JP2007158190A - 吸着装置、研磨装置、半導体デバイス製造方法およびこの方法により製造される半導体デバイス - Google Patents
吸着装置、研磨装置、半導体デバイス製造方法およびこの方法により製造される半導体デバイス Download PDFInfo
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Abstract
【課題】吸着面の洗浄性を向上させた吸着装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る吸着装置は、吸着部材51と、吸着部材51を保持する保持部材とを備え、吸着部材51は、表面に吸着面55が形成されるとともに複数の吸着穴53がこの吸着面55から裏面側に貫通して形成された第1プレート部材52と、表面に第1プレート部材52の裏面側が接合されるとともに複数の吸着穴53と繋がる複数の吸着通路58がこの表面から裏面側に貫通して形成された第2プレート部材57とからなり、第1プレート部材52がパンチングメタルを用いて形成されてパンチングメタルの穴部が吸着穴53となるように構成されるとともに、第2プレート部材57の裏面側と保持部材における第3保持プレート71の表面側との間に複数の吸着通路58と真空源とに繋がる通路空間Sが吸着通路58よりも断面積の大きい円板状に形成されている。
【選択図】図4
【解決手段】本発明に係る吸着装置は、吸着部材51と、吸着部材51を保持する保持部材とを備え、吸着部材51は、表面に吸着面55が形成されるとともに複数の吸着穴53がこの吸着面55から裏面側に貫通して形成された第1プレート部材52と、表面に第1プレート部材52の裏面側が接合されるとともに複数の吸着穴53と繋がる複数の吸着通路58がこの表面から裏面側に貫通して形成された第2プレート部材57とからなり、第1プレート部材52がパンチングメタルを用いて形成されてパンチングメタルの穴部が吸着穴53となるように構成されるとともに、第2プレート部材57の裏面側と保持部材における第3保持プレート71の表面側との間に複数の吸着通路58と真空源とに繋がる通路空間Sが吸着通路58よりも断面積の大きい円板状に形成されている。
【選択図】図4
Description
本発明は、被吸着物を真空吸着することで被吸着物を保持する吸着装置、および、この吸着装置を用いた研磨装置に関する。さらに、この研磨装置を用いた半導体デバイス製造方法および半導体デバイスに関する。
上述のような吸着装置は、例えば、ウェハ等の被研磨物を研磨する研磨装置に搭載され、被研磨物が吸着装置に吸着保持されるようになっている。ウェハの研磨に用いられる研磨装置は、例えば、ウェハよりも径が小さい研磨パッドを用いる研磨装置や、ウェハよりも径が大きい研磨パッドを用いる(コンベンショナルの)研磨装置が知られている。
ウェハよりも径が小さい研磨パッドを用いる研磨装置においては、研磨パッドがウェハに対して揺動運動しながら研磨を行うため、ウェハの裏面をテーブルとなるチャックに固定するなどして、ウェハがチャックより脱落しないようにした状態で研磨を行う必要がある。そこで、吸着装置を利用してウェハの裏面を負圧により吸着し固定する方法が一般的に用いられている。
このような研磨装置に用いられる吸着装置は、例えば、回転自在な円盤状のチャックを有して構成され、チャックの上面にウェハの裏面が接触するようになっている(例えば、特許文献1を参照)。チャックは、いわゆるピンチャックと称されるものであり、上面に多数のピン形状の突起が形成されている。また、チャック上面の突起の間に位置する凹部には、真空源に繋がる多数の吸着穴が設けられており、ウェハの裏面をチャック(突起)の上面に接触させて、これら多数の吸着穴に負圧を作用させることで、ウェハの裏面がチャックの上面に真空吸着されるようになっている。このようにして、ウェハの裏面(すなわち、被吸着面)がチャックの上面(すなわち、吸着面)に真空吸着された状態で、ウェハが吸着装置に吸着保持(固定)される。
特開2001−60618号公報
しかしながら、上述のような構成のピンチャックでは、チャック上面の洗浄を行うと、チャックの突起上面にあるゴミの除去は可能だが、チャックの凹部に入り込んだゴミは除去することが困難であり、チャックの上面である吸着面の洗浄性に劣る部分があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、吸着面の洗浄性を向上させた吸着装置、および、この吸着装置を用いた研磨装置を提供することを目的とする。また、この研磨装置を用いた半導体デバイス製造方法および半導体デバイスを提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明に係る吸着装置は、真空源を用いて被吸着物を真空吸着することで、被吸着物を保持するように構成された吸着装置において、被吸着物の被吸着面に接触可能な吸着面および、吸着面に形成されて真空源と繋がる複数の吸着穴を有し、吸着面に被吸着面を接触させて吸着穴に負圧を作用させることで、被吸着面が吸着面に真空吸着されるように構成された吸着部材と、吸着部材を保持する保持部材とを備え、吸着部材は、表面に吸着面が形成されるとともに複数の吸着穴が吸着面から裏面側に貫通して形成された第1プレート部材を有し、第1プレート部材がパンチングメタルを用いて形成されてパンチングメタルの穴部が吸着穴となるように構成されている。
また、本発明に係る吸着装置において、第1プレート部材の表面側に樹脂製のコーティング層が設けられて、コーティング層の表面に吸着面が形成されるように構成されることが好ましい。
また、本発明に係る吸着装置において、吸着部材は、表面に第1プレート部材の裏面側が接合されるとともに複数の吸着穴と繋がる複数の吸着通路が表面から裏面側に貫通して形成された第2プレート部材をさらに有し、第2プレート部材の裏面が保持部材の表面に接触した状態で吸着部材が保持部材の表面側に保持されるように構成されており、第2プレート部材の裏面側と保持部材の表面側との間に複数の吸着通路と真空源とに繋がる通路空間が吸着通路よりも断面積の大きい平板状に形成されていることが好ましい。
さらに、本発明に係る研磨装置は、被研磨物を真空吸着により保持可能な吸着装置と、被研磨物を研磨可能な研磨部材とを備え、研磨部材を被研磨物に当接させながら相対移動させて被研磨物の研磨を行うように構成された研磨装置において、吸着装置が本発明に係る吸着装置であることを特徴とする。
また、本発明に係る半導体デバイス製造方法は、被研磨物は半導体ウェハであり、本発明に係る研磨装置を用いて半導体ウェハの表面を平坦化する工程を有することを特徴とする。
さらに、本発明に係る半導体デバイスは、本発明に係る半導体デバイス製造方法により製造されたことを特徴とする。
本発明によれば、吸着装置における吸着面の洗浄性を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明に係る吸着装置(ウェハ吸着装置50)を備えた研磨装置の代表例であるCMP装置(化学的機械的研磨装置)を図1に示している。このCMP装置1は、被研磨物たるウェハ30をその上面側に着脱自在に吸着保持可能なウェハ吸着装置50と、このウェハ吸着装置50の上方位置に設けられ、ウェハ吸着装置50上に保持されたウェハ30の被研磨面31と対向する研磨パッド46が取り付けられた研磨部材45を保持してなる研磨ヘッド40とを備えて構成されている。このCMP装置1では、研磨パッド46の寸法(直径)はウェハ30の寸法(直径)よりも小さく(すなわち研磨パッド46はウェハ30よりも小径であり)、研磨パッド46をウェハ30に接触させた状態で双方を相対移動させることにより、ウェハ30の被研磨面31(上面)全体を研磨できるようになっている。
これらウェハ吸着装置50と研磨ヘッド40とを支持する支持フレーム20は、水平な基台21と、この基台21上にY方向(紙面に垂直な方向でこれを前後方向とする)に延びて設けられたレール(図示せず)上をY方向に移動自在に設けられた第1ステージ22と、この第1ステージ22から垂直(Z方向)に延びるように設けられた垂直フレーム23と、この垂直フレーム23の上部に設けられた第2ステージ24と、この第2ステージ24上から水平(X方向)に延びるように設けられた水平フレーム25と、この水平フレーム25上をX方向(左右方向)に移動自在に設けられた第3ステージ26とを有して構成されている。
第1ステージ22内には第1電動モータM1が設けられており、これを回転駆動することにより第1ステージ22を上記レールに沿ってY方向に移動させることができる。また、第3ステージ26内には第2電動モータM2が設けられており、これを回転駆動することにより第3ステージ26を水平フレーム25に沿ってX方向に移動させることができる。このため、上記電動モータM1,M2の回転動作を組み合わせることにより、第3ステージ26をウェハ吸着装置50上方の任意の位置に移動させることが可能である。
ウェハ吸着装置50は基台21上に設けられたテーブル支持部27から上方に垂直に延びて設けられた回転軸28の上端部に水平に取り付けられている。この回転軸28はテーブル支持部27内に設けられた第3電動モータM3を回転駆動することにより回転されるようになっており、これによりウェハ吸着装置50をXY面(水平面)内で回転させることができる。
研磨ヘッド40は第3ステージ26から下方に垂直に延びて設けられたスピンドル29の下端部に取り付けられている。このスピンドル29は第3ステージ26内に設けられた第4電動モータM4を回転駆動することにより回転されるようになっており、これにより研磨ヘッド40全体を回転させて研磨パッド46をXY面(水平面)内で回転させることができる。
さて、図2に示すように、ウェハ吸着装置50は、ウェハ30を真空吸着するための吸着部材51と、吸着部材51を保持して回転軸28に連結される回転保持部材60とを主体に構成される。吸着部材51は、図2および図4に示すように、表面(上面)に吸着面55が形成される第1プレート部材52と、表面に第1プレート部材52の裏面側が固着された第2プレート部材57とから構成される。
第1プレート部材52は、図3に示すように、ステンレス製のパンチングメタルを用いて複数の吸着穴53を有する円盤形に形成され、パンチングメタルに形成された複数の穴部がそれぞれ表面側(吸着面55が設けられる側)から裏面側に貫通する吸着穴53となるように構成される。なお、本実施形態においては、千鳥抜きの加工が施されたパンチングメタルを用いているが、これに限られるものではなく、いわゆる直列抜きであってもよい。また、吸着穴53が円い穴となっているが、これに限られるものではなく、吸着穴が角穴や長孔であってもよい。
第1プレート部材52の表面側には、図4に示すように、ポリウレタン系樹脂や、アクリル系樹脂、フッ素系ゴム等といった樹脂製のコーティング層54が設けられ、このコーティング層54の表面(上面)にウェハ30の下面である被吸着面32と接触可能な吸着面55が形成される。なお、コーティング層54は、第1プレート部材52の表面側にプライマー(図示せず)をスプレーガン等で塗布(および乾燥)して図示しない下地層を形成した後、この下地層の上にポリウレタン系樹脂や、アクリル系樹脂、フッ素系ゴム等からなる塗布材をスプレーガン等で塗布(および乾燥)することで得られる。そして、コーティング層54の表面にラップ定盤および研磨液を用いた研磨加工を行うことで平坦化された吸着面55が形成される。
このように、第1プレート部材52の表面側にコーティング層54を設けることで、ウェハ30の被吸着面32とコーティング層54の表面に形成された吸着面55との間に異物が介在しても、コーティング層54が有する弾性によって異物がコーティング層54に埋没しようとするため、ウェハ30が異物によって変形することがなく、吸着状態におけるウェハ30の平坦度を高めることができる。また、研磨加工を行って吸着面55の平坦度を(例えば1μm程度に)高めておくことにより、ウェハ30のうねりを一層低減させることができ、吸着状態におけるウェハ30の平坦度をより高めることができる。
なお、下地層は、第1プレート部材52に対するコーティング層54の塗着性を高めるために用いられるものであって、場合によっては必ずしも必要ではない。また、コーティング層54の表面(吸着面55)に対して前述のような研磨加工を必ずしも行う必要はない。
さらに、コーティング層54(および下地層)の厚さは、数十μm程度(例えば、60〜80μm)と比較的薄くすることが好ましい。コーティング層54の厚さを数百μmと比較的厚くすると、コーティング層54の表面(すなわち、吸着面55)の各部位に加わる力が互いに異なるような場合、コーティング層54の弾性変形により当該各部位の厚さが比較的大きく異なることになり、これに起因してウェハ30が大きくうねってしまう。これに対し、コーティング層54の厚さを数十μmと比較的薄くしておけば、当該各部位の厚さが相対的に大きく異ならないので、ウェハ30のうねりを低減させることができる。
さて、第2プレート部材57は、図2および図4に示すように、ステンレス等の金属材料を用いて、第1プレート部材52と同じ径を有する円盤形に形成される。そして、いわゆる拡散接合やロウ付け等の接合手段により、第2プレート部材57の表面(上面)に第1プレート部材52の裏面側が接合されて円盤形の吸着部材51が組み立てられる。第2プレート部材57には、複数の吸着通路58が第2プレート部材57の表面から裏面側に貫通して形成されており、表面側の端部が第1プレート部材52の複数の吸着穴53とそれぞれ繋がるようになっている。
回転保持部材60は、図2に示すように、回転軸28と連結される第1保持プレート61と、第1保持プレート61の表面側(上面側)に取り付けられた第2保持プレート66と、第2保持プレート66の表面側(上面側)に取り付けられた第3保持プレート71と、第3保持プレート71の表面側(上面側)に取り付けられた保持リング76とを有して構成される。第1保持プレート61は、ステンレスやセラミック等の高い剛性を有する材料を用いて円盤形に形成され、ネジ等の固定手段により回転軸28の上部に水平に取り付けられる。
第1保持プレート61の中央部には、第1センタ穴62が第1保持プレート61の表面から裏面側に(上下に)貫通して形成されており、この第1センタ穴62に回転軸28の上部が嵌合するようになっている。第1保持プレート61の外周側には、チラー排水穴63が第1保持プレート61の表面から裏面側に(上下に)貫通して形成されており、表面側の端部はチラー循環水路69の外周部と繋がるとともに、裏面側の端部は図示しない管路を介して回転軸28の内部に形成されたチラー排水路82と繋がっている。なお、チラー排水路82は、排水用管路86を介して図示しないチラー水供給装置と繋がっており、チラー循環水路69を通過してチラー排水穴63から排出された水は、チラー排水路82および排水用管路86を通過してチラー水供給装置に戻されるようになっている。
第2保持プレート66は、ステンレスやセラミック等の高い剛性を有する材料を用いて第1保持プレート61と同じ径を有する円盤形に形成され、連結ボルト68により第1保持プレート61の表面側(上面側)に取り付けられる。第2保持プレート66の中央部には、第2センタ穴67が第2保持プレート66の表面から裏面側に(上下に)貫通して形成されており、この第2センタ穴67に回転軸28の上部が嵌合するようになっている。
第2保持プレート66の裏面側には、矩形の溝が第2保持プレート66の中心側から外周側へ渦巻状に延びるように形成され、第1保持プレート61の表面との間に渦巻状に延びるチラー循環水路69が形成されるようになっている。このチラー循環水路69の内周部は回転軸28の内部に形成されたチラー給水路81と繋がっており、外周部は第1保持プレート61のチラー排水穴63と繋がっている。なお、チラー給水路81は、図示しない管路を介してチラー水供給装置(図示せず)と繋がっており、チラー水供給装置からチラー給水路81に供給された所定温度(例えば、24℃)の水は、渦巻状のチラー循環水路69を内周側から外周側へ通過してウェハ吸着装置50(回転保持部材60)の温度を一定に保つようになっている。
第3保持プレート71は、ステンレスやセラミック等の高い剛性を有する材料を用いて第1保持プレート61および第2保持プレート66と同じ径を有する円盤形に形成され、ネジ等の固定手段により第2保持プレート66の表面側(上面側)に取り付けられる。第3保持プレート71の中央部には、第3保持プレート71の裏面側が開口するように第3センタ穴72が形成されており、この第3センタ穴72の下側(裏面側)に回転軸28の上部が嵌合するようになっている。
そして、第3センタ穴72の上側は第3保持プレート71と回転軸28との間隙部となって、回転軸28の内部に形成された吸着用連絡通路83と繋がるようになっている。また、第3センタ穴72の上側部には、6つの放射通路73がそれぞれ第3保持プレート71の外周部へ向けて延びるように形成されている。さらに、放射通路73には、複数の上下通路74が放射通路73の途中から上方へ延びて第3保持プレート71の表面側(上面側)で開口するように形成されている。
保持リング76は、ステンレスやセラミック等の高い剛性を有する材料を用いて、第1〜第3保持プレート61,66,71の外径と同じ外径を有するとともに、吸着部材51の外径より僅かに大きい内径を有するリング形に形成され、固定ボルト78(図3を参照)を用いて第3保持プレート71の表面側(上面側)に取り付け固定される。そして、吸着部材51を第3保持プレート71に取り付けられた保持リング76の内部に挿入して第3保持プレート71の表面上(上面)に載置することにより、吸着部材51における第2プレート部材57の裏面の外周部近傍が第3保持プレート71の表面に接触した状態で、吸着部材51が保持リング76により回転保持部材60の表面側に着脱可能に保持される。
なお、図2および図4に示すように、保持リング76の内側には、第3保持プレート71の表面側(上面側)に固定された位置決めピン79が設けられており、この位置決めピン79を用いて回転保持部材60に保持される吸着部材51の位置決めが行われるとともに、回転保持部材60に対する吸着部材51の相対回転が規制されるようになっている。
また、吸着部材51における第2プレート部材57の裏面側中央部には、円板状の凹部59が形成されており、第2プレート部材57の裏面側(下面側)と第3保持プレート71の表面側(上面側)との間に、吸着通路58よりも断面積の大きい円板状(平板状)の通路空間Sが形成されるようになっている。そして、この通路空間Sの表面側(上側)の端部は複数の吸着通路58と繋がるとともに、裏面側(下側)の端部は第3保持プレート71の上下通路74と繋がるようになっている。
これにより、吸着部材51(第1プレート部材52)の吸着面55に形成された複数の吸着穴53は、図2および図4に示すように、第2プレート部材57の吸着通路58および通路空間S、第3保持プレート71の上下通路74および放射通路73、そして回転軸28の吸着用連絡通路83および吸着用管路87を介してエアオペレートバルブ91(図5を参照)の一方のポートに繋がる。一方、図5に示すように、エアオペレートバルブ91の他方のポートには、真空源である真空ポンプ92と、真空破壊用の微圧エアにレギュレートしたエアを供給するコンプレッサ93と、純水を供給可能な純水供給部94とが接続される。
そして、エアオペレートバルブ91は、図示しない制御部からの電磁弁作動信号を受けて、吸着穴53が真空ポンプ92に繋がる状態と、吸着穴53がコンプレッサ93に繋がる状態と、吸着穴53が純水供給部94に繋がる状態と、吸着穴53がどれとも繋がらない状態とに切り替える機能を有している。したがって、エアオペレートバルブ91の切替作動により吸着穴53が真空ポンプ92に繋がると、真空ポンプ92の作動により吸着穴53に負圧が生じる。また、吸着穴53がコンプレッサ93に繋がると、コンプレッサ93から吸着穴53に真空破壊用の高圧エアが供給される。さらに、吸着穴53が純水供給部94に繋がると、純水供給部94からの水(純水)が吸着穴53から吸着面55上に供給される。
このような構成のCMP装置1を用いてウェハ30の研磨を行うには、まず、ウェハ吸着装置50の上面に研磨対象となるウェハ30を吸着取り付けする(このときウェハ30の中心はウェハ吸着装置50の回転中心に一致させる)。次に、電動モータM3により回転軸28を駆動してウェハ吸着装置50およびウェハ30を回転させる。続いて、電動モータM1,M2を駆動して第3移動ステージ26をウェハ30の上方に位置させ、電動モータM4によりスピンドル29を駆動して研磨ヘッド40を回転させる。次に、研磨ヘッド40を上下動させるエアシリンダー(図示せず)を用いて研磨ヘッド40を降下させ、研磨パッド46の下面(研磨面)をウェハ30の上面(被研磨面)に押し当てるようにする。
このとき、図示しないエア供給源から研磨ヘッド40内に所定のエアを供給して、研磨ヘッド40内のエア圧によりウェハ30と研磨パッド46との接触圧を所定の値に設定する。そして、電動モータM1,M2を駆動して研磨ヘッド40をXY方向(ウェハ30と研磨パッド46との接触面の面内方向)に揺動させる。このとき同時に、図示しない研磨剤供給装置より研磨剤を圧送し、研磨パッド46の下面側に研磨剤を供給させる。これにより、ウェハ30の被研磨面31は、研磨剤の供給を受けつつウェハ30自身の回転運動と研磨ヘッド40の(すなわち研磨パッド46の)回転及び揺動運動とにより研磨される。
ウェハ吸着装置50にウェハ30を吸着取り付けするには、まず、図4に示すように、吸着部材51の上面にウェハ30を置き、吸着部材51の吸着面55(上面)にウェハ30の被吸着面32(下面)を接触させる。このとき、前述したように、ウェハ30の中心はウェハ吸着装置50、すなわち吸着部材51の回転中心に一致させるようにする。そして、真空ポンプ92を利用して吸着部材51の吸着穴53に負圧を作用させ、ウェハ30の被吸着面32を吸着部材51の吸着面55に真空吸着させる。これにより、ウェハ30がウェハ吸着装置50に吸着保持される。
なお、ウェハ吸着装置50にウェハ30を吸着取り付けするときには、エアオペレートバルブ91の切替作動により吸着穴53を真空ポンプ92に繋げることで、真空ポンプ92の作動により吸着穴53に負圧が生じる。また、ウェハ吸着装置50からウェハ30を取り外すときには、エアオペレートバルブ91の切替作動により吸着穴53をコンプレッサ93に繋げることで、コンプレッサ93から吸着穴53に高圧エアが供給されて真空破壊が行われる。さらに、吸着部材51の吸着面55(上面)を洗浄するときには、エアオペレートバルブ91の切替作動により吸着穴53を純水供給部94に繋げることで、純水供給部94からの水(純水)が吸着穴53から吸着面55上に供給される。
このとき、以上のような構成のウェハ吸着装置50によれば、第1プレート部材52がパンチングメタルを用いて形成されてパンチングメタルの穴部が吸着穴53となるように構成されるため、いわゆるピンチャックを用いる場合とは異なり、第1プレート部材52の表面に形成される吸着面55が連続的な平面となって、ウェハ洗浄用のPVA(ポリビニルアルコール)ブラシ等によりゴミ等を残すことなく吸着面55の洗浄をより綺麗に行うことが可能になることから、吸着面55の洗浄性を向上させることができる。
また、第2プレート部材57の裏面側(下面側)と第3保持プレート71の表面側(上面側)との間に、各吸着通路58と真空源92とに繋がる通路空間Sが吸着通路58よりも断面積の大きい円板状(平板状)に形成されているため、吸着通路58と繋がる吸着穴53に対し負圧をほぼ均等に生じさせることが可能になることから、吸着状態におけるウェハ30の平坦度を損なうことなく、吸着面55の洗浄性を向上させることができる。
さらに、吸着部材51が回転保持部材60の表面側に着脱可能に保持されるため、吸着面55に何らかの不具合が生じたとしても、吸着部材51だけを交換すればよく、回転保持部材60等を交換する必要がないことから、装置のメンテナンス性を向上させることができる。
また、前述したように、第1プレート部材52の表面側にコーティング層54を設けることで、ウェハ30の被吸着面32とコーティング層54の表面に形成された吸着面55との間に異物が介在しても、コーティング層54が有する弾性によって異物がコーティング層54に埋没しようとするため、ウェハ30が異物によって変形することがなく、吸着状態におけるウェハ30の平坦度を高めることができる。
そして、以上のような構成のウェハ吸着装置50を備えたCMP装置1によれば、吸着面55の洗浄性が向上して、吸着状態におけるウェハ30の平坦度を高めることが期待できることから、ウェハ30の加工精度および歩留まりを向上させることができる。
なお、上述の実施形態において、第2プレート部材57の裏面側に円板状の凹部59が形成されて、第2プレート部材57の裏面側(下面側)と第3保持プレート71の表面側(上面側)との間に、吸着通路58よりも断面積の大きい円板状の通路空間Sが形成されるように構成されているが、これに限られるものではなく、第3保持プレート71の表面側の凹部に通路空間を形成するようにしてもよい。
続いて、本発明に係る半導体デバイスの製造方法の実施例について説明する。図6は半導体デバイスの製造プロセスを示すフローチャートである。半導体製造プロセスをスタートすると、まずステップS200で次に挙げるステップS201〜S204の中から適切な処理工程を選択し、いずれかのステップに進む。
ここで、ステップS201はウェハの表面を酸化させる酸化工程である。ステップS202はCVD等によりウェハ表面に絶縁膜や誘電体膜を形成するCVD工程である。ステップS203はウェハに電極を蒸着等により形成する電極形成工程である。ステップS204はウェハにイオンを打ち込むイオン打ち込み工程である。
CVD工程(S202)もしくは電極形成工程(S203)の後で、ステップS205に進む。ステップS205はCMP工程である。CMP工程では本発明による研磨装置により、層間絶縁膜の平坦化や半導体デバイス表面の金属膜の研磨、誘電体膜の研磨等が行われ、ダマシン(damascene)プロセスが適用されることもある。
CMP工程(S205)もしくは酸化工程(S201)の後でステップS206に進む。ステップS206はフォトリソグラフィ工程である。この工程ではウェハへのレジストの塗布、露光装置を用いた露光によるウェハへの回路パターンの焼き付け、露光したウェハの現像が行われる。さらに、次のステップS207は現像したレジスト像以外の部分をエッチングにより削り、その後レジスト剥離が行われ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くエッチング工程である。
次に、ステップS208で必要な全工程が完了したかを判断し、完了していなければステップS200に戻り、先のステップを繰り返してウェハ上に回路パターンが形成される。ステップS208で全工程が完了したと判断されればエンドとなる。
本発明による半導体デバイス製造方法では、CMP工程において本発明にかかる研磨装置を用いているため、ウェハの加工精度および歩留まりが向上する。これにより、従来の半導体デバイス製造方法に比べて低コストで半導体デバイスを製造することができるという効果がある。なお、上記半導体デバイス製造プロセス以外の半導体デバイス製造プロセスのCMP工程に本発明による研磨装置を用いても良い。また、本発明による半導体デバイス製造方法により製造された半導体デバイスは、歩留まりが高く低コストの半導体デバイスとなる。
1 CMP装置(研磨装置)
30 ウェハ(被研磨物) 32 被吸着面
45 研磨部材
50 ウェハ吸着装置(吸着装置)
51 吸着部材
52 第1プレート部材 53 吸着穴
54 コーティング層 55 吸着面
57 第2プレート部材 58 吸着通路
60 回転保持部材(保持部材)
92 真空ポンプ(真空源)
S 通路空間
30 ウェハ(被研磨物) 32 被吸着面
45 研磨部材
50 ウェハ吸着装置(吸着装置)
51 吸着部材
52 第1プレート部材 53 吸着穴
54 コーティング層 55 吸着面
57 第2プレート部材 58 吸着通路
60 回転保持部材(保持部材)
92 真空ポンプ(真空源)
S 通路空間
Claims (6)
- 真空源を用いて被吸着物を真空吸着することで、前記被吸着物を保持するように構成された吸着装置において、
前記被吸着物の被吸着面に接触可能な吸着面および、前記吸着面に形成されて前記真空源と繋がる複数の吸着穴を有し、前記吸着面に前記被吸着面を接触させて前記吸着穴に負圧を作用させることで、前記被吸着面が前記吸着面に真空吸着されるように構成された吸着部材と、
前記吸着部材を保持する保持部材とを備え、
前記吸着部材は、表面に前記吸着面が形成されるとともに前記複数の吸着穴が前記吸着面から裏面側に貫通して形成された第1プレート部材を有し、
前記第1プレート部材がパンチングメタルを用いて形成されて前記パンチングメタルの穴部が前記吸着穴となるように構成されていることを特徴とする吸着装置。 - 前記第1プレート部材の表面側に樹脂製のコーティング層が設けられて、前記コーティング層の表面に前記吸着面が形成されるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の吸着装置。
- 前記吸着部材は、表面に前記第1プレート部材の裏面側が接合されるとともに前記複数の吸着穴と繋がる複数の吸着通路が前記表面から裏面側に貫通して形成された第2プレート部材をさらに有し、
前記第2プレート部材の裏面が前記保持部材の表面に接触した状態で前記吸着部材が前記保持部材の表面側に保持されるように構成されており、
前記第2プレート部材の裏面側と前記保持部材の表面側との間に前記複数の吸着通路と前記真空源とに繋がる通路空間が前記吸着通路よりも断面積の大きい平板状に形成されていることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の吸着装置。 - 被研磨物を真空吸着により保持可能な吸着装置と、前記被研磨物を研磨可能な研磨部材とを備え、前記研磨部材を前記被研磨物に当接させながら相対移動させて前記被研磨物の研磨を行うように構成された研磨装置において、
前記吸着装置が請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の吸着装置であることを特徴とする研磨装置。 - 前記被研磨物は半導体ウェハであり、
請求項4に記載の研磨装置を用いて前記半導体ウェハの表面を平坦化する工程を有することを特徴とする半導体デバイス製造方法。 - 請求項5に記載の半導体デバイス製造方法により製造されたことを特徴とする半導体デバイス。
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- 2005-12-07 JP JP2005353898A patent/JP2007158190A/ja active Pending
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