JP2013182904A - 積層型圧電アクチュエーター - Google Patents

積層型圧電アクチュエーター Download PDF

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Abstract

【課題】圧電素子を保持部材により保持した際に、電圧が入力された当該圧電素子の振動を妨げず、且つ小型化及び省スペース化を図ることが出来る積層型圧電アクチュエーターを提供する。
【解決手段】積層型圧電アクチュエーターは、積層された複数の圧電体10と圧電体間に挟持された内部電極11,12とを備え、電圧を印加することにより振動する略矩形状の圧電素子2と、圧電素子2の内部電極11,12と電気的に接続した外部電極15,16と、外部電極15,16に接続して電力を外部電極15,16に供給するリード線と、リード線から供給される電力により発生した振動を外部に伝達する動力伝達部材と、を備えた積層型圧電アクチュエーターであって、外部電極15,16は、内部電極11,12を積層方向に貫通して形成したスルーホール11a,12aに埋め込んだ導電材料を介して内部電極11,12と電気的に接続している。
【選択図】図1

Description

本件発明は、積層型圧電アクチュエーターに関し、具体的には、カメラにおけるオ−トフォ−カスレンズ駆動等の分野において用いられる略矩形状の圧電素子を使用した圧電アクチュエーターの電極配置及び電極間配線構造に関する。
近年のOA機器やオーディオビジュアル機器の小型・軽量化、高機能化の要請に伴い、電磁気モータに比較して小型化が容易で、且つ、高トルク、低騷音等の長所を有する圧電材料を利用した圧電アクチュエーターが用いられるようになっている。特に、圧電体を積層して形成される積層型圧電アクチュエーターは、積層される圧電体の厚さを薄くすることで、低電圧で駆動することが出来、微小変位の制御性に優れることから、現在では、カメラのオ−トフォ−カスレンズ駆動や手ぶれ補正、ICのウェハの露光装置等に利用されている。
積層型圧電アクチュエーターは、所定の領域に予め分極処理を施した圧電体と電極とが交互に積層された圧電素子に適正な電圧を入力し、所定の動作を発生させるものである。この、積層型圧電アクチュエーターは、従来より、圧電素子の内部に形成される電極の一部を当該圧電素子の圧電体端部側に集約して、この集約部分より内部の電極に電圧を印加するための外部電極が当該圧電体の積層方向に沿って延出した状態で設けられている。
図4は、従来における積層型圧電アクチュエーターに備わる圧電素子の各電極の配置パターンを例示した図である。以下に、図4を用いて、従来における積層型圧電アクチュエーターを構成する内部電極と外部電極との配置位置について簡単に説明する。図4(a)は、従来の圧電素子20を、圧電体21の積層方向からみた図である。また、図4(b)、図4(c)には、分割されて形成される第1の電極22及び第2の電極23からなる内部電極のパターンが示されている。また、図4(d)には、内部グランド電極24が示されている。図4(a)〜(d)に示されるように、従来の積層型圧電アクチュエーターに備わる圧電素子20は、内部電極22,23が圧電体21の端部まで延出して形成される。図4(e)は図4(a)のX方向からみた側面図であり、図4(f)は図4(a)のY方向からみた側面図である。図4(e)、図4(f)に示されるように、従来の積層型圧電アクチュエーターに備わる圧電素子20は、内部電極の第1の電極22及び第2の電極23、内部グランド電極24のそれぞれと導通可能に、第1の外部電極25及び第2の外部電極26、外部グランド電極27が形成される。
従来の積層型圧電アクチュエーターに用いられる圧電素子の電極配置及び電極間配線構造は、例えば特許文献1(特開平6−53567号公報)に示される。特許文献1は、積層型圧電アクチュエーターに関する発明であり、具体的には、「第1の電極層(22)、圧電材層(23)、第2の電極層(24)、圧電材層(23)の順で積層された柱状の本体(21)と、該本体の一の側面(25)に、その積層方向上に延在して帯状に形成された第1の外部電極(27)及び第2の外部電極(28)と、上記本体の上記の側面(25)に形成してあり、該側面に露出している上記第1の電極層の端部(22a)と上記第2の外部電極との間に介在すると共に、上記一の面に露出している上記第2の電極層の端部(24a)と上記第1の外部電極との間に介在する絶縁層(26)とよりなる構成とした」ことを特徴とするものである。
特開平6−53567号公報
しかし、特許文献1に開示の積層型圧電アクチュエーターは、電極層と圧電材層とが交互に積層して形成される柱状の本体(圧電素子に相当)における圧電材層の積層方向に沿った側面に外部電極が形成されるため、当該外部電極の形成位置を外して当該柱状の本体を保持しなければならない。なお、特許文献1の図1に示されるように、圧電素子に形成される外部電極は、従来より圧電素子の長手方向端部から長手方向全長の1/4間に形成される。これは、圧電素子の長手方向端部から長手方向全長の1/4間は、当該圧電素子を安定して保持する上で好ましい範囲であり、極力圧電素子の振動を阻害しないような配慮があってのことである。従って、特許文献1に開示の積層型圧電アクチュエーターは、圧電素子を保持する位置を外部電極の位置と近接させて配置することが好ましいが、この場合にはこれら部材同士の干渉が生じる恐れがある。
また、特許文献1に開示の積層型圧電アクチュエーターは、電極層と圧電材層とが交互に積層して形成される柱状の本体(圧電素子に相当)における圧電材層の積層方向に沿った側面に外部電極が形成されるため、配線の複雑化を招くと共に積層型圧電アクチュエーターの更なる小型化及び省スペース化の実現が困難となっていた。
本件発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、圧電素子を保持部材により保持した際に、電圧が入力された当該圧電素子の振動を妨げず、且つ小型化及び省スペース化を図ることが出来る積層型圧電アクチュエーターを提供することを目的とする。
本件発明者は、鋭意研究を行った結果、以下の積層型圧電アクチュエーターを採用することで、上記課題を達成できることに想到した。
本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター: 積層された複数の圧電体と当該圧電体間に挟持された内部電極とを備え、電圧を印加することにより振動する略矩形状の圧電素子と、当該圧電素子の当該内部電極と電気的に接続した外部電極と、当該外部電極に接続して電力を当該内部電極に供給するリード線と、当該リード線から供給される電力により発生した振動を外部に伝達する動力伝達部材と、を備えた積層型圧電アクチュエーターであって、当該外部電極は、当該内部電極を当該積層方向に貫通して形成したスルーホールに埋め込んだ導電材料を介して当該内部電極と電気的に接続したことを特徴とするものである。
本件発明に係る積層型圧電アクチュエーターにおいて、前記内部電極は、分割されて形成される第1の内部電極及び第2の内部電極からなり、前記外部電極が当該第1の内部電極及び第2の内部電極のそれぞれと導通する第1の外部電極及び第2の外部電極からなり、当該第1の外部電極及び当該第2の外部電極にそれぞれ位相をずらした交流電圧を印加することにより、縦振動モードと屈曲振動モードとからなる振動を同時に励起して前記動力伝達部材が楕円振動を行うものであり、前記スルーホールを、前記圧電素子の長手方向中心線付近で、且つ当該圧電素子の長手方向端部から長手方向全長の1/4間に設けたことが好ましい。
本件発明に係るレンズ駆動機構: 本件発明に係るレンズ駆動機構は、レンズを光軸方向に移動させる駆動源として、レンズの外周側に上述の積層型圧電アクチュエーターを備えたことを特徴とするものである。
本件発明に係る積層型圧電アクチュエーターは、外部電極を圧電素子の側面に形成するのではなく、内部電極を積層方向に貫通して形成したスルーホールに埋め込んだ導電材料を介して当該内部電極と電気的に接続することで、圧電素子の内部電極積層方向の表面側に形成することが出来る。そのため、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーターによれば、圧電素子に電圧を印加した際の振動を妨げず、且つ小型化及び省スペース化を図ることが出来る。
本件発明に係る積層型圧電アクチュエーターに備わる圧電素子の各電極の配置パターンを例示した図である。 本件発明に係る積層型圧電アクチュエーターを説明するための図である。 図1とは異なる形態の積層型圧電アクチュエーターに備わる圧電素子の各電極の配置パターンを例示した図である。 従来における積層型圧電アクチュエーターに備わる圧電素子の各電極の配置パターンを例示した図である。
以下、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーターについて、図を用いて具体的に説明していく。
本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター: 本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1は、積層された複数の圧電体10と当該圧電体間に挟持された内部電極11,12とを備え、電圧を印加することにより振動する略矩形状の圧電素子2と、当該圧電素子2の当該内部電極11,12と電気的に接続した外部電極15,16と、当該外部電極15,16に接続して電力を当該内部電極11,12に供給するリード線と、当該リード線から供給される電力により発生した振動を外部に伝達する動力伝達部材3と、を備えたものである。そして、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1において、当該外部電極15,16は、当該内部電極11,12を当該積層方向に貫通して形成したスルーホール11a,12aに埋め込んだ導電材料を介して当該内部電極11,12と電気的に接続したことを特徴とするものである。
本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1は、積層された複数の圧電体10と当該圧電体間に挟持された内部電極11,12とを備えた圧電素子2の振動を、動力に変えて外部に伝達するものである。従って、本件発明の圧電体10は、優れた圧電効果を発揮出来ることが好ましく、その材質としてエネルギー変換効率に優れるセラミックス材料(例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)やマグネシウムニオブ酸鉛(PMN)、チタン酸バリウム(BaTiO)等)が好適に用いられる。また、内部電極11,12は、銀(Ag)−パラジウム(Pd)系合金、パラジウム(Pd)、白金(Pt)等の金属材料を用いて形成され、使用される圧電体10の焼成温度を考慮して、適当な材料が選択される。
本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1は、圧電体10の材料に、上述したような優れた圧電効果を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等を用いることで、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する際の効率化を図ることが出来る。このチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等は、電圧を印加すると伸縮する特性(圧電効果)があるため、アクチュエーターに広く使用されている材料である。従って、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1は、例えば圧電素子2をチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の積層構造とすることで低電圧での駆動が可能となり、静粛性の向上や低速高推力が得られる等の効果を得ることが出来る。
図1は、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーターに備わる圧電素子の構成を例示した図である。図1に示すように、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1に用いられる圧電素子2は、複数の圧電体10と複数の内部電極11,12とを交互に積層して構成され、これら複数積層された圧電体10及び内部電極11,12を挟持するように積層方向の表面に、圧電体10が積層されて構成される(図1(a)参照のこと。)。なお、この積層方向の表面に備えられる圧電体10は、分極処理が施されていない絶縁体である点で、圧電素子2の内部に積層される圧電体10と相違する。ちなみに、積層方向の表面に備えられる層は、絶縁性を有するものであれば、圧電体10以外のもので構成されていても良い。
図2は、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーターを説明するための図である。図2には、本件発明の圧電素子2を圧電体10の積層方向の表面側からみた図が示されている。本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1は、圧電素子2の内部電極11,12のそれぞれと電気的に接続する外部電極15,16が備えられる。この外部電極15,16には、図示せぬ通電用のリード線及びフレキシブル基板及び通電用コイルワイヤが半田及び接着等で接続される。この通電用のリード線等から供給される電力により、図2に示す動力伝達部材3が、当該圧電体10の積層方向に対して上下及び左右に分離して発生した複数の振動を外部に伝達する。ちなみに、外部電極15,16の材質は、内部電極11,12と同じ材質であれば、内部電極11,12との接触面において容易に電食が発生することがなく好ましい。従って、外部電極15,16の材質には、内部電極11,12と同様に、銀(Ag)−パラジウム(Pd)系合金等が好適に用いられる。
図2に示す動力伝達部材3は、本件発明の圧電素子2に発生した振動を外部に伝達するための用いられるものであり、エポキシ接着剤等を用いて圧電素子2の所定位置に接着される。本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1では、通電用のリード線等から供給される電力により、圧電素子2が圧電体10の積層方向に対して例えば上下及び左右に分離して複数の振動(縦振動、屈曲振動等)を発生し、動力伝達部材3が被動力伝達部材30との接触面において楕円を描くような回転振動を発生させる。すなわち、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1は、圧電素子2の振動によって、動力伝達部材3と当接配置される被動力伝達部材30を支持軸31を中心に回転させ、この被動力伝達部材30の回転を動力に変換するものである。ちなみに、この動力伝達部材3における振動の速度や楕円状に回転する方向を制御することにより、被動力伝達部材30の回転方向や速度を調節することが可能となる。
そして、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1は、圧電素子2に積層される内部電極11,12を当該積層方向に貫通させてスルーホール11a,12aを形成し、このスルーホール11a,12aに導電材料を埋め込むことで、この導電材料を介して当該内部電極11,12と外部電極15,16とを電気的に接続する。
図1には、複数の圧電体10と複数の内部電極11,12とが交互に積層された圧電素子2において、これらが積層した方向に貫通し形成された複数のスルーホール11a,12aが示されている。本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1によれば、各内部電極11,12間をスルーホール11a,12aを通じて導通させるので、従来のような圧電体の端部に延出させた内部電極に外部電極を接触させる構造よりも短絡の危険性が少なく、信頼性の向上及び組立性の向上を図ることが出来る。
また、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1は、図1や図2に示すように、圧電素子2において圧電体10の積層方向の表面に外部電極15,16を設けることで、従来のように圧電素子2の当該積層方向に沿った側面に設けられる当該圧電素子2を保持する部材と同一面に外部電極15,16を設けた場合に比べて、圧電素子2の振動を阻害する要素を減少させることが出来る。なお、従来のように、圧電素子2の当該積層方向に沿った側面に設けられる当該圧電素子2を保持する部材と外部電極15,16とを同一面に設けた場合において、当該圧電素子2を保持する部材と当該外部電極15,16とを近接配置させた場合、双方の部材が干渉する恐れや、外部電極15,16に電圧を印加して分極処理を行ったときの圧電素子2の構造強度の変化により当該外部電極15,16にクラックが発生し易くなる等の問題がある。
以上のことから、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1は、圧電素子2において圧電体10の積層方向の表面に外部電極15,16を設けることで、当該圧電素子2を振動の妨げとならない位置で安定して保持することが可能となる。ちなみに、圧電素子2を構成する圧電体10の材料として、エネルギー変換効率に優れるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等を用いて圧電効果を図ろうとしても、当該圧電素子2の振動を阻害しない位置で固定することが出来なければ、圧電体10の振動が妨げられてしまう。この場合、いくら圧電素子10の材料に圧電効果に優れるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等を用いたとしても、積層型圧電アクチュエーター1の性能が損なわれ、低電圧での駆動も困難となる。
また、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1は、図1や図2に示すような構造を採用することで、圧電体10の積層方向の表面の任意の場所に外部電極15,16を設けることが出来るため、配線の複雑化を招くことがない。そして、従来の積層型圧電アクチュエーターは、圧電素子における圧電体の積層方向に沿った側面に外部電極を設けていたため、その分当該側面に配設される外部電極と圧電素子を収容する保持部材との間の間隔を広くとらなければならなかったが、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1によればその必要がない。従って、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1は、圧電素子2の振動を阻害せずに、従来よりも更なる小型化及び省スペース化を実現することが可能となる。
ちなみに、本件発明の圧電素子2に形成されるスルーホール11a,12aに埋め込まれる導電材料は、容易に電食が発生しないよう、内部電極11,12や外部電極15,16と同じ材質であることが好ましい。従って、当該導電材料には、内部電極11,12や外部電極15,16と同様に、銀(Ag)−パラジウム(Pd)系合金等を用いることが好ましいが、内部電極と外部電極との導通がとれるような導電性の樹脂やゴム等であっても用いることが出来る。
また、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1は、内部電極が、分割されて形成される第1の内部電極11及び第2の内部電極12からなり、外部電極が当該第1の内部電極11及び第2の内部電極12のそれぞれと導通する第1の外部電極15及び第2の外部電極16からなり、当該第1の外部電極15及び当該第2の外部電極16にそれぞれ位相をずらした交流電圧を印加することにより、縦振動モードと屈曲振動モードとからなる振動を同時に励起して動力伝達部材3が楕円振動を行うものである。そして、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1は、スルーホール11a,12a,13aを、圧電素子2の長手方向A中心線L付近で、且つ当該圧電素子2の長手方向A端部2a,2bから長手方向A全長の1/4間に設けたことが好ましい。
ここで、図1には、本件発明の圧電素子2に備わる内部電極11,12、外部電極15,16、内部グランド電極13、外部グランド電極17の配置パターンが例示されている。図1において、図1(a)が外部電極の第1の外部電極15及び第2の外部電極16、外部グランド電極17の各配置パターンを示したものである。また、図1(b),(d),(f),(h)が内部電極の第1の内部電極11及び第2の内部電極12の各配置パターンを示したものである。また、図1(c),(e),(g),(i)が内部グランド電極13の配置パターンを示したものである。図1には、圧電体10の領域内において、内部電極の第1の内部電極11と第2の内部電極12とがそれぞれ対角線上に区分けされて配置されている。そして、外部電極の第1の外部電極15及び第2の外部電極16とのそれぞれが、当該第1の内部電極11及び第2の内部電極12と、スルーホール11a,12aを介して導通可能に配置される。
本件発明の圧電素子2は、図1において左上と右下に位置する第1の内部電極11と、右上と左下に位置する第2の内部電極12とに、位相がπ/2異なる交流電圧を第1の外部電極15及び第2の外部電極16を通して印加させることで、縦振動モードと屈曲振動モードとからなる振動が同時に励起して動力伝達部材3が楕円振動を行うこととなる。
なお、図1には、圧電素子2内に積層して備えられる内部グランド電極13と、当該内部グランド電極13を当該積層方向に貫通して形成されるスルーホール13aと、当該スルーホール13aに埋め込んだ導電材料を介して当該内部電極13と電気的に接続する外部グランド電極17とが示されている。ここで、グランド内部電極13は、圧電素子2内に備えられ、積層型圧電アクチュエーター1の駆動回路から発生するノイズを抑制し、また、このノイズが他の電子機器に悪影響を及ぼすことを抑制する。積層型圧電アクチュエーター1の駆動回路から発生するノイズは、例えば、当該積層型圧電アクチュエーター1の圧電素子2に生じる振動を信号として検出し、当該圧電素子2に印加する交流電圧を所定の位相差になるように制御する際に、当該制御に乱れを生じさせ、積層型圧電アクチュエーター1の駆動を不安定にさせてしまう。従来は、積層型圧電アクチュエーター1の駆動回路に発生するノイズを抑制するために別途アース線を設ける必要があり、配線の複雑化を招くと共に、更なる小型化及び省スペース化を図る上で障害となっていた。
図3は、図1とは異なる形態の積層型圧電アクチュエーターに備わる圧電素子の構成を例示した図である。例えば、本件発明の圧電素子は、図3に示すような内部電極11,12、外部電極15,16、内部グランド電極13,14、外部グランド電極17,18の配置パターンを採用することも出来る。図3において、図3(a)が外部電極の第1の外部電極15及び第2の外部電極16、外部グランド電極17,18の各配置パターンを示したものである。また、図3(b),(d),(f),(h)が内部電極の第1の電極11及び第2の電極12の各配置パターンを示したものである。また、図3(c),(e),(g),(i)が内部グランド電極13,14の配置パターンを示したものである。図2に示す圧電素子2において、図1に示す圧電素子2と構成上大きく異なる点は、内部グランド電極13,14が2つの領域に区分けされている点である。このように、グランド電極が2つの領域で区分けされることで、積層型圧電アクチュエーター1の駆動回路から発生するノイズの抑制効果を更に得ることが可能となる。
また、図1又は図3に示されるように、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1における圧電素子2に形成されるスルーホール11a,12a,13a,14aは、圧電素子2の長手方向A中心線L付近で、且つ当該圧電素子2の長手方向A端部2a,2bから長手方向A全長の1/4間に設けられる(図2参照のこと。)。本件発明の圧電素子2は、スルーホール11a,12a,13a,14aを、当該圧電素子2の長手方向A中心線L付近に設けることで、積層型圧電アクチュエーター1の駆動を安定させることが出来る。
また、本件発明の圧電素子2は、スルーホール11a,12a,13a,14aを、当該圧電素子2の長手方向A端部2a,2bから長手方向A全長の1/4間に設けることで、当該圧電素子2の振動効率の低下を防ぐことが出来る。これは、圧電素子2を保持部材によって安定的に保持するにあたって、通常、当該圧電素子2の長手方向A端部2a,2bから長手方向A全長の1/4間で保持されるため、当該外部電極15,16と当該圧電素子2が保持部材により保持される位置が、長手方向A端部2a,2bからの距離でみて同じ距離であることが圧電素子2の振動効率の観点からみて好ましいからである。
本件発明に係るレンズ駆動機構: 本件発明に係るレンズ駆動機構は、レンズを光軸方向に移動させる駆動源として、レンズの外周側に本件発明の積層型圧電アクチュエーター1を備えたことが好ましい。
本件発明に係る積層型圧電アクチュエーター1は、その性能を損なわずに小型化を図ることが出来るため、レンズを光軸方向に移動させる駆動源として用いた場合に、備えられるユニットの小型化及び省スペース化を図ることが可能となる。
本件発明に係る積層型圧電アクチュエーターによれば、圧電素子を適正位置で保持出来るため、当該圧電素子の振動を妨げず、低電圧で駆動させることが出来る。また、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーターを採用することにより、圧電素子を駆動する際に配線の複雑化を招くことなく、積層型圧電アクチュエーターの小型化及び省スペース化を図ることが出来る。
以上のことから、本件発明に係る積層型圧電アクチュエーターは、撮像装置におけるレンズ駆動用として用いる他にも、工業分野において全体システムを構成する上で重要な機械要素である位置決め機構等にも好適に用いることが出来る。
1 積層型圧電アクチュエーター
2 圧電素子
3 動力伝達部材
10 圧電体
11 内部電極(第1の内部電極)
11a スルーホール(内部電極(第1の内部電極)用)
12 内部電極(第2の内部電極)
12a スルーホール(内部電極(第2の内部電極)用)
13 内部グランド電極
13a スルーホール(内部グランド電極用)
15 外部電極(第1の外部電極)
16 外部電極(第2の外部電極)
17 外部グランド電極
30 被動力伝達部材
31 支持軸

Claims (3)

  1. 積層された複数の圧電体と当該圧電体間に挟持された内部電極とを備え、電圧を印加することにより振動する略矩形状の圧電素子と、
    当該圧電素子の当該内部電極と電気的に接続した外部電極と、
    当該外部電極に接続して電力を当該外部電極に供給するリード線と、
    当該リード線から供給される電力により発生した振動を外部に伝達する動力伝達部材と、を備えた積層型圧電アクチュエーターであって、
    当該外部電極は、当該内部電極を当該積層方向に貫通して形成したスルーホールに埋め込んだ導電材料を介して当該内部電極と電気的に接続したことを特徴とする積層型圧電アクチュエーター。
  2. 前記内部電極は、分割されて形成される第1の内部電極及び第2の内部電極からなり、
    前記外部電極が当該第1の内部電極及び第2の内部電極のそれぞれと導通する第1の外部電極及び第2の外部電極からなり、
    当該第1の外部電極及び当該第2の外部電極にそれぞれ位相をずらした交流電圧を印加することにより、縦振動モードと屈曲振動モードとからなる振動を同時に励起して前記動力伝達部材が楕円振動を行うものであり、
    前記スルーホールを、前記圧電素子の長手方向中心線付近で、且つ当該圧電素子の長手方向端部から長手方向全長の1/4間に設けた請求項1に記載の積層型圧電アクチュエーター。
  3. レンズを光軸方向に移動させる駆動源として、レンズの外周側に請求項1又は請求項2に記載の積層型圧電アクチュエーターを備えたことを特徴とするレンズ駆動機構。
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