JP7312954B2 - 組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、組成物、体重または体脂肪(内臓脂肪および皮下脂肪)の増加の抑制などの健康を促進する健康促進剤に関する。
近年、食事の欧米化に伴った高脂肪食を中心とした食生活や、運動不足などによる体重増加によって、肥満が社会的な問題となっている。過度の肥満は、糖尿病、高血圧症、高脂血症や心血管症(動脈硬化、脳卒中)などの生活習慣病を引き起こす要因ともなり得ることから、これらの予防や治療には、体重増加を抑制し、肥満を解消することが不可欠であると考えられている。また、外見や美容にとって、肥満は好ましくないとする風潮があり、これは時として拒食症や過食症を引き起こし、医療が必要となる場合が生じることも多い。
肥満の解消または治療策としては、(1)食欲を抑制すること、(2)脂肪や糖質などの栄養素の摂取・吸収を抑制すること、(3)運動などにより基礎代謝を上げ、熱産生を増加させること、(4)脂質やタンパク質の代謝を改善すること、そして(5)中枢の体重制御機構を調節すること、などが挙げられ、それぞれ広範な研究が成されている。
近年、上記の機能を発現する様々な体重増加抑制剤が開発されている。例えば、上記の機能を有する成分を含有する食材は、最近の肥満者の増加やダイエット志向の上昇に伴って注目されている。これは、治療薬のように処方箋を必要としないため、容易に入手でき、日常生活において摂取できるという利点を有する。しかしながら、これらの体重増加抑制剤には、ダイエット効果が十分に得られていないものが多いのも現状であるため、副作用が少なく、付加価値の高い体重増加抑制剤が求められている。
体重抑制効果のある組成物としては、例えば脂肪の代謝を促進するブラックジンジャー組成物などが知られている(例えば特許文献1参照)。また、生活習慣病を抑制して健康を促進するための種々の組成物が知られている。
特開2009-51790号
しかしながら、これまでの体重減少や健康促進のための組成物では、効果は十分とは言えず、優れた健康促進効果を有する組成物が要望されていた。
本発明は、健康促進効果を呈する組成物を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため、本発明の組成物は、ノルアドレナリンの分泌を促す作用を有する物質Aとして、ブラックジンジャー抽出物と、脂肪細胞に作用し、β-3アドレナリン受容体を活性化する物質Bとして、わさび葉エキスと
を含有することを特徴とする
本発明の組成物は、
ポリメトキシフラボン、リモネン、カプサイシン、ショウガエキス、カフェイン、フラバン-3-オールから選択される少なくとも1種以上である物質Aと、
わさびエキス、パロアッスルエキスから選択される少なくとも1種以上ある物質Bと
を含有することを特徴とする。
本発明によれば、優れた体重または体脂肪(内臓脂肪および皮下脂肪)の増加抑制効果を有する組成物を提供することができる。
本発明の概念を説明する模式図である。
本願発明者は、脳に作用し、ノルアドレナリンの分泌を促す作用を有する物質Aと、脂肪細胞(白色脂肪細胞及び褐色脂肪細胞)に作用し、β-3アドレナリン受容体を活性化する物質Bとを組み合わせることにより、優れた体重または体脂肪(内臓脂肪および皮下脂肪)の増加抑制効果を奏することを見出した。
すなわち本願発明では、図1に模式的に示すように、物質Aによる脳11への作用により作用増大したノルアドレナリン13を、物質Bによる脂肪細胞12への作用により活性化されたβ-3アドレナリン受容体14に対して効果的に作用させることができる。
一般的に、ノルアドレナリンが褐色脂肪細胞上のβ3受容体に結合すると、白色脂肪細胞から遊離脂肪酸が取り出され、褐色脂肪細胞で脂肪燃焼が行なわれると言われている。
物質A及び物質Bとしては、化合物として、化学合成された合成化合物、若しくは天然の植物や動物などから抽出された抽出エキスを適宜選択して使用することができる。中秋方法については特に制限は無いが、各種溶媒を用いた抽出法や、圧搾により得られた液体を乾燥させた乾燥粉末などが好適に使用される。
抽出に用いる溶媒としては、水、極性溶媒、またはこれらの混合溶媒を用いることが好ましい。この抽出溶媒は、室温または溶媒の沸点以下の温度で用いることが好ましい。
抽出溶媒として使用可能な水としては、例えば、水道水(上水)、浄水、純水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、加熱、精製、殺菌、膜ろ過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。なお、前記抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水、RO水等も含まれる。
前記極性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール等の炭素数1~5の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2~5の多価アルコールなどが挙げられる。
なお、水と極性溶媒との混合溶媒を使用する場合において、極性溶媒が低級アルコールの場合、水10質量部に対して低級アルコール1質量部~90質量部を添加することが好ましく、極性溶媒が低級脂肪族ケトンの場合、水10質量部に対して低級脂肪族ケトン1質量部~40質量部を添加することが好ましく、極性溶媒が多価アルコールの場合、水10質量部に対して多価アルコール1質量部~90質量部を添加することが好ましい。
物質Aとしては、特に制限は無く、既知の化合物を使用することができる。例えば、ブラックジンジャーに含まれるポリメトキシフラボン、柑橘類に多く含まれるリモネン、唐辛子に多く含まれるカプサイシン、ショウガ抽出物であるショウガエキス、コーヒーや茶類に多く含まれるカフェイン、茶類、カカオに多く含まれるフラバン-3-オールなどが挙げられる。
物質Bとしては、特に制限は無く、既知の化合物を使用することができる。ワサビの茎又はワサビ葉の抽出物であるわさびエキスに含まれるイソビテキシンなどのポリフェノール類、南米産のキク科植物であるパロアッスルの抽出物であるパロアッスルエキスやオリーブ葉に含まれるオレアノール酸などのトリテルペン類などが挙げられる。
本発明の組成物は、好ましくはブラックジンジャー抽出物およびわさびエキスを含有する。
ブラックジンジャー(黒ショウガ、クラチャイダム)は、ショウガ科バンウコン属の植物であり、学名はKaempferiaparvifloraである。ブラックジンジャーは、東南アジアのタイ等に分布しており、この地域から容易に入手可能である。
ブラックジンジャーの抽出物は、例えば、特開2009-51790号公報に記載の方法など、植物の抽出に一般に用いられている方法により容易に得ることができる。なお、ブラックジンジャーの抽出物には、ブラックジンジャーの抽出液、該抽出液の希釈液を乾燥して得られる乾燥物、またはこれらの粗精製物、精製物もしくは粉砕物のいずれもが含まれる。
ブラックジンジャーの抽出原料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブラックジンジャーの根茎部などを用いることができる。
ブラックジンジャー抽出物は、例えば、抽出原料であるブラックジンジャーを乾燥した後、そのまま、または粗砕機を用い粉砕して溶媒抽出に供することにより得ることができる。乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用されている乾燥機を用いて行ってもよい。ブラックジンジャーは、ヘキサン、ベンゼン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を行ってから抽出原料として用いてもよい。なお、脱脂等の前処理を行うことにより、ブラックジンジャーのエタノール等の極性溶媒による抽出処理を効率よく行うことができる。
上記有効成分(上記2成分)中のブラックジンジャー抽出物の配合量(本発明の組成物中に添加される原材料としての仕込量)は、10質量%以上85質量%以下が好ましく、20質量%以上75質量%以下がより好ましく、50質量%以上70質量%以下がさらに好ましい。この範囲内においては、より顕著な体重増加抑制効果を得ることができる。
ブラックジンジャー抽出物は、ポリフェノールの一種であるポリメトキシフラボンを豊富に含むことが好ましい。ポリメトキシフラボンとしては、例えば、ポリメトキシフラボン(5,7-ジメトキシフラボンなど)が挙げられる。ブラックジンジャー抽出物は、ポリメトキシフラボンを好ましくは2.5質量%以上、より好ましくは5質量%以上含む。なお本明細書において、有効成分の含有量は、乾燥重量に対する比率である。
わさびエキスは、生体内の脂質代謝を改善して体内の脂肪量・体重を健康的に低減させることが一般的に知られている。わさびエキスとしては、本わさびまたは西洋わさびの茎又は葉、好ましくは本わさびの葉等を粉砕処理、すりおろし処理、溶媒(好ましくは水、エタノール、これらの混合物)による抽出処理、乾燥処理を単独で、または組み合わせて行うことにより得られる抽出物が使用される。
わさびエキスの原料としては、本わさびまたは西洋わさびの葉の部分が好適に使用される。本わさびまたは西洋わさびとしては、食用のわさびを使用することが出来る。わさびエキスの抽出は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
わさびエキスは、植物体の粉砕またはすりおろし等の物理的処理手段により、あるいは水、メタノール、エタノール、アセトン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、ジクロロエタン等の溶媒抽出処理手段により、さらには、熱風乾燥、凍結乾燥等の乾燥処理手段により、またはこれらの処理を組み合わせることにより得られる。特に、本わさびの葉の部分をエタノール抽出したワサビ葉エキスが好適に使用される。
本発明に用いられるわさびエキスの有効成分は、アピゲニンやルテオリン、ケンフェロールといったフラボノイド類やそれらの配糖体・多量体、フェルラ酸やシナピン酸といったフェニルプロパノイド類やそれらの配糖体・多量体、その他のポリフェノール類のいずれかを含む。
ポリフェノール類以外の有効成分としては、イソチオシアネート類、具体的には、アリルイソチオシアネート、第2級ブチルイソチオシアネート、3-ブテニルイソチオシアート、4-ペンテニルイソチオシアネート、5-ヘキセニルイソチオシアネート、5-メチルチオペンチルイソチオシアネート、6-メチルチオヘキシルイソチオシアネート、7-メチルチオヘプチルイソチオシアネート、8-メチルチオオクチルイソチオシアネート、4-メチルスルフィニルブチルイソチオシアネート、5-メチルスルフィニルペンチルイソチオシアネート、6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート、7-メチルスルフィニルヘプチルイソチオシアネート、8-メチルスルフィニルオクチルイソチオシアネートを含有してもよい。
さらに、有効成分として、5-メトキシーインドール-3-アセトニトリル等のインドール類、クロロフィル等を含有する。
ブラックジンジャー抽出物およびわさびエキスからなる組成物中のわさびエキスの配合量は、0.01質量%以上85質量%以下が好ましく、30質量%以上70質量%以下が好ましい。この範囲内においては、より顕著な体重増加抑制効果を得ることができる。
体重減少促進効果(ダイエット効果)の観点から、ブラックジンジャー抽出物1質量部に対するわさびエキスの含有量は、0.3~3質量部の範囲が好ましい。
また、ジンジャーエキスの有効成分は、6-,8-,10-ジンゲロールなどのジンゲノール類、6-ショウガオールなどのショウガオール類である。ジンジャーエキスとしては、有効成分を好ましくは5.0質量%以上、より好ましくは10質量%以上含む。
パロアッスルの有効成分は、オレアノール酸などのトリテルペン類などである。パロアッスルエキスとしては、例えばパロアッスルの地上部を伐採・裁断し、天日乾燥し、50 %エタノール熱水抽出し、デキス トリンを添加して噴霧乾燥したエキス末などが好適に使用される。
本発明の組成物は、好ましくは、食品組成物または医薬品組成物として使用される。
食品組成物としては、例えば、食品(機能性表示食品、栄養機能食品、特定保健用食品などを含む)、栄養補助剤、栄養剤、飲料または飼料等が挙げられる。医薬品組成物としては、例えば、動物薬、医薬部外品、医薬品、治療薬または予防薬等が挙げられる。
食品としては、例えば、チーズ、調製粉乳、アイスクリーム、ヨーグルト等の乳製品、飴、チョコレート、クッキー、ビスケット、和菓子、米菓、ケーキ、パイ、プリン等の菓子類、パン、麺類等の小麦粉製品、雑炊、米飯等の米製品、しょうゆ、味噌、マヨネーズ、ドレッシング等の調味料等を挙げることができる。食品は、水産加工品、農産加工品、畜産加工品であってもよい。
飲料としては、例えば、茶、コーヒー、牛乳、乳飲料、果汁飲料、ジュース、乳酸飲料、清涼飲料、栄養ドリンク、美容ドリンク、粉末飲料等を挙げることができる。
これらの組成物は、その種類に応じて種々の添加剤を含むことができる。添加剤としては、例えば甘味料が挙げられる。甘味料としては、水飴、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、ルブソサイド、コーンシロップ、アガベシロップ、乳糖、マルチトール、などが挙げられる。
その他の添加剤としては、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L-アスコルビン酸、dl-α-トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、カルボキシメチルセルロースやヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体、デキストリン、シクロデキストリンなどの多糖類、結晶セルロース、二酸化ケイ素、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、CMC、アミノ酸類、カルシウム塩類色素、香料、保存剤などが挙げられる。
栄養補助剤、栄養剤または医薬品組成物としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、チュアブル錠、丸剤、トローチ剤、舌下錠、軟膏、クリーム剤、貼付剤、乳剤、懸濁剤、ゼリー剤、シロップ、液剤などが挙げられる。
これら製剤の調製は、無毒性の賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、防腐剤、等張化剤、安定化剤、分散剤、酸化防止剤、着色剤、矯味剤、緩衝剤、pH調整剤、粘稠化剤等の添加剤を使用して、公知の方法により実施することができる。これらの製剤に含まれる無毒性の添加剤としては、例えば、でんぷん、ゼラチン、ブドウ糖、乳糖、果糖、マルトース、炭酸マグネシウム、二酸化ケイ素、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロース、アラビアゴム
、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ペトロラタム、グリセリン、エタノール、シロップ、塩化ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、クエン酸、ポリビニルピロリドン、水、シェラック、カルナウバロウ等が挙げられる。なお、製剤中には、本発明の有用性を補強したり増強したりするために、他の成分、薬剤等を含有させてもよい。
また、本発明の組成物は、化粧品組成物として使用されてもよい。例えばココナッツオイルなどを原料とするマッサージオイル、化粧水、乳液、頭髪用剤などの皮膚に直接的に塗布される成分として物質A及び物質Bを混合することにより、皮膚吸収により吸収され、経口により組成物を摂取したときと同様の効果を奏することが可能である。また、注射やマイクロニードル、点滴などにより、体内に注入する医薬品としての利用も可能である。経口よりも直接的に血管に入ることができるため、高い効果が期待される。
本発明の組成物の摂取により、体重または体脂肪(内臓脂肪および皮下脂肪)の増加を抑制する(すなわち太りにくい)効果、体重または体脂肪(内臓脂肪および皮下脂肪)の減少を促進する効果などの優れた効果を得ることができる。また脂質代謝改善、脂質代謝異常のリスク低減、血中脂質濃度改善、脂肪蓄積抑制、肥満改善、肥満リスク低減、血糖値の低下、インスリン抵抗性改善およびインスリン抵抗性の発症リスク低減、高血糖改善および高血糖のリスク低減、糖尿病等の生活習慣病の予防および治療などに役立つ、安全な組成物(食品組成物、医薬品組成物または化粧品組成物)を提供することが可能になる。
本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明する。ただし、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。
(使用したマウス)生後7週齢目の雄のC57BL/6JJマウスを用いて実験を行った。高脂肪食の負荷によって作製される食餌性肥満マウスは、肥満者に類似した特徴、すなわち、脂肪蓄積やインスリン抵抗性を呈するモデルである。本実施例では、食餌性肥満マウスを用いて、ブラックジンジャー抽出物およびわさびエキスの体重または体脂肪(内臓脂肪および皮下脂肪)の増加抑制作用を検証した。試験に用いたマウスは1群8匹とした。
(食品組成物)有効成分(物質A)として、ブラックジンジャー抽出物(ポリメトキシフラボン8.0~12.0%)およびジンジャーエキス(ジンゲロール15~20%、ショウガオール1~3%)、有効成分(物質B)のわさびエキスとして、本わさびの葉部分から抽出されたわさび葉エキス(イソビテキシン含有)、パロアッスルエキス(オレアノール酸含有)を使用した。マウス1匹の1日あたりの各有効成分の摂取量が表1に示す量となるように、脂肪成分が60質量%の高脂肪食(HFD)の餌に混ぜ、固形化して、実施例1~5(表ではE1~E5と記載)および比較例1~4(表ではC1~C4と記載)の食品組成物を得た。なお、比較例1(C1)のコントロールは、有効成分を含まない低脂肪の食品組成物であり、比較例2(C2)は、有効成分を含まないHFDである。これらの食品組成物のマウスへの投与は、生後8週齢から開始した。なお、マウスの1日あたりの脂肪成分の摂取量は2.5gとした。
同じ食品組成物を与える4匹のマウスを給餌量を測定しながら1つのゲージに入れて給餌したが、食品組成物による給餌量の差異は見られなかった。
Figure 0007312954000001
(体重および脂肪重量の測定)HFDの投与開始後、週1回、マウスの体重を測定した。実験期間終了後、マウスを安楽死させ、脂肪重量の測定、並びに血液検査を行った。
[試験1]ブラックジンジャー抽出物およびわさび葉エキスの単独投与または物質A及び物質Bの併用等による体重および体脂肪の増加抑制作用を検証した。
実施例1~5および比較例1~4の食品組成物を準備し、マウスに投与した。食品組成物の投与開始から12週間後までの体重を測定した。なお差分値は、6/30における比較例2(C2)を基準としたときの値である。
Figure 0007312954000002
ブラックジンジャー抽出物(物質A)、わさび葉エキス(物質B)の単独投与より物質A及び物質Bの併用の投与群における効果の方が大きく、併用の投与群において相乗効果的に体重増加の抑制がみられた。
また、投与後12週目の体重測定後に24時間絶食を行った後、マウスの血液を採取し、肝機能としてAST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ/GOT)、ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ/GPT)の値と、血糖値(BGL)とを検査した。表3に実測値を、表4に比較例2(C2)を基準としたときの差分値を示している。なお、BGLの単位は(mg/dL)であり、AST、ALTの単位は(U/L)である。
Figure 0007312954000003
Figure 0007312954000004
ブラックジンジャー抽出物、わさび葉エキスの単独投与より物質A及び物質Bの併用の投与群における効果の方が大きく、併用の投与群において相乗効果的に血糖値(BGL)、AST及びALTの抑制がみられた。
また、24時間絶食及び血液採取の後、さらに1週間マウスを飼育後、マウスを安楽死させ、肝臓重量及び腸管膜脂肪重量を測定した。
Figure 0007312954000005
Figure 0007312954000006
ブラックジンジャー抽出物、わさび葉エキスの単独投与より物質A及び物質Bの併用の投与群における効果の方が大きく、併用の投与群において相乗効果的に肝臓重量、腸管膜脂肪重量増加の抑制がみられた。
また、実施例1~5(E1~E5)では、比較例2(C2)と比して、血液中のノルアドレナリン量が多いことが確認された。
以上の実験結果より、ブラックジンジャー抽出物およびわさびエキスの2成分の併用により、相乗的な体重または体脂肪(内臓脂肪および皮下脂肪)の増加抑制効果が得られることがわかる。
今回開示された実施の形態および試験例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の構成において、本発明の組成物は、
脳に作用し、ノルアドレナリンの分泌を促す作用を有する物質Aと、
脂肪細胞に作用し、β-3アドレナリン受容体を活性化する物質Bとを含有することを特徴とする。
これにより、物質Aによって多く分泌されたノルアドレナリンを物質Bによって活性化された脂肪細胞において優位的に受け取ることができ、ノルアドレナリンの効果を脂肪細胞に集中させ、相乗効果的に体重増加の抑制ができる。なお、物質A及び物質Bは、天然材料をエタノール抽出又はエタノール熱水抽出して得られたエキス粉末を用いることが好ましい。天然材料としては、植物の葉や根、茎などの植物由来材料であることが特に好ましい。
本発明の組成物は、ポリメトキシフラボン、リモネン、カプサイシン、ショウガエキス、カフェイン、フラバン-3-オールから選択される少なくとも1種以上である物質Aと、
わさびエキス、パロアッスルエキスから選択される少なくとも1種以上ある物質Bと
を含有することを特徴とする。
これにより、物質Aによってノルアドレナリンを分泌し、物質Bによってβ3アドレナリン受容体を活性化できる。
本発明の組成物は、ブラックジンジャー抽出物及びわさびエキスを含有する
ことを特徴とする
これにより、ブラックジンジャーによってノルアドレナリンを分泌し、わさびエキスよってβ3アドレナリン受容体を活性化できる。
本発明の組成物は、食品組成物、医薬品組成物または化粧品組成物である
ことを特徴とする。
これにより、食品、医薬、化粧品の各分野において体重または体脂肪(内臓脂肪および皮下脂肪)の増加抑制効果を得ることができる。
本発明の組成物は、ブラックジンジャー抽出物及びわさびエキスの総量に対して、ブラックジンジャー抽出物の含有量が0.1質量%以上90質量%以下であることを特徴とする。組成比が上記範囲内であれば、効果的に体重または体脂肪(内臓脂肪および皮下脂肪)の増加抑制効果が得られる。
本発明の組成物は、ブラックジンジャー抽出物及びわさびエキスの総量に対して、わさびエキスの配合量が0.01質量%以上85質量%以下であることを特徴とする。組成比が上記範囲内であれば、効果的に体重または体脂肪(内臓脂肪および皮下脂肪)の増加抑制効果が得られる。
前記組成物は、体重または体脂肪(内臓脂肪及び皮下脂肪)の増加抑制用であることを特徴とする。
前記組成物は、体重または体脂肪(内臓脂肪及び皮下脂肪)の減少促進用であることを特徴とする。
体重または体脂肪(内臓脂肪及び皮下脂肪)の増加抑制剤は、ブラックジンジャー抽出物及びわさびエキスを含有することを特徴とする。
体重または体脂肪(内臓脂肪及び皮下脂肪)の減少促進剤は、ブラックジンジャー抽出物及びわさびエキスを含有することを特徴とする。
本発明は、肥満及び生活習慣病予防に効果を有するサプリメント剤などに適用することができる。
11 :脳
12 :脂肪細胞
13 :ノルアドレナリン
14 :3アドレナリン受容体


Claims (4)

  1. 脳に作用し、ノルアドレナリンの分泌を促す作用を有する物質Aとして、ブラックジンジャー抽出物と、脂肪細胞に作用し、β-3アドレナリン受容体を活性化する物質Bとして、わさび葉エキスと
    を含有することを特徴とする組成物。
  2. 前記ブラックジンジャー抽出物1質量部に対するわさび葉エキスの含有量は、0.3~5質量部である
    ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 前記組成物は、食品組成物、医薬品組成物または化粧品組成物である
    ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  4. ブラックジンジャー抽出物、並びにわさび葉エキスを含有し、体重または体脂肪(内臓脂肪及び皮下脂肪)の減少促進剤である
    ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
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