JP2013171862A - 金属ペースト充填方法及び金属ペースト充填装置及びビアプラグ作製方法 - Google Patents

金属ペースト充填方法及び金属ペースト充填装置及びビアプラグ作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板の非貫通孔に金属ペーストを簡便に効率よく充填し、さらには空隙無く充填すること。
【解決手段】この金属ペースト充填装置は、パッド10、排気部12、金属ペースト供給部14およびコントローラ30を備える。パッド10の作用面10aには、1つまたは複数の排気口16と、1つまたは複数の注入口18とが設けられる。排気部12は、パッド10のガス流路20に排気管24を介して接続されるバキューム装置26と、排気管24の途中に設けられる方向切換弁28とを有している。金属ペースト供給部14は、パッド10のペースト流路22に接続されるシリンジ部32を備えている。このシリンジ部32は、ペースト容器34、圧縮空気供給源38、サックバックバルブ40およびレギュレータ42を有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、集積回路の実装技術に係り、特に基板の非貫通孔に金属ペーストを充填する方法および装置ならびに基板のビア内にビアプラグを作製する方法に関する。
最近、電子機器の小型化、携帯化、高機能化に伴ってシリコン基板を多段に積層する三次元実装が期待されている。中でも、シリコン基板を貫通するシリコン貫通ビア(TSV:Through Silicon Via)を用いてチップ相互間の回路接続を行うTSV技術が、高密度化、高容量化、高性能化を容易に実現できる三次元実装技術として注目されている。
一般に、TSV加工のプロセスは、ウエハプロセスの中の工程序列に応じて、配線工程(BEOL:Back End Of Line)の前に行われるビア・ファースト(Via-first)と、BEOLの後に行われるビア・ラスト(Via-Last)の2種類に分けられる。ビア・ファーストは、TSVの微細加工に有利で、ビア径を細くすることや、多数本のTSVを形成するのは容易であるが、ビアの導体が抵抗率の高いポリシリコンに限られるという制約がある。これに対して、ビア・ラストは、ビア径を細くすることやTSVの本数を多くするのは難しいが、ビアの導体に抵抗率の低いAg(銀)やCu(銅)を使える利点や、設計の自由度が大きいなどの利点がある。これまで、ビア・ラストのTSV加工プロセスにおいて非貫通のビアに導体を埋め込むには、めっき加工が用いられている。
特開2011−40457号公報
しかしながら、めっき加工は、高価で大掛かりな電界めっき装置を必要とする。しかも、めっき加工は、非貫通ビアの内壁に隔壁用の絶縁膜だけでなくめっき電極用のシード層を予め形成しなければならず、シード層を形成するためのスパッタ装置を必要とする。また、TSVのビアは、一般に50μm以下の微細な口径で形成される。このため、めっき加工によってTSVの非貫通ビアをその底部から頂部まで空隙無しで充填するのが難しいことも課題になっている。さらに、めっき加工では、ビアの上および外にはみでる高さまでめっきを成長させ、その後に化学的機械研磨(CMP)によってビア内のめっきを基板表面のレベルに合わせており、後処理も面倒でコストが高くついている。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するものであり、基板の非貫通孔に金属ペーストを簡便に効率よく充填できる金属ペースト充填方法および金属ペースト充填装置を提供する。
また、本発明は、基板の非貫通孔に金属ペーストを空隙無く充填できる金属ペースト充填方法および金属ペースト充填装置を提供する。
さらに、本発明は、基板の非貫通ビア内に導体のビアプラグを簡便に効率よく基板の被処理面のレベルに合わせて作製することができるビアプラグ作製方法を提供する。
本発明の第1の観点における金属ペースト充填方法は、基板の表面に形成されている1個または複数個の非貫通孔に金属ペーストを充填するための金属ペースト充填方法であって、少なくとも1個の前記非貫通孔を覆うように前記基板の表面に対して所定の閾値より小さな隙間を挟んでパッドの作用面を突き合わせる工程と、前記パッドの作用面に形成されている1つまたは複数の排気口より前記隙間内の空気を排出して、前記隙間の中を減圧する工程と、前記パッドの作用面に形成されている1つまたは複数の注入口より前記隙間の中に在る前記非貫通孔に金属ペーストを供給する工程とを有する。
また、本発明の第1の観点における金属ペースト充填装置は、基板の表面に形成されている1個または複数個の非貫通孔に金属ペーストを充填するための金属ペースト充填装置であって、少なくとも1個の前記非貫通孔を覆うように前記基板の表面に対して所定の閾値より小さな隙間を挟んで突き合わされる作用面を有するパッドと、前記パッドの作用面に形成された1つまたは複数の排気口を有し、前記排気口を介して前記隙間内の空気を排出して、前記隙間の中を減圧する排気部と、前記パッドの作用面に形成された1つまたは複数の注入口を有し、前記注入口より前記隙間の中に在る前記非貫通孔に前記金属ペーストを供給する金属ペースト供給部とを有する。
本発明の上記第1の観点においては、所定の閾値より小さな隙間を挟んで基板の表面とパッドの作用面とを突き合わせ、排気部によりパッド作用面の排気口を介して隙間内の空気を排出することにより、隙間における空気排出速度が空気流入速度を上回って、隙間内の空気が減少し、隙間および非貫通孔の中が減圧状態になる。この状態で、金属ペースト供給部がパッド作用面の注入口を介して隙間内に金属ペーストを供給する。注入口から注入された金属ペーストは、減圧状態になっている隙間の中で速やかに四方に拡がり、その拡がる過程で行き先々の非貫通孔の中に流れ込む。この時、非貫通孔の内部も減圧状態になっているので、そこに金属ペーストがスムーズに流れ込み、その非貫通孔に空金属ペーストが充填される。
本発明の第2の観点における金属ペースト充填方法は、基板の表面に形成されている1個または複数個の非貫通孔に金属ペーストを充填するための金属ペースト充填方法であって、吸引用のガスを流すための溝状のガス流路と、金属ペーストを外部へ放出するための溝状のペースト放出口とが形成されているヘッドの作用面を前記基板の表面に当てる工程と、前記ガス流路を通り抜けるように外部からガス流を供給する工程と、前記ペースト放出口に金属ペーストを加圧して供給する工程と、前記基板の少なくとも一個の前記非貫通孔の上を、先に前記ガス流路が通過して当該非貫通孔の中をベンチュリー効果によって減圧し、その後に前記ペースト放出口が通過して当該非貫通孔の中に金属ペーストを充填するように、前記基板の表面上で前記ヘッドを相対的に摺動させる工程とを有する。
本発明の第2の観点における金属ペースト充填装置は、基板の表面に形成されている1個または複数個の非貫通孔に金属ペーストを充填するための金属ペースト充填装置であって、吸引用のガスを流すための溝状のガス流路と、金属ペーストを外部へ放出するための溝状のペースト放出口とが形成されている作用面を有するヘッドと、前記ガス流路を通り抜けるように外部からガス流を供給するガス流供給部と、前記ペースト放出口に金属ペーストを加圧して供給する金属ペースト供給部と、前記基板の少なくとも1個の前記非貫通孔の上を、先に前記ガス流路が通過して当該非貫通孔の中をベンチュリー効果によって減圧し、その後に前記ペースト放出口が通過して当該非貫通孔の中に金属ペーストを充填するように、前記基板の表面上で前記ヘッドを相対的に摺動させる移動機構とを有する。
本発明の上記第2の観点においては、移動機構を作動させて、基板上でヘッドを走査させる。ヘッド走査中は、空気流供給部および金属ペースト供給部を持続的にオン状態で作動させる。基板上でヘッドが移動する過程で、その行き先々に在る非貫通孔の上を先ずヘッド作用面の空気流路が通過する。この時、空気流供給部より供給される空気流が空気流路を吹き抜けることにより、ベンチュリー効果によって空気流路の直下に在る非貫通孔内の空気が空気流路上に引き抜かれ(吸引され)、その非貫通孔の中が減圧状態になる。この直後に、減圧状態を保っている非貫通孔の上をヘッド作用面のペースト放出口が通過する。そうすると、ペースト放出口から当該非貫通孔の中に金属ペーストが吸い込まれるように流れ込み、当該非貫通ビアに金属ペーストが充填される。
本発明のビアプラグ作製方法は、基板の被処理面に形成されている1つまたは複数の非貫通ビアの中に導体のビアプラグを作製するためのビアプラグ作製方法であって、各々の前記非貫通孔と重なる位置に当該非貫通ビアと同一口径の開口が形成されているマスクを前記基板の被処理面の上に被着する工程と、各々の前記非貫通孔についてその底部から前記マスクの開口の頂部まで金属ペーストを充填する工程と、前記基板を所定の温度で加熱して、前記非貫通孔に充填されている前記金属ペーストを焼成する工程と、前記基板の被処理面から前記マスクを除去する工程とを有する。
本発明のビアプラグ作製方法においては、金属ペースト充填工程によって非貫通ビアに充填され基板の表面にあふれた金属ペーストをたとえばスキージによって拭い取ると、非貫通ビアに充填された金属ペーストの頂面はマスクの開口の頂面と略面一になる。この後、金属ペースト焼成工程において基板を加熱すると、非貫通ビアに充填されている金属ペーストから溶媒が揮発して、固体のビアプラグに変わる。このように非貫通ビアに充填されている金属ペーストが固体のビアプラグに変化する際に溶媒の揮発によって体積が収縮することにより、ビアプラグの頂面はマスクの頂面よりも低くなる。たとえば、マスクの厚さは、非貫通ビアの底部からマスクの開口の頂部まで充填された金属ペーストの頂面が、金属ペースト焼成工程によって基板の被処理面と面一になる高さまで収縮するように選定される。こうして、焼成処理が済んだ後に、基板の被処理面からマスクを取り除くと、非貫通孔内に作製されたビアプラグの頂面が基板の被処理面に合わせたレベル(たとえば面一)になって現れる。
本発明の金属ペースト充填方法および金属ペースト充填装置によれば、上記のような構成および作用により、基板の非貫通孔に金属ペーストを簡便に効率よく充填できるとともに、さらには基板の非貫通孔に金属ペーストを空隙無く充填することができる。
本発明のビアプラグ作製方法によれば、上記のような構成および作用により、基板の非貫通ビア内に導体のビアプラグを簡便に効率よく基板の被処理面のレベルに合わせて作製することができる。
本発明の第1の実施形態における金属ペースト充填装置の構成を示す図である。 TSV加工プロセスの一段階におけるシリコン基板の構造を示す部分断面図である。 上記金属ペースト充填装置においてパッドを半導体チップに突き合わせた状態を示す斜視図である。 上記金属ペースト充填装置において半導体チップをワークピースとする一実施例の様子を示す断面図である。 上記実施例における金属ペースト充填処理の一段階を示す図である。 上記実施例における金属ペースト充填処理の一段階を示す図である。 上記実施例における金属ペースト充填処理の一段階を示す図である。 上記実施例における金属ペースト充填処理の一段階を示す図である。 焼成処理前の半導体チップの断面構造を示す図である。 焼成処理後の半導体チップの断面構造を示す図である。 半導体チップの被処理面からマスクを除去した後の半導体チップの断面構造を示す図である。 実施例のTSV加工プロセスにおいて基板の非貫通ビアに形成されたビアプラグの底部が露出するまでシリコン基板の裏面を削る工程を示す図である。 実施例のTSV加工プロセスにおいてシリコン基板に作製されたビアプラグの頂面および下面に金属バンプを形成または取付する工程を示す図である。 上記金属ペースト充填装置において半導体ウエハをワークピースとする一実施例の様子を示す要部の斜視図である。 上記金属ペースト充填装置において半導体ウエハをワークピースとする別の実施例の様子を示す要部の斜視図である。 上記金属ペースト充填装置における一変形例の要部の構成を示す図である。 上記金属ペースト充填装置における別の変形例の要部の構成を示す図である。 上記金属ペースト充填装置における別の変形例の要部の構成を示す図である。 上記金属ペースト充填装置における別の変形例の要部の構成を示す図である。 上記金属ペースト充填装置における別の変形例の要部の構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態における金属ペースト充填装置の構成を示す図である。 上記金属ペースト充填装置におけるヘッドの構成を示す斜視図である。 上記ヘッドの要部の構成を示す斜視図である。 上記金属ペースト充填装置において半導体ウエハをワークピースとする一実施例の様子を示す斜視図である。 上記実施例における金属ペースト充填処理の一段階を示す図である。 上記実施例における金属ペースト充填処理の一段階を示す図である。 上記実施例における金属ペースト充填処理の一段階を示す図である。 上記実施例における金属ペースト充填処理の一段階を示す図である。
[実施形態1]
以下に、図1〜図13を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。
図1に、第1の実施形態における金属ペースト充填装置の構成を示す。この金属ペースト充填装置は、主たる構成要素として、パッド10、排気部12、金属ペースト供給部14およびコントローラ30を備えている。
パッド10は、鏡面仕上げや穿孔等の加工性に優れ、かつ金属ペーストの溶剤(たとえばアルコール)に対して耐性の高い任意の剛材、たとえばステンレス鋼、アルミニウム、樹脂、ガラス等を材質としている。パッド10は、平坦度の高い作用面10aを有している。パッド10の形状やサイズは任意でよい。もっとも、後述するように、たとえば1個の半導体チップにおける全ての非貫通ビアに金属ペーストを一括充填する場合は、パッド10が平面視で少なくともその半導体チップと同じかそれに近い形状およびサイズ、あるいはそれより大きい形状およびサイズを有するのが好ましい。パッド10の厚さも任意でよいが、通常5〜50mmの板厚を有する平板またはブロックが好適に選ばれる。
パッド10の作用面10aには、排気部12の一構成要素である1つまたは複数の排気口16と、金属ペースト供給部14の一構成要素である1つまたは複数の注入口18とが適度な間隔を置いて設けられる。典型的には、パッド10の相対向する周辺部に排気口16および注入口18がそれぞれ1個ずつ設けられる。しかし、排気口16および注入口18の個数および配置位置に関しては任意のレイアウトが可能である。
パッド10には、各排気口16および各注入口18と対応する位置に、パッド10を板厚方向に貫通して各排気口16および各注入口18とそれぞれ同じ口径でつながるガス流路20およびペースト流路22が形成されている。これらのガス流路20およびペースト流路22も、排気部12および金属ペースト供給部14の一構成要素をそれぞれなしている。
排気口16の口径は、その個数、パッド作用面10aの有効面積、パッド作用面10aに覆われる非貫通孔の個数およびプロファイル等に応じて選ばれ、たとえば1〜5mmの口径サイズを有する。注入口18の口径も、その個数、パッド作用面10aの有効面積、パッド作用面10aに覆われる非貫通孔の個数およびプロファイル、金属ペーストの粘度および1回分の供給量等に応じて選ばれ、たとえば100μm〜1mmの口径サイズを有する。
排気部12は、パッド10のガス流路20に排気管24を介して接続されるバキューム装置26と、排気管24の途中に設けられる方向切換弁28とを有している。バキューム装置26は、たとえば真空ポンプまたはエジェクタで構成されている。方向切換弁28は、コントローラ30の制御の下で、ガス流路16をバキューム装置26の出側または大気ポート31のいずれかに選択的に接続できるようになっている。また、排気管24内の圧力を測定するための圧力センサ33が備えられ、圧力センサ33の出力信号がコントローラ30に送られるようになっている。
金属ペースト供給部14は、パッド10のペースト流路22に接続されるシリンジ部32を備えている。このシリンジ部32は、その出口34aがペースト流路22に接続されているペースト容器34と、このペースト容器34の出口34aと反対側に設けられる入口34bにガス管36を介して接続される圧縮空気供給源38と、ガス管36の途中に設けられるサックバックバルブ40およびレギュレータ42とを有している。
ペースト容器34は、カートリッジ交換式もしくは補給式で金属ペーストMPを収容する。圧縮空気供給源38は、コンプレッサあるいは工場用力であってよい。サックバックバルブ40は、サックバック機能を有する開閉弁からなり、コントローラ30によって制御される。レギュレータ42は、圧縮空気供給源38よりペースト容器34に供給される圧縮空気の圧力を調節する。
コントローラ30は、マイクロコンピュータおよび所要のインタフェースまたは周辺装置を含み、この金属ペースト充填装置内の各部の動作または状態および装置全体のシーケンスを制御する。図示省略するが、この金属ペースト充填装置の一構成要素として、パッド10を支持し、処理対象の基板に対してパッド10の位置合わせ、突き合わせ、引き離し等を行うパッド移動機構を備えることも可能である。その場合も、コントローラ30がパッド移動機構の動作を制御する。
この金属ペースト充填装置は、たとえば図2に示すように、ビア・ラストのTSV加工プロセスにおいて、おもて面(被処理面)に1個または複数個の非貫通ビア52が形成されているシリコン基板50を被処理基板とし、このシリコン基板50の各非貫通ビア52に金属ペーストを充填してビアプラグを作製するビアプラグ作製工程に用いられる。金属ペーストには、銀ナノ粒子ペースト、銅ナノ粒子ペースト等の抵抗率の低い金属ナノ粒子ペーストが好適に用いられる。
図2において、シリコン基板50のデバイス形成面にはトランジスタ等の半導体素子54が作り込まれ、デバイス形成面の上には多層配線構造56が形成されている。非貫通ビア52は、ドライエッチングあるいはレーザビーム加工により、シリコン基板50のおもて面つまりデバイス形成面側から所望の位置で所望の口径および深さに穿孔される。通常、非貫通ビア52の内壁には、ビア導体またはビアプラグをシリコン基板50のSiから隔絶するために、絶縁膜たとえばシリコン酸化膜58が化学的気相成長法(CVD)によって形成される。非貫通ビア52の口径はたとえば5〜50μm、深さはたとえば30〜120μmである。シリコン基板50はたとえば700μmの厚さを有しており、後述するように、ビアプラグ作製工程の後に基板裏側から非貫通ビア52の底部(つまりビアプラグの底部)が露出するまでたとえば100μmの厚さに薄板化される。
次に、図3〜図7Bにつき、この金属ペースト充填装置において処理対象(ワークピース)のシリコン基板50が半導体ウエハから個片に切り出された1個の半導体チップ(ダイ)50Cである場合の一実施例を説明する。この実施例では、半導体チップ50Cの表面に形成されている全ての非貫通ビア52に金属ペーストMPを一括充填する。なお、図4〜図6Cでは、図解を容易にするために、半導体チップ50C上の半導体素子54、多層配線構造56およびシリコン酸化膜58を省略している。
図3および図4に示すように、この実施例においては、第1のステップとして、半導体チップ50Cの表面に分布する全ての非貫通ビア52を覆うように、半導体チップ50Cの表面に対して所定の閾値DGより小さな距離Dgの隙間gを挟んでパッド10の作用面10aを平行に突き合わせる。このとき、半導体チップ50Cは、ステージ60上にフェイスアップで固定されている。
ステージ60には、半導体チップ50Cを着脱自在に固定する手段として、たとえばバキューム機構62が備わっている。このバキューム機構62は、ステージ60の上面に形成された吸着口64と、この吸着口64にステージ60を貫通するバキューム通路66および外部のバキューム管68を介して接続されるバキューム装置70とを有している。バキューム管68の途中に開閉弁72が設けられる。バキューム装置70は、真空ポンプまたはエジェクタ装置で構成されている。また、ステージ60をX,Y,Z,θの一部または全部の方向で移動させるステージ移動機構74を備えることもできる。バキューム機構62およびステージ移動機構74も、コントローラ30(図1)の制御の下で動作する。
この実施例では、各非貫通ビア52と重なる位置にその非貫通ビアと同一口径の開口が形成されているマスク76が、半導体チップ50Cの被処理面の上に予め被着される。このマスク76は、金属ペースト充填処理の後に焼成処理を行ってビアプラグが完成してから除去されるものであり、後述するようにそのマスクの厚さが重要な意味を有している。マスク76の材質は、金属ペースト溶剤耐性および耐熱性に優れ、半導体チップ50Cの表面に対して被着と剥離を効率よく行えるものが望ましく、たとえばレジスト、ドライフィルム等を好適に用いることができる。したがって、マスク76が半導体チップ50Cの被処理面の上に被さっている間はマスク76の上面が半導体チップ50Cの表面になる。
上記のように、半導体チップ50Cとパッド10との突き合わせでは、両者の間に閾値DGより小さな距離Dgの隙間gを形成することが重要である。ここで、閾値DGは、隙間gの全側面面積Sgが排気口16の全口径面積S16と等しくなるときの隙間距離(高さ)である。
たとえば、図3に示すようにパッド10の形状が平面視で長方形または正方形である場合、パッド10の短辺および長辺の長さをそれぞれA,Bとすると、隙間gの全側面面積Sgは、Sg=Dg×2(A+B)である。一方、排気口16がたとえば1個で、その口径(直径)がR16とすると、排気口16の全口径面積S16はS16=πR16 2/4である。したがって、閾値SGはSg=S16の条件から次の式(1)で与えられる。
G×2(A+B)=πR16 2/4
∴ DG=πR16 2/8(A+B) ・・・・(1)
たとえば、R16=4mm,A=4mm,B=5mmの場合、DG=0.314mmである。
上記第1のステップでは、排気部12および金属ペースト供給部14を停止状態または待機状態に保つ。排気部12は、方向切換弁28を大気ポート31側に切り換えている。金属ペースト供給部14は、サックバックバルブ40の出側を大気圧にしてサックバックバルブ40の開閉弁をオフ状態に保っている。
次に、第2のステップとして、排気部12において、方向切換弁28をバキューム装置26側に切り換えて、バキューム装置26をオンにする。一方、金属ペースト供給部14において、サックバックバルブ40の開閉弁をオン状態に切り換えるとともに、サックバック機能を作動させてサックバックバルブ40の出側をたとえば数kPaの圧力で減圧状態にする。
そうすると、図5Aに示すように、パッド10の作用面10aと半導体チップ50Cの表面との間に形成されている隙間g内の空気が排気部12によって排気口16から排出される。一方で、大気中の空気が隙間gの各側面からその内部に流入する。しかし、上記のようにDg<DGの条件が満たされることにより、隙間gにおける空気排出速度が空気流入速度を上回るので、隙間g内の空気が減少し、短時間(通常数秒以下)のうちに隙間gの中(したがって各非貫通ビア52の中も)減圧状態になる。この時、金属ペースト供給部14がサックバックバルブ40のサックバック機能を働かせているので、注入口18から金属ペーストMPが隙間gの中に引き込まれるようなことはない。
上記のようにして隙間gの中が減圧状態になると、コントローラ30は圧力センサ33を通じてそのことを確認する。そして、コントローラ30は、排気部12の排気動作をそのまま継続させながら、金属ペースト供給部14を動作させて、サックバックバルブ40の開閉弁をオンにする。そうすると、金属ペースト供給部14において、圧縮空気供給源38よりレギュレータ42を介して所定圧力(たとえば0.05〜0.7MPa)の圧縮空気がサックバックバルブ40を通ってペースト容器34の入口34bに送り込まれ、ペースト容器34の出口34aより金属ペーストMPが送出される。そして、図5Bに示すように、ペースト容器34より送出された金属ペーストMPは、パッド10のペースト流路22を通って注入口18から隙間g内に吐出または注入される。
注入口18から注入された金属ペーストMPは、図5Cに示すように、減圧状態になっている隙間gの中で速やかに四方に拡がり、その拡がる過程で行き先々の非貫通ビア52の中に流れ込む。この時、非貫通ビア52の内部も減圧状態になっているので、非貫通ビア52の内奥へ金属ペーストMPがスムーズに流れ込み、非貫通ビア52の底からマスク76の開口の頂面まで空隙またはボイドが混じらずに金属ペーストMPが埋まる。
コントローラ30は、隙間gの中に在る全ての非貫通ビア52に金属ペーストMPが行き渡る頃合いを見計らって、つまり金属ペーストMPの供給開始から設定時間たとえば10秒が経過した時に、排気部12および金属ペースト供給部14の動作を切り換える。すなわち、金属ペースト供給部14においては、サックバックバルブ40の開閉弁をオフにして、金属ペーストMPの供給を停止し、さらにサックバック機能を作動させる。排気部12においては、方向切換弁28を大気ポート31側に切り換える。
これにより、図5Dに示すように、パッド10と半導体チップ50Cとの間の隙間g内に充満している金属ペーストMPに対して、隙間gの各側面からだけでなく排気口16からも大気圧の圧力が加えられ、隙間g内での金属ペーストMPの拡散または流動が止まる。また、金属ペーストMPの供給を停止した時点で金属ペーストMPが完全に充填されていない非貫通ビア52があったとしても、周囲(側面)および排気口16からの大気圧の圧力によりその非貫通ビア52の中に金属ペーストMPが十分に押し込まれる。こうして、半導体チップ50Cの表面に分布する全ての非貫通ビア52に金属ペーストMPが一括充填される。
上記のような金属ペースト充填処理が済むと、パッド移動機構および/またはステージ移動機構74により、パッド10が半導体チップ50Cから引き離される。この後、パッド10の作用面10aに付着した金属ペーストMPは、たとえば洗浄によって取り除かれる。一方、半導体チップ50Cの表面にあふれている金属ペーストMPは、たとえばスキージによって拭い取られる。これにより、図6Aに示すように、各非貫通ビア52に充填された金属ペーストMPの頂面は、マスク76の開口76aの頂面と略面一になる。
この後、半導体チップ50Cは加熱装置(図示せず)に移送され、そこでたとえば100〜300℃の処理温度で焼成処理を受ける。この焼成処理により、各非貫通ビア52に充填されている金属ペーストつまりビア充填金属ペースト<MP>から溶媒が揮発して、ビア充填金属ペースト<MP>が固体のビアプラグBPに変わる。
このようにビア充填金属ペースト<MP>が固体のビアプラグBPに変化する際に溶媒の揮発によって体積が収縮することにより、ビアプラグBPの頂面はビア充填金属ペースト<MP>の頂面よりδDMPだけ低くなる。この実施例では、図6Bに示すように、ビアプラグBPの頂面が半導体チップ50Cの被処理面51と面一(同じレベル)になるように、マスク76の厚みD76が選定される。
すなわち、金属ペーストMPの種類、非貫通ビア52の口径および深さ、焼成処理温度、焼成処理時間等から、非貫通ビア52内で金属ペースト充填体<MP>が固体のビアプラグBPに変わるときの収縮量または沈下量δDMPが実験データや計算から求められる。そこで、マスク76の厚みD76を沈下量δDMPと同一の寸法に選んでおけばよい。こうして、焼成処理が済んだ後に、半導体チップ50Cの被処理面51からマスク76を取り除くと、図6Cに示すように、非貫通ビア52内に作製されたビアプラグBPの頂面が半導体チップ50Cの被処理面51と面一になって現れる。したがって、焼成処理後にCMP等の平坦化処理を行う必要はない。
次に、たとえばグライディング加工またはウエットエッチングにより、図7Aに示すように、非貫通ビア52の底部つまりビアプラグBPの底部が露出するまで半導体チップ50Cの裏面を削り、半導体チップ50Cを100μm程度の厚さに薄板化する。
次いで、図7Bに示すように、ビアプラグBPの頂面(おもて面側)および下面(裏面側)に、たとえばCuあるいはハンダからなる金属バンプ80,82をそれぞれ形成または取付する。図示省略するが、複数の半導体チップ50Cを垂直に積み重ねるときは、これらの金属バンプ80,82が他のシリコン基板の対応するバンプとそれぞれ接続する。
上述したように、この第1の実施形態においては、半導体チップ50Cと同程度の小さなパッド10を備える簡便な金属ペースト充填装置を用いて、大気圧空間の下で半導体チップ50Cの全ての非貫通ビア52に金属ペーストMPを短時間で効率よく充填することができる。しかも、非貫通ビア52の中を減圧状態にしてそこに金属ペーストMPを流し込むので、口径50μm以下の微細径の非貫通ビア52に金属ペーストを空隙無く充填することができる。また、半導体チップ50Cの被処理面51に所定の厚さのマスク76を被せて非貫通ビア52およびマスク76の開口に金属ペーストを充填することにより、非貫通ビア52およびマスク76の開口に充填された金属ペーストが焼成処理によって固体のビフプラグに変わった後の頂面を半導体チップ50Cの被処理面51と面一にすることができる。これによって、CMP等の平坦化処理(後工程)を不要とすることができる。

[実施形態1の変形例]
上記実施例では、半導体ウエハから個片に切り出された1個の半導体チップ(ダイ)50Cをワークピースとした。しかし、上記実施形態における金属ペースト充填装置、金属ペースト充填方法およびビアプラグ作製方法は、たとえば図8Aおよび図8Bに示すように半導体ウエハ50Wをワークピースとすることもできる。
図8Aの実施例では、1回の金属ペースト充填処理において、パッド10が半導体ウエハ50W上のチップ(ダイ)1個分のセル領域[50C]を覆って、該セル領域[50C]に分布している全ての非貫通ビア52に上記実施例と同様にして金属ペーストを一括充填する。半導体ウエハ50Wは、ダイシングテープ84に貼り付けられた状態でステージ60(図4)上に固定される。パッド移動機構および/またはステージ移動機構74により、半導体ウエハ50Wに対してパッド10をX−Y面内で相対的にステップ移動させることにより、半導体ウエハ50W上の全てのセル領域[50C]に対して上記実施例と同様の金属ペースト充填処理を施すことができる。その場合、パッド10の作用面10aと半導体ウエハ50Wの表面との間で隙間距離Dgを保ったまま、パッド10の非接触走査を行うことができる。したがって、半導体ウエハ50Wの表面に傷をつけずに済む。また、ダイシングの後でも、ダイシングテープ84上のダイシングされた半導体ウエハ50Wつまり個々の半導体チップ50Cに対して上記実施例と同様の金属ペースト充填処理を実施することができる。
また、ダイシングの前であれば、図8Bの実施例のように、1回の金属ペースト充填処理において、パッド10が半導体ウエハ50W上の連続(隣接)する複数(図示の例は2つ)のセル領域[50C]を覆って、それら複数のセル領域[50C]に分布している全ての非貫通ビア52に上記実施例と同様にして金属ペーストを一括充填することも可能である。この場合も、半導体ウエハ50W上でパッド10の非接触走査を行うことが可能であり、処理効率を上げることができる。
また、パッド10の作用面10aを基準または一単位にして半導体ウエハ50Wの表面をマトリクス状または格子状に区画し、1単位の区画領域毎に1回の金属ペースト充填処理によりその区画領域内に存在する全ての非貫通ビアに金属ペーストを一括充填することも可能である。
また、1回の金属ペースト充填処理においてパッド10の作用面10aに覆われながらも金属ペーストが十分に(あるいは全く)充填されない非貫通ビア52が在ってもよい。その場合は、次回または後に行われる金属ペースト充填処理において、当該非貫通ビア52とパッド10の作用面10aとの位置関係を適宜ずらすことにより、当該非貫通ビア52に金属ペーストを設定通りに充填することができる。このことは、1個の半導体チップ50Cをワークピースとする上記実施例にも当てはまる。さらに、同様の理由から、1個の半導体チップ50Cをワークピースとする場合において、パッド10の作用面10aに覆われないために金属ペーストを充填されない非貫通ビア52が在ってもよい。
また、本実施形態の金属ペースト充填装置においては、各部の構成を種種または多様に変形することができる。特に、パッド10回りで種種の変形が可能である。具体的には、上述したように、排気口16および注入口18の個数および配置位置に関しては任意のレイアウトが可能である。たとえば、図9に示すように、パッド10の中心部に1つの注入口18を設け、その注入口18を取り囲むようにパッド周辺部に複数の排気口16を設けてもよい。図示省略するが、これと反対に、パッド10の中心部に1つの排気口16を設け、その排気口16を取り囲むようにパッド周辺部に複数の注入口18を設けてもよい。
また、図10および図11に示すように、パッド10の作用面10aの外周部に適度な(たとえば0.5mm以下の)厚さを有するバンク部86を設ける構成も好適に採ることができる。
このバンク部86は、好ましくは、基板50の表面をこすっても傷をつけにくい滑性に優れた材質たとえばフッ素樹脂製の帯状シール86からなる。これにより、図10に示すように、バンク部86を基板50の表面に当てて、パッド10を基板50に突き合わせ、さらには基板50上でパッド10を相対的に摺動させることができる。このようにバンク部86が基板50の表面に接触することにより、隙間gの側面が塞がって、隙間g内の真空引きがより効率的に行われる。
あるいは、図11に示すように、基板50の表面に対して、バンク部86を閾値DGよりも小さな距離Dgだけ離して、パッド10の作用面10aを覆い被せることも可能である。この場合でも、バンク部86の内側に形成される隙間gの真空引きを行えるとともに、隙間gの距離(高さ)をバンク部86の高さ分だけ増やすことができる。
また、図12に示すように、パッド10の作用面10aと基板50の表面との間に形成される隙間gを減圧する際に、周囲(側面)から隙間gの中に入ってくる空気流に対してコンダクタンスを低くするラビリンスの溝部88をパッド10の作用面10aに設ける構成も好適に採り得る。この構成においても、隙間g内の真空引きをより効率的に行うことができる。
また、図13に示すように、金属ペースト充填処理において、パッド10と基板50間の隙間g内への金属ペーストMPの供給を停止した直後に、パッド10の作用面10aを基板50の表面に押し付けるプッシュ部90を備える構成も好適に採ることができる。このように、金属ペースト供給工程の終了直後にパッド10の作用面10aを基板50の表面に押し付けることにより、隙間g内の非貫通ビアへの金属ペーストMPの流し込みないし埋め込みに駄目押しの圧力を加えることができる。なお、プッシュ部90は、押圧力に弾性を付与するためのばね部材を有するのが好ましい。プッシュ部90の機能をパッド移動機構またはステージ移動機構74にもたせることもできる。
排気部12および金属ペースト供給部14においても種種の変形が可能である。たとえば、排気部12においては、方向切換弁28を複数の開閉弁で代用することもできる。金属ペースト供給部14においては、シリンジ部32の加圧部にガス加圧式に代えてピストン型を用いることもできる。

[実施形態2]
次に、図14〜図18Dを参照して、本発明の第2の実施形態を説明する。
図14に、第2の実施形態における金属ペースト充填装置の構成を示す。図15にこの金属ペースト充填装置におけるヘッドの外観構成を示し、図16にこのヘッドの要部を示す。
この金属ペースト充填装置は、主たる構成要素として、ヘッド100、空気流供給部102、金属ペースト供給部104、ヘッド移動機構106およびコントローラ130を備えている。
ヘッド100は、溝加工の加工性やメンテナンス性に優れ、かつ金属ペーストの溶剤に対して耐性の高い任意の剛材、たとえばステンレス鋼、アルミニウム、樹脂等を材質としている。ヘッド100の構造上の特徴は、平坦な下面つまり作用面100aを有し、この作用面100aに、吸引用の空気(窒素でもよい)を流すための溝状の空気流路108と、金属ペーストを外部へ放出するための溝状のペースト放出口110とが形成されていることである。また、ヘッド100の作用面100aには、基板の表面に対して滑性または摺動性に優れたDLC(Diamond-Like Carbon)コーティング101が施されている。
空気流路108は、ヘッド100の前面100bの近くで、ヘッド進行方向Fと交差(好ましくは直交)する方向にヘッド作用面100aを横断し、その両端に入口108aと出口108bを有している。これらの入口108aおよび出口108bには空気流供給部102が接続される。
ペースト放出口110は、ヘッド進行方向Fにおいて空気流路108の後方に位置し、凹所または窪みの形態でヘッド進行方向Fと交差(好ましくは直交)する方向に延びており、凹所の中心部にペースト出口110aを有している。このペースト出口110aには金属ペースト供給部104が接続される。図示の構成例におけるペースト放出口110は、空気流路108と平行に長尺状に形成されている。
空気流供給部102は、空気流を生成する送風機112と、この送風機112の出側をヘッド100の空気流路108の入口108aにつなぐ可撓性のガス管114と、出口108bに接続されるタップ116とを有している。この実施例では送風機112の正圧側を出側としているが、送風機112の負圧側を出側とすることも可能である。その場合は、空気流路108の入口108aと出口108bが逆になる。
金属ペースト供給部104は、金属ペーストMPを貯留する容器118と、この容器118から金属ペーストMPを汲み上げて送り出すポンプ120と、このポンプ120の出側をヘッド100の上面に形成されているペースト導入口122につなぐペースト供給管124とを有している。ポンプ120は、たとえばシリンジポンプからなる。ヘッド100の内部には、ペースト導入口122とペースト出口110aとの間に、金属ペーストMPを一時的に蓄えるためのバッファ部126が形成されている。
ヘッド移動機構106は、ヘッド100を支持し、処理対象の基板に対してヘッド100の位置合わせ、突き合わせ、走査、引き離し等を行う。このヘッド移動機構106と併用して、あるいはヘッド移動機構106の代用として、ステージ移動機構74(図4)を備えることもできる。
コントローラ130は、マイクロコンピュータおよび所要のインタフェースまたは周辺装置を含み、この金属ペースト充填装置内の各部の動作または状態および装置全体のシーケンスを制御する。
この実施形態における金属ペースト充填装置は、図17に示すように、ダイシング前の半導体ウエハ50Wを好適なワークピースとすることができる。この場合、コントローラ130は、ヘッド移動機構106および/またはステージ移動機構74を制御して、半導体ウエハ50W上でヘッド100を走査させる。このヘッド走査においては、ヘッド100の作用面100aが半導体ウエハ50Wの表面を擦るが、作用面100aにDLCコーティング101が施されているので、半導体ウエハ50Wの表面に大した傷を与えなくて済む。しかも、半導体ウエハ50Wの表面にマスク76を被着しているので、マスク76の下のウエハ被処理面は全く傷を受けることがない。ヘッド走査中に、コントローラ130は、空気流供給部102および金属ペースト供給部104を持続的にオン状態で作動させる。
図18Aに示すように、半導体ウエハ50W上でヘッド100が前方へ移動する過程で、その行き先々に在る非貫通ビア52の上を先ずヘッド作用面100aの前部に位置する空気流路108が通過する。この時、図18Bに示すように、空気流供給部102より供給される空気流が空気流路106を入口106aから出口106bに吹き抜けることにより、ベンチュリー効果によって空気流路106の直下に在る非貫通ビア52内の空気が空気流路108上に引き抜かれ(吸引され)、非貫通ビア52の中が減圧状態になる。
ヘッド作用面100aの空気流路108が減圧状態になった非貫通ビア52を通過した後も、ヘッド作用面100aがこの非貫通ビア52の開口部を覆っているので、外から空気が殆ど入ってこない。むしろ、ベンチュリー効果による減圧が増進ないし持続する。こうして減圧状態を保っている非貫通ビア52の上を、図18Cに示すように、ヘッド作用面100aのペースト放出口110が通過する。この時、ペースト放出口110から当該非貫通ビア52の中に金属ペーストMPが吸い込まれるように流れ込む。こうして、当該非貫通ビア52に金属ペーストMPが充填される。図18Dに示すように、ヘッド100が通過する全ての非貫通ビア52で上記と同様の一連の動作が繰り返される。
この実施形態においても、上記のような金属ペースト充填処理が済むと、ヘッド移動機構106および/またはステージ移動機構74により、ヘッド100が半導体ウエハ50Wから引き離される。この後、ヘッド100の作用面100aに付着した金属ペーストMPは、たとえば洗浄によって取り除かれる。一方、半導体ウエハ50Wの表面にあふれている金属ペーストMPは、たとえばスキージによって拭い取られる。これにより、図6Aと同様に、各非貫通ビア52に充填された金属ペーストMPの頂面は、マスク76の開口76aの頂面と略面一になる。
この後、半導体ウエハ50Wは加熱装置(図示せず)に移送され、そこでたとえば100〜300℃の処理温度で焼成処理を受ける。この焼成処理により、各非貫通ビア52に充填されている金属ペーストつまりビア充填金属ペースト<MP>から溶媒が揮発して、ビア充填金属ペースト<MP>が固体のビアプラグBPに変わる。
この実施形態においても、焼成処理が済んだ後に、半導体ウエハ50Wのチップ表面51からマスク76を取り除くと、図6Cと同様に、非貫通ビア52内に作製されたビアプラグBPの頂面が半導体ウエハ50Wの被処理面51と面一になって現れるように、マスク76の厚みD76が選定される。したがって、焼成処理後にCMP等の平坦化処理を行う必要はない。
次に、たとえばグライディング加工またはウエットエッチングにより、図7Aと同様に、非貫通ビア52の底部つまりビアプラグBPの底部が露出するまで半導体ウエハ50Wの裏面を削り、半導体ウエハ50Wを100μm程度の厚さに薄板化する。次いで、図7Bと同様に、ビアプラグBPの頂面(おもて面側)および下面(裏面側)に、たとえばCuあるいはハンダからなる金属バンプ80,82をそれぞれ形成または取付する。
上述したように、この第2の実施形態においても、半導体ウエハ50Wよりも著しく小さなヘッド100を備える簡便な金属ペースト充填装置を用いて、大気圧空間の下で半導体ウエハ50Wの全ての非貫通ビア52に金属ペーストMPを短時間で効率よく充填することができる。しかも、非貫通ビア52の中を減圧状態にしてからそこに金属ペーストMPを流し込むので、口径50μm以下の微細径の非貫通ビア52に金属ペーストを空隙無く充填することができる。また、半導体ウエハW50Wの被処理面51に所定の厚さのマスク76を被せて非貫通ビア52およびマスク76の開口に金属ペーストを充填することにより、非貫通ビア52およびマスク76の開口に充填された金属ペーストが焼成処理によって固体のビフプラグに変わった後の頂面を半導体ウエハ50Wの被処理面51と面一にすることができる。これによって、CMP等の平坦化処理(後工程)を不要とすることができる。

[他の実施形態または変形例]
上述した実施形態では、ビア・ラストのTSV加工プロセスにおいて、シリコン基板50の表面に分布する非貫通ビア52に金属ペーストを充填してビアプラグBPを作製し、基板裏側から非貫通ビア52の底部つまりビアプラグBPの底部が露出するまで基板50を薄板化した。つまり、非貫通ビア52は、最終的には貫通ビアに至るものであり、金属ペースト充填処理を受ける時は未貫通のビアであった。
しかし、本発明の金属ペースト充填方法、金属ペースト充填装置およびビアプラグ作製方法は、TSV加工プロセスへの適用に限定されるものではない。たとえば、シリコン基板の一面に内部配線のために形成される永久的に非貫通のビアにビアプラグを作製する場合にも適用可能であり、さらにはシリコン基板以外の基板に形成された任意の口径の非貫通孔を金属ペースト充填処理あるいはビアプラグ作製の処理対象とすることができる。
また、本発明においては、非貫通孔が穿孔される層(壁部)と、当該非貫通ビア(非貫通孔)の下地層とが異なっていてもよい。
10 パッド
10a 作用面
12 排気部
14 金属ペースト供給部
16 排気口
18 注入口
24 排気管
26 バキューム装置
28 方向切換弁
30 コントローラ
32 シリンジ部
34 ペースト容器
38 圧縮空気供給源
40 サックバックバルブ
74 ステージ移動機構
76 マスク
86 バンク部
90 プッシュ部
100 ヘッド
100a 作用面
102 空気流供給部
104 金属ペースト供給部
106 ヘッド移動機構
108 空気流路
110 ペースト放出口
130 コントローラ

Claims (28)

  1. 基板の表面に形成されている1個または複数個の非貫通孔に金属ペーストを充填するための金属ペースト充填方法であって、
    少なくとも1個の前記非貫通孔を覆うように前記基板の表面に対して所定の閾値より小さな隙間を挟んでパッドの作用面を突き合わせる工程と、
    前記パッドの作用面に形成されている1つまたは複数の排気口より前記隙間内の空気を排出して、前記隙間の中を減圧する工程と、
    前記パッドの作用面に形成されている1つまたは複数の注入口より前記隙間の中に在る全部または一部の前記非貫通孔に金属ペーストを供給する工程と
    を有する金属ペースト充填方法。
  2. 前記閾値は、前記パッドの作用面と前記基板の表面との間に形成される隙間の全側面面積が前記排気口の全口径面積と等しくなるときの隙間距離である、請求項1に記載の金属ペースト充填方法。
  3. 前記金属ペースト供給工程において、前記金属ペーストが前記隙間内の全部または一部の前記非貫通孔に行き渡るまでは前記排気口を介した排気動作を継続し、前記金属ペーストが前記隙間内の全部または一部の前記非貫通孔に行き渡った後に前記排気動作を停止する、請求項1または請求項2に記載の金属ペースト充填方法。
  4. 前記金属ペースト供給工程において、前記排気動作を停止した直後またはそれと同時に、前記排気口を大気に開放する、請求項3に記載の金属ペースト充填方法。
  5. 前記金属ペースト供給工程の終了直後に、前記パッドの作用面を前記基板の表面に押し付ける、請求項1〜4のいずれか一項に記載の金属ペースト充填方法。
  6. 前記基板は、半導体ウエハから個片に切り出された1個の半導体チップであり、
    前記突き合わせ工程において、前記パッドは前記半導体チップの表面に形成されている全部または一部の前記非貫通孔を覆い、
    前記減圧工程において、前記半導体チップの全部または一部の前記非貫通孔の中が減圧状態になり、
    前記金属ペースト供給工程において、前記半導体チップの全部または一部の前記非貫通孔に金属ペーストが一括充填される、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の金属ペースト充填方法。
  7. 前記基板は半導体ウエハであり、
    前記突き合わせ工程において、前記パッドは前記半導体ウエハ上の1つまたは連続する複数のセル領域に形成されている全部または一部の前記非貫通孔を覆い、
    前記減圧工程において、前記セル領域内の全部または一部の前記非貫通孔の中が減圧状態になり、
    前記金属ペースト供給工程において、前記セル領域内の全部または一部の前記非貫通孔に金属ペーストが一括充填される、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の金属ペースト充填方法。
  8. 前記基板は半導体ウエハであり、
    前記突き合わせ工程において、前記パッドは前記半導体ウエハ上で前記パッドの作用面を基準にしてマトリクス状に区画される任意の一単位の区画領域に形成されている全部または一部の前記非貫通孔を覆い、
    前記金属ペースト供給工程において、前記一単位の区画領域内の全部または一部の前記非貫通孔に金属ペーストが一括充填される、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の金属ペースト充填方法。
  9. 前記非貫通孔の口径は5〜50μmである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の金属ペースト充填方法。
  10. 前記金属ペーストは金属ナノ粒子を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の金属ペースト充填方法。
  11. 基板の表面に形成されている1個または複数個の非貫通ビアの中に導体のビアプラグを作製するためのビアプラグ作製方法であって、
    各々の前記非貫通ビアと重なる位置に当該非貫通ビアと同一口径の開口が形成されているマスクを前記基板の被処理面の上に被着する工程と、
    各々の前記非貫通ビアについてその底部から前記マスクの開口の頂部まで金属ペーストを充填する工程と、
    前記基板を所定の温度で加熱して、前記非貫通ビアに充填されている前記金属ペーストを焼成し、固体のビアプラグに変える工程と、
    前記基板の被処理面から前記マスクを除去する工程と
    を有するビアプラグ作製方法。
  12. 前記金属ペースト充填工程が、
    少なくとも1個の前記非貫通ビアを覆うように前記基板の表面に対して所定の閾値より小さな隙間を挟んでパッドの作用面を突き合わせる工程と、
    前記パッドの作用面に形成されている1つまたは複数の排気口より前記隙間内の空気を排出して、前記隙間の中を減圧する工程と、
    前記パッドの作用面に形成されている1つまたは複数の注入口より前記隙間の中に在る全部または一部の前記非貫通ビアに金属ペーストを供給する工程と
    を含む、請求項11に記載のビアプラグ作製方法。
  13. 前記金属ペースト充填工程が、
    吸引用のガスを流すための溝状のガス流路と、金属ペーストを外部へ放出するための溝状のペースト放出口とが形成されているヘッドの作用面を前記基板の表面に当てる工程と、
    前記ガス流路を通り抜けるように外部からガス流を供給する工程と、
    前記ペースト放出口に金属ペーストを加圧して供給する工程と、
    前記基板の少なくとも一部の前記非貫通ビアの上を、先に前記ガス流路が通過して当該非貫通ビアの中をベンチュリー効果によって減圧し、その後に前記ペースト放出口が通過して当該非貫通ビアの中に金属ペーストを充填するように、前記基板の表面上で前記ヘッドを相対的に摺動させる工程と
    を有する、請求項11に記載のビアプラグ作製方法。
  14. 前記マスクの厚さは、前記非貫通ビアの底部から前記マスクの開口の頂部まで充填された前記金属ペーストの頂面が、前記金属ペースト焼成工程によって前記基板の被処理面と面一になる高さまで収縮するように選定される、請求項11〜13のいずれか一項に記載のビアプラグ作製方法。
  15. 基板の表面に形成されている1個または複数個の非貫通孔に金属ペーストを充填するための金属ペースト充填装置であって、
    少なくとも1個の前記非貫通孔を覆うように前記基板の表面に対して所定の閾値より小さな隙間を挟んで突き合わされる作用面を有するパッドと、
    前記パッドの作用面に形成された1つまたは複数の排気口を有し、前記排気口を介して前記隙間内の空気を排出して、前記隙間の中を減圧する排気部と、
    前記パッドの作用面に形成された1つまたは複数の注入口を有し、前記注入口より前記隙間の中に在る全部または一部の前記非貫通孔に前記金属ペーストを供給する金属ペースト供給部と
    を有する金属ペースト充填装置。
  16. 前記パッドの作用面は平坦である、請求項15に記載の金属ペースト充填装置。
  17. 前記排気部は、
    前記排気口とつながるように前記パッドを貫通するガス流路と、
    前記ガス流路に排気管を介して接続されるバキューム装置と
    を有する、請求項15または請求項16に記載の金属ペースト充填装置。
  18. 前記排気口を前記バキューム装置または大気ポートのいずれかに選択的に接続するために前記排気管の途中に設けられる切換弁を有する、請求項17に記載の金属ペースト充填装置。
  19. 前記金属ペースト供給部は、
    前記注入口とつながるように前記パッドを貫通するペースト流路と、
    前記ペースト流路にペースト供給管を介して金属ペーストを加圧供給するシリンジ部と
    を有する、請求項15〜18のいずれか一項に記載の金属ペースト充填装置。
  20. 前記シリンジ部は、
    前記ペースト流路に接続される出口と、この出口と反対側に設けられる入口とを有し、金属ペーストを収容するペースト容器と、
    前記ペースト容器の入口にガス管を介して接続される圧縮ガス供給源と
    を有する、請求項19に記載の金属ペースト充填装置。
  21. 前記シリンジ部は、前記ガス管の途中に設けられるサックバックバルブを有する、請求項20に記載の金属ペースト充填装置。
  22. 前記パッドが前記隙間を挟んで前記基板に突き合わされたときに前記基板の少なくとも一部の前記非貫通孔を取り囲むバンク部が前記パッドの作用面に形成されている、請求項15〜21のいずれか一項に記載の金属ペースト充填装置。
  23. 前記バンク部は、0.5mm以下の高さで前記パッドの作用面から突出している、請求項22に記載の金属ペースト充填装置。
  24. 前記バンク部は、前記基板に対して滑性を有する、請求項23に記載の金属ペースト充填装置。
  25. 前記パッドが前記隙間を挟んで前記基板に突き合わされたときに前記基板の少なくとも一部の前記非貫通孔を取り囲むラビリンスの溝部が前記パッドの作用面に形成されている、請求項15〜21のいずれか一項に記載の金属ペースト充填装置。
  26. 前記基板と前記パッドとの間で相対的な位置合わせ、突き合わせおよび引き離しを行うための移動機構を有する、請求項15〜25のいずれか一項に記載の金属ペースト充填装置。
  27. 基板の表面に形成されている1個または複数個の非貫通孔に金属ペーストを充填するための金属ペースト充填方法であって、
    吸引用のガスを流すための溝状のガス流路と、金属ペーストを外部へ放出するための溝状のペースト放出口とが形成されているヘッドの作用面を前記基板の表面に当てる工程と、
    前記ガス流路を通り抜けるように外部からガス流を供給する工程と、
    前記ペースト放出口に金属ペーストを加圧して供給する工程と、
    前記基板の少なくとも一個の前記非貫通孔の上を、先に前記ガス流路が通過して当該非貫通孔の中をベンチュリー効果によって減圧し、その後に前記ペースト放出口が通過して当該非貫通孔の中に金属ペーストを充填するように、前記基板の表面上で前記ヘッドを相対的に摺動させる工程と
    を有する金属ペースト充填方法。
  28. 基板の表面に形成されている1個または複数個の非貫通孔に金属ペーストを充填するための金属ペースト充填装置であって、
    吸引用のガスを流すための溝状のガス流路と、金属ペーストを外部へ放出するための溝状のペースト放出口とが形成されている作用面を有するヘッドと、
    前記ガス流路を通り抜けるように外部からガス流を供給するガス流供給部と、
    前記ペースト放出口に金属ペーストを加圧して供給する金属ペースト供給部と、
    前記基板の少なくとも1個の前記非貫通孔の上を、先に前記ガス流路が通過して当該非貫通孔の中をベンチュリー効果によって減圧し、その後に前記ペースト放出口が通過して当該非貫通孔の中に金属ペーストを充填するように、前記基板の表面上で前記ヘッドを相対的に摺動させる移動機構と
    を有する金属ペースト充填装置。
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