JP2013184974A - メイラード反応抑制剤及びその利用 - Google Patents
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Abstract
【課題】アミノ基をもつ物質の糖化変性を防止してAGEs形成を阻害するメイラード反応抑制剤を開発し、該剤を有効活用することができる組成物や方法を提供する。
【解決手段】
アカショウマ根茎の水性抽出物及び/又はツバキ種子の水性抽出物を有効成分としてなるメイラード反応抑制剤、糖化物生成阻害剤又はAGEs形成阻害剤。該剤を配合してなる経口組成物又は皮膚外用剤。前記抽出物又は剤を経口摂取する皮膚美容方法。
【選択図】なし
【解決手段】
アカショウマ根茎の水性抽出物及び/又はツバキ種子の水性抽出物を有効成分としてなるメイラード反応抑制剤、糖化物生成阻害剤又はAGEs形成阻害剤。該剤を配合してなる経口組成物又は皮膚外用剤。前記抽出物又は剤を経口摂取する皮膚美容方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、特定の植物を利用してなるメイラード反応抑制剤及びその利用に関する。
メイラード反応(Maillard reaction)は、グルコース等の還元糖のカルボニル基とアミノ化合物(アミノ酸、ペプチド及びタンパク質等)のアミノ基とが縮合するものであり、糖とタンパク質を加熱したとき等において生じることが知られている。メイラード反応は褐変反応(browning reaction)、アミノカルボニル反応、糖化反応、グリケーション等とも言われている。褐色物質(メラノイジン)を生成する代表的な非酵素的反応である。例えば、食品工業において、飲食品の加工や貯蔵の際に生じる、製品の着色、香気成分の生成、抗酸化性成分の生成等に関わる反応であり、製品の製造工程及び品質管理上非常に重要な要素とされてきた。また、メイラード反応の進行に伴う褐変化や風味の変化は食品の加熱履歴や貯蔵時間と相関することから、鮮度低下や品質劣化の指標にもなっている。
1960年代になると、生体反応としてのタンパク質糖化反応が注目されるようになり、その代表的な生成物であるヘモグロビンA1c(HbA1c)が血糖コントロール指標として糖尿病治療領域で臨床応用されるようになった。また、糖尿病状態では、血液中の糖濃度が高い状態で持続するためメイラード反応の進行が速く、終末糖化物質(Advanced glycation endproducts。以下、AGEsと略記することがある。)が生体内に多く蓄積され、糖尿病の合併症を併発する誘因になると推測されている。さらに近年、タンパク質糖化反応は老化症状によっても同様のメイラード反応が進行して、例えば、皮膚の角質層機能を傷害し、コラーゲンのマトリックス構造を破壊し、皺や染み等の発生や増加の原因となっており、皮膚美容の面からの検討も必要とされている。また、認知症、癌、高血圧、動脈硬化症、骨疾患等にも関与していることが明らかになりつつあり、食品、糖尿病をはじめとする医薬品、化粧品等の分野やその他の分野でも研究・開発の取り組みが展開されている。
このような観点から、メイラード反応は飲食品の品質に大きな影響を与えるだけでなく、生体においても様々な疾病に関与することが知られている。従って、生体内におけるAGEsを処置することにより、糖尿病及びその合併症や、肌の皺と染み、認知症、癌、高血圧、動脈硬化、骨疾患等の発症・進行を防ぐことが期待される。このためには(1)メイラード反応の阻害又はAGEsの生成を阻害するAGEs形成阻害物質、(2)生成したAGEsを分解するAGEs分解促進剤、(3)AGEs受容体拮抗物質等の研究開発が考えられる。
メイラード反応の阻害又は抑制能を有する物質として、アミノグアニジン、OPB−9195等の合成化合物が知られており、これらの臨床実験が実施されている。例えば、アミノグアニジンは、in vitro試験において糖化反応によるAGEsの生成抑制作用とタンパク質の架橋・重合形成の抑制作用や動物実験における腎症、網膜症、神経障害に対する予防・進展阻止効果が確認されている。しかし、貧血、肝障害、ビタミンB6欠乏症等の副作用があるため、実用化には課題を残している(非特許文献1)。さらに、天然由来植物原料のローマカミツレ、西洋サンザシ、ドクダミ、ブドウ葉の抽出物が抗糖化活性をもつことが報告されている(非特許文献2−4)。また、オウギ由来成分のアストラガロシド(astragaloside)がin vitro試験でメイラードの後期反応で生成される非蛍光性、非架橋性AGEsの一種であるNε−(カルボキシメチル)リジン[Nε−(carboxymethyl)lysine:CML]及び蛍光性AGEsの一種であるペントシジン(pentosidine)の生成を抑制することが認められている(非特許文献5)。
一方、AGEs分解促進物質としてN−フェナシルチアゾリウム(N−phenacylthiazolium)やN−フェナシル−4,5−ジメチルチアゾリウム(N−phenacyl−4,5−dimethylthiazolium)等が知られている(非特許文献6−7)。
しかしながら、副作用の懸念や多量の投与あるいは摂取の必要性等から実用的に利用し得るものがほとんど見当たらなかった。
一方、AGEs分解促進物質としてN−フェナシルチアゾリウム(N−phenacylthiazolium)やN−フェナシル−4,5−ジメチルチアゾリウム(N−phenacyl−4,5−dimethylthiazolium)等が知られている(非特許文献6−7)。
しかしながら、副作用の懸念や多量の投与あるいは摂取の必要性等から実用的に利用し得るものがほとんど見当たらなかった。
なお、ツバキ科植物(緑茶や紅茶等)やその抽出物に含まれるポリフェノールを糖尿病や糖尿病性腎症等の予防、治療に利用することが提案されている(特許文献1)。また、アカショウマについては次のことが公知である。すなわち、アカショウマやその抽出物が膵臓リパーゼ活性を阻害し、腸管からの脂肪吸収を抑制して体重増加を防止すること(特許文献2)、アカショウマエキスがメイラード反応生成物の分解を促進すること(特許文献3)。しかし、これらには、メイラード反応そのものの阻害については触れられていない。
Bolton W.K.等、Am.J.Nephrol.、第24巻、第32−40頁、2004年
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本発明は、アミノ基を有する物質の糖化(カルボニル化)変性を防止してAGEs形成を阻害するメイラード反応抑制剤を開発し、該剤を有効活用することができる組成物や方法を提供することを課題とした。
前記課題を解決するために、本発明者らは、メイラード反応を抑制又は阻害するための種々多様な素材について鋭意検討を重ねた結果、特定の植物を用いると極めて高いメイラード反応抑制効果が発現されること、また、これを飲食品、医薬品、化粧品、動物飼料等の産業分野において有効活用し得ることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の特徴は次の点にある。
(1)チダケサシ(Astilbe)属に属する植物及び/又はツバキ(Camellia)属ツバキ節に属する植物を有効成分として含有してなるメイラード反応抑制剤である。
(2)前記剤において、チダケサシ属の植物は、アカショウマ及び/又はトリアシショウマであり、その根茎を水及び/又は親水性有機溶媒で抽出して得られる抽出物であることが望ましい。
(3)前記剤において、ツバキ(Camellia)属ツバキ節に属する植物が、ヤブツバキ、ユキツバキ、リンゴツバキ、ホウザンツバキ、ホンコンツバキ、ピタールツバキ及び金花茶からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、その実若しくは種子を水及び/又は親水性有機溶媒で抽出して得られる抽出物であることが望ましい。
(4)前記ツバキの実又は種子は、予め脱脂処理されたものであることが望ましい。
(5)前記剤において、メイラード反応抑制はとりわけ糖化物の生成阻害に基づくものであることが望ましい。
(6)前記いずれかのメイラード反応抑制剤を配合してなる経口組成物又は皮膚外用剤である。
(7)次の(a)及び/又は(b)を経口で摂取若しくは投与することを特徴とする、皮膚の美容方法である。
(a)アカショウマ及び/又はトリアシショウマの根茎を水及び/又は親水性有機溶媒で抽出して得られる抽出物。
(b)ヤブツバキ、ユキツバキ、リンゴツバキ、ホウザンツバキ、ホンコンツバキ、ピタールツバキ及び金花茶からなる群から選ばれる1種又は2種以上の実若しくは種子の脱脂物を水及び/又は親水性有機溶媒で抽出して得られる抽出物。
(1)チダケサシ(Astilbe)属に属する植物及び/又はツバキ(Camellia)属ツバキ節に属する植物を有効成分として含有してなるメイラード反応抑制剤である。
(2)前記剤において、チダケサシ属の植物は、アカショウマ及び/又はトリアシショウマであり、その根茎を水及び/又は親水性有機溶媒で抽出して得られる抽出物であることが望ましい。
(3)前記剤において、ツバキ(Camellia)属ツバキ節に属する植物が、ヤブツバキ、ユキツバキ、リンゴツバキ、ホウザンツバキ、ホンコンツバキ、ピタールツバキ及び金花茶からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、その実若しくは種子を水及び/又は親水性有機溶媒で抽出して得られる抽出物であることが望ましい。
(4)前記ツバキの実又は種子は、予め脱脂処理されたものであることが望ましい。
(5)前記剤において、メイラード反応抑制はとりわけ糖化物の生成阻害に基づくものであることが望ましい。
(6)前記いずれかのメイラード反応抑制剤を配合してなる経口組成物又は皮膚外用剤である。
(7)次の(a)及び/又は(b)を経口で摂取若しくは投与することを特徴とする、皮膚の美容方法である。
(a)アカショウマ及び/又はトリアシショウマの根茎を水及び/又は親水性有機溶媒で抽出して得られる抽出物。
(b)ヤブツバキ、ユキツバキ、リンゴツバキ、ホウザンツバキ、ホンコンツバキ、ピタールツバキ及び金花茶からなる群から選ばれる1種又は2種以上の実若しくは種子の脱脂物を水及び/又は親水性有機溶媒で抽出して得られる抽出物。
本発明のメイラード抑制剤は、その主たる有効成分が植物由来のものであり、安全性に優れており、タンパク質やペプチド等のアミノ基を有する物質の糖化(グリケーション)を強く阻害し、糖化物の生成を防止して、AGEsの形成を抑制する効果を奏する。このため、本発明のメイラード反応抑制剤を配合した組成物は、これを飲食品、化粧品、医薬品等の分野において、前述の問題点や弊害を予防、改善あるいは治療するために有効活用することが可能となる。
次に、本発明を実施する態様について詳細に説明する。
本発明のメイラード反応抑制剤を製造するための代表的な原料は表1に示す植物である。前記剤は、チダケサシ(Astilbe)属に属する植物とツバキ(Camellia)属ツバキ節に属する植物とのいずれか一方又は両方を有効成分として含有してなることを特徴するものである。
チダケサシ属の植物はユキノシタ科に分類され、その代表例としてアカショウマ(学名:Astilbe thunbergii)を挙げることができる。アカショウマは日本の山地にも自生する多年草で、その根茎を赤升麻とよび、古来より下熱、解毒、消炎等の目的で升麻(キンポウゲ科のサラシナショウマ:Cimicifuga simplex WORMSKJORD等)の代用品として用いられてきた。
本発明に係るチゲタサシ属の植物の例として、Astilbe chinensis、A.austrosinensis、A.thunbergii、A.thunbergii(SIEB.et ZUCC.)Miq.:アカショウマ、A.thunbergii(SIEB.et ZUCC.)MIQ.var.congesta BOISS.(=A.odontophylla MIQ.):トリアシショウマ、A.polyandra、A.grandis、A.rivularis、A.japonica(MORR.et DECNE.)A.GRAY:アワモリショウマ、A.micro−phylla KNOLL:チダケサシ等を挙げることができる。このうち、アカショウマ及び/又はトリアシショウマが好適に用いられる。
本発明で用いるアカショウマ等のチダケサシ属植物の態様は、該植物の任意の部位でも差し支えないが、根及び/又は根茎が望ましく、生の根及び/又は根茎そのもの、これに乾燥、細断あるいは粉砕等の加工処理を施したもの、これらを溶媒で抽出処理した抽出液、該抽出液から溶媒を除いた抽出物、該抽出物にシリカゲル、ケイ酸マグネシウム、イオン交換樹脂、活性アルミナ、セルロース、活性炭等の吸着剤を用いたカラムクロマトグラフィーや溶剤分別等の精製処理を施した精製物のいずれでもよい。本発明のメイラード反応抑制剤を食品用途に使用する場合は、前記植物の根及び/又は根茎を乾燥し適宜に粉砕した粉末、該乾燥物の細断片や粉末を水又は親水性有機溶媒で抽出した抽出物とするのが利便性の点から望ましい。また、医薬品や化粧品用途に利用する場合は、前記溶媒や他の親水性有機溶媒を用いて抽出した抽出液、抽出物あるいは高純度の精製物が望ましい。
抽出方法は、使用する溶媒に合わせて常圧〜加圧下で常温〜溶媒の沸点の温度条件下で60分〜2週間程度行えばよい。抽出溶媒としては、一般の植物エキスを製造する際に用いられる公知の溶媒を適宜選択して用いればよく、例えば、水(熱水)、メタノール、エタノール、無水エタノール、ブタノール等の低級アルコール、アセトン、ジエチルエーテル、酢酸エチル、これらの混合溶媒等がある。なお、本発明のメイラード反応抑制剤を食品や化粧品素材として用いる場合、有機溶媒の残留が好ましくない場合等は、特に水や熱水又はエタノール等を選択することが好ましい。これらの溶媒は単独で用いることができ、2種類以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
アカショウマ等のチゲタサシ属に属する植物の根と根茎には、デンプンやタンニンのほかにベルゲニン、アスチルビン、アスチルビン酸等のフラボノイド類が含まれている。本発明の所望効果は、チダケサシ属植物中の前記成分あるいはこれらと未同定成分が複合的に関与することにより発現するものと推測される。
次に、ツバキ属の植物について説明する。ツバキ属に属する植物として、一般に、ツバキ節に属するツバキ(学名:Camellia japonica)等、チャ節に属するチャ(C.sinensis)等、サザンカ節に属するサザンカ(C.sasanqua)等、カワリバツバキ節に属するグランサムツバキ(C.granthamiana)等、ヤナギバサザンカ節に属するヤナギバサザンカ(C.salicifolia)等、ヒメサザンカ節に属するヒメサザンカ(C.lutchuensis)等が知られているが、本発明ではツバキ節に属するものを用いる。この具体例としてヤブツバキ(C.japonica var.japonica)、ユキツバキ(C.japonica subsp.rusticana)、リンゴツバキ(C.japonica var.macrocarpa)、ホウザンツバキ(C.japonica subsp.hozanensis)、ホンコンツバキ(C.hongkongenesis)、トウツバキ(C.reticulata)、サルウィンツバキ(C.saluenensis)、ピタールツバキのピタルディー種(C.pitardii var.pitardii)及びユンナン種(C.pitardii var.yunnanica)、金花茶(C.nitidissima)、ヤマツバキ(ヤブツバキと同種)、山茶花(ヤブツバキと同種)、ヤクシマツバキ(リンゴツバキと同種)等を挙げることができる。これらのツバキは日本列島、朝鮮半島、中国山東半島等で自生し又は栽培されているものを適宜に利用すればよい。本発明においては、ヤブツバキ、ユキツバキ、リンゴツバキ、ホウザンツバキ、ホンコンツバキ、ピタールツバキ及び金花茶のうちから選択される1種又は2種以上(以下、これらを単にツバキということがある。)を好適に使用することができる。
本発明においては、前記ツバキの任意の部位(種、芽、花、葉、枝、根等)、より望ましくは実又は種子を原料とし、これを水及び/又は親水性有機溶媒により抽出した水性成分を前記剤の実質的な有効成分として利用する。この水性成分からなる抽出物の製造方法は特に制限されるものではなく、公知の手段・方法を採用することができる。親水性有機溶媒や抽出方法は、前述のチダケサシ属植物の場合と同様である。なお、本発明では、前記のツバキの実及び/又は種子を予め圧搾処理、ヘキサンやヘプタン等の疎水性有機溶媒あるいは液化二酸化炭素、液化プロパン等を用いた超臨界抽出処理等に供して、常法により油分を抽出した残渣である脱脂物を、前記水性成分を採取するための原料とすることが望ましい。ここで、ツバキの実及び/又は種子は早熟実及び成熟実のいずれでもよく、これらの種子を用いてもよいが、脱脂物及び有効成分の収量の点から成熟実又はその種子を用いることが望ましい。実用的な製造の際には、成熟実から得られる種子を1〜2週間程度、天日等で乾燥させたものを用いるのがよい。
前述のツバキ抽出物は、チダケサシ属植物からの抽出物の場合と同様に、必要に応じて精製処理を施してもよい。一例として、抽出後に不溶物を濾過して除き、活性炭やイオン交換樹脂等を用いて吸着・脱色・精製し、また、濃縮・乾燥・希釈等して溶液状、ペースト状、ゲル状あるいは粉末状に加工することができる。
ツバキ由来の前記抽出物にはカメリアサポニン(camelliasaponin)類(B2、C2等)やケルセチン配糖体等のフラボノイド類が含まれている。本発明の所望効果は、これらの成分あるいはこれらと未同定成分が複合的に関与することに基づいて発現するものと推測される。
前述のようにして得られるチダケサシ属植物からの抽出物、これに含まれるベルゲニン、アスチルビン、アスチルビン酸等、また、ツバキ属ツバキ節植物からの抽出物、これに含まれるカメリアサポニンB2、C2、ケルセチン配糖体等は、これらをそのままメイラード反応抑制、糖化物生成阻害剤あるいはAGEs形成阻害剤として利用することができる。その際の併用割合は、特に限定されるものではなく、前記剤の形態・品質や期待される作用・効果の程度によって適宜に調節することができる。すなわち、前記のチダケサシ属植物由来物/ツバキ属植物由来物(質量比)は100/0〜0/100であるが、より好ましくは100/0〜50/50であり、最も好ましくは90/10〜50/30である。また、前記剤に含まれる有効成分の量、すなわち、二種類の植物由来物の総量は、その形態や活性により一律に規定し難いが、概ね0.001〜100質量%、より望ましくは0.1〜70質量%である。この範囲を外れて下回ると本発明の所望効果が発現しないことがある。
本発明のメイラード反応抑制剤においては、本発明の趣旨に反しない限り種々の原料や成分を併用して配合することができる。例えば、通常の食品に使用される賦形剤、防湿剤、防腐剤、強化剤、増粘剤、乳化剤、酸化防止剤、甘味料、酸味料、調味料、着色料、香料等は好適である。また、AGEs関連疾患の予防や治療のために用いられることが提案されている公知の素材を併用してもよい。この具体例としては、ブドウ種子エキス、リンゴ等の果実ポリフェノール、山査子果実エキス、クランベリーの果実エキ、グアバ葉エキス、ギムネマ・シルベスタ葉エキス、イチョウ葉エキス、レモンバーベナエキス等を挙げることができる。なお、これらの例はAGEs関連疾患を防止あるいは抑制する作用のあるものの一部であって、本発明を限定するものではない。
本発明の経口組成物は、前記剤を配合してなるものである。この経口組成物の態様は飲食品、医薬品、動物餌料を包含する。これらの態様の経口組成物は、本発明の前記剤をその配合原料の一部又は全部として含有せしめ、各製品分野の技術認識及び手段・方法・条件に準じて製造すればよい。また、本発明の経口組成物の好適な摂取量又は投与量の目安は、前記剤に含まれる有効成分を前記二種類の植物抽出物の総量に換算するとき、該総量ベースで、ヒト成人(体重50Kg)1日あたり約10mg〜約50g、より望ましくは約100mg〜約10gである。本発明においては、前記剤を経口的に摂取あるいは投与することにより、生体内のメイラード反応を抑制してタンパク質の糖化を阻害するため、該糖化物やAGEsの形成、蓄積による弊害を予防又は解消することが可能になる。したがって、例えば、皮膚組織のコラーゲンの変性や劣化を防止し、肌のシワやシミの発生・増加、柔軟性や弾力性の低下を予防するための美容方法としても利用することができる。
本発明に係る飲食品は、公知の原材料とともに前記剤を有効量添加すること以外は通常の飲食品を製造する場合と同様に製造される。この飲食品は、液状、ゲル状、粉末状あるいは固形状の食品、例えば、果実飲料、清涼飲料、茶、スープ、ゼリー、ヨーグルト、プリン、ケーキミックス、ふりかけ、味噌、醤油、ドレッシング、マヨネーズ、焼肉のたれ等の調味料、麺類、ハムやソーセージ等の畜肉魚肉、加工食品、ジャム、牛乳、クリーム、バターやチーズ等の粉末状、固形状又は液状の乳製品、マーガリン、パン、ケーキ、クッキー等の形態となすことができる。また、粉末、顆粒、錠剤等の形状に加工したり、これらをゼラチンやセルロース類で被覆してカプセル形状に成形加工して栄養補助食品や機能性食品として利用することができる。これら飲食品へ配合する前記剤の量は、前記植物抽出物レベルの総質量比で約0.01〜約50%、好ましくは約0.01〜30%程度とすれば良い。この範囲より少ないと本発明の所望効果が認められなくなることがあり、多過ぎると本発明の有効成分の形態によっては飲食品の形状を保持できないことがある。
医薬品や医薬部外品として利用する場合は、前記剤とともに本発明の趣旨を逸脱しない範囲で薬学的に許容される公知の賦形剤や添加物質を加え、常法により加工して錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤等の製剤にする。これを経口服用して、生体のタンパク質(例えば、コラーゲン)等の糖化反応を阻害し、該糖化物の生成さらにはAGEsの形成を抑制するために、あるいは、AGEs関連疾患の予防や治療等のために適用することができる。なお、これら医薬品や医薬部外品に配合される前記剤の含量や投与量は、前述の経口組成物の場合に準じる。
また、前記剤をペットフードや家畜用飼料として利用するには、前述の飲食品の場合と同様に、前記剤を公知の各種餌料や飲用水に配合したり、公知の原材料や添加物質とともに錠剤状、顆粒状、カプセル状等の形態に加工することができる。これらの飼料における前記剤の含量や摂取量は前述の経口組成物の場合とほぼ同様である。
皮膚外用剤や化粧品として利用する場合は、前記剤を適宜に通常の皮膚外用剤に利用される公知の添加物質とともに併用して、常法により製造することができる。前記添加物質としては、医薬品、化粧品、トイレタリー製品等に利用されるもののうち本発明の趣旨に反しないものであれば差し支えなく、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、湿潤剤、流動化剤、保存剤、界面活性剤、安定剤、希釈剤、溶解剤、殺菌剤、防腐剤、着色剤、香料等の各種添加物質を使用することができる。本発明の皮膚外用剤や化粧品の形態は、特に制限されず、皮膚や毛髪・頭皮に適用されるもの全般を対象にして、ローション剤,乳剤,ゲル剤,クリーム剤,軟膏等の剤形に加工することができ、具体的には、化粧水、乳液、クリーム、ファンデーション、パック、エッセンス、口紅、洗顔料、シャンプー、リンス、ヘアトニック、ヘアトリートメント等を挙げることができる。また、軟膏、パップ剤、浴用剤、洗浄剤、エアゾル剤等の医薬部外品としてもよい。これらの製品に配合する前記剤の量は、約0,01〜約90質量%、より望ましくは約0.1〜約70質量%である。この範囲を下回ると所望効果を発現しないことがあり、逆に超過すると皮膚外用品としての剤形を加工し難くなる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。各例において、%、部及び比率はいずれも質量基準である。
製造例1
アカショウマ(A.thunbergii(SIEB.et ZUCC.)MIQ.)の乾燥根茎を約5mm角以下のサイズに破砕し、これをさらに粉砕機で処理して篩過(200タイラーメッシュ通過)した微粉末(試料A−1)を調製した。
アカショウマ(A.thunbergii(SIEB.et ZUCC.)MIQ.)の乾燥根茎を約5mm角以下のサイズに破砕し、これをさらに粉砕機で処理して篩過(200タイラーメッシュ通過)した微粉末(試料A−1)を調製した。
製造例2
製造例1で得たアカショウマの根茎の破砕片1Kgをステンレス製抽出釜に仕込み、含水エタノール(含水率40%)10Lを加え、適宜に撹拌しながら60〜65℃で6時間抽出処理した。次いで、残渣を濾別して抽出液を得、該抽出液から減圧下に溶媒を留去して赤褐色の抽出物(試料A−2)77gを調製した。
製造例1で得たアカショウマの根茎の破砕片1Kgをステンレス製抽出釜に仕込み、含水エタノール(含水率40%)10Lを加え、適宜に撹拌しながら60〜65℃で6時間抽出処理した。次いで、残渣を濾別して抽出液を得、該抽出液から減圧下に溶媒を留去して赤褐色の抽出物(試料A−2)77gを調製した。
製造例3
製造例1で得たアカショウマの根茎の微粉末1Kgをステンレス製抽出釜に仕込み、含水アセトン(含水率20%)5Lを加えて還流下で3時間抽出処理した後、濾過して抽出液と残渣に分けた。該残渣に再び前記含水アセトン5Lを添加して同様に処理して抽出液を得た。両抽出液をあわせて減圧下に溶媒を留去して赤褐色の抽出物(試料A−3)67gを調製した。
製造例1で得たアカショウマの根茎の微粉末1Kgをステンレス製抽出釜に仕込み、含水アセトン(含水率20%)5Lを加えて還流下で3時間抽出処理した後、濾過して抽出液と残渣に分けた。該残渣に再び前記含水アセトン5Lを添加して同様に処理して抽出液を得た。両抽出液をあわせて減圧下に溶媒を留去して赤褐色の抽出物(試料A−3)67gを調製した。
製造例4
製造例3で得たアカショウマの根茎の抽出物(試料A−3)45gを蒸留水1Lに懸濁させ、該懸濁液を酢酸エチル200mLずつで5回に分けて溶剤分別処理に供し、溶媒を減圧留去して酢酸エチル可溶画分(試料A−4)28g及び不溶画分(試料A−5)15gの各精製物を調製した。
製造例3で得たアカショウマの根茎の抽出物(試料A−3)45gを蒸留水1Lに懸濁させ、該懸濁液を酢酸エチル200mLずつで5回に分けて溶剤分別処理に供し、溶媒を減圧留去して酢酸エチル可溶画分(試料A−4)28g及び不溶画分(試料A−5)15gの各精製物を調製した。
製造例5
トリアシショウマ(A.odontophylla MIQ.)の根茎を天日で乾燥後、この破砕片1Kgを製造例2と同様に処理して赤茶色の抽出物(試料A−6)85gを調製した。
トリアシショウマ(A.odontophylla MIQ.)の根茎を天日で乾燥後、この破砕片1Kgを製造例2と同様に処理して赤茶色の抽出物(試料A−6)85gを調製した。
製造例6
ヤブツバキ(C.japonica var.japonica:長崎県五島産)の乾燥種子を粗粉砕して蒸煮後、圧搾して圧搾油を分離した圧搾粕を得、次いで圧搾粕にノルマルヘキサンを加えて常法により抽出処理し、抽出液を分離して抽出粕を得た。この抽出粕をノルマルヘキサンで洗浄して油分を取り除き脱脂粕を採取した。この脱脂粕100gに水300mLを加え、常圧下、80〜85℃に加熱して1時間適宜に撹拌した後、室温まで冷却し、濾過して濾液を分離した。この濾過残渣に再度水200mLを加えて同様に加熱し、冷却後、濾過して濾液を採取した。両濾液を合わせて減圧下に濃縮し、凍結乾燥及び粉砕して抽出物(試料B−1)15gを調製した。この抽出物を加水分解してHPLC分析した結果、サポニンのアグリコンであるサポゲニン、フラボノールの一種であるケンフェロールが含まれていることを確認した。
ヤブツバキ(C.japonica var.japonica:長崎県五島産)の乾燥種子を粗粉砕して蒸煮後、圧搾して圧搾油を分離した圧搾粕を得、次いで圧搾粕にノルマルヘキサンを加えて常法により抽出処理し、抽出液を分離して抽出粕を得た。この抽出粕をノルマルヘキサンで洗浄して油分を取り除き脱脂粕を採取した。この脱脂粕100gに水300mLを加え、常圧下、80〜85℃に加熱して1時間適宜に撹拌した後、室温まで冷却し、濾過して濾液を分離した。この濾過残渣に再度水200mLを加えて同様に加熱し、冷却後、濾過して濾液を採取した。両濾液を合わせて減圧下に濃縮し、凍結乾燥及び粉砕して抽出物(試料B−1)15gを調製した。この抽出物を加水分解してHPLC分析した結果、サポニンのアグリコンであるサポゲニン、フラボノールの一種であるケンフェロールが含まれていることを確認した。
製造例7
リンゴツバキ(C.japonica var.macrocarpa:鹿児島県屋久島産)の乾燥種子を製造例6に記載の方法で脱脂して脱脂粕を採取した。この脱脂粕100gに水300mLを加え、2気圧の加圧下、120℃で20分間加熱した後、室温まで冷却し、濾過して濾液を分離した。この濾過残渣に再度水200mLを加えて同様に加熱し、冷却後、濾過して濾液を採取した。両濾液を合わせて減圧下に濃縮し、凍結乾燥及び粉砕して抽出物(試料B−2)17gを調製した。この抽出物を製造例6と同様に処理して分析した結果、サポゲニン及びケンフェロールの存在を確認した。
リンゴツバキ(C.japonica var.macrocarpa:鹿児島県屋久島産)の乾燥種子を製造例6に記載の方法で脱脂して脱脂粕を採取した。この脱脂粕100gに水300mLを加え、2気圧の加圧下、120℃で20分間加熱した後、室温まで冷却し、濾過して濾液を分離した。この濾過残渣に再度水200mLを加えて同様に加熱し、冷却後、濾過して濾液を採取した。両濾液を合わせて減圧下に濃縮し、凍結乾燥及び粉砕して抽出物(試料B−2)17gを調製した。この抽出物を製造例6と同様に処理して分析した結果、サポゲニン及びケンフェロールの存在を確認した。
製造例8
製造例6に記載の方法で得た脱脂粕100gに含水エタノール(含水率35%)250mLを加え、75〜80℃で1時間加熱還流した後、室温まで冷却し、濾過して濾液を分離した。この濾過残渣に再度含水エタノール(含水率35%)200mLを加えて同様に加熱し、冷却後、濾過して濾液を採取した。両濾液を合わせて減圧下に濃縮し、凍結乾燥及び粉砕して抽出物(試料B−3)11gを調製した。この抽出物を製造例6と同様に処理及び分析した結果、サポゲニン及びケンフェロールの存在が確認された。
製造例6に記載の方法で得た脱脂粕100gに含水エタノール(含水率35%)250mLを加え、75〜80℃で1時間加熱還流した後、室温まで冷却し、濾過して濾液を分離した。この濾過残渣に再度含水エタノール(含水率35%)200mLを加えて同様に加熱し、冷却後、濾過して濾液を採取した。両濾液を合わせて減圧下に濃縮し、凍結乾燥及び粉砕して抽出物(試料B−3)11gを調製した。この抽出物を製造例6と同様に処理及び分析した結果、サポゲニン及びケンフェロールの存在が確認された。
製造例9
製造例7に記載の方法で得た脱脂粕100gにエタノール(純度99.5%)200mLを加え、約80℃で1時間加熱還流した後、室温まで冷却し、濾過して濾液を分離した。この濾過残渣に再度エタノール(純度99.5%)200mLを加えて同様に加熱し、冷却後、濾過して濾液を採取した。両濾液を合わせて減圧下に濃縮し、凍結乾燥及び粉砕して抽出物(試料B−4)5gを調製した。この抽出物を製造例6と同様に処理し分析した結果、サポゲニン及びケンフェロールの存在を認めた。
製造例7に記載の方法で得た脱脂粕100gにエタノール(純度99.5%)200mLを加え、約80℃で1時間加熱還流した後、室温まで冷却し、濾過して濾液を分離した。この濾過残渣に再度エタノール(純度99.5%)200mLを加えて同様に加熱し、冷却後、濾過して濾液を採取した。両濾液を合わせて減圧下に濃縮し、凍結乾燥及び粉砕して抽出物(試料B−4)5gを調製した。この抽出物を製造例6と同様に処理し分析した結果、サポゲニン及びケンフェロールの存在を認めた。
製造例10
製造例7において、乾燥種子を未熟実(種子を含む実全体)に代えて同様に処理して、脱脂粕を得た後、これから抽出物(試料B−5)18gを調製した。この抽出物を製造例6と同様に処理し分析した結果、サポゲニン及びケンフェロールの存在を認めた。
製造例7において、乾燥種子を未熟実(種子を含む実全体)に代えて同様に処理して、脱脂粕を得た後、これから抽出物(試料B−5)18gを調製した。この抽出物を製造例6と同様に処理し分析した結果、サポゲニン及びケンフェロールの存在を認めた。
試験例1
(メイラード反応抑制作用及びAGEs(Advanced glycation endproducts)形成阻害作用)
検体として、アカショウマ又はトリアシショウマの抽出物(試料A−1〜試料A−6)、ツバキ抽出物(試料B−1〜試料B−5)、及び、アカショウマ又はトリアシショウマの抽出物とツバキ抽出物との等量混合物(試料A−2+試料B−2、試料A−6+試料B−3)を用い、AGE量の測定はナカザワ等の方法(非特許文献8)を一部改変して行った。なお、メイラード反応抑制作用が既知の緑茶カテキンを本試験の陽性対照として用いた。
(メイラード反応抑制作用及びAGEs(Advanced glycation endproducts)形成阻害作用)
検体として、アカショウマ又はトリアシショウマの抽出物(試料A−1〜試料A−6)、ツバキ抽出物(試料B−1〜試料B−5)、及び、アカショウマ又はトリアシショウマの抽出物とツバキ抽出物との等量混合物(試料A−2+試料B−2、試料A−6+試料B−3)を用い、AGE量の測定はナカザワ等の方法(非特許文献8)を一部改変して行った。なお、メイラード反応抑制作用が既知の緑茶カテキンを本試験の陽性対照として用いた。
各検体は超純水で最終濃度3、1、0.3、0.1、0.03及び0.01mg/mLになるように調製し、スクリューキャップ付き試験管に500μLずつ分注後オートクレーブ滅菌して試料とした。また、陽性対照は、緑茶カテキンを蒸留水で2、1及び0.5mg/mLになるように調製し、これを滅菌済みの試験管にフィルター滅菌しながら500μLずつ分注して調製した。なお、対照には超純水を用いた。
上記の検体、陽性対照及び対照の各々の試験管にフィルター滅菌済みの10mg/mLのウシ血清アルブミン(bovine serum albumin,fractionV;Sigma社製、以下、BSAという。)、100mg/mLのD−glucoseを含有する67mMリン酸水素緩衝液(pH7.2)を500μLずつ添加し、60℃、遮光下で2日間反応させた。ブランクとしては、100mg/mLのD−glucoseが入っていない試験管を用意した。
反応終了後、各試験管に10%トリクロロ酢酸溶液1mLを添加、撹拌し、冷却遠心(4℃、3000rpm、5分)行った後、上清をデカントで除去し、更に沈殿を5%トリクロロ酢酸溶液2mLで2回洗浄した。洗浄終了後、沈殿を67mMリン酸水素緩衝液(pH7.2)2mLに溶解した。溶解した沈殿物500μLをバイヤル瓶に移し、HPLC((株)島津製作所製)を用いて、励起波長375nm、蛍光波長440nmで蛍光を測定し、以下の数式1に従ってAGEs形成阻害率を算出した。
さらに、横軸に試料の濃度、縦軸にAGEs阻害率をとった対数グラフを作成し、50%阻害活性を示す濃度(IC50)を算出した。得られた結果を表2に示す。
表2から、本発明に係るアカショウマ、トリアシショウマ及びツバキから得られる各抽出物は、緑茶カテキン々比べ、非常に強いメイラード反応抑制作用、AGEs阻害作用を有することが確認された。
試験例2
(メイラード反応によるAGEs生成の過程において、その中間産物ケトアミンの生成阻害作用)
検体は試験例1で使用したものと同じとし、ケトアミン量の測定は特許文献4に記載された方法を一部改変して行った。なお、ケトアミン抑制作用が既知の緑茶カテキンを本試験の陽性対照として用いた。
(メイラード反応によるAGEs生成の過程において、その中間産物ケトアミンの生成阻害作用)
検体は試験例1で使用したものと同じとし、ケトアミン量の測定は特許文献4に記載された方法を一部改変して行った。なお、ケトアミン抑制作用が既知の緑茶カテキンを本試験の陽性対照として用いた。
各検体は超純水で最終濃度3、1、0.3、0.1、0.03及び0.01mg/mLになるように調製し、スクリューキャップ付き試験管に500μLずつ分注後オートクレーブ滅菌して試料とした。また、陽性対照は、緑茶カテキンを蒸留水で2、1及び0.5mg/mLになるように調製し、これを滅菌済みの試験管にフィルター滅菌しながら500μLずつ分注して調製した。なお、対照には超純水を用いた。
上記の検体、陽性対照及び対照の各々の試験管にフィルター滅菌済みの10mg/mLのBSA、100mg/mLのD−glucoseを含有する67mMリン酸水素緩衝液(pH7.2)を500μLずつ添加し、60℃、遮光下で2日間反応させた。ブランクとしては、100mg/mLのD−glucoseが入っていない試験管を用意した。
反応終了後、各試験管に10%トリクロロ酢酸溶液1mLを添加、撹拌し、冷却遠心(4℃、3000rpm、5分)行った後、上清をデカントで除去し、更に沈殿を5%トリクロロ酢酸溶液2mLで2回洗浄した。洗浄終了後、沈殿を67mMリン酸水素緩衝液(pH7.2)2mLに溶解した。溶解した沈殿物30μLを96穴マイクロプレートに移してから、0.2mgNBT(nitro−blue tetrazolium chloride)/ml(炭酸−重炭酸緩衝液pH10.3)250μL添加後、37℃、30分保温してから、590nmで吸光度を測定し、以下の数式2に従ってメイラード反応中間産物ケトアミン形成阻害率を算出した。
さらに、横軸に試料の濃度、縦軸にケトアミン阻害率をとった対数グラフを作成し、50%阻害活性を示す濃度(IC50)を算出した。得られた結果を表3に示す。
表3から、本発明に係るアカショウマ、トリアシショウマ及びツバキから得られる各抽出物は、緑茶カテキンと比べ、非常に強いメイラード反応抑制作用、ケトアミン生成阻害作用を有することが確認された。
試作例1(錠剤)
以下に示す原料を常法により打錠して錠剤を試作した。なお、植物由来物としては、前記の製造例1の粉末、製造例2、製造例5、製造例6及び製造例8の各抽出物、又は、製造例2及び製造例7の各抽出物の等量混合物を使用した。これらの錠剤はいずれも安定で服用し易いものであり、栄養補助食品や医薬品として利用することができる。なお、本錠剤(植物由来物が製造例2及び製造例7の各抽出物の等量混合物の場合)をモニター試験で経口摂取してもらったところ、肌のシワ、弾力性等の改善が認められる知見を得た。したがって、本錠剤は美容食品として利用することができる。
以下に示す原料を常法により打錠して錠剤を試作した。なお、植物由来物としては、前記の製造例1の粉末、製造例2、製造例5、製造例6及び製造例8の各抽出物、又は、製造例2及び製造例7の各抽出物の等量混合物を使用した。これらの錠剤はいずれも安定で服用し易いものであり、栄養補助食品や医薬品として利用することができる。なお、本錠剤(植物由来物が製造例2及び製造例7の各抽出物の等量混合物の場合)をモニター試験で経口摂取してもらったところ、肌のシワ、弾力性等の改善が認められる知見を得た。したがって、本錠剤は美容食品として利用することができる。
(配合原料) (1錠当たりの質量(mg))
1.植物由来物 10
2.乳糖 190
3.バレイショデンプン 39
4.微結晶セルロース 30
5.合成ケイ酸アルミニウム 30
6.ステアリン酸カルシウム 1
1.植物由来物 10
2.乳糖 190
3.バレイショデンプン 39
4.微結晶セルロース 30
5.合成ケイ酸アルミニウム 30
6.ステアリン酸カルシウム 1
試作例2(野菜ジュース)
前記の製造例2の抽出物、製造例8の抽出物及びブドウ種子エキス(インターヘルス社製、商品名「アクティビン」(登録商標))を1:2:1の比率で均一に混合して本発明の混合物を作成した。この5gを市販の野菜ジュース1Lに加えて溶かし、メイラード反応抑制用野菜ジュースを試作した。これは元の野菜ジュースと比較して何ら遜色のないものであった。
前記の製造例2の抽出物、製造例8の抽出物及びブドウ種子エキス(インターヘルス社製、商品名「アクティビン」(登録商標))を1:2:1の比率で均一に混合して本発明の混合物を作成した。この5gを市販の野菜ジュース1Lに加えて溶かし、メイラード反応抑制用野菜ジュースを試作した。これは元の野菜ジュースと比較して何ら遜色のないものであった。
試作例3(乳液)
植物含水エタノール抽出物として製造例2の抽出物及び/又は製造例8の抽出物を用い、以下の処方で常法により乳液を試作した。この乳液は、使用感に優れており、皮膚に塗布してシワやシミの予防、肌の柔軟性や弾力性を維持するために使用することができる。
植物含水エタノール抽出物として製造例2の抽出物及び/又は製造例8の抽出物を用い、以下の処方で常法により乳液を試作した。この乳液は、使用感に優れており、皮膚に塗布してシワやシミの予防、肌の柔軟性や弾力性を維持するために使用することができる。
(配合原料) (%)
1.スクワラン 5.0
2.オリーブ油 5.0
3.ホホバオイル 5.0
4.セチルアルコール 1.5
5.グリセリンモノステアレート 2.0
6.ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 3.0
7.ポリオキシエチレン(20)ソオルビタンモノオレート 2.0
8.1,3−ブチレングリコール 1.0
9.グリセリン 2.0
10.植物含水エタノール抽出物 5.0
11.香料 適 量
12.防腐剤 適 量
13.精製水 残 部
1.スクワラン 5.0
2.オリーブ油 5.0
3.ホホバオイル 5.0
4.セチルアルコール 1.5
5.グリセリンモノステアレート 2.0
6.ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 3.0
7.ポリオキシエチレン(20)ソオルビタンモノオレート 2.0
8.1,3−ブチレングリコール 1.0
9.グリセリン 2.0
10.植物含水エタノール抽出物 5.0
11.香料 適 量
12.防腐剤 適 量
13.精製水 残 部
本発明のメイラード反応抑制剤は、飲食品、医薬品、化粧品、飼料等の分野において、タンパク質等の糖化物生成や終末糖化物質AGEs蓄積によって誘発される各種弊害や疾患を防止するための製品に利用することができる。
Claims (7)
- チダケサシ(Astilbe)属に属する植物及び/又はツバキ(Camellia)属ツバキ節に属する植物を有効成分として含有してなるメイラード反応抑制剤。
- チダケサシ(Astilbe)属に属する植物が、アカショウマ及び/又はトリアシショウマであり、その根茎を水及び/又は親水性有機溶媒で抽出して得られる抽出物である、請求項1に記載のメイラード反応抑制剤。
- ツバキ(Camellia)属ツバキ節に属する植物が、ヤブツバキ、ユキツバキ、リンゴツバキ、ホウザンツバキ、ホンコンツバキ、ピタールツバキ及び金花茶からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、その実若しくは種子を水及び/又は親水性有機溶媒で抽出して得られる抽出物である、請求項1に記載のメイラード反応抑制剤。
- 実又は種子が予め脱脂処理されたものである、請求項3に記載のメイラード反応抑制剤。
- メイラード反応抑制が糖化物の生成阻害である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のメイラード反応抑制剤。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のメイラード反応抑制剤を配合してなる経口組成物又は皮膚外用剤。
- 以下の(a)及び/又は(b)を経口で摂取若しくは投与することを特徴とする皮膚美容方法。
(a)アカショウマ及び/又はトリアシショウマの根茎を水及び/又は親水性有機溶媒で抽出して得られる抽出物。
(b)ヤブツバキ、ユキツバキ、リンゴツバキ、ホウザンツバキ、ホンコンツバキ、ピタールツバキ及び金花茶からなる群から選ばれる1種又は2種以上の実若しくは種子の脱脂物を水及び/又は親水性有機溶媒で抽出して得られる抽出物。
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