち、制御部は、トナー収容容器71内の搬送部材やアジテータが回転駆動されているにもかかわらず、トナー検知センサ282Aからトナー検知信号が送られてこないことに基づいて、トナー収容容器71内のトナーエンドを検出する。トナーエンド検出時であっても、供給管92内にはトナーがまだ残っているので、しばらくの間はトナー収容容器71が交換されなくてもトナーを補給することができる。このように、一時貯留部282内のトナーの有無に基づいてトナー収容容器71内のトナーエンドを検出することで、トナー収容容器71にトナー検知センサを設けなくても、トナーエンドの時期を適切に検出することができる。
なお、上記各実施形態では、粉体収容容器が粉体としてのトナーTを収容するトナー収容容器(トナーカートリッジ)である場合について説明したが、本発明は、トナー以外の他の粉体を収容する粉体収容容器の場合にも適用することができる。
例えば、本発明は、トナーTとキャリア(磁性粒子)Cとを含む二成分現像剤Gを収容可能な粉体収容容器としての現像剤収容容器(剤カートリッジ)の場合にも適用することができる。
また、本発明は、上記現像剤収容容器(剤カートリッジ)を着脱可能な、プレミックス現像方式を採用した画像形成装置にも適用できる。この画像形成装置では、新品の二成分現像剤Gが収容された現像剤収容容器(剤カートリッジ)が装着される。そして、この新品のキャリアを含む二成分現像剤Gの現像剤収容容器(剤カートリッジ)から現像装置23への補給や、劣化した二成分現像剤の現像装置23から剤貯留容器70への排出を適宜に行うように構成してもよい。なお、この場合、補給対象の新品の現像剤GにおけるキャリアCに対するトナーTの混合率(トナー濃度)は比較的高く設定してもよい。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
トナーTなどの粉体を排出する排出口74を有する容器本体71Aと、容器本体71A内の粉体を排出口74に向けて搬送する搬送スクリュ72などの搬送部材と、前記搬送部材の鉛直方向上方に配置され容器本体71A内の粉体を攪拌するアジテータ73などの攪拌部材と、前記搬送部材の排出口74近傍に位置する部分を覆う囲い部材75と、を備えたトナー収容容器71などの粉体収容容器であって、前記攪拌部材は、囲い部材75の上方に位置する第1の攪拌部73Aと、前記搬送部材の囲い部材75で覆われていない露出部分の上方に位置する第2の攪拌部73Bと、を有し、前記攪拌部材の第1の攪拌部73Aは、囲い部材75の上方に位置する粉体を攪拌しながら搬送部材の露出部分に向けて搬送するように構成されている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、搬送部材72の鉛直方向上方に配置され容器本体71A内の粉体を攪拌する攪拌部材が、搬送部材の排出口74近傍に位置する部分を覆う囲い部材75の上方に位置する第1の攪拌部73Aを有している。この第1の攪拌部73Aにより、囲い部材75の上方に位置する粉体を攪拌しながら、搬送部材の囲い部材75で覆われていない露出部分に向けて移動させるように搬送する。このように搬送部材の露出部分に搬送された粉体は、搬送部材で排出口74に向けて搬送され、排出口74から排出される。従って、囲い部材75の上方に粉体が滞留しなくなり、粉体収容容器の粉体の残量を低減することができる。よって、搬送部材の排出口近傍に位置する部分を覆う囲い部材を設けた場合であっても、粉体残量を低減することができる。
(態様B)
上記態様Aの粉体収容容器において、アジテータ73などの攪拌部材を回転駆動する駆動源や駆動伝達機構などの駆動手段を備え、攪拌部材は、前記駆動手段で回転駆動される軸部731を有し、前記攪拌部材の第1の攪拌部73Aは、トナーTなどの粉体を攪拌しながら前記搬送部材の露出部分に向けて搬送するように軸部731に支持された羽部732を有する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、回転駆動された攪拌部材の第1の攪拌部73Aの軸部731に支持された羽部732により、トナーTなどの粉体を攪拌しながら搬送部材の露出部分に向けて搬送することができる。このように攪拌部材を回転駆動することにより、囲い部材75の上方における粉体の滞留を防止できる。
(態様C)
上記態様Bの粉体収容容器において、攪拌部材の第1の攪拌部73Aの羽部732は、前記囲い部材に接触するように設けられている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、囲い部材75の表面に付着しているトナーTなどの粉体を掻き取るように除去しつつ、攪拌しながら搬送部材の露出部分に向けて搬送することができる。従って、囲い部材75の上方における粉体の滞留をより確実に防止できる。
(態様D)
上記態様B又はCの粉体収容容器において、攪拌部材の第1の攪拌部73Aの羽部732は、軸部731の軸方向に対して傾斜している。
これによれば、上記実施形態について説明したように、攪拌部材を回転駆動することにより、攪拌部材の第1の攪拌部73A及びその周辺にあるトナーT等の粉体を、羽部732で攪拌部材の回転方向に移動させて攪拌しつつ、その羽部732で囲い部材75の上方における粉体を搬送部材の露出部分に向けて搬送することができる。よって、羽部732を有する攪拌部材を回転させるという簡易な構成で、粉体の攪拌と搬送部材の露出部分への搬送とを良好に行うことができる。
(態様E)
上記態様B乃至Dのいずかにおいて、攪拌部材の第1の攪拌部73Aは、軸部731と羽部732とを接続する複数の脚部733などの接続部が軸部731の軸方向における複数箇所それぞれに設けられ、前記複数の接続部のうち排出口74に近い箇所に設けられた接続部は排出口74から遠い箇所に設けられた接続部よりも太い。
これによれば、上記実施形態について説明したように、攪拌部材を回転させたとき、複数の接続部のうち排出口74に近い箇所に設けられた接続部の変形が小さく、排出口74から遠い箇所に設けられた接続部の変形が大きくなる。これにより、複数の接続部によって軸部731に接続された羽部732の粉体に接する面は、粉体を搬送部材の露出部分に向けて搬送するように傾斜する。このように攪拌部材を回転させることで羽部732が自動的に傾斜させ、囲い部材75の上方における粉体を搬送部材の露出部分に向けて確実に搬送することができる。
(態様F)
上記態様B乃至Eのいずれかにおいて、前記攪拌部材の第1の攪拌部73A及び第2の攪拌部73Bはそれぞれ、軸部731に支持された羽部732と、軸部731と羽部とを接続する脚部733などの接続部と、を有し、軸部731は剛性を有し、羽部732及び接続部はそれぞれ可撓性を有する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、軸部731が剛性を有することにより、攪拌部材の回転駆動時における軸部の変形が小さくなるので、攪拌部材を良好に回転駆動することができる。また、羽部732及び接続部はそれぞれ可撓性を有することにより、攪拌部材の回転駆動時に羽部732が容器本体の内壁や周囲の部材などに接触しても、羽部732及び接続部が撓むことができる。従って、攪拌部材を良好に回転駆動することができるとともに、羽部732が容器本体の内壁や周囲の部材などに接触することによる容器本体の内壁などの損傷を防止できる。
(態様G)
上記態様A乃至Fのいずれかにおいて、アジテータ73などの攪拌部材は、単一の材料により一体成型されている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、複数の部材を組み立てて攪拌部材を製造する場合に比べ、組み立てコストや部品管理コストなどの部品製造コストを低減することができる。
(態様H)
上記態様A乃至Gのいずれかにおいて、攪拌部材の羽部732の厚さが0.1[mm]以上及び0.5[mm]以下である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、羽部732の厚さが0.1[mm]より小さすぎると構造上の強度を保つことができない。また、製造が困難となる。一方、羽部732の厚さが0.5[mm]より大きすぎると、羽部732が撓み難くなって粉体の攪拌が不十分となってしまう。本態様Hでは、攪拌部材の羽部732の厚さが0.1[mm]以上及び、0.5[mm]以下であるので、構造上の強度を保ちつつ、撓んで粉体を良好に攪拌することができる。
(態様I)
上記態様E乃至Hのいずれかにおいて、脚部733などの接続部は、円柱状又は直方体状の形状を有し、その直径又は厚みは0.5[mm]以上及び1.0[mm]以下である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、接続部の直径又は厚みが0.5[mm]より小さすぎると構造上の強度を保つことができない。一方、接続部の直径又は厚みが1.0[mm]より大きすぎると、必要な可撓性が得られない。本態様Iでは、接続部が円柱状又は直方体状を有し、その直径又は厚みが0.5[mm]以上及び1.0[mm]以下であるので、構造上の強度を保ちつつ、必要な可撓性を得ることができる。
(態様J)
上記態様A乃至Iのいずれかにおいて、アジテータ73などの攪拌部材の材質はポリプロピレンである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、攪拌部材の材質をポリプロピレン(PP)とすることで、各部の形状、例えば厚さや長さなどの形状により、剛性を有する部分と、可撓性を有する部分とを制御して形成することができる。特に、射出成型機による一体成型の場合に、ポリプロピレンを用いることが好ましい。
(態様K)
上記態様B乃至Jのいずれかにおいて、アジテータ73などの攪拌部材は、トナーTなどの粉体を攪拌しながら搬送するように軸部731に支持された複数の羽部732を有し、複数の羽部732のうち、一部の羽部は、容器本体71Aの内面に接触する長さを有し、他の羽部は、前記一部の羽部よりも短い長さを有する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、各羽部732が同じ長さの場合に比して、搬送部材の周囲の粉体が羽部732による力を受ける時間間隔が短くなる。これにより、羽部732による力を受けて粉体が搬送部材による搬送領域に移動して排出口から排出される排出量が安定する。
更に、攪拌部材の一部の羽部732を容器本体71Aの内面に接触させ、その内面上における粉体を、搬送部材の囲い部材75で覆われていない露出部分に向けて確実に移動させることができる。また、攪拌部材の他の羽部732については、容器本体71Aの内面に接触しないようにすることができるため、攪拌部材の回転の負荷の増加を抑えることができる。従って、排出口から排出される排出量が更に安定する。
(態様L)
上記態様Kにおいて、前記他の羽部732は、搬送スクリュ72などの搬送部材に接触する長さを有する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、搬送部材の周囲に存在している粉体を搬送部材による搬送領域に確実に移動させて排出口から排出させることができる。
(態様M)
上記態様K又はLにおいて、前記長さが異なる羽部732が軸部731の周方向に交互に設けられている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、搬送部材の周囲の粉体が羽部732による力を連続的に受けることがなくなるので、羽部732による力を受けて粉体が搬送部材による搬送領域に移動して排出口から排出される排出量がより安定する。
(態様N)
上記態様B乃至Mのいずれかにおいて、搬送スクリュ72などの搬送部材を回転駆動するモータなどの駆動源、ギヤなど駆動源などの駆動手段を備え、アジテータ73などの攪拌部材の回転速度は搬送部材の回転速度よりも低い。
これによれば、上記実施形態について説明したように、攪拌部材が容器本体の内壁面などに接触する場合でも、その接触することによる粉体の凝集物の生成が増加するのを抑制することとができる。
(態様O)
上記態様A乃至Nにおいて、トナーからなる一成分現像剤、又は、トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤が収容されている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、搬送部材の排出口近傍に位置する部分を覆う囲い部材を設けた場合であっても、一成分現像剤又は二成分現像剤の残量を低減することができる。
(態様P)
感光体ドラム21などの像担持体と、像担持体に潜像を形成する帯電部22及び書込み部2などの潜像形成手段と、像担持体の潜像を現像する現像装置23などの現像手段と、現像手段に供給される現像剤を収容した現像剤収容容器とを備えた画像形成装置1であって、前記現像剤収容容器として、上記態様A乃至Nのいずれかの粉体収容容器を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、現像剤収容容器における一成分現像剤又は二成分現像剤の残量を低減することができる。
1 画像形成装置
2 書込み部
21 感光体ドラム
22 帯電部
23 現像装置
28 現像剤補給装置
71 トナー収容容器
71A 容器本体
72 搬送スクリュ
73 アジテータ
73A 第1の攪拌部
73B 第2の攪拌部
731 アジテータの軸部
732 アジテータの羽部
733 アジテータの脚部
734 アジテータの骨部
74 排出口
75 囲い部材
G 現像剤
T トナー
C キャリア
特開2008−197636号公報

Claims (17)

  1. 粉体を排出する排出口を有する容器本体と、前記容器本体内の粉体を前記排出口に向けて搬送する搬送部材と、前記搬送部材の鉛直方向上方に配置され前記容器本体内の粉体を攪拌する攪拌部材と、前記搬送部材の前記排出口近傍に位置する部分を覆う囲い部材と、を備えた粉体収容容器であって、
    前記攪拌部材は、前記囲い部材の上方に位置する第1の攪拌部と、前記搬送部材の前記囲い部材で覆われていない露出部分の上方に位置する第2の攪拌部と、を有し、
    前記攪拌部材の第1の攪拌部は、前記囲い部材の上方に位置する粉体を攪拌しながら前記搬送部材の露出部分に向けて搬送するように構成されていることを特徴とする粉体収容容器。
  2. 請求項1の粉体収容容器において、
    前記攪拌部材を回転駆動する駆動手段を備え、
    前記攪拌部材は、前記駆動手段で回転駆動される軸部を有し、
    前記攪拌部材の第1の攪拌部は、粉体を攪拌しながら前記搬送部材の露出部分に向けて搬送するように前記軸部に支持された羽部を有することを特徴とする粉体収容容器。
  3. 請求項2の粉体収容容器において、
    前記攪拌部材の第1の攪拌部の羽部は、前記囲い部材に接触するように設けられていることを特徴とする粉体収容容器。
  4. 請求項2又は3の粉体収容容器において、
    前記攪拌部材の第1の攪拌部の羽部は、前記軸部の軸方向に対して傾斜していることを特徴とする粉体収容容器。
  5. 請求項2乃至4のいずれかの粉体収容容器において、
    前記攪拌部材の第1の攪拌部は、前記軸部と前記羽部とを接続する複数の接続部が前記軸部の軸方向における複数箇所それぞれに設けられ、
    前記複数の接続部のうち前記排出口に近い箇所に設けられた接続部は前記排出口から遠い箇所に設けられた接続部よりも太いことを特徴とする粉体収容容器。
  6. 請求項2乃至5のいずれかの粉体収容容器において、
    前記攪拌部材の第1の攪拌部及び第2の攪拌部はそれぞれ、前記軸部に支持された羽部と、前記軸部と前記羽部とを接続する接続部と、を有し、
    前記軸部は剛性を有し、前記羽部及び前記接続部はそれぞれ可撓性を有することを特徴とする粉体収容容器。
  7. 請求項6の粉体収容容器において、
    前記接続部の幅又は太さは、前記羽部との境界から前記軸部との境界にかけて連続的に増加していることを特徴とする粉体収容容器。
  8. 請求項1乃至7のいずれかの粉体収容容器において、
    前記攪拌部材は、単一の材料により一体成型されていることを特徴とする粉体収容容器。
  9. 請求項1乃至8のいずれかの粉体収容容器において、
    前記攪拌部材の前記羽部の厚さは0.1[mm]以上及び0.5[mm]以下であることを特徴とする粉体収容容器。
  10. 請求項5乃至9のいずれかの粉体収容容器において、
    前記接続部は、円柱状又は直方体状の形状を有し、その直径又は厚みは0.5[mm]以上及び1.0[mm]以下であることを特徴とする粉体収容容器。
  11. 請求項1乃至10のいずれかの粉体収容容器において、
    前記攪拌部材の材質はポリプロピレンであることを特徴とする粉体収容容器。
  12. 請求項2乃至11のいずれかの粉体収容容器において、
    前記攪拌部材は、粉体を攪拌しながら搬送するように前記軸部に支持された複数の羽部を有し、
    前記複数の羽部のうち、一部の羽部は、前記容器本体の内面に接触する長さを有し、他の羽部は、前記一部の羽部よりも短い長さを有することを特徴とする粉体収容容器。
  13. 請求項12の粉体収容容器において、
    前記他の羽部は、前記搬送部材に接触する長さを有することを特徴とする粉体収容容器。
  14. 請求項12又は13の粉体収容容器において、
    前記長さが異なる羽部が前記軸部の周方向に交互に設けられていることを特徴とする粉体収容容器。
  15. 請求項2乃至14のいずれかの粉体収容容器において、
    前記搬送部材を回転駆動する駆動手段を備え、
    前記攪拌部材の回転速度は前記搬送部材の回転速度よりも低いことを特徴とする粉体収容容器。
  16. 請求項1乃至15のいずれかの粉体収容容器において、
    トナーからなる一成分現像剤、又は、トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤が収容されていることを特徴とする粉体収容容器。
  17. 像担持体と、前記像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、前記像担持体の潜像を現像する現像手段と、前記現像手段に供給される現像剤を収容した現像剤収容容器とを備えた画像形成装置であって、
    前記現像剤収容容器として、請求項1乃至15のいずれかの粉体収容容器を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016053703A (ja) * 2014-09-03 2016-04-14 株式会社リコー トナー補給装置及びこれを備える画像形成装置
JP2018036421A (ja) * 2016-08-30 2018-03-08 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 現像剤容器およびこれを備える画像形成装置

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