JP2013169358A - X線ct装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】呼吸により形状やサイズが変更される部位に対し透視スキャンする場合において、煩雑な操作を伴わずに、当該部位における表示上の形状やサイズを揃えることが可能なX線CT装置を提供する。
【解決手段】記憶部は、被検体の呼吸の周期を示す周期情報と、前記呼吸における所定の時相を示す時相情報とをあらかじめ記憶する。収集部は、前記被検体をX線でスキャンして、データを収集する。制御部は、前記時相情報に基づき前記収集部によるスキャンを開始させる。さらに制御部は、前記周期情報に基づく周期で前記収集部にスキャンを反復的に実行させる。画像生成部は、前記スキャンにより収集されたデータに基づいて、前記被検体の画像を反復的に生成する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、X線CT装置に関する。
X線CT(Computed Tomography)装置は、X線を利用して被検体をスキャンし、収集されたデータをコンピュータにより処理することで、被検体の内部を画像化する装置である。
具体的には、X線CT装置は、被検体に対してX線を異なる方向から複数回曝射し(X線スキャン)、被検体を透過したX線をX線検出器にて検出して複数の検出データを収集する。収集された検出データはデータ収集部によりA/D変換された後、コンソール装置に送信される。コンソール装置は、当該検出データに前処理等を施し投影データを作成する。そして、コンソール装置は、投影データに基づく再構成処理を行い、断層画像データ、或いは複数の断層画像データに基づくボリュームデータを作成する。ボリュームデータは、被検体の三次元領域に対応するCT値の三次元分布を表すデータである。
X線CT画像は疾病の診断、治療、手術計画などを含む多くの医療行為において重要な役割を果たしている。またX線CT装置において、撮影の際、リアルタイムに画像を再構成することが可能である。リアルタイムにX線CT画像の再構成処理を行うことにより、撮影とほぼ同時に(リアルタイムに)X線CT画像を表示することが可能となる。
X線CT装置により、被検体における所定の運動(拍動や呼吸動等)を伴う部位のスキャンも行われている。当該スキャンにおいては、所定の運動によるX線CT画像の表示内容への影響が考慮される。例えば、胃や肺などは、被検体の呼吸による動きの幅が大きくなる傾向がある。このような部位のX線CT画像を表示する場合、所定の運動による影響を考慮しないと、画像における部位の形状やサイズが、スキャンを実行するタイミングに応じて大きく変更されてしまう。このような状況が生じると、画像において、観察対象の部位が時相ごとに異なって表示されてしまい、観察が困難になるおそれがある。
このような問題を解消するため、所定の運動(拍動や呼吸動等)に合わせてX線CT画像を生成するX線CT装置が提案されている。このX線CT装置においては、被検体を反復的にスキャンしつつ、外部装置から生体信号等を受けて収集データに対応付けて記憶させる。外部装置は、生体信号や所定の運動を表す情報を取得する装置(呼吸波形取得装置、心電計等)である。
さらに上記のX線CT装置は、画像を生成する際、生体信号等における周期や位相を利用する。例えば、X線CT装置において画像を生成するにあたり、記憶された生体信号等のデータに基づき、ユーザーが生体信号等の周期における特定の位相を指定することができる。X線CT装置は、経時的に収集されたデータのうち、指定された位相に対応するデータに対して再構成処理を行う。このような再構成処理は、所定の運動の大きい部位の画像を生成する場合において、当該部位における表示上の形状やサイズを一様にしようとするものである。
特開2007−000408号公報
しかしながら、リアルタイムにX線CT画像を表示しようとする場合、ユーザーが生体信号(呼吸波形)等を参照して、所定の位相を指定してから再構成処理が行われるとなると、表示上のリアルタイム性が損なわれるおそれがある。また、生体信号等の周期における所定の時相を指定する操作は、ユーザーにとって困難または煩雑である。
例えば、X線CT画像を参照しながら、アブレーション、バイオプシー、ドレナージ等を行う場合、表示上のリアルタイム性が損なわれると、これらの処置に影響を及ぼすおそれがある。また、ユーザーは、処置とともに位相を指定しなければならず、この操作は困難または煩雑である。
本実施形態は、呼吸により形状やサイズが変更される部位に対し透視スキャンする場合において、煩雑な操作を伴わずに、当該部位における表示上の形状やサイズを揃えることが可能なX線CT装置を提供することを目的とする。
実施形態のX線CT装置は、記憶部と、収集部と、制御部と、画像生成部とを有する。記憶部は、被検体の呼吸の周期を示す周期情報と、前記呼吸における所定の時相を示す時相情報とをあらかじめ記憶する。収集部は、前記被検体をX線でスキャンして、データを収集する。制御部は、前記時相情報に基づき前記収集部によるスキャンを開始させる。さらに制御部は、前記周期情報に基づく周期で前記収集部にスキャンを反復的に実行させる。画像生成部は、前記スキャンにより収集されたデータに基づいて、前記被検体の画像を反復的に生成する。
第1実施形態にかかるX線CT装置のブロック図である。 第1実施形態にかかる設定部のブロック図である。 第1実施形態にかかる呼吸波形の一例およびスキャンのタイミングの一例を示す概略図である。 第1実施形態にかかるX線CT装置の動作の概要を示すフローチャートである。 第1実施形態にかかるX線CT装置の動作の概要を示すフローチャートである。 第2実施形態にかかる設定部のブロック図である。 第3実施形態にかかるX線CT装置の動作の概要を示すフローチャートである。 第4実施形態にかかるX線CT装置の概略を示す概略ブロック図である。
以下、実施形態にかかるX線CT装置につき、図1〜図8を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1〜図5を参照して、第1実施形態におけるX線CT装置1の構成について説明する。図1は、第1実施形態にかかるX線CT装置のブロック図である。なお、「画像」と「画像データ」は一対一に対応するので、本実施形態においては、これらを同一視する場合がある。
(装置構成)
図1に示すように、X線CT装置1は、架台装置10と、寝台装置20と、コンソール装置30とを含んで構成されている。
(架台装置)
架台装置10は、被検体Eに対してX線を曝射し、被検体Eを透過した当該X線の検出データを収集する装置である。架台装置10は、X線発生部11と、X線検出部12と、回転体13と、高電圧発生部14と、架台駆動部17と、X線絞り部16と、絞り駆動部15と、データ収集部18とを有する。
X線発生部11は、X線を発生させるX線管球(例えば、円錐状や角錐状のビームを発生する真空管。図示なし)を含んで構成されている。発生したX線は被検体Eに対して曝射される。X線検出部12は、複数のX線検出素子(図示なし)を含んで構成されている。X線検出部12は、被検体Eを透過したX線の強度分布を示すX線強度分布データ(以下、「検出データ」という場合がある)をX線検出素子で検出し、その検出データを電流信号として出力する。X線検出部12は、例えば、検出素子が互いに直交する2方向(スライス方向とチャンネル方向)にそれぞれ複数配置された2次元のX線検出器(面検出器)が用いられる。複数のX線検出素子は、例えば、スライス方向に沿って320列設けられている。このように多列のX線検出器を用いることにより、1回転のスキャンでスライス方向に幅を有する3次元の撮影領域を撮影することができる(ボリュームスキャン)。なお、スライス方向は被検体Eの体軸方向に相当し、チャンネル方向はX線発生部11の回転方向に相当する。ただし、本実施形態におけるX線検出部12として、上述のような多列のX線検出器を用いる必要はない。
回転体13は、X線発生部11とX線検出部12とを被検体Eを挟んで対向するよう支持する部材である。回転体13は、スライス方向に貫通した開口部13aを有する。架台装置10内において、回転体13は、被検体Eを中心とした円軌道で回転するよう配置されている。
高電圧発生部14は、X線発生部11に対して高電圧を印加する。X線発生部11は、当該高電圧に基づいてX線を発生させる。架台駆動部17は、回転体13を回転駆動させる。X線絞り部16は、所定幅のスリット(開口)を有し、スリットの幅を変えることで、X線発生部11から曝射されたX線のファン角(チャンネル方向の広がり角)とX線のコーン角(スライス方向の広がり角)とを調整する。絞り駆動部15は、X線発生部11で発生したX線が所定の形状となるようX線絞り部16を駆動させる。
データ収集部18(DAS:Data Acquisition System)は、X線検出部12(各X線検出素子)からの検出データを収集する。また、データ収集部18は、収集した検出データ(電流信号)を電圧信号に変換し、この電圧信号を周期的に積分して増幅し、デジタル信号に変換する。そして、データ収集部18は、デジタル信号に変換された検出データをコンソール装置30(処理部35(後述))に送信する。なお、データ収集部18で収集された検出データに基づき、再構成処理部35b(後述)が短時間で再構成処理を行い、リアルタイムにCT画像を取得するように構成してもよい。したがって、データ収集部18は、検出データの収集レートを短くする。
(寝台装置)
寝台装置20は、撮影対象の被検体Eを載置・移動させる装置である。寝台装置20は、寝台装置20と寝台駆動部22とを備えている。寝台装置30は、被検体Eを載置するための寝台天板23と、寝台天板23を支持する基台24とを備えている。寝台天板23は、寝台駆動部22によって被検体Eの体軸方向および体軸方向に直交する方向に移動することが可能となっている。すなわち、寝台駆動部22は、被検体Eが載置された寝台天板23を、回転体13の開口部13aに対して挿抜させることができる。基台24は、寝台駆動部22によって寝台天板23を上下方向(被検体Eの体軸方向と直交する方向)に移動させることが可能となっている。なお、寝台装置20において寝台天板23を含まない構成を用いることも可能である。すなわち、寝台装置20に対して架台装置10を移動させる構成も本実施形態のX線CT装置に含まれる。
(コンソール装置)
コンソール装置30は、X線CT装置1に対する操作入力に用いられる。また、コンソール装置30は、架台装置10によって収集された検出データから被検体Eの内部形態を表すCT画像データ(断層画像データやボリュームデータ)を再構成する機能等を有している。コンソール装置30は、入力部31と、表示部32と、条件設定部33と、スキャン制御部33と、設定部34、処理部35と、記憶部36と、表示制御部37と、主制御部38とを含んで構成されている。
<入力部>
入力部31は、コンソール装置30に対する各種操作を行う入力デバイスとして用いられる。入力部31は、例えばキーボード、マウス、トラックボール、ジョイスティック等により構成される。また、入力部31として、表示部32に表示されたGUI(Graphical User Interface)を用いることも可能である。
2を制御する。
<表示部>
表示部32は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等の任意の表示デバイスによって構成される。表示部32には、各種X線CT画像が表示される。例えば、表示部32の表示画面には、断層画像やボリュームレンダリング画像、MPR画像等が表示される。また、表示部32には、MPR画像に対応するビューイングボックスを表示してもよい。
また、表示部32はスキャン条件の設定画面(図示なし)を表示する。また、表示部32は架台装置10によるスキャンにかかる操作画面を表示する。また、表示部32は再構成処理に用いられる各種パラメータの設定画面を表示する。また、表示部32はウインドウレベル、ウインドウ幅の設定画面を表示する。また、入力部31によって造影剤注入器の制御パラメータの設定がなされる構成においては、表示部32がその設定画面を表示するように構成してもよい。また、表示部32は、呼吸波形および呼吸波形における所定の位相を指定するための指定画面を表示する。ここでの指定操作により、後述の指定情報が生成される。
また入力部31の少なくとも一部がGUIによって構成される場合は、そのGUIを表示する。例えば、表示部32は、スキャン条件、再構成処理、画像処理等のパラメータの設定画面をGUIとして表示する。また、表示部32は架台・寝台の動作などの操作画面をGUIとして表示する。また、表示部32は造影画像、非造影画像またはサブトラクション画像等において範囲指定を行う操作画面をGUIとして表示する。
<制御部>
スキャン制御部33、設定部34、処理部35、表示制御部37および主制御部38は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの図示しない処理装置と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)や、又はHDD(Hard Disc Drive)などの図示しない記憶装置とによって構成されている。記憶装置には、各部の機能を実行するための制御プログラムが記憶されている。CPUなどの処理装置が、記憶装置に記憶されている各プログラムを実行することで各部の機能を実行する。
<スキャン制御部>
スキャン制御部33は、X線スキャンに関する各種動作を制御する。スキャン制御部33は、主制御部38を介して入力部31等から受けたスキャン開始の指示を受け、架台装置10によるスキャンを開始する。つまり、あらかじめ設定されたX線照射条件、視野、撮影範囲、スキャンモード、スライス厚によって、高電圧発生部14、架台駆動部17、絞り駆動部15、寝台駆動部22等を制御する。
X線照射条件には、照射されるX線にかかるパラメータが含まれる。このパラメータは、例えば、照射X線に関する、管電流mA、管電圧kV、X線管(回転体13)の回転速度、スキャン間隔等が含まれる。本実施形態の一例において、スキャン制御部33は、間欠的にX線を照射する。すなわち、スキャンの間隔とは、間欠的なスキャンにおける、1スキャン分の開始時点から終了時点までの間隔と、当該終了時点から次のスキャンの開始時点までの間隔の双方を含む。このスキャン間隔については、後述する設定部34において予め設定される。また、スキャン制御部33は、設定部34において設定された位相のタイミングでX線の照射の指示を受けて、スキャンを開始する。
すなわち、スキャン制御部33は、設定部34から所定のX線の照射開始の指示を受け、X線の照射を開始する。X線の照射開始の指示の設定については後述する。
視野に関するパラメータには、架台駆動部17が制御するX線絞り部16の動作に関する制御パラメータが含まれる。再構成条件には、再構成関数、再構成間隔等が含まれる。スキャンモードとしては、例えばスキャン方式(コンベンショナルスキャン、ヘリカルスキャン等)が挙げられる。ヘリカルスキャンの場合はヘリカルピッチが含まれ、例えば寝台駆動部22による寝台天板23の動作に関する条件(動作速度、移動量等)等である。
例えば、スキャン制御部33は、X撮影範囲の設定情報に基づき、寝台駆動部22を制御する。これにより、寝台駆動部22は、所定の移動速度、および移動量にしたがって寝台装置20を移動させる。また、スキャン制御部33はX線照射条件の設定情報に基づき、高電圧発生部14を制御する。これにより、高電圧発生部14は、所定の間隔でX線発生部11に高電圧を印加させる等の制御を行う。
また、スキャン制御部33は、回転体13の回転速度の設定情報に基づき、架台駆動部17を制御する。これにより、架台駆動部17は、回転体13を所定の速度で回転駆動させる。また、スキャン制御部33は、視野等の設定情報に基づき絞り駆動部15を制御する。これにより、絞り駆動部15は、X線絞り部16を動作させ、照射されるX線の範囲を制御する。また、スキャン制御部33は、スキャンモードの設定情報に基づき、寝台駆動部22を制御する。これにより、寝台駆動部22は、所定の移動速度、および移動量にしたがって寝台装置20を移動させる。
<処理部>
処理部35は、架台装置10(データ収集部18)から送信された検出データに対して各種処理を実行する。処理部35は、前処理部35aと、再構成処理部35bと、画像生成部35cとを含んで構成されている。
前処理部35aは、架台装置10(X線検出部12)で検出された検出データに対して対数変換処理、オフセット補正、感度補正、ビームハードニング補正等の前処理を行い、投影データを作成する。
再構成処理部35bは、前処理部35aで作成された投影データの再構成処理を行う。この再構成処理は、主制御部38を介して設定部34から受けた再構成条件に基づき、行われる。断層画像データの再構成には、例えば、2次元フーリエ変換法、コンボリューション・バックプロジェクション法等、任意の方法を採用することができる。ボリュームデータは、再構成された複数の断層画像データを補間処理することにより作成される。ボリュームデータの再構成には、例えば、コーンビーム再構成法、マルチスライス再構成法、拡大再構成法等、任意の方法を採用することができる。上述のように多列のX線検出器を用いる場合は、ボリュームスキャンにより得られたデータに基づき、広範囲のボリュームデータを再構成することができる。
画像生成部35cは、再構成処理部35bで作成された断層画像データまたはボリュームデータに対する画像処理を行い、X線CT画像データを生成する。例えば、ボリュームデータについては、MPR(Multi Planar Reconstruction)や、サーフェスレンダリング(Surface Rendering:SR,Shaded Surface Display:SSD)、ボリュームレンダリング(Volume Rendering:VR)、MIP(Maximum Intensity Prejection)、MinIP(Maximum Intensity Prejection)等のレンダリング処理を行う。さらに画像生成部35cは、断層画像データやボリュームデータに基づくX線CT画像データに対し、画像の鮮鋭化、ノイズの低減・抑制、S/N比の向上、輪郭の強調などの画像処理を行う。
<設定部>
次に、第1実施形態にかかる設定部34について図2および図3を参照して説明する。図2は、第1実施形態にかかる設定部34の概略構成を示すブロック図である。また図3は、呼吸モニタ40によりモニタされた被検体の呼吸波形の一例およびスキャンのタイミングの一例を概念的に示す概念図である。図2に示すように、設定部34は、I/F(Interface)34a、呼吸波形生成部34b、タイミング生成部34cを含んで構成される。
I/F34aは、呼吸モニタ40が出力した呼吸モニタ信号を受ける。呼吸モニタ40は、被検体の呼吸による動きを捉え、その呼吸モニタ信号を出力する。この呼吸モニタ40は、例えば被検体の腹部等を囲うように取り付け可能なバンド状の圧力センサが該当する。また他の例としては、被検体の呼吸の流量を測定するエアフローセンサが該当する。あるいは被検体の観察部位をカメラ等により撮影し、撮影した動画像等において被検体の観察部位の動きを解析することにより、被検体の呼吸による観察部位の外形上の運動状態を求める装置であってもよい。
呼吸波形生成部34bは、I/F34aが受けた呼吸モニタ信号に基づき、図3に示すような呼吸波形を生成する。図3における呼吸波形は、横軸が時間、縦軸が呼吸の深さを示す呼吸レベルを示している。当該図面において、上方向が吸気レベルの高さ、下方向が呼気レベルの高さを示している。例えば、呼吸波形生成部34bは、呼吸モニタ信号を受けると、当該信号における波形に基づき、波形の最大値を吸気レベルの最大値(吸気のピーク)として割り当てる。同様に、呼吸波形生成部34bは、波形の最小値を呼気レベルの最大値(呼気のピーク)として割り当てる。また、呼吸波形生成部34bは、吸気レベルの最大値と呼気レベルの最大値との中間値を、呼気と吸気とが切り替わる境界値とする。
さらに呼吸波形生成部34bは、境界値のうち、吸気レベルの最大値から呼気レベルの最大値へ至るまでの間の境界値を吸気の1周期における終了点とするとともに、呼気の1周期における開始点とする。同様に、呼気レベルの最大値から吸気レベルの最大値へ至るまでの間の境界値を呼気の1周期における終了点とするとともに、吸気の1周期における開始点とする。
このようにして、呼吸波形生成部34bは、呼吸波形データを生成して、さらに呼吸波形データを表示制御部37に送信する。表示制御部37は、呼吸波形生成部34bから受けた呼吸波形を表示部32に表示させる。呼吸波形生成部34bは、次に述べるスキャンタイミング設定情報が設定された後も、I/F34aから受けた呼吸モニタ信号に基づき呼吸波形を生成し続ける。
タイミング生成部34cは、あらかじめ設定されたスキャンタイミング設定情報に基づき、スキャン制御部33が制御するX線発生部11によるX線の照射開始のタイミングを生成する。また、スキャン制御部33が制御するX線の照射の周期情報(間隔)を生成する。具体例としては次の通りである。
タイミング生成部34cは、あらかじめユーザーにより設定されたスキャンタイミング設定情報を記憶部36から読み出す。このスキャンタイミング設定情報は、表示部32に表示された呼吸波形の表示画面上でユーザーにより設定されてもよい。例えば。表示部32に呼吸波形とともに、呼吸波形における任意の位相を指定するためのカーソルを表示する。この例において、ユーザーが入力部31等において呼吸波形における任意の位相を指定すると、その指定情報が主制御部38を介してタイミング生成部34cに送られる。
当該指定情報において吸気のピークが設定されている場合について説明する。タイミング生成部34cは、指定情報を受ける。タイミング生成部34cは、当該指定情報に基づき、当該呼吸波形において指定された位相、すなわち吸気レベルの最大値をそれぞれ特定する。さらにこれに基づきタイミング生成部34cは、吸気のピークの間隔を特定する。さらにタイミング生成部34cは、この間隔に基づいてX線の照射の周期情報を生成する。スキャン制御部33の制御により間欠的なスキャンが行われるが、当該周期情報は、当該間欠的なスキャンにおける1スキャンの開始時点から次のスキャン開始時点までの時間間隔を設定するための情報である。
また、タイミング生成部34cは、呼吸波形に基づいて照射時間情報を設定する。当該照射時間は、上記間欠的なスキャンにおける1スキャン分の照射時間である。例えば、タイミング生成部34cは、呼吸波形における吸気レベルの変動が所定の範囲内に収まるような時間を当該照射時間として設定する。さらにタイミング生成部34cは、この周期情報と照射時間情報を記憶部36に記憶させる。また、タイミング生成部34cは、呼吸波形から現在の呼吸における時相を示す時相情報を生成する。さらにタイミング生成部34cは、時相情報および指定情報に基づき、X線の照射の開始タイミング、すなわち、スキャン開始の指示を生成する。生成されたスキャン開始の指示は、スキャン制御部33に送られる。
このようにして、タイミング生成部34cは、X線の照射の周期情報、X線の照射時間情報、およびスキャン開始の指示(最初のX線の照射開始タイミング)を生成する。スキャン制御部33は、スキャン開始の指示を受けて、X線発生部11によりX線の照射を開始する。また、スキャン制御部33は、照射を開始させた後、照射時間情報に基づいて照射を一旦停止させる。
なお、これらのスキャン設定情報を設定するための指定情報の設定においては、吸気レベルの最大値(吸気のピーク:最大吸気)だけでなく、呼気レベルの最大値(呼気のピーク:最大呼気)または、呼気レベルの最大値と吸気レベルとの中間値等、任意の位相が指定可能である。
<記憶部、各制御部>
記憶部36は、RAMやROM等の半導体記憶装置によって構成される。記憶部36は、検出データや投影データ、あるいはX線CT画像データ等を記憶する。表示制御部37は、画像表示に関する各種制御を行う。例えば、上述の各種X線CT画像データの表示指示に基づき、記憶部36から当該画像データを受け、所定のフォーマットにより表示する。また、表示制御部37は、上述した各種設定画面の画像データを受け、所定のフォーマットにより表示する。
主制御部38は、架台装置10、寝台装置20およびコンソール装置30の動作を制御することによって、X線CT装置1の全体制御を行う。例えば、主制御部38は、スキャン制御部33を制御することで、架台装置10に対して予備スキャンおよびメインスキャンを実行させ、検出データを収集させる。また、主制御部38は、処理部35を制御することで、検出データに対する各種処理(前処理、再構成処理、MPR処理等)を行わせる。あるいは、主制御部38は、表示制御部37を制御することで、記憶部36に記憶された画像データ等に基づき、X線CT画像を表示部32に表示させる。
(動作)
次に、図4および図5を参照して、本実施形態にかかるX線CT装置1の動作について説明する。図4は、第1実施形態にかかるX線CT装置1の動作の概要を示すフローチャートである。図5は、第1実施形態にかかるX線CT装置1の動作の概要を示すフローチャートである。ここでは、スキャンタイミング設定情報の設定およびスキャノグラムの生成を経て、タイミング生成部34cによるスキャン開始の指示、架台装置10による間欠的なスキャンおよびスキャンの終了までについて説明する。
<S01>
スキャンを開始するにあたり、X線CT装置1は、スキャノグラムを生成する。すなわち、あらかじめ設定されたスキャン条件に基づいてスキャン制御部33が架台装置10の高電圧発生部14、架台駆動部17、絞り駆動部15および寝台駆動部22等を制御してスキャノグラムの撮影をする。例えば、スキャン制御部33は、寝台駆動部22を制御して寝台天板23と架台装置10の位置を相対的に変位させ、結果的に被検体をスキャン位置へ移動させる。また、スキャン制御部33は架台駆動部17を制御し、回転体13を移動させる。またスキャン制御部33は、高電圧発生部14を制御し、単一のX線投影角度によって被検体をスキャンする。データ収集部18は被検体を透過したX線に基づいて検出データを収集する。この収集データは、コンソール装置30に送られる。コンソール装置30が受けた収集データに基づいて、処理部35がスキャノグラムを生成する。
なお、本実施形態におけるスキャン範囲設定画面はスキャノグラムに基づくものに限られない。したがって、スキャノグラムの生成工程が省略される場合がある。
<S02>
表示制御部37は、スキャノグラムおよび記憶部36から読み出した所定のフォーマットに基づいて、スキャン範囲設定画面を生成し、表示部32に表示させる。スキャン範囲設定画面上で、ユーザー等により入力部31を介してスキャン範囲が設定される。このようにスキャン範囲設定画面上で、各スキャン範囲(例えば、ROI:Region of Interest)が設定されると、表示制御部37から主制御部38を介して記憶部36に当該スキャン範囲を記憶させる。
<S03>
I/F34aは、呼吸モニタ40から、呼吸モニタ信号を受ける。呼吸波形生成部34bは、I/F34aが受けた呼吸モニタ信号に基づき、図3に示すような呼吸波形を生成する。
<S04>
ユーザーが、入力部31等により表示部32に表示された呼吸波形の表示画面上で、任意の位相を指定すると、主制御部38を介して指定情報がタイミング生成部34cに送られる。
<S05>
タイミング生成部34cは、指定情報を受ける。また、タイミング生成部34cは指定情報に基づき、指定された位相(例えば吸気レベルの最大値)をそれぞれ特定する。これにより、指定された位相(例えば吸気のピーク)の間隔を特定する。さらにタイミング生成部34cは、この間隔に基づいてX線の照射の周期情報を生成する。
<S06>
タイミング生成部34cは、呼吸波形における吸気(または呼気)レベルの変動が所定の範囲内に収まるような時間を照射時間情報として設定する。
<S07>
タイミング生成部34cは、呼吸波形から現在の呼吸における時相を示す時相情報を生成する。さらにタイミング生成部34cは、時相情報および指定情報に基づき、X線の照射の開始タイミング、すなわち、スキャン開始の指示を生成する。
なお、スキャノグラムの生成からスキャン範囲の設定(S01からS02)と、呼吸波形の生成から周期情報の設定(S03からS05)との順序はいずれが先であってもよく、並行した処理であってもよい。
<S08>
スキャン制御部33は、主制御部38を介してスキャン開始の指示を受け、架台装置10の高電圧発生部14、架台駆動部17、絞り駆動部15および寝台駆動部22等を制御してスキャンをさせる。
<S09>
スキャン制御部33は、スキャン設定情報(照射時間情報)に基づき、照射時間情報に基づく照射時間が経過したか判断する。スキャン制御部33は経過していないと判断した場合(S09;No)は、この処理を繰り返す。
<S10>
スキャン制御部33は照射時間が経過したと判断した場合(S09;Yes)は、X線発生部11を制御してX線の照射を一旦停止させる。
<S11>
スキャン制御部33は、スキャンを中断すると、スキャン設定情報(周期情報)に基づき、前回の照射の開始から起算して、次のX線照射の開始の時間になったかを判断する。スキャン制御部33は所定時間が経過するまで(S11;No)、この処理を繰り返す。
<S12>
スキャン制御部33は次のX線照射の開始の時間になったと判断した場合(S11;Yes)は、X線発生部11を制御してX線の照射を再開させる。
<S13>
架台装置10の主制御部38は、入力部31を介したスキャンの完了指示があったかを判断する。主制御部38は、当該指示が未だ入力されていない時点では(S13;No)、上記S08〜S13の工程を繰り返す。つまり、X線CT装置1はスキャンを継続する。これに対し、当該指示が入力された場合(S13;Yes)、X線CT装置1はスキャンを停止する。
(作用効果)
上述した第1実施形態にかかるX線CT装置1の作用および効果について説明する。
本実施形態におけるX線CT装置1は、呼吸波形の表示画面上で、呼吸波形の任意の位相が指定されると、周期情報、照射時間情報、スキャン開始のタイミングを生成する。したがって、呼吸により形状やサイズが変更される部位に対し透視スキャンする場合において、煩雑な操作を伴わずに、当該部位における表示上の形状やサイズを揃えることが可能である。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態にかかるX線CT装置1について図6を参照して説明する。図6は、第2実施形態にかかる設定部34の概略を示す概略ブロック図である。第2実施形態においては、第1実施形態と比較して、設定部34の処理等が異なる。またこれらの相違に応じた各部の動作や処理内容も異なる場合がある。その他の部分は第1実施形態にかかるX線CT装置1と同様である。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
(概要)
第2実施形態にかかるX線CT装置1においては、設定部34において判断部34dをさらに備える。判断部34dは、第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とを比較してズレがあるかを判断する。ここで、第1の呼吸波形は、スキャン設定情報の基礎となった呼吸波形を示す。他方の第2の呼吸波形は、タイミング生成部34cによりスキャン開始の指示がなされた後に順次生成された呼吸波形それぞれを示す。判断部34dは、判断の結果を表示する。
<呼吸波形生成部>
呼吸波形生成部34bは、タイミング生成部34cによるスキャン開始の指示の後も、継続して、I/F34aが受けた呼吸モニタ信号に基づき、図3に示すような呼吸波形を生成する。
<判断部>
判断部34dは、スキャン開始の指示後に、呼吸波形生成部34bから第2の呼吸波形を受ける。また、記憶部36から第1の呼吸波形を読み出す。また、判断部34dは第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とを比較する。さらに判断部34dは、この比較の結果を表示する。比較の結果とは、ズレ量の数値情報または、ズレの割合である。あるいは判断部34dが、X線CT画像の表示と並行して第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とを重ねて表示してもよい。
(作用効果)
上述した第2実施形態にかかるX線CT装置1の作用および効果について説明する。
本実施形態におけるX線CT装置1は、呼吸波形の表示画面上で、呼吸波形の任意の位相が指定されると、周期情報、照射時間情報、スキャン開始のタイミングを生成する。したがって、呼吸により形状やサイズが変更される部位に対し透視スキャンする場合において、煩雑な操作を伴わずに、当該部位における表示上の形状やサイズを揃えることが可能である。
スキャンが開始されてから、呼吸のサイクルが変わってしまう場合がある。例えば被検体の咳による呼吸の周期の変更等が挙げられる。その場合には、あらかじめ設定したスキャンの周期と呼吸の周期がずれ、直前またはその前のスキャンのときと比べて、生成される画像において臓器等の形状やサイズの変化が生じてしまう場合がある。この点、本実施形態におけるX線CT装置1は、設定部34における判断部34dが、第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とを比較し、比較の結果を表示する。したがって、ユーザーはスキャン中にスキャンの周期と呼吸の周期とのズレを容易に把握することができる。これにより、例えば、スキャンの設定をし直してスキャンを改めて実行する必要が生じた場合にも、ユーザーは、直ちにこの判断をすることができる。その結果として、不要なスキャンを回避可能な場合があり、その場合には、不要な被ばくを防止することが可能である。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態にかかるX線CT装置1について図7を参照して説明する。第3実施形態においては、第1実施形態と比較して、設定部34の処理等が異なる。またこれらの相違に応じた各部の動作や処理内容も異なる場合がある。その他の部分は第2実施形態にかかるX線CT装置1と同様である。以下、第2実施形態との相違点を中心に説明する。
(概要)
第3実施形態にかかるX線CT装置1においては、設定部34において判断部34dをさらに備える。判断部34dは、第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とを比較してズレがあるかを判断する。ここで、第1の呼吸波形は、スキャン設定情報の基礎となった呼吸波形を示す。他方の第2の呼吸波形は、タイミング生成部34cによりスキャン開始の指示がなされた後に順次生成された呼吸波形それぞれを示す。判断部34dは、判断の結果として、あらかじめ設定された閾値を超えた場合、または閾値に到達した場合に架台装置10によるスキャンを停止させる。
<呼吸波形生成部>
呼吸波形生成部34bは、タイミング生成部34cによるスキャン開始の指示の後も、継続して、I/F34aが受けた呼吸モニタ信号に基づき、図3に示すような呼吸波形を生成する。
<判断部>
判断部34dは、スキャン開始の指示後に、呼吸波形生成部34bから第2の呼吸波形を受ける。また、記憶部36から第1の呼吸波形を読み出す。判断部34dは第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とを比較する。また、判断部34dは、第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とのズレ量の閾値を記憶している。さらに判断部34dこの閾値に基づき、第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とのずれ量が閾値に到達したか、あるいは閾値を超えているかを判断する。判断部34dは、この条件を達成していると判断した場合は、主制御部38にスキャン停止の指示を送る。主制御部38は当該指示に基づき架台装置10におけるスキャンを停止させる。例えば、X線発生部11、架台駆動部17、絞り駆動部15の動作を停止させる。
(動作)
次に、図7を参照して、本実施形態にかかるX線CT装置1の動作について説明する。図7は、第3実施形態にかかるX線CT装置1の動作の概要を示すフローチャートである。ここでは、スキャンタイミング設定情報の設定、スキャノグラムの生成、呼吸波形生成部34bによるスキャン開始の指示については、第1実施形態と同様であるため、説明を割愛する。したがって、間欠的なスキャン開始からスキャンの完了までについて説明する。
<S31>
スキャン制御部33は、主制御部38を介してスキャン開始の指示を受け、架台装置10の高電圧発生部14、架台駆動部17、絞り駆動部15および寝台駆動部22等を制御してスキャンをさせる。
<S32>
スキャン制御部33は、スキャン設定情報(照射時間情報)に基づき、照射時間情報に基づく照射時間が経過したか判断する。スキャン制御部33は経過していないと判断した場合(S32;No)は、この処理を繰り返す。
<S33>
スキャン制御部33は照射時間が経過したと判断した場合(S32;Yes)は、X線発生部11を制御してX線の照射を一旦停止させる。
<S34>
スキャン制御部33は、スキャンを中断すると、スキャン設定情報(周期情報)に基づき、前回の照射の開始から起算して、次のX線照射の開始の時間になったかを判断する。スキャン制御部33は所定時間が経過するまで(S34;No)、この処理を繰り返す。
<S35>
スキャン制御部33は次のX線照射の開始の時間になったと判断した場合(S34;Yes)は、X線発生部11を制御してX線の照射を再開させる。
<S36>
判断部34dは、記憶部36から第1の呼吸波形を読み出し、第2の呼吸波形とを比較する。
<S37>
また、判断部34dは、第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とのズレ量が閾値に到達したか、あるいは閾値を超えているかを判断する。判断部34dは、この条件を達成していないと判断した場合(S37;No)は、S32〜S37の処理を繰り返す。つまり、X線CT装置1はスキャンを継続する。これに対し、判断部34dは、この条件を達成していると判断した場合(S37;Yes)は、主制御部38にスキャン停止の指示を送る。主制御部38は当該指示に基づき架台装置10におけるスキャンを停止させる。例えば、X線発生部11、架台駆動部17、絞り駆動部15の動作を停止させる。なお、上記S36およびS37の処理については、便宜上S35の後に説明したが、S31のスキャン開始以降、S35の間に行われてもよい。また、本実施形態においても他の実施形態のようにスキャン停止の指示を受けてスキャンが停止される場合もある。
(作用効果)
上述した第3実施形態にかかるX線CT装置1の作用および効果について説明する。
本実施形態におけるX線CT装置1は、呼吸波形の表示画面上で、呼吸波形の任意の位相が指定されると、周期情報、照射時間情報、スキャン開始のタイミングを生成する。したがって、呼吸により形状やサイズが変更される部位に対し透視スキャンする場合において、煩雑な操作を伴わずに、当該部位における表示上の形状やサイズを揃えることが可能である。
スキャンが開始されてから、呼吸のサイクルが変わってしまう場合がある。例えば被検体の咳による呼吸の周期の変更等が挙げられる。その場合には、あらかじめ設定したスキャンの周期と呼吸の周期がずれ、直前またはその前のスキャンのときと比べて、生成される画像において臓器等の形状やサイズの変化が生じてしまう場合がある。この点、本実施形態におけるX線CT装置1は、設定部34における判断部34dが、第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とを比較する。さらに比較の結果、双方の波形のズレ量が閾値を超えているか判断し、超えている場合はスキャンを停止させる。したがって、ユーザーはスキャン中にスキャンの周期と呼吸の周期とのズレを容易に把握できる。例えば、スキャンの設定をし直してスキャンを改めて実行する必要が生じた場合にも、不要なスキャンを回避可能な場合があり、その場合には、不要な被ばくを防止することが可能である。
また、スキャン停止の指示の操作を省略することができる場合があり、その場合、ユーザーの操作性が向上する。
[変形例]
次に、第3実施形態にかかるX線CT装置1の変形例について説明する。第3実施形態にかかるX線CT装置1では、第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とを比較し、比較の結果、すなわち、第1の呼吸波形が閾値を超えていれば、架台装置10によるスキャンを停止させる構成である。しかしながら、このような構成に限られず、第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とのズレ量が閾値を超えているときに、あらかじめ設定された指定情報(任意の呼吸位相)を読み出し、第2の呼吸波形から、指定情報に基づく任意の呼吸位相(最大呼気等)を特定してもよい。さらに、それによってスキャンの周期情報を取得してもよい。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態にかかるX線CT装置1について図8を参照して説明する。図8は、第4実施形態にかかるX線CT装置1の概略を示す概略ブロック図である。第4実施形態においては、第1実施形態と比較して、コンソール30の構成等が異なる。またこれらの相違に応じた各部の動作や処理内容も異なる場合がある。その他の部分は第2実施形態にかかるX線CT装置1と同様である。以下、第2実施形態との相違点を中心に説明する。
(概要)
第4施形態にかかるX線CT装置1においては、本実施形態のコンソール30においてスピーカ等の出力部39を備えている。また、判断部34dは、第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とを比較してズレがあるかを判断する。判断部34dは、判断の結果として、あらかじめ設定された閾値を超えた場合、または閾値に到達した場合、主制御部38を介してガイド音声を出力部39に出力させる。
<呼吸波形生成部>
呼吸波形生成部34bは、タイミング生成部34cによるスキャン開始の指示の後も、継続して、I/F34aが受けた呼吸モニタ信号に基づき、図3に示すような呼吸波形を生成する。
<判断部>
判断部34dは、スキャン開始の指示後に、呼吸波形生成部34bから第2の呼吸波形を受ける。また、記憶部36から第1の呼吸波形を読み出す。判断部34dは第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とを比較する。また、判断部34dは、第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とのずれ量の閾値を記憶している。さらに判断部34dこの閾値に基づき、第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とのズレ量が閾値に到達したか、あるいは閾値を超えているかを判断する。判断部34dは、この条件を達成していると判断した場合は、主制御部38にガイド音声の出力指示を送る。主制御部38は当該指示に基づき出力部39におけるガイド音声を出力させる。
<出力部>
出力部39は、呼吸指示のためのガイド音声を出力する。例えば、主制御部38は、被検体に対して所定の深さの呼吸を行うように促すガイド音声を記憶部36から読み出して出力部39に出力させる。例えば通常の呼吸(安静時の呼吸)や深呼吸等の異なる深さの呼吸を音声により意識的に促す。
記憶部36に記憶された、呼吸指示のガイド音声データのパターンの一例について以下、概要を説明する。判断部34dは、第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とのズレ量が閾値に到達したか、あるいは閾値を超えていると判断すると、主制御部38に呼吸指示のガイド音声の出力指示を送る。主制御部38は出力指示を受け、まず記憶部36から、例えば所定のガイド音声データを読み出す。このとき主制御部38は、ガイド音声データに基づき、例えば「楽にしてください」のガイド音声を出力部39に出力させる。このガイド音声によれば、被検体の呼吸の深さ意図的に調整しないので、被検体は通常の呼吸(安静時の呼吸)を続ける。
また主制御部38は、記憶部36から第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とのズレに応じて、次のガイド音声データを読み出す。例えば主制御部38はガイド音声データに基づき、2番目に必要なガイド音声「思い切り息を吸ってください」の音声を出力部39に出力させる。このガイド音声によれば、被検体に深呼吸を促し、最大吸気状態を導く。
また主制御部38は、2番目のガイド音声データを読み出してから所定時間の経過後、記憶部36から2番目のガイド音声データに応じた次のガイド音声データを読み出す。このとき主制御部38はガイド音声データに基づき、3番目に必要なガイド音声データに基づき「思い切り息を吐いてください」の音声を出力部39に出力させる。このガイド音声によれば、被検体に息を思いきり吐くことを促し、最大呼気状態を導く。
また主制御部38は、3番目のガイド音声データを読み出してから所定時間の経過後、記憶部36から3番目のガイド音声データに応じた次のガイド音声データを読み出す。このとき主制御部38はガイド音声データに基づき、4番目に必要なガイド音声データに基づき「もう一度思い切り息を吸ってください」の音声を出力部39に出力させる。このガイド音声によれば、被検体に、再度、深呼吸を促し、再び最大吸気状態を導く。
また、再度、主制御部38はガイド音声データに基づき、「楽にしてください」の音声を出力部39に出力させることがある。このガイド音声によれば、被検体に通常の呼吸(安静時の呼吸)を促す。
(作用効果)
上述した第4実施形態にかかるX線CT装置1の作用および効果について説明する。
本実施形態におけるX線CT装置1は、呼吸波形の表示画面上で、呼吸波形の任意の位相が指定されると、周期情報、照射時間情報、スキャン開始のタイミングを生成する。したがって、呼吸により形状やサイズが変更される部位に対し透視スキャンする場合において、煩雑な操作を伴わずに、当該部位における表示上の形状やサイズを揃えることが可能である。
またスキャンが開始されてから、呼吸のサイクルが変わってしまう場合がある。例えば被検体の咳による呼吸の周期の変更等が挙げられる。その場合には、あらかじめ設定したスキャンの周期と呼吸の周期がずれ、直前またはその前のスキャンのときと比べて、生成される画像において臓器等の形状やサイズの変化が生じてしまう場合がある。この点、本実施形態におけるX線CT装置1は、設定部34における判断部34dが、第1の呼吸波形と第2の呼吸波形とを比較する。さらに比較の結果、双方の波形のズレ量が閾値を超えているか判断し、超えている場合は出力部39に音声を出力させる。スキャン中に被検体の呼吸の周期があらかじめ設定された周期と変更されてしまったときに、ガイド音声により再度被検体の呼吸の周期を調整することが可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 X線CT装置
10 架台装置
11 X線発生部
12 X線検出部
13 回転体
14 高電圧発生部
15 絞り駆動部
16 X線絞り部
17 架台駆動部
18 データ収集部
20 寝台装置
22 寝台駆動部
23 寝台天板
24 基台
30 コンソール装置
31 入力部
32 表示部
33 スキャン制御部
34 設定部
34a I/F
34b 呼吸波形生成部
34c タイミング生成部
34d 判断部
35 処理部
35a 前処理部
35b 再構成処理部
35c 画像生成部
36 記憶部
37 表示制御部
38 主制御部
39 出力部

Claims (9)

  1. 被検体の呼吸の周期を示す周期情報と、前記呼吸における所定の時相を示す時相情報とをあらかじめ記憶する記憶部と、
    前記被検体をX線でスキャンして、データを収集する収集部と、
    前記時相情報に基づき前記収集部によるスキャンを開始させ、かつ前記周期情報に基づく周期で前記収集部にスキャンを反復的に実行させる制御部と、
    前記スキャンにより収集されたデータに基づいて、前記被検体の画像を反復的に生成する画像生成部と、を備えた
    ことを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記時相情報に示す時相は最大呼気における時相である
    ことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記時相情報に示す時相は最大吸気における時相である
    ことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  4. 前記時相情報に示す時相は最大呼気と最大吸気との中間における時相である
    ことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  5. 前記収集部のスキャンと並行して新たな周期情報を取得する取得部と、
    前記記憶部に記憶された前記周期情報と、前記新たな周期情報との差があらかじめ設定された範囲内にあるか判断する判断部と、を備えた
    ことを特徴とする請求項2に記載のX線CT装置。
  6. 前記画像と共に前記差を表示する表示部を備えた
    ことを特徴とする請求項5に記載のX線CT装置。
  7. 前記判断部により前記差が前記範囲内にないと判断されたことに応じ、前記制御部は、前記収集部のスキャンを停止させる
    ことを特徴とする請求項5に記載のX線CT装置。
  8. 前記判断部により前記差が前記範囲内にないと判断されたことに応じ、
    前記制御部は、前記新たな周期における所定の時相に基づき、前記収集部によるスキャンを実行させる
    ことを特徴とする請求項5に記載のX線CT装置。
  9. 出力部をさらに備え
    前記記憶部は、前記被検体の呼吸を調整するためのガイド音声情報をさらに記憶し、
    前記判断部により、前記差が前記範囲内にないと判断されたことに応じ、前記制御部は、前記出力部を制御して、前記ガイド音声情報に基づく音声を出力させる
    ことを特徴とする請求項5に記載のX線CT装置。
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