JP2013176933A - 液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加湿空気が吐出空間に供給されているときにキャップ機構がキャッピング状態からアンキャッピング状態にされたとしても効率よく液体吐出ヘッドのメンテナンスを行う。
【解決手段】プリンタのコントローラは、加湿ポンプの駆動により加湿空気が吐出空間に供給されているときにキャップ機構がキャッピング状態からアンキャッピング状態とされた後にキャッピング状態に戻された場合において、第1アンキャップ時間が第1所定時間未満のとき(S14:NO)、加湿ポンプを駆動させ(S15)、加湿空気を吐出空間に移動させる一方、第1アンキャップ時間が第1所定時間以上のとき(S14:YES)、複数の吐出口から液体を排出させる液体排出動作が行われるように各部を制御する(S16)。
【選択図】図12

Description

本発明は、インク等の液体を吐出する液体吐出装置に関する。
特許文献1には、インクジェット記録装置において、ノズルとキャップとで形成される閉空間にミストを供給するという、吐出口内の液体の状態を回復又は維持するためのメンテナンスに係る技術が開示されている。特許文献1では、閉空間にミストを一定時間だけ供給することが提案されている。
特開2008−207514号公報(図1、段落0024)
ところで、加湿空気(ミスト)が吐出空間(閉空間)に供給されているときに、ユーザが液体吐出装置を動かすことにより、吐出空間が外部に対して開放されてしまうことが考えられる。この場合において、特許文献1によれば、その後、液体吐出ヘッドとキャップ機構とにより閉鎖した吐出空間を形成して、再び一定時間だけ加湿空気を吐出空間に供給することが推定される。しかしながら、吐出空間が外部空間に対して開放された時間によらず同じ条件で加湿を行うと、吐出口内の液体の状態を回復又は維持するのに時間がかかる等、メンテナンス効率が悪くなる場合がある。
本発明の目的は、加湿空気が吐出空間に供給されているときにキャップ機構がキャッピング状態からアンキャッピング状態にされたとしても効率よく液体吐出ヘッドのメンテナンスを行うことができる、液体吐出装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の第1観点によると、液体を吐出させるための複数の吐出口が形成された吐出面を有する液体吐出ヘッドと、前記吐出面と対向する吐出空間を前記吐出空間の周囲の空間に対して閉鎖するキャッピング状態と前記吐出空間を前記吐出空間の周囲の空間に対して開放するアンキャッピング状態とを取り得るキャップ機構と、前記液体吐出ヘッド内の液体を前記複数の吐出口から排出させるための排出手段と、前記キャップ機構が前記キャッピング状態にあるときに前記吐出空間と連通すると共に前記吐出空間に流入する空気が流れる流入路と、前記キャップ機構が前記キャッピング状態にあるときに前記吐出空間と連通すると共に前記吐出空間から流出する空気が流れる流出路と、前記流入路を流れる空気を加湿する加湿機構と、前記流入路内の空気を前記吐出空間に移動させる送風機構と、前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態に変化する第1変化と前記アンキャッピング状態から前記キャッピング状態に変化する第2変化とを検出する検出手段と、前記検出手段による検出結果に基づいて、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されているときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた時点からその後に前記キャップ機構が前記アンキャッピング状態から前記キャッピング状態に戻された時点までの第1アンキャップ時間を算出する第1算出手段と、前記液体吐出ヘッド、前記キャップ機構、前記排出手段、及び前記送風機構を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されているときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた後に前記キャッピング状態に戻された場合において、前記第1アンキャップ時間が第1所定時間未満のとき、前記加湿機構により加湿された空気を前記吐出空間に移動させるように、前記送風機構を制御し、前記第1アンキャップ時間が前記第1所定時間以上のとき、前記複数の吐出口から液体を排出させるように前記排出手段を制御することを特徴とする、液体吐出装置が提供される。
本発明の第2観点によると、液体を吐出させるための複数の吐出口が形成された吐出面を有する液体吐出ヘッドと、前記吐出面と対向する吐出空間を前記吐出空間の周囲の空間に対して閉鎖するキャッピング状態と前記吐出空間を前記吐出空間の周囲の空間に対して開放するアンキャッピング状態とを取り得るキャップ機構と、前記液体吐出ヘッド内の液体を前記複数の吐出口から排出させるための排出手段と、前記キャップ機構が前記キャッピング状態にあるときに前記吐出空間と連通すると共に前記吐出空間に流入する空気が流れる流入路と、前記キャップ機構が前記キャッピング状態にあるときに前記吐出空間と連通すると共に前記吐出空間から流出する空気が流れる流出路と、前記流入路を流れる空気を加湿する加湿機構と、前記流入路内の空気を前記吐出空間に移動させる送風機構と、前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態に変化する第1変化と前記アンキャッピング状態から前記キャッピング状態に変化する第2変化とを検出する検出手段と、計時手段と、前記液体吐出ヘッド、前記キャップ機構、前記排出手段、前記送風機構、及び前記計時手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記加湿機構により加湿された空気を前記送風機構により前記吐出空間に移動させる場合は、事前に前記キャッピング状態となるように前記キャップ機構を制御し、前記送風機構による空気の移動を開始させた後、前記キャップ機構が前記制御手段に制御されていないときに前記検出手段により前記第1変化が検出された場合は、その検出された時点から前記検出手段により前記第2変化が検出される時点までの第1アンキャップ時間を、前記計時手段により計時させ、前記計時手段により計時された前記第1アンキャップ時間が第1所定時間以上の場合は、液体を前記複数の吐出口から排出させるように前記排出手段を制御することを特徴とする、液体吐出装置が提供される。
上記第1及び第2観点の構成は、第1アンキャップ時間に応じて吐出口内の液体の状態(粘度等)が異なることに着眼して考案されたものである。即ち、第1アンキャップ時間が比較的長い場合は、吐出口内の液体の状態が悪化していてその状態を回復又は維持するのに加湿空気の供給のみでは時間がかかってしまうと推定されるため、吐出口から液体を排出させる。これにより、加湿空気が吐出空間に供給されているときにキャップ機構がキャッピング状態からアンキャッピング状態にされたとしても効率よく液体吐出ヘッドのメンテナンスを行うことができる。
前記制御手段は、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されているときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた後に前記キャッピング状態に戻された場合において、前記第1アンキャップ時間が前記第1所定時間未満のとき、前記加湿機構により加湿された空気を前記吐出空間に移動させるように前記送風機構を制御する前及び後の少なくともいずれかに、前記第1アンキャップ時間に基づいて決定された量の液体を前記複数の吐出口から排出させるように前記排出手段を制御してよい。この構成によれば、吐出口内の液体の状態により適したメンテナンスを行うことができ、吐出口内の液体の状態をより確実に回復又は維持することができる。
本発明の液体吐出装置は、前記吐出空間の温度及び湿度の少なくともいずれかを検知するセンサをさらに備え、前記制御手段は、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されているときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた後に前記キャッピング状態に戻された場合において、前記第1アンキャップ時間が前記第1所定時間未満のとき、前記加湿機構により加湿された空気を前記吐出空間に移動させるように前記送風機構を制御する前及び後の少なくともいずれかに、前記第1アンキャップ時間及び前記センサによる検知結果に基づいて決定された量の液体を前記複数の吐出口から排出させるように前記排出手段を制御してよい。この構成によれば、吐出口内の液体の状態により一層適したメンテナンスを行うことができ、吐出口内の液体の状態をより一層確実に回復又は維持することができる。
前記制御手段は、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されているときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた後に前記キャッピング状態に戻された場合において、前記第1アンキャップ時間が前記第1所定時間未満のとき、前記第1アンキャップ時間に基づいて決定された時間、前記加湿機構により加湿された空気を前記吐出空間に移動させるように前記送風機構を制御してよい。この構成によれば、吐出口内の液体の状態により適したメンテナンスを行うことができ、吐出口内の液体の状態をより確実に回復又は維持することができる。
本発明の液体吐出装置は、前記吐出空間の温度及び湿度の少なくともいずれかを検知するセンサをさらに備え、前記制御手段は、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されているときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた後に前記キャッピング状態に戻された場合において、前記第1アンキャップ時間が前記第1所定時間未満のとき、前記第1アンキャップ時間及び前記センサによる検知結果に基づいて決定された時間、前記加湿機構により加湿された空気を前記吐出空間に移動させるように前記送風機構を制御してよい。この構成によれば、吐出口内の液体の状態により一層適したメンテナンスを行うことができ、吐出口内の液体の状態をより一層確実に回復又は維持することができる。
本発明の液体吐出装置は、前記検出手段による検出結果に基づいて、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されていないときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた時点からその後に前記キャップ機構が前記アンキャッピング状態から前記キャッピング状態に戻された時点までの第2アンキャップ時間を算出する第2算出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されていないときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた後に前記キャッピング状態に戻された場合において、前記第2アンキャップ時間が第2所定時間未満のとき、前記加湿機構により加湿された空気を前記吐出空間に移動させるように、前記送風機構を制御し、前記第2アンキャップ時間が前記第2所定時間以上且つ第3所定時間未満のとき、記録データとは異なるフラッシングデータに基づいて前記複数の吐出口から液体を排出させるフラッシングが行われるように前記排出手段を制御し、前記第2アンキャップ時間が前記第3所定時間以上のとき、前記液体吐出ヘッド内の液体に圧力を付与することにより前記複数の吐出口から液体を排出させるパージが行われるように前記排出手段を制御してよい。この構成によれば、加湿空気が吐出空間に供給されていないときにキャップ機構がキャッピング状態からアンキャッピング状態とされたとしても、吐出口内の液体の状態に適したメンテナンスを行うことができ、吐出口内の液体の状態を確実に回復又は維持することができる。
前記制御手段は、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されているときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた後に前記キャッピング状態に戻された場合において、前記第1アンキャップ時間が前記第1所定時間以上のとき、前記複数の吐出口から液体を排出させるように前記排出手段を制御した後、前記送風機構の駆動モードを、通常モードから前記通常モードの動作よりも電力消費が抑制される省電力モードに切り換えてよい。この構成によれば、効率よくメンテナンスを行うと共に、省電力化をも実現することができる。
本発明の液体吐出装置は、前記吐出面と対向する対向面を有する対向部材と、前記対向部材を保持する第1筐体と、前記液体吐出ヘッドを保持し、前記第1筐体に対して移動可能であり、前記第1筐体に近接した近接位置と前記近接位置のときよりも前記第1筐体から離隔した離隔位置とを取り得る第2筐体と、を備え、前記液体吐出ヘッドに、先端が前記対向面に当接することによって前記対向面と前記吐出面との間に閉鎖された前記吐出空間を形成する突出部が設けられており、前記突出部及び前記対向部材が前記キャップ機構を構成し、前記第2筐体が前記近接位置にあるとき前記キャップ機構が前記キャッピング状態を取ることができ、前記第2筐体が前記離隔位置にあるとき前記キャップ機構が前記アンキャッピング状態を取り、前記第2筐体は、前記送風機構の駆動の有無に関わらず、前記第1筐体に対して移動可能に構成されてよい。この構成によれば、送風機構の駆動中(即ち、加湿空気が吐出空間に供給されているとき)でも第2筐体の位置がロックされておらず、第2筐体を近接位置から離隔位置に移動させて適宜の処理(吐出面の手動によるメンテナンス等)を行うことができることから、ユーザの利便性が向上する。この場合、送風機構の駆動中にキャップ機構がキャッピング状態からアンキャッピング状態とされることになるが、本発明によればこのような場合にも効率よくメンテナンスを行うことができる。
前記対向面は、前記複数の吐出口から吐出された液体によって画像が記録される記録媒体を支持する支持面であってよい。この構成によれば、送風機構の駆動中でも、第2筐体を近接位置から離隔位置に移動させて、記録媒体の詰まりを解消するジャム処理を行うことができる。
前記制御手段は、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されているときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた後に前記キャッピング状態に戻されるまでの期間、前記送風機構の駆動を停止させてよい。この構成によれば、上記期間は送風機構を駆動させても加湿効果があまり得られないため、送風機構の駆動を停止させることで、省電力化が実現される。
本発明によると、第1アンキャップ時間を考慮し、加湿空気が吐出空間に供給されているときにキャップ機構がキャッピング状態からアンキャッピング状態にされたとしても効率よく液体吐出ヘッドのメンテナンスを行うことができる。
本発明の第1実施形態に係るインクジェット式プリンタを示す外観斜視図である。 プリンタの内部を示す概略側面図である。 ロック機構を示す正面図であり、(a)はロック機構による上筐体の移動規制がなされている状態、(b)はロック機構による上筐体の移動規制が解除された状態を示す。 ヘッドの流路ユニット及びアクチュエータユニットを示す平面図である。 図4の一点鎖線で囲まれた領域Vを示す拡大図である。 図5のVI−VI線に沿った部分断面図である。 キャップ機構及び支持機構の動作を説明するための説明図である。 (a)はパージ、(b),(c)はワイピングを説明するための説明図である。 加湿動作を説明するための説明図である。 プリンタの電気的構成を示すブロック図である。 コントローラが実行する加湿動作に係る制御を示すフロー図である。 図11の中断処理に係る制御を示すフロー図である。 コントローラが実行する加湿動作停止中の制御を示すフロー図である。 本発明の第2実施形態に係るインクジェット式プリンタの内部を示す概略側面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1及び図2を参照し、本発明の第1実施形態に係るインクジェット式プリンタ1の全体構成について説明する。
プリンタ1は、共に直方体形状で且つサイズが略等しい上筐体1a及び下筐体1bを有する。上筐体1aは下面が開口し、下筐体1bは上面が開口している。上筐体1aが下筐体1b上に重なり、互いの開口面を封止することで、プリンタ1内部の空間が画定される(図2参照)。
上筐体1aの天板上部には、排紙部31が設けられている。筐体1a,1bにより画定される空間には、給紙ユニット1cから排紙部31に向けて、図2に示す太矢印に沿って、用紙Pが搬送される搬送経路が形成されている。
上筐体1aは、その下端の一辺であるヒンジ部1hを中心として、下筐体1bに対して回動可能である。当該回動によって、上筐体1aは、下筐体1bに近接した近接位置(図2)と、近接位置のときよりも下筐体1bから離隔した離隔位置(図1)とを取り得る。上筐体1aは、水平面に対して所定角度(例えば略29°)まで開くことができ且つこれ以上開かないようにストッパ等で規制される。上筐体1aが離隔位置にあるとき、搬送経路の一部が露出され、上筐体1aと下筐体1bとの間にユーザの作業空間が確保される。ユーザは、当該作業空間を利用して、ヘッド10a,10bの汚れ除去、ジャム処理(搬送経路における用紙Pの詰まりを解消する作業)等を手動で行うことができる。
上筐体1aの正面(図1の紙面左手前側の面)には、カートリッジ2及びロック機構70が設けられている。カートリッジ2は、前処理液を収容する前処理液収容部、ブラックインクを収容するインク収容部、加湿液を収容する加湿液収容部、及び、これら3つの収容部を収容する筐体を含む。前処理液は、インク中の顔料色素を凝集させることにより、インクの滲みや裏抜けを防止する機能、インクの発色性や速乾性を向上させる機能等を有する液体である。前処理液は、カチオン系高分子やマグネシウム塩等の多価金属塩を含有してよい。加湿液は、純水、防腐剤を添加した水等であってよい。前処理液収容部、インク収容部、及び加湿液収容部はそれぞれ、チューブ等を介して、ヘッド10a、ヘッド10b、及びタンク51(図9参照)と連通している。各収容部内の液体は、コントローラ1pによる制御の下、適時、ポンプ2Pa,2Pb,2Pc(図10参照)の駆動により、ヘッド10a,10b及びタンク51のそれぞれに供給される。ロック機構70は、近接位置にある上筐体1aの移動を規制する。下筐体1bの正面には、上筐体1aの正面を覆う開閉可能な蓋1dが設けられている。蓋1dを開放することによってロック機構70が露出される。ロック機構70の詳細については後述する。
上筐体1aは、ヘッド10a,10b、コントローラ1p、搬送ユニット20の一部(図2参照)等を保持している。下筐体1bは、対向部材42、搬送ユニット20の残りの一部、給紙ユニット1c、ヘッド10a,10b毎に設けられたワイパユニット36(図8参照)、加湿ユニット50のタンク51(図9参照)等を保持している。
ヘッド10a,10bは、互いに同じ構造であり、主走査方向(図2の紙面に垂直な方向)に長尺な略直方体形状を有するラインヘッドである。記録(画像形成)に際して、ヘッド10a,10bの下面(吐出面10x)からそれぞれ前処理液及びブラックインク(以下、これらを「液体」と総称する場合がある。)が吐出される。ヘッド10a,10bは、副走査方向(主走査方向及び鉛直方向と直交する方向)に所定ピッチで並び、ホルダ3を介して上筐体1aに支持されている。ホルダ3はさらに、ヘッド10a,10b毎に設けられた環状部材41を支持している。環状部材41は、平面視で吐出面10xの外周を囲む環状に形成された部材である。
対向部材42は、各ヘッド10a,10bの鉛直方向下方(以下、「鉛直方向下方」を単に「下方」と称す。)に設けられている。対向部材42は、環状部材41よりも一回り大きい矩形状の板であり、ガラスや金属(例えばSUS)等の、水分を吸収しない又は吸収し難い材料から構成されている。環状部材41及び対向部材42が、キャップ機構40を構成する。キャップ機構40の詳細については後述する。
搬送ユニット20は、支持機構5、ローラ対22,23,24,25,26,27、ガイド29a,29b,29c,29d,29e、及び、中間ローラ21を有する。
搬送ユニット20の構成要素のうち、中間ローラ21、ローラ対24の上側ローラ24a、ローラ対26,27、及び、ガイド29d,29eは、上筐体1aに保持されている。支持機構5、ローラ対22,23,25、ローラ対24の下側ローラ24b、及び、ガイド29a,29b,29cは、下筐体1bに保持されている。
支持機構5は、各ヘッド10a,10bの下方に設けられている。支持機構5は、2つのプラテン6a,6bから構成されている。プラテン6a,6bは、軸7a,7bを中心としてそれぞれ回動可能である。プラテン6a,6bは、コントローラ1pによる制御の下、プラテン回動モータ5M(図10参照)の駆動により回動し、支持面形成位置(図1)と開放位置(図7(b))とを取り得る。支持面形成位置では、プラテン6a,6bの先端同士が突き合わされ、これらプラテン6a,6bによって、吐出面10xと対向する位置において用紙Pを支持する支持面5aが形成されている。支持面5aは、全体として平面状である。開放位置では、プラテン6a,6bが下方に垂れ下がっている。プラテン6a,6bは、記録時は支持面形成位置、メンテナンス時は開放位置に配置される。
メンテナンスとは、吐出口14a内の液体の状態を回復又は維持するための動作であり、キャッピング、ワイピング、液体排出動作(フラッシング及びパージを含む。)、加湿動作等をいう。これら各動作は、コントローラ1pが記録指令を受信していない期間中、ユーザが指示した場合等に、行われる。これら各動作の詳細については後述する。
ローラ対22〜27は、給紙ユニット1cから排紙部31に向かう搬送経路を形成するよう、搬送方向上流側からこの順で配置されている。ローラ対23〜25の下側ローラ23b,24b,25b、及び、各ローラ対26,27の一方のローラは、搬送モータ20M(図10参照)に接続されており、コントローラ1pによる制御の下、搬送モータ20Mの駆動により回転する駆動ローラである。ローラ対23〜25の上側ローラ23a,24a,25a、及び、各ローラ対26,27の他方のローラは、従動ローラである。
ガイド29a〜29eは、搬送経路を形成するよう、搬送方向上流側からこの順で、給紙ユニット1cとローラ対22との間、各ローラ対間等に、配置されている。各ガイド29a〜29eは、互いに面方向に離隔配置された一対の板からなる。
中間ローラ21は、ヘッド10aとローラ対24との間の、搬送経路に対して上側の位置に配置されている。
給紙ユニット1cは、給紙トレイ1c1及び給紙ローラ1c2を有する。このうち給紙トレイ1c1が下筐体1bに対して副走査方向に着脱可能である。給紙トレイ1c1は、上面が開口した箱であり、複数種類のサイズの用紙Pを収容可能である。給紙ローラ1c2は、コントローラ1pによる制御の下、給紙モータ1cM(図10参照)の駆動により回転し、給紙トレイ1c1内で最も鉛直方向上方(以下、「鉛直方向上方」を単に「上方」と称す。)にある用紙Pを送り出す。
コントローラ1pは、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)に加え、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory:不揮発性RAMを含む)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit )、I/F(Interface)、I/O(Input/Output Port)、時間を計測する内蔵タイマ等を有する。ROMには、CPUが実行するプログラム、各種固定データ等が記憶されている。RAMには、プログラム実行時に必要なデータ(画像データ等)が一時的に記憶される。ASICでは、画像データの書き換え、並び替え等(例えば、信号処理や画像処理)が行われる。I/Fは、外部装置とのデータ送受信を行う。I/Oは、各種センサの検出信号の入力/出力を行う。なお、ASICを含まず、CPUが実行するプログラム等により画像データの書き換え、並び替え等が処理されてもよい。
コントローラ1pは、外部装置(プリンタ1に接続されたPC等)から供給された記録指令に基づいて、用紙Pに画像が記録されるよう、記録に係わる準備動作、用紙Pの供給・搬送・排出動作、用紙Pの搬送に同期した液体吐出動作等を制御する。給紙ユニット1cから送り出された用紙Pは、ローラ対22〜27に挟持されつつ、ガイド29a〜29eの板間を通って、搬送方向に搬送される。用紙Pが支持面5a上に支持されつつヘッド10a,10bの真下を順次通過する際に、コントローラ1pの制御により各ヘッド10a,10bが駆動し、各吐出面10xの吐出口14a(図6参照)から用紙Pの表面に向けて液体が吐出されることで、用紙P上に画像が形成される。吐出口14aからの液体吐出動作は、用紙Pの先端を検出する用紙センサ32からの検出信号に基づいて行われる。用紙Pは、その後上方に搬送され、上筐体1a上部に形成された開口30から排紙部31に排出される。
次いで、図3を参照し、ロック機構70の詳細について説明する。
ロック機構70は、円柱状の回転部材71、2つの連動部材73a,73b、2つの揺動部材74a,74b、2つのバネ76a,76b、及び、2つの固定部材75a,75bを含む。連動部材73a,73bの長手方向一端はそれぞれ回転部材71の周面に連結されている。揺動部材74a,74bにはそれぞれ、回転部材71aから離れる方向に開口する凹部74c,74dが形成されている。固定部材75a,75bには、凹部74c,74dのそれぞれに挿入可能な軸部材75c,75dが設けられている。揺動部材74a,74bの揺動軸は上筐体1aに固定されている。バネ76a,76bは、回転部材71aに近い側の一端がそれぞれ上筐体1aに固定されている。固定部材75a,75bは、下筐体1bにそれぞれ固定されている。
回転部材71の正面には、棒状のツマミ72が固定されている。ツマミ72は、回転部材71と一体に回転する。バネ76a,76bはそれぞれ揺動部材74a,74bの上端を回転部材71に近づく方向に付勢している。これにより、外力が付加されない状況において、ロック機構70の各部は、図3(a)に示すようにツマミ72が鉛直方向に延在した状態で、静止している。このとき、凹部74c,74dは軸部材75c,75dにそれぞれ係合している。この係合によって、近接位置にある上筐体1aが離隔位置に向かって回動しないように、上筐体1aの移動が規制されている。ユーザがバネ76a,76bの付勢力に抗してツマミ72を時計回りに回転させると、図3(b)に示すように、凹部74c,74dが軸部材75c,75dから外れる。これにより、上筐体1aの移動規制が解除される。上筐体1aが離隔位置から近接位置に戻されると、凹部74c,74dと軸部材75c,75dとの係合が復帰される。これにより、再びロック機構70によって上筐体1aの移動が規制される。
なお、揺動部材74aにおける凹部74cを画定する部分には、ロックセンサ70s(図10参照)が設けられている。ロックセンサ70sは、軸部材75cが凹部74cに挿入されているときにON、軸部材75cが凹部74cに挿入されていないときにOFFの信号をコントローラ1pに出力する。コントローラ1pは、ロックセンサ70sから受信した信号がONの場合は上筐体1aが近接位置にあり、OFFの場合は上筐体1aが離隔位置にあると判断する。
次いで、図4〜図6を参照し、ヘッド10a,10bの構成について詳細に説明する。
各ヘッド10a,10bは、上下に積層されたリザーバユニット及び流路ユニット12、流路ユニット12の上面12xに固定された8つのアクチュエータユニット17、各アクチュエータユニット17に接合されたFPC(平型柔軟基板)19等を有する。リザーバユニットには、カートリッジ2の対応する収容部から供給された液体を一時的に貯留するリザーバを含む流路が形成されている。流路ユニット12には、上面12xの開口12yから下面(吐出面10x)の各吐出口14aに至る流路が形成されている。アクチュエータユニット17は、吐出口14a毎の圧電型アクチュエータを有する。
リザーバユニットの下面には凹凸が形成されている。凸部は、流路ユニット12の上面12xにおけるアクチュエータユニット17が配置されていない領域(図4に示す開口12yを含む二点鎖線で囲まれた領域)に接着されている。凸部の先端面は、リザーバに接続し且つ流路ユニット12の各開口12yと対向する開口を有する。これにより、上記各開口を介して、リザーバ及び個別流路14が連通している。凹部は、流路ユニット12の上面12x、アクチュエータユニット17の表面、及びFPC19の表面と、若干の隙間を介して対向している。
流路ユニット12は、略同一サイズの矩形状の9枚の金属プレート12a,12b,12c,12d,12e,12f,12g,12h,12i(図6参照)を互いに積層し接着することにより形成された積層体である。流路ユニット12の流路は、開口12yを一端に有するマニホールド流路13、マニホールド流路13から分岐した副マニホールド流路13a、及び、副マニホールド流路13aの出口から圧力室16を介して吐出口14aに至る個別流路14を含む。個別流路14は、吐出口14a毎に形成されており、流路抵抗調整用の絞りであるアパーチャ15を含む。上面12xにおける各アクチュエータユニット17の接着領域には、圧力室16を露出させる略菱形形状の開口がマトリクス状に配置されている。下面(吐出面10x)における各アクチュエータユニット17の接着領域と対向する領域には、圧力室16と同様の配置パターンで、吐出口14aがマトリクス状に配置されている。
なお、図5では、アクチュエータユニット17の下側にあって点線で示すべき圧力室16及びアパーチャ15を実線で示している。
アクチュエータユニット17は、それぞれ台形の平面形状を有し、流路ユニット12の上面12xにおいて2列の千鳥状に配置されている。各アクチュエータユニット17は、当該アクチュエータユニット17の接着領域に形成された多数の圧力室16の開口を覆っている。図示は省略するが、アクチュエータユニット17は、圧電層、振動板、共通電極、及び個別電極から構成されている。上記各部材のうち、圧電層、振動板、及び共通電極は、アクチュエータユニット17の外形を画定するサイズの台形形状を有する。個別電極は、圧力室16毎に設けられており、圧電層の上面において各圧力室16と対向して配置されている。振動板は、共通電極と流路ユニット12との間に配置されている。アクチュエータユニット17の各個別電極に対応する部分が圧電型アクチュエータとして機能する。各アクチュエータは、FPC19を介した電圧の印加によって独立して変形可能であり、対応する圧力室16の容積を変化させ、圧力室16内の液体にエネルギーを付与する。これにより、吐出口14aから液体が吐出される。
FPC19は、アクチュエータユニット17の各電極に対応する配線を有し、その途中部にドライバICが実装されている。FPC19は、一端がアクチュエータユニット17、他端がヘッド10a,10bの制御基板に固定されている。制御基板は、コントローラ1pから入力された信号を調整し、当該調整した信号をFPC19の配線を介してドライバICに出力する。ドライバICは、制御基板から入力された信号を駆動信号に変換し、当該駆動信号をFPC19の配線を介してアクチュエータユニット17の各電極に伝達する。
次いで、図7〜図9を参照し、キャップ機構40の構成、加湿ユニット50の構成、ワイパユニット36の構成、メンテナンスに係る各動作等について説明する。
環状部材41は、複数のギア43(図9参照)と接続されており、コントローラ1pによる制御の下、環状部材昇降モータ41M(図10参照)の駆動に伴いギア43が回転することにより、昇降する。
対向部材42は、対向部材昇降モータ42M(図10参照)と接続されており、コントローラ1pによる制御の下、対向部材昇降モータ42Mの駆動により、昇降する。対向部材42は、第1位置、第2位置、第3位置、及び第4位置のいずれかに配置される(図7参照)。第1位置が最も上方にあり、第2位置が二番目に上方にあり、第3位置が三番目に上方にあり、第4位置が最も下方にある。
対向部材42は、キャッピング又はフラッシングが行われるとき第1位置に配置され、対向面(対向部材42の表面であり、プラテン6a,6bが開放位置にあるときに吐出面10xと対向する面)42aのワイピングが行われるとき第2位置に配置され、吐出面10xのワイピング又はパージが行われるとき第3位置に配置され、記録時又は待機時は第4位置に配置される。対向部材42が第1位置に配置されているときの対向面42aと吐出面10xとの離隔距離は、記録時の支持面5aと吐出面10xとの離隔距離に等しい。
キャップ機構40は、対応するヘッド10a,10bの吐出面10xと対向する吐出空間V1を吐出空間V1の周囲の空間V2に対して閉鎖するキャッピング状態(図7(b)及び図9参照)と、対応するヘッド10a,10bの吐出空間V1を吐出空間V1の周囲の空間V2に対して開放するアンキャッピング状態(図2及び図7(a)参照)とを取り得る。キャッピングとは、キャップ機構40をキャッピング状態に保持することをいう。コントローラ1pは、キャップ機構40をキャッピング状態にする場合、図7(b)に示すように、支持機構5を開放位置に且つ対向部材42を第1位置に配置した状態で、環状部材41を下降させる。これにより、環状部材41の先端41aが対向面42aに当接することによって、対向面42aと吐出面10xとの間に、閉鎖された吐出空間V1が形成される。キャッピングは、記録指令が所定時間以上受信されなかった場合等に行われる。キャッピングにより、吐出空間V1の乾燥が防止され、吐出口14a内の液体の増粘が抑制される。
キャップ機構40は、上筐体1aが近接位置にあるときキャッピング状態を取ることができ、上筐体1aが離隔位置にあるときにはキャッピング状態を取ることができずアンキャッピング状態を取る。
フラッシングは、記録データ(画像データ)とは異なるフラッシングデータに基づいてアクチュエータユニット17を駆動させることにより、吐出口14aから液体を排出させる動作をいう。パージは、ポンプ2Pa,2Pb(図10参照)の駆動によってヘッド10a,10bに液体を送り込み、ヘッド10a,10b内の液体に圧力を付与することにより、吐出口14aから液体を排出させる動作をいう。フラッシング及びパージは、吐出口14aから所定時間以上液体が吐出されなかった場合(当該所定時間はフラッシングとパージとで異なってよい。)、後述のように加湿動作中にアンキャッピング状態となった場合等に行われる。フラッシングやパージにより、吐出口14a内の増粘した液体や異物(粉塵、気泡等)混じりの液体が排出され、吐出性能が回復する。
コントローラ1pは、フラッシングを行う場合、支持機構5を開放位置に且つ対向部材42を第1位置に配置し、環状部材41の先端41aが吐出面10xと同じ高さ又は吐出面10xよりも上方にある状態で、ヘッド10a,10bのアクチュエータユニット17を駆動させる。コントローラ1pは、パージを行う場合、支持機構5を開放位置に且つ対向部材42を第3位置に配置し、環状部材41の先端41aが吐出面10xと同じ高さ又は吐出面10xよりも上方にある状態で、ポンプ2Pa,2Pbを駆動させる。フラッシングやパージにより排出された液体は、対向面42a上に受容される。
ワイピングは、ワイパを対象物と当接させつつ当該対象物に対して相対的に移動させることにより対象物上の異物を除去する動作をいう。ワイピングは、ワイパユニット36(図8参照)を用いて行われ、吐出面10xのワイピングと、対向面42aのワイピングとがある。例えば、吐出面10xのワイピングは、パージ完了後に行われ、対向面42aのワイピングは、パージ完了後の吐出面10xのワイピングの後、及び、フラッシング完了後に行われる。
ワイパユニット36は、2つのワイパ36a,36b、及び、ワイパ36a,36bを支持する基部36cを含む。ワイパ36a,36bは、共に弾性体(ゴム等)からなる板状の部材であり、基部36cの上面及び下面から上方及び下方にそれぞれ突出している。副走査方向に関して、ワイパ36aは吐出面10xの長さより若干長く、ワイパ36bは、対向面42aの長さより若干長い。基部36cは、ワイパ駆動モータ36M(図10参照)と接続されており、コントローラ1pによる制御の下、ワイパ駆動モータ36Mの駆動により、ガイド孔36gに沿って主走査方向に往復動可能である。図8におけるヘッド10a,10bの左方(図8(a)で基部36cが配置されている位置)が、基部36cのホームポジションである。
コントローラ1pは、吐出面10xのワイピングを行う場合、図8(b)に示すように、ヘッド昇降モータ10M(図10参照)の駆動によりホルダ3ごとヘッド10a,10bを上昇させる。そしてコントローラ1pは、支持機構5を開放位置に且つ対向部材42を第3位置に配置し、環状部材41の先端41aが吐出面10xと同じ高さ又は吐出面10xよりも上方にある状態で、ワイパ駆動モータ36Mを駆動させる。このとき、基部36cがホームポジションから図8(b)において右側に移動し、ワイパ36aの先端近傍が吐出面10xと当接しつつ吐出面10xに対して相対的に移動する。これにより、吐出面10x上の異物が除去される。コントローラ1pは、吐出面10xのワイピング後に続いて対向面42aのワイピングを行う場合、基部36cを図8(b)におけるヘッド10a,10bの右方で待機させる。
コントローラ1pは、対向面42aのワイピングを行う場合、図8(c)に示すように、ヘッド昇降モータ10M(図10参照)の駆動によりホルダ3ごとヘッド10a,10bを上昇させ、図8(b)に示す吐出面10xのワイピングのときよりも上方にヘッド10a,10bを配置する。そしてコントローラ1pは、支持機構5を開放位置に且つ対向部材42を第2位置に配置し、環状部材41の先端41aが吐出面10xと同じ高さ又は吐出面10xよりも上方にある状態で、ワイパ駆動モータ36Mを駆動させる。このとき、ワイパ36bの先端近傍が対向面42aと当接しつつ対向面42aに対して相対的に移動する。これにより、対向面42a上の異物が除去される。
コントローラ1pは、吐出面10xのワイピング後に続いて対向面42aのワイピングを行う場合、基部36cを、図8(c)に示すように左側に移動させ、ホームポジションで停止させる。当該移動の間に、対向面42aのワイピングが行われる。一方、コントローラ1pは、上記以外の場合、基部36cを、ホームポジションから図8(c)において右側に移動させ、ヘッド10a,10bの右方で停止させる。当該移動の間に、対向面42aのワイピングが行われる。そしてコントローラ1pは、対向部材42を第4位置に移動させた後、基部36cを、図8(c)において左側に移動させ、ホームポジションで停止させる。
加湿動作は、キャップ機構40をキャッピング状態に維持しつつ、加湿ユニット50の加湿ポンプ50P(図9参照)を駆動させることにより、吐出空間V1を加湿する動作をいう。加湿動作により、吐出空間V1内に加湿された空気が供給されることで、吐出口14a内の液体の増粘が抑制される。
加湿ユニット50は、加湿液を貯留するタンク51、2本のチューブ52a、2本のチューブ52c、及び加湿ポンプ50Pを含む。2本のチューブ52aはそれぞれ、タンク51とヘッド10a,10bのジョイント48とを接続すると共に、内部に流出路52afを画定している。流出路52afは、タンク51内の空間51Vと連通しており、且つ、キャップ機構40がキャッピング状態にあるときに吐出空間V1と連通すると共に吐出空間V1から流出する空気が流れる。2本のチューブ52cはそれぞれ、タンク51とヘッド10a,10bのジョイント49とを接続すると共に、内部に流入路52cfを画定している。流入路52cfは、空間51Vと連通しており、且つ、キャップ機構40がキャッピング状態にあるときに吐出空間V1と連通すると共に吐出空間V1に流入する空気が流れる。2つのジョイント48,49は、ヘッド10a,10b毎に設けられており、対応するヘッド10a,10bの主走査方向一端及び他端のそれぞれに配置されている。ジョイント48,49は、環状部材41に取り付けられていると共に、略円筒状であり、その内部空間を介して吐出空間V1と外部とを連通させる。加湿ポンプ50Pは、各チューブ52cの途中部に設けられている。
タンク51の上面には、上方に突出した円筒状の突起51a,51b,51cが設けられている。2つの突起51aの先端にはそれぞれチューブ52aが取り付けられ、2つの突起51cの先端にはそれぞれチューブ52cが取り付けられている。突起51a,51cの基端はそれぞれ、タンク51の上壁に形成された貫通孔を介して、空間51Vに開口している。突起51bは、タンク51内において下方に突出した円筒部材51b2と接続されている。突起51b及び円筒部材51b2の内部空間は、タンク51の上壁に形成された貫通孔を介して連通しており、空間51Vと大気とを連通させる大気連通路51bfを形成している。
各チューブ52aにおける突起51aの近傍に、流出路52afを開閉するバルブ52avが設けられている。各チューブ52cにおける突起51cの近傍に、流入路52cfを開閉するバルブ52cvが設けられている。突起51bの上端近傍に、大気連通路51bfを開閉するバルブ51bvが設けられている。これらバルブ51bv,52av,52cvは、コントローラ1pの制御により開閉される。
コントローラ1pは、加湿動作を行う場合、キャップ機構40をキャッピング状態とし、バルブ51bv,52av,52cvを開放した状態で、加湿ポンプ50Pを駆動させる。すると、吐出空間V1内の空気が、ジョイント48の下面の開口48xから回収され、チューブ52a内の流出路52afを通り、空間51Vに流入する。当該流入した空気は、空間51Vに貯留された加湿液によって加湿(自然蒸発による加湿)された後、チューブ52c内の流入路52cfを通り、ジョイント49の下面の開口49xから吐出空間V1に供給される。図9において、黒塗りの矢印は加湿前の空気の流れを示し、白抜きの矢印は加湿後の空気の流れを示す。
タンク51には、加湿液の水位を検知する水位センサ58が設けられている。水位センサ58は、フロート58f、及び、フロート58fに固定された磁石58mを検知する磁気センサ(図示略)を含む。フロート58fは、タンク51の側壁に固定された軸58xを中心として揺動可能であり、内部に空気が封入されているので加湿液の液面に追随して揺動する。磁気センサは、磁石58mの位置がタンク51の最大水位を示す位置にあるか否かを検知する。コントローラ1pは、加湿動作を行う前に、水位センサ58からの検知信号に基づいて、空間51Vに貯留された加湿液が最大水位でなければ、ポンプ2Pc(図10参照)の駆動によりカートリッジ2の加湿液収容部から空間51Vに加湿液を供給し、空間51Vに貯留された加湿液が最大水位(図9に示す液面)になるよう制御する。
次いで、図11及び図12を参照し、コントローラ1pが実行する加湿動作に係る制御について説明する。
コントローラ1pは、先ず、加湿動作を開始するか否かを判断する(S1)。コントローラ1pは、記録指令が所定時間以上受信されなかった場合等に、加湿動作を開始すると判断する。コントローラ1pは、加湿動作を開始する場合(S1:YES)、キャッピング状態となるようにキャップ機構40を制御し(S2)、その後、加湿ポンプ50Pの駆動を開始させる(S3)。その後、コントローラ1pは、キャップ機構40がアンキャッピング状態となったか(第1変化が検出されたか)否かを判断する(S4)。このときコントローラ1pは、ロックセンサ70sからの信号に基づいて、当該判断を行う。即ち、本実施形態では、コントローラ1p及びロックセンサ70が、第1変化及び第2変化を検出する検出手段を構成している。
上筐体1aは、加湿ポンプ50Pの駆動の有無に関わらず、下筐体1bに対して移動可能に構成されている。そのため、タンク51により加湿された空気が加湿ポンプ50Pの駆動により吐出空間V1に供給されているときに、ユーザが上筐体1aを近接位置から離隔位置に移動させることがあり得る。この場合、上筐体1aの近接位置から離隔位置への移動に伴い、キャップ機構40がキャッピング状態からアンキャッピング状態に変化する(第1変化)。またその後、ユーザが上筐体1aを離隔位置から近接位置に移動させると、キャップ機構40がアンキャッピング状態からキャッピング状態に変化する(第2変化)。コントローラ1pは、このようなキャップ機構40の状態の変化を、ロックセンサ70sからの信号に基づいて検出する。即ち、コントローラ1pは、ロックセンサ70sからの信号がONからOFFに切り換わった場合、キャップ機構40がキャッピング状態からアンキャッピング状態に変化したと判断し、ロックセンサ70sからの信号がOFFからONに切り換わった場合、キャップ機構40がアンキャッピング状態からキャッピング状態に変化したと判断する。
コントローラ1pは、キャップ機構40がアンキャッピング状態となっていない場合(S4:NO)、S3で加湿ポンプ50Pの駆動を開始させてから所定の加湿時間が経過したかを判断する(S5)。コントローラ1pは、加湿時間が経過していない場合(S5:NO)、S4に処理を戻す。コントローラ1pは、加湿時間が経過した場合(S5:YES)、加湿ポンプ50Pの駆動を停止させ(S6)、その後、当該ルーチンを終了する。加湿時間のカウントは内蔵タイマ等を用いて行なわれる。
コントローラ1pは、キャップ機構40がアンキャッピング状態となった場合(S4:YES)、中断処理を行い(S7)、その後、当該ルーチンを終了する。
中断処理において、コントローラ1pは、先ず、加湿ポンプ50Pの駆動を停止させ(S11)、その後、内蔵タイマ(計時手段)を用いて第1アンキャップ時間のカウントを開始する(S12)。第1アンキャップ時間とは、タンク51により加湿された空気が加湿ポンプ50Pにより吐出空間V1に移動されているときにキャップ機構40がキャッピング状態からアンキャッピング状態とされた時点(S4:YESの判断時点)から、その後にキャップ機構40がアンキャッピング状態からキャッピング状態に戻された時点(S13:YESの判断時点)までの時間をいう。本実施形態では、コントローラ1p及び内臓タイマが、第1アンキャップ時間を算出する第1算出手段を構成している。
S12の後、コントローラ1pは、キャップ機構40がキャッピング状態となったか否かを判断する(S13)。このときコントローラ1pは、S3と同様、ロックセンサ70sからの信号に基づいて、当該判断を行う。コントローラ1pは、キャップ機構40がキャッピング状態となった場合(S13:YES)、第1アンキャップ時間が第1所定時間以上か否かを判断する(S14)。
第1アンキャップ時間が第1所定時間未満の場合(S14:NO)、コントローラ1pは、タンク51により加湿された空気を吐出空間V1に移動させるように加湿ポンプ50Pを制御し(S15)、その後、処理をS17に進める。
S15において、コントローラ1pは、第1アンキャップ時間、及び、温湿度センサ59(図10参照)による検知結果に基づいて、加湿ポンプ50Pの駆動時間を決定し、当該時間だけ加湿ポンプ50Pを駆動させる。温湿度センサ59は、吐出空間V1の温度及び湿度を検知するものであり、吐出空間V1の近傍(例えば環状部材41の内壁)に設けられている。例えば、コントローラ1pは、残りの加湿時間に、第1アンキャップ時間及び温湿度センサ59による検知結果に基づく時間を加算した時間だけ、加湿ポンプ50Pを駆動させる。残りの加湿時間とは、所定の加湿時間から、キャップ機構40がアンキャッピング状態となる前に加湿ポンプ50Pが駆動された時間(即ち、S3の時点からS4:YESの判断時点までの時間)を差し引いた時間をいう。
コントローラ1pは、S15の前に、液体排出動作(フラッシング又はパージ)が行われるように、各部を制御する。このときコントローラ1pは、第1アンキャップ時間及び温湿度センサ59による検知結果に基づいて、排出される液体の量を決定し、当該量の液体が排出されるように、フラッシングの場合はアクチュエータユニット17、パージの場合はポンプ2Pa,2Pbを制御する。
第1アンキャップ時間が第1所定時間以上の場合(S14:YES)、コントローラ1pは、液体排出動作(フラッシング又はパージ)が行われるように各部を制御し(S16)、その後、処理をS17に進める。S16において、コントローラ1pは、第1アンキャップ時間及び温湿度センサ59による検知結果に基づいて、排出される液体の量を決定し、当該量の液体が排出されるように、フラッシングの場合はアクチュエータユニット17、パージの場合はポンプ2Pa,2Pbを制御する。
S15、S15の前の液体排出動作、及びS16において、コントローラ1pは、第1アンキャップ時間が長いほど、吐出空間V1の温度が高いほど、また、吐出空間V1の湿度が低いほど、加湿ポンプ50Pの駆動時間を長くしたり、排出される液体の量を多くしたりしてよい。また、液体排出動作においてフラッシング及びパージのいずれを行うかは、排出される液体の量に応じて決定されてよい。液体排出動作において排出される液体の量は、フラッシングの発数、パージの回数等により調整可能である。
S17において、コントローラ1pは、加湿ポンプ50Pの駆動モードを、通常モードから、通常モードの動作よりも電力消費が抑制される省電力モードに切り換える。このときコントローラ1pは、加湿ポンプ50Pの制御基板の電源を切り、待機電流をなくす。加湿ポンプ50Pの駆動モードは、S17の後、次回の加湿動作まで省電力モードに維持され、次回の加湿動作において加湿ポンプ50Pが駆動される前に、省電力モードから通常モードに切り換えられる。加湿ポンプ50Pの駆動モードを省電力モードから通常モードに切り換える場合、コントローラ1pは、加湿ポンプ50Pの制御基板の電源を入れる。
コントローラ1pは、S17の後、当該ルーチンを終了する。
次いで、図13を参照し、コントローラ1pが実行する加湿動作停止中の制御について説明する。
コントローラ1pは、先ず、加湿ポンプ50Pが駆動停止中か否かを判断する(S21)。コントローラ1pは、加湿ポンプ50Pが駆動停止中の場合(S21:YES)、キャップ機構40がキャッピング状態からアンキャッピング状態に変化したか否かを判断する(S22)。このときコントローラ1pは、S3と同様、ロックセンサ70sからの信号に基づいて、当該判断を行う。コントローラ1pは、キャップ機構40がキャッピング状態からアンキャッピング状態に変化していない場合(S22:NO)、処理をS21に戻す。
コントローラ1pは、キャップ機構40がキャッピング状態からアンキャッピング状態に変化した場合(S22:YES)、内蔵タイマを用いて第2アンキャップ時間のカウントを開始する(S23)。第2アンキャップ時間とは、タンク51により加湿された空気が加湿ポンプ50Pにより吐出空間V1に移動されていないときにキャップ機構40がキャッピング状態からアンキャッピング状態とされた時点(S22:YESの判断時点)から、その後にキャップ機構40がアンキャッピング状態からキャッピング状態に戻された時点(S24:YESの判断時点)までの時間をいう。
S23の後、コントローラ1pは、キャップ機構40がキャッピング状態となったか否かを判断する(S24)。このときコントローラ1pは、S22と同様、ロックセンサ70sからの信号に基づいて、当該判断を行う。コントローラ1pは、キャップ機構40がキャッピング状態となった場合(S24:YES)、第2アンキャップ時間が第2所定時間以上か否かを判断する(S25)。
第2アンキャップ時間が第2所定時間未満の場合(S25:NO)、コントローラ1pは、タンク51により加湿された空気を吐出空間V1に移動させるように加湿ポンプ50Pを制御し(S26)、その後、当該ルーチンを終了する。
第2アンキャップ時間が第2所定時間以上の場合(S25:YES)、コントローラ1pは、第2アンキャップ時間が第3所定時間以上か否かを判断する(S27)。第2アンキャップ時間が第3所定時間未満の場合(S27:NO)、コントローラ1pは、フラッシングが行われるように各部を制御し(S28)、その後、当該ルーチンを終了する。第2アンキャップ時間が第3所定時間以上の場合(S27:YES)、コントローラ1pは、パージが行われるように各部を制御し(S29)、その後、当該ルーチンを終了する。
コントローラ1pは、S26,S28,S29において、第2アンキャップ時間及び温湿度センサ59による検知結果に基づいて、加湿ポンプ50Pの駆動時間を決定したり、排出される液体の量を決定したりしてよい。
以上に述べたように、本実施形態に係るプリンタ1によると、第1アンキャップ時間が比較的短い場合は(S14:NO)、吐出口14a内の液体の状態がそれほど悪化していないと推定されるため、加湿空気を吐出空間V1に供給し、吐出口14a内の液体の状態を回復又は維持する(S15)。一方、第1アンキャップ時間が比較的長い場合は(S14:YES)、吐出口14a内の液体の状態が悪化していてその状態を回復又は維持するのに加湿空気の供給のみでは時間がかかってしまうと推定されるため、吐出口14aから液体を排出させる(S16)。これにより、加湿空気が吐出空間V1に供給されているときにキャップ機構40がキャッピング状態からアンキャッピング状態にされたとしても効率よくヘッド10a,10bのメンテナンスを行うことができる。
コントローラ1pは、S15の前に、第1アンキャップ時間に基づいて決定された量の液体を吐出口14aから排出させるようにアクチュエータユニット17やポンプ2Pa,2Pbを制御する。この構成によれば、吐出口14a内の液体の状態により適したメンテナンスを行うことができ、吐出口14a内の液体の状態をより確実に回復又は維持することができる。
さらに、S15の前に行われる液体排出動作における液体の排出量は、第1アンキャップ時間のみならず、温湿度センサ59による検知結果をも考慮して決定される。この構成によれば、吐出口14a内の液体の状態により一層適したメンテナンスを行うことができ、吐出口14a内の液体の状態をより一層確実に回復又は維持することができる。
コントローラ1pは、S15において、第1アンキャップ時間に基づいて決定された時間、加湿ポンプ50Pを駆動させる。この構成によれば、吐出口14a内の液体の状態により適したメンテナンスを行うことができ、吐出口14a内の液体の状態をより確実に回復又は維持することができる。
さらに、S15における加湿ポンプ50Pの駆動時間は、第1アンキャップ時間のみならず、温湿度センサ59による検知結果をも考慮して決定される。この構成によれば、吐出口14a内の液体の状態により一層適したメンテナンスを行うことができ、吐出口14a内の液体の状態をより一層確実に回復又は維持することができる。
コントローラ1pは、加湿動作停止中の制御において、第2アンキャップ時間が第2所定時間未満のとき(S25:NO)、加湿ポンプ50Pを駆動させ(S26)、第2アンキャップ時間が第2所定時間以上且つ第3所定時間未満のとき(S27:NO)、フラッシングが行われるように各部を制御し(S28)、第2アンキャップ時間が第3所定時間以上のとき(S27:YES)、パージが行われるように各部を制御する(S29)。この構成によれば、加湿空気が吐出空間V1に供給されていないときにキャップ機構40がキャッピング状態からアンキャッピング状態とされたとしても、吐出口14a内の液体の状態に適したメンテナンスを行うことができ、吐出口14a内の液体の状態を確実に回復又は維持することができる。
コントローラ1pは、第1アンキャップ時間が第1所定時間以上のとき(S14:YES)、液体排出動作が行われるように各部を制御し(S16)、その後、加湿ポンプ50Pの駆動モードを通常モードから省電力モードに切り換える(S17)。この構成によれば、効率よくメンテナンスを行うと共に、省電力化をも実現することができる。具体的には、液体排出動作は加湿動作に比べて一般に所要時間が短いことから、第1アンキャップ時間が第1所定時間以上のときには、比較的短時間で省電力化を実現することができる。
キャップ機構40は、上筐体1aが近接位置にあるときキャッピング状態を取ることができ、上筐体1aが離隔位置にあるときアンキャッピング状態を取る。そして上筐体1aは、加湿ポンプ50Pの駆動の有無に関わらず、下筐体1bに対して移動可能に構成されている。この構成によれば、加湿ポンプ50Pの駆動中でも上筐体1aの位置がロックされておらず、上筐体1aを近接位置から離隔位置に移動させて適宜の処理(吐出面10xの手動によるメンテナンス等)を行うことができることから、ユーザの利便性が向上する。この場合、加湿ポンプ50Pの駆動中にキャップ機構40がキャッピング状態からアンキャッピング状態とされることになるが、本実施形態によればこのような場合にも効率よくメンテナンスを行うことができる。
コントローラ1pは、加湿ポンプ50Pの駆動中にキャップ機構40がキャッピング状態からアンキャッピング状態とされ(S4:YES)、その後キャップ機構40がキャッピング状態に戻される(S13:YES)までの期間、加湿ポンプ50Pの駆動を停止させる。この構成によれば、上記期間は加湿ポンプ50Pを駆動させても加湿効果があまり得られないため、加湿ポンプ50Pの駆動を停止させることで、省電力化が実現される。
続いて、図14を参照し、本発明の第2実施形態に係るインクジェット式プリンタ201について説明する。本実施形態のプリンタ201は、搬送ユニット及びキャップ機構の構成を除き、第1実施形態のプリンタ1と略同じ構成を有する。第1実施形態と同じ構成については、同じ参照番号を付す等して、説明を省略する。
本実施形態の搬送ユニット220は、第1実施形態の搬送ユニット20から、支持機構5、ローラ対23,24,25、中間ローラ21、及びガイド29cを省略すると共に、ベルトローラ206,207、搬送ベルト208、プラテン209、ニップローラ204、及び剥離プレート205を追加したものである。
搬送ベルト208は、環状であり、両ローラ206,207間に巻回されている。ベルトローラ207は、駆動ローラであって、搬送モータ20M(図10参照)の駆動により、図14で時計回りに回転する。ベルトローラ207の回転に伴い、搬送ベルト208は、図14の太矢印方向に走行する。ベルトローラ206は、従動ローラであって、搬送ベルト208が走行するのに伴って、図14で時計回りに回転する。ニップローラ204及び剥離プレート205は、搬送ベルト208の外側に配置されている。ニップローラ204は、搬送ベルト208を挟んでベルトローラ206と対向配置され、ガイド29bにガイドされつつ搬送されてきた用紙Pを搬送ベルト208の表面(用紙Pを支持する支持面)208aに押さえ付ける。剥離プレート205は、搬送ベルト208を挟んでベルトローラ207と対向配置され、用紙Pを支持面208aから剥離してガイド29dへと導く。プラテン209は、2つのヘッド10a,10bの吐出面10xと対向配置され、搬送ベルト208の上側ループを内側から支える。
本実施形態のキャップ機構240は、第1実施形態の対向部材42を含まず、環状部材41及び搬送ベルト208から構成されている。コントローラ1pは、キャップ機構240をキャッピング状態にする場合、環状部材41を下降させ、環状部材41の先端を支持面208aに当接させる。これにより、支持面208aと吐出面10xとの間に、閉鎖された吐出空間V1が形成される。
以上に述べたように、本実施形態のプリンタ201は、第1実施形態と同じ構成によって得られる効果に加え、用紙Pを支持する支持面208aに環状部材41の先端を当接させることでキャップ機構240がキャッピング状態となることから、以下のような効果を奏する。即ち、加湿ポンプ50Pの駆動中でも、上筐体1aを近接位置から離隔位置に移動させて、ジャム処理を行うことができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
・液体吐出装置は、プリンタに限定されず、ファクシミリやコピー機等であってもよい。
・液体吐出装置の筐体は、上下に分離された2つの筐体からなることに限定されず、1の筐体からなってよい。この場合でも、加湿空気が吐出空間に供給されているときに、ユーザが筐体のカバーを開けること等によって、吐出空間が外部に対して開放されてしまうことが想定される。
・液体吐出ヘッドの数は、1以上の任意の数であってよい。複数の液体吐出ヘッドが設けられている場合において、ヘッド毎にタンクを設けてもよい。
・液体吐出ヘッドは、ブラックインクや前処理液以外の任意の液体を吐出してよい。
・液体吐出ヘッドは、ライン式に限定されず、シリアル式であってもよい。
・記録媒体は、用紙Pに限定されず、記録可能な任意の媒体であってよい。
・キャップ機構は、複数の部材(第1実施形態の環状部材41及び対向部材42、第2実施形態の環状部材41及び搬送ベルト208等)からなることに限定されず、例えば上面に吐出面と略同じサイズの凹部を有する1の凹部材からなってもよい。
・タンクに、加湿液を加熱するヒータを設けてもよい。
・水位センサ58を省略してもよい。この場合、最大水位の直ぐ上に排液用の開口を設け、最大水位を超えると当該開口から加湿液が排出されるようにしてもよい。
・加湿機構は、流入路を流れる空気を加湿することができる限りは、加湿液を貯留するタンクに限定されず、その他任意の構成であってよい。例えば、加湿機構としてミスト発生装置を用い、流入路にミストを供給する構成であってもよい。また、超音波式や加熱式等の加湿方式により、流入路を流れる空気を加湿してもよい。
・流出路は、上述の実施形態のようにチューブ内に形成された比較的長い流路に限定されず、例えば上述の実施形態のジョイント48に形成された貫通孔等からなる、比較的短い流路であってもよい。
・大気連通路を省略してもよい。
・流入路、流出路、大気連通路等を開閉するバルブを省略してもよい。
・送風機構は、流入路及び流出路のいずれに設けられてもよく、また、これらの両方に設けられてもよい。
・液体排出動作では、フラッシング及びパージの少なくともいずれかを行えばよく、フラッシング及びパージの両方を行ってもよい。
・パージは、上述の実施形態のような加圧パージに限定されず、吸引パージであってもよい。この場合、例えば、キャップ機構に接続された吸引ポンプを駆動させることで、吐出空間内を負圧にし、吐出口内の液体を吸引してよい。
・上述の実施形態では、検出手段としてロックセンサを用いているが、これに限定されない。例えば、キャップ機構の状態の変化を検出するセンサをキャップ機構(例えば環状部材41)に設け、当該センサを検出手段として用いてもよい。
・S15の前ではなく、S15の後、又は、S15の前及び後の両方に、液体排出動作を行ってもよい。当該液体排出動作における液体の排出量は、第1アンキャップ時間のみに基づいて決定されてもよく、また、その他任意の方法で決定されてよい。また、S15の前及び後のいずれにも、液体排出動作を行わなくてよい。
・S15における加湿ポンプの駆動時間は、第1アンキャップ時間のみに基づいて決定されてもよく、また、その他任意の方法で決定されてよい。例えば、S15において、残りの加湿時間(所定の加湿時間から、キャップ機構40がアンキャッピング状態となる前に加湿ポンプが駆動された時間(即ち、S3の時点からS4:YESの判断時点までの時間)を差し引いた時間)、加湿ポンプを駆動してもよい。また、S15における加湿時間を、残りの加湿時間に第1アンキャップ時間等に基づく時間を加算した時間とする代わりに(即ち、S15における加湿時間を残りの加湿時間のみとして)、S15の前及び後の少なくともいずれかに液体排出動作を行ってよい。
・S16における液体の排出量は、第1アンキャップ時間のみに基づいて決定されてもよく、また、その他任意の方法で決定されてよい。
・吐出空間の温度及び湿度を検知するセンサではなく、吐出空間の温度及び湿度の少なくとも一方を検知するセンサを設けてよい。また、当該センサを省略してもよい。
・省電力モードに切り換える場合、上述の実施形態では、送風機構の制御基板の電源を切り、待機電流をなくすようにしているが、これに限定されない。例えば、ステッピングモータを用いた構成において、送風機構に供給している電圧を切断し、保持電流をなくしてもよい。
・加湿機構により加湿された空気が送風機構により吐出空間に移動されているときにキャップ機構がキャッピング状態からアンキャッピング状態とされた後にキャッピング状態に戻されるまでの期間、送風機構の駆動を停止させず、送風機構の駆動を継続させてもよい。
1;201 インクジェット式プリンタ(液体吐出装置)
1a 上筐体(第2筐体)
1b 下筐体(第1筐体)
1p コントローラ(制御手段,検出手段,第1算出手段,第2算出手段,計時手段)
2Pa,2Pb ポンプ(排出手段)
10a,10b ヘッド(液体吐出ヘッド)
10x 吐出面
14a 吐出口
17 アクチュエータユニット(排出手段)
40;240 キャップ機構
41 環状部材(突出部)
42 対向部材
42a 対向面
50 加湿ユニット
50P 加湿ポンプ(送風機構)
51 タンク(加湿機構)
52af 流出路
52cf 流入路
59 温湿度センサ(センサ)
70s ロックセンサ(検出手段)
208a 支持面(対向面)
V1 吐出空間

Claims (11)

  1. 液体を吐出させるための複数の吐出口が形成された吐出面を有する液体吐出ヘッドと、
    前記吐出面と対向する吐出空間を前記吐出空間の周囲の空間に対して閉鎖するキャッピング状態と前記吐出空間を前記吐出空間の周囲の空間に対して開放するアンキャッピング状態とを取り得るキャップ機構と、
    前記液体吐出ヘッド内の液体を前記複数の吐出口から排出させるための排出手段と、
    前記キャップ機構が前記キャッピング状態にあるときに前記吐出空間と連通すると共に前記吐出空間に流入する空気が流れる流入路と、
    前記キャップ機構が前記キャッピング状態にあるときに前記吐出空間と連通すると共に前記吐出空間から流出する空気が流れる流出路と、
    前記流入路を流れる空気を加湿する加湿機構と、
    前記流入路内の空気を前記吐出空間に移動させる送風機構と、
    前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態に変化する第1変化と前記アンキャッピング状態から前記キャッピング状態に変化する第2変化とを検出する検出手段と、
    前記検出手段による検出結果に基づいて、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されているときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた時点からその後に前記キャップ機構が前記アンキャッピング状態から前記キャッピング状態に戻された時点までの第1アンキャップ時間を算出する第1算出手段と、
    前記液体吐出ヘッド、前記キャップ機構、前記排出手段、及び前記送風機構を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されているときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた後に前記キャッピング状態に戻された場合において、
    前記第1アンキャップ時間が第1所定時間未満のとき、前記加湿機構により加湿された空気を前記吐出空間に移動させるように、前記送風機構を制御し、
    前記第1アンキャップ時間が前記第1所定時間以上のとき、前記複数の吐出口から液体を排出させるように前記排出手段を制御することを特徴とする、液体吐出装置。
  2. 前記制御手段は、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されているときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた後に前記キャッピング状態に戻された場合において、前記第1アンキャップ時間が前記第1所定時間未満のとき、前記加湿機構により加湿された空気を前記吐出空間に移動させるように前記送風機構を制御する前及び後の少なくともいずれかに、前記第1アンキャップ時間に基づいて決定された量の液体を前記複数の吐出口から排出させるように前記排出手段を制御することを特徴とする、請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記吐出空間の温度及び湿度の少なくともいずれかを検知するセンサをさらに備え、
    前記制御手段は、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されているときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた後に前記キャッピング状態に戻された場合において、前記第1アンキャップ時間が前記第1所定時間未満のとき、前記加湿機構により加湿された空気を前記吐出空間に移動させるように前記送風機構を制御する前及び後の少なくともいずれかに、前記第1アンキャップ時間及び前記センサによる検知結果に基づいて決定された量の液体を前記複数の吐出口から排出させるように前記排出手段を制御することを特徴とする、請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記制御手段は、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されているときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた後に前記キャッピング状態に戻された場合において、前記第1アンキャップ時間が前記第1所定時間未満のとき、前記第1アンキャップ時間に基づいて決定された時間、前記加湿機構により加湿された空気を前記吐出空間に移動させるように前記送風機構を制御することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記吐出空間の温度及び湿度の少なくともいずれかを検知するセンサをさらに備え、
    前記制御手段は、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されているときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた後に前記キャッピング状態に戻された場合において、前記第1アンキャップ時間が前記第1所定時間未満のとき、前記第1アンキャップ時間及び前記センサによる検知結果に基づいて決定された時間、前記加湿機構により加湿された空気を前記吐出空間に移動させるように前記送風機構を制御することを特徴とする、請求項4に記載の液体吐出装置。
  6. 前記検出手段による検出結果に基づいて、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されていないときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた時点からその後に前記キャップ機構が前記アンキャッピング状態から前記キャッピング状態に戻された時点までの第2アンキャップ時間を算出する第2算出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されていないときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた後に前記キャッピング状態に戻された場合において、
    前記第2アンキャップ時間が第2所定時間未満のとき、前記加湿機構により加湿された空気を前記吐出空間に移動させるように、前記送風機構を制御し、
    前記第2アンキャップ時間が前記第2所定時間以上且つ第3所定時間未満のとき、記録データとは異なるフラッシングデータに基づいて前記複数の吐出口から液体を排出させるフラッシングが行われるように前記排出手段を制御し、
    前記第2アンキャップ時間が前記第3所定時間以上のとき、前記液体吐出ヘッド内の液体に圧力を付与することにより前記複数の吐出口から液体を排出させるパージが行われるように前記排出手段を制御することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  7. 前記制御手段は、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されているときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた後に前記キャッピング状態に戻された場合において、前記第1アンキャップ時間が前記第1所定時間以上のとき、前記複数の吐出口から液体を排出させるように前記排出手段を制御した後、前記送風機構の駆動モードを、通常モードから前記通常モードの動作よりも電力消費が抑制される省電力モードに切り換えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  8. 前記吐出面と対向する対向面を有する対向部材と、
    前記対向部材を保持する第1筐体と、
    前記液体吐出ヘッドを保持し、前記第1筐体に対して移動可能であり、前記第1筐体に近接した近接位置と前記近接位置のときよりも前記第1筐体から離隔した離隔位置とを取り得る第2筐体と、を備え、
    前記液体吐出ヘッドに、先端が前記対向面に当接することによって前記対向面と前記吐出面との間に閉鎖された前記吐出空間を形成する突出部が設けられており、
    前記突出部及び前記対向部材が前記キャップ機構を構成し、
    前記第2筐体が前記近接位置にあるとき前記キャップ機構が前記キャッピング状態を取ることができ、前記第2筐体が前記離隔位置にあるとき前記キャップ機構が前記アンキャッピング状態を取り、
    前記第2筐体は、前記送風機構の駆動の有無に関わらず、前記第1筐体に対して移動可能に構成されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  9. 前記対向面は、前記複数の吐出口から吐出された液体によって画像が記録される記録媒体を支持する支持面であることを特徴とする、請求項8に記載の液体吐出装置。
  10. 前記制御手段は、前記加湿機構により加湿された空気が前記送風機構により前記吐出空間に移動されているときに前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態とされた後に前記キャッピング状態に戻されるまでの期間、前記送風機構の駆動を停止させることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  11. 液体を吐出させるための複数の吐出口が形成された吐出面を有する液体吐出ヘッドと、
    前記吐出面と対向する吐出空間を前記吐出空間の周囲の空間に対して閉鎖するキャッピング状態と前記吐出空間を前記吐出空間の周囲の空間に対して開放するアンキャッピング状態とを取り得るキャップ機構と、
    前記液体吐出ヘッド内の液体を前記複数の吐出口から排出させるための排出手段と、
    前記キャップ機構が前記キャッピング状態にあるときに前記吐出空間と連通すると共に前記吐出空間に流入する空気が流れる流入路と、
    前記キャップ機構が前記キャッピング状態にあるときに前記吐出空間と連通すると共に前記吐出空間から流出する空気が流れる流出路と、
    前記流入路を流れる空気を加湿する加湿機構と、
    前記流入路内の空気を前記吐出空間に移動させる送風機構と、
    前記キャップ機構が前記キャッピング状態から前記アンキャッピング状態に変化する第1変化と前記アンキャッピング状態から前記キャッピング状態に変化する第2変化とを検出する検出手段と、
    計時手段と、
    前記液体吐出ヘッド、前記キャップ機構、前記排出手段、前記送風機構、及び前記計時手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記加湿機構により加湿された空気を前記送風機構により前記吐出空間に移動させる場合は、事前に前記キャッピング状態となるように前記キャップ機構を制御し、
    前記送風機構による空気の移動を開始させた後、前記キャップ機構が前記制御手段に制御されていないときに前記検出手段により前記第1変化が検出された場合は、その検出された時点から前記検出手段により前記第2変化が検出される時点までの第1アンキャップ時間を、前記計時手段により計時させ、
    前記計時手段により計時された前記第1アンキャップ時間が第1所定時間以上の場合は、液体を前記複数の吐出口から排出させるように前記排出手段を制御することを特徴とする、液体吐出装置。
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