JP2006015457A - 吸着装置、研磨装置、半導体デバイス製造方法およびこの方法により製造される半導体デバイス - Google Patents

吸着装置、研磨装置、半導体デバイス製造方法およびこの方法により製造される半導体デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】 被吸着物の裏面転写性を低減させることができる吸着装置を提供する。
【解決手段】 本発明に係る吸着装置60は、真空源を用いてウェハ50を真空吸着することで、ウェハ50を保持するように構成された吸着装置において、吸着面72にウェハ50の被吸着面52を接触させて吸着穴73に負圧を作用させることで、ウェハ50の被吸着面52が吸着面72に真空吸着されるように構成された弾性を有する円盤状の吸着部材71と、吸着部材71の周囲を囲むように配設され、ウェハ50による被吸着面52の延長面上での移動を規制可能なリテーナリング76とを備えて構成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、被吸着物を真空吸着することで被吸着物を保持する吸着装置、および、この吸着装置を用いた研磨装置に関する。さらに、この研磨装置を用いた半導体デバイス製造方法および半導体デバイスに関する。
上述のような吸着装置は、例えば、ウェハ等の被研磨物を研磨する研磨装置に搭載され、被研磨物が吸着装置に吸着保持されるようになっている。ウェハの研磨に用いられる研磨装置は、例えば、ウェハよりも径が小さい研磨パッドを用いる研磨装置や、ウェハよりも径が大きい研磨パッドを用いる(コンベンショナルの)研磨装置が知られている。
ウェハよりも径が小さい研磨パッドを用いる研磨装置においては、研磨パッドがウェハに対して揺動運動しながら研磨を行っている。そのため、ウェハよりも径が大きい研磨パッドを用いる研磨装置のように、ウェハの表面が研磨パッドに全て覆われている訳ではないので、ウェハの裏面をテーブルとなるチャックに固定するなどして、ウェハがチャックより脱落しないようにした状態で研磨を行う必要がある。そこで、吸着装置を利用してウェハの裏面を負圧により吸着し固定する方法が用いられている。
このような研磨装置に用いられる吸着装置は、例えば、回転自在な円盤状のチャックと、研磨パッドのウェハからのはみ出し部分を支持するリテーナリングとを有して構成され、チャックの上面にウェハの裏面が接触するようになっている。チャックは、いわゆるピンチャックと称されるものであり、上面に多数のピン形状の突起が形成されている。また、チャック上面の突起の間に位置する凹部には、真空源に繋がる多数の吸着穴が設けられており、ウェハの裏面をチャック(突起)の上面に接触させて、これら多数の吸着穴に負圧を作用させることで、ウェハの裏面がチャックの上面に真空吸着されるようになっている。このようにして、ウェハの裏面がチャックの上面に真空吸着された状態で、ウェハが吸着装置に吸着保持(固定)される。
特開2002−217141号公報
しかしながら、セラミック材料を用いたピンチャックでは、チャック(突起)の上面が硬質であり、さらには、研磨パッドが高速回転するのに伴って研磨パッドの研磨面が硬質化するため、上述のような吸着装置を備えた研磨装置でウェハの研磨を行うと、例えば、ウェハの裏面側にゴミ等の異物が侵入した場合、異物が侵入した部分が過剰に研磨されやすく、裏面転写性が高くなる一因となっていた。
なお、複数のペレット状の砥石を有する治具を用いてチャック洗浄を行うと、チャックの突起上面にあるゴミの除去は可能だが、チャックの凹部に入り込んだゴミは除去することができない。また、チャックの凹部に蓄積されるゴミの持ち上がりを防止することができないため、ウェハの裏面パーティクル(ゴミ等の付着)が軽減されないという問題もある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、被吸着物の裏面転写性を低減させることができる吸着装置、および、この吸着装置を用いた研磨装置を提供することを目的とする。また、この研磨装置を用いた半導体デバイス製造方法および半導体デバイスを提供することを目的とする。
このような目的達成のため、請求項1に係る発明の吸着装置は、真空源を用いて被吸着物を真空吸着することで、被吸着物を保持するように構成された吸着装置において、被吸着物の被吸着面に接触可能な吸着面と、吸着面に形成された真空源に繋がる吸着穴とを有し、吸着面に被吸着面を接触させて吸着穴に負圧を作用させることで、被吸着面が吸着面に真空吸着されるように構成されており、少なくとも吸着面に対して垂直な方向に弾性を有する円盤状の吸着部材と、吸着部材の周囲を囲むように配設され、被吸着物における被吸着面の反対側の面に高さを合わせて形成されたガイド面を有し、被吸着物による被吸着面の延長面上での移動を規制可能なリテーナリングとを備えて構成されることを特徴とする。
請求項2に係る発明の吸着装置は、請求項1に記載の吸着装置において、吸着部材を吸着部材の中心軸を回転軸として回転可能に保持する略円盤状のチャック部材を備え、吸着部材およびチャック部材の外周部と、リテーナリングの内周部との間に、略リング状の間隙部が形成されるように構成されており、チャック部材の外周部に、間隙部を水で満たすための水供給口が設けられることを特徴とする。
請求項3に係る発明の吸着装置は、請求項1もしくは請求項2に記載の吸着装置において、リテーナリングを吸着部材とともに吸着部材の中心軸を回転軸として回転可能に保持する略円盤状の第2チャック部材を備えて構成されることを特徴とする。
請求項4に係る発明の研磨装置は、被研磨物を真空吸着により保持可能な吸着装置と、被研磨物を研磨可能な研磨部材とを備え、研磨部材を被研磨物に当接させながら相対移動させて被研磨物の研磨を行うように構成された研磨装置において、吸着装置が請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の吸着装置であることを特徴とする。
請求項5に係る発明の半導体デバイス製造方法は、被研磨物は半導体ウェハであり、請求項4に記載の研磨装置を用いて半導体ウェハの表面を平坦化する工程を有することを特徴とする。
請求項6に係る発明の半導体デバイスは、請求項5に記載の半導体デバイス製造方法により製造されたことを特徴とする。
本発明によれば、被吸着物の裏面転写性を低減させることができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明の第一実施形態に係る吸着装置(ウェハ吸着装置60)を備えた研磨装置の代表例であるCMP装置(化学的機械的研磨装置)を図1に示している。このCMP装置1は、被研磨物たるウェハ50をその上面側に着脱自在に吸着保持可能なウェハ吸着装置60と、このウェハ吸着装置60の上方位置に設けられ、ウェハ吸着装置60上に保持されたウェハ50の被研磨面51と対向する研磨パッド45が取り付けられた研磨部材40を保持してなる研磨ヘッド30とを備えて構成されている。このCMP装置1では、研磨パッド45の寸法(直径)はウェハ50の寸法(直径)よりも小さく(すなわち研磨パッド45はウェハ50よりも小径であり)、研磨パッド45をウェハ50に接触させた状態で双方を相対移動させることにより、ウェハ50の被研磨面51(上面)全体を研磨できるようになっている。
これらウェハ吸着装置60と研磨ヘッド30とを支持する支持フレーム20は、水平な基台21と、この基台21上にY方向(紙面に垂直な方向でこれを前後方向とする)に延びて設けられたレール(図示せず)上をY方向に移動自在に設けられた第1ステージ22と、この第1ステージ22から垂直(Z方向)に延びるように設けられた垂直フレーム23と、この垂直フレーム23の上部に設けられた第2ステージ24と、この第2ステージ24上から水平(X方向)に延びるように設けられた水平フレーム25と、この水平フレーム25上をX方向(左右方向)に移動自在に設けられた第3ステージ26とを有して構成されている。
第1ステージ22内には第1電動モータM1が設けられており、これを回転駆動することにより第1ステージ22を上記レールに沿ってY方向に移動させることができる。また、第3ステージ26内には第2電動モータM2が設けられており、これを回転駆動することにより第3ステージ26を水平フレーム25に沿ってX方向に移動させることができる。このため、上記電動モータM1,M2の回転動作を組み合わせることにより、第3ステージ26をウェハ吸着装置60上方の任意の位置に移動させることが可能である。
ウェハ吸着装置60は基台21上に設けられたテーブル支持部27から上方に垂直に延びて設けられた回転軸28の上端部に水平に取り付けられている。この回転軸28はテーブル支持部27内に設けられた第3電動モータM3を回転駆動することにより回転されるようになっており、これによりウェハ吸着装置60をXY面(水平面)内で回転させることができる。
研磨ヘッド30は第3ステージ26から下方に垂直に延びて設けられたスピンドル29の下端部に取り付けられている。このスピンドル29は第3ステージ26内に設けられた第4電動モータM4を回転駆動することにより回転されるようになっており、これにより研磨ヘッド30全体を回転させて研磨パッド45をXY面(水平面)内で回転させることができる。
ウェハ吸着装置60は、図2に示すように、回転軸28に連結される下チャック部材61と、下チャック部材61の上面に取り付けられた上チャック部材66と、上チャック部材66の上面に取り付けられた吸着部材71と、下チャック部材61の上面に取り付けられたリテーナリング76とを備えて構成される。なお、図3はウェハ吸着装置60の平面図であり、図2は図3中のA−B線に沿ったウェハ吸着装置60の正断面図である。
下チャック部材61は、図2に示すように、ステンレス(例えば、SUS316)やセラミック等の高い剛性を有する材料を用いて略円盤状に形成され、ネジ等の固定手段により回転軸28の上端部に水平に取り付けられる。下チャック部材61の中心には下中央通路62が上下に貫通して形成されており、上端側は上チャック部材66の上中央通路67に繋がるとともに、下端側は図示しない管路を介してエアオペレートバルブ81(図4を参照)に繋がっている。下チャック部材61の外周部近傍には下用水路63が上下に貫通して形成されており、上端側は上チャック部材66の上用水路69に繋がるとともに、下端側は図示しない管路を介して開閉電磁弁85(図4を参照)に繋がっている。
上チャック部材66は、下チャック部材61と同様に、ステンレス(例えば、SUS316)やセラミック等の高い剛性を有する材料を用いて略円盤状に形成され、チャック固定ネジ65を用いて下チャック部材61の上面に取り付けられる。上チャック部材66の内部中央には上中央通路67が下方へ延びるように形成されており、下端側は下チャック部材61の下中央通路62に繋がっている。上中央通路67の側部には、6つの放射通路68,68,…がそれぞれ上チャック部材66の外周部へ向けて延びるように形成されている。
上チャック部材66の外周部近傍には、下チャック部材61の下用水路63に繋がって上用水路69が形成されている。上用水路69は、上チャック部材66の下面から上方へ延び、途中で外方へ折れ曲がって上チャック部材66の外周面に達するように形成されており、上チャック部材66の外周面に水供給口70が形成されるようになっている。これにより、上チャック部材66の外周面に形成された水供給口70は、上用水路69および下用水路63、並びに図示しない管路を介して開閉電磁弁85(図4を参照)に繋がる。
吸着部材71は、図2および図3に示すように、エチレン・プロピレンゴム(EPDM)やフッ素ゴム(FKM)等の硬質ゴム材料を用いて円盤状に形成され、加硫処理にて上チャック部材66の上面に取り付けられる。これにより、上チャック部材66は下チャック部材61を介して回転軸28と連結されているため、吸着部材71は、上チャック部材66により吸着部材71の中心軸を回転軸として回転可能に保持される。
吸着部材71の上面は、ウェハ50の下面である被吸着面52と接触する吸着面72となっており、吸着部材71を上チャック部材66に接着し、穴あけ加工により吸着部材71に吸着穴73,73,…を形成した後、平面研削盤による研磨加工にて所定の平面度が得られるように仕上げられる。上述のように、吸着部材71の吸着面72には複数の吸着穴73,73,…が形成されており、吸着面72にウェハ50の被吸着面52(下面)を接触させてこの吸着穴73に負圧を作用させることで、ウェハ50の被吸着面52が吸着部材71の吸着面72に真空吸着されるようになっている。
また、吸着穴73,73,…は、上チャック部材66の放射通路68,68,…の位置に合わせてそれぞれ形成されており、上下に貫通して吸着穴73の下端側が放射通路68に達するようになっている。これにより、吸着部材71の吸着面72に形成された吸着穴73は、放射通路68および上下中央通路62,67、並びに図示しない管路を介してエアオペレートバルブ81(図4を参照)に繋がる。なお、吸着部材71は、Hs80以上の硬度を有することが好ましく、また、少なくとも吸着面72に対して垂直な方向に弾性を有するように構成される。
リテーナリング76は、図2および図3に示すように、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)やベスペル等の樹脂材料を用いて、吸着部材71および上チャック部材66の周囲を囲むリング状に形成され、リング固定ボルト75を用いて下チャック部材61の上面に取り付けられる。これにより、リテーナリング76は、下チャック部材61により吸着部材71とともに吸着部材71の中心軸を回転軸として回転可能に保持される。
リテーナリング76の上面には、ウェハ50の被吸着面52と反対側の面、すなわちウェハ50の被研磨面51(上面)に高さを合わせてガイド面77が形成されており、このガイド面77に研磨パッド45の研磨面が接触可能に構成されている。これにより、リテーナリング76が研磨パッド45のウェハ50からのはみ出し部分を支持し、さらには、ウェハ50による被吸着面52の延長面上での移動を規制できるようになっている。また、リテーナリング76の上面には、3つの切り欠き部78,78,…が120度間隔で形成されており、ウェハ50を搬送するエッジグリップロボットのクランプ爪部(図示せず)がリテーナリング76に干渉しないようになっている。
また、リテーナリング76が下チャック部材61の上面に取り付けられた状態で、吸着部材71および上チャック部材66の外周部と、リテーナリング76の内周部との間に略リング状の間隙部79が形成されるようになっており、この間隙部79に水供給口70から水が供給されて、間隙部79が水(ウォーターシール)で満たされるようになっている。
前述したように、吸着部材71の吸着穴73は、放射通路68および上下中央通路62,67、並びに図示しない管路を介して、図4に示すように、エアオペレートバルブ81の一方のポートに繋がっている。一方、エアオペレートバルブ81の他方のポートには、真空源である真空ポンプ82と、真空破壊用の微圧エアにレギュレートしたエアを供給するコンプレッサ83と、純水を供給可能な純水供給部84とが接続されている。
そして、エアオペレートバルブ81は、図示しない制御部からの電磁弁作動信号を受けて、吸着穴73が真空ポンプ82に繋がる状態と、吸着穴73がコンプレッサ83に繋がる状態と、吸着穴73が純水供給部84に繋がる状態と、吸着穴73がどれとも繋がらない状態とに切り替える機能を有している。したがって、エアオペレートバルブ81の切替作動により吸着穴73が真空ポンプ82に繋がると、真空ポンプ82の作動により吸着穴73に負圧が生じる。また、吸着穴73がコンプレッサ83に繋がると、コンプレッサ83から吸着穴73に真空破壊用の高圧エアが供給される。さらに、吸着穴73が純水供給部84に繋がると、純水供給部84からの水(純水)が吸着穴73から吸着面72上に供給される。
また、上チャック部材66の水供給口70は、上用水路69および下用水路63、並びに図示しない管路を介して、開閉電磁弁85の一方のポートに繋がっている。一方、開閉電磁弁85の他方のポートには、純水供給部84が接続されている。そして、制御部(図示せず)からの電磁弁作動信号を受けて開閉電磁弁85が開放作動すると、水供給口70と純水供給部84とが繋がるようになっている。したがって、開閉電磁弁85の開放作動により水供給口70が純水供給部84に繋がると、純水供給部84からの水(純水)が水供給口70から間隙部79に供給される。
このような構成のCMP装置1を用いてウェハ50の研磨を行うには、まず、ウェハ吸着装置60の上面に研磨対象となるウェハ50を吸着取り付けする(このときウェハ50の中心はウェハ吸着装置60の回転中心に一致させる)。次に、電動モータM3により回転軸28を駆動してウェハ吸着装置60およびウェハ50を回転させる。続いて、電動モータM1,M2を駆動して第3移動ステージ26をウェハ50の上方に位置させ、電動モータM4によりスピンドル29を駆動して研磨ヘッド30を回転させる。次に、研磨ヘッド30を上下動させるエアシリンダー(図示せず)を用いて研磨ヘッド30を降下させ、研磨パッド45の下面(研磨面)をウェハ50の上面(被研磨面)に押し当てるようにする。
このとき、図示しないエア供給源から研磨ヘッド30内に所定のエアを供給して、研磨ヘッド30内のエア圧によりウェハ50と研磨パッド45との接触圧を所定の値に設定する。そして、電動モータM1,M2を駆動して研磨ヘッド30をXY方向(ウェハ50と研磨パッド45との接触面の面内方向)に揺動させる。このとき同時に、図示しない研磨剤供給装置より研磨剤を圧送し、研磨パッド45の下面側に研磨剤を供給させる。これにより、ウェハ50の被研磨面51は、研磨剤の供給を受けつつウェハ50自身の回転運動と研磨ヘッド30の(すなわち研磨パッド45の)回転及び揺動運動とにより研磨される。
ウェハ吸着装置60にウェハ50を吸着取り付けするには、まず、図2に示すように、吸着部材71の上面にウェハ50を置き、吸着部材71の吸着面72(上面)にウェハ50の被吸着面52(下面)を接触させる。このとき、前述したように、ウェハ50の中心はウェハ吸着装置60、すなわち吸着部材71の回転中心に一致させるようにする。そして、真空ポンプ82を利用して吸着部材71の吸着穴73に負圧を作用させ、ウェハ50の被吸着面52を吸着部材71の吸着面72に真空吸着させる。これにより、ウェハ50がウェハ吸着装置60に吸着保持される。
このとき、以上のような構成のウェハ吸着装置60によれば、弾性を有する吸着部材71の吸着面72にウェハ50の被吸着面52が真空吸着されるため、ウェハ50の裏面側(被吸着面52)にゴミ等の異物が侵入しても、異物が侵入した部分が過剰に研磨されることが防止されることから、ウェハ50の裏面転写性を低減させることができる。また、ウェハ50の反りに対して弾性を有する吸着部材71が倣うので、吸着部材71の吸着保持力が向上する。さらに、吸着部材71の吸着面72が(吸着穴73を除いて)平面状に形成されることで、吸着面72に対するゴミ等の蓄積が防止されることから、ウェハ50の裏面パーティクルの軽減が期待できる。
また、吸着部材71の周囲を囲むようにリテーナリング76が配設されるため、研磨部材40がウェハ50からはみ出す(オーバーハングする)場合に、研磨部材40(研磨パッド45)のウェハ50からのはみ出し部分をリテーナリング76が支持することで、研磨部材40の偏荷重をリテーナリング76で受けることができ、ウェハ50の外周部近傍におけるユニフォーミティ(平坦性)を向上させることができる。すなわち、ウェハ50のエッジ部(外周部)における均一性等の評価対象外となる領域であるエッジイクスクルージョンを小さくすることが期待できる。
さらに、リテーナリング76は、下チャック部材61により吸着部材71とともに吸着部材71の中心軸を回転軸として回転可能に保持されるため、研磨部材40(研磨パッド45)のウェハ50からのはみ出し部分がリテーナリング76に対して均一に(回転しながら)当接することから、リテーナリング76の一部分が集中的に摩耗することがないので、リテーナリング76の寿命を延ばすことができる。
なお、ウェハ吸着装置60がウェハ50とともに回転するときには、開閉電磁弁85(図4を参照)の開放作動により水供給口70が純水供給部84に繋がり、吸着部材71および上チャック部材66とリテーナリング76との間隙部79に水供給口70から水(純水)が供給されて、ウェハ吸着装置60の回転による遠心力の作用により間隙部79が水で満たされるようになっている。これにより、ウェハ50の外周部下面側を水(ウォーターシール)で満たすことができるため、ウェハ50の被吸着面52(下面)に研磨剤が侵入することを防止することができる。
そして、以上のような構成のウェハ吸着装置60を備えたCMP装置1によれば、ウェハ50の裏面転写性が低減され、さらに、ウェハ50の裏面パーティクルの軽減が期待できることから、ウェハ50の加工精度および歩留まりを向上させることができる。
なお、ウェハ吸着装置60にウェハ50を吸着取り付けするときには、エアオペレートバルブ81の切替作動により吸着穴73を真空ポンプ82に繋げることで、真空ポンプ82の作動により吸着穴73に負圧が生じる。また、ウェハ吸着装置60からウェハ50を取り外すときには、エアオペレートバルブ81の切替作動により吸着穴73をコンプレッサ83に繋げることで、コンプレッサ83から吸着穴73に高圧エアが供給されて真空破壊が行われる。さらに、吸着部材71の吸着面72(上面)を洗浄するときには、エアオペレートバルブ81の切替作動により吸着穴73を純水供給部84に繋げることで、純水供給部84からの水(純水)が吸着穴73から吸着面72上に供給される。
また、上述の実施形態において、図1に示すように、研磨部材40の下方においてウェハ吸着装置60によりウェハ50が吸着保持される研磨装置について説明したが、これに限られるものではなく、本発明は、研磨部材の上方においてウェハ吸着装置によりウェハが吸着保持される構成の研磨装置にも用いることができる。
さらに、上述の実施形態において、リテーナリング76は、下チャック部材61により吸着部材71とともに吸着部材71の中心軸を回転軸として回転可能に保持されているが、これに限られるものではなく、吸着部材71の周囲に固設されるようにしてもよい。
また、上述の実施形態において、上チャック部材66の外周部に、間隙部79を水で満たすための水供給口70が設けられているが、これに限られるものではなく、このような水供給口を設けなくてもよい。
続いて、本発明に係る半導体デバイスの製造方法の実施例について説明する。図5は半導体デバイスの製造プロセスを示すフローチャートである。半導体製造プロセスをスタートすると、まずステップS200で次に挙げるステップS201〜S204の中から適切な処理工程を選択し、いずれかのステップに進む。
ここで、ステップS201はウェハの表面を酸化させる酸化工程である。ステップS202はCVD等によりウェハ表面に絶縁膜や誘電体膜を形成するCVD工程である。ステップS203はウェハに電極を蒸着等により形成する電極形成工程である。ステップS204はウェハにイオンを打ち込むイオン打ち込み工程である。
CVD工程(S202)もしくは電極形成工程(S203)の後で、ステップS205に進む。ステップS205はCMP工程である。CMP工程では本発明による研磨装置により、層間絶縁膜の平坦化や半導体デバイス表面の金属膜の研磨、誘電体膜の研磨等が行われ、ダマシン(damascene)プロセスが適用されることもある。
CMP工程(S205)もしくは酸化工程(S201)の後でステップS206に進む。ステップS206はフォトリソグラフィ工程である。この工程ではウェハへのレジストの塗布、露光装置を用いた露光によるウェハへの回路パターンの焼き付け、露光したウェハの現像が行われる。さらに、次のステップS207は現像したレジスト像以外の部分をエッチングにより削り、その後レジスト剥離が行われ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くエッチング工程である。
次に、ステップS208で必要な全工程が完了したかを判断し、完了していなければステップS200に戻り、先のステップを繰り返してウェハ上に回路パターンが形成される。ステップS208で全工程が完了したと判断されればエンドとなる。
本発明による半導体デバイス製造方法では、CMP工程において本発明にかかる研磨装置を用いているため、ウェハの加工精度および歩留まりが向上する。これにより、従来の半導体デバイス製造方法に比べて低コストで半導体デバイスを製造することができるという効果がある。なお、上記半導体デバイス製造プロセス以外の半導体デバイス製造プロセスのCMP工程に本発明による研磨装置を用いても良い。また、本発明による半導体デバイス製造方法により製造された半導体デバイスは、歩留まりが高く低コストの半導体デバイスとなる。
本発明に係る吸着装置を備えた研磨装置の一例であるCMP装置の正面図である。 吸着装置の正断面図である。 吸着装置の平面図である。 吸着装置の配管図(ブロック図)である。 本発明に係る半導体デバイスの製造プロセスを示すフローチャートである。
符号の説明
1 CMP装置(研磨装置)
30 研磨ヘッド
40 研磨部材
50 ウェハ
52 被吸着面
60 ウェハ吸着装置
61 下チャック部材(第2チャック部材)
66 上チャック部材(チャック部材)
70 水供給口
71 吸着部材
72 吸着面
73 吸着穴
76 リテーナリング
77 ガイド面
79 間隙部
82 真空ポンプ(真空源)

Claims (6)

  1. 真空源を用いて被吸着物を真空吸着することで、前記被吸着物を保持するように構成された吸着装置において、
    前記被吸着物の被吸着面に接触可能な吸着面と、前記吸着面に形成された前記真空源に繋がる吸着穴とを有し、前記吸着面に前記被吸着面を接触させて前記吸着穴に負圧を作用させることで、前記被吸着面が前記吸着面に真空吸着されるように構成されており、少なくとも前記吸着面に対して垂直な方向に弾性を有する円盤状の吸着部材と、
    前記吸着部材の周囲を囲むように配設され、前記被吸着物における前記被吸着面の反対側の面に高さを合わせて形成されたガイド面を有し、前記被吸着物による前記被吸着面の延長面上での移動を規制可能なリテーナリングとを備えて構成されることを特徴とする吸着装置。
  2. 前記吸着部材を前記吸着部材の中心軸を回転軸として回転可能に保持する略円盤状のチャック部材を備え、
    前記吸着部材および前記チャック部材の外周部と、前記リテーナリングの内周部との間に、略リング状の間隙部が形成されるように構成されており、
    前記チャック部材の外周部に、前記間隙部を水で満たすための水供給口が設けられることを特徴とする請求項1に記載の吸着装置。
  3. 前記リテーナリングを前記吸着部材とともに前記吸着部材の中心軸を回転軸として回転可能に保持する略円盤状の第2チャック部材を備えて構成されることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の吸着装置。
  4. 被研磨物を真空吸着により保持可能な吸着装置と、前記被研磨物を研磨可能な研磨部材とを備え、前記研磨部材を前記被研磨物に当接させながら相対移動させて前記被研磨物の研磨を行うように構成された研磨装置において、
    前記吸着装置が請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の吸着装置であることを特徴とする研磨装置。
  5. 前記被研磨物は半導体ウェハであり、
    請求項4に記載の研磨装置を用いて前記半導体ウェハの表面を平坦化する工程を有することを特徴とする半導体デバイス製造方法。
  6. 請求項5に記載の半導体デバイス製造方法により製造されたことを特徴とする半導体デバイス。
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