JP2013178228A - ガスセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐被水性を向上させることができるとともに、ガスセンサの応答性を維持しつつ、検知電極を覆う複数の溶射膜同士の密着性を維持することのできるガスセンサを提供する。
【解決手段】軸線方向に延びると共に、少なくとも先端部には、固体電解質体、及び該固体電解質体上に形成された一対の電極を有するセンサ素子と、センサ素子の一部を挿通させて保持する筒状の絶縁碍子と、絶縁碍子を内部に保持するハウジングと、を有するガスセンサであって、センサ素子の先端部は、最も内側に配設された第1溶射層と、第1溶射層の外側に配設された第2溶射層と、第2溶射層の外側に、第2溶射層に隣接するように配設された第3溶射層とを具備する少なくとも3層以上のセラミック製溶射膜によって覆われ、第2溶射層は、第1溶射層より気孔率が高くかつ最大気孔径が大きくされ、第3溶射層は、第2溶射層より気孔率が低くかつ最大気孔径が小さくされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用エンジン等の内燃機関の燃焼制御等に用いることができるガスセンサに関する。
従来より、車両用エンジン等の内燃機関の燃焼制御等を行うにあたって、排気ガス中の特定ガス成分の濃度に応じて電気的特性が変化するセンサ素子を備えるガスセンサが用いられている。このようなセンサ素子は、例えば、軸線方向の先端が閉じた有底筒状の固体電解質体と、この先端側の内面に形成された基準電極と、先端側の外面に形成された検知電極と、この検知電極から後端側に延ばされた線状のリード部とを有している。また、軸線方向に延びる板状をなし、先端部に固体電解質体と、この固体電解質体上に形成された一対の電極(検知電極、基準電極)とを有するセンサ素子も知られている。
そして、このようなセンサ素子は排気管等に取り付けるためのネジ部が形成された金属製のハウジングに挿通保持されることによってガスセンサとされている。また、固体電解質体の先端部に形成された外側電極の周囲には、セラミック製の溶射膜等のポーラスな保護層を形成して外側電極を保護しその劣化を抑制している。また、この保護層による耐被毒性を向上させるために、溶射膜の外側にディップ等によって塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥してポーラスな被毒防止層を形成することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−195977号公報
ところで、このようにガスセンサ素子に保護層及び被毒防止層を設けることで、ガスセンサ素子の耐被水性も向上する。この耐被水性とは、以下のようなことを指す。内燃機関の冷間始動時といった排気管内の温度(排気管の壁面の温度)が低い条件下では、通常、排気管壁面に凝縮した水分が付着している。これに対し、固体電解質体を活性化させるため、発熱抵抗体に通電を行って検出部を高温に加熱すると、凝縮水の付着による熱衝撃に起因してガスセンサ素子が損傷することがある。これに対し、ガスセンサ素子の外表面に保護層や被毒防止層を設けることで、保護層や被毒防止層に凝縮水等の水滴が付着しても、この水滴が固体電解質体にまで到達する前に、ガスセンサ素子の発熱によって蒸発させることができる。その結果、ガスセンサ素子の損傷を抑制することができる(耐被水性を有する)というものである。
ところで、近年の傾向として、内燃機関の始動から早期にガスセンサにて検知することが望まれており、ガスセンサ素子を早期に加熱することが考えられる。このとき、保護層や被毒防止層における更なる耐被水性を向上させることが望まれている。これに対し、保護層や被毒防止層の厚みを従来よりも厚くすることで耐被水性を向上させることが可能である。しかしながら、保護層や被毒防止層の厚みが厚くなることで、従来よりも検知電極に排気ガスが到達しにくくなり、ガスセンサの応答性が低下する虞がある。
また、被毒防止層の厚みが厚くなることで、保護層と被毒防止層との密着性が低下し、保護層と被毒防止層との界面にて剥離する虞がある。
本発明は、上記従来の事情に対処してなされたものであり、従来に比べて耐被水性を向上させることができるとともに、ガスセンサの応答性を維持しつつ、又、検知電極を覆う複数のポーラス層同士の密着性を維持することのできるガスセンサを提供することを目的とする。
本発明のガスセンサの一態様は、軸線方向に延びると共に、少なくとも先端部には、固体電解質体、及び該固体電解質体上に形成された一対の電極を有するセンサ素子と、前記センサ素子の一部を挿通させて保持する筒状の絶縁碍子と、前記絶縁碍子を内部に保持するハウジングと、を有するガスセンサであって、前記センサ素子の前記先端部は、最も内側に配設された第1溶射層と、前記第1溶射層の外側に配設された第2溶射層と、前記第2溶射層の外側に、前記第2溶射層に隣接するように配設された第3溶射層とを具備する少なくとも3層以上のセラミック製溶射膜によって覆われ、前記第2溶射層は、前記第1溶射層より気孔率が高くかつ最大気孔径が大きくされ、前記第3溶射層は、前記第2溶射層より気孔率が低くかつ最大気孔径が小さくされていることを特徴とする。
上記構成の本発明のガスセンサでは、センサ素子の検知電極は、最も内側に配設された第1溶射層と、第1溶射層の外側に配設された第2溶射層と、第2溶射層の外側に、前記第2溶射層に隣接するように配設された第3溶射層とを具備する少なくとも3層以上のセラミック製溶射膜によって覆われている。また、第2溶射層は、第1溶射層より気孔率が高くかつ最大気孔径が大きくされ、第3溶射層は、第2溶射層より気孔率が低くかつ最大気孔径が小さくされている。すなわち、気孔率及び最大気孔径の大小関係は、
第1溶射層<第2溶射層>第3溶射層
となっている。
このように、電極保護層を全てセラミック製溶射膜によって構成することにより、これらの密着性を高めることができ、第1溶射層、第2溶射層、第3溶射層のいずれのポーラス層も剥離することを抑制できる。すなわち、例えば、溶射膜の外側に耐被毒性や耐被水性を向上させるためにディップ等によって塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥して被毒防止層を形成した場合、溶射膜と塗布膜との密着性が不十分となり、剥がれが生じる可能性があるが、電極保護層を全てセラミック製溶射膜によって構成することにより、剥がれが生じる可能性を低減することができる。
また、第3溶射層に水分が浸入しても、第2溶射層を、第3溶射層よりも気孔率を高くかつ最大気孔径を大きくすることで、毛細管現象の逆作用を利用して、第2溶射層内に侵入することを抑制できる。
さらに、第2溶射層を、第1溶射層や第3溶射層よりも気孔率を高くかつ最大気孔径を大きくすることで、第2溶射層内に最も雰囲気が多くなり、発熱抵抗体の加熱による熱や、固体電解質体に発生する熱等を第2溶射層にて保温することができる。よって、第3溶射層に水分が浸入しても、第2溶射層の熱を利用して、第3溶射層中にて水分を蒸発させることができ、その結果、第2溶射層内に侵入することを抑制できる。
なお、第1溶射層を最も内側に配設し、また、第2溶射層の外側に隣接するように第3溶射層を設ければよく、第1溶射層と第2溶射層との間や、第3溶射層の外側に別の溶射層を設けていてもよい。なお、この場合であっても、セラミック製溶射膜の密着性を考慮し、別の溶射層は、溶射にて形成する必要がある。また、好ましくは、別の溶射層は、応答性の影響を考慮し、第1溶射層から第3溶射層のうちで最も小さい気孔率を有する第1溶射層よりも、高い気孔率を有していることが好ましい。
また、最も内側に形成された第1溶射層は、ガスセンサの応答性を決める層であり、任意の最大気孔径及び気孔率を有していれば良く、この第1溶射層に比較して第2溶射層、第3溶射層の最大気孔径及び気孔率を上述の関係にて形成されていれば良い。
さらに、本発明のガスセンサでは、第3溶射層は、第1溶射層より気孔率が高くされていることが好ましい。これにより、第3溶射層が応答性に起因することが無くなり、第1溶射層のみでガスセンサの応答性を調整することが可能となる。
本発明によれば、従来に比べて耐被水性を向上させることができるとともに、ガスセンサの応答性を維持しつつ、又、検知電極を覆う複数の溶射膜同士の密着性を維持することのできるガスセンサを提供することができる。
本発明の一実施形態のガスセンサの全体概略構成を示す断面図。 図1のガスセンサの一部分解斜視図。 センサ素子の一例を示す平面図。 図3のセンサ素子の先端部の構成を拡大して示す断面図。 外筒の構成を示す断面図。 付勢金具の構成を示す一部断面図。 他の実施形態に係るセンサ素子の要部構成を拡大して示す断面図。 図7のセンサ素子の構成を模式的に示す分解斜視図。 他の実施形態に係るガスセンサの全体概略構成を示す断面図。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、第1の形態のガスセンサ1の一例を示す断面図であり、図2は、その組み付け構造の一部を示す分解斜視図である。なお、以下では被測定ガスに晒される側(図中、下側)を軸線G方向先端側とし、その反対側(図中、上側)を軸線G方向後端側として説明する。
図1に示すように、ガスセンサ1は、有底円筒状のセンサ素子11と、このセンサ素子11を挿通保持する絶縁性セラミックからなる絶縁碍子21と、これらセンサ素子11と絶縁碍子21とを保持する筒状のハウジング31とを有している。
ハウジング31は、外周部に排気管等の取付部に取り付けるためのねじ部32や六角部33が形成され、ねじ部32の先端側に形成されたプロテクタ接続部34に2重のプロテクタ41がレーザ溶接によって接続されている。このプロテクタ41は、排気ガスを透過させるための複数のガス透過口が形成されており、ハウジング31の先端側から突出するセンサ素子11の先端部を覆うように取り付けられている。このガスセンサ1は、ねじ部32より先端側が排気管等の内部に位置し、それよりも後端側が外部の大気中に位置して使用される。
絶縁碍子21は、略筒状とされており、後端側の内径に対して先端側の内径が相対的に小径とされており、それらの略中間部に後端側から先端側に向かって徐々に縮径する段部21aが設けられている。
一方、センサ素子11は、その軸線方向の略中間部に径方向外側に突出するようにして鍔部12が形成されており、この鍔部12の先端側が徐々に先端側に向かって縮径する縮径部12aとされている。
図3は、センサ素子11の外観を示す平面図であり、図4はその先端部を拡大して示す断面図である。図3に示すように、センサ素子11は、有底筒状の固体電解質体13を主体とし、例えばその外面における先端部から鍔部12の縮径部12aまでの範囲に検知電極(外側電極)14が形成されている。なお、検知電極14は縮径部12aの先端側まで、すなわち縮径部12aに形成されていなくても構わない。
検知電極14の縮径部12aよりも先端側の全面には、この検知電極14を保護するための電極保護層15が形成されている。図4に示すように、この電極保護層15は、最も内側(検知電極14側)に形成された第1溶射層15aと、この第1溶射層15aの外側に形成された第2溶射層15bと、この第2溶射層15bの外側に形成された第3溶射層15cの3層構造となっている。
上記第1溶射層15a、第2溶射層15b、第3溶射層15cは、それぞれセラミックの溶射膜から構成されている。セラミックとしては、例えばスピネル(MgAl)、アルミナ、ジルコニア等を使用することができる。
上記第2溶射層15bは、第1溶射層15aより気孔率が高くかつ最大気孔径が大きくされ、第3溶射層15cは、第2溶射層15bより気孔率が低くかつ最大気孔径が小さくされている。すなわち、気孔率及び最大気孔径の大小関係は、
第1溶射層15a<第2溶射層15b>第3溶射層15c
となっている。
さらに、本実施形態では、第3溶射層15cは、第1溶射層15aより気孔率が高くされている。すなわち、気孔率の大小関係は、
第1溶射層15a<第3溶射層15b
となっている。
第1溶射層15aの最大気孔径は、0.01μm〜3μm程度とすることが好ましく、気孔率は10%以下(但し、0%は除く。)程度とすることが好ましい。また、第2溶射層15bの最大気孔径は、3μm〜5μm程度とすることが好ましく、気孔率は20%〜40%程度とすることが好ましい。また、第3溶射層15cの最大気孔径は、0.1μm〜1μm程度とすることが好ましく、気孔率は10%〜20%程度とすることが好ましい。
なお、気孔率は、電子顕微鏡(SEM)で各溶射層の断面を観察し、50μm×50μmの範囲内のセラミックと気孔の面積割合を複数箇所(例えば、10箇所)で測定し、その平均値によって求めることができる。また、最大気孔径は、電子顕微鏡(SEM)で各溶射層の断面を観察し、50μm×50μmの範囲内の気孔の最大径を複数箇所(例えば、10箇所)で測定し、その平均値によって求めることができる。
また、電極保護層15の厚さは、他の構造物との干渉を避けるため、全体で600μm以下とすることが好ましい。この場合、第1溶射層15aの厚さは例えば150μm〜200μm程度とすることが好ましく、第2溶射層15bの厚さは例えば100μm〜300μm程度とすることが好ましく、第3溶射層15cの厚さは例えば50μm〜100μm程度とすることが好ましい。
さらに、第1溶射層15a、第2溶射層15b、第3溶射層15cは、それぞれ異なるセラミックであっても、すべて同じセラミックであっても良い。なお、第1溶射層15a、第2溶射層15b、第3溶射層15cをすべて同じセラミックにて形成する場合には、溶射電力、溶射の噴霧流速、材料段階でのセラミックの粒径等をそれぞれ変更したり、さらにはセラミックに造孔剤を含有させたりする(特に第2溶射層15bに含有)ことで、上述の気孔率、最大気孔径の関係を有する溶射層15とすることができる。また、第1溶射層15a、第2溶射層15b、第3溶射層15cは、それぞれ異なるセラミックであっても、溶射電力、溶射の噴霧流速、材料段階でのセラミックの粒径等をそれぞれ変更したり、さらにはセラミックに造孔剤を含有させたりして、任意の気孔率、最大気孔径を有する溶射層15を形成してもよい。
上記のように電極保護層15を溶射膜の3層構造とし、かつ、上記のような最大気孔径及び気孔率としたのは、以下のような理由による。すなわち、例えば、溶射膜の外側に耐被毒性を向上させるためにディップ等によって塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥して被毒防止層を形成する場合に比べて、電極保護層15を全て溶射膜によって構成することにより、これらの密着性を高めることができる。
また、第3溶射層15cに水分が浸入しても、第2溶射層15bを、第3溶射層15cよりも気孔率を高くかつ最大気孔径を大きくすることで、毛細管現象の逆作用を利用して、第2溶射層内に侵入することを抑制できる。
さらに、第2溶射層15bを、第1溶射層15aや第3溶射層15cよりも気孔率を高くかつ最大気孔径を大きくすることで、第2溶射層15b内に最も雰囲気が多くなり、発熱抵抗体の加熱による熱や、固体電解質体に発生する熱等を第2溶射層15bにて保温することができる。よって、第3溶射層15cに水分が浸入しても、第2溶射層15bの熱を利用して、第3溶射層15c中にて水分を蒸発させることができ、その結果、第2溶射層15c内に侵入することを抑制できる。
また、最も内側に形成された第1溶射層15aは、ガスセンサの応答性を決める層であり、任意の最大気孔径及び気孔率を有していれば良く、この第1溶射層15aに比較して第2溶射層15b、第3溶射層15cの最大気孔径及び気孔率を上述の関係にて形成されていれば良い。
さらに、本発明のガスセンサでは、第3溶射層15cは、第1溶射層15aより気孔率が高くされていることが好ましい。これにより、第3溶射層15cが応答性に起因することが無くなり、第1溶射層15aのみでガスセンサの応答性を調整することが可能となる。
以上のとおり、本実施形態のガスセンサ1によれば、従来に比べて耐被水性を向上させることができるとともに、ガスセンサの応答性を維持しつつ、又、検知電極を覆う複数の溶射膜同士の密着性を維持することができる。
図2に示すように、固体電解質体13の検知電極14より後端側の表面には、検知電極14と電気的に接続され、出力信号を外部に取り出すためのリード部17が形成されている。リード部17は、例えば、図3に示す縮径部12aから後端側に向かって軸線方向に線状に延びる主部17aと、この主部17aの後端部において周方向に線状に形成され、端子金具62が電気的に接続される端子接続部17bとを有している。一方、固体電解質体13の内側表面には略全面に基準電極(内側電極)18が形成されている。
固体電解質体13は、例えばイットリア(Y)ないしカルシア(CaO)を固溶させたジルコニア(ZrO)が代表的なものであるが、それ以外のアルカリ土類金属ないし希土類金属の酸化物とジルコニアとの固溶体であってもよく、さらにはベースとなるジルコニアにハフニア(HfO)が含有されたものであってもよい。この固体電解質体13は、例えばイットリア(Y)粉末等を含むジルコニア粉末を所定の形状に加圧成形した後、所定の温度で焼成してなるものである。
検知電極14、基準電極18は、例えば白金(Pt)やその合金等の貴金属からなるものであり、無電解メッキ法等のメッキ法によって形成されるものである。また、リード部17は、例えば固体電解質体13の製造時に、その成形体の表面にジルコニアと共に白金、パラジウム等を含む貴金属ペーストを所定のパターンに印刷し、該成形体の焼成と同時に形成されるものである。また、検知電極14、基準電極18の厚みは、それぞれ1〜2μmである。
このようなセンサ素子11は、図1に示すように、絶縁碍子21の段部21aと鍔部12の縮径部12aとの間に略環状の金属パッキン42を介して係止されている。センサ素子11の鍔部12および絶縁碍子21の後端側には、先端側から順にタルクを主体とするセラミック粉末43およびスリーブ44が配置されている。また、スリーブ44の後端側にはリングパッキン45が配置され、このリングパッキン45を介してハウジング31の後端部がかしめられることで、ハウジング31とセンサ素子11との間が気密に保持されている。また、センサ素子11の内部には、このセンサ素子11を加熱するためのヒータ46が後端側から挿入されている。
一方、ハウジング31の後端部には、筒状の金属製の外筒51が外側からレーザ溶接されることにより固定されている。外筒51は、図5に示すように略円筒形状をなし、ハウジング31と接合される第1外筒部51aと、この後端側に位置し第1外筒部51aよりも小径の第2外筒部51bとを有している。この第2外筒部51bの軸線方向の略中間部分には、周方向に均等に4箇所、径方向内側に四角形状となって突出し、後述するセパレータ54に当接する内側当接部51cが形成されている。
図1に示すように、外筒51の後端側開口部にはゴム等で構成されたグロメット52が嵌入されてかしめられることにより封止されている。グロメット52の中心部には、大気を外筒51内に導入する一方、水分の進入を防ぐフィルタ部材53が配置されている。
このグロメット52の先端側には、絶縁性のアルミナセラミックからなるセパレータ54が設けられている。そして、グロメット52およびセパレータ54を貫通してセンサ出力リード線55、56およびヒータリード線57、58が配置されている。
セパレータ54は、図2に示すように先端側筒部54s、後端側筒部54e、およびこれらの間に位置し、これらよりも大径とされた鍔部54gとを有する。鍔部54gの後端側は、後端側に向かって徐々に縮径されており、その表面が外筒51の内面に当接する外筒当接面54hとなっている。一方、鍔部54gの先端側は、付勢金具59(図1参照)が当接する軸線方向に直交する平面状の金具当接面54rとされている。
このセパレータ54には、リード線55〜58を挿通するための軸線方向に貫通するリード線挿通孔54a、54bが形成されている。また、セパレータ54の先端側には、これらのリード線55〜58を把持する第1、第2センサ端子金具61、62あるいはヒータ端子部材63、64が挿入、保持される保持孔54dが形成されている。
第1センサ端子金具61は、一体に成形されたコネクタ部61a、セパレータ当接部61b、挿入部61cを有する。このうち、コネクタ部61aは、センサ出力リード線55の芯線を把持して、第1センサ端子金具61とセンサ出力リード線55とを電気的に接続する。また、セパレータ当接部61bは、セパレータ54の保持孔54dに弾性的に当接して、第1センサ端子金具61をセパレータ54内に保持する。
さらに、挿入部61cは、センサ素子11の筒部内に挿入されて、基準電極18と導通する。この挿入部61cは、下方押圧部61dおよび上方押圧部61eを含み、センサ素子11の筒部に挿入された際に自身が包囲するヒータ46が軸線に対して偏心し、発熱部46aが基準電極18に接触するように姿勢を調整する。また、挿入部61cの後端側には、センサ素子11の内部への没入を抑制するための鍔部61gが設けられている。
一方、第2センサ端子金具62は、一体に形成されたコネクタ部62a、セパレータ当接部62b、把持部62cを有する。このうち、コネクタ部62aは、センサ出力リード線56の芯線を把持して、第2センサ端子金具62とセンサ出力リード線56を電気的に接続する。また、セパレータ当接部62bは、セパレータ54の保持孔54dに弾性的に当接して、第2センサ端子金具62をセパレータ54内に保持する。
さらに、把持部62cは、センサ素子11の後端付近の外周を把持する。ここで、把持部62cは、センサ素子11の後端側外面に形成されている端子接続部17bと導通することにより、結果として検知電極14と導通する。また、把持部62cの先端側には、センサ素子11の後端部を挿入しやすくするための鍔部62fが設けられている。
ヒータ46は棒状のセラミックヒータであり、アルミナを主とする芯材に抵抗発熱体(図示せず)を有する発熱部46aが形成されている。電極パッド46c、46eにろう付け接続されたヒータ端子金具63、64およびヒータリード線57、58を通じて通電することで、センサ素子11の先端部が加熱される。ヒータ端子金具64は、ヒータリード線57の芯線を把持して電気的に接続するコネクタ部64aを有している。なお、図示しないが、ヒータ端子金具63も、同様にコネクタ部によりヒータリード線58の芯線を把持するコネクタ部を有している。
さらに、セパレータ54の先端側筒部54sの周囲には、図1に示すように、付勢金具59が装着されている。この付勢金具59は、図6に示すように、円筒状の金属筒部59aを主体とし、その後端部にJ型弾性保持部59bおよび筒部延在部59cが一体に形成されている。
このJ型弾性保持部59bは、周方向に等間隔に4箇所点在しており、径方向内側に延びると共に徐々に方向転換して先端側に延びて略J字状に湾曲してなる。このJ型弾性保持部59bは、付勢金具59をセパレータ54の先端側筒部54sに装着すると、弾性変形して付勢金具59を先端側筒部54sに保持する。また、筒部延在部59cは、J型弾性保持部59b同士の間に形成され、J型弾性保持部59bと同様に内側にJ字状に湾曲する。
次に、実施例として上記構成のセンサ素子を実際に製作し、冷熱サイクルによる試験を行いコート剥がれの有無の評価を行った結果について説明する。実施例におけるセンサ素子の製法は以下のとおりである。
純度99%以上のジルコニアに純度99.9%のイットリアを5モル%添加し、公知の方法にて、固体電解質基体を作製した。
次に、この固体電解質基体の外表側に、厚さ1.2μmの白金電極を無電解メッキ法によって形成し、検知電極とした。その後、固体電解質基体の内表側に、厚さ1μmの白金電極を無電解メッキ法により設け、基準電極とした。その後、プラズマ溶射法によって、検知電極の表面にスピネル(MgAl)の粉末を塗着させる工程を3工程行い、前述した3層構造の電極保護層を形成した。第1溶射層、第2溶射層、第3溶射層の気孔率及び最大気孔径の大小関係は、
第1溶射層<第2溶射層>第3溶射層
かつ、第1溶射層、第3溶射層の気孔率の大小関係は、
第1溶射層<第3溶射層
としている。なお、実施例のセンサ素子では、第1溶射層、第2溶射層、第3溶射層ともに、スピネルを用いているが、第1溶射層、第2溶射層、第3溶射層の気孔率及び最大気孔径を上記関係にするために、今回の実施例は、溶射電力、溶射の噴霧流速、材料段階でのセラミックの粒径をそれぞれ変更している。具体的には、溶射電力の大小については、第2溶射層<第3溶射層<第1溶射層とし、溶射の噴霧流速に速遅ついては、第2溶射層<第3溶射層<第1溶射層とし、さらには、セラミックの粒径の大小としては、第1溶射層=第3溶射層<第2溶射層としている。
そして、第1溶射層の最大気孔径は、0.01μm以上3μm未満、気孔率は10%未満(但し、0%は除く。)の範囲、第2溶射層の最大気孔径は、3μm以上5μm以下、気孔率は20%以上40%以下の範囲、第3溶射層の最大気孔径は、0.1μm以上〜1μm以下、気孔率は10%以上20%未満の範囲とした。なお、本実施例では、第1溶射層の最大気孔径を1.5μm、気孔率を9%、第2溶射層の最大気孔径を4μm、気孔率を33%、第3溶射層の最大気孔径を0.5μm、気孔率を18%とした。また、第1溶射層の厚みを150μm、第2溶射層の厚みを200μm、第3溶射層の厚みを100μmとしている。
冷熱サイクルは、センサ素子を90秒加熱(素子到達温度:約1000℃)した後、放冷を90秒行い、次に空冷を90秒行う1つのサイクルを500サイクル及び1000サイクル行った。この後拡大鏡で1層目と2層目の境界部分を観察し、剥がれているかどうかを確認した。
この結果、10本の実施例のセンサ素子について評価を行ったところ、実施例のセンサ素子では、500サイクル後及び1000サイクルのどちらにおいても電極保護層の剥がれが生じたセンサ素子は0本であった。
一方、第1比較例として、溶射膜の外側に耐被毒性を向上させるためにディップによって塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥して被毒防止層を形成したセンサ素子を作製し、上記の冷熱サイクルによる試験を行いコート剥がれの有無の評価を行った。
すなわち、上述した実施例と同様にして、固体電解質基体を作製し、この固体電解質基体の外表側に、厚さ1.2μmの白金電極からなる検知電極を無電解メッキ法によって形成し、固体電解質基体の内表側に、同様にして厚さ1μmの白金電極からなる基準電極を形成した。その後、プラズマ溶射法によって、検知電極の表面にスピネル(MgAl)の粉末を塗着させる工程を1工程行い、1層構造の電極保護層を形成した。なお、比較例の電極保護層は、実施例の第1溶射層と同様の層構造(最大気孔径、気孔率、厚み)としている。
次に、比表面積10m/g、粒度分布のピークが0.2μmにあるアナターゼ型チタニア粉末を20g、比表面積0.5m/g、粒度分布のピークが34μmにあるスピネル粉末を20g、水を28g及びアルミナゾルを3g使用し、ナイロン玉石を用いてポットミルにより2時間攪拌し、混合して、ペーストを調製した。その後、このペースト中に、上記した電極保護層を有するセンサ素子を浸漬し、ペーストを電極保護層の表面に塗着させ、120℃で10分乾燥して厚さ300μmの被毒防止層を形成し、センサ素子を作製した。
上記の第1比較例のセンサ素子における冷熱サイクルによる試験の結果、第1比較例では、500サイクル後においては、10本中3本に被毒防止層の剥がれが生じ、1000サイクル後においては、10本中10本に被毒防止層の剥がれが生じた。
上記の実施例及び第1比較例におけるコート剥がれの有無の評価から、実施例では、第1比較例に比べて冷熱サイクルに対する耐久性が高いことが分かった。
次に、耐被水性評価を行った結果について説明する。評価方法は、センサ素子にヒータを挿入した状態で、大気中で素子温度が800℃となるようにヒータに電圧をかけ、電極保護層の上からマイクロシリンジで所定量(5マイクロリットル、及び、10マイクロリットル)の水滴を20回滴下した。この後、常温に冷却し、しかる後、センサ素子を水中に入れ、内側電極と外側電極が導通しているかどうかでセンサ素子のクラックの有無を確認した。
この結果、10本の実施例のセンサ素子について評価を行ったところ、実施例のセンサ素子では、5マイクロリットルの水を滴下した場合も、10マイクロリットルの水を滴下した場合も、10本のセンサ素子の内クラックが生じたものは0本であった。
一方、第2比較例として、実施例における第2溶射層と、第3溶射層を逆に形成したセンサ素子、つまり、第2溶射層と、第3溶射層の最大気孔径及び気孔率の大小関係が逆になっている(第2溶射層の最大気孔径及び気孔率<第3溶射層の最大気孔径及び気孔率)センサ素子を作製して上記の耐被水性評価を行った。なお、第1溶射層の最大気孔径及び気孔率は、実施例の場合と同様である。
第2比較例における耐被水性評価では、5マイクロリットルの水を滴下した場合、10本のセンサ素子の内クラックが生じたものは7本であった。また、10マイクロリットルの水を滴下した場合、10本のセンサ素子の内クラックが生じたものは10本であった。
上記の実施例及び第2比較例における耐被水性評価の結果から明らかなように、実施例では、第2比較例に比べて耐被水性が高いことが分かった。このように、気孔率及び最大気孔径の大小関係を、
第2溶射層>第3溶射層
とすることによって、耐被水性を向上させることができることが確認できた。
次に他の実施形態に係るガスセンサについて説明する。図7は、全体形状が薄板状とされた積層型のセンサ素子100の長手方向に直交する向きの断面を拡大して示すもので、その断面形状は、略90度をなす角部103を4個有する矩形状である。図8は、図7のセンサ素子100において、多孔質保護層104を除いた積層体Aの構造を示す分解斜視図であり、センサ素子本体101と、ヒータ102とから構成されている。
上記センサ素子本体101は、例えば、安定化剤としてイットリア(Y)あるいはカルシア(CaO)を添加したジルコニア(ZrO)系焼結体やLaGaO系焼結体等から構成された酸素濃淡電池用固体電解質層(検出層)111を備えている。
上記酸素濃淡電池用固体電解質層111のヒータ102と面する側には、基準電極132が形成されている。また、酸素濃淡電池用固体電解質層111の基準電極132と反対側に位置する面には、検知電極131が形成されている。これらの検知電極131及び基準電極132には、酸素濃淡電池用固体電解質層111の長手方向に沿って導体リード部133及び134がそれぞれ延設されている。これらの電極131,132及び導体リード部133,134は、導電性物質、例えばPt等から構成されている。
導体リード部133の末端は、保護層112を貫通するスルーホール117を介して、外部端子と接続されるための信号取出し用端子119と接続される。また、導体リード部134の末端は、酸素濃淡電池用固体電解質層111を貫通するスルーホール115及び保護層112を貫通するスルーホール116を介して、外部端子と接続されるための信号取出し用端子118と接続される。
また、保護層112は、検知電極131の表面上形成され検知電極131自身を被毒から防護するための多孔質状の電極保護層105と、導体リード部133の表面上に形成され酸素濃淡電池用固体電解質層111を保護するための強化保護層152とを具備している。
一方、ヒータ102は、抵抗発熱体121を備え、この抵抗発熱体121は、絶縁性に優れるセラミック焼結体から構成される第1基層122及び第2基層123に挟持されている。この抵抗発熱体121は、蛇行状に形成される発熱部212と、この発熱部212の端部とそれぞれ接続され、長手方向に沿って延びる一対のヒータリード部213とを有している。また、このヒータリード部213の発熱部212と接続される側とは反対側の端部は、第2基層123を貫通する2つのスルーホール231を介して、外部回路接続用の外部端子と接続される一対のヒータ通電端子232とそれぞれ電気的に接続されている。
上記第1基層122及び第2基層123は、セラミック焼結体であれば特に限定されず、このセラミックとしては、例えば、アルミナ、スピネル、ムライト、ジルコニア等を使用することができる。これらのうちの1種のみを用いることもでき、また2種以上を併用することもできる。
抵抗発熱体121としては、貴金属、タングステン、モリブデン等を使用することができる。貴金属としては、Pt、Au、Ag、Pd、Ir、Ru、Rh等が挙げられ、これらのうちの1種のみを使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。なお、抵抗発熱体121は、耐熱性、耐酸化性等を考慮して貴金属を主体に構成することが好ましく、Ptを主体に構成することがより好ましい。また、この抵抗体発熱体121には、主体となる貴金属にセラミック成分を含有させると良い。このセラミック成分は、抵抗発熱体121が埋設されることになるセラミック製の第1基層122及び第2基層123の主体となる成分と同成分を含有することが、固着強度の観点から好ましい。
なお、センサ素子100の多孔質保護層104を含む全体の大きさは、長手方向の寸法30mm〜60mm、幅寸法2.5mm〜6mm、厚み1mm〜3mmの範囲内に形成することが好ましく、本実施例では、長手方向の寸法約40mm。幅寸法3mm、厚み約2mmに形成されている。
多孔質保護層104は、図4に示した電極保護層15と同様に3層構造とされている。すなわち、多孔質保護層104は、最も内側(検知電極131側)に形成された第1溶射層と、この第1溶射層の外側に形成された第2溶射層と、この第2溶射層の外側に形成された第3溶射層との3層構造となっている。
上記第1溶射層、第2溶射層、第3溶射層は、それぞれセラミックの溶射膜から構成されている。セラミックとしては、例えばスピネル(MgAl)、アルミナ、ジルコニア等を使用することができる。
上記第2溶射層は、第1溶射層より気孔率が高くかつ最大気孔径が大きくされ、第3溶射層は、第2溶射層より気孔率が低くかつ最大気孔径が小さくされている。すなわち、気孔率及び最大気孔径の大小関係は、
第1溶射層<第2溶射層>第3溶射層
となっている。
さらに、本実施形態では、第3溶射層は、第1溶射層より気孔率が高くされている。すなわち、気孔率の大小関係は、
第1溶射層<第3溶射層
となっている。
図9は、上述したセンサ素子100が組み込まれたガスセンサであり、具体的には内燃機関の排気管に取り付けられ、排ガス中の酸素濃度の測定に使用される酸素センサ600の一例を示した全体断面図である。
図9に示す主体金具630は、ガスセンサを排気管に取り付けるための雄ねじ部631と、取り付け時に取り付け工具をあてがう六角部632とを有している。また、主体金具630には、径方向内側に向かって突出する金具側段部633が設けられており、この金具側段部633はセンサ素子100を保持するための金属ホルダ634を支持している。そしてこの金属ホルダ634の内側にはセンサ素子100を所定位置に配置するセラミックホルダ635、滑石636が先端側から順に配置されている。
この滑石636は、金属ホルダ634内に配置される第1滑石637と、金属ホルダ634の後端に渡って配置される第2滑石638とからなる。そして第2滑石638の後端側には、アルミナ製のスリーブ639が配置されている。このスリーブ639は多段の円筒状に形成されており、軸線に沿うように軸孔391が設けられ、内部にセンサ素子100を挿通している。そして、主体金具630の後端側の加締め部301が内側に折り曲げられており、ステンレス製のリング部材640を介してスリーブ639が主体金具630の先端側に押圧されている。
また、主体金具630の先端側外周には、主体金具630の先端から突出するセンサ素子100の先端部を覆うと共に、複数のガス取り入れ孔241を有する金属製のプロテクタ624が溶接により取り付けられている。このプロテクタ624は、二重構造をなしており、外側には一様な外径を有する有底円筒状の外側プロテクタ641、内側には後端部421の外径が先端部422の外径よりも大きく形成された有底円筒状の内側プロテクタ642が配置されている。
一方、主体金具630の後端側には、外筒625の先端側が挿入されている。この外筒625は、先端側の拡径した先端部251を主体金具630にレーザ溶接等により固定されている。外筒625の後端側内部には、セパレータ650が配置され、セパレータ650と外筒625の隙間に保持部材651が介在している。この保持部材651は、後述するセパレータ650の突出部501に係合し、外筒625を加締めることにより外筒625とセパレータ650とにより固定されている。
また、セパレータ650には、センサ素子100のリード線611〜614を挿入するための通孔502が先端側から後端側にかけて貫設されている(なお、リード線614は図示せず。)。通孔502内には、リード線611〜614とセンサ素子100の外部端子とを接続する接続端子616が収容されている。各リード線611〜614は、外部において、図示しないコネクタに接続されるようになっている。このコネクタを介してECU等の外部機器と各リード線611〜614とは電気信号の入出力が行われることになる。また、各リード線611〜614は詳細に図示しないが、導線を樹脂からなる絶縁皮膜にて被覆した構造を有している。
さらに、セパレータ650の後端側には、外筒625の後端側の開口部252を閉塞するための略円柱状のゴムキャップ652が配置されている。このゴムキャップ652は、外筒625の後端内に装着された状態で、外筒625の外周を径方向内側に向かって加締めることにより、外筒625に固着されている。ゴムキャップ652にも、リード線611〜614を挿入するための通孔521が先端側から後端側にかけて貫設されている。
上記構成の板型のセンサ素子100を有するガスセンサ600においても、ガスセンサ1と同様に、従来に比べて耐被水性を向上させることができるとともに、ガスセンサの応答性を維持しつつ、又、検知電極を覆う複数の溶射膜同士の密着性を維持することができる。
なお、本発明は、上記した実施形態及び実施例に限定されるものではなく、各種の変形が可能であることは勿論である。例えば、3層構造の電極保護層15、多孔質保護層104の外側にさらに他の層等が設けられていてもよい。さらに、電極保護層15、多孔質保護層104は、スピネル以外の他のセラミックであってもよい。
1……ガスセンサ、11……センサ素子、14……検知電極、15……電極保護層、15a……第1溶射層、15b……第2溶射層、15c……第3溶射層、17……リード部、18……基準電極、21……絶縁碍子、31………ハウジング。

Claims (2)

  1. 軸線方向に延びると共に、少なくとも先端部には、固体電解質体、及び該固体電解質体上に形成された一対の電極を有するセンサ素子と、
    前記センサ素子の一部を挿通させて保持する筒状の絶縁碍子と、
    前記絶縁碍子を内部に保持するハウジングと、
    を有するガスセンサであって、
    前記センサ素子の前記先端部は、最も内側に配設された第1溶射層と、前記第1溶射層の外側に配設された第2溶射層と、前記第2溶射層の外側に、前記第2溶射層に隣接するように配設された第3溶射層とを具備する少なくとも3層以上のセラミック製溶射膜によって覆われ、
    前記第2溶射層は、前記第1溶射層より気孔率が高くかつ最大気孔径が大きくされ、
    前記第3溶射層は、前記第2溶射層より気孔率が低くかつ最大気孔径が小さくされている
    ことを特徴とするガスセンサ。
  2. 請求項1記載のガスセンサであって、
    前記第3溶射層は、前記第1溶射層より気孔率が高くされていることを特徴とするガスセンサ。
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