JP2013180663A - ハイブリッド自動車 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤの外径が小さくなることによる走行性能の変化を抑制する。
【解決手段】所定車速V1についての最新の平均定速走行用パワーPrcsave[V1,Canow]からタイヤ空気圧監視システムのリセット後の最初の平均定速走行用パワーPrcsave[V1,1]を減じて計算したパワー差分ΔPrcsave[V1]が閾値Prefより大きいときには(S320)、要求トルクTr*からトルク補正量Δを減じて要求トルクTr*を再設定する(ステップS330〜S350)。そして、補正後の要求トルクTr*に駆動軸36の回転数Nrを乗じて得られる走行用パワーPr*が駆動軸に出力されるようエンジンと2つのモータとを制御する。
【選択図】図5

Description

本発明は、ハイブリッド自動車に関し、詳しくは、車軸に連結された駆動軸に動力を出力可能なエンジンと、駆動軸に動力を出力可能なモータと、モータと電力のやりとりが可能なバッテリと、を備えるハイブリッド自動車に関する。
従来、自動二輪車のタイヤの空気圧を検出するタイヤ空気圧検出手段により検出された実空気圧が空気圧しきい値を下回ったときに、エンジンのスロットル開度を小さくするなどしてエンジンの出力を変更して車速を下げる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−59723号公報
一般に、車軸に連結された駆動軸に動力を出力可能なエンジンと、駆動軸に動力を出力可能なモータと、を備え、アクセル操作量に応じた要求トルクに駆動軸の回転数を乗じて得られる走行用パワーが駆動軸に出力されるようエンジンとモータとを制御するハイブリッド自動車では、タイヤの調整後(交換後など)に走行距離が長くなるのに従って、タイヤの摩耗やタイヤの空気圧の低下などによって、タイヤの外径が小さくなり、タイヤの1回転当たりの走行距離が減少すると共に回転数が増加し、同一のアクセル開度に対してより大きなパワーが駆動軸に出力されるようになる。このため、タイヤの外径が小さくなることによる走行性能の変化を抑制できるようにすることが課題の一つとされている。
本発明のハイブリッド自動車は、タイヤの外径が小さくなることによる走行性能の変化を抑制することを主目的とする。
本発明のハイブリッド自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド自動車は、
車軸に連結された駆動軸に動力を出力可能なエンジンと、前記駆動軸に動力を出力可能なモータと、前記モータと電力のやりとりが可能なバッテリと、アクセル操作量に応じた要求トルクに前記駆動軸の回転数を乗じて得られるアクセル対応走行用パワーが前記駆動軸に出力されるよう前記エンジンと前記モータとを制御する制御手段と、を備えるハイブリッド自動車であって、
所定車速で定速走行したときの前記アクセル対応走行用パワーである定速走行用パワーを取得する定速走行用パワー取得手段を備え、
前記制御手段は、タイヤの調整後の最初の前記取得された定速走行用パワーを最新の前記取得された定速走行用パワーから減じたパワー差分が閾値より大きい大パワー差分時には、前記アクセル対応走行用パワーより小さなパワーが前記駆動軸に出力されるよう制御する手段である、
ことを要旨とする。
この本発明のハイブリッド自動車では、アクセル操作量に応じた要求トルクに駆動軸の回転数を乗じて得られるアクセル対応走行用パワーが駆動軸に出力されるようエンジンとモータとを制御するものにおいて、タイヤの調整後の最初に取得した定速走行用パワー(所定車速で定速走行したときのアクセル対応走行用パワー)を最新(直近)に取得した定速走行用パワーから減じたパワー差分が閾値より大きい大パワー差分時には、アクセル対応走行用パワーより小さなパワーが駆動軸に出力されるよう制御する。ハイブリッド自動車では、タイヤの調整後に走行距離が長くなるのに従ってタイヤの外径が小さくなり回転数が大きくなることから、アクセル対応走行用パワーが大きくなる傾向があるが、大パワー差分時に、アクセル対応走行用パワーより小さなパワーが駆動軸に出力されるよう制御することにより、タイヤの外径が小さくなることによる駆動軸に出力されるパワーの増加(走行性能の変化)を抑制することができる。この結果、過加速感を運転者に与えるのを抑制することができる。ここで、「タイヤの調整」には、タイヤの取り付け(車両の製造時)や、タイヤの交換,空気圧の調節が含まれる。また、「タイヤの調整後の最初」とは、直近のタイヤの調整後の最初を意味する。
こうした本発明のハイブリッド自動車において、前記制御手段は、前記大パワー差分時には、前記アクセル対応走行用パワーに対応する運転ポイントより低パワー側かつ低回転数側の運転ポイントで前記エンジンが運転されるよう制御する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、タイヤの外径が小さくなることによるエンジンの運転ポイントの高回転数側への移動を抑制することができる。この態様のハイブリッド自動車において、前記制御手段は、前記大パワー差分時には、前記アクセル対応走行用パワーと前記バッテリの充放電要求パワーとに応じた前記エンジンから出力すべき要求パワーと、前記エンジンを効率よく運転するための燃費動作ラインと、を用いて得られる運転ポイントより前記燃費動作ライン上の低回転数側の運転ポイントで前記エンジンが運転されるよう制御する手段である、ものとすることもできる。
また、本発明のハイブリッド自動車において、前記制御手段は、前記大パワー差分時には、前記パワー差分が大きいほど前記アクセル対応走行用パワーに比して小さくなる傾向のパワーが前記駆動軸に出力されるよう制御する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、タイヤの外径が小さくなることによる駆動軸に出力されるパワーの変化(走行性能の変化)をより適正に抑制することができる。この態様のハイブリッド自動車において、前記制御手段は、前記大パワー差分時には、前記パワー差分が大きいほど大きくなる傾向に前記タイヤの外径減少量を推定し、該推定したタイヤの外径減少量が大きいほど前記アクセル対応走行用パワーに比して小さくなる傾向のパワーが前記駆動軸に出力されるよう制御する手段である、ものとすることもできる。
さらに、本発明のハイブリッド自動車において、前記制御手段は、前記大パワー差分時には、前記タイヤの空気圧を調節するよう警告を出力する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、タイヤの空気圧の調節を運転者に促すことができる。
あるいは、本発明のハイブリッド自動車において、前記バッテリと電力のやりとりが可能な発電機と、前記駆動軸と前記エンジンの出力軸と前記発電機の回転軸とに3つの回転要素が接続されたプラネタリギヤと、を備える、ものとすることもできる。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の燃費動作ラインの一例と目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する様子とを示す説明図である。 HVECU70により実行される定常走行時要求パワー記憶処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 HVECU70により実行される要求トルク補正処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 HVECU70により実行される空気圧調節警告処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 タイヤ外径減少量推定用マップの一例を示す説明図である。 トルク補正量設定用マップの一例を示す説明図である。 アクセル対応運転ポイント(目標回転数Neacc,目標トルクTeacc)と、補正対応運転ポイント(目標回転数Nemo,目標トルクTemo)との関係の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、ガソリンや軽油などを燃料として動力を出力するエンジン22と、エンジン22を駆動制御するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24と、エンジン22のクランクシャフト26にキャリアが接続されると共に駆動輪38a,38bにデファレンシャルギヤ37を介して連結された駆動軸36にリングギヤが接続されたプラネタリギヤ30と、例えば同期発電電動機として構成されて回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤに接続されたモータMG1と、例えば同期発電電動機として構成されて回転子が駆動軸36に接続されたモータMG2と、モータMG1,MG2を駆動するためのインバータ41,42と、インバータ41,42の図示しないスイッチング素子をスイッチング制御することによってモータMG1,MG2を駆動制御するモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40と、例えばリチウムイオン二次電池として構成されてインバータ41,42を介してモータMG1,MG2と電力をやりとりするバッテリ50と、バッテリ50を管理するバッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52と、駆動輪38a,38bや車輪38c,38d(以下、タイヤ38a〜38dと称することがある)の空気圧を監視するタイヤ空気圧監視システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)60と、車両全体を制御するハイブリッド用電子制御ユニット(以下、HVECUという)70と、を備える。
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号、例えば、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサからのクランクポジションθcrやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサからの冷却水温Tw,燃焼室内に取り付けられた圧力センサからの筒内圧力Pin,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブや排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサからのカムポジションθca,スロットルバルブのポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサからのスロットルポジションTP,吸気管に取り付けられたエアフローメータからの吸入空気量Qa,同じく吸気管に取り付けられた温度センサからの吸気温Ta,排気系に取り付けられた空燃比センサからの空燃比AF,同じく排気系に取り付けられた酸素センサからの酸素信号O2などが入力ポートを介して入力されており、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号、例えば、燃料噴射弁への駆動信号やスロットルバルブのポジションを調節するスロットルモータへの駆動信号,イグナイタと一体化されたイグニッションコイルへの制御信号,吸気バルブの開閉タイミングの変更可能な可変バルブタイミング機構への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。また、エンジンECU24は、HVECU70と通信しており、HVECU70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをHVECU70に出力する。なお、エンジンECU24は、クランクシャフト26に取り付けられた図示しないクランクポジションセンサからの信号に基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
モータECU40は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの回転位置θm1,θm2や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力ポートを介して入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42の図示しないスイッチング素子へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。また、モータECU40は、HVECU70と通信しており、HVECU70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをHVECU70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいてモータMG1,MG2の回転角速度ωm1,ωm2や回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧Vbやバッテリ50の出力端子に接続された電力ラインに取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流Ib,バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりHVECU70に送信する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために、電流センサにより検出された充放電電流Ibの積算値に基づいてそのときのバッテリ50から放電可能な電力の容量の全容量に対する割合である蓄電割合SOCを演算したり、演算した蓄電割合SOCと電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算したりしている。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の蓄電割合SOCに基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。
タイヤ空気圧監視システム(TPMS)60は、タイヤ38a〜38dのそれぞれに取り付けられた空気圧センサ62a〜64dや温度センサ64a〜64dと、空気圧センサ62a〜64dからの空気圧Pta〜Ptdや温度センサ64a〜64dからの温度Tta〜Ttdなどを入力すると共に空気圧が許容範囲外のときに警告を図示しないディスプレイに表示出力したり図示しないスピーカから音声出力したりするTPMS用電子制御ユニット(以下、TPMSECUという)66と、を備える。TPMSECU66は、HVECU70と通信しており、必要に応じて空気圧Pta〜Ptdなどを通信によりHVECU70に送信する。
HVECU70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に、処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、記憶したデータを保持する不揮発性のフラッシュメモリ78と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートと、を備える。HVECU70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。HVECU70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52,TPMSECU66と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52,TPMSECU66と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20では、運転者によるアクセルペダルの踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸36に出力すべき要求トルクTr*を計算し、この要求トルクTr*に対応する要求動力が駆動軸36に出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2との運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてがプラネタリギヤ30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されて駆動軸36に出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや、要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部がプラネタリギヤ30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力が駆動軸36に出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード,エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力を駆動軸36に出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。なお、トルク変換運転モードと充放電運転モードとは、いずれもエンジン22の運転を伴って要求動力が駆動軸36に出力されるようエンジン22とモータMG1とモータMG2とを制御するモードであり、実質的な制御における差異はないため、以下、両者を合わせてエンジン運転モードという。
エンジン運転モードでは、HVECU70は、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accと車速センサ88からの車速Vとに基づいて駆動軸36に出力すべき要求トルクTr*を設定する。ここで、要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとして図示しないROMに記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。要求トルク設定用マップの一例を図2に示す。続いて、設定した要求トルクTr*に駆動軸36の回転数Nr(例えば、モータMG2の回転数Nm2など)を乗じて走行に要求される走行用パワーPr*を計算し、計算した走行用パワーPr*からバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*(バッテリ50から放電するときが正の値)を減じてエンジン22から出力すべきパワーとしての要求パワーPe*を設定する。そして、エンジン22を効率よく運転するためのエンジン22の回転数NeとトルクTeとの関係としての燃費動作ラインと、要求パワーPe*と、を用いてエンジン22の運転ポイントとしての目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する。エンジン22の燃費動作ラインの一例と目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する様子とを図3に示す。図示するように、目標回転数Ne*および目標トルクTe*は、燃費動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。そして、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で、エンジン22の回転数Neが目標回転数Ne*となるようにするための回転数フィードバック制御によってモータMG1から出力すべきトルクとしてのトルク指令Tm1*を設定すると共にモータMG1をトルク指令Tm1*で駆動したときにプラネタリギヤ30を介して駆動軸36に作用するトルクを要求トルクTr*から減じてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し、設定した目標回転数Ne*と目標トルクTe*とについてはエンジンECU24に送信し、トルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40に送信する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントでエンジン22が運転されるようエンジン22の吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などを行ない、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。こうした制御により、エンジン22を効率よく運転しながらバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で走行用パワーPr*を駆動軸36に出力して走行することができる。このエンジン運転モードでは、エンジン22の要求パワーPe*がエンジン22を運転停止した方がよい要求パワーPe*の範囲の上限として定められた停止用閾値Pstop以下に至ったときなどに、エンジン22の運転を停止してモータ運転モードに移行する。
モータ運転モードでは、HVECU70は、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸36に出力すべき要求トルクTr*を設定し、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定する共にバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で要求トルクTr*が駆動軸36に出力されるようモータMG2のトルク指令Tm2*を設定してモータECU40に送信する。そして、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。こうした制御により、エンジン22を運転停止した状態で、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で、要求トルクTr*と駆動軸36の回転数Nrとの積としての走行用パワーPr*を駆動軸36に出力して走行することができる。このモータ運転モードでは、走行用パワーPr*からバッテリ50の充放電要求パワーPb*を減じて得られるエンジン22の要求パワーPe*がエンジン22を始動した方がよい要求パワーPe*の範囲の下限として定められた始動用閾値Pstart以上に至ったときなどに、エンジン22を始動してエンジン運転モードに移行する。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作について説明する。図4は、定常走行したときの走行用パワーPr*をフラッシュメモリ78に記憶させるために実施例のHVECU70により実行される定常走行時要求パワー記憶処理ルーチンの一例を示すフローチャートであり、図5は、必要に応じて要求トルクTr*を再設定(補正)するためにHVECU70により実行される要求トルク補正処理ルーチンの一例を示すフローチャートであり、図6は、必要に応じてタイヤ38a〜38dの空気圧の調節を警告するためにHVECU70により実行される空気圧調節警告処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。これらのルーチンは、繰り返し実行される。以下、順に説明する。
図4の定常走行時要求パワー記憶処理ルーチンが実行されると、HVECU70のCPU72は、タイヤ空気圧監視システム(TPMS)60がリセットされた後に初めて本ルーチンが実行されたときであるか否かを判定し(ステップS100)、タイヤ空気圧監視システム60がリセットされた後に初めて本ルーチンが実行されたときであると判定されたときには、カウンタCa,Cbに値1を設定する(ステップS110)。ここで、タイヤ空気圧監視システム60のリセットは、実施例では、タイヤ38a〜38dが取り付けられたとき(車両の製造時)や、タイヤ38a〜38dが交換されたとき,タイヤ38a〜38dの空気圧Pta〜Ptdが調節されたときなどに行なわれるものとした。また、タイヤ空気圧監視システム60のリセットは、実施例では、TPMSECU66の図示しない不揮発性メモリに記憶されている空気圧センサ62a〜62dや温度センサ64a〜64dのゼロ点学習値などを消去することなどによって行なわれるものとした。
次に、定速走行したときの走行用パワーPr*としての定速走行用パワーPrcs[V,Ca,Cb]を取得する定速走行用パワー取得処理を開始し(ステップS140)、定速走行したか否かを判定し(ステップS150)、定速走行したと判定されたときには、そのときの車速VおよびカウンタCa,Cbについての定速走行用パワーPrcs[V,Ca,Cb]を取得すると共に(ステップS160)、カウンタCbをインクリメントする(ステップS170)。一方、定速走行していないと判定されたときには、ステップS160,S170の処理を実行しない。ここで、定速走行したか否かは、実施例では、所定時間(例えば数秒など)以上に亘って車速Vが一定か否かによって判定するものとした。また、定速走行用パワーPrcs[V,Ca,Cb]は、定速走行したときの走行用パワーPr*の平均値を用いるものとした。
そして、定速走行用パワー取得処理の開始から定速走行用パワーPrcs[V,Ca,Cb]の取得に要する距離として定められた所定距離L1(例えば数kmなど)だけ走行したか否かを判定し(ステップS180)、所定距離L1だけ走行していないと判定されたときには、ステップS150に戻る。そして、ステップS150〜S180の処理を繰り返し実行しながら所定距離L1だけ走行するのを待って、定速走行用パワー取得処理を終了する(ステップS190)。
こうして定速走行用パワー取得処理を終了すると、定速走行用パワーPrcs[V,Ca,Cb]を用いて次式(1)により現在のカウンタCaの各車速Vについての平均定速走行用パワーPrcsave[V,Ca]を計算してフラッシュメモリ78に記憶させて(ステップS200)、本ルーチンを終了する。ここで、式(1)中、「N[V]」は、定速走行用パワー取得処理で車速Vについて定速走行用パワーPrcs[V,Ca,Cb]を取得した回数(定速走行用パワー取得処理を終了したときのカウンタCbの値)であり、車速V毎に異なる。こうした処理により、タイヤ空気圧監視システム60がリセットされた後に初めて本ルーチンが実行されたと判定されたときには、現在のカウンタCa(値1)の各車速Vについて、平均定速走行用パワーPrcsave[V,1]を演算してフラッシュメモリ78に記憶させることができる。
Figure 2013180663
ステップS100でタイヤ空気圧監視システム60がリセットされた後に初めて本ルーチンが実行されたときでないと判定されたときには、前回に平均定速走行用パワーPrcsave[V,Ca]をフラッシュメモリ78に記憶させてから所定距離L2だけ走行したと判定されるのを待って(ステップS120)、カウンタCaをインクリメントして(現在値に値1を加えて)更新すると共にカウンタCbに値1を設定し(ステップS130)、ステップS140〜S200の処理を実行して、本ルーチンを終了する。ここで、所定距離L2は、実施例では、平均車速が50km/hのときには10000km,平均車速が60km/hのときには8333kmなど、平均車速が高いほど短くなる傾向に(例えば、平均車速と所定距離L2との積が一定となるよう)設定するものとした。勿論、この所定距離L2は、平均車速に拘わらず固定値(例えば、8000kmや10000km,12000kmなど)を用いるものとしてもよい。なお、平均車速は、現在までの所定期間(例えば、数ヶ月など)や所定距離(例えば、数千kmなど)の車速Vの平均値などを用いることができる。
実施例では、所定距離L2(前回に平均定速走行用パワーPrcsave[V,Ca]をフラッシュメモリ78に記憶させてから今回に定速走行用パワー取得処理を開始するまでの距離)が所定距離L1(定速走行用パワー取得処理を実行する距離)に比して十分に長いことを考慮すると、所定距離L2は、平均定速走行用パワーPrcsave[V,Ca]をフラッシュメモリ78に記憶させる間隔を示す距離である記憶間隔距離(例えば10000km毎)に略等しいと考えることができる。したがって、カウンタCa(値1)の各車速Vについての平均定速走行用パワーPrcsave[V,1]を演算してフラッシュメモリ78に記憶させた後には、記憶間隔距離毎に、カウンタCaの各車速Vについての平均定速走行用パワーPrcsave[V,2],Prcsave[V,3],Prcsave[V,4]・・・を演算してフラッシュメモリ78に記憶させることができる、と言える。
次に、図5の要求トルク補正処理ルーチンについて説明する。要求トルク補正処理ルーチンが実行されると、HVECU70のCPU72は、まず、フラッシュメモリ78に現在までに記憶させた各車速Vについての平均定速走行用パワーPrcsave[V,Ca]のうち所定車速V1についての最新(カウンタCaが最大値(以下、「Canow」と表わす))の平均定速走行用パワーPrcsave[V1,Canow]とタイヤ空気圧監視システム60のリセット後の最初(カウンタCaが値1)の平均定速走行用パワーPrcsave[V1,1]とを入力し(ステップS300)、入力した平均定速走行用パワーPrcsave[V1,Canow]から平均定速走行用パワーPrcsave[V1,1]を減じてパワー差分ΔPrcsave[V1]を計算する(ステップS310)。ここで、所定車速V1は、平均定速走行用パワーPrcsave[V,Ca]がカウンタCaが値1のとき,値Canowのときの両方でフラッシュメモリ78に記憶されている車速Vのうち平均定速走行用パワーPrcsave[V,Ca]が比較的多くの値の平均によって演算されたと考えられる車速V(例えば、定速走行用パワー取得処理においてカウンタCbが比較的大きくなったと考えられる車速Vなど)を用いることができ、例えば、40km/hや45km/h,50km/hなどを用いることができる。
続いて、パワー差分ΔPrcsave[V1]を閾値Prefと比較する(ステップS320)。一般に、タイヤ空気圧監視システム60のリセット(タイヤ38a〜38dの取り付け時(車両の製造時)やタイヤ38a〜38dの交換時,タイヤ38a〜38dの空気圧の調節時など)後には、走行距離が長くなるのに従って、タイヤ38a〜38dの摩耗やタイヤ38a〜38dの空気圧の低下などによって、タイヤ38a〜38dの外径が小さくなり、タイヤ38a〜38dの1回転当たりの走行距離が短くなると共に回転数が増加し、同一のアクセル開度Accに対して走行用パワーPr*(=Tr*・Nr)や要求パワーPe*(=Pr*−Pb*)が大きくなる。閾値Prefは、最新の平均定速走行用パワーPrcsave[V1,Canow]がタイヤ空気圧監視システム60のリセット後の最初の平均定速走行用パワーPrcsave[V1,1]に比してある程度大きくなっているか否かを判定するために用いられるものであり、例えば、数kWなどを用いることができる。
パワー差分ΔPrcsave[V1]が閾値Pref以下のときには、そのまま本ルーチンを終了する。この場合、要求トルクTr*を再設定(補正)しない。即ち、エンジン運転モードで走行する際には、アクセル開度Accと車速Vとに応じた要求トルクTr*に駆動軸36の回転数Nrを乗じて走行用パワーPr*を計算し、計算した走行用パワーPr*に応じた要求パワーPe*(=Pr*−Pb*)と燃費動作ラインとを用いて得られる運転ポイントでエンジン22が運転されながらバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で走行用パワーPr*が駆動軸36に出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御することになる。また、モータ運転モードで走行する際には、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で、要求トルクTr*と駆動軸36の回転数Nrとの積としての走行用パワーPr*が駆動軸36に出力されるようモータMG2を制御することになる。以下、この場合(要求トルクTr*を補正しない場合)の要求トルクTr*,走行用パワーPr*,要求パワーPe*,エンジン22の運転ポイントをそれぞれアクセル対応要求トルクTracc,アクセル対応走行用パワーPracc,アクセル対応Peacc,アクセル対応運転ポイントと称することがある。
パワー差分ΔPrcsave[V1]が閾値Prefより大きいときには、パワー差分ΔPrcsave[V1]に基づいてタイヤ外径減少量ΔRを推定する(ステップS330)。ここで、タイヤ外径減少量ΔRは、タイヤ38a〜38dのそれぞれの外径減少量ΔRa〜ΔRdの代表値(例えば平均など)に相当するものであり、実施例では、パワー差分ΔPrcsave[V1]とタイヤ外径減少量ΔRとの関係を予め実験などによって定めてタイヤ外径減少量推定用マップとしてROM74に記憶しておき、パワー差分ΔPrcsave[V1]が与えられると記憶したマップから対応するタイヤ外径減少量ΔRを導出して推定するものとした。タイヤ外径減少量推定用マップの一例を図7に示す。図7の例では、参考のために、パワー差分ΔPrcsave[V1]が閾値Pref以下の領域については一点鎖線で示した。タイヤ外径減少量ΔRは、図示するように、パワー差分ΔPrcsave[V1]が大きくなる傾向に設定される。これは、上述したように、タイヤ空気圧監視システム60のリセット後には、走行距離が長くなるのに従ってタイヤ38a〜38dの外径が小さくなり同一のアクセル開度Accに対して走行用パワーPr*(要求パワーPe*)が大きくなる、という理由に基づく。
続いて、推定したタイヤ外径減少量ΔRに基づいてトルク補正量ΔTrを設定し(ステップS340)、設定したトルク補正量ΔTrを要求トルクTr*から減じて要求トルクTr*を再設定(補正)する(ステップS350)。以下、このトルクを補正後要求トルクTrmoと称することがある。ここで、トルク補正量ΔTrは、要求トルクTr*の再設定に用いられるものであり、実施例では、タイヤ外径減少量ΔRとトルク補正量ΔTrとの関係を予め定めてトルク補正量設定用マップとしてROM74に記憶しておき、タイヤ外径減少量ΔRが与えられると記憶したマップから対応するトルク補正量ΔTrを導出して設定するものとした。トルク補正量設定用マップの一例を図8に示す。トルク補正量ΔTrは、図示するように、タイヤ外径減少量ΔRが大きいほど大きくなる傾向に設定される。したがって、タイヤ外径減少量ΔRが大きいほどアクセル対応要求トルクTraccに比して小さくなる傾向にアクセル対応要求トルクTraccを補正して補正後要求トルクTrmoを設定することになる。
この場合、エンジン運転モードで走行する際には、補正後要求トルクTrmoに駆動軸36の回転数Nrを乗じて走行用パワーPr*を計算し、計算した走行用パワーPr*に応じた要求パワーPe*と燃費動作ラインとを用いて得られる運転ポイントでエンジン22が運転されながらバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で走行用パワーPr*が駆動軸36に出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御することになる。また、モータ運転モードで走行する際には、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で、補正後要求トルクTrmoと駆動軸36の回転数Nrとの積としての走行用パワーPr*が駆動軸36に出力されるようモータMG2を制御することになる。以下、この場合(要求トルクTr*を補正する場合)の走行用パワーPr*,要求パワーPe*,エンジン22の運転ポイントをそれぞれ補正対応走行用パワーPrmo,補正対応要求パワーPemo,補正対応運転ポイントと称することがある。また、アクセル対応運転ポイント(目標回転数Neacc,目標トルクTeacc)と、補正対応運転ポイント(目標回転数Nemo,目標トルクTemo)との関係の一例を図9に示す。図9に示すように、補正対応運転ポイント(目標回転数Nemo,目標トルクTemo)は、アクセル対応運転ポイント(目標回転数Neacc,目標トルクTeacc)に比して燃費動作ライン上の低回転数側の運転ポイントで運転することになるから、この場合でも、エンジン22を効率よく運転することができる。
実施例では、パワー差分ΔPrcsave[V1]が閾値Prefより大きいときには、アクセル対応要求トルクTraccからトルク補正量Δを減じて補正後要求トルクTrmoを設定するから、補正対応走行用パワーPrmo,補正対応要求パワーPemoは、それぞれ、アクセル対応走行用パワーPracc,アクセル対応要求パワーPeaccに比して小さくなり、補正対応運転ポイントはアクセル対応運転ポイントより低パワー且つ低回転数側となる。上述したように、タイヤ空気圧監視システム60のリセット後には、走行距離が長くなるのに従ってタイヤ38a〜38dの外径が小さくなり、アクセル対応走行用パワーPraccやアクセル対応要求パワーPeaccが大きくなり、アクセル対応運転ポイント(目標回転数Ne*,目標トルクTe*)が高回転数側になることから、こうした要求トルクTr*の補正を行なうことにより、タイヤ38a〜38dの外径が小さくなることによる、駆動軸36に出力されるパワーの増加(走行性能の変化)やエンジン22の運転ポイントの高回転数側への移動を抑制することができ、過加速感を運転者に与えるのを抑制することができる。
次に、図6の空気圧調節警告処理ルーチンについて説明する。空気圧調節警告処理ルーチンが実行されると、HVECU70のCPU72は、まず、フラッシュメモリ78に現在までに記憶させた各車速Vについての平均定速走行用パワーPrcsave[V,Ca]のうち各所定車速V2〜V6(以下、「Vp」と示すことがある)についての最新(カウンタCaが値Canow)の平均定速走行用パワーPrcsave[Vp,Canow]とタイヤ空気圧監視システム60のリセット後の最初(カウンタCaが値1)の平均定速走行用パワーPrcsave[Vp,1]とを入力し(ステップS400)、入力した各所定車速Vpについて、平均定速走行用パワーPrcsave[Vp,Canow]から平均定速走行用パワーPrcsave[Vp,1]を減じてパワー差分ΔPrcsave[Vp]を計算する(ステップS410)。ここで、各所定車速V2〜V6は、それぞれ、平均定速走行用パワーPrcsave[V,Ca]がカウンタCaが値1のとき,値Canowのときの両方でフラッシュメモリ78に記憶されている車速Vのうち任意の値を用いることができ、例えば、20km/h〜60km/hのうち10km/h間隔の値などを用いることができる。なお、所定車速Vp(Vp:V2〜V6)のいずれかが上述の所定車速V1と等しいものとしてもよい。また、所定車速Vpの数は、5つに限定されるものではなく、3つや4つ,6つなど如何なる数としてもよい。
続いて、各所定車速Vp(Vp:V2〜V6)についてのパワー差分ΔPrcsave[Vp]を閾値Prefと比較し(ステップS420)、いずれかの所定車速Vpのパワー差分ΔPrcsave[Vp]が閾値Pref以下のときには、そのまま本ルーチンを終了する。
一方、全ての所定車速Vpのパワー差分ΔPrcsave[Vp]が閾値Prefより大きいときには、タイヤ38a〜38dの空気圧を推奨空気圧Ptrcに調節するよう警告情報を図示しないディスプレイに表示出力したり図示しないスピーカから音声出力したりして(ステップS430)、本ルーチンを終了する。ここで、推奨空気圧Ptrcは、実施例では、外径が予め定められた大きさ(例えば、新品時の大きさ)となる空気圧Pttmpと、タイヤの耐久性などを考慮した上限空気圧Ptlimと、のうち小さい方の値を用いるものとした。こうした処理により、タイヤ38a〜38dの空気圧の調節を運転者に促すことができる。こうしてタイヤ38a〜38dの空気圧の調節が行なわれると、タイヤ空気圧監視システム60のリセットが行なわれ、その直後に図4の定常走行時要求パワー記憶処理ルーチンが実行されたときには、ステップS100で、タイヤ空気圧監視システム60がリセットされた後に初めて本ルーチンが実行されたと判定される。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、所定車速V1についての最新の平均定速走行用パワーPrcsave[V1,Canow]からタイヤ空気圧監視システム60のリセット後の最初の平均定速走行用パワーPrcsave[V1,1]を減じて計算したパワー差分ΔPrcsave[V1]が閾値Prefより大きいときには、アクセル開度Accに応じた要求トルクTr*(アクセル対応要求トルクTracc)からトルク補正量Δを減じて要求トルクTr*を補正(補正後要求トルクTrmoを設定)し、補正後の要求トルクTr*(補正後要求トルクTrmo)に駆動軸36の回転数Nrを乗じて得られる走行用パワーPr*(補正対応走行用パワーPrmo)が駆動軸36に出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御するから、タイヤ38a〜38dの外径が小さくなることによる駆動軸36に出力されるパワーの増加(走行性能の変化)を抑制することができる。この結果、過加速感を運転者に与えるのを抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、パワー差分ΔPrcsave[V1]が閾値Prefより大きいときには、パワー差分ΔPrcsave[V1]に基づいてタイヤ外径減少量ΔRを推定し、推定したタイヤ外径減少量ΔRに基づいてトルク補正量ΔTrを設定するものとしたが、タイヤ外径減少量を推定せずに、パワー差分ΔPrcsave[V1]に基づいて直接的にトルク補正量ΔTrを計算するものとしてもよい。また、固定値をトルク補正量ΔTrとして用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、全ての所定車速Vpのパワー差分ΔPrcsave[Vp]が閾値Prefより大きいときには、外径が予め定められた大きさ(例えば、新品時の大きさ)となる空気圧Pttmpとタイヤの耐久性などを考慮した上限空気圧Ptlimとのうち小さい方を推奨空気圧Ptrcとして、タイヤ38a〜38dの空気圧Pta〜Ptdを推奨空気圧Ptrcに調節するよう警告情報を出力するものとしたが、空気圧Pttmpが上限空気圧Ptlimより大きいときには、タイヤ38a〜38dを交換するよう警告情報を出力するものとしてもよい。なお、この空気圧Pttmpは、空気圧センサ62a〜62dからのタイヤ38a〜38dの空気圧Pta〜Ptdとタイヤ外径減少量ΔRとの関係などを用いて設定することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、全ての所定車速Vpのパワー差分ΔPrcsave[Vp]が閾値Prefより大きいときには、タイヤ38a〜38dの空気圧を推奨空気圧Ptrcに調節するよう警告情報を図示しないディスプレイに表示出力したり図示しないスピーカから音声出力したりするものとしたが、こうした警告情報を出力しないものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22からの動力をプラネタリギヤ30を介して駆動輪38a,38bに接続された駆動軸36に出力するものとしたが、図10の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、エンジン22のクランクシャフトに接続されたインナーロータ132と駆動輪38a,38bに動力を出力する駆動軸36に接続されたアウターロータ134とを有しエンジン22からの動力の一部を駆動軸36に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機130を備えるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22からの動力をプラネタリギヤ30を介して駆動輪38a,38bに接続された駆動軸36に出力すると共にモータMG2からの動力を駆動軸36に出力するものとしたが、図11の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、駆動輪38a,38bに接続された駆動軸36に変速機230を介してモータMGを取り付けると共にモータMGの回転軸にクラッチ229を介してエンジン22を接続する構成とし、エンジン22からの動力をモータMGの回転軸と変速機230とを介して駆動軸36に出力すると共にモータMGからの動力を変速機230を介して駆動軸に出力するものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「エンジン」に相当し、モータMG2が「モータ」に相当し、バッテリ50が「バッテリ」に相当し、所定車速V1についての平均定速走行用パワーPrcsave[V1,Ca]を取得するHVECU70が「定速走行用パワー取得手段」に相当し、所定車速V1についての最新の平均定速走行用パワーPrcsave[V1,Canow]からタイヤ空気圧監視システム60のリセット後の最初の平均定速走行用パワーPrcsave[V1,1]を減じて計算したパワー差分ΔPrcsave[V1]が閾値Prefより大きいときには、アクセル開度Accに応じた要求トルクTr*(アクセル対応要求トルクTracc)からトルク補正量Δを減じて要求トルクTr*を再設定(補正後要求トルクTrmoを設定)し、補正後の要求トルクTr*(補正後要求トルクTrmo)に駆動軸36の回転数Nrを乗じて得られる走行用パワーPr*(補正対応走行用パワーPrmo)が駆動軸36に出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御する、HVECU70とエンジンECU24とモータECU40とが「制御手段」に相当する。
ここで、「エンジン」としては、ガソリンや軽油などを燃料として動力を出力するエンジン22に限定されるものではなく、水素エンジンなど、車軸に連結された駆動軸に動力を出力可能なものであれば如何なるタイプのエンジンであっても構わない。「モータ」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、駆動軸に動力を出力可能なものであれば如何なるタイプのモータであっても構わない。「バッテリ」としては、リチウムイオン二次電池として構成されたバッテリ50に限定されるものではなく、ニッケル水素二次電池やニッケルカドミウム二次電池,鉛蓄電池など、モータと電力のやりとりが可能なものであれば如何なるタイプのバッテリであっても構わない。「定速走行用パワー取得手段」としては、所定車速V1についての平均定速走行用パワーPrcsave[V1,Ca]を取得するものに限定されるものではなく、所定車速で定速走行したときの走行用パワーである定速走行用パワーを取得するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、HVECU70とエンジンECU24とモータECU40とバッテリECU52とからなる組み合わせに限定されるものではなく、単一の電子制御ユニットによって構成されるものなどとしてもよい。また、「制御手段」としては、所定車速V1についての最新の平均定速走行用パワーPrcsave[V1,Canow]からタイヤ空気圧監視システム60のリセット後の最初の平均定速走行用パワーPrcsave[V1,1]を減じて計算したパワー差分ΔPrcsave[V1]が閾値Prefより大きいときには、アクセル開度Accに応じた要求トルクTr*(アクセル対応要求トルクTracc)からトルク補正量Δを減じて要求トルクTr*を再設定(補正後要求トルクTrmoを設定)し、補正後の要求トルクTr*(補正後要求トルクTrmo)に駆動軸36の回転数Nrを乗じて得られる走行用パワーPr*(補正対応走行用パワーPrmo)が駆動軸36に出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御するものに限定されるものではなく、アクセル操作量に応じた要求トルクに駆動軸の回転数を乗じて得られるアクセル対応走行用パワーが駆動軸に出力されるようエンジンとモータとを制御し、タイヤの調整後の最初の定速走行用パワーを最新の定速走行用パワーから減じたパワー差分が閾値より大きい大パワー差分時には、アクセル対応走行用パワーより小さなパワーが駆動軸に出力されるよう制御するものであれば如何なるものとしても構わない。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド自動車の製造産業などに利用可能である。
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、30 プラネタリギヤ、36 駆動軸、37 デファレンシャルギヤ、38a,38b 駆動輪、39a,39b 車輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、60 タイヤ空気圧監視システム、62a〜62d 空気圧センサ、64a〜64d 温度センサ、66 TPMS用電子制御ユニット(TPMSECU)、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(HVECU)、72 CPU、74 ROM、76 RAM、78 フラッシュメモリ、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、130 対ロータ電動機、132 インナーロータ、134 アウターロータ、229 クラッチ、230 変速機、MG,MG1,MG2 モータ。

Claims (6)

  1. 車軸に連結された駆動軸に動力を出力可能なエンジンと、前記駆動軸に動力を出力可能なモータと、前記モータと電力のやりとりが可能なバッテリと、アクセル操作量に応じた要求トルクに前記駆動軸の回転数を乗じて得られるアクセル対応走行用パワーが前記駆動軸に出力されるよう前記エンジンと前記モータとを制御する制御手段と、を備えるハイブリッド自動車であって、
    所定車速で定速走行したときの前記アクセル対応走行用パワーである定速走行用パワーを取得する定速走行用パワー取得手段を備え、
    前記制御手段は、タイヤの調整後の最初の前記取得された定速走行用パワーを最新の前記取得された定速走行用パワーから減じたパワー差分が閾値より大きい大パワー差分時には、前記アクセル対応走行用パワーより小さなパワーが前記駆動軸に出力されるよう制御する手段である、
    ハイブリッド自動車。
  2. 請求項1記載のハイブリッド自動車であって、
    前記制御手段は、前記大パワー差分時には、前記アクセル対応走行用パワーに対応する運転ポイントより低パワー側かつ低回転数側の運転ポイントで前記エンジンが運転されるよう制御する手段である、
    ハイブリッド自動車。
  3. 請求項2記載のハイブリッド自動車であって、
    前記制御手段は、前記大パワー差分時には、前記アクセル対応走行用パワーと前記バッテリの充放電要求パワーとに応じた前記エンジンから出力すべき要求パワーと、前記エンジンを効率よく運転するための燃費動作ラインと、を用いて得られる運転ポイントより前記燃費動作ライン上の低回転数側の運転ポイントで前記エンジンが運転されるよう制御する手段である、
    ハイブリッド自動車。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つの請求項に記載のハイブリッド自動車であって、
    前記制御手段は、前記大パワー差分時には、前記パワー差分が大きいほど前記アクセル対応走行用パワーに比して小さくなる傾向のパワーが前記駆動軸に出力されるよう制御する手段である、
    ハイブリッド自動車。
  5. 請求項4記載のハイブリッド自動車であって、
    前記制御手段は、前記大パワー差分時には、前記パワー差分が大きいほど大きくなる傾向に前記タイヤの外径減少量を推定し、該推定したタイヤの外径減少量が大きいほど前記アクセル対応走行用パワーに比して小さくなる傾向のパワーが前記駆動軸に出力されるよう制御する手段である、
    ハイブリッド自動車。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つの請求項に記載のハイブリッド自動車であって、
    前記制御手段は、前記大パワー差分時には、前記タイヤの空気圧を調節するよう警告を出力する手段である、
    ハイブリッド自動車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110603183A (zh) * 2017-05-05 2019-12-20 米其林集团总公司 利用车辆轮胎的压力和温度测量值的方法

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