JP2013177098A - 車両制御装置及び車両制御方法 - Google Patents

車両制御装置及び車両制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】撮像部によって信号機を撮像することが不可能な位置に自車両を停止させる可能性を低減させることが可能な、車両制御装置及び車両制御方法を提供する。
【解決手段】認識対象物側角度θ及び停止線距離Lに基づき、撮像中心線と信号機との間の最短距離である撮像中心線基準オフセット量を算出し、撮像中心線基準オフセット量に基づき、撮像部が信号機を撮像可能な位置のうち停止線に最も近い位置と自車両の現在位置との距離である認識限界距離Lを算出し、停止線距離L及び認識限界距離Lのうち短い距離を選択し、この選択した距離及び車速検出部が検出した速度に応じて、走行中の自車両を停止させるように自車両の速度を制御する。
【選択図】図5

Description

本発明は、走行中の自車両を自動的に停止させるために車速を制御する車両制御装置に関する。
走行中の自車両を自動的に停止させるための運転支援を行う車両制御装置としては、例えば、特許文献1に記載されているものがある。
特許文献1に記載されている車両制御装置は、自車両の進行方向(車両前後方向前方)を撮像する撮像部により交差点で赤信号を検出すると、地図データ記憶部に記憶されている停止線を停止位置として設定する。そして、走行中の自車両が停止位置に停止するように、車両の制動力や駆動力を制御する。
特開2005‐170154号公報
しかしながら、特許文献1に記載の車両制御装置では、赤信号となっている信号機と停止線の位置が近い場合等、自車両の停止位置と信号機が近い場合には、撮像部によって信号機を撮像することが不可能な状態となる場合がある。
撮像部によって信号機を撮像することが不可能な状態では、信号機の点灯状態が赤(赤信号)から青(青信号)に変化しても、この変化を認識することが不可能であるため、再発進を自動的に行うことが不可能であるという問題が発生する。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、撮像部によって信号機を撮像することが不可能な位置に自車両を停止させる可能性を低減させることが可能な、車両制御装置及び車両制御方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、算出した停止線距離及び算出した認識限界距離のうち短い距離を選択し、この選択した距離及び検出した自車両の速度に応じて、走行中の自車両を停止させるように自車両の車速を制御する。ここで、停止線距離は、自車両から路面上の停止線までの距離であり、自車両の車両前後方向前方を、撮像中心線を水平方向且つ自車両の車両前後方向前方に向けて撮像した画像に基づいて算出する。また、認識限界距離は、自車両を停止させるための認識対象である認識対象物を撮像可能な位置のうち、停止線に最も近い位置と自車両の現在位置との距離である。また、認識限界距離の算出は、撮像中心線と認識対象物との間の最短距離であるオフセット量に基づいて行なう。
本発明によれば、撮像中心線と認識対象物との間の最短距離であるオフセット量に基づいて、算出した距離に応じて、走行中の自車両を停止させるように自車両の車速を制御することが可能となる。
このため、認識対象物を撮像することが不可能な位置に自車両を停止させる可能性を、低減させることが可能となり、停車している自車両から認識対象物を撮像できない、または、ドライバが認識対象物を視認できない状況の発生を抑制することが可能となる。
本発明の第一実施形態の車両制御装置の概略構成を示す図である。 認識対象物高さを算出する手順を説明する図である。 停止線距離を算出する手順を説明する図である。 認識限界距離を算出する手順を説明する図である。 本発明の第一実施形態の車両制御装置が行う処理を示すフローチャートである。 本発明の第一実施形態の変形例を示す図である。 図6のVII線矢視図である。 本発明の第二実施形態の車両制御装置の概略構成を示す図である。 本発明の第二実施形態の車両制御装置が行う処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態(以下、本実施形態と記載する)について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
図1は、本実施形態の車両制御装置1の概略構成を示す図である。
車両制御装置1は、自車両(図示せず)の車載装置であり、図1中に示すように、車速検出部2と、撮像部4と、停止線検出部6と、認識対象物検出部8と、停止線側角度算出部10と、認識対象物側角度算出部12を備える。これに加え、車両制御装置1は、信号機点灯状態検出部14と、走行距離算出部16と、認識対象物高さ算出部18と、停止線距離算出部20と、撮像中心線基準オフセット量算出部22と、認識限界距離算出部24と、車速制御部26と、報知部28を備える。
車速検出部2は、車速センサであり、例えば、自車両が備える車輪のホイールに取り付けたロータリーエンコーダを用いて形成する。また、車速検出部2は、ホイールの回転に比例して発生するパルス信号を検出し、検出したパルス信号に基づいて、自車両の現在の速度(以下、「車速」と記載する場合がある)を検出する。
そして、車速検出部2は、検出した車速を含む情報信号(以下、「車速信号」と記載する場合がある)を、走行距離算出部16と、撮像中心線基準オフセット量算出部22と、車速制御部26に出力する。
撮像部4は、例えば、CCD(Charge−Coupled Device)カメラを用いて形成する。
また、撮像部4は、自車両の車室内において、撮像中心線を水平方向且つ自車両の車両前後方向前方に向けて、画像の撮像方向を自車両の車両前後方向前方へ向けた状態で、フロントウインドウの上端側の中心付近に取り付ける。
なお、撮像部4の取り付け位置は、運転席の位置に応じて設定してもよい。具体的には、自車両の運転席が右側の座席である構成(右ハンドル車)である場合は、フロントウインドウの上端側の車幅方向中心よりも右側の位置に取り付けてもよい。一方、自車両の運転席が左側の座席である構成(左ハンドル車)である場合は、フロントウインドウの上端側の車幅方向中心よりも左側の位置に取り付けてもよい。
また、撮像部4は、自車両が走行する路面を含む自車両の車両前後方向前方の画像を撮像する。そして、撮像部4は、撮像した画像を含む情報信号(以下、「画像信号」と記載する場合がある)を、停止線検出部6と、認識対象物検出部8に出力する。
ここで、撮像部4が、撮像中心線を基準として自車両の車両前後方向前方を撮像可能な角度の最大値である最大撮像角度(以降の説明では、「最大撮像角度θUmax」と記載する場合がある)は、例えば、撮像中心線から上方へ30[°]に設定する。最大撮像角度θUmaxは、撮像部4の取り付け状態や、撮像部4の性能に応じて予め設定し、認識限界距離算出部24に記憶させておく。
停止線検出部6は、撮像部4から画像信号の入力を受けると、撮像部4が撮像した画像を参照して、自車両が走行する路面上に存在する、自車両が従うべき停止線を検出する。そして、停止線検出部6は、撮像した画像中における停止線の位置を含む情報信号(以下、「停止線位置信号」と記載する場合がある)を、停止線側角度算出部10に出力する。
ここで、停止線の検出は、例えば、パターンマッチング等により行う。
認識対象物検出部8は、撮像部4から画像信号の入力を受けると、撮像部4が撮像した画像を参照して、自車両を停止させるための認識対象である認識対象物を検出する。そして、認識対象物検出部8は、撮像した画像中における認識対象物の位置を含む情報信号(以下、「認識対象物位置信号」と記載する場合がある)を、認識対象物側角度算出部12、信号機点灯状態検出部14、認識対象物高さ算出部18、報知部28に出力する。
ここで、認識対象物の検出は、例えば、パターンマッチング等により行う。
なお、本実施形態では、認識対象物として、自車両が従うべき信号機を検出する場合について説明する。
停止線側角度算出部10は、停止線検出部6から停止線位置信号の入力を受けると、撮像した画像中における停止線の位置を参照して、撮像中心線を基準とした停止線検出部6が検出した停止線への角度である、停止線側角度を算出する。そして、停止線側角度算出部10は、算出した停止線側角度を含む情報信号(以下、「停止線側角度信号」と記載する場合がある)を、停止線距離算出部20に出力する。
認識対象物側角度算出部12は、認識対象物検出部8から認識対象物位置信号の入力を受けると、撮像した画像中における認識対象物の位置を参照する。これにより、撮像中心線を基準とした認識対象物検出部8が検出した認識対象物への角度である、認識対象物側角度を算出する。そして、認識対象物側角度算出部12は、算出した認識対象物側角度を含む情報信号(以下、「認識対象物側角度信号」と記載する場合がある)を、撮像中心線基準オフセット量算出部22と、認識限界距離算出部24に出力する。
信号機点灯状態検出部14は、認識対象物検出部8から認識対象物位置信号の入力を受けると、撮像した画像のうち、認識対象物の部分の画像を処理して、信号機の点灯状態(色)を検出する。そして、信号機点灯状態検出部14は、検出した点灯状態を含む情報信号(以下、「点灯状態信号」と記載する場合がある)を、車速制御部26と、報知部28に出力する。
走行距離算出部16は、車速検出部2から車速信号の入力を受けると、車速信号が含む車速と経過時間に基づいて、自車両の走行距離(積算の走行距離)を算出する。そして、走行距離算出部16は、算出した走行距離を含む情報信号(以下、「走行距離信号」と記載する場合がある)を、認識対象物高さ算出部18に出力する。
認識対象物高さ算出部18は、認識対象物側角度算出部12から認識対象物側角度信号の入力を受け、また、走行距離算出部16から走行距離信号の入力を受ける。そして、認識対象物高さ算出部18は、認識対象物側角度算出部12が算出した認識対象物側角度と、走行距離算出部16が算出した走行距離に基づいて、認識対象物の路面からの高さである認識対象物高さを算出する。さらに、認識対象物高さ算出部18は、算出した認識対象物高さを含む情報信号(以下、「認識対象物高さ信号」と記載する場合がある)を、撮像中心線基準オフセット量算出部22に出力する。
ここで、認識対象物高さ算出部18が認識対象物高さを算出する際には、例えば、図2中に示すように、まず、停止線SLよりも手前の位置である第一位置Pにおいて認識対象物側角度算出部12が算出した認識対象物側角度θを取得する。なお、図2は、認識対象物高さ算出部18が認識対象物高さを算出する手順を説明する図である。また、図2中では、自車両を符合「MC」で示し、認識対象物である信号機を符合「T」で示し、撮像中心線を符合「CL」で示す。
次に、第一位置P1よりも停止線SLに近い位置である第二位置Pにおいて認識対象物側角度算出部12が算出した認識対象物側角度θを取得する。さらに、走行距離算出部16により、第一位置Pから第二位置Pまでの距離である走行距離Lを算出する。すなわち、走行距離Lは、認識対象物側角度θを算出した時点から認識対象物側角度θを算出した時点までに自車両MCが走行した距離である。
そして、認識対象物高さ算出部18は、以下の式(1)及び(2)を用いて、認識対象物高さを算出する。
=L/(1/tanθ−1/tanθ) … (1)
H=H+H … (2)
なお、上記の式(1)及び(2)において、「H」は、撮像中心線と認識対象物との、鉛直方向の最短距離である。
また、上記の式(2)において、「H」は、撮像中心線と路面との、鉛直方向の最短距離であり、撮像部4と路面との、鉛直方向の最短距離である。したがって、「H」は既知の値であり、認識対象物高さ算出部18に記憶させておく。
以上により、上記の式(2)における「H」は、信号機Tの路面からの高さである認識対象物高さである。
停止線距離算出部20は、停止線側角度算出部10から停止線側角度信号の入力を受けると、停止線側角度算出部10が算出した停止線側角度に基づき、自車両MCから停止線SLまでの距離である停止線距離を算出する。そして、停止線距離算出部20は、算出した停止線距離を含む情報信号(以下、「停止線距離信号」と記載する場合がある)を、撮像中心線基準オフセット量算出部22と、車速制御部26に出力する。
ここで、停止線距離算出部20が停止線距離を算出する際には、例えば、図3中に示すように、まず、停止線SLよりも手前の位置において停止線側角度算出部10が算出した停止線側角度θを取得する。なお、図3は、停止線距離算出部20が停止線距離を算出する手順を説明する図である。
次に、以下の式(3)を用いて、停止線距離を算出する。
=H/tanθ−L … (3)
なお、上記の式(3)において、「L」は、自車両MCの先端と撮像部4との、車両前後方向に沿った距離である。したがって、「L」は既知の値であり、撮像部4と路面との鉛直方向の最短距離Hと共に、停止線距離算出部20に記憶させておく。
また、上記の式(3)において、「L」は、停止線距離である。
撮像中心線基準オフセット量算出部22は、認識対象物側角度算出部12から認識対象物側角度信号の入力を受け、また、停止線距離算出部20から停止線距離信号の入力を受ける。そして、撮像中心線基準オフセット量算出部22は、認識対象物側角度算出部12が算出した認識対象物側角度と、停止線距離算出部20が算出した停止線距離に基づいて、撮像中心線基準オフセット量を算出する。さらに、そして、撮像中心線基準オフセット量算出部22は、算出した撮像中心線基準オフセット量を含む情報信号(以下、「撮像中心線基準オフセット量信号」と記載する場合がある)を、認識限界距離算出部24に出力する。
ここで、撮像中心線基準オフセット量は、撮像中心線CLと認識対象物(信号機T)との間の最短距離である。
なお、本実施形態では、一例として、撮像中心線CLが信号機Tの鉛直下方を通過している場合を説明する。
したがって、本実施形態では、撮像中心線基準オフセット量算出部22が撮像中心線基準オフセット量を算出する際に、まず、第一位置P(図2参照)における停止線距離と第二位置P(図2参照)における停止線距離との差を算出する。これにより、第一位置Pから第二位置Pまでの距離である走行距離Lを算出する。なお、走行距離Lの算出は、停止線距離算出部20から入力を受けた停止線距離信号に基づいて行なう。
次に、第一位置Pにおいて認識対象物側角度算出部12が算出した認識対象物側角度θと第二位置Pにおいて認識対象物側角度算出部12が算出した認識対象物側角度θを取得する。認識対象物側角度θ及び認識対象物側角度θの取得は、認識対象物側角度算出部12から入力を受けた認識対象物側角度信号に基づいて行なう。
そして、撮像中心線基準オフセット量算出部22は、以下の式(4)を用いて、撮像中心線基準オフセット量を算出する。
off=L/(1/tanθ−1/tanθ) … (4)
したがって、上記の式(4)における「Loff」が、撮像中心線基準オフセット量である。また、撮像部4と路面との鉛直方向の最短距離Hは、停止線距離算出部20と同様、撮像中心線基準オフセット量算出部22に記憶させておく。
以上により、本実施形態では、撮像中心線基準オフセット量Loffが、上述した、撮像中心線と認識対象物との鉛直方向の最短距離Hと等しい値となる(Loff=H)。
また、撮像中心線基準オフセット量算出部22は、車速検出部2から車速信号の入力を受ける。そして、車速検出部2が検出した速度の変化量が予め設定した設定速度範囲内である状態で認識限界距離算出部24が算出した認識対象物側角度を用いて、撮像中心線基準オフセット量Loffを算出する。
本実施形態では、一例として、設定速度範囲を、1[km/h]とする場合を説明する。
また、撮像中心線基準オフセット量算出部22は、認識対象物高さ算出部18から認識対象物高さ信号の入力を受ける。そして、認識対象物高さ算出部18が算出した認識対象物高さHを用いて、撮像中心線基準オフセット量Loffを算出する。
なお、本実施形態では、上述したように、撮像中心線CLが信号機Tの鉛直下方を通過している場合を例に挙げて説明する。このため、認識対象物高さ算出部18が算出した認識対象物高さHを用いて算出した撮像中心線基準オフセット量Loffは、撮像中心線と認識対象物との鉛直方向の最短距離Hと等しい値となる(Loff=H)。
認識限界距離算出部24は、認識対象物高さ算出部18から認識対象物高さ信号の入力を受け、また、撮像中心線基準オフセット量算出部22から撮像中心線基準オフセット量信号の入力を受ける。また、認識限界距離算出部24は、最大撮像角度θUmaxと、自車両MCのドライバが自車両MCの車両前後方向前方を視認可能な角度の最大値である、最大視認角度(例えば、上下方向に各20[deg])を記憶する。なお、認識限界距離算出部24は、最大撮像角度θUmaxと最大視認角度のうち少なくとも一方を記憶する構成としてもよい。
そして、認識限界距離算出部24は、撮像中心線基準オフセット量と、最大撮像角度及び最大視認角度のうち少なくとも一方と、認識対象物側角度算出部12が算出した認識対象物側角度に基づき、認識限界距離を算出する。
認識限界距離を算出した認識限界距離算出部24は、算出した認識限界距離を含む情報信号(以下、「認識限界距離信号」と記載する場合がある)を、車速制御部26に出力する。
ここで、認識限界距離は、撮像部4が認識対象物を撮像可能な位置のうち、停止線SLに最も近い位置と自車両MCの現在位置との距離である。
認識限界距離算出部24が認識限界距離を算出する際には、例えば、図4中に示すように、まず、現在位置Pにおいて認識対象物側角度算出部12が算出した認識対象物側角度θを取得する。なお、図4は、認識限界距離算出部24が認識限界距離を算出する手順を説明する図である。また、図4中には、撮像部4が認識対象物を撮像可能な位置のうち、停止線SLに最も近い位置を、符合「P」で示す。
そして、認識限界距離算出部24は、以下の式(5)を用いて、認識限界距離を算出する。
=H/(1/tanθ−1/tanθUmax) … (5)
したがって、上記の式(5)における「L」が、認識限界距離である。
なお、上記の式(5)には、最大撮像角度θUmax及び最大視認角度のうち、最大撮像角度θUmaxのみを用いた場合を示す。
車速制御部26は、車速検出部2から車速信号の入力を、停止線距離算出部20から停止線距離信号の入力を、認識限界距離算出部24から認識限界距離信号の入力を、それぞれ受ける。
そして、車速制御部26は、停止線距離L及び認識限界距離Lのうち短い距離を選択し、この選択した距離及び車速検出部2が検出した速度に応じて、走行中の自車両MCを停止させるように、自車両MCの車速を制御する。
具体的には、停止線距離Lが認識限界距離Lよりも短い(L<L)場合には、停止線距離Lに応じた位置を、走行中の自車両MCを停止させる最適な位置(以降の説明では、「最適停止位置」と記載する場合がある)として設定する。
また、停止線距離Lが認識限界距離Lよりも長い(L<L)場合には、停止線距離Lと認識限界距離Lとの差(L−L)を演算する。さらに、停止線距離Lと認識限界距離Lとの差(L−L)を、予め設定した距離である最適停止位置参照距離Lと比較する。ここで、最適停止位置参照距離Lは、車速制御部26に記憶させておく。
そして、上記の比較結果が、L−L<Lの場合は、認識限界距離Lに応じた位置を最適停止位置として設定する。一方、L−L>Lの場合は、L−Lに応じた位置を最適停止位置として設定する。
なお、本実施形態では、最適停止位置参照距離Lを、一例として、5[m]と設定した場合を説明する。
最適停止位置参照距離Lを5[m]と設定した理由は、走行中の自車両MCを停止させる際に、停止線SLよりも手前すぎる位置に停止させると、他の交通(後続の他車両等)に迷惑がかかるおそれがある。このため、最大でも停止線SLから5[m]手前の位置に停止させることを目的とするためである。また、最適停止位置参照距離Lを5[m]と設定した基準は、一般的な普通車一台分の全長に対応する長さが、最適停止位置参照距離Lとして適切であるためである。
最適停止位置を設定すると、車速制御部26は、最適停止位置と、車速検出部2から入力されている車速信号が含む車速に応じて、走行中の自車両MCを最適停止位置に停止させるための駆動力操作量と制動力操作量を算出する。そして、車速制御部26は、算出した駆動力操作量を含む情報信号である駆動力指令信号を、パワートレーンコントローラ30に出力する。これに加え、車速制御部26は、算出した制動力操作量を含む情報信号である制動力指令信号を、ブレーキコントローラ32に出力する。
車速制御部26から駆動力指令信号の入力を受けたパワートレーンコントローラ30は、車速制御部26が算出した駆動力操作量に応じて、エンジン(図示せず)と、トランスミッション(図示せず)を制御する。具体的には、エンジンから駆動輪に付与する駆動力と、トランスミッションの変速レンジを、駆動力操作量に応じた値に制御する。
また、車速制御部26から制動力指令信号の入力を受けたブレーキコントローラ32は、車速制御部26が算出した制動力操作量に応じて、ブレーキユニット(図示せず)を制御する。具体的には、各ブレーキユニットが各車輪に付与する制動力を、制動力操作量に応じた値に制御する。
また、車速制御部26は、信号機点灯状態検出部14から点灯状態信号の入力を受ける。そして、点灯状態信号が含む信号機の点灯状態(色)が赤色または黄色のうち少なくとも一方である場合に、走行中の自車両MCを停止させるための車速の制御を行なう。
なお、本実施形態では、一例として、車速制御部26が、点灯状態信号が含む信号機の点灯状態(色)が赤色の場合のみに、走行中の自車両MCを停止させるための車速の制御を行なう場合を説明する。
また、車速制御部26は、駆動力指令信号及び制動力指令信号を出力すると、車速の制御を行なった状態を示す情報信号(以下、「制御実施信号」と記載する場合がある)を、報知部28に出力する。
また、車速制御部26は、走行中の自車両MCを停止させるための車速の制御を行なった後、自車両MCが停止している状態で、点灯状態信号が含む信号機の点灯状態(色)が青色である場合、停車中の自車両MCを発進させるための車速の制御を行なう。
報知部28は、例えば、モニタとスピーカで形成し、車室内に取り付ける。
また、報知部28は、信号機点灯状態検出部14から点灯状態信号の入力を受け、また、認識対象物検出部8から認識対象物位置信号の入力を受ける。さらに、報知部28は、車速制御部26が駆動力指令信号及び制動力指令信号を出力した場合、車速制御部26から制御実施信号の入力を受ける。
そして、報知部28は、入力を受けた情報信号に基づき、自車両MCの運転者に対し、モニタに表示する映像情報とスピーカから出力する音声情報のうち、少なくとも一方の情報を呈示する。
なお、モニタに表示する映像情報とは、例えば、再発進を促すメッセージ(「信号が青に変わりましたら、発進スイッチを操作して下さい」等)を含んだ静止画である。また、スピーカから出力する音声情報とは、例えば、音声メッセージ(「信号機を確認して下さい」等)や警報ブザー(ブザー音)である。
ここで、再発進を促すメッセージを出力する状況は、例えば、撮像部4で信号機Tを検出できない状況である。これは、上記の比較結果が、L−L>Lの場合に、L−Lに応じた位置を最適停止位置として設定した場合に発生する可能性がある。また、撮像部4で信号機Tを検出できない状況は、認識対象物検出部8からの認識対象物位置信号の入力が中断している場合に発生する可能性がある。
(車両制御装置1が行う処理)
以下、図1から図4を参照しつつ、図5を用いて、車両制御装置1が行う処理の一例について、詳細に説明する。
図5は、車両制御装置1が行う処理を示すフローチャートである。
図5中に示すように、車両制御装置1が処理を開始(START)すると、まず、ステップS110において、撮像部4が撮像した自車両MCの車両前後方向前方の画像を含む画像信号を取得する。そして、認識対象物検出部8が、撮像部4が撮像した画像から信号機を検出したか否かを判定(図中に示す「信号機検出?」)する。
ステップS110において、撮像部4が撮像した画像から信号機を検出した(図中に示す「Y」)と判定した場合、車両制御装置1が行う処理は、ステップS120へ移行する。
一方、ステップS110において、撮像部4が撮像した画像から信号機を検出していない(図中に示す「N」)と判定した場合、車両制御装置1は、ステップS110の処理を繰り返す。
ステップS120では、車速検出部2により自車両MCの速度Vを検出するとともに、撮像部4で撮像した画像中から、信号機に対する認識対象物側角度θを算出(図中に示す「速度V検出 仰角θ算出」)する。ステップS120において、速度Vを検出し、認識対象物側角度θ1を算出すると、車両制御装置1が行う処理は、ステップS130へ移行する。
ステップS130では、ステップS120の処理を行った時点から、例えば、1[msec]が経過した時点において、車速検出部2により自車両MCの速度Vを検出する。これに加え、撮像部4で撮像した画像中から、信号機に対する認識対象物側角度θを算出する。さらに、ステップS130では、走行距離算出部16により、ステップS120の処理を行った時点から、ステップS130の処理を行うまでに自車両MCが走行した距離である走行距離Lを算出(図中に示す「速度V検出 仰角θ算出 走行距離L算出」)する。ステップS130において、速度Vを検出し、仰角θ2及び走行距離Lを算出すると、車両制御装置1が行う処理は、ステップS140へ移行する。
ステップS140では、ステップS120で検出した速度VとステップS130で検出した速度Vとの偏差の絶対値(|V−V|)が、予め設定した速度閾値V(例えば、1[km/h])未満であるか否かを判定(図中に示す「|V−V|<V?」)する。
ステップS140において、絶対値|V−V|が速度閾値V未満である(図中に示す「Y」)と判定した場合、車両制御装置1が行う処理は、ステップS150へ移行する。
一方、ステップS140において、絶対値|V−V|が速度閾値V以上である(図中に示す「N」)と判定した場合、車両制御装置1が行う処理は、ステップS120の処理へ移行する。
ステップS150では、認識対象物高さ算出部18が、上記の式(1)及び(2)を用いて、認識対象物高さ(信号機Tの高さ)Hを算出(図中に示す「信号機高さH算出」)する。ステップS150において、認識対象物高さHを算出すると、車両制御装置1が行う処理は、ステップS160へ移行する。
ステップS160では、停止線検出部6が、撮像部4が撮像した画像中から、自車両MCが従うべき停止線SLを検出する。これに加え、ステップ160では、停止線距離算出部20が、上記の式(3)を用いて、停止線距離Lを算出(図中に示す「停止線距離L算出」)する。ステップS160において、停止線距離Lを算出すると、車両制御装置1が行う処理は、ステップS170へ移行する。
ステップS170では、認識対象物側角度算出部12が、現在位置Pにおいて認識対象物側角度θを算出し、上記の式(5)を用いて、認識限界距離Lを算出(図中に示す「認識限界距離L算出」)する。ステップS170において、認識限界距離Lを算出すると、車両制御装置1が行う処理は、ステップS180へ移行する。
ステップS180では、車速制御部26が、ステップS160で算出した停止線距離Lと、ステップS170で算出した認識限界距離Lから、最適停止位置を設定(図中に示す「最適停止位置設定」)する。ステップS180において、最適停止位置を設定すると、車両制御装置1が行う処理は、ステップS190へ移行する。
ステップS190では、信号機点灯状態検出部14が、撮像部4が撮像した画像から、信号機Tの点灯状態(色)を検出し、信号機Tの点灯状態が赤色か否かを判定(図中に示す「赤信号?」)する。
ステップS190において、信号機の点灯状態が赤色である(図中に示す「Y」)と判定した場合、車両制御装置1が行う処理は、ステップS210へ移行する。
一方、ステップS190において、信号機の点灯状態が赤色ではない(青色または黄色)と判定(図中に示す「N」)した場合、車両制御装置1が行う処理は、ステップS200の処理へ移行する。
ステップS200では、走行中の自車両MCがステップS180で設定した最適停止位置を通過したか否かを判定(図中に示す「最適停止位置通過?」)する。
ステップS200において、走行中の自車両MCがステップS180で設定した最適停止位置を通過した(図中に示す「Y」)と判定した場合、車両制御装置1が行う処理は、ステップS260へ移行する。
一方、ステップS200において、走行中の自車両MCがステップS180で設定した最適停止位置を通過していない(図中に示す「N」)と判定した場合、車両制御装置1が行う処理は、ステップS190の処理へ移行する。
ステップS210では、車速制御部26が、ステップS180で設定した最適停止位置に走行中の自車両MCが停止するように、自車両MCの車速を制御(図中に示す「車速制御」)する。ステップS210において、自車両MCの車速を制御すると、車両制御装置1が行う処理は、ステップS220へ移行する。
ステップS220では、自車両MCをステップS180で設定した最適停止位置で停止させた状態で、認識対象物検出部8が、撮像部4が撮像した画像中に、信号機Tが存在しているか否かを判定(図中に示す「信号機検出?」)する。
ステップS220において、撮像部4が撮像した画像中に信号機Tが存在している(図中に示す「Y」)と判定した場合、車両制御装置1が行う処理は、ステップS230へ移行する。
一方、ステップS220において、撮像部4が撮像した画像中に信号機Tが存在していない(図中に示す「N」)と判定した場合、車両制御装置1が行う処理は、ステップS250へ移行する。
ステップS230では、信号機点灯状態検出部14が、撮像部4が撮像した画像から、信号機Tの点灯状態(色)を検出し、信号機Tの点灯状態が青色か否かを判定(図中に示す「青信号?」)する。
ステップS230において、信号機の点灯状態が青色である(図中に示す「Y」)と判定した場合、車両制御装置1が行う処理は、ステップS240へ移行する。
一方、ステップS230において、信号機の点灯状態が青色ではない(赤色)と判定(図中に示す「N」)した場合、車両制御装置1が行う処理は、ステップS230の処理を繰り返す。
ステップS240では、車速制御部26が、停車中の自車両MCを発進させるために車速を増加(加速)させる制御(図中に示す「発進制御」)を行う。ステップS240において、停車中の自車両MCを発進させる制御を行うと、車両制御装置1が行う処理は、ステップS260へ移行する。
ステップS250では、自車両MCが停止した位置では、信号機Tの認識が不可能である内容の音声と、ドライバ自身の操作により、自車両MCを発進させることをドライバに促す内容の音声を、報知部28から車室内へ出力する。これにより、ステップS250では、ドライバに対し、再発進を促すメッセージの報知を行う。ステップS250において、ドライバに対する再発進を促すメッセージの報知を行うと、車両制御装置1が行う処理は、ステップS260へ移行する。
ステップS260では、駆動輪に駆動力を伝達する駆動源(エンジン)が停止しているか否かを判定する。なお、本実施形態では、一例として、駆動源が停止しているか否かの判定を、イグニッション(IGN)スイッチがOFFか否かの判定により行う場合を説明する。したがって、ステップS260では、イグニッションスイッチがOFF状態であるか否かを判定(図中に示す「IGN OFF?」)する。
ステップS260において、イグニッションスイッチがOFF状態である(図中に示す「Y」)と判定した場合、車両制御装置1は処理を終了(END)する。
一方、ステップS260において、イグニッションスイッチがON状態である(図中に示す「N」)と判定した場合、車両制御装置1が行う処理は、ステップS110へ移行する。
(動作)
次に、図1から図5を参照して、本実施形態の車両制御装置1を備える自車両MCが行う動作について説明する。
自車両MCの走行中には、例えば、1[msec]の周期で、停止線距離Lと認識限界距離Lを算出する。
このとき、赤信号となっている信号機Tと停止線SLの位置が近い場合等、自車両MCの停止位置と信号機Tが近い場合には、撮像部4によって信号機Tを撮像することが不可能な状態となる場合がある。
これに対し、本実施形態では、車速制御部26が、停止線距離Lと認識限界距離Lのうち短い距離を選択する。そして、選択した距離と、車速検出部2が検出した車速に応じて、走行中の自車両MCを、最適停止位置に停止させるように、自車両MCの車速を制御する。
したがって、本実施形態の車間距離制御装置1を備えた車両(自車両MC)では、撮像部4によって信号機Tを撮像することが不可能な位置に自車両MCを停止させる可能性を、低減させることが可能となる。
これにより、本実施形態の車間距離制御装置1を備えた車両(自車両MC)では、停車している自車両MCから、撮像部4が信号機を撮像できない、または、ドライバが信号機Tを視認できない状況の発生を、抑制することが可能となる。このため、停車している自車両MCの再発進を、信号機Tの点灯状態に応じて適切に行なうことが可能となる。
なお、上述したように、本実施形態の車両制御装置1の動作で実施する車両制御方法は、認識対象物側角度θ及び停止線距離Lに基づき、撮像中心線CLと認識対象物との間の最短距離である撮像中心線基準オフセット量Loffを算出する。そして、算出した撮像中心線基準オフセット量に基づいて算出した認識限界距離Lと停止線距離Lのうち短い距離を選択し、この選択した距離及び自車両MCの車速に応じて、走行中の自車両MCを停止させるように自車両MCの車速を制御する方法である。
(第一実施形態の効果)
本実施形態の車両制御装置1であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)撮像中心線基準オフセット量算出部22が、認識対象物側角度θ及び停止線距離Lに基づき、撮像中心線CLと信号機Tとの間の最短距離である撮像中心線基準オフセット量Loffを算出する。これに加え、認識限界距離算出部24が、撮像中心線基準オフセット量Loffに基づき、撮像部4が信号機Tを撮像可能な位置のうち停止線SLに最も近い位置と自車両MCの現在位置との距離である認識限界距離Lを算出する。さらに、車速制御部26が、停止線距離L及び認識限界距離Lのうち短い距離を選択し、この選択した距離及び車速検出部2が検出した速度に応じて、走行中の自車両MCを停止させるように自車両MCの速度を制御する。
このため、撮像部4によって信号機Tを撮像することが不可能な位置に自車両MCを停止させる可能性を、低減させることが可能となる。
その結果、停車している自車両MCから、撮像部4が信号機を撮像できない、または、ドライバが信号機Tを視認できない状況の発生を、抑制することが可能となる。これにより、信号機Tの点灯状態の変化を認識することが不可能な状況の発生を抑制することが可能となり、停車中の自車両MCに対し、自動的な再発進を適切に行うことが可能となる。
(2)撮像中心線基準オフセット量算出部22が、車速検出部2が検出した速度の変化量が予め設定した設定速度範囲内である状態で、認識限界距離算出部24が算出した認識対象物側角度θを用いて、撮像中心線基準オフセット量Loffを算出する。
このため、車速が一定の区間において、撮像中心線基準オフセット量Loffを算出することとなり、自車両MCのピッチングの影響を低減した状態で、撮像中心線基準オフセット量Loffを精度良く算出することが可能となる。
その結果、撮像部4が信号機Tを撮像可能な自車両MCの停止位置を、より精度良く算出することが可能となる。
(3)認識対象物高さ算出部18が、信号機Tの路面からの高さである認識対象物高さHを算出する。これに加え、撮像中心線基準オフセット量算出部22が、認識対象物高さ算出部18が算出した認識対象物高さHを用いて、撮像中心線基準オフセット量Loffを算出する。
このため、撮像中心線基準オフセット量Loffの算出に、認識対象物高さHを用いて補正することが可能となる
その結果、自車両MCの上方に存在し、認識しにくい認識対象物に対しても、撮像部4が信号機Tを撮像可能な自車両MCの停止位置を、より精度良く算出することが可能となる。
(4)信号機点灯状態検出部14が、認識対象物検出部8が認識対象物として検出した信号機Tの点灯状態を検出する。これに加え、車速制御部26が、信号機点灯状態検出部14が検出した点灯状態が赤色または黄色のうち少なくとも赤色である場合に、自車両MCの速度を制御する。
その結果、認識対象物として検出した信号機Tの点灯状態を検出し、自車両MCの速度の制御の実行、禁止を決定することが可能となるため、信号機Tの点灯状態に応じた適切な状況で、自車両MCの速度を制御することが可能となる。
(5)本実施形態の車両制御方法では、認識対象物側角度θ及び停止線距離Lに基づき、撮像中心線CLと認識対象物との間の最短距離である撮像中心線基準オフセット量Loffを算出する。そして、算出した撮像中心線基準オフセット量Loffに基づいて算出した認識限界距離Lと停止線距離Lのうち短い距離を選択し、この選択した距離及び自車両MCの車速に応じて、走行中の自車両MCを停止させるように、自車両MCの車速を制御する。
このため、撮像部4によって信号機Tを撮像することが不可能な位置に自車両MCを停止させる可能性を、低減させることが可能となる。
その結果、停車している自車両MCから、撮像部4が信号機を撮像できない、または、ドライバが信号機Tを視認できない状況の発生を、抑制することが可能となる。これにより、信号機Tの点灯状態の変化を認識することが不可能な状況の発生を抑制することが可能となり、停車中の自車両MCに対し、自動的な再発進を適切に行うことが可能となる。
(変形例)
(1)本実施形態では、撮像中心線CLが信号機Tの鉛直下方を通過している場合を説明したが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、図6中に示すように、信号機Tが道路の端に配置されており、撮像中心線CLが、俯瞰で信号機Tから車幅方向に沿った方向で離れた位置を通過している場合に適用することも可能である。なお、図6は、本実施形態の変形例を示す図である。
この場合、撮像中心線基準オフセット量Loffは、例えば、図7中に示す、オフセット量算出用鉛直距離Loffhとオフセット量算出用水平距離Loffwとを用いて、以下の式(6)を用いて算出する。なお、図7は、図6のVII線矢視図である。
また、オフセット量算出用鉛直距離Loffhは、撮像部4から信号機Tまでの鉛直方向への最短距離である。また、オフセット量算出用水平距離Loffwは、撮像部4から信号機Tまでの水平方向への最短距離である。
Figure 2013177098
すなわち、撮像中心線基準オフセット量算出部22が算出する撮像中心線基準オフセット量Loffは、撮像中心線CLと認識対象物との間の鉛直方向への最短距離に限定するものではない。
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態(以下、本実施形態と記載する)について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
図8は、本実施形態の車両制御装置1の概略構成を示す図である。なお、上述した第一実施形態と同様の構成については、その説明を省略する場合がある。また、上述した第一実施形態と同様の構成については、同一の符合を付して説明する。
図8中に示すように、車両制御装置1は、車速検出部2と、撮像部4と、停止線検出部6と、認識対象物検出部8と、停止線側角度算出部10と、認識対象物側角度算出部12を備える。これに加え、車両制御装置1は、停止線距離算出部20と、車両位置検出部34と、地図データ記憶部36と、路面基準オフセット量算出部38と、認識限界距離算出部24と、車速制御部26と、報知部28を備える。
車速検出部2は、上述した第一実施形態と同様の車速信号を、路面基準オフセット量算出部38と、車速制御部26に出力する。
撮像部4は、上述した第一実施形態と同様の画像信号を、停止線検出部6と、認識対象物検出部8に出力する。
停止線検出部6は、上述した第一実施形態と同様の停止線位置信号を、停止線側角度算出部10に出力する。
認識対象物検出部8は、上述した第一実施形態と同様の認識対象物位置信号を、認識対象物側角度算出部12と、報知部28に出力する。
なお、本実施形態では、認識対象物として、路面の上方に設置されている案内板及び情報掲示板のうち少なくとも一方を検出する場合について説明する。
ここで、案内板とは、例えば、交差点等の手前に配置されており、交差点で交差する道路に応じた行き先の地名を記載した板である。また、情報掲示板とは、例えば、渋滞情報や規制情報等を表示する電光掲示板等である。
停止線側角度算出部10は、上述した第一実施形態と同様の停止線側角度信号を、停止線距離算出部20に出力する。
認識対象物側角度算出部12は、上述した第一実施形態と同様の認識対象物側角度信号を、認識限界距離算出部24に出力する。
停止線距離算出部20は、上述した第一実施形態と同様の停止線距離信号を、車速制御部26に出力する。
車両位置検出部34は、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機で形成する。GPS受信機は、例えば、GPS衛星が送信する電波に基づいて、自車両MCの位置(現在の位置)を示す座標を検出する。
また、車両位置検出部34は、GPS受信機で受信した自車両MCの位置情報(現在位置の情報)を含む情報信号(以下、「自車位置信号」と記載する場合がある)を、路面基準オフセット量算出部38に出力する。
地図データ記憶部36は、例えば、ナビゲーション装置が備えるメモリで形成する。なお、ナビゲーション装置は、一般的なカーナビゲーション(Automotive navigation system)を用いて構成する。なお、地図データ記憶部36は、ナビゲーション装置以外が有する構成としてもよい。
また、地図データ記憶部36は、例えば、国内等の予め設定した範囲における、道路種別等の地図データを記憶する。なお、地図データ記憶部36が記憶する地図データは、記憶媒体やデータ通信等を用いて、必要に応じて更新してもよい。
ここで、地図データ記憶部36に記憶させてある地図データには、設定した範囲内に存在する認識対象物の路面に対する俯瞰の位置である認識対象物俯瞰位置と、路面から認識対象物までの高さである認識対象物高さを含む。
また、地図データ記憶部36は、路面基準オフセット量算出部38で行なう処理に応じて、記憶している地図データを含む情報信号(以下、「地図信号」と記載する場合がある)を、路面基準オフセット量算出部38に出力する。
路面基準オフセット量算出部38は、車両位置検出部34から自車位置信号の入力を受け、また、地図データ記憶部36から地図信号の入力を受ける。そして、車両位置検出部34が検出した自車両MCの位置(現在位置)と、地図データ記憶部36が記憶している認識対象物俯瞰位置及び認識対象物高さに基づいて、路面基準オフセット量を算出する。さらに、そして、路面基準オフセット量算出部38は、算出した路面基準オフセット量を含む情報信号(以下、「路面基準オフセット量信号」と記載する場合がある)を、認識限界距離算出部24に出力する。
ここで、路面基準オフセット量は、路面上に設定した点である路面基準点と認識対象物(案内板、情報掲示板)との間の最短距離である。
路面基準オフセット量算出部38が路面基準オフセット量を算出する際には、まず、自車位置信号に基づいて、自車両MCの現在位置を検出する。さらに、地図信号に基づいて、認識対象物の路面からの高さを算出し、この算出した認識対象物の路面からの高さを、路面基準オフセット量と設定する。
認識限界距離算出部24は、認識対象物高さ算出部18から認識対象物高さ信号の入力を受け、また、路面基準オフセット量算出部38から路面基準オフセット量信号の入力を受ける。また、認識限界距離算出部24は、上述した第一実施形態と同様、最大撮像角度θUmaxと最大視認角度を記憶する。なお、上述した第一実施形態と同様、認識限界距離算出部24は、最大撮像角度θUmaxと最大視認角度のうち少なくとも一方を記憶する構成としてもよい。
そして、認識限界距離算出部24は、路面基準オフセット量と、最大撮像角度及び最大視認角度のうち少なくとも一方と、認識対象物側角度算出部12が算出した認識対象物側角度に基づき、認識限界距離を算出する。
認識限界距離を算出した認識限界距離算出部24は、上述した第一実施形態と同様の認識限界距離信号を、車速制御部26に出力する。
認識限界距離算出部24が認識限界距離を算出する際には、例えば、まず、車両位置検出部34から入力を受けた自車位置信号に基づき、自車両MCの現在位置を検出する。そして、検出した現在位置において認識対象物側角度算出部12が算出した認識対象物側角度を取得する。
そして、認識限界距離算出部24は、上述した第一実施形態と同様、上記の式(5)を用いて、認識限界距離を算出する。
車速制御部26は、車速検出部2から車速信号の入力を、停止線距離算出部20から停止線距離信号の入力を、認識限界距離算出部24から認識限界距離信号の入力を、それぞれ受ける。
そして、車速制御部26は、上述した第一実施形態と同様の処理を行い、走行中の自車両MCを停止させるように、自車両MCの車速を制御する。
また、車速制御部26は、駆動力指令信号及び制動力指令信号を出力すると、上述した第一実施形態と同様の制御実施信号を、報知部28に出力する。
報知部28は、認識対象物検出部8から認識対象物位置信号の入力を受ける。さらに、報知部28は、車速制御部26が駆動力指令信号及び制動力指令信号を出力した場合、車速制御部26から制御実施信号の入力を受ける。
そして、報知部28は、入力を受けた情報信号に基づき、自車両MCの運転者に対し、モニタに表示する映像情報とスピーカから出力する音声情報のうち、少なくとも一方の情報を呈示する。
なお、本実施形態の報知部28は、認識対象物検出部8からの認識対象物位置信号の入力が中断している場合に、撮像部4で信号機Tを検出できない状況であるとして、再発進を促すメッセージを出力する。
(車両制御装置1が行う処理)
以下、図2から図4と、図8を参照しつつ、図9を用いて、車両制御装置1が行う処理の一例について、詳細に説明する。
図9は、車両制御装置1が行う処理を示すフローチャートである。
図9中に示すように、車両制御装置1が処理を開始(START)すると、まず、ステップS310において、撮像部4が撮像した自車両MCの車両前後方向前方の画像を含む画像信号を取得する。そして、認識対象物検出部8が、撮像部4が撮像した画像から認識対象物(案内板、情報掲示板)を検出したか否かを判定(図中に示す「案内板検出?」)する。
ステップS310において、撮像部4が撮像した画像から案内板を検出した(図中に示す「Y」)と判定した場合、車両制御装置1が行う処理は、ステップS320へ移行する。
一方、ステップS310において、撮像部4が撮像した画像から案内板を検出していない(図中に示す「N」)と判定した場合、車両制御装置1は、ステップS310の処理を繰り返す。
ステップS320では、車両位置検出部34により自車両MCの位置(現在位置)を検出(図中に示す「現在位置検出」)する。ステップS320において、自車両MCの位置を検出すると、車両制御装置1が行う処理は、ステップS330へ移行する。
ステップS330では、ステップS320で検出した自車両MCの現在位置と、地図データ記憶部36が記憶している認識対象物俯瞰位置及び認識対象物高さに基づき、ステップS310で検出した案内板の路面からの高さを算出する。これにより、ステップS330では、路面基準オフセット量として、案内板の路面からの高さを算出(図中に示す「案内板高さ算出」)する。ステップS330において、路面基準オフセット量を算出すると、車両制御装置1が行う処理は、ステップS340へ移行する。
ステップS340では、上記の式(5)を用いて、案内板を認識対象とした認識限界距離を算出(図中に示す「案内板認識限界距離算出」)する。ステップS340において、案内板を認識対象とした認識限界距離を算出すると、車両制御装置1が行う処理は、ステップS350へ移行する。
ステップS350では、車速検出部2により自車両MCの速度を検出する(図中に示す「速度V検出」)する。ステップS350において、速度を検出すると、車両制御装置1が行う処理は、ステップS360へ移行する。
ステップS360では、ステップS350で検出した速度Vが、予め設定した視認参照速度Vを超えているか否かを判定(図中に示す「V>V?」)する。
なお、視認参照速度Vは、例えば、自車両MCが走行している道路に応じて設定する。具体的には、自車両MCが走行している道路一般道であれば、40[km/h]程度に設定し、自車両MCが走行している道路が高速道路であれば、80[km/h]程度に設定する
ステップS360において、ステップS350で検出した速度Vが視認参照速度Vを超えている(図中に示す「Y」)と判定した場合、車両制御装置1が行う処理は、ステップS370へ移行する。
一方、ステップS360において、ステップS350で検出した速度Vが視認参照速度V以下である(図中に示す「N」)と判定した場合、車両制御装置1が行う処理は、ステップS380の処理へ移行する。
ステップS370では、車速制御部26が、案内板を認識対象とした最適停止位置に走行中の自車両MCが到達するまでに、車速検出部2が検出する車速Vが視認参照速度V以下となるように、自車両MCの車速を制御(図中に示す「車速制御」)する。ステップS370において、自車両MCの車速を制御すると、車両制御装置1が行う処理は、ステップS380へ移行する。
ステップS380では、イグニッションスイッチがOFF状態であるか否かを判定(図中に示す「IGN OFF?」)する。
ステップS380において、イグニッションスイッチがOFF状態である(図中に示す「Y」)と判定した場合、車両制御装置1は処理を終了(END)する。
一方、ステップS380において、イグニッションスイッチがON状態である(図中に示す「N」)と判定した場合、車両制御装置1が行う処理は、ステップS310へ移行する。
(動作)
次に、図2から図4、図8及び図9を参照して、本実施形態の車両制御装置1を備える自車両MCが行う動作について説明する。
自車両MCの走行中には、例えば、1[msec]の周期で、停止線距離Lと案内板を認識対象とした認識限界距離を算出する。
このとき、赤信号となっている案内板と自車両MCの停止位置が近い場合には、撮像部4によって案内板を認識することや、ドライバが案内板を視認することが不可能な状態となる場合がある。
これに対し、本実施形態では、車速制御部26が、停止線距離Lと案内板を認識対象とした認識限界距離のうち短い距離を選択する。そして、選択した距離と、車速検出部2が検出した車速に応じて、走行中の自車両MCを、最適停止位置に停止させるように、自車両MCの車速を制御する。
したがって、本実施形態の車間距離制御装置1を備えた車両(自車両MC)では、撮像部4によって案内板を認識することや、ドライバが案内板を視認することが不可能な位置に自車両MCを停止させる可能性を、低減させることが可能となる。
これにより、本実施形態の車間距離制御装置1を備えた車両(自車両MC)では、停車している自車両MCから、撮像部4が案内板を撮像できない、または、ドライバが案内板Tを視認できない状況の発生を、抑制することが可能となる。このため、停車している自車両MCの再発進を、信号機Tの点灯状態に応じて適切に行なうことが可能となる。
なお、上述したように、本実施形態の車両制御装置1の動作で実施する車両制御方法は、自車両MCの位置と、認識対象物俯瞰位置及び認識対象物高さに基づき、路面基準点と認識対象物との間の最短距離である路面基準オフセット量を算出する。そして、算出した路面基準オフセット量に基づいて算出した認識限界距離と停止線距離Lのうち短い距離を選択し、この選択した距離及び自車両MCの車速に応じて、走行中の自車両MCを停止させるように自車両MCの車速を制御する方法である。
(第二実施形態の効果)
本実施形態の車両制御装置1であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)路面基準オフセット量算出部38が、自車両MCの位置と、地図データ記憶部36が記憶している認識対象物俯瞰位置及び認識対象物高さに基づき、路面基準点と認識対象物との間の最短距離である路面基準オフセット量を算出する。これに加え、認識限界距離算出部24が、路面基準オフセット量に基づき、撮像部4が案内板を撮像可能な位置と自車両MCの現在位置との距離である、案内板を認識対象とした認識限界距離を算出する。さらに、車速制御部26が、停止線距離L及び認識限界距離のうち短い距離を選択し、この選択した距離及び車速検出部2が検出した速度に応じて、走行中の自車両MCを停止させるように自車両MCの速度を制御する。
このため、撮像部4によって案内板を認識することや、ドライバが案内板を視認することが不可能な位置に自車両MCを停止させる可能性を、低減させることが可能となる。
その結果、停車している自車両MCから、撮像部4が案内板を撮像できない、または、ドライバが案内板Tを視認できない状況の発生を、抑制することが可能となる。
(2)路面基準オフセット量算出部38が、自車両MCの位置と、地図データ記憶部36が記憶している認識対象物俯瞰位置及び認識対象物高さに基づき、路面基準点と認識対象物との間の最短距離である路面基準オフセット量を算出する。
その結果、自車両MCの走行する道路が悪条件な道路であっても、撮像部4によって案内板を認識することや、ドライバが案内板を視認することが容易な自車両MCの停止位置を、より精度良く算出することが可能となる。
なお、悪条件な道路とは、例えば、自車両MCの走行する道路が、路面の凸凹が大きい道路や、路面の勾配が大きい道路、また、湾曲度合いの大きい道路である。
(3)認識対象物検出部8が、認識対象物として、路面の上方に設置されている案内板及び情報掲示板のうち少なくとも一方を検出する。
その結果、自車両MCのドライバが、案内板等の内容を認識しやすい位置に、自車両MCの停止位置を設定することが可能となる。
(4)本実施形態の車両制御方法では、自車両MCの位置と、記憶している認識対象物俯瞰位置及び認識対象物高さに基づき、路面基準点と認識対象物との間の最短距離である路面基準オフセット量を算出する。そして、路面基準オフセット量に基づき、撮像部4が案内板を撮像可能な位置と自車両MCの現在位置との距離である、案内板を認識対象とした認識限界距離を算出する。さらに、停止線距離L及び認識限界距離のうち短い距離を選択し、この選択した距離及び自車両MCの速度に応じて、走行中の自車両MCを停止させるように自車両MCの速度を制御する。
このため、撮像部4によって案内板を認識することや、ドライバが案内板を視認することが不可能な位置に自車両MCを停止させる可能性を、低減させることが可能となる。
その結果、停車している自車両MCから、撮像部4が案内板を撮像できない、または、ドライバが案内板Tを視認できない状況の発生を、抑制することが可能となる。
1 車両制御装置
2 車速検出部
4 撮像部
6 停止線検出部
8 認識対象物検出部
10 停止線側角度算出部
12 認識対象物側角度算出部
14 信号機点灯状態検出部
16 走行距離算出部
18 認識対象物高さ算出部
20 停止線距離算出部
22 撮像中心線基準オフセット量算出部
24 認識限界距離算出部
26 車速制御部
28 報知部
30 パワートレーンコントローラ
32 ブレーキコントローラ
34 車両位置検出部
36 地図データ記憶部
38 路面基準オフセット量算出部
SL 停止線
第一位置
第二位置
現在位置
撮像部が認識対象物を撮像可能な位置のうち停止線に最も近い位置
θ、θ、θ 認識対象物側角度
θ 停止線側角度
MC 自車両
T 信号機
CL 撮像中心線
自車両の先端と撮像部との車両前後方向に沿った距離
走行距離
停止線距離
認識限界距離
off 撮像中心線基準オフセット量
offh オフセット量算出用鉛直距離
offw オフセット量算出用水平距離
撮像中心線と認識対象物との鉛直方向の最短距離
撮像中心線と路面との鉛直方向の最短距離
H 信号機の路面からの高さ
θUmax 最大撮像角度

Claims (8)

  1. 撮像中心線を水平方向且つ自車両の車両前後方向前方に向けて、前記自車両の車両前後方向前方の画像を撮像する撮像部と、
    前記撮像部が撮像した画像に基づき、前記自車両が走行する路面上の停止線を検出する停止線検出部と、
    前記撮像中心線を基準とした前記停止線検出部が検出した停止線への角度である停止線側角度を算出する停止線側角度算出部と、
    前記撮像部が撮像した画像に基づき、前記自車両を停止させるための認識対象である認識対象物を検出する認識対象物検出部と、
    前記撮像中心線を基準とした前記認識対象物検出部が検出した認識対象物への角度である認識対象物側角度を算出する認識対象物側角度算出部と、
    前記自車両の速度を検出する車速検出部と、
    前記停止線側角度算出部が算出した停止線側角度に基づき、前記自車両から前記停止線までの距離である停止線距離を算出する停止線距離算出部と、
    前記認識対象物側角度算出部が算出した認識対象物側角度及び前記停止線距離算出部が算出した停止線距離に基づき、前記撮像中心線と前記認識対象物との間の最短距離である撮像中心線基準オフセット量を算出する撮像中心線基準オフセット量算出部と、
    前記撮像中心線基準オフセット量算出部が算出した撮像中心線基準オフセット量と、前記撮像部が前記撮像中心線を基準として前記自車両の車両前後方向前方を撮像可能な角度の最大値である最大撮像角度、及び前記自車両のドライバが自車両の車両前後方向前方を視認可能な角度の最大値である最大視認角度のうち少なくとも一方と、前記認識対象物側角度算出部が算出した認識対象物側角度と、に基づき、前記撮像部が前記認識対象物を撮像可能な位置のうち前記停止線に最も近い位置と前記自車両の現在位置との距離である認識限界距離を算出する認識限界距離算出部と、
    前記停止線距離算出部が算出した停止線距離及び前記認識限界距離算出部が算出した認識限界距離のうち短い距離を選択し、当該選択した距離及び前記車速検出部が検出した速度に応じて走行中の前記自車両を停止させるように自車両の速度を制御する車速制御部と、を備えることを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記撮像中心線基準オフセット量算出部は、前記車速検出部が検出した速度の変化量が予め設定した設定速度範囲内である状態で前記認識限界距離算出部が算出した認識対象物側角度を用いて、前記撮像中心線基準オフセット量を算出することを特徴とする請求項1に記載した車両制御装置。
  3. 前記認識対象物の前記路面からの高さである認識対象物高さを算出する認識対象物高さ算出部を備え、
    前記撮像中心線基準オフセット量算出部は、前記認識対象物高さ算出部が算出した認識対象物高さを用いて前記撮像中心線基準オフセット量を算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載した車両制御装置。
  4. 撮像中心線を水平方向且つ自車両の車両前後方向前方に向けて、前記自車両の車両前後方向前方の画像を撮像する撮像部と、
    前記撮像部が撮像した画像に基づき、前記自車両が走行する路面上の停止線を検出する停止線検出部と、
    前記撮像中心線を基準とした前記停止線検出部が検出した停止線への角度である停止線側角度を算出する停止線側角度算出部と、
    前記撮像部が撮像した画像に基づき、前記自車両を停止させるための認識対象である認識対象物を検出する認識対象物検出部と、
    前記撮像中心線を基準とした前記認識対象物検出部が検出した認識対象物への角度である認識対象物側角度を算出する認識対象物側角度算出部と、
    前記自車両の速度を検出する車速検出部と、
    前記停止線側角度算出部が算出した停止線側角度に基づき、前記自車両から前記停止線までの距離である停止線距離を算出する停止線距離算出部と、
    前記自車両の位置を検出する車両位置検出部と、
    少なくとも前記認識対象物の前記路面に対する俯瞰の位置である認識対象物俯瞰位置、及び前記路面から前記認識対象物までの高さである認識対象物高さを記憶している地図データ記憶部と、
    前記車両位置検出部が検出した自車両の位置と、前記地図データ記憶部が記憶している前記認識対象物俯瞰位置及び前記認識対象物高さに基づき、前記路面上に予め設定した点である路面基準点と前記認識対象物との間の最短距離である路面基準オフセット量を算出する路面基準オフセット量算出部と、
    前記路面基準オフセット量算出部が算出した路面基準オフセット量と、前記撮像部が前記撮像中心線を基準として前記自車両の車両前後方向前方を撮像可能な角度の最大値である最大撮像角度、及び前記自車両のドライバが自車両の車両前後方向前方を視認可能な角度の最大値である最大視認角度のうち少なくとも一方と、前記認識限界距離算出部が算出した認識対象物側角度と、に基づき、前記撮像部が前記認識対象物を撮像可能な位置のうち前記停止線に最も近い位置と前記自車両の現在位置との距離である認識限界距離を算出する認識限界距離算出部と、
    前記停止線距離算出部が算出した停止線距離及び前記認識限界距離算出部が算出した認識限界距離のうち短い距離を選択し、当該選択した距離及び前記車速検出部が検出した速度に応じて走行中の前記自車両を停止させるように自車両の速度を制御する車速制御部と、を備えることを特徴とする車両制御装置。
  5. 前記認識対象物検出部が認識対象物として検出した信号機の点灯状態を検出する信号機点灯状態検出部を備え、
    前記車速制御部は、前記信号機点灯状態検出部が検出した点灯状態が赤色または黄色のうち少なくとも赤色である場合に、前記速度の制御を行なうことを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載した車両制御装置。
  6. 前記認識対象物検出部は、前記認識対象物として前記路面の上方に設置されている案内板及び情報掲示板のうち少なくとも一方を検出することを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載した車両制御装置。
  7. 撮像中心線を水平方向且つ自車両の車両前後方向前方に向けて、前記自車両の車両前後方向前方の画像を撮像し、
    前記撮像した画像に基づき、前記自車両が走行する路面上の停止線及び自車両を停止させるための認識対象である認識対象物を検出し、
    前記撮像中心線を基準とした前記検出した停止線への角度である停止線側角度を算出し、
    前記撮像中心線を基準とした前記検出した認識対象物への角度である認識対象物側角度を算出し、
    前記自車両の速度を検出し、
    前記算出した停止線側角度に基づき、前記自車両から前記停止線までの距離である停止線距離を算出し、
    前記算出した認識対象物側角度及び前記算出した停止線距離に基づき、前記撮像中心線と前記認識対象物との間の最短距離である撮像中心線基準オフセット量を算出し、
    前記算出した撮像中心線基準オフセット量と、前記撮像中心線を基準として前記自車両の車両前後方向前方を撮像可能な角度の最大値である最大撮像角度、及び前記自車両のドライバが自車両の車両前後方向前方を視認可能な角度の最大値である最大視認角度のうち少なくとも一方と、前記算出した認識対象物側角度と、に基づき、前記認識対象物を撮像可能な位置のうち前記停止線に最も近い位置と前記自車両の現在位置との距離である認識限界距離を算出し、
    前記算出した停止線距離及び前記算出した認識限界距離のうち短い距離を選択し、当該選択した距離及び前記検出した速度に応じて走行中の前記自車両を停止させるように自車両の速度を制御することを特徴とする車両制御方法。
  8. 撮像中心線を水平方向且つ自車両の車両前後方向前方に向けて、前記自車両の車両前後方向前方の画像を撮像し、
    前記撮像した画像に基づき、前記自車両が走行する路面上の停止線及び自車両を停止させるための認識対象である認識対象物を検出し、
    前記撮像中心線を基準とした前記検出した停止線への角度である停止線側角度を算出し、
    前記撮像中心線を基準とした前記検出した認識対象物への角度である認識対象物側角度を算出し、
    前記自車両の速度及び位置を検出し、
    前記算出した停止線側角度に基づき、前記自車両から前記停止線までの距離である停止線距離を算出し、
    少なくとも前記認識対象物の前記路面に対する俯瞰の位置である認識対象物俯瞰位置、及び前記路面から前記認識対象物までの高さである認識対象物高さを記憶し、
    前記検出した自車両の位置と、前記記憶している前記認識対象物俯瞰位置及び前記認識対象物高さに基づき、前記路面上に予め設定した点である路面基準点と前記認識対象物との間の最短距離である路面基準オフセット量を算出し、
    前記算出した路面基準オフセット量と、前記撮像中心線を基準として前記自車両の車両前後方向前方を撮像可能な角度の最大値である最大撮像角度、及び前記自車両のドライバが自車両の車両前後方向前方を視認可能な角度の最大値である最大視認角度のうち少なくとも一方と、前記算出した認識対象物側角度と、に基づき、前記認識対象物を撮像可能な位置のうち前記停止線に最も近い位置と前記自車両の現在位置との距離である認識限界距離を算出し、
    前記算出した停止線距離及び前記算出した認識限界距離のうち短い距離を選択し、当該選択した距離及び前記検出した速度に応じて走行中の前記自車両を停止させるように自車両の速度を制御することを特徴とする車両制御方法。
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