JP2013181991A - 光硬化型樹脂組成物及びそれを用いたパターン形成された基材の製造方法、並びに該基材を備える電子部品 - Google Patents

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Hisanori Higashimoto
尚則 東本
Akiyoshi Shimoda
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Abstract

【課題】露光前に形成される塗膜とした際にタック性のない光硬化型樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】(a)エポキシ基を有する化合物、(b)光塩基発生剤、(c)チオール基を有する硬化剤、(d)不飽和結合を有する単量体、及び(e)光照射によりラジカルを発生する、ラジカル発生剤、を含有する光硬化型樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、光硬化型樹脂組成物及びそれを用いたパターン形成された基材の製造方法、並びに該基材を備える電子部品に関する。
樹脂の光硬化技術は、低温・短時間の硬化が可能であるのみにならず、光パターニングによる微細加工が可能である等、従来の熱硬化技術にはない長所を有しており、特に電子材料分野で多用されている。樹脂の光硬化技術は、ラジカル型、カチオン型、アニオン型の3種類に大別される。
従来、ラジカル型が主流だが、ラジカル型として用いられる(メタ)アクリル酸系ポリマーは、硬化収縮が大きいという問題に加え、酸素阻害の問題がある。
カチオン型としては、光酸発生剤が用いられ、数々の化合物が開発されている。しかし、いずれも光照射されることにより強いプロトン酸を発生するため、金属類の腐食が問題となり、電子材料分野での実用化は困難であると考えられる。
これらの問題を解決しうるものとして、光塩基発生剤を用いたアニオン型が期待されている。しかし、光感度が低いことや硬化温度が高いこと等の問題があり、実用には至っていない。
そこで、比較的低温での硬化が可能であり、潜在性光硬化型樹脂組成物となり得るものとして、光塩基発生剤と、チオール基含有硬化剤と、エポキシ樹脂と、を組み合わせた潜在性光硬化型樹脂組成物の利用が検討されている。かかる潜在性光硬化型樹脂組成物としては、例えば、特許文献1のようなものが知られている。また、例えば、特許文献2には、ポリエン、ポリチオール、臭素置換された芳香環を有する化合物を含有する組成物が開示されている。
国際公開第2002/051905号パンフレット 特開2003−277505号公報
しかしながら、上記した従来の光硬化型樹脂組成物には、露光前の塗膜の状態でタック性(ベタツキ)が出てしまうという問題がある。露光前の塗膜にタック性があると、露光機等の半導体製造装置の内部を汚染するという問題がある。そのため、露光前に形成される塗膜とした際にタック性の無い(タックフリー)光硬化型樹脂組成物の開発が望まれている。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、露光前に形成される塗膜とした際にタック性の無い光硬化型樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、エポキシ基を有する化合物(a)、光塩基発生剤(b)、チオール基を有する硬化剤(c)、不飽和結合を有する単量体(d)、及びラジカル発生剤(e)を含有する光硬化型樹脂組成物が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
エポキシ基を有する化合物(a)、
光塩基発生剤(b)、
チオール基を有する硬化剤(c)、
不飽和結合を有する単量体(d)、及び
光照射によりラジカルを発生するラジカル発生剤(e)
を含有する光硬化型樹脂組成物。
〔2〕
前記(d)成分が、アクリロイル基を有する単量体である、〔1〕に記載の光硬化型樹脂組成物。
〔3〕
カルボキシル基及び無水カルボン酸基の少なくとも一方を有する化合物(f)を、さらに含有する、〔1〕又は〔2〕に記載の光硬化型樹脂組成物。
〔4〕
前記(a)成分の波長365nmにおける吸光度が、5.0以下である、〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の光硬化型樹脂組成物。
〔5〕
前記(c)成分が、チオールカルボン酸エステル化物である、〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の光硬化型樹脂組成物。
〔6〕
前記(a)成分が、ノボラック型エポキシ樹脂、又はノボラック型エポキシ樹脂変性物である、〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載の光硬化型樹脂組成物。
〔7〕
前記(a)〜(e)のいずれかの成分が、前記(f)成分でもある、〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の光硬化型樹脂組成物。
〔8〕
前記(a)成分が、前記(f)成分であり、
前記(a)成分が、下記式(1)で表される化合物である、〔7〕に記載の光硬化型樹脂組成物。
(式中、R1乃至R5は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アラルキル基、又は芳香族基を表し、酸素原子により連結されていてもよく、置換又は無置換であってもよい。n1、n2、及びn3は、数である。)
〔9〕
前記(b)成分が、下記式(2)又は式(3)で表される、2−アミノトロポン又はその誘導体である、〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載の光硬化型樹脂組成物。
(式(2)において、R6とR7は、それぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、置換又は無置換であってもよい。R8乃至R12は、それぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アルキル基、チオール基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又はアミノ基を表し、置換又は無置換であってもよい。Zは、酸素原子又は硫黄原子を表す。)
(式(3)において、R6は、水素原子、又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、置換又は無置換であってもよい。R8乃至R13は、それぞれ独立して、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アルキル基、チオール基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又はアミノ基を表し、置換又は無置換であってもよい。)
〔10〕
前記(e)成分が、下記式(4)で表される、オキシム・エステル構造を持つラジカル発生剤である、〔1〕〜〔9〕のいずれか一項に記載の光硬化型樹脂組成物。
(式中、R1は、炭素数1〜20のアルキリデン基を表し、置換又は無置換であってもよい。R2は、炭素数1〜20のアルキル基又はフェニル基を表し、置換又は無置換であってもよい。)
〔11〕
以下の(1)〜(3)工程を有する、パターン形成された基材の製造方法;
(1)エポキシ基を有する化合物(a)、光塩基発生剤(b)、チオール基を有する硬化剤(c)、不飽和結合を有する単量体(d)、及びラジカルを発生するラジカル発生剤(e)を含有する光硬化型樹脂組成物を、基材に塗布して塗膜を形成する工程、
(2)前記塗膜の少なくとも一部に光照射することにより、前記塗膜の前記一部を硬化させる工程、
(3)前記塗膜の硬化していない部分を、現像によって前記基材から除去することにより、前記基材上にパターンを形成する工程。
〔12〕
〔11〕に記載の製造方法により得られる基材を備える電子部品。
本発明によれば、露光前に形成される塗膜とした際にタック性の無い光硬化型樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本発明は、下記の本実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施形態に係る光硬化型樹脂組成物は、エポキシ基を有する化合物(a)、光塩基発生剤(b)、チオール基を有する化合物(c)、及び不飽和結合を有する単量体(d)及びラジカル発生剤(e)を含有する。
エポキシ基を有する化合物(a)としては、その種類に特に制限はなく、例えば、エポキシ樹脂やエポキシ樹脂変性物が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、公知のものを用いることができ、例えば、2価フェノール類のグリシジルエーテル、3価以上のヒドロキシル基を有する多価フェノール類のポリグリシジルエーテル、脂肪族2価アルコールのジグリシジルエーテル、3価以上のヒドロキシル基を有する脂肪族多価アルコールのポリグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;グリシジルエステル型エポキシ樹脂;脂肪族骨格又は脂環式骨格を有するポリカルボン酸のグリシジルエステル;活性水素原子を有する芳香族アミン類のグリシジルアミン;活性水素原子を有する脂環式アミン類のグリシジルアミン;活性水素原子を有する複素環式アミン類のグリシジルアミン;鎖状脂肪族エポキシド、脂環式エポキシド等が挙げられる。
上記の2価フェノール類のグリシジルエーテルとしては、例えば、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ハロゲン化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、テトラクロロビスフェノールAジグリシジルエーテル、カテキンジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、1,5−ジヒドロキシナフタレンジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、オクタクロロ−4,4'−ジヒドロキシフェニルジグリシジルエーテル、テトラメチルビフェニルジグリシジルエーテル、9,9'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンジグリシジルエーテル、ビスフェノールA2モルとエピクロロヒドリン3モルとの反応から得られるジグリシジルエーテルが挙げられる。
上記の3価以上のヒドロキシル基を有する多価フェノール類のポリグリシジルエーテルとしては、例えば、ピロガロールトリグリシジルエーテル、ジヒドロキシナフチルクレゾールトリグリシジルエーテル、トリス(ヒドロキシフェニル)メタントリグリシジルエーテル、ジナフチルトリグリシジルエーテル、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンテトラグリシジルエーテル、p−グリシジルフェニルジメチルトリールビスフェノールAグリシジルエーテル、トリスメチル−tert−ブチル−ブチルヒドロキシメタントリグリシジルエーテル、4,4'−オキシビス(1,4−フェニルエチル)テトラクレゾールグリシジルエーテル、4,4'−オキシビス(1,4−フェニルエチル)フェニルグリシジルエーテル、ビス(ジヒドロキシナフタレン)テトラグリシジルエーテル、フェノール又はクレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル、リモネンフェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル、フェノールとグリオキザール、グルタールアルデヒド又はホルムアルデヒドとの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテル、レゾルシンとアセトンとの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテルが挙げられる。3価以上のヒドロキシル基を有する多価フェノール類のポリグリシジルエーテルの平均エポキシ基数は、2〜10であり、かつ軟化点が室温以上であることが、タック性の観点から好ましい。平均エポキシ基数は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めた重量平均分子量を、JIS K7236に準じて求めたエポキシ当量で割ることにより求めることができる。軟化点は、JIS K7234に準じて求めることができる。
上記の脂肪族2価アルコールのジグリシジルエーテルとしては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAのアルキレンオキシド(エチレンオキシド又はプロピレンオキシド)付加物のジグリシジルエーテルが挙げられる。
上記の3価以上のヒドロキシル基を有する脂肪族多価アルコールのポリグリシジルエーテルとしては、例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールヘキサグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテルが挙げられる。
上記のグリシジルエステル型エポキシ樹脂としては、例えば、フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、トリメリット酸トリグリシジルエステル等の芳香族ポリカルボン酸のグリシジルエステルが挙げられる。
上記の脂肪族骨格又は脂環式骨格を有するポリカルボン酸のグリシジルエステルとしては、例えば、芳香族ポリカルボン酸のグリシジルエステルの芳香核水素添加物、ダイマー酸ジグリシジルエステル、ジグリシジルオキサレート、ジグリシジルマレート、ジグリシジルスクシネート、ジグリシジルグルタレート、ジグリシジルアジペート、ジグリシジルピメレート、グリシジル(メタ)アクリレートの(共)重合体、トリカルバリル酸トリグリシジルエステルが挙げられる。
上記の活性水素原子を有する芳香族アミン類のグリシジルアミンとしては、例えば、N,N−ジグリシジルトルイジン、N,N,N',N'−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、N,N,N',N'−テトラグリシジルジアミノジフェニルスルホン、N,N,N',N'−テトラグリシジルジエチルジフェニルメタン、N,N,O−トリグリシジルアミノフェノールが挙げられる。
上記の活性水素原子を有する脂環式アミン類のグリシジルアミンとしては、例えば、N,N,N',N'−テトラグリシジルキシリレンジアミンの水素添加物が挙げられる。
上記の活性水素原子を有する複素環式アミン類のグリシジルアミンとしては、例えば、トリスグリシジルメラミンが挙げられる。
上記の鎖状脂肪族エポキシドとしては、例えば、エポキシ化ブタジエン、エポキシ化大豆油が挙げられる。
上記の脂環式エポキシドとしては、例えば、ビニルシクロヘキセンジオキシド、リモネンジオキシド、ジシクロペンタジエンジオキシド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、エチレングリコールビスエポキシジシクロペンチルエーテル、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3',4'−エポキシ−6'−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)ブチルアミンが挙げられる。
エポキシ基を有する化合物(a)の融点は、30℃以上であることが、特にアルカリ現像時の光感度の観点から好ましい。より好ましくは35℃以上であり、更に好ましくは40℃以上である。融点は、後述する実施例に記載の方法によって、測定することができる。
エポキシ基を有する化合物(a)の波長365nmにおける吸光度は、光パターニング精度の観点から、5.0以下であることが好ましく、1.0以下であることがより好ましく、0.8以下であることが更に好ましい。波長365nmにおける吸光度は、エポキシ基を有する化合物(a)の化学構造に由来するものであるため、この吸光度が小さいことは、光学的に透明であることを意味する。このような化合物を、エポキシ基を有する化合物(a)として用いることにより、光塩基発生剤化合物(b)に照射する光の減光を抑えることができるため、光パターニング精度がより一層向上するものと推測される(但し、本実施形態の作用効果はこれに制限されない。)。波長365nmにおける吸光度は、後述する実施例に記載の方法によって測定することができる。これらは365nmの吸光度が5.0以下であると光学的に透明度が一層向上し、i線感度が一層高い光硬化型樹脂組成物とすることができる。
吸光度5.0以下である化合物(a)としては、特に制限されないが、365nmにおける吸光度はエポキシ基を有する化合物(a)の化学構造に起因するものである。かかる観点から、化合物(a)は、化学構造として、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、ジシクロペンタン構造等の環状脂肪族構造;メチレン構造、メチル構造、エチル構造等の鎖状脂肪族構造;ベンゼン構造、ベンジル構造、ビスフェノールA構造、ビスフェノールF構造、フェノール構造、レゾルシノール構造、フェノールノボラック構造、クレゾールノボラック構造等の芳香族構造;ギ酸構造、酢酸構造、プロピオン酸構造、マレイン酸構造、フマル酸構造等のカルボン酸構造;イソシアヌル酸構造等の窒素複素環構造等を有するものが好ましい。したがって、エポキシ基を有する化合物(a)は、これらの構造のいずれかを有する化合物であることが好ましい。上記構造を有することで365nmの吸光度を十分に低減することができるため、i線感度が一層高い光硬化型樹脂組成物とすることができる。
エポキシ樹脂変性物としては、エポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部を変性したものであればよく、その種類は特に制限されない。エポキシ樹脂変性物は、例えば、第一の反応で、エポキシ樹脂のエポキシ当量の10〜70モル%にあたる量のモノカルボン酸のカルボキシル基とエポキシ基を付加反応させることによりヒドロキシル基を形成させ、第二の反応で、生成又は導入されたヒドロキシル基と酸無水物とで半エステル化反応させることにより得ることができる。ここで用いられるモノカルボン酸としては、特に制限されず、例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、(メタ)アクリル酸、ケイ皮酸、シアノケイ皮酸、モノメチロールプロパン、ジメチロールプロピオン酸、モノメチロールブタン酸、ジメチロールブタン酸等が挙げられる。これらのモノカルボン酸は1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記の第一の反応に用いられる溶媒としては、反応に悪影響を与えないものであることが好ましい。好適な溶媒としては、例えば、ヒドロキシル基を有さない溶媒を用いることができる。具体的には、アセトン、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレンジエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル類;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油溶剤等が挙げられる。
上記の反応では、反応を促進するために触媒を用いることが好ましい。触媒の使用量は、使用する原料総量に対して0.1〜10質量%であることが好ましい。その際の反応条件は、特に制限されないが、通常、反応温度は60〜150℃であり、反応時間は5〜60時間である。
上記触媒としては、特に制限されず、例えば、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムアイオダイド、トリフェニルフォスフィン、トリフェニルスチビン、メチルトリフェニルスチビン、オクタン酸クロム、オクタン酸ジルコニウム等が挙げられる。
上記の第二の反応に用いられる酸無水物としては、特に制限されず、例えば、無水コハク酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
エポキシ基を有する化合物(a)としては、上記したエポキシ樹脂及びエポキシ樹脂変性物のいずれか1種を単独で用いもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。そして、エポキシ基を有する化合物(a)は、光硬化型樹脂組成物に所望する特性を考慮して、適宜好適なものを選択することができる。
得られる硬化物の性能や入手容易性の観点からは、エポキシ基を有する化合物(a)は、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂変性物、グリシジルエステル型エポキシ樹脂変性物が好ましく、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型樹脂変性物がより好ましい。
光硬化型樹脂組成物のタック性を一層抑制させる観点からは、エポキシ基を有する化合物(a)は、ノボラック型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂変性物が好ましく、軟化点温度が室温以上であるノボラック型エポキシ樹脂、軟化点温度が室温以上であるノボラック型エポキシ樹脂変性物がより好ましい。
本実施形態の光硬化型樹脂組成物は、光塩基発生剤(b)を含有する。光塩基発生剤(b)を用いることにより、光酸発生剤を用いる場合等に比較して、腐食性が無く、露光によりガス等の副生なく塩基性を発現し、絶縁信頼性、耐熱性、パターニング精度に優れる光硬化型樹脂組成物を得ることができる。
光塩基発生剤(b)の含有量は特に制限されないが、エポキシ基を有する化合物(a)100質量部に対し、通常、0.001〜100質量部であり、好ましくは0.005〜80質量部であり、より好ましくは0.01〜50質量部である。硬化速度の観点から、光塩基発生剤(b)の含有量は0.001質量部以上であることが好ましく、硬化物の物性の観点から100質量部以下が好ましい。
光塩基発生剤(b)としては、光照射によって塩基を発生するものであればよく、その種類は特に制限は無い。光塩基発生剤(b)としては、下記式(i)〜(viii)で表される化合物、2−アミノトロポン、及びこれらの誘導体が好ましい。
上記の中でも、特に硬化性能の観点から、光塩基発生剤(b)としては、2−アミノトロポン又はその誘導体であることがより好ましい。2−アミノトロポン又はその誘導体としては、下記式(2)又は式(3)で表される、化合物であることが更に好ましい。本実施形態の光硬化型樹脂組成物は、式(2)で表される化合物と式(3)で表される化合物の両方を含有していてもよい。
式(2)において、R6とR7は、それぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、置換又は無置換であってもよい。
8乃至R12は、それぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アルキル基、チオール基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又はアミノ基を表し、脂置換又は無置換であってもよい。
上記アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボキシル基、ヒドロキシエトキシカルボニル基等が挙げられる。これらの中でも、メトキシカルボニル基が好ましい。
上記アシル基としては、アセチル基が好ましい。
上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、プロペニル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ブテニル基、イソブテニル基、ベンジル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、イソプロピル基が好ましい。
上記アリール基としては、フェニル基が好ましい。
上記アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられ、これらの中でも、メトキシ基が好ましい。
上記ハロゲン原子としては、塩素又は臭素が好ましい。
上記アミノ基としては、無置換のアミノ基、モノ置換アミノ基、ジ置換アミノ基が挙げられる。モノ置換アミノ基としては、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ベンジルアミノ基、フェニルアミノ基が挙げられる。これらの中でも、メチルアミノ基が好ましい。ジ置換アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジイソブチルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基等が挙げられる。これらの中でも、ジメチルアミノ基が好ましい。
6乃至R12は、互いに結合し、飽和又は不飽和環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環等のアゾール環を形成していてもよい。また、R6乃至R12は、脂肪族基又は芳香族基等によって置換されていてもよいし、式(2)及び/又は式(3)の他の分子と結合していてもよい。Zは酸素原子又は硫黄原子を表す。保存安定性の観点から、Zとしては酸素原子が好ましい。
式(3)において、R6は、水素原子、又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、置換又は無置換であってもよい。R8乃至R13は、それぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アルキル基、チオール基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又はアミノ基を表し、置換又は無置換であってもよい。
上記アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボキシル基、ヒドロキシエトキシカルボニル基等が挙げられる。これらの中でも、メトキシカルボニル基が好ましい。
上記アシル基としては、アセチル基が好ましい。
上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、プロペニル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ブテニル基、イソブテニル基、ベンジル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、イソプロピル基が好ましい。
上記アリール基としては、フェニル基が好ましい。
上記アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられる。これらの中でも、メトキシ基が好ましい。
上記ハロゲン原子としては、塩素又は臭素が好ましい。
上記アミノ基としては、無置換のアミノ基、モノ置換アミノ基、ジ置換アミノ基等が挙げられる。モノ置換アミノ基としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ベンジルアミノ基、フェニルアミノ基が挙げられる。これらの中でも、メチルアミノ基が好ましい。ジ置換アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジイソブチルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基等が挙げられる。これらの中でも、ジメチルアミノ基が好ましい。
6乃至R13は、互いに結合し飽和又は不飽和環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環等のアゾール環を形成していてもよい。また、R6乃至R13は、脂肪族基又は芳香族基等によって置換されていてもよいし、式(2)及び/又は式(3)の他の分子と結合していてもよい。
なお、式(2)においてR7が水素原子となる場合には、式(2)と式(3)の構造は、互変異性の関係となるので(下記式(5)参照)、両者は等価である。
式(2)や式(3)で表される化合物は分子内光環化反応により塩基性を発現できる。具体的には、2−アミノトロポン及びその誘導体は、7員環の特徴である光分子内環化反応により塩基性を発現する。すなわち、下記式(6)や式(7)で表されるように、光分子環化反応により7員環全体に及んでいた共役系を切断し、窒素原子上の電子密度を増大させることにより塩基性を発現させるものである(但し、本実施形態の作用はこれに制限されない。)。
本実施形態の光硬化型樹脂組成物は、エポキシ基を有する化合物(a)と光塩基発生剤(b)だけでなく、チオール基を有する硬化剤(c)も含有することにより、高い硬化性能を発現する。その理由としては、定かではないが、チオール基を有する硬化剤(c)が不飽和結合を有する単量体(d)とエン・チオール反応を引き起こし、その結果、光塩基発生剤(b)から発生した塩基性物質が触媒として働く、エポキシ基を有する化合物(a)の硬化反応を促進させるためであると考えられる(但し、本実施形態の作用はこれに制限されない。)。また、従来のエポキシ樹脂を主成分とする硬化物は、堅くて脆く、剥離しやすいという問題点が挙げられるが、チオール基を有する硬化剤(c)を含む、光硬化型樹脂組成物の硬化物の物性は、伸度等において一層望ましいものとなるため、電子材料分野においてプリント配線板や半導体の絶縁材等として好適である。チオール基を有する硬化剤(c)としては、硬化性能の観点から、ポリチオールが好ましい。
光塩基発生剤(b)のモル数に対する、チオール基を有する硬化剤(c)に含有されるチオール基のモル数の比((c)/(b))は、光硬化型樹脂組成物の硬化速度の観点から、20.1未満であることが好ましく、より好ましくは6.7未満である。
同時に、エポキシ基を有する化合物(a)に含有されるエポキシ基の総量に対する、チオール基を有する硬化剤(c)に含有されるチオール基のモル数の比((c)/(a))は、硬化物の物性の観点から、0.5〜1.5であることが好ましく、0.8〜1.2であることがより好ましい。
ポリチオールとしては、特に制限されないが、例えば、炭素数1〜20、官能基数2以上のアルキルチオール化合物が挙げられる。そのようなアルキルチオール化合物としては、例えば、1,4−ブタンジチオール、1,8−オクタンジチオールが挙げられる。その他にも、例えば、ポリオキサイドと硫化水素の反応によって得られるチオール、炭素数2〜20で官能基数2以上のチオールカルボン酸(例えば、チオール酢酸、チオールプロピオン酸、チオール酪酸、チオールヘキサン酸、チオールオクタン酸、チオールステアリン酸)と炭素数2〜30で官能基数2〜6のポリオールとのエステル化物(チオールカルボン酸エステル化物)が挙げられる。これらの中でも、硬化物の性能や入手容易性の観点から、チオールカルボン酸エステル化物が好ましい。チオールカルボン酸エステルとしては、具体的にはトリメチロールプロパン トリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート、ペンタエリスリトール テトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトール ヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオグリコレート等が挙げられる。
本実施形態の光硬化型樹脂組成物は、不飽和結合を有する単量体(d)を含有する。(d)成分としては、例えば、不飽和結合を1つ有する単官能単量体、不飽和結合を2以上有する多官能単量体が挙げられる。
不飽和結合を1つ有する単官能単量体としては、アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクレリート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−アクリロイルピペジリン、N−アクリロイルピロリジン等のノニオン性化合物、及びこれらから誘導される親水性単量体;(メタ)アクリルニトリル、スチレン、塩化ビニル、ブタジエン、イソブテン、エチレン、プロピレン、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の化合物、及びこれらから誘導される疎水性単量体等が挙げられる。
不飽和結合を2以上有する多官能単量体としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、N,N'−メチレンビスアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、ビスフェノールジアクリレート、イソシアヌル酸ジアクリレート、テトラアリルオキシエタン、ジアリルオキシ酢酸塩、及びこれらから誘導される単位等が挙げられる。
上記の中でも、硬化性能の観点から、(d)成分としては、アクリロイル基を有する単量体が好ましく、アクリロイル基を2以上有する単量体(多官能アクリロイル単量体)がより好ましい。アクリロイル基を有する単量体としては、アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクレリート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、N−アクリロイルピペジリン、N−アクリロイルピロリジン、(メタ)アクリルニトリル、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の単官能アクリロイル単量体;ジエチレングリコールジアクリレート、N,N'−メチレンビスアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、ビスフェノールジアクリレート、イソシアヌル酸ジアクリレート等の多官能アクリロイル単量体等が挙げられる。これらの中でも、硬化性能の観点から、トリメチロールプロパントリアクリレートが好ましい。
これらの単量体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。不飽和結合を有する単量体(d)の含有量の総量は、エポキシ基を有する化合物(a)100質量部に対して、0.01〜50質量部であることが好ましく、0.01〜30質量部であることがより好ましく、0.1〜20質量部であることが更に好ましい。得られる硬化物の耐熱性の観点から、不飽和結合を有する単量体(d)の含有量の総量は、エポキシ基を有する化合物(a)100質量部に対し、50質量部以下であることが好ましく、光感度の観点から、0.01質量部以上であることが好ましい。
本実施形態の光硬化型樹脂組成物は、光照射によりラジカルを発生するラジカル発生剤(e)を含有する。ラジカル発生剤(e)としては、例えば、ベンゾイン、ベンジル、アセトフェノン、ベンゾフェノン及びこれらの誘導体、オキシム・エステル系ラジカル発生剤、オキシフェニル酢酸エステル系ラジカル発生剤、チタノセン系ラジカル発生剤、アシルフォスフィンオキサイド系ラジカル発生剤、アゾ化合物等が挙げられる。
ベンゾインの誘導体としては、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等が挙げられる。
アセトフェノンの誘導体としては、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モンフォリノプロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフェリノフェニル)ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられる。
ベンゾフェノンの誘導体としては、O−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド、3,3',4,4'−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキシ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド、4,4'−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4'−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン等が挙げられる。
また、オキシム・エステル系ラジカル発生剤としては、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)等が挙げられる。
オキシフェニル酢酸エステル系ラジカル発生剤としては、オキシフェニル酢酸、2−[2−]オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2−(2−ヒドロ)キシエトキシ)エチルエステルの混合物等が挙げられる。
チタノセン系ラジカル発生剤としては、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウムが挙げられる。
アシルフォスフィンオキサイド系ラジカル発生剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
アゾ化合物としては、アゾニトリル化合物、アゾアミジン化合物、アゾアミド化合物、アルキルアゾ化合物等が挙げられる。
これらの中で、好ましくはアセトフェノン系ラジカル発生剤、ベンゾフェノン系ラジカル発生剤、オキシム・エステル系ラジカル発生剤、オキシフェニル酢酸エステル系ラジカル発生剤、チタノセン系ラジカル発生剤であり、より好ましくはオキシム・エステル系発生剤である。ここでいうオキシム・エステル系発生剤は、オキシム・エステル構造を持つラジカル発生剤である。
オキシム・エステル構造を持つラジカル発生剤としては、例えば、下記式(4)で表されるラジカル発生剤が挙げられる。
(式中、R1は、炭素数1〜20のアルキリデン基を表し、置換又は無置換であってもよい。R2は、炭素数1〜20のアルキル基又はフェニル基を表し、置換又は無置換であってもよい。)
ラジカル発生剤(e)の含有量の総量は、エポキシ基を有する化合物(a)100質量部に対して、0.01〜20質量部であることが好ましく、0.1〜10質量部であることがより好ましい。光感度の観点から、ラジカル発生剤(e)の含有量は、エポキシ基を有する化合物(a)100質量部に対して0.01質量部以上であることが好ましい。得られる硬化物の耐熱性の観点から、ラジカル発生剤(e)の含有量は、エポキシ基を有する化合物(a)100質量部に対して20質量部以下であることが好ましい。
本実施形態の光硬化型樹脂組成物は、カルボキシル基及び無水カルボン酸基の少なくとも一方を有する化合物(f)を、さらに含有することが好ましい。ここでいう「無水カルボン酸基」とは、下記式(8)で表される基をいう。このような(f)成分を添加することにより、光硬化型樹脂組成物にアルカリ現像性を発現させることができる。(f)成分としては、その分子中にカルボキシル基又は無水カルボン酸基を少なくとも有するものであればよく、特に制限されない。したがって、(f)成分としては、上述した(a)〜(e)成分のいずれかが、カルボキシル基及び無水カルボン酸基の少なくとも一方を有するものであれば、ここでいう(f)成分として兼ねることもできる。すなわち、(a)〜(e)成分のいずれかが、カルボキシル基及び無水カルボン酸基の少なくとも一方を有するものであることが好ましく、これにより上記した(f)成分としても兼ねることができる。
カルボキシル基又は無水カルボン酸基の少なくとも一方を有する化合物(f)としては、その種類は特に制限されないが、例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、(メタ)アクリル酸、ケイ皮酸、シアノケイ皮酸、モノメチロールプロパン、ジメチロールプロピオン酸、モノメチロールブタン酸、ジメチロールブタン酸等のカルボン酸及びその無水物;カルボキシル基又は無水カルボン酸基を有する不飽和単量体を含む単量体を(共)重合することで得られるアイオノマー等が挙げられる。かかるアイモノマーとしては、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリグツラミン酸等が挙げられる。これらの中で、好ましい具体例としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリグルタミン酸等が挙げられ、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸がより好ましく、ポリメタクリル酸が更に好ましい。
硬化物の物性の観点からは、(a)〜(e)成分のいずれかが、一つの分子中にカルボキシル基又は無水カルボン酸基と、エポキシ基の両方の構造を有する化合物(f)(すなわち、(a)〜(e)成分のいずれかが、(f)成分にも相当する化合物)が好ましく、(a)成分が、一つの分子中にカルボキシル基又は無水カルボン酸基と、エポキシ基の両方の構造を有する化合物(f)であることがより好ましい。このような化合物としては、例えば、下記式(1)で表される化合物が挙げられる。分子内に、カルボキシル基又は無水カルボン酸基と、エポキシ基と、を併せ持つことで、光硬化型樹脂組成物のアルカリ溶解性が向上するため、パターニング精度が一層向上する。
(式中、R1乃至R5は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アラルキル基、又は芳香族基を表し、これらは酸素原子により連結されていてもよく、置換又は無置換であってもよい。n1、n2、及びn3は、数である。)
1乃至R5は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アラルキル基、又は芳香族基を表す。これらは酸素原子により連結されていてもよく、脂肪族基又は脂環式基等で置換されていてもよく、カルボキシル基、水酸基、ハロゲン基、ベンゼン基、シクロヘキシル基、tert−ブチル基等の官能基を有していてもよい。
上記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、プロペニル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ブテニル基、イソブテニル基、ベンジル基が挙げられる。これらの中でも、得られる硬化物の物性の観点から、メチル基、エチル基、プロペニル基が好ましい。
上記アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、3−ブテニル基、メタリル基、2−メチル−3−ブテニル基、3−メチル−3−ブテニル基、1,1−ジメチル−2−プロペニル基、4−ペンテニル基が挙げられる。これらの中でも、得られる硬化物の物性の観点から、ビニル基、アリル基が好ましい。
上記シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、2−メチルシクロプロピル基、シクロヘキシル基が挙げられる。これらの中でも、得られる硬化物の物性の観点から、シクロヘキシル基が好ましい。
上記シクロアルケニル基としては、例えば、シクロへキセニル基、シクロペンテニル基、ノルボルネン基が挙げられる。これらの中でも、得られる硬化物の物性の観点から、シクロヘキセニル基が好ましい。
上記アラルキル基としては、例えば、フェニルアルキル基、ビフェニルアルキル基、ナフチルアルキル基が挙げられる。これらの中でも、フェニル−C16アルキル基、ビフェニル−C16アルキル基が好ましく、得られる硬化物の物性の観点から、ベンジル基がより好ましい。
上記芳香族基としては、例えば、ベンゼン基、ナフタレン基、アントラセン基、フェナントレン基、ナフタセン基、ピレン基及びペリレン基が挙げられる。これらの中でも、得られる硬化物の物性の観点から、ベンゼン基、ナフタレン基が好ましい。
上記ハロゲン基としては、例えば、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基が挙げられる。これらの中でも、硬化物の物性の観点から、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基が好ましい。
1とn2は数であり、官能基の繰り返し単位数を表す。n1としては、硬化物の物性の観点から、好ましくは1〜50の数であり、より好ましくは2〜20の数である。n2としては、アルカリ溶解性の観点から、好ましくは1〜20の数でありであり、より好ましくは1〜5の数である。
3は数であり、置換基の価数を表す。n3としては、硬化物の物性、及びアルカリ水溶性の観点から、好ましくは1〜3の数でありであり、より好ましくは1〜2の数である。
式(1)で表される化合物として、より好適な具体例としては、下記式(1−1)〜式(1−3)で表される化合物が挙げられる。
(式中、n1、及びn2は、数である。)
式(1−1)のn1は、硬化物の物性の観点から、好ましくは1〜50の数であり、より好ましくは2〜20の数である。n2は、アルカリ溶解性の観点から、好ましくは1〜20の数であり、より好ましくは1〜5の数である。
さらに、上記式(1)で表される化合物は、下記式(1−4)で表される化合物と併用することが好ましい。特に、式(1−1)で表される化合物と式(1−4)で表される化合物とを併用することがより好ましい。これにより、硬化物の耐熱性を一層向上させることができる。
本実施形態において(f)成分としては、上記した化合物1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(a)成分とは別に(f)成分を添加する場合、(f)成分の重量分子量は、特に制限されないが、アルカリ溶解性及び硬化物の物性の観点から、100〜1000000であることが好ましい。また、分子鎖中に含まれるカルボキシル基含有単位の割合は、アルカリ現像液に溶解する範囲内であれば特に制限されるものではないが、分子鎖中の繰り返し単位のうちの10モル%以上であることが好ましく、15モル%以上であることがより好ましく、20モル%以上であることが更に好ましい。
光硬化型樹脂組成物におけるカルボキシル基含有化合物の添加量は、アルカリ現像性の観点から、下記式(ii)の関係を満たすことが好ましい。

0.02≦((a)成分及び(f)成分のエポキシ基の合計モル数)に対する、((a)成分及び(f)成分のカルボキシル基の合計モル数)≦2 ・・・(ii)

例えば、(a)成分でもあり(f)成分でもある化合物を用いる場合、その化合物中におけるエポキシ基に対するカルボキシル基のモル比は0.02〜2であることが好ましい。(a)成分のエポキシ基に対する(f)成分のカルボキシル基のモル比は、アルカリ現像性の観点から、0.02以上であることが好ましく、0.08以上であることがより好ましく、0.18以上であることが更に好ましい。また、得られる硬化物の物性の観点から、上記モル比は、2以下であることが好ましく、1.50以下であることがより好ましく、1.20以下であることが更に好ましい。なお、本実施形態において、上記した無水カルボン酸基を有する場合、当該無水カルボン酸基1モルは、カルボキシル基2モルとして計算する。
本実施形態の光硬化型樹脂組成物は、上述した(a)〜(f)成分以外に、無機充填剤、着色剤、重合禁止剤、増粘剤、消泡剤、レベリング剤、密着性付与剤等の他の成分を、必要に応じてさらに含有してもよい。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。これら他の成分の含有量の総量は、エポキシ基を有する化合物(a)100質量部に対して、0.01〜20質量部であることが好ましい。
無機充填剤としては、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素粉、微粉状酸化ケイ素、無定形シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、雲母等が挙げられ、硬化体と基材の密着性、硬化体の硬度等の各種物性を向上させる目的で用いられる。
着色剤としては、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラック等が挙げられる。
重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、tert−ブチルカテコール、ピロガロール、フェチアジン等が挙げられる。
増粘剤としては、アスベスト、オルベン、ベントン、モンモリロナイト等が挙げられる。
本実施形態の光硬化型樹脂組成物は、その詳細なメカニズムは明らかではないが、塗膜形成により組成物のガラス転位点が上昇するため、タック性が無いアニオン型の光硬化剤として用いることができる。さらに、光照射により、エポキシの硬化だけでなく、エン・チオール硬化が起こり、i線感度が高いため、硬化速度が速く、また、現像液への溶解性が良好であるために、パターニング精度も高い光硬化剤でもある(但し、作用はこれに制限されない。)。
本実施形態では、上述した光硬化型樹脂組成物を用いて、パターン形成された基材を製造することができる。本実施形態のパターン形成された基材の製造方法は、下記(1)〜(3)工程を有する;
(1)エポキシ基を有する化合物(a)、光塩基発生剤(b)、チオール基を有する硬化剤(c)、及び不飽和結合を有する単量体(d)、及び光照射によりラジカルを発生するラジカル発生剤(e)を含有する光硬化型樹脂組成物を、基材に塗布して塗膜を形成する工程、
(2)塗膜の少なくとも一部に光照射することにより、塗膜の一部を硬化させる工程、
(3)塗膜の硬化していない部分を、現像によって基材から除去することにより、基材上にパターンを形成する工程。
本実施形態の製造方法は、光照射により塗膜を硬化させるため、硬化時にガス等が副生することがなく、光硬化型樹脂組成物を硬化させることができるので、微細なパターンを簡便且つ容易に基材上に形成することができる。以下、各工程について説明する。
工程(1):上記(a)〜(e)成分を含有する光硬化型樹脂組成物を基材に塗布し塗膜を形成する。
光硬化型樹脂組成物を塗布する基材は特に制限されない。その具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系基材;縮合型ポリイミド、付加型ポリイミド、高温付加型ポリイミド等のポリイミド系基材;BA型エポキシ樹脂、BF型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂等のエポキシ樹脂系基材;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン等のフェノール樹脂系基材;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリシクロオレフィン等のポリオレフィン系基材;ナイロン6,6、ナイロン6、ナイロン6,T、ナイロン4,6、ナイロン12、ナイロン6,12等のポリアミド系基材等が挙げられる。その他にも、ポリウレタン系基材、ポリカーボネート系基材、ポリアセタール系基材、ポリフェニレンエーテ系基材、ポリ(メタ)アクリレート系基材、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系基材、ポリフェニレンサルファイド系基材、ポリエーテルエーテルケトン系基材、ポリエーテルイミド系基材、ポリエーテルサルホン系基材、ポリベンゾオキサゾール系基材、ガラス繊維等で強化した樹脂基材、Cu、Ag、Au、Ni、Pd、Co、Rh、Fe、In、Sn等の金属系基材、シリコンウェハー等のシリコン系基材等が挙げられる。
本実施形態では光照射によって塗膜を硬化させる。よって、必ずしも加熱する必要がないため、基材の耐熱性等について制限を受けない。したがって、上記したような種々の樹脂製や金属製の基材といった幅広い材料の基材を用いることができる。
基材の形態は特に制限されない。その具体例としては、フィルム(「シート状」と呼ばれることもある。)、テープ、微粒子、積層板、立体的成型品、Cu、Ag、Au、Ni、Pd、Co、Rh、Fe、In、Sn等の金属をパターニングしたプリント配線板等が挙げられる。
光硬化型樹脂組成物を基材に塗布する方法としては、光硬化型樹脂組成物の使用目的や、使用環境、塗布対象である材料等を考慮して、幅広い方法を選択することができる。その具体例としては、例えば、インクジェット法、スプレー法、スピンコート法、ロールコート法、静電塗装法、カーテンコート法、フレキソ印刷法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、グラビアオフセット印刷法、スクリーン印刷法等の公知の方法が挙げられる。これらの中でも、スピンコート法が好ましい。これらの印刷法によって光硬化型樹脂組成物を基材に塗布することで、パターニングに好適な膜厚の保護膜を高い位置精度で形成することができる。
本実施形態の光硬化型樹脂組成物を有機溶媒に溶解させた光硬化型樹脂組成物溶液を塗布してもよい。有機溶媒としては特に制限されないが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールモノエーテル類(いわゆるセロソルブ類);メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル等のエステル類;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセリン等のアルコール類;塩化メチレン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエチレン、1−クロロプロパン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;N−メチルピロリドン(NMP)等のピロリドン類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等の鎖状又は環状飽和炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンに等の芳香族炭化水素類;その他の有機非極性溶媒類が挙げられる。これらの有機溶媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記有機溶媒の添加量としては、例えば、基材上に上記光硬化型樹脂組成物を塗工し、光硬化型樹脂組成物の塗膜を形成する際に、均一に塗工されるように適宜選択すればよい。有機溶媒の添加量は、光硬化型樹脂組成物100質量部に対し、0.1〜200質量部の範囲であることが好ましく、1〜150質量部の範囲であることがより好ましく、10〜100質量部の範囲であることが更に好ましい。
工程(2):塗膜の少なくとも一部に光照射することにより、塗膜の一部を硬化させる。
光照射された部分は、光硬化型樹脂組成物が光硬化することで硬化する。塗膜の硬化部分は、後述するパターンに対応する。光硬化型樹脂組成物を硬化させるためには、光照射のみでもよいし、光照射と加熱とを併用してもよい。光照射と加熱とを併用する場合、光照射と加熱を同時に行ってもよいし、光照射前に加熱を行ってもよいし、光照射後に加熱を行ってもよい。本実施形態では、必ずしも加熱する必要はないが、硬化物に所望する物性やパターン形状等によっては、光照射と加熱を併用することが好ましい。
光照射に用いられる光の波長は、150〜750nmの波長域であることが好ましく、300〜500nmの波長域であることがより好ましい。光源としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハイドライドランプ等が挙げられる。光照射の照射量としては、効率よく硬化させる観点から、0.001〜100J/cm2であることが好ましい。具体的には、光照射は、300〜500nmの波長域の照射光を用いて、0.01〜10J/cm2の照射量で行われることが好ましい。光照射を行う雰囲気は、空気あるいは不活性ガスであってもかまわないが、好ましくは不活性ガスであり、より好ましくは窒素ガスである。
加熱を行う場合の加熱温度は、本実施形態の光硬化型樹脂組成物の分解点以下の温度であれば特に制限されず、通常、30〜400℃の温度であることが好ましく、50〜300℃の温度であることがより好ましい。加熱時間は、硬化を更に十分に行うために、1秒間〜3時間であることが好ましく、30秒間〜1時間であることがより好ましい。加熱を行う雰囲気は、空気あるいは不活性ガスのいずれでもかまわない。
工程(3):塗膜の硬化していない部分を、現像によって基材から除去することにより、基材上にパターンを形成する(パターン形成工程)。塗膜の未硬化部分(未露光部分)を現像によって除去することで、塗膜の硬化部分のみが基材上に残り、パターニングされる。
現像としては、例えば、溶剤現像、アルカリ現像を用いることができる。
溶剤現像の場合は、塗膜の良溶媒、又は良溶媒と貧溶媒との組み合わせが好ましい。良溶媒としては、N−メチルピロリドン(NMP)、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、N、N'−ジメチルアセトアミド、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、及びα−アセチル−γ−プチロラクトン等が挙げられる。貧溶媒としては、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、乳酸エチル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、及び水等が挙げられる。良溶媒に対する貧溶媒の割合は、使用する光硬化型樹脂組成物の溶解性により調整することができ、溶解性の異なる複数の溶媒を組み合わせて用いることもできる。
アルカリ現像の場合は、アルカリ現像液により塗膜の未露光部を溶解除去して、所望のレリーフ・パターンを得る。アルカリ現像液としては、例えば、有機アルカリ化合物や無機アルカリ化合物が挙げられる。有機アルカリ化合物としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、エタノールアミン、及びトリエタノールアミン等が挙げられる。
無機アルカリ化合物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、及びアンモニア等が挙げられる。
上記アルカリ現像液には、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール等の水溶性有機溶媒、界面活性剤、保存安定剤及び樹脂の溶解抑制剤等を適量添加することができる。
このようにして本実施形態の光硬化型樹脂組成物を用いて得られたパターン形成された基材は、従来のスクリーン印刷等によるパターン形成された基材と比較して、精細なパターンを形成できる。また、従来の非感光性絶縁材を用いる技術等では電極の導通をとる際等には基板を穿孔する必要があったが、本実施形態の光硬化型樹脂組成物では、このような工程を必ずしも必要しないため、簡便かつ経済的であるという利点も有する。
本実施形態の製造方法によって得られた基材は、電子部品等の部材として用いることができる。具体的には、フレキシブル配線基板やICタグアンテナ回路基板等の電子部品として好適に用いることができる。より具体的には、RFID(Radio Frequency Identification)用ICタグのアンテナ回路、フレキシブル、リジッド、リジッドフレックス等のプリント配線板の回路、電磁波シールド用微細配線、半導体の配線、トランジスタの配線、コンデンサーの配線、抵抗器の配線、電池の配線や電極、有機ELディスプレイの配線や電極、無機ELディスプレイにおける配線や電極、デジタルサイネージの配線や電極、電子ペーパーの配線や電極、液晶ディスプレイの配線や電極、プラズマディスプレイの配線や電極、有機EL等の面発光照明の配線や電極等の用途に応用できる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
(タック性の評価)
6インチシリコンウエハー(フジミファインテクノロジー社製)に、実施例及び比較例で得られた光硬化型樹脂組成物を、硬化後の膜厚が約10μmとなるように、スピンコーター(ミカサ社製、機器名「MS−A100」)を用いて回転塗布し、80℃で5分間加熱した後、触診により塗膜のタック性(粘着性)を評価した。評価は以下の基準にて行った。
○:塗膜表面の触診部分と接触した部分の樹脂が、触診部分に転写されなかった場合(「タック性無し」と評価した。)
×:塗膜表面の触診部分に接触した部分の樹脂が、触診部分に転写された場合(「タック性あり」と評価した。)
(伸度の測定)
6インチシリコンウエハー(フジミファインテクノロジー社製)に、実施例及び比較例で得られた光硬化型樹脂組成物を、硬化後の膜厚が約10μmとなるように、スピンコーター(ミカサ社製、機器名「MS−A100」)を用いて回転塗布し、80℃で5分間加熱した後、高圧水銀灯を用いて、i線換算(365nm)にて照射量1000mJ/cm2の全波長露光を行った。次に、シリコンウェハーを200℃で1時間加熱して、シリコンウェハー上に樹脂硬化膜を形成させた。得られた硬化膜をフッ化水素酸によりウエハーから剥がして、樹脂硬化膜のテープを作製し、得られた樹脂硬化膜の伸度を、ASTM D−882−88に準拠して測定した。
(光パターニング精度の評価)
ガラス基板(精研硝子社製)の表面上に実施例及び比較例で得られた光硬化型樹脂組成物を、硬化後の膜厚が約10μmとなるように、スピンコーターを用いて回転塗布し、80℃で5分間加熱した後、100〜20μmのL/S形状のフォトマスク上から高圧水銀灯を用いて、i線換算(365nm)にて照射量500mJ/cm2の全波長露光を行った。
次に加熱条件を適宜に調整して(例えば、実施例1〜3、6、比較例2、3:120℃×3分間、比較例1:120℃×5分間、実施例4、5:120℃×4分間)、ガラス基板を加熱した後、現像を行った。その後、200℃で1時間加熱して、光パターニングされた硬化膜を得た。
得られた硬化膜のパターンの詳細を、顕微鏡観察(ニコン社製、機器名:エクリプスL200、測定条件:20倍)と、目視とにより、光パターニングの状態を評価した。評価は以下の基準にて行った。

○:顕微鏡で観察するとパターン埋まりが無く、かつ、目視で観察するとパターン全体の形が良好であった場合
△:顕微鏡で観察するとパターンの一部に埋まりがあるか、目視で観察するとパターンの一部に崩れがあった場合
×:顕微鏡で観察するとパターンの全てに埋まりがあるか、目視で観察するとパターン全体の形が崩れていた場合
(吸光度の測定)
測定試料を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(略称PGMEA、和光純薬社製、)を用いて固形分濃度0.16質量%に希釈して試料を用意した。この試料を、紫外・可視分析装置(UV−vis;島津製作所製、「UV−1800」)で測定することにより、365nmの吸光度を測定した。
(融点の測定)
シリコンウェハー(フジミファインテクノロジー社製)の表面上に、膜厚(未硬化)が10μmになるように測定試料をスピンコートした後、ホットプレート上で、80℃で5分間、空気中で加熱処理を行った。次に、シリコンウェハー上の塗膜からサンプリングし、測定サンプルを得た。この樹脂粉末の融点を、融点測定器(アズワン社製、「ATM−01」;Temp. Vol.=4に設定、昇温速度=約12℃/分)を用いて測定した。
(製造例1)
<光塩基発生剤(b)の合成>
4−イソプロピルトロポロンとトリメチルシリルジアゾメタンとから、特開2010−174210に記載の方法に準じて合成した、2−メトキシ−4−イソプロピルトロポンと2−メトキシ−6−イソプロピルトロポンの混合物(360mg、2.0mmol)に、1,2−プロパンジアミン(37mg、0.50mmol)を加えて、エタノール(2mL)に溶解させて、還流温度で24時間加熱撹拌した。エタノールを減圧下に留去した後、カラムクロマトグラフ(和光純薬工業社製、シリカゲル「ワコーゲルC−300」を用い、酢酸エチルを展開溶媒として使用)により、2−アミノトロポン誘導体構造の光塩基発生剤(分子量:366.50)を単離した。その収量は157mg(0.43mmol)であり、1,2−プロパンジアミン基準の収率は85%であった。なお、得られた2−アミノトロポン誘導体の確認は1H−NMR(日本電子社製「ECA−500」、重クロロホルム溶液;積算回数:20回)によって行った。なお、以下、特に断りがない限り、合成した化合物の構造確認は、1H−NMRによって行った。
(製造例2)
<(a)成分に相当し、かつ(f)成分にも相当する物質の合成>
クレゾール−ノボラック型エポキシ樹脂(旭化成イーマテリアルズ社製、商品名「ECN1299」、エポキシ当量225(g/eq)、平均エポキシ基数5.4、軟化点92℃) 53質量部、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸 9.8質量部、酢酸2−(2−N−ブトキシエトキシ)エチル 37.2質量部、及びトリフェニルホスフィン 0.28質量部を溶解し、窒素雰囲気で100℃、16時間反応させた。反応終了後、KOH滴定により2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸が残存していないことを確認した後、m−クロロ過安息香酸 0.24質量部を添加した。続いて、反応物へテトラヒドロ無水フタル酸 17.6質量部と酢酸2−(2−N−ブトキシエトキシ)エチル 18.9質量部とを添加し、窒素雰囲気で100℃、6時間反応させた。反応終了後、下記式(9)で表される化合物の溶液を得た。
(製造例3)
<(a)成分に相当し、かつ(f)成分にも相当する物質の合成>
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成イーマテリアルズ社製、商品名「AER250」、エポキシ当量185(g/eq)、液状) 67質量部、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸 12質量部、酢酸2−(2−N−ブトキシエトキシ)エチル 21質量部、及びトリフェニルフォスフィン 0.25質量部を溶解し、窒素雰囲気で100℃、16時間反応させた。反応終了後、KOH滴定により2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸が残存していないことを確認した後、m−クロロ過安息香酸 0.24質量部を添加した。
続いて、反応物へテトラヒドロ無水フタル酸 25質量部と酢酸2−(2−ブトキシエトキシ)エチル 33質量部とを添加し、窒素雰囲気で100℃、6時間反応させた。反応終了後、下記式(10)で表される化合物の溶液を得た。なお、丸善出版 新実験化学講座 13巻−I P78に記載の方法でテトラヒドロ無水フタル酸が残存しないことを
確認した。
(製造例4)
<(a)成分に相当し、かつ(f)成分にも相当する物質の合成>
クレゾール−ノボラック型エポキシ樹脂(旭化成イーマテリアルズ社製、商品名「ECN1299」、エポキシ当量225(g/eq)、平均エポキシ基数5.4、軟化点92℃) 37質量部、イソシアヌル酸トリグリシジル(東京化成社製、純度98.0%以上) 16質量部、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸 12質量部、酢酸2−(2−N−ブトキシエトキシ)エチル 21質量部、及びトリフェニルフォスフィン 0.25質量部を溶解し、窒素雰囲気で100℃、16時間反応させた。KOH滴定により2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸が残存していないことを確認した後、m−クロロ過安息香酸 0.24質量部を添加した。続いて、反応物へテトラヒドロ無水フタル酸 35質量部と酢酸2−(2−ブトキシエトキシ)エチル 35質量部とを添加し、窒素雰囲気で100℃、6時間反応させた。反応終了後、下記式(10.1)で表される化合物の溶液を得た。なお、丸善出版 新実験化学講座 13巻−I P78に記載
の方法でテトラヒドロ無水フタル酸が残存しないことを確認した。
(製造例5)
<(a)成分に相当し、かつ(f)成分にも相当する物質の合成>
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(DIC社製、商品名「HP7200」、軟化点61℃) 54質量部、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸 8質量部、酢酸2−(2−N−ブトキシエトキシ)エチル 38質量部、及びトリフェニルフォスフィン 0.25質量部を溶解し、窒素雰囲気で100℃、16時間反応させた。反応終了後、KOH滴定により2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸が残存していないことを確認した後、m−クロロ過安息香酸 0.20質量部を添加した。続いて、反応物へテトラヒドロ無水フタル酸 16.5質量部と酢酸2−(2−N−ブトキシエトキシ)エチル 16.5質量部とを添加し、窒素雰囲気で100℃、6時間反応させた。反応終了後、下記式(10.2)で表される化合物の溶液を得た。なお、丸善出版 新実験化学講座 13巻−I P78に記載の方法でテトラヒドロ無水フタル酸が残存しないことを確
認した。
(製造例6)
<(a)成分に相当し、かつ(d)成分と(f)成分にも相当する物質の合成>
ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC社製、商品名「HP4710」、エポキシ当量171(g/eq)、軟化点95℃) 52質量部、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸 12質量部、酢酸2−(2−N−ブトキシエトキシ)エチル 36質量部、及びトリフェニルフォスフィン 0.40質量部を溶解し、窒素雰囲気で100℃、16時間反応させた。反応終了後、KOH滴定により2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸が存在していないことを確認後、m−クロロ過安息香酸 0.32質量部を添加した。続いて、反応物へテトラヒドロ無水フタル酸 24.8質量部と酢酸2−(2−N−ブトキシエトキシ)エチル 24.8質量部とを添加し、窒素雰囲気で100℃、6時間反応させた。反応終了後、下記式(10.3)で表される化合物の溶液を得た。
(実施例1)
<光硬化型樹脂組成物>
エポキシ基を有する化合物(a)としてフェノール−ノボラック型エポキシ樹脂(旭化成イーマテリアルズ社製、商品名「EPN1182」)28.4質量部、製造例1の光塩基発生剤(b)6.3質量部、硬化剤(c)としてジペンタエリスリトール ヘキサ−3−メルカプトプロピオネート(略称DPMP、SC有機化学社製)14.9質量部、不飽和結合を有する単量体(d)として1,3−ジアリルオキシ−2−プロパノール(略称DAP、東京化成工業社製)2.8質量部、ラジカル発生剤(e)としてエタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)(BASF社製、「IRGACURE OXE02」)0.6質量部、PGMEA 47.0質量部を混合し、光硬化型樹脂組成物を得た。得られた光硬化型樹脂組成物を、ガラス板(精研硝子社製)上に塗布し、厚さ10μmの塗膜を形成した。この塗膜に対し、窒素雰囲気下で30mW/cm2の紫外線(波長:365nm)を照射量500mJ/cm2となるように照射した。その後、この塗膜を120℃で3分間加熱した。次に、PGMEAにて現像後、180℃で60分間加熱した。以上の工程を経て、得られた光パターニングされた塗膜は、良好なパターニング精度を示し、パターニング評価結果は「○」であった。
(実施例2)
<光硬化型樹脂組成物>
製造例2で合成した物質70.0質量部、製造例1の光塩基発生剤(b)2.0質量部、硬化剤(c)としてDPMP 4.8質量部、不飽和結合を有する単量体(d)としてTMPT4.1質量部、ラジカル発生剤(e)として1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](BASF社製、商品名「IRGACURE OXE01」)0.8質量部、PGMEA 18.3質量部を混合し、光硬化型樹脂組成物を得た。得られた光硬化型樹脂組成物をガラス板上に塗布し、厚さ10μmの塗膜を形成した。この塗膜に対し、空気雰囲気下で30mW/cm2の紫外線(波長:365nm)を照射量500mJ/cm2となるように照射した。その後、この塗膜を120℃で3分間加熱した。次に、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液にて現像し、蒸留水にて洗浄後、180℃で60分間加熱した。以上の工程を経て得られた光パターニングされた塗膜は、良好なパターニング精度を示し、パターニング評価結果は「○」であった。
(実施例3)
<光硬化型樹脂組成物>
製造例4で合成した物質70.9質量部、光塩基発生剤(b)として2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(BASF社製、「IRGACURE 907」)2.0質量部、硬化剤(c)としてDPMP 5.0質量部、不飽和結合を有する単量体(d)としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(略称A−DPH、新中村化学工業社製)4.1質量部、ラジカル発生剤(e)として「IRGACURE OXE01」 0.8質量部、PGMEA 17.2質量部を混合し、光硬化型樹脂組成物を得た。得られた光硬化型樹脂組成物をガラス板上に塗布し、ホットプレートにて80℃で5分間加熱乾燥して、厚さ10μmの塗膜を形成した。この塗膜に対し、空気雰囲気下で30mW/cm2の紫外線(波長:365nm)を照射量500mJ/cm2となるように照射した。その後、この塗膜を120℃で3分間加熱した。次に、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液にて現像し、蒸留水にて洗浄後、180℃で60分間加熱した。以上の工程を経て得られた光パターニングされた塗膜は、良好なパターニング精度を示し、パターニング評価結果は「○」であった。
(実施例4)
<光硬化型樹脂組成物>
製造例5で合成した物質71.2質量部、製造例1の光塩基発生剤(b)1.8質量部、硬化剤(c)としてペンタエリスリトール テトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(略称PEMP、SC有機化学社製)4.3質量部、不飽和結合を有する単量体(d)としてTMPT 4.2質量部、ラジカル発生剤(e)として「IRGACURE OXE01」 0.8質量部、PGMEA 17.8質量部を混合し、光硬化型樹脂組成物を得た。得られた光硬化型樹脂組成物をガラス板上に塗布し、ホットプレートにて80℃で5分間加熱乾燥して、厚さ10μmの塗膜を形成した。この塗膜に対し、空気雰囲気下で30mW/cm2の紫外線(波長:365nm)を照射量500mJ/cm2となるように照射した。その後、この塗膜を120℃で4分間加熱した。次に、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液にて現像し、蒸留水にて洗浄後、180℃で60分間加熱した。以上の工程を経て得られた光パターニングされた塗膜は、良好なパターニング精度を示し、パターニング評価結果は「○」であった。
(実施例5)
<光硬化型樹脂組成物>
製造例6で合成した物質71.4質量部、製造例1の光塩基発生剤(b)1.7質量部、硬化剤(c)としてDPMP4.1質量部、ラジカル発生剤(e)としてBASF製 「IRGACURE OXE01」を0.8質量部、(f)成分としてトリメチロールプロパントリアクリレート(東京化成工業製)4.2質量部、PGMEA 17.7質量部を混合し、光硬化型樹脂組成物を得た。得られた光硬化型樹脂組成物をガラス板上に塗布し、ホットプレートにて80℃で5分間加熱乾燥して、厚さ20μmの塗膜を形成した。この塗膜に対し、空気雰囲気下で30mW/cm2の紫外線(波長:365nm)を照射量500mJ/cm2となるように照射した。その後、この塗膜を120℃で4分間加熱した。次に、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液にて現像し、蒸留水にて洗浄後、180℃で60分間加熱した。以上の工程を経て得られた光パターニングされた塗膜は、パターニングできたが、パターン評価結果は「△」であった。
(実施例6)
実施例2の光塩基発生剤(b)にかえて、下記式(10.4)で表される化合物を光塩基発生剤(b)として用いた点及び溶媒をN−メチルピロリドン(NMP)へ変更した以外は実施例2と同様にして光硬化型樹脂組成物を得た。なお、式(10.4)で表される化合物は、特開2009−080452号公報の合成例1に記載の方法に準じて合成した。得られた光硬化型樹脂組成物をガラス板上に塗布し、厚さ10μmの塗膜を形成した。この塗膜に対し、空気雰囲気下で30mW/cm2の紫外線(波長:365nm)を照射量500mJ/cm2となるように照射した。その後、この塗膜を120℃で3分間加熱した。次に、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液にて現像し、蒸留水にて洗浄後、180℃で60分間加熱した。以上の工程を経て得られた光パターニングされた塗膜は、良好なパターニング精度を示し、パターニング評価結果は「○」であった。
(比較例1)
<光硬化型樹脂組成物>
製造例3で得た(a)成分に相当し、かつ(f)成分にも相当する物質77質量部、製造例1の光塩基発生剤(b)23質量部を混合して光硬化型樹脂組成物1を得た。得られた光硬化型樹脂組成物をガラス板上に塗布し、厚さ10μmの塗膜を形成した。この塗膜に対し、窒素雰囲気下で30mW/cm2の紫外線(波長:365nm)を照射量2J/cm2となるように照射した。その後、この塗膜を120℃で5分間加熱した。次に、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液にて現像し、蒸留水にて洗浄後、180℃で60分間加熱した。以上の工程を経たが、塗膜はパターニングされなかった。
(比較例2)
<光硬化型樹脂組成物>
硬化剤(c)としてDPMP 41質量部、不飽和結合を有する単量体(d)としてTMPT 35質量部、ラジカル発生剤(e)としてBASF社製、「IRGACURE OXE01」 7.0質量部、PGMEA 17質量部を混合し、光硬化型樹脂組成物を得た。得られた光硬化型樹脂組成物をガラス板上に塗布し、厚さ10μmの塗膜を形成した。この塗膜に対し、空気雰囲気下で30mW/cm2の紫外線(波長:365nm)を照射量500mJ/cm2となるように照射した。その後、この塗膜を120℃で3分間加熱した。次に、PGMEAにて現像し、蒸留水にて洗浄後、180℃で60分間加熱した。以上の工程を経て得られた光パターニングされた塗膜は、良好なパターニング精度を示し、パターニング評価結果は「○」であった。
(比較例3)
<光硬化型樹脂組成物>
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成イーマテリアルズ社製、商品名「AER250」、エポキシ当量185(g/eq)、液状)54質量部、製造例1の光塩基発生剤(b)23質量部、硬化剤(c)としてDPMP 8質量部、溶媒としてPGMEA 15質量部を混合し、光硬化型樹脂組成物を得た。得られた光硬化型樹脂組成物をガラス板上に塗布し、厚さ10μmの塗膜を形成した。この塗膜に対し、空気雰囲気下で30mW/cm2の紫外線(波長:365nm)を照射量500mJ/cm2となるように照射した。その後、この塗膜を120℃で3分間加熱した。次にPGMEAで現像後、180℃で60分間加熱した。以上の工程を経て得られた光パターニングされた塗膜は、パターニングされなかった。
各実施例及び各比較例の結果を表1に示す。なお、表中、「−SH/PBG(モル比)」とは、(光塩基発生剤(b)のモル数)に対する(チオール基を有する硬化剤(c)に含有されるチオール基のモル数)の比を表す。
表1に示すように、実施例1〜6は、いずれもタック性が抑制されており、タックフリーであることが確認された。加えて、実施例1〜6では、伸度及び光パターニング精度についても、実用可能な程度に良好であった。一方、比較例1〜3は、少なくともタック性が抑制されていないことが確認された。
本発明に係る光硬化型樹脂組成物は、電子材料分野においてパターニングが必要な絶縁
材料に用いることができる。また、かかる光硬化型樹脂組成物を用いて得られるパターン
形成された基材は、フレキシブル配線基板やICタグアンテナ回路基板として用いること
ができる。

Claims (12)

  1. エポキシ基を有する化合物(a)、
    光塩基発生剤(b)、
    チオール基を有する硬化剤(c)、
    不飽和結合を有する単量体(d)、及び
    光照射によりラジカルを発生するラジカル発生剤(e)
    を含有する光硬化型樹脂組成物。
  2. 前記(d)成分が、アクリロイル基を有する単量体である、請求項1に記載の光硬化型樹脂組成物。
  3. カルボキシル基及び無水カルボン酸基の少なくとも一方を有する化合物(f)を、さらに含有する、請求項1又は2に記載の光硬化型樹脂組成物。
  4. 前記(a)成分の波長365nmにおける吸光度が、5.0以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光硬化型樹脂組成物。
  5. 前記(c)成分が、チオールカルボン酸エステル化物である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光硬化型樹脂組成物。
  6. 前記(a)成分が、ノボラック型エポキシ樹脂、又はノボラック型エポキシ樹脂変性物である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光硬化型樹脂組成物。
  7. 前記(a)〜(e)のいずれかの成分が、前記(f)成分でもある、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光硬化型樹脂組成物。
  8. 前記(a)成分が、前記(f)成分であり、
    前記(a)成分が、下記式(1)で表される化合物である、請求項7に記載の光硬化型樹脂組成物。
    (式中、R1乃至R5は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アラルキル基、又は芳香族基を表し、酸素原子により連結されていてもよく、置換又は無置換であってもよい。n1、n2、及びn3は、数である。)
  9. 前記(b)成分が、下記式(2)又は式(3)で表される、2−アミノトロポン又はその誘導体である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の光硬化型樹脂組成物。
    (式(2)において、R6とR7は、それぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、置換又は無置換であってもよい。R8乃至R12は、それぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アルキル基、チオール基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又はアミノ基を表し、置換又は無置換であってもよい。Zは、酸素原子又は硫黄原子を表す。)
    (式(3)において、R6は、水素原子、又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、置換又は無置換であってもよい。R8乃至R13は、それぞれ独立して、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アルキル基、チオール基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又はアミノ基を表し、置換又は無置換であってもよい。)
  10. 前記(e)成分が、下記式(4)で表される、オキシム・エステル構造を持つラジカル発生剤である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の光硬化型樹脂組成物。
    (式中、R1は、炭素数1〜20のアルキリデン基を表し、置換又は無置換であってもよい。R2は、炭素数1〜20のアルキル基又はフェニル基を表し、置換又は無置換であってもよい。)
  11. 以下の(1)〜(3)工程を有する、パターン形成された基材の製造方法;
    (1)エポキシ基を有する化合物(a)、光塩基発生剤(b)、チオール基を有する硬化剤(c)、不飽和結合を有する単量体(d)、及びラジカルを発生するラジカル発生剤(e)を含有する光硬化型樹脂組成物を、基材に塗布して塗膜を形成する工程、
    (2)前記塗膜の少なくとも一部に光照射することにより、前記塗膜の前記一部を硬化させる工程、
    (3)前記塗膜の硬化していない部分を、現像によって前記基材から除去することにより、前記基材上にパターンを形成する工程。
  12. 請求項11に記載の製造方法により得られる基材を備える電子部品。
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