JP2013180902A - 封着材料ペーストとそれを用いた半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

封着材料ペーストとそれを用いた半導体デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】無鉛系ガラスフリットからなる封着ガラスを用いて封着層を形成するにあたって、塗布層の表面平滑性を向上させることを可能にした封着材料ペーストを提供する。
【解決手段】封着材料ペースト8は、軟化点が415℃以下であると共に、結晶化ピーク温度と軟化点との差が80℃以上であり、少なくとも、実質的に鉛を含まないガラスフリットと0〜40体積%の範囲の無機充填材とを含有する封着材料と、有機樹脂を有機溶剤に溶解してなるビヒクルとを含む混合物である。ずり速度が0.0001[s-1]における封着材料ペースト8の粘度η0.0001[Pa・s]と、ずり速度が10[s-1]における封着材料ペースト8の粘度η10[Pa・s]とから、[式(1):TI=η0.0001/η10]により求められるチキソトロピー指数TIが10〜1500の範囲である。
【選択図】図2

Description

本発明は、封着材料ペーストとそれを用いた半導体デバイスの製造方法に関する。
圧力センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、マイクロミラー、光変調器等のMEMS(Micro Electro Mecanical System)や、CCD素子やCMOS素子を適用した光デバイスにおいては、素子部の上空を中空構造としたパッケージが適用されている(特許文献1参照)。さらに、MEMSや光デバイス等の半導体デバイスの小型・軽量化を図るために、半導体基板やガラス基板等からなる封止用基板を、センサ素子やCMOS素子等が設けられた半導体基板(素子用基板)上に直接接合したパッケージ構造(チップサイズパッケージ(CSP))の適用が進められている。
素子用基板と封止用基板との接合には、樹脂、Au−Sn半田等の金属材料、ガラス材料等が用いられる。素子用半導体基板上に設けられたセンサ素子やCMOS素子等は気密に封止する必要があり、特にMEMSを構成する素子は真空状態で気密封止することが一般的である。上述した接合材料(封着材料)のうち、樹脂は気密性に劣るという難点を有する。Au−Sn半田等の金属材料は導電性を有することから、絶縁性を必要とされる場合には半導体基板上に直接形成できない。ガラス材料からなる封着材料(封着ガラス)は、気密封止性や耐湿性等に優れ、また絶縁材料であるために半導体基板上に直接形成できるという利点を有する。
封着ガラスとしては、一般的に低融点のPbO系ガラスフリット(以下、鉛系ガラスフリットと記す。)が用いられてきたが、環境負荷低減の観点から鉛を含まない低融点のガラスフリット(以下、無鉛系ガラスフリットと記す。)を封着ガラスに適用することが検討されている。無鉛系ガラスフリットからなる封着ガラスとしては、酸化ビスマスを含むビスマス系ガラスフリットや、酸化スズとリン酸とを含むスズ−リン酸系ガラスフリット等が知られている(特許文献2、3参照)。
封着ガラスを用いた素子用基板と封止用基板との封着は、例えば以下のようにして実施される。まず、封着ガラスを無機充填材と共にビヒクルと混合して調製した封着材料ペーストを、例えば封止用基板の封止領域に塗布した後、封着材料ペーストの塗布層を仮焼成して封着材料層を形成する。次いで、封着材料層を介して封止用基板と素子用基板とを積層した後、加圧しつつ加熱して封着層を形成する。鉛系ガラスフリットを用いた場合には、封着材料ペーストの塗布層の表面に多少の凹凸があっても、仮焼成工程で鉛系ガラスフリットが軟化流動することで滑らかな仮焼成面が得られる。
一方、無鉛系ガラスフリットは鉛系ガラスフリットに比べて軟化点が高いため、仮焼成工程で十分に軟化流動させることができない。さらに、無鉛系ガラスフリットは結晶化しやすいため、仮焼成温度をあまり高くすることもできない。これらによって、無鉛系ガラスフリットを用いた場合には、仮焼成面(封着材料層の表面)に封着材料ペーストを塗布した際に、ピンホール等の凹凸が顕著に残りやすいという難点がある。封着材料層の表面に凹凸が生じていると、素子用基板と封止用基板とを均一に封着できないおそれがある。このような点から、無鉛系ガラスフリットからなる封着ガラスを用いる場合には、封着材料ペーストの塗布層の段階で表面凹凸の低減が望まれている。
特許文献4には、プラズマディスプレイの隔壁を形成するにあたって、鉛系ガラスをバインダ樹脂や有機溶剤等と混合してガラスペーストを作製し、このガラスペーストを用いて前面基板と背面基板との間に隔壁を形成することが記載されている。ここでは、ガラスペーストの塗布層のエッジ部の盛り上がり高さを抑えるために、ずり速度が24[s-1]の場合の粘度に対するずり速度が2.4[s-1]の場合の粘度の比で定義されるチキソトロピー指数を1.2〜10の範囲としたガラスペーストが用いられている。特許文献4は、塗布層の表面凹凸を低減することを考慮しておらず、さらに10倍程度のずり速度における粘度比の調整では塗布層の表面凹凸を十分に低減することはできない。
特開2008−244442号公報 特開2007−223897号公報 特開2009−256183号公報 特許第3832177号公報
本発明は、無鉛系ガラスフリットからなる封着ガラスを用いて封着層を形成するにあたって、塗布層の表面凹凸を低減することを可能にした封着材料ペーストと、そのような封着材料ペーストを用いることで、素子用基板と封止用基板との気密封止性やその信頼性を高めることを可能にした半導体デバイスの製造方法の提供を目的とする。
本発明の封着材料ペーストは、軟化点が415℃以下であると共に、結晶化ピーク温度と軟化点との差が80℃以上であり、少なくとも、実質的に鉛を含まないガラスフリットと0〜40体積%の範囲の無機充填材とを含有する封着材料と、有機樹脂を有機溶剤に溶解してなるビヒクルとを含む混合物であって、ずり速度が0.0001[s-1]における前記封着材料ペーストの粘度η0.0001[Pa・s]と、ずり速度が10[s-1]における前記封着材料ペーストの粘度η10[Pa・s]とから、下式(1)により求められるチキソトロピー指数TIが10〜1500の範囲である。
TI=η0.0001/η10 …(1)
本発明の半導体デバイスの製造方法は、素子部と、前記素子部を囲むように設けられた第1の封止領域とを備える第1の表面を有する素子用半導体基板を用意する工程と、前記第1の封止領域に対応する第2の封止領域を備える第2の表面を有する封止用基板を用意する工程と、前記素子用半導体基板の前記第1の封止領域、または前記封止用基板の前記第2の封止領域に、本発明の封着材料ペーストを塗布する工程と、前記封着材料ペーストの塗布層を焼成して封着材料層を形成する工程と、前記素子用半導体基板の前記第1の表面と前記封止用基板の前記第2の表面とを対向させつつ、前記封着材料層を介して前記素子用半導体基板と前記封止用基板とを積層する工程と、前記素子用半導体基板と前記封止用基板との積層物を加熱し、前記封着材料層を溶融させて前記素子部を封止する封着層を形成する工程とを有することを特徴としている。
本発明の封着材料ペーストによれば、無鉛系ガラスフリットからなる封着ガラスを用いて封着層を形成するにあたって、封着材料ペーストの塗布層の表面凹凸を低減できる。従って、そのような封着材料ペーストを用いた半導体デバイスの製造方法によれば、素子用基板と封止用基板との気密封止性やその信頼性を高めることが可能となる。
本発明の実施形態による半導体デバイスの構成を示す断面図である。 本発明の実施形態による半導体デバイスの製造工程を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。図1はこの実施形態の封着材料ペーストを使用して製造した半導体デバイスの構成例を示している。図1に示す半導体デバイス1は、圧力センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、マイクロミラー、光変調器等のMEMS、CCD素子やCMOS素子を適用した光デバイス等を構成するものである。
ただし、半導体デバイス1はこれらに限定されるものではない。
半導体デバイス1は、素子用半導体基板2と封止用基板3とを有している。素子用半導体基板2には、Si基板に代表される各種の半導体基板が適用される。封止用基板3としては、半導体基板、ガラス基板、セラミックス基板等が使用される。素子用半導体基板2の表面2aには、半導体デバイス1に応じた素子部4が設けられている。素子部4はセンサ素子、ミラー素子、光変調素子、光検出素子等を備えており、各種公知の構造を有している。半導体デバイス1は、素子部4の構造に限定されるものではない。
素子用半導体基板2の表面2aには、素子部4の外周に沿って第1の封止領域5が設けられている。第1の封止領域5は、素子部4を囲うように設けられている。封止用基板3の表面3aには、第1の封止領域5に対応する第2の封止領域6が設けられている。素子用半導体基板2と封止用基板3とは、素子部4や第1の封止領域5を有する表面2aと第2の封止領域6を有する表面3aとが対向するように、所定の間隙を持って配置されている。素子用半導体基板2と封止用基板3との間の間隙は、封着層7で封止されている。
封着層7は、素子部4を封止するように、素子用半導体基板2の封止領域5と封止用基板3の封止領域6との間に形成されている。素子部4は、素子用半導体基板2と封止用基板3と封着層7とで構成されたパッケージで気密封止されている。封着層7は、封着ガラスを含有する封着材料の溶融固着層からなるものである。パッケージ内は半導体デバイス1に応じた状態で気密封止されている。例えば、半導体デバイス1がMEMSである場合には、パッケージ内は真空状態で気密封止されることが一般的である。
次に、この実施形態の半導体デバイス1の製造工程について、図2を参照して説明する。まず、図2(a)に示すように、封止用基板3の封止領域6に封着材料ペーストを塗布し、これを乾燥させて封着材料ペーストの塗布層8を形成する。封着材料ペーストは、
少なくとも、実質的に鉛を含まないガラスフリット(無鉛系ガラスフリット)を封着ガラスとして含有する封着材料と、有機樹脂を有機溶剤に溶解してなるビヒクルとを含む混合物である。無鉛系ガラスフリットとしては、例えば酸化ビスマスを含むビスマス系ガラス、酸化スズとリン酸とを含むスズ−リン酸系ガラス、酸化バナジウムを含むバナジウム系ガラス、ホウ酸亜鉛系ガラス等の低融点ガラスが挙げられ、特に封着温度、耐候性、気密封止性等の点からビスマス系ガラスが好ましい。
無鉛系ガラスフリットは、415℃以下の軟化点を有している。無鉛系ガラスフリットの軟化点が415℃を超えると、封止工程における温度が上昇するため、半導体デバイス1の素子部4の構成要素(例えばSi−Au共晶)等に悪影響を及ぼしやすくなる。さらに、無鉛系ガラスフリットの軟化点と結晶化ピーク温度との温度差は80℃以上である。軟化点と結晶化ピーク温度との温度差が80℃未満であると、封着材料ペーストの塗布層8を仮焼成して封着材料層を形成する際に、無鉛系ガラスフリットが結晶化しやすくなる。無鉛系ガラスフリットが結晶化すると、封止工程におけるガラスフリットの流動性が低下するため、封着層による気密封止性等が低下するおそれがある。軟化点が415℃以下かつ、軟化点と結晶化ピーク温度との温度差が80℃以上の無鉛系ガラスフリットを使用することで、封着材料の仮焼成時における流動性が向上し、結果として封着材料層の表面平滑性を向上できる。
無鉛系ガラスフリットとしてのビスマス系ガラスは、質量割合で70〜90%のBi23、1〜20%のZnO、および2〜18%のB23の組成を有することが好ましい。ビスマス系ガラスの組成は、質量割合で75〜87%のBi23、5〜12%のZnO、および4〜16%のB23であることがより好ましい。Bi23はガラスの網目を形成する成分である。
Bi23の含有量が70質量%未満であると低融点ガラスの軟化点が高くなり、低温での封着が困難になる。Bi23の含有量が90質量%を超えるとガラス化しにくくなると共に、熱膨張係数が高くなる傾向がある。
ZnOは熱膨張係数等を低下させ、さらに荷重軟化点を下げる成分である。ZnOの含有量が1質量%未満であるとガラス化が困難になる。ZnOの含有量が20質量%を超えると低融点ガラス成形時の安定性が低下し、失透が発生しやすくなる。
23はガラスの骨格を形成してガラス化が可能となる範囲を広げる成分である。B23の含有量が2質量%未満であるとガラス化が困難となり、18質量%を超えると軟化点が高くなりすぎて、封着時に荷重をかけても、低温での封着が困難となる。
上記した3成分で形成されるガラスフリットは、ガラス転移点が低く、低温封止用の封着材料に適したものであるが、さらにAl23、SiO2、CaO、SrO、BaO、P25、SnOx(xは1または2である)、Li2O、K2O、Na2O等の任意成分を含んでいてもよい。ただし、任意成分の含有量が多すぎるとガラスが不安定となって失透が発生したり、ガラス転移点や軟化点が上昇したりするおそれがあるため、任意成分の合計含有量は30質量%以下が好ましい。任意成分の合計含有量は15質量%以下がより好ましく、さらに好ましくは5質量%以下である。
また上記したガラスフリットは、質量割合で0.1〜5%の範囲のFe、Cu、Mn、Mo、Cr、Ni、Nb、Hf、W、Re、および希土類元素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素Mの酸化物、質量割合で0.03〜0.5%の範囲のCoOを含んでもよい。ガラスフリットの組成は、低融点ガラスの基本成分と任意成分とを含む合計量が基本的に100質量%となるように調整される。
この実施形態で用いられる封着材料は、無鉛系ガラスフリットに必要に応じて低膨張充填材等の無機充填材を配合して構成される。無機充填材の配合量は目的に応じて設定されるものであるが、封着材料の全体量に対して40体積%以下の範囲が好ましい。無機充填材の配合量が40体積%を超えると、封着材料の流動性が低下して、封止温度の上昇や、接着強度が低下するおそれがある。封着材料は無鉛系ガラスフリットと0〜40体積%の無機充填材とを含有するものである。無機充填材の含有量の下限値は特に限定されるものではなく、場合によっては無鉛系ガラスフリットのみで封着材料を構成することも可能である。
無機充填材の代表例としては、低膨張充填材が挙げられる。低膨張充填材とは無鉛系ガラスフリットより低い熱膨張係数を有するものである。封着材料は低膨張充填材以外の無機充填材を含有していてもよい。低膨張充填材の含有量は40体積%以下が好ましい。低膨張充填材の含有量は35体積%以下がより好ましく、さらに30体積%以下がより好ましい。低膨張充填材の含有量の下限値は特に限定されるものではなく、無鉛系ガラスフリットと素子用半導体基板2や封止用基板3との熱膨張係数の差に応じて適宜に設定されるが、実用的な配合効果を得るためには5体積%以上が好ましい。
低膨張充填材としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア、ケイ酸ジルコニウム、チタン酸アルミニウム、ムライト、コージェライト、ユークリプタイト、スポジュメン、リン酸ジルコニウム系化合物、および石英固溶体から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。本明細書において、少なくとも1種とは、1種でもよいし、2種以上の組合せでもよいとの意味である。リン酸ジルコニウム系化合物としては、(ZrO)227、NaZr2(PO43、KZr2(PO43、Ca0.5Zr2(PO43、NbZr(PO43、Zr2(WO3)(PO42、これらの複合化合物が挙げられる。
封着材料ペーストは、封着材料をビヒクルと混合することにより調製される。ビヒクルはバインダ成分としての有機樹脂を有機溶剤に溶解したものである。有機樹脂としては、ガラスフリットのガラス転移点以下で分解するものであれば特に制限されず、メチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロース、カルボキシメチルセルロース、オキシエチルセルロース、ベンジルセルロース、プロピルセルロース等のセルロース系樹脂を用いることが好ましい。上記した低融点ガラスへの適合性の観点から、エチルセルロース、ニトロセルロースがより好ましい。セルロース系樹脂は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。有機樹脂としてセルロース系樹脂を用いることで、後述する封着材料ペーストのチキソトロピー指数を適切な範囲に制御しやすくなる。
有機溶剤としては、少なくとも1つの水酸基を有するアルコール系溶剤を用いることが好ましい。有機溶剤としてアルコール系溶剤を用いることで、後述する封着材料ペーストのチキソトロピー指数を適切な範囲に制御しやすくなる。さらに、有機溶剤としてのアルコール系溶剤は、200℃以上300℃以下の範囲の沸点を有することが好ましい。アルコール系溶剤の沸点が200℃未満であると、封着材料ペーストの塗布中に乾燥し、塗布層8の表面に凹凸が生じやすくなる。アルコール系溶剤の沸点が300℃を超えると、乾燥工程後に溶剤が残存しやすくなる。塗布層8内に溶剤が残存していると、その後の焼成工程でバインダ成分を十分に除去できないおそれがある。このようなアルコール系溶剤としては、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル等が例示される。
封着材料ペーストは、封着材料およびビヒクルに加えて、分散剤を含有していてもよい。封着材料ペーストに分散剤を含有させることによって、後述する封着材料ペーストのチキソトロピー指数を適切な範囲に制御しやすくなる。分散剤としては、水酸基、アミノ基およびカルボキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1つの官能基を有する有機化合物を用いることが好ましい。このような分散剤としては、N−ヒドロキシエチルラウリルアミン、トリメチラールプロパンや、酸基を含むブロック共重合物のアルキルアンモニウム塩を主成分とするもの(例えばビックケミー・ジャパン社製、商品名:Disperbyk−180)等が例示される。なお、封着材料ペーストは分散剤の他に、消泡剤、着色剤、顔料等のガラスペーストで公知の添加物を含有していてもよい。
封着材料ペーストは、例えばスクリーン印刷やグラビア印刷等の印刷法を適用して封止領域6上に塗布したり、あるいはディスペンサ等を用いて封止領域6に沿って塗布する。封着材料ペーストは、素子用半導体基板2の封止領域5に塗布してもよい。封着材料ペーストを封止領域6(5)に塗布するにあたって、封着材料ペーストは下式(1)により求められるチキソトロピー指数TIが10〜1500の範囲に調整される。
TI=η0.0001/η10 …(1)
式(1)において、η0.0001はずり速度が0.0001[s-1]における粘度[Pa・s]、η10はずり速度が10[s-1]における粘度[Pa・s]である。
封着材料ペーストの粘度η0.0001および粘度η10は、以下のようにして測定した値を示すものとする。コーンプレート型粘度計(アントン・パール社製、商品名:PhysicaMCR−301)を使用して、ずり速度を0.0001[s-1]から10[s-1]まで一定時間内に上げる方向で粘度を測定した後、ずり速度を10[s-1]から0.0001[s-1]まで同じ時間内に下げる方向で粘度を測定する。封着材料ペーストをスクリーン印刷するとき、封着材料ペーストは、高いずり応力がかけられた状態でメッシュを通過する。続いてメッシュから吐出された後は、封着材料ペーストにかけられているずり応力が低下していく。そこでこれを模して、ずり速度を下げる方向で測定したときの、ずり速度0.0001[s-1]のときの粘度を低ずり速度下での粘度η0.0001、ずり速度10[s-1]のときの粘度を高ずり速度下での粘度η10とする。
封着材料ペーストの塗布層8の表面凹凸を低減するにあたって、以下のようにずり速度が0.0001[s-1]における粘度η0.0001と、10[s-1]における粘度η10に基づくチキソトロピー指数TIが重要である。低ずり速度下の粘度を求めるずり速度が大きすぎると、すなわち、低ずり速度下の粘度を求めるずり速度と高ずり速度下の粘度を求めるずり速度との差が小さすぎると、塗布後の静置状態における封着材料ペーストのレベリング性を十分に評価できない。このため、ずり速度が0.0001[s-1]における粘度η0.0001とずり速度が10[s-1]における粘度η10との比でチキソトロピー指数TIを規定している。
前述したように、無鉛系ガラスフリットは従来の鉛系ガラスフリットに比べて軟化点が高いため、封着材料ペーストの塗布層8を仮焼成する際に十分に軟化流動させることができない。さらに、無鉛系ガラスフリットは結晶化しやすいため、仮焼成温度をあまり高くすることもできない。これらによって、無鉛系ガラスフリットを用いた場合には、仮焼成面(封着材料層の表面)に封着材料ペーストを塗布した際の凹凸が残りやすい。このような点に対して、チキソトロピー指数TIが10〜1500の範囲に調整された封着材料ペーストを使用することで、封着材料ペーストの塗布層8のピンホール等の表面凹凸を低減できる。
高ずり速度下の粘度を基準としたとき、式(1)から求められるチキソトロピー指数TIが大きいということは、低ずり速度下の粘度が高いことを意味し、逆にチキソトロピー指数TIが小さいということは、低ずり速度下の粘度が低いことを意味する。チキソトロピー指数TIが1500を超えると、低ずり速度下の粘度が高くなりすぎて、塗布後の静置状態における封着材料ペーストのレベリング性が低下する。このため、封着材料ペーストを塗布した際の凹凸を静置時に消失させにくくなり、膜面に顕著な凹凸が残留する。このため、封止時の接着面積が低下して接着強度が低下する。また、リークパスが生成されるため、真空封止しにくくなる。一方、チキソトロピー指数TIが10未満であると、低ずり速度下の粘度が低くなりすぎて、封着材料ペーストの塗布層が形成しにくくなる。すなわち、静置時に塗布層8の所望の形状や厚さを維持できないおそれがある。続いて溶剤を蒸発させた後の乾燥膜も所望の膜厚や線幅とならないので、それを仮焼成することで得られる封着材料層の成形性が低下し、結果として封着機能も低下する。
このように、式(1)で定義されるチキソトロピー指数TI、すなわち封着材料ペーストのずり速度が0.0001[s-1]における粘度η0.0001とずり速度が10[s-1]における粘度η10との比から求められるチキソトロピー指数TIを10〜1500の範囲に調整することによって、封着材料ペーストの塗布層8の形状を維持しつつ、ピンホール等の表面凹凸が少ない封着材料ペーストの塗布層8を形成できる。従って、仮焼成時に軟化流動しにくい無鉛系ガラスフリットを用いた場合においても、封着材料ペーストの塗布層8の仮焼成物である封着材料層の表面凹凸を低減できる。封着材料層の表面凹凸を低減することによって、素子用半導体基板2と封止用基板3との封着性、気密封止性、それらの信頼性等が向上する。チキソトロピー指数TIは、20〜1400の範囲がより好ましく、さらに30〜1200の範囲がより好ましい。
封着材料ペーストのずり速度が10[s-1]における粘度η10は、30〜200[Pa・s]の範囲であることが好ましい。ずり速度が10[s-1]における粘度η10が200[Pa・s]を超えると、封着材料ペーストを塗布する際の粘度が高くなりすぎて、塗布時の表面凹凸が大きくなる。このため、静置時に表面凹凸を十分に消失させることができないおそれがある。ずり速度が10[s-1]における粘度η10が30[Pa・s]未満であると、封着材料ペーストを塗布する際の粘度が低くなりすぎて、封着材料ペーストの塗布層8の形状を維持できないおそれがある。ずり速度が10[s-1]における粘度η10は40〜160[Pa・s]の範囲がより好ましく、さらに50〜120[Pa・s]の範囲がより好ましい。
封着材料ペーストのチキソトロピー指数TIを10〜1500の範囲に調整するにあたって、前述したようにセルロース系樹脂をアルコール系溶剤に溶解したビヒクルを用いることが好ましい。さらに、封着材料ペーストに分散剤を添加することも有効である。有機樹脂に関しては、トルエン/エタノール=80/20の混合溶剤に、5質量%溶解した際の粘度が、7〜70mPa・sの範囲となるセルロース系樹脂が好ましい。セルロース系樹脂の粘度が70mPa・sより大きいと、チキソトロピー指数TIが大きくなりすぎて扱いにくい。一方、セルロース系樹脂の粘度が7mPa・sより小さいと、ビヒクルの粘度が低くなってフリットが沈降しやすくなり、ポットライフが短くなりやすい。有機樹脂の粘度は、上記の定義において10〜60mPa・sの範囲がより好ましく、さらに15〜55mPa・sの範囲がより好ましい。
セルロース系樹脂とアルコール系溶剤との配合割合は、使用する材料や混合機の種類等に応じて適宜調整できるが、セルロース系樹脂とアルコール系溶剤との合計量に対するセルロース系樹脂の比率で5〜20質量%が好ましい。セルロース系樹脂の比率が20質量%より大きいと、チキソトロピー指数TIが大きくなりすぎたり、ずり速度が10[s-1]における粘度η10が高くなりすぎたりするおそれがある。セルロース系樹脂の比率が5質量%より小さいと、チキソトロピー指数TIが小さくなりすぎたり、ずり速度が10[s-1]における粘度η10が低くなりすぎたりするおそれがある。セルロース系樹脂の比率は7〜15質量%がより好ましい。
封着材料ペーストに分散剤を添加する場合、分散剤の添加量は封着材料ペーストの全体量に対して5質量%以下が好ましい。分散剤の添加量が5質量%を超えると、低ずり速度下での粘度が低くなりすぎ、所望のTI値を持つペーストが得られにくくなる。分散剤の添加量の下限値は特に限定されるものでなく、添加量に応じた効果が得られるものの、分散剤による実用的な効果を得る上で、分散剤の添加量は封着材料ペーストの全体量に対して0.1質量%以上が好ましい。
固形分率は、封着材料ペーストのトータル質量に対する、ガラスフリットと充填剤の合計質量の割合で表され、75〜95質量%が好ましい。固形分率が95質量%を超えると、粘度が高くなりすぎ、所望のTI値、η10を得ることが困難である。また固形分率が75質量%より小さいと、封着材料ペースト中の溶剤の蒸発量が大きくなりすぎて、所望の膜厚を得ることが困難になる。固形分率は80〜90質量%がより好ましい。
封着材料ペーストの塗布層8は、例えば室温で10分以上静置した後、120℃以上の温度で10分以上乾燥させることが好ましい。上述したようなチキソトロピー指数TIを有する封着材料ペーストを塗布した後、室温で10分以上静置することによって、封着材料ペースト塗布層8の表面凹凸が十分に消失する。その後、乾燥工程を経ることで、塗布層8内の溶剤を除去する。塗布層8内に溶剤が残留していると、その後の焼成工程で有機樹脂を十分に除去できないおそれがある。
次に、図2(b)に示すように、封着材料ペーストの塗布層8を仮焼成して封着材料層9を形成する。仮焼成工程では、塗布層8を封着材料の主成分である無鉛系ガラスフリットのガラス転移点以下の温度に加熱し、塗布層8内の有機樹脂を除去する。その後、無鉛系ガラスフリットの軟化点以上の温度に加熱し、封着材料を溶融させて封止用基板3に焼き付ける。このようにして、封着材料の仮焼成層からなる封着材料層9を形成する。塗布層8の仮焼成温度は無鉛系ガラスフリットの軟化点以上450℃以下の範囲が好ましい。仮焼成温度が450℃を超えると、無鉛系ガラスフリットが結晶化するおそれがある。
次いで、図2(c)に示すように、封着材料層9を有する封止用基板3と、それとは別に作製した素子部4を有する素子用半導体基板2とを、表面2aと表面3aとが対向するように封着材料層9を介して積層する。素子用半導体基板2上の素子部4と封止用基板3との間には、封着材料層8の厚さに基づいて間隙が形成される。素子部4は素子用半導体基板2に設けられたキャビティ内に設けられていてもよい。この後、封止用基板3と素子用半導体基板2との積層物を封着材料層9中の無鉛系ガラスフリットの軟化点以上の温度に加熱し、封着ガラスを溶融固化させることによって、素子用半導体基板2と封止用基板3との間の間隙を気密封止する封着層7を形成する(図2(d))。封着温度も、無鉛系ガラスフリットの軟化点以上450℃以下の範囲が好ましい。
封着材料ペーストの塗布層8を仮焼成して封着材料層9を形成するにあたって、封着材料ペーストのチキソトロピー指数TI等に基づいて、塗布層8の表面凹凸が低減されているため、仮焼成時に軟化流動しにくい無鉛系ガラスフリットを用いた場合においても、封着材料層9の表面平滑性を向上ができる。このような表面平滑性に優れる封着材料層9を用いて、素子用半導体基板2と封止用基板3とを封着することで、気密封止性やその信頼性に優れる半導体デバイス1を再現性よく提供できる。
次に、本発明の具体的な実施例およびその評価結果について述べる。なお、以下の説明は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿った形での改変が可能である。例1〜例13は本発明の実施例であり、例14〜例17は本発明の比較例である。
(例1)
質量割合でBi2382.8%、B235.59%、ZnO10.7%、Al230.49%、CeO20.2%、Fe230.1%、CuO0.1%の組成を有するビスマス系ガラスフリット(ガラス転移点Tg:355℃、軟化点Ts:410℃、結晶化ピーク温度Tc:530℃)84体積%と、コージェライト粉末16体積%とを混合して封着材料を作製した。また、エチルセルロース(ダウケミカル社製、商品名:工業用グレード スタンダード45cps)10質量%を、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート90質量%に溶解してビヒクルを作製した。なお、上記したエチルセルロースは、トルエン/エタノール=80/20の混合溶剤に、5質量%溶解した際の粘度が45mPa・sとなるものである。
上記の封着材料87.1質量%と、上記のビヒクル5.6質量%と、分散剤N−ヒドロキシエチルラウリルアミン0.4質量%と、溶剤2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート6.9質量%とを混合して、封着材料ペーストを調製した。封着材料ペーストのずり速度が10[s-1]における粘度η10は77[Pa・s]、チキソトロピー指数TIは70であった。次いで、半導体基板(Si基板)からなる封止用基板の外周領域に、封着材料ペーストをスクリーン印刷法で塗布(線幅:500μm)し、室温で10分間静置させた後、120℃×30分の条件で乾燥させた。この塗布層を加熱炉にて300℃×30分の条件で樹脂並びに分散剤を分解・脱離させ、続いて440℃×10分の条件で焼成することによって、膜厚が約10μmの封着材料層を形成した。
次に、封着材料層を有する封止用基板と、素子部が形成された素子用半導体基板(Si基板)とを、封着材料層を介して積層した。この封止用基板と素子用半導体基板との積層物を加熱炉内に配置し、440℃×10分の条件で熱処理することによって、封止用基板と素子用半導体基板との間の間隙を封止する封着層を形成した。このような半導体デバイスの製造工程において、封着材料ペーストの塗布層の静置後の表面状態を表面粗さ輪郭形状測定器(アクレーテク社製、商品名:サーフコム 1400D)および光学顕微鏡(ニコン社製、商品名:ECLIPSE LV130)により評価した。さらに、半導体デバイスの気密封止状態を評価した。
その結果、封着材料ペーストの塗布層は上に凸の良好な形状を有し、さらにだれや顕著な線幅の広がり、ピンホールの発生も認められなかった。また、塗布層の表面粗さRaは0.08μmであった。このような封着材料ペーストの塗布層を用いて製造した半導体デバイスは、良好な気密性を有していることが確認された。
(例2)〜(例15)
表1および表2に示す封着材料、ビヒクルおよび分散剤を用いて、表1および表2に示す組成を有する封着材料ペーストを、例1と同様にして調製した。これらの封着材料ペーストを用いる以外は例1と同様にして、封止用基板に対する封着材料ペーストの塗布工程、封着材料層の形成工程、封止用基板と素子用半導体基板との封着工程を実施した。このような半導体デバイスの製造工程において、例1と同様にして、封着材料ペーストの塗布層の静置後の表面状態、半導体デバイスの気密封止状態を評価した。その結果を表1および表2に示す。
なお、表1および表2において、溶剤(a)は実施例1と同一のアルコール系溶剤、溶剤(b)はジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、溶剤(c)はトリプロピレングリコールモノブチルエーテル、溶剤(d)はジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートである。また、分散剤(A)は例1と同一の分散剤、分散剤(B)はトリメチラールプロパンである。
Figure 2013180902
Figure 2013180902
表1および表2から明らかなように、例1〜13による封着材料ペーストの塗布層は、いずれも例1と同様に上に凸のないし台形型の良好な形状およびだれや顕著な線幅の広がり、ピンホールの発生も認められなかった。さらに、そのような封着材料ペーストの塗布層を用いて製造した半導体デバイスは、いずれも良好な気密性を有していることが確認された。
これに対して、例14の塗布層は、結晶化温度が低く、仮焼成によりフリットが結晶化し、ガラスの軟化流動が不十分であり、表面にメッシュ痕起因と考えられる凹凸が残留していた。
例15の塗布層は、TI値が低く、形状保持性が不十分であり、滲みが生じていた。
例16、例17の塗布層にはピンホールが多数存在していた。
このような例14〜例17の封着材料ペーストの塗布層を用いて製造した半導体デバイスは、いずれも気密性に劣るものであった。
1…半導体デバイス、2…素子用半導体基板、2a,3a…表面、3…封止用基板、4…素子部、5…第1の封止領域、6…第2の封止領域、7…封着層、8…封着材料ペーストの塗布層、9…封着材料層。

Claims (10)

  1. 軟化点が415℃以下であると共に、結晶化ピーク温度と軟化点との差が80℃以上であり、少なくとも、実質的に鉛を含まないガラスフリットと0〜40体積%の範囲の無機充填材とを含有する封着材料と、有機樹脂を有機溶剤に溶解してなるビヒクルとを含む混合物である封着材料ペーストであって、
    ずり速度が0.0001[s-1]における前記封着材料ペーストの粘度η0.0001[Pa・s]と、ずり速度が10[s-1]における前記封着材料ペーストの粘度η10[Pa・s]とから、下式(1)により求められるチキソトロピー指数TIが10〜1500の範囲である、封着材料ペースト。
    TI=η0.0001/η10 …(1)
  2. 前記封着材料ペーストの粘度η10が30〜200[Pa・s]の範囲である、請求項1に記載の封着材料ペースト。
  3. 前記ガラスフリットは、酸化ビスマスを含むビスマス系ガラスフリットである、請求項1または2に記載の封着材料ペースト。
  4. 前記有機樹脂は、セルロース系樹脂である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の封着材料ペースト。
  5. 前記セルロース系樹脂は、エチルセルロースおよび/またはニトロセルロースである、請求項4に記載の封着材料ペースト。
  6. 前記有機溶剤は、沸点が200℃以上300℃以下であると共に、少なくとも1つの水酸基を有するアルコール系溶剤である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の封着材料ペースト。
  7. 前記封着材料ペーストは、水酸基、アミノ基およびカルボキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1つの官能基を有する有機化合物である分散剤を含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の封着材料ペースト。
  8. 前記無機充填材は、シリカ、アルミナ、ジルコニア、ケイ酸ジルコニウム、チタン酸アルミニウム、ムライト、コージェライト、ユークリプタイト、スポジュメン、リン酸ジルコニウム系化合物、および石英固溶体からなる群より選ばれる少なくとも1種からなる低膨張充填材を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の封着材料ペースト。
  9. 素子部と、前記素子部を囲むように設けられた第1の封止領域とを備える第1の表面を有する素子用半導体基板を用意する工程と、
    前記第1の封止領域に対応する第2の封止領域を備える第2の表面を有する封止用基板を用意する工程と、
    前記素子用半導体基板の前記第1の封止領域、または前記封止用基板の前記第2の封止領域に、請求項1〜8のいずれか1項に記載の封着材料ペーストを塗布する工程と、
    前記封着材料ペーストの塗布層を焼成して封着材料層を形成する工程と、
    前記素子用半導体基板の前記第1の表面と前記封止用基板の前記第2の表面とを対向させつつ、前記封着材料層を介して前記素子用半導体基板と前記封止用基板とを積層する工程と、
    前記素子用半導体基板と前記封止用基板との積層物を加熱し、前記封着材料層を溶融させて前記素子部を封止する封着層を形成する工程と
    を有することを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
  10. 前記封着材料ペーストの塗布層を、前記ガラスフリットの軟化点以上450℃以下の範囲の温度で焼成する、請求項9に記載の半導体デバイスの製造方法。
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