JP2013177579A - 変性ポリマーの製造方法及びジエン系ポリマー - Google Patents

変性ポリマーの製造方法及びジエン系ポリマー Download PDF

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Abstract

【課題】主鎖構造に官能基を導入することができる変性ポリマーの製造方法を提供する。
【解決手段】炭素−炭素二重結合を主鎖に持つ数平均分子量が6万以上のポリマーを、該炭素−炭素二重結合を過ヨウ素酸などの酸化剤を用いて酸化開裂させることで分解して分子量を低下させ、該分解したポリマーを含む系を、酸性の場合は塩基性に、塩基性の場合は酸性になるように酸塩基性を変化させることにより再結合させて、構造を変化させた数平均分子量が6万以上の変性ポリマーを得る変性ポリマーの製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、変性ポリマーの製造方法及びジエン系ポリマーに関するものである。
天然ゴムなどの天然のポリマーや、合成されたポリマーそのものの特性を変化させる技術として、末端構造変性や、側鎖に官能基を直接付加したり、ポリマーをグラフトさせて官能基を付加させたりする技術が用いられる(例えば、下記特許文献1〜3参照)。しかしながら、溶液重合、乳化重合にかかわらず、簡易的に主鎖構造に官能基を導入しているものはない。また、従来の技術では、意図せずに分子量の低下が起きることがあり、使用する対象によっては物性への悪影響があると考えられる。
ところで、下記特許文献4には、接着剤、粘着剤、シーリング剤、コーキング剤、可塑剤等として有用な解重合天然ゴムに関し、有機溶剤に溶解した脱蛋白天然ゴムを、金属系触媒の存在下で空気酸化することにより解重合させて、数平均分子量が2000〜50000の液状の解重合天然ゴムを製造することが開示されている。この文献には、主鎖が空気酸化によって分解させることで、一方の末端にカルボニル基を他方の末端にホルミル基を持つ分子鎖を生成した後、ホルミル基がアルドール縮合によって再結合する点が開示されている。しかしながら、この文献において解重合は有機溶剤の溶液中で行われており、分解したポリマーを含む系を酸性から塩基性に、又は塩基性から酸性に変化させることにより再結合させる点は開示されていない。また、この文献は、両末端にカルボニル基を持つテレケリック液状ゴムを得るものであって、あくまで天然ゴムを低分子量化した液状ゴムを得ることを目的としたものであり、最終的に得られる解重合天然ゴムの数平均分子量は5万以下である。そのため、分子量を極度に落とすことなく制御しながら、主鎖構造の組み替えを行うことでポリマーを変性させるものではない。
特開昭62−039644号公報 特開2000−248014号公報 特開2005−232261号公報 特開平08−081505号公報
本発明は、ポリマーの新規な変性方法を提供することを目的とするものであり、より詳細には、主鎖構造に簡易的に官能基を導入することができる変性ポリマーの製造方法、及び主鎖構造に官能基が導入された新規なジエン系ポリマーを提供することを目的とする。
本発明に係る変性ポリマーの製造方法は、炭素−炭素二重結合を主鎖に持つ数平均分子量が6万以上のポリマーを、該炭素−炭素二重結合を酸化開裂させることで分解して分子量を低下させ、該分解したポリマーを含む系を、酸性の場合は塩基性(即ち、アルカリ性)に、塩基性の場合は酸性になるように酸塩基性を変化させることにより再結合させて、構造を変化させた数平均分子量が6万以上の変性ポリマーを得るものである。
該製造方法においては、前記分解したポリマーが、下記式(1)で表される構造を末端に含むものであることが好ましい。
Figure 2013177579
式中、Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はハロゲン基である。
本発明の1実施形態に係るジエン系ポリマーは、下記式(2)〜(5)で表される連結基の群から選択された少なくとも1種の連結基を分子内に有し、ジエン系ポリマー鎖が該連結基を介して連結されてなるものであって、数平均分子量が6万〜100万であるものである。
Figure 2013177579
本発明によれば、主鎖の二重結合を酸化開裂させることによりポリマーを分解して分子量を一旦低下させた後、該ポリマーを含む系を酸性又は塩基性にすることにより再結合させることで、構造を変化させたポリマーを作製することができる。また、再結合の際に結合点に官能基を導入することができるので、主鎖構造に簡易的に官能基を導入することができる。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本実施形態に係る変性ポリマーの製造方法は、炭素−炭素二重結合を主鎖に持つポリマーを、該二重結合を酸化開裂させることで分解して分子量を低下させ、該分解したポリマーを含む系を酸性又は塩基性にすることにより再結合(即ち、分解したポリマーのポリマー鎖を結合)させて、構造を変化させた変性ポリマーを作製するものである。
本実施形態において、変性対象となるポリマーとしては、炭素−炭素二重結合を主鎖に含むポリマーが用いられ、好ましくはジエン系ポリマーであり、より好ましくはジエン系ゴムポリマーである。ジエン系ポリマーとは、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどの共役ジエン化合物をモノマーの少なくとも一部として用いて得られるポリマーである。これらの共役ジエン化合物は、いずれか1種で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
該ジエン系ポリマーとしては、共役ジエン化合物と共役ジエン化合物以外の他のモノマーとの共重合体も含まれる。他のモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレンなどの芳香族ビニル化合物、エチレン、プロピレン、イソブチレン、アクリロニトリル、アクリル酸エステルなどの各種ビニル化合物が挙げられる。これらのビニル化合物は、いずれか1種でも2種以上を併用してもよい。
ジエン系ゴムポリマーとしては、分子内にイソプレンユニット、ブタジエンユニット及びクロロプレンユニットの少なくとも1種(好ましくは、イソプレンユニット及び/又はブタジエンユニット)を有する各種ゴムポリマーが挙げられ、例えば、天然ゴム(NR)、合成イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴムなどが挙げられる。これらの中でも、スチレンブタジエンゴム、天然ゴム、合成イソプレンゴム、又はブタジエンゴムを用いることが好ましい。
変性対象となる上記ポリマーとしては、数平均分子量が6万以上のものが用いられる。本実施形態では、常温(23℃)で固形状のポリマーを対象とするためである。例えば、ゴムポリマーをそのまま材料として加工する上で、常温において力を加えない状態で塑性変形しないためには、数平均分子量が6万以上であることが好ましく、これよりも小さいと粘度が低く加工品として成型することが困難となる。ここで、固形状とは、流動性のない状態である。ポリマーの数平均分子量は、6万〜100万であることが好ましく、より好ましくは8万〜80万であり、更に好ましくは10万〜60万であり、また10万〜50万であってもよい。
変性対象となる上記ポリマーとしては、溶媒に溶解したものを用いることができる。好ましくは、プロトン性溶媒である水中にミセル状になった水系エマルション、すなわちラテックスを用いることである。水系エマルションを用いることにより、ポリマーを分解させた後に、その状態のまま、反応場の酸塩基性を変化させることで再結合反応を生じさせることができる。水系エマルションの濃度(ポリマーの固形分濃度)は、特に限定されないが、5〜70質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜50質量%である。このような固形分濃度とすることで、反応場のpH変動に対してミセルが壊れやすくなるのを抑えて、エマルションの安定性を高めることができ、また実用上の反応速度を確保することができる。
ポリマーの炭素−炭素二重結合を酸化開裂させるためには、酸化剤を用いることができ、例えば、上記ポリマーの水系エマルションに酸化剤を添加し攪拌することにより酸化開裂させることができる。酸化剤としては、例えば、過マンガン酸カリウム、酸化マンガンなどのマンガン化合物、クロム酸、三酸化クロムなどのクロム化合物、過酸化水素などの過酸化物、過ヨウ素酸などの過ハロゲン酸、オゾン、酸素などの酸素類などが挙げられる。これらの中でも、過ヨウ素酸を用いることが好ましい。過ヨウ素酸であれば、反応系を制御しやすく、また、水溶性の塩が生成されるので、変性ポリマーを凝固乾燥させる際に、水中にとどまらせることができ、変性ポリマーへの残留が少ない。なお、酸化開裂に際しては、コバルト、銅、鉄などの金属の、塩化物や有機化合物との塩や錯体などの、金属系酸化触媒を併用してもよく、例えば、該金属系酸化触媒の存在下で空気酸化してもよい。
上記酸化開裂によりポリマーが分解し、末端にカルボニル基(>C=O)やホルミル基(−CHO)を持つポリマーが得られる。一実施形態として、分解したポリマー(即ち、ポリマー断片)は、下記式(1)で表される構造を末端に持つ。
Figure 2013177579
式中、Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はハロゲン基であり、より好ましくは、水素原子、メチル基又はクロロ基である。例えば、イソプレンユニットが開裂した場合、一方の開裂末端ではRがメチル基、他方の開裂末端ではRが水素原子となる。ブタジエンユニットが開裂した場合、開裂末端はともにRが水素原子となる。クロロプレンユニットが開裂した場合、一方の開裂末端ではRがクロロ基、他方の開裂末端ではRが水素原子となる。より詳細には、分解したポリマーは、その分子鎖の少なくとも一方の末端に上記式(1)で表される構造を持ち、すなわち、下記式(6)及び(7)に示すように、ジエン系ポリマー鎖の一方の末端又は両末端に、式(1)で表される基が直接結合したポリマーが生成される。
Figure 2013177579
式(6)及び(7)において、Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はハロゲン基であり、波線で表した部分がジエン系ポリマー鎖である。例えば、天然ゴムを分解した場合、波線で表した部分はイソプレンユニットの繰り返し構造からなるポリイソプレン鎖であり、スチレンブタジエンゴムを分解した場合、波線で表した部分はスチレンユニットとブタジエンユニットを含むランダム共重合体鎖である。
上記酸化開裂によってポリマーを分解することにより、分子量が低下する。分解後のポリマーの数平均分子量は特に限定されないが、3百〜50万であることが好ましく、より好ましくは5百〜10万であり、更に好ましくは1千〜5万である。なお、分解後の分子量の大きさにより、再結合後の官能基量を調節することができるが、分解時の分子量が小さすぎると、同一分子内での結合反応が生じやすくなる。
以上のようにしてポリマーを分解させた後、分解したポリマーを含む反応系を酸性又は塩基性にすることにより再結合させる。すなわち、分解後、その状態のまま、反応場の酸塩基性を変化させることにより、開裂とは逆反応である結合反応が優先的に進行するようになる。詳細には、上記酸化開裂は可逆反応であり、逆反応である結合反応よりも開裂反応が優先的に進行するので、平衡に達するまで分子量は低下していく。その際、反応場の酸塩基性を逆転させると、今度は結合反応が優先的に進行するようになるので、一旦低下した分子量は上昇に転じ、平衡に達するまで分子量が増大する。そのため、所望の分子量を持つ変性ポリマーが得られる。なお、上記式(1)の構造は2種類の互変異性をとり、元の炭素−炭素二重結合構造に結合するものと、下記式(2)〜(5)で表される連結基を形成するものとに分かれる。本実施形態では、反応場のpHを制御することにより、アルドール縮合反応を優先させて、式(2)〜(5)で表される連結基を含むポリマーを生成することができる。詳細には、反応系、特に水系エマルションの液中には安定化のためpH調節されているものがあり、分解に使用する方法や薬品の種類や濃度により分解時のpHが酸性か塩基性のどちらかに寄る。そのため分解時の反応系が酸性になっている場合には、反応系を塩基性にする。反対に分解時の反応系が塩基性になっている場合には、反応系を酸性にする。
Figure 2013177579
ここで、Rが水素原子である末端構造を持つポリマー同士が結合する場合、アルドール縮合反応により式(4)で表される連結基となり、これから水が脱離することにより式(5)で表される連結基となる。Rが水素原子である末端構造を持つポリマーとRがメチル基である末端構造を持つポリマーが結合する場合、アルドール縮合反応により式(3)で表される連結基となり、これから水が脱離することにより式(2)で表される連結基となる。なお、例えばRがメチル基である末端構造を持つポリマー同士が結合する場合など、上記式(2)〜(5)以外の連結基が生成される場合もあるが、そのような連結基は微量であり、式(2)〜(5)の連結基が主として生成される。
結合反応させる際の反応系のpHは、反応系を塩基性にする場合、7より大きければよく、7.5〜13であることが好ましく、より好ましくは8〜10である。一方、反応系を酸性にする場合、pHは7より小さければよく、4〜6.8であることが好ましく、より好ましくは5〜6である。なお、酸性条件にする際、ラテックスのミセルが破壊するのを抑えるために、酸性度を上げすぎないことが好ましい。pHの調整は、反応系に酸や塩基を加えることにより行うことができ、特に限定されないが、例えば、酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられ、塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどが挙げられる。
結合反応に際しては、pHの調節である酸や塩基が結合反応の触媒となり、さらに反応を調節するための触媒としてピロリジン−2−カルボン酸を用いてもよい。
以上のように結合反応させた後、水系エマルションを凝固乾燥させることにより、常温で固形状の変性ポリマーが得られる。
本実施形態によれば、上記のように結合反応させることにより、上記式(2)〜(5)で表される連結基が主鎖中に導入され、構造を変化させた変性ポリマーが得られる。すなわち、実施形態に係る変性ポリマーは、上記式(2)〜(5)で表される連結基の少なくとも1つを分子内に有し、ジエン系ポリマー鎖が該連結基を介して直接連結された構造を有する。従って、変性ポリマーは、式(2)〜(5)で表されるいずれかの連結基をXとし、ポリマー鎖(好ましくはジエン系ポリマー鎖)をYとして、−Y−X−Y−で表される構造を分子内に含み、通常は連結基Xとポリマー鎖Yが交互に繰り返した構造を持つ。
ここで、(ジエン系)ポリマー鎖とは、上記変性対象である(ジエン系)ポリマーの分子鎖のうちの一部の分子鎖である。例えば、共役ジエン化合物の単独重合体の場合、ジエン系ポリマー鎖は、該共役ジエン化合物からなる構成ユニットをAとして、−(A−で表されるAの繰り返し構造である(nは1以上の整数であり、好ましくは10〜10000、更に好ましくは50〜1000である)。また、二元共重合体の場合、ジエン系ポリマー鎖は、各構成ユニットをA及びAとして(AとAの少なくとも一方は共役ジエン化合物からなるユニットであり、それ以外のユニットとしては上記ビニル化合物からなるユニットが挙げられる。)、−(A−(A−で表されるA及びAの繰り返し構造である(これらはランダム型でもブロック型でもよい。n,mはそれぞれ1以上の整数であり、好ましくは10〜10000、更に好ましくは50〜1000である)。また、三元共重合体の場合、ジエン系ポリマー鎖は、各構成ユニットをA、A及びAとして(AとAとAの少なくとも1つは共役ジエン化合物からなるユニットであり、それ以外のユニットとしては上記ビニル化合物からなるユニットが挙げられる。)、−(A−(A−(A−で表されるA、A及びAの繰り返し構造である(これらはランダム型でもブロック型でもよい。n,m,pはそれぞれ1以上の整数であり、好ましくは10〜10000、更に好ましくは50〜1000である)。四元共重合体以上も同様である。
1実施形態において、変性ポリマーは、上記式(2)〜(5)で表される連結基の群から選択された少なくとも1種の連結基を分子内に有し、下記式(8)で表されるポリイソプレン鎖が該連結基を介して連結されてなる変性イソプレンゴムであってもよい。
Figure 2013177579
該変性イソプレンゴムは、変性対象として天然ゴム又は合成イソプレンゴムを用いた場合であり、ジエン系ポリマー鎖として、イソプレンユニットの繰り返し構造からなる上記式(8)で表されるポリイソプレン鎖を有する。式(8)中、nは1以上の整数であり、好ましくは10〜10000、更に好ましくは50〜1000である。
1実施形態において、変性ポリマーは、上記式(4)及び(5)で表される連結基の群から選択された少なくとも1種の連結基を分子内に有し、下記式(9)で表されるランダム共重合体鎖が該連結基を介して連結されてなる変性スチレンブタジエンゴムであってもよい。
Figure 2013177579
該変性スチレンブタジエンゴムは、変性対象としてスチレンブタジエンゴムを用いた場合であり、ジエン系ポリマー鎖として、スチレンユニットとブタジエンユニットを含む、上記式(9)で表されるスチレンブタジエン共重合体鎖を有する。式(9)中、n,mはそれぞれ独立に1以上の整数であり、好ましくは10〜10000、更に好ましくは50〜1000である。
変性ポリマーに含まれるジエン系ポリマー鎖としては、これらのポリイソプレン鎖やスチレンブタジエン共重合体鎖の他、下記式(10)で表されるポリブタジエン鎖でもよい。すなわち、変性対象としてポリブタジエンゴムを用いた場合、上記式(4)及び(5)で表される連結基の群から選択された少なくとも1種の連結基を分子内に有し、該ポリブタジエン鎖が該連結基を介して連結されてなる変性ブタジエンゴムが得られる。式(10)中、nは1以上の整数であり、好ましくは10〜10000、更に好ましくは50〜1000である。
Figure 2013177579
上記ジエン系ポリマー鎖としては、これらのポリイソプレン鎖やスチレンブタジエン共重合体鎖、ポリブタジエン鎖などのジエン系ゴムポリマー鎖であることが好ましい。
上記連結基は、変性ポリマーの1分子中に1つ以上含まれ、通常は1分子中に複数の連結基が含まれる。複数含まれる場合、上記式(2)〜(5)で表される連結基のいずれか1種を複数含んでもよく、2種以上のものが含まれてもよい。連結基の含有率は、特に限定されないが、式(2)〜(5)の連結基の合計で、0.001〜25モル%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜15モル%、更に好ましくは0.5〜10モル%である。ここで、連結基の含有率(変性率)は、変性ポリマーを構成する全構成ユニットのモル数に対する連結基のモル数の比率であり、例えば、天然ゴムの場合、変性ポリマーの全イソプレンユニットと連結基のモル数の合計に対する連結基のモル数の比率であり、スチレンブタジエンゴムの場合、変性ポリマーにおけるブタジエンユニットとスチレンユニットと連結基の合計のモル数に対する連結基のモル数の比率である。
式(2)〜(5)で表される各連結基の含有率は特に限定されないが、それぞれ25モル%以下(即ち、0〜25モル%)であることが好ましい。例えば、天然ゴムや合成イソプレンゴムの場合(即ち、ジエン系ポリマー鎖がイソプレンユニットを有する場合)、通常、式(2)〜(5)で表される連結基が全て含まれ得るが、式(2)で表される連結基が主として含まれ、その場合、式(2)で表される連結基の含有率は0.001〜20モル%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜10モル%、更に好ましくは0.5〜5モル%である。また、スチレンブタジエンゴムの場合(即ち、ジエン系ポリマー鎖が共役ジエン化合物としてブタジエンユニットのみを含む場合)、通常、式(4)と(5)で表される連結基が含まれるが、式(5)で表される連結基が主として含まれ、その場合、式(5)で表される連結基の含有率は0.001〜20モル%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜10モル%、更に好ましくは0.5〜5モル%である。
実施形態に係る変性ポリマーは、常温(23℃)で固形状であることが好ましい。そのため、変性ポリマーの数平均分子量は6万以上であることが好ましく、より好ましくは6万〜100万であり、更に好ましくは8万〜80万であり、更に好ましくは10万〜60万であり、10万〜50万でもよい。このように変性ポリマーの分子量は、上記の通り再結合させることにより、元のポリマーと同等に設定することが好ましく、これにより、分子量を低下させず、従って物性への悪影響を回避しながら、ポリマーの主鎖に官能基を導入することができる。もちろん、元のポリマーよりも分子量が小さなものを得てもよい。なお、変性ポリマーの重量平均分子量は、特に限定しないが、7万以上であることが好ましく、より好ましくは10万〜200万であり、更に好ましくは10万〜150万であり、特に好ましくは30万〜100万である。
本実施形態によれば、上記のように、主鎖の二重結合を酸化開裂させることによりポリマーを分解して分子量を一旦低下させた後、反応系の酸塩基性を変化させて再結合させることにより変性ポリマーを生成するので、ポリマーの単分散化により、より均一な構造に収束させることができる。すなわち、変性ポリマーの分子量分布を元のポリマーの分子量分布よりも小さくすることができる。これは、酸化開裂により分解したポリマーはより短いものほど反応性が高く、再結合しやすいので、短いポリマーが少なくなることで分子量の均一化が図られると考えられる。
また、本実施形態によれば、二重結合を解離させる薬剤である酸化剤の種類や量、反応時間などを調整することにより酸化開裂させる反応を制御し、また、再結合させる際のpHや触媒、反応時間などを調整することにより結合反応を制御でき、これらの制御によって変性ポリマーの分子量を制御することができる。そのため、変性ポリマーの数平均分子量を元のポリマーと同等に設定することができ、また元のポリマーよりも低く設定することもできる。
また、ポリマー主鎖を分解し再結合させる際に、主鎖とは異なる構造として上記連結基が挿入され、主鎖構造のセグメントの結合点が官能基化する。すなわち、反応性の高い構造が分子主鎖中に導入され、元のポリマーの特性を変化させることができる。このように、本実施形態の方法は、グラフトでも直接付加でもなく開環でもないポリマーの主鎖構造そのものを変化させるものであり、従来の変性方法とは明確に異なり、主鎖構造に簡易的に官能基を導入することができる。また、天然ゴムなどの天然のポリマーに対しても、その主鎖構造を組み替えて新規な構造を持つ変性ポリマーを製造することができ、ポリマーの特性を変化させることができる。
本実施形態に係る変性ポリマーは、各種ポリマー組成物におけるポリマー成分として用いることができ、特に限定されないが、ジエン系ゴムを変性してなる変性ジエン系ゴムを得て、該変性ジエン系ゴムを各種ゴム組成物におけるゴム成分として用いることが好ましい。ゴム組成物に用いる場合、ゴム成分としては、該変性ジエン系ゴム単独でもよく、他のジエン系ゴムとブレンドして用いてもよい。また、ゴム組成物には、該ゴム成分とともに、シリカやカーボンブラックなどのフィラーを配合することができ、更に、その他の添加剤として、軟化剤、可塑剤、老化防止剤、亜鉛華、ステアリン酸、加硫剤、加硫促進剤など、ゴム組成物において一般に使用される各種添加剤を配合することもできる。ゴム組成物の用途としても特に限定されず、タイヤ用、防振ゴム用、コンベアベルト用などの各種ゴム部材に用いることができる。
本実施形態に係る変性ポリマーの用途は、ゴム組成物に限られるものではなく、例えば、電子回路素子などのデバイス材料をはじめ、様々な分野における材料として用いることもできる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
各測定方法は、以下の通りである。
[数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)]
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)での測定により、ポリスチレン換算のMn、Mw及びMw/Mnを求めた。詳細には、測定試料は0.2mgをTHF1mLに溶解させたものを用いた。(株)島津製作所製「LC−20DA」を使用し、試料をフィルター透過後、温度40℃、流量0.7mL/分でカラム(Polymer Laboratories社製「PL Gel3μm Guard×2」)を通し、Spectra System社製「RI Detector」で検出した。
[連結基の含有率]
NMRにより、連結基の含有率を測定した。NMRスペクトルは、BRUKER社製「400ULTRASHIELDTM PLUS」によりTMSを標準とし測定した。ポリマー1gを重クロロホルム5mLに溶解し、緩和試薬としてアセチルアセトンクロム塩87mgを加え、NMR10mm管にて測定した。
式(2)の連結基については、13C−NMRにおいてケトン基の付いたカーボンのピークが195ppmにある。式(3)の連結基については、13C−NMRにおいてケトン基の付いたカーボンのピークが205ppmにある。式(4)の連結基については、13C−NMRにおいてケトン基の付いたカーボンのピークが200ppmにある。式(5)の連結基については、13C−NMRにおいてケトン基の付いたカーボンのピークが185ppmにある。そのため、これら各ピークについてベースポリマー成分との比により構造量(モル数)を決定した。なお、式(4)については、末端ケトン(式(1)の構造)が現れる場合、ここのカーボンピーク(200ppm)に重複してしまうので、次の方法で末端ケトン量を定量し、取り除いた。すなわち、H−NMRによりケトン基に付いたプロトンのピークが9.0ppmにでてくるので、ベースポリマー成分との比により残存量を決定した。
なお、ベースポリマー成分における各ユニットのモル数については、イソプレンユニットでは、二重結合を挟んでメチル基と反対側の炭素及びそれに結合した水素(=CH−)のピーク、即ち13C−NMRによる122ppm、H−NMRによる5.2ppmに基づいて算出した。スチレンブタジエンゴムについては、スチレンユニットのフェニル基における主鎖と結合した炭素を除く5つの炭素、及びこれに結合した5つの水素のピーク、即ち13C−NMRによる125−130ppm、H−NMRによる7.2ppmに基づいて算出した(但し、5つ分のピークなので5で割った)。また、本実施例では変性対象のスチレンブタジエンゴムラテックスのスチレン量が21.76質量%であったため、上記で算出したスチレン量の割合からスチレンブタジエンゴム全体のモル数を算出した。
[pH]
東亜ディ−ケーケー(株)製のポータブルpH計「HM−30P型」を用いて測定した。
[実施例1:変性ポリマーAの合成]
変性対象のポリマーとして、天然ゴムラテックス(レヂテックス社製「LA−NR」、DRC(Dry Rubber Content)=60質量%)を用いた。この天然ゴムラテックスに含まれる未変性の天然ゴムについて、分子量を測定したところ、重量平均分子量が151万、数平均分子量が26.9万、分子量分布が5.6であった。
DRC30質量%に調節した上記天然ゴムラテックス中のポリマー質量100gに対して、過ヨウ素酸(HIO)3.3gを加え、23℃で3時間攪拌した。このようにエマルジョン状態のポリマー中に過ヨウ素酸を加えて攪拌することにより、ポリマー鎖中の二重結合が酸化分解し、上記式(1)で表される構造を含むポリマーが得られた。得られた分解ポリマーは、重量平均分子量が5200、数平均分子量が2500、分子量分布が2.1であり、また分解後の反応液のpHは6.2であった。
その後、触媒としてピロリジン−2−カルボン酸0.1g加え、1規定の水酸化ナトリウムを反応液のpHが10になるように加え、23℃で12時間攪拌し反応させた後、メタノール中に再沈させ、水で洗浄後、熱風循環乾燥機により30℃で24時間乾燥させて、常温で固形状の変性ポリマーAを得た。
このように酸化分解した反応系に対し、水酸化ナトリウムを加えて、該反応系を強制的に塩基性に変化させたことにより、酸化開裂の際に加えた過ヨウ素酸の効果を中和させつつ再結合反応を優先させることができ、上記式(2)〜(5)で表される連結基を含む変性天然ゴム(変性ポリマーA)が得られた。なお、ピロリジン−2−カルボン酸を触媒に用いているが、反応を促進させるためのものであり、無くても反応は進む。
得られた変性ポリマーAは、下記表1に示す通り、重量平均分子量Mwが79万、数平均分子量Mnが30.4万、分子量分布Mw/Mnが2.6、上記連結基の含有率が、式(2)では1.03モル%、式(3)では0.26モル%、式(5)では0.03モル%であり、合計で1.32モル%であった。このように変性ポリマーAは、未変性天然ゴムとほぼ同等の数平均分子量を持つものであった。また、分子量分布が未変性天然ゴムよりも小さく、均一性に優れていた。
[実施例2〜4:変性ポリマーB〜Dの合成]
酸化分解時の反応時間、過ヨウ素酸の添加量、再結合反応時に添加するpH調整剤及びpH、触媒の量を下記表1に示す通りに変更し、その他は実施例1と同様にして、固形状の変性ポリマーB〜Dを合成した。得られた変性ポリマーB〜DのMw,Mn,Mw/Mn及び各連結基の含有量は表1に示す通りであった。変性ポリマーB〜Dについても、官能基を持つ上記連結基が主鎖中に導入され、また、分子量分布が未変性天然ゴムよりも小さく、均一性に優れていた。また、上記条件を変更することにより、分子量を制御することができた。
なお、表1中の比較例1は、上記天然ゴムラテックス(レヂテックス社製「LA−NR」、DRC=60質量%)を、変性せずにそのまま凝固乾燥させて得られた未変性天然ゴムである。
[実施例5〜8:変性ポリマーE〜Hの合成]
変性対象のポリマーとして、スチレンブタジエンゴムラテックス(日本ゼオン(株)製「SBRラテックスLX110、DRC=50質量%)を用いた。このゴムラテックスに含まれる未変性のスチレンブタジエンゴムについて、分子量を測定したところ、重量平均分子量が68万、数平均分子量が32.4万、分子量分布が2.1であった。このスチレンブタジエンゴムラテックスを用い、表1に記載した条件に従って、その他は実施例1と同様にして、固形状の変性ポリマーE〜Hを合成した。得られた変性ポリマーE〜HのMw,Mn,Mw/Mn及び各連結基の含有量は表1に示す通りであった。変性ポリマーE〜Hでは、連結基として式(4)及び(5)のみが導入された。また、変性ポリマーE〜Hについても、分子量分布が未変性のスチレンブタジエンゴムよりも小さく、均一性に優れていた。また、条件を変更することにより、分子量を制御することができた。
なお、表1中の比較例2は、上記スチレンブタジエンゴムラテックスを、変性せずにそのまま凝固乾燥させて得られた未変性スチレンブタジエンゴムである。
[実施例9〜13:変性ポリマーI〜Mの合成]
変性対象のポリマーとして、合成イソプレンゴムラテックス(住友精化(株)製「セポレックスIR−100」、DRC=65質量%)を用いた。このゴムラテックスに含まれる未変性の合成イソプレンゴムについて、分子量を測定したところ、重量平均分子量が8.3万、数平均分子量が6.6万、分子量分布が1.3であった。この合成イソプレンゴムラテックスを用い、表1に記載した条件に従って、その他は実施例1と同様にして、固形状の変性ポリマーI〜Mを合成した。得られた変性ポリマーI〜MのMw,Mn,Mw/Mn及び各連結基の含有量は表1に示す通りであった。変性ポリマーI〜Mについても、官能基を持つ連結基を主鎖中に簡単に導入することができた。また、条件を変更することにより、分子量を制御することができた。
なお、表1中の比較例3は、上記合成イソプレンゴムラテックスを、変性せずにそのまま凝固乾燥させて得られた未変性合成イソプレンゴムである。
Figure 2013177579
[ゴム組成物の評価]
バンバリーミキサーを使用し、下記表2〜6に示す配合(質量部)に従って、まず、第一混合段階で、ゴム成分に対し硫黄及び加硫促進剤を除く他の配合剤を添加し混練し、次いで、得られた混練物に、最終混合段階で、硫黄と加硫促進剤を添加し混練して、ゴム組成物を調製した。ゴム成分を除く、表2〜6中の各成分の詳細は、以下の通りである。
・シリカ:東ソー・シリカ(株)製「ニップシールAQ」
・カーボンブラック:東海カーボン(株)製「シースト3」
・シランカップリング剤:ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、エボニック・デグサ社製「Si69」
・亜鉛華:三井金属鉱業(株)製「亜鉛華1種」
・老化防止剤:大内新興化学工業(株)製「ノクラック6C」
・ステアリン酸:花王(株)製「ルナックS−20」
・プロセスオイル:株式会社ジャパンエナジー製「X−140」
・硫黄:細井化学工業(株)製「ゴム用粉末硫黄150メッシュ」
・加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーCZ」
得られた各ゴム組成物について、160℃×20分で加硫して所定形状の試験片を作製し、得られた試験片を用いて、動的粘弾性試験を行い、tanδ(0℃)とtanδ(60℃)を評価した。各評価方法は次の通りである。
・tanδ(0℃):USM社製レオスペクトロメーターE4000を用いて、周波数50Hz、静歪み10%、動歪み2%、温度0℃の条件で損失係数tanδを測定し、各比較試験例の値を100とした指数で表示した。0℃でのtanδは、タイヤ用ゴム組成物において、湿潤路面に対するグリップ性能(ウェット性能)の指標として一般に用いられているものであり、上記指数が大きいほどtanδが大きく、ウェット性能に優れることを示す。
・tanδ(60℃):温度を60℃に変え、その他はtanδ(0℃)と同様にして、tanδを測定し、その逆数について、各比較試験例の値を100とした指数で表示した。60℃でのtanδは、タイヤ用ゴム組成物において、低発熱性の指標として一般に用いられているものであり、上記指数が大きいほどtanδが小さく、従って、発熱しにくく、タイヤとしての低燃費性に優れることを示す。
Figure 2013177579
Figure 2013177579
Figure 2013177579
Figure 2013177579
Figure 2013177579
結果は、表2〜6に示す通りであり、実施例の変性ポリマーを用いた試験例1〜25であると、未変性の天然ゴムやスチレンブタジエンゴムを用いた各比較試験例に対して、低燃費性とウェット性能に優れていた。
本発明に係る変性ポリマーは、ゴム組成物をはじめとする各種ポリマー組成物に配合するポリマー成分として用いることができる。

Claims (9)

  1. 炭素−炭素二重結合を主鎖に持つ数平均分子量が6万以上のポリマーを、該炭素−炭素二重結合を酸化開裂させることで分解して分子量を低下させ、該分解したポリマーを含む系を、酸性の場合は塩基性に、塩基性の場合は酸性になるように酸塩基性を変化させることにより再結合させて、構造を変化させた数平均分子量が6万以上の変性ポリマーを得ることを特徴とする変性ポリマーの製造方法。
  2. 前記分解したポリマーが、下記式(1)で表される構造を末端に含むことを特徴とする請求項1記載の変性ポリマーの製造方法。
    Figure 2013177579
    (式中、Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はハロゲン基である。)
  3. 前記変性ポリマーが、下記式(2)〜(5)で表される連結基の群から選択された少なくとも1種の連結基を分子内に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の変性ポリマーの製造方法。
    Figure 2013177579
  4. 前記炭素−炭素二重結合を、過ヨウ素酸を用いて酸化開裂させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の変性ポリマーの製造方法。
  5. 反応系が水系エマルションであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の変性ポリマーの製造方法。
  6. 炭素−炭素二重結合を主鎖に持つ前記ポリマーがジエン系ゴムポリマーであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の変性ポリマーの製造方法。
  7. 前記ジエン系ゴムポリマーが、スチレンブタジエンゴム、天然ゴム又は合成イソプレンゴムであることを特徴とする請求項6記載の変性ポリマーの製造方法。
  8. 下記式(2)〜(5)で表される連結基の群から選択された少なくとも1種の連結基を分子内に有し、ジエン系ポリマー鎖が該連結基を介して連結されてなり、数平均分子量が6万〜100万であるジエン系ポリマー。
    Figure 2013177579
  9. 前記ジエン系ポリマー鎖が、ジエン系ゴムポリマー鎖であることを特徴とする請求項8記載のジエン系ポリマー。
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