JP2013163597A - シリコンウェーハの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】サーマルドナーからBMD核を析出させる低温熱処理を必要とせず、また、熱処理時間が短時間でも、表層部に無欠陥層を形成でき、バルク部のBMD密度を高められ、表層部の酸素濃度低下を抑制できる、生産性が高いシリコンウェーハ製造方法の提供。
【解決手段】シリコン融液16に窒素を添加するCZ法により、水素ガスを添加した不活性ガス雰囲気中で、空孔型点欠陥が存在する領域が形成されるようにV/G(V:引上速度、G:単結晶の引上軸方向の温度勾配)を制御し、更に、冷却段階における1100℃〜1000℃の温度帯通過時間を20分〜35分に制御し、酸素濃度が0.8×1018〜1.2×1018atoms/cm3であるシリコン単結晶を育成し、該シリコン単結晶を切断して鏡面研磨処理されたシリコンウェーハに対して、酸化性ガス雰囲気中、1250℃〜1380℃の最高到達温度で1秒〜60秒間保持する急速昇降温熱処理を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリコン融液に窒素を添加するチョクラルスキー法(以下、CZ法ともいう)により、水素ガスを添加した不活性ガス雰囲気中で育成されたシリコン単結晶から切断されたシリコンウェーハに対して、熱処理を行うシリコンウェーハの製造方法に関する。
半導体デバイス形成用基板として用いられるシリコンウェーハ(以下、単に、ウェーハともいう)は、デバイス活性領域となるウェーハの表層部(特に、ウェーハ表面から深さ2μm〜5μmの領域)において、COP(Crystal Originated Particle)等のGrown−in欠陥が存在しないことが要求されている。加えて、半導体デバイスプロセス中に混入する金属不純物等に対するゲッタリング能力向上のために、ウェーハの表層部より内層のバルク部では、BMD(Bulk Micro Defect)密度を高めることが要求されている。
このようなGrown−in欠陥が存在しないシリコンウェーハを製造する方法として、CZ法により、無欠陥領域が形成されるようにV/G(V:引上速度、G:シリコン単結晶の引上軸方向の温度勾配)を制御してシリコン単結晶を育成する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
また、ウェーハを不活性ガスや還元性ガス雰囲気中、1250℃以上の高温下で1時間以上熱処理することによってウェーハの表層部のGrown−in欠陥を消滅させて無欠陥層とし、バルク部ではBMDを析出させる技術が知られている(例えば、特許文献2)。
しかしながら、特許文献1に示すような無欠陥領域の育成は、BMDの析出核の少ないNi(Pi)領域と析出核の多いNv(Pv)領域が混在しやすいことから、ウェーハ全面に渡って、BMDの析出核を高めることが難しいという問題がある。また、特許文献2に示すような技術は、熱処理が長時間となるため生産性が低下すると共にウェーハにスリップが発生しやすく、また、ウェーハの表層部の酸素が外方拡散されてしまい、該表層部の酸素濃度が低下する。従って、このようなウェーハを半導体デバイスプロセスで使用した場合、該プロセスで生じる応力や歪の印加によって発生した転位が伸長しやすくなるため、半導体デバイスでの歩留が低下するという問題がある。
そこで、特許文献3には、CZ法によるシリコン単結晶の育成を水素原子含有物質の気体を含む不活性雰囲気中で行うことで、as−grownの状態でサーマルドナー(TD)をバルク結晶中に高密度に形成させ、更に、サーマルドナーが高温アニール(非酸化雰囲気(Ar/Hアニール)中、1000℃以上1300℃以下での熱処理)によって消滅する前に、低温熱処理(400℃〜650℃)を施すことで、小サイズの酸素析出核をバルク中に高密度に形成させる技術が開示されている。
また、特許文献4には、シリコンウェーハに対して、1150℃以上の高温下で秒単位の急速昇降温熱処理を施すことにより、ウェーハの表層部に無欠陥層を形成する技術が開示されている。
更に、特許文献5には、CZ法によるシリコン単結晶の育成において、育成装置内の不活性雰囲気中の水素分圧を40Pa以上、400Pa以下とし、単結晶直胴部をGrown−in欠陥が存在しない無欠陥領域として育成して、全面をP領域とし酸素濃度を高くしたウェーハをラピッドサーマルアニーリング処理を施すことで、無欠陥の表面活性化領域と内部のBMD生成とを両立させることができる技術が開示されている。
特開平8−330316号公報 特開2006−261632号公報 国際公開2007/013189号パンフレット 特表2001−509319号公報 特開2006−312575号公報
しかしながら、特許文献3に記載の技術は、水素原子含有物質の添加によりサーマルドナー濃度は高くなるものの、最終的にBMD密度を高めるためには、サーマルドナーをBMDの析出核に成長させるための前述したような低温熱処理が必要となるため、工程数が増加し、生産性が低下するという問題がある。
また、特許文献4に記載の技術は、BMD密度を高めることを目的とするものではなく、また、熱処理時間が短時間であるため、この熱処理のみでは、バルク部のBMD密度を高めるには限界がある。
更に、特許文献5に記載の技術は、V/Gを制御して無欠陥領域であるシリコン単結晶を育成するため、V(引上速度)を低く制御する必要があり、生産性が低下するという問題がある。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、サーマルドナーをBMDの析出核に成長させるための低温熱処理を必要とせず、また、熱処理時間が短時間であっても、表層部においては無欠陥層を形成することができ、バルク部においてはBMD密度を高めることができ、更に、ウェーハの表層部の酸素濃度の低下を抑制し、生産性が高いシリコンウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るシリコンウェーハの製造方法の第1の態様は、シリコン融液に窒素を添加するチョクラルスキー法により、水素ガスを添加した不活性ガス雰囲気中で、空孔型点欠陥が存在する領域が形成されるようにV/G(V:引上速度、G:シリコン単結晶の引上軸方向の温度勾配)を制御し、更に、冷却段階における1100℃〜1000℃の温度帯を通過する通過時間を20分〜35分となるように制御し、酸素濃度が0.8×1018〜1.2×1018atoms/cm3であるシリコン単結晶を育成する工程と、前記育成されたシリコン単結晶を切断してシリコンウェーハとした後、平坦化処理し、かつ、鏡面研磨処理する工程と、前記鏡面研磨処理されたシリコンウェーハに対して、酸化性ガス雰囲気中、1250℃〜1380℃の最高到達温度で1秒〜60秒間保持する急速昇降温熱処理を行う工程と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るシリコンウェーハの製造方法の第2の態様は、シリコン融液に窒素を添加するチョクラルスキー法により、水素ガスを添加した不活性ガス雰囲気中で、空孔型点欠陥が存在する領域が形成されるようにV/G(V:引上速度、G:シリコン単結晶の引上軸方向の温度勾配)を制御し、更に、冷却段階における1100℃〜1000℃の温度帯を通過する通過時間を20分〜35分となるように制御し、酸素濃度が0.8×1018〜1.2×1018atoms/cm3であるシリコン単結晶を育成する工程と、前記育成されたシリコン単結晶を切断してシリコンウェーハとした後、平坦化処理し、かつ、鏡面研磨処理する工程と、前記鏡面研磨処理されたシリコンウェーハに対して、不活性ガス雰囲気中、1250℃〜1380℃の最高到達温度で1秒〜60秒間保持する第1の急速昇降温熱処理を行う工程と、前記第1の急速昇降温熱処理後、酸化性ガス雰囲気中、1250℃〜1380℃の最高到達温度で1秒〜60秒間保持する第2の急速昇降温熱処理を行う工程と、を備えることを特徴とする。
前記育成するシリコン単結晶の窒素濃度は5×1013〜5×1015atoms/cm3であることが好ましい。
前記水素ガスを添加した不活性ガス雰囲気中に含まれる水素ガスの分圧は3%以下であることが好ましい。
本発明によれば、サーマルドナーをBMDの析出核に成長させるための低温熱処理を必要とせず、また、熱処理時間が短時間であっても、表層部においては無欠陥層を形成することができ、バルク部においてはBMD密度を高めることができ、更に、ウェーハの表層部の酸素濃度の低下を抑制し、生産性が高いシリコンウェーハの製造方法が提供される。
本発明に係わるシリコンウェーハの製造方法のシリコン単結晶の育成段階において適用されるシリコン単結晶引上装置の一例を示す断面概念図である。 第1のRTPと第2のRTPを連続して行う場合の当該RTPにおける熱処理シーケンスの一例を示す概念図である。
以下、本発明の実施形態について図面等を参照して詳細に説明する。
本発明に係わるシリコンウェーハの製造方法の第1の態様は、シリコン融液に窒素を添加するCZ法により、水素ガスを添加した不活性ガス雰囲気中で、空孔型点欠陥が存在する領域が形成されるようにV/G(V:引上速度、G:シリコン単結晶の引上軸方向の温度勾配)を制御し、更に、冷却段階における1100℃〜1000℃の温度帯を通過する通過時間を20分〜35分となるように制御し、酸素濃度が0.8×1018〜1.2×1018atoms/cm3であるシリコン単結晶を育成する工程と、前記育成されたシリコン単結晶を切断してシリコンウェーハとした後、平坦化処理し、かつ、鏡面研磨処理する工程と、前記鏡面研磨処理されたシリコンウェーハに対して、酸化性ガス雰囲気中、1250℃〜1380℃の最高到達温度で1秒〜60秒間保持する急速昇降温熱処理(以下、単にRTP(Rapid Thermal Process)ともいう)を行う工程と、を備える。
このように、本発明は、シリコン単結晶の育成において、空孔型点欠陥が存在する領域が形成されるようにV/Gを制御するため、無欠陥領域を形成する場合よりも引上速度(V)を高めることができる。
更に、水素ガスを添加した不活性ガス雰囲気中でシリコン単結晶を育成し、かつ、冷却段階における1100℃〜1000℃の温度帯を通過する通過時間を20分〜35分となるように制御することで、前述したようなサーマルドナーをBMDの析出核に成長させるための低温熱処理を行わなくとも、シリコン単結晶内にBMDの析出核を増加させることができ、RTP後、BMD密度を高めることができる。
また、シリコン融液に窒素を添加してシリコン単結晶を育成するため、空孔型点欠陥が存在する領域を形成した場合でも当該領域に含まれるCOPのサイズを小さくすることができる。従って、後のRTPにおいて、ウェーハの表層部のCOPを消滅させることができる。
なお、シリコン融液に窒素を添加する方法は、例えば、シリコン単結晶の育成開始前において、石英ルツボ内に原料となる多結晶シリコンを充填する時に窒化膜を被膜させたウェーハ片を同時に充填する方法や、前記不活性ガス雰囲気中に水素ガスと同時に窒素ガスを添加する方法等の周知の方法により行うことができる。
加えて、育成するシリコン単結晶の酸素濃度を0.8×1018〜1.2×1018atoms/cm3とすることで、前記増加させたBMDの析出核を、後の工程であるRTPで消滅させることなく、BMDとして析出させることができる。
なお、前記酸素濃度を調整する方法は、シリコン単結晶育成時において、石英ルツボの回転数や炉内圧を調整する等の周知の方法により行うことができる。
更に、RTPを酸化性ガス雰囲気中で行うため、不活性ガス雰囲気のみ(例えば、Ar100%)で行うよりも、表層部からの酸素の外方拡散を抑制することができる。従って、酸素濃度の低下に伴うスリップ転位のピンニング力の低下を抑制することができる。
なお、ここでいう酸化性ガス雰囲気とは、酸素100%ガスに加え、不活性ガス雰囲気(好ましくはアルゴンガス雰囲気)中に分圧で20%〜100%の酸素ガス(100%は除く)が含まれた混合ガス雰囲気である場合も含まれる。
更に、前記RTPを1250℃〜1380℃の最高到達温度で行うため、表層部に存在するCOPの内壁酸化膜を溶解させやすくなり、加えて、酸化性ガス雰囲気中で行うため、不活性ガス雰囲気よりも大量の格子間シリコンを前記表層部に導入させることができる。従って、熱処理時間が短時間(1秒〜60秒)であっても表層部のCOPを消滅させることができる。
前記通過時間が20分未満である場合は、結晶を急速に冷却する必要があることから、育成中にシリコン単結晶にクラックが発生する可能性があり、仮に、クラックが発生するとウェーハに加工できないばかりか、シリコン単結晶の落下等の重大事故が発生する場合がある。前記通過時間が35分を超える場合には、シリコン単結晶内に水素起因の欠陥(水素欠陥)が発生するため好ましくない。
前記酸素濃度が0.8×1018atoms/cm3未満である場合には、後のRTPにおいて前記発生させたBMDの析出核が消滅しやすくなるため好ましくない。前記酸素濃度が1.2×1018atoms/cm3を超える場合には、表層部の酸素濃度が高くなるため、後のRTPにおいて、表層部に存在するCOPの内壁酸化膜が溶解されにくくなり、酸化性ガス雰囲気により、大量の格子間シリコンが導入されても、COP内に埋まることが出来なくなるため、該表層部にCOPが残存してしまう場合がある。
前記RTPにおける最高到達温度が1250℃未満である場合には、表層部に存在するCOPの内壁酸化膜が溶解されにくくなるため表層部のCOPを消滅させることが難しい場合がある。前記最高到達温度が1380℃を超える場合には、温度が高くなるためウェーハにスリップ転位が発生する可能性が高くなり、また、使用するRTP装置としての寿命の観点からも好ましくない場合がある。
前記RTPにおける最高到達温度の保持時間が1秒未満である場合には、熱処理時間が少ないため、十分に表層部のCOPを消滅、かつ、バルク部のBMDを析出させることが難しい場合がある。前記保持時間が60秒を超える場合には、生産性が低下する場合がある。
図1は、本発明に係わるシリコンウェーハの製造方法のシリコン単結晶の育成段階において適用されるシリコン単結晶引上装置の一例を示す断面概念図である。
本発明に係わるシリコンウェーハの製造方法のシリコン単結晶の育成段階において適用されるシリコン単結晶引上装置10は、図1に示すように、炉体12と、炉体12内に配置され、シリコン原料(主に、ポリシリコン)を保持するルツボ14と、ルツボ14の外周囲に設けられ、ルツボ14を加熱し、ルツボ14内に保持されたシリコン原料を溶融してシリコン融液16とするヒータ18と、シリコン融液16の上方に配置され、CZ法によりシリコン融液16から引上げたシリコン単結晶(不図示)への輻射熱を遮断する円筒形状の熱遮蔽体20を備える。
ルツボ14は、シリコン融液16を保持する石英ルツボ14aと、石英ルツボ14aを収容するカーボンルツボ14bとを備える。
ヒータ18の外周囲には第1保温部材22が設けられ、第1保温部材22の上部には、ヒータ18と一定の間隔を有して第2保温部材24が設けられている。
熱遮蔽体20の上方には、熱遮蔽体20の内周側、熱遮蔽体20とシリコン融液16との間を通って、ルツボ14の下方に位置する排出口26から炉体12外に排出されるキャリアガス(水素ガスを添加した不活性ガス雰囲気)G1を供給するキャリアガス供給口28が設けられている。
ルツボ14の上方には、シリコン単結晶(不図示)を育成するために用いられる種結晶50を保持するシードチャック32が取り付けられた引上用ワイヤ34が設けられている。引上用ワイヤ34は、炉体12外に設けられた回転昇降自在なワイヤ回転昇降機構36に取り付けられている。
ルツボ14は、炉体12の底部を貫通し、炉体12外に設けられたルツボ回転昇降機構38によって回転昇降可能なルツボ回転軸40に取付けられている。
熱遮蔽体20は、第2保温部材24の上面に取付けられた熱遮蔽体支持部材42を介してルツボ14の上方に保持されている。
キャリアガス供給口28には、マスフローコントローラ43を介して、炉体12内にキャリアガスG1を供給するキャリアガス供給部44が接続されている。排出口26には、バタフライ弁46を介して、熱遮蔽体20の内周側、熱遮蔽体20とシリコン融液16との間を通ったキャリアガスG1を排出するキャリアガス排出部48が接続されている。マスフローコントローラ43を調整することで炉体12内に供給するキャリアガスG1の供給量を、バタフライ弁46を調整することで炉体12内から排出する排出ガス(キャリアガスG1及びシリコン融液16から発生したSiOxガス等も含む)の排出量をそれぞれ制御する。
また、炉体12に設けられた監視窓12Aから撮像手段60(CCDカメラ)により、シリコン単結晶(不図示)を育成する様子やシリコン融液16の液面温度等を測定することができる。
前記育成されたシリコン単結晶を切断してシリコンウェーハとする方法は、ワイヤソーや内周刃を用いて、周知の方法により行う。
前記平坦化処理は、前記シリコン単結晶を切断して得られたシリコンウェーハを、遊離砥粒を用いて両面をラッピングするラッピング処理、ダイヤモンド砥粒が電着されたダイヤモンド砥石を用いて片面又は両面を研削する研削処理、フッ酸、硝酸及び酢酸の混合溶液や、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムの水溶液を用いて主に両面をケミカルポリッシングするケミカルポリッシング処理等を用いて、周知の方法により行う。
前記鏡面研磨処理は、枚葉式又はバッチ式にて、半導体デバイスが形成される表面又は両面を研磨布に押圧し、回転させながら研磨剤を供給する周知の方法により行う。
なお、本願発明にいうRTPとは、例えば、特開2011−233556号の図1に記載されているような周知のRTP装置を用いて、所定の投入温度(例えば400℃〜600℃)で保持された反応管内に、前記鏡面研磨処理されたシリコンウェーハを投入し、前記最高到達温度まで1℃/秒以上の昇温速度で急速昇温し、前記最高到達温度を1秒以上60秒以下保持した後、前記所定の投入温度まで1℃/秒以上の降温速度で急速降温する熱処理のことを示す。
前記昇温速度及び降温速度は5℃/秒〜200℃/秒であることが好ましい。
このような速度とすることで、生産性が高く、かつ、昇温及び降温時の急激な温度変化によるスリップの発生を抑制することができる。
前記昇温速度及び降温速度は10℃/秒〜150℃/秒であることがより好ましい。
前記育成するシリコン単結晶の窒素濃度は5×1013〜5×1015atoms/cm3であることが好ましい。
このような窒素濃度とすることで、シリコン単結晶育成中のシリコン融液に窒素の析出物が生じて結晶の有転位化が発生することなく、COPのサイズを十分に小さくすることができるため好ましい。
前記水素ガスを添加した不活性ガス雰囲気中に含まれる水素ガスの分圧は3%以下であることが好ましい。
このような水素ガス分圧とすることで、シリコン単結晶への急激な水素添加を抑制することができるため、シリコン単結晶内の水素欠陥の発生を抑制することができる。
前記RTPにおける最高到達温度は、1250℃〜1300℃であることがより好ましい。
前記最高到達温度が高ければ高いほど、シリコン単結晶育成時に発生したBMDの析出核がBMDとはならずに消滅する傾向があるため、この温度範囲とすることで、更に、BMD密度を高めることができる。
なお、CZ法によるシリコン単結晶の育成においては、その育成環境(ヒータ出力や引上速度等)のバラツキ(変化)によっては、育成されるシリコン単結晶の空孔型点欠陥が存在する領域内に発生するCOPのサイズが大きくなる場合がある。この場合、前述した酸化性ガス雰囲気中でのRTPだけでは、表層部のCOPを消滅させることが難しい場合がある。
その場合には、前述した酸化性ガス雰囲気中でのRTP前に、不活性ガス雰囲気中でのRTPを更に加えることが好ましい。
すなわち、本発明のシリコンウェーハの製造方法の第2の態様は、シリコン融液に窒素を添加するチョクラルスキー法により、水素ガスを添加した不活性ガス雰囲気中で、空孔型点欠陥が存在する領域が形成されるようにV/G(V:引上速度、G:シリコン単結晶の引上軸方向の温度勾配)を制御し、更に、冷却段階における1100℃〜1000℃の温度帯を通過する通過時間を20分〜35分となるように制御し、酸素濃度が0.8×1018〜1.2×1018atoms/cm3であるシリコン単結晶を育成する工程(以下、第1工程という)と、前記育成されたシリコン単結晶を切断してシリコンウェーハとした後、平坦化処理し、かつ、鏡面研磨処理する工程(以下、第2工程という)と、前記鏡面研磨処理されたシリコンウェーハに対して、不活性ガス雰囲気中、1250℃〜1380℃の最高到達温度で1秒〜60秒間保持する第1のRTPを行う工程(以下、第3工程という)と、前記第1のRTP後、酸化性ガス雰囲気中、1250℃〜1380℃の最高到達温度で1秒〜60秒間保持する第2のRTPを行う工程(以下、第4工程という)と、を備えることを特徴とする。
なお、前記第1工程、第2工程及び第4工程は、前述したものと同様であるため、説明を省略する。
以上より、CZ法によるシリコン単結晶育成時において、育成環境のバラツキによりシリコン単結晶の空孔型点欠陥が存在する領域内に発生するCOPのサイズが大きくなった場合でも、前記第3工程を行うことによって、該COPの内壁酸化膜を溶解させ、COPサイズを小さくすることができる。従って、表層部においてより確実に無欠陥層を形成することができる。また、前記第3工程は、熱処理時間が短時間(1秒〜60秒)であるため、この工程の追加による生産性の低下も最小限に抑えることができる。
なお、前記第3工程は、不活性ガス雰囲気で行われるため、表層部の酸素が外方拡散し、当該表層部の酸素濃度が低下する場合がある。しかしながら、後の第4工程において、当該表層部に酸素を内方拡散させることができるため、前記第3工程で低下した酸素濃度を前記第4工程で補うことができる。従って、ウェーハの表層部の酸素濃度の低下を抑制することができる。
前記第3工程における第1のRTPは、不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
前記第1のRTPが窒素ガス雰囲気である場合には、当該RTPにおいてウェーハの表面に窒化膜が形成され、この窒化膜の除去のために、新たにエッチング工程等を増やさなければならす生産性が大きく低下するため好ましくない。
前記第1のRTPが水素ガス雰囲気である場合には、後の第4の工程で、酸化性ガスが導入される関係上、爆発等の危険性があるため好ましくない。
また、前記第1のRTPが酸化性ガス雰囲気である場合には、前記第2のRTPを実質的に2回行うことになるが、この場合、酸化性ガス雰囲気による熱処理時間が長くなるため、熱処理後半において表層部の酸素濃度が高くなり、その段階でシリコン単結晶育成時に発生したCOPのサイズが大きいため消滅しきれずに残存しているCOP内に、逆に内壁酸化膜が形成されてしまうため、酸化性ガス雰囲気により、大量の格子間シリコンが導入されても、表層部にCOPが残存してしまう場合がある。
前記不活性ガスは、アルゴンガスであることが好ましい。 アルゴンガスを用いることにより、窒化膜等の他の膜の形成や化学的反応等が生じることがなく、前記第1のRTPを行うことができる。
前記第3工程における第1のRTPは、1250℃〜1380℃の最高到達温度で行うことが好ましい。
前記第1のRTPを前記最高到達温度で行うことで、表層部に存在するCOPの内壁酸化膜を溶解させやすく、表層部のCOPのサイズを小さく又は消滅させることができる。従って、熱処理時間が短時間(1秒〜60秒)であっても表層部のCOPを低減させることができる。
前記第1のRTPにおける最高到達温度が1250℃未満である場合には、表層部に存在するCOPの内壁酸化膜が溶解されにくくなるため表層部のCOPを低減させることが難しい場合がある。前記最高到達温度が1380℃を超える場合には、温度が高くなるためウェーハにスリップ転位が発生する可能性が高くなり、また、使用するRTP装置としての寿命の観点からも好ましくない場合がある。
前記第1のRTPと前記第2のRTPは、それぞれ個別に行ってもよく、連続して行ってもよい。
図2は、第1のRTPと第2のRTPを連続して行う場合の当該RTPにおける熱処理シーケンスの一例を示す概念図である。
前記第1のRTPと第2のRTPを連続して行う場合は、図2に示すように、所望の温度T0(例えば、400℃)で保持された周知のRTP装置の反応管内に前記鏡面研磨処理されたシリコンウェーハを設置し、不活性ガス雰囲気中、第1の昇温速度ΔTu1で、第1の温度(1250℃〜1380℃)T1まで急速昇温し、前記第1の温度T1を所定時間(1秒〜60秒)t1保持した後、第1の降温速度ΔTd1で、前記第1の温度T1から第2の温度T2まで急速降温し、前記第2の温度T2を所定時間t2保持する(第1のRTP)。その後、この第1のRTPに続いて、前記第2の温度T2で前記不活性ガス雰囲気から酸化性ガス雰囲気に切り替えて、更に、前記第2の温度T2を所定時間t3保持した後、第2の昇温速度ΔTu2で前記第2の温度T2から第3の温度(1250℃〜1380℃)T3まで急速昇温し、前記第3の温度T3を所定時間(1秒〜60秒)t4保持した後、第2の降温速度ΔTd2で前記第3の温度T3からウェーハ搬出温度(例えば、T0)まで急速降温する(第2のRTP)。
前記第2の温度T2は、600℃〜800℃であることが好ましい。
前記第2の温度T2が600℃未満である場合には、RTPとしての生産性が悪くなる場合がある。前記第2の温度T2が800℃を超える場合には、不活性ガス雰囲気から酸化性ガス雰囲気に切り替える際に表面荒れが発生する場合がある。
前記第2の温度T2を保持する保持時間t2、t3は、各々1秒〜30秒であることが好ましい。これにより生産性が高いRTPを実現できる。前記保持時間t2、t3は、各々1秒〜15秒であることが更に好ましい。
前記昇温速度ΔTu1、ΔTu2及び降温速度ΔTd1、ΔTd2は5℃/秒〜200℃/秒であることが好ましい。
このような速度とすることで、生産性が高く、かつ、昇温及び降温時の急激な温度変化によるスリップの発生を抑制することができる。
前記昇温速度ΔTu1、ΔTu2及び降温速度ΔTd1、ΔTd2は10℃/秒〜150℃/秒であることがより好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明は、下記実施例により限定解釈されるものではない。
[試験1]
図1に示すようなシリコン単結晶引上装置10を用いて、直径32インチの石英ガラスルツボ14aにシリコン原料及び窒化膜を被膜させたウェーハ片を充填し、ヒータ18により溶解させてシリコン融液16とした。
次に、水素ガスをガス分圧で3%添加した不活性ガス雰囲気をキャリアガスG1として炉体12内に供給し、種結晶50をシリコン融液16に浸漬させた後、前記種結晶50を引き上げて、ダッシュネッキング法により直径4mmから5mmのネック部を200mm育成後、結晶径を310mmまで拡径させる拡径部を育成し、更に、直径を310mmで維持しながら、長さが1800mmの直胴部を有するシリコン単結晶を育成した。
この際、直胴部に空孔型点欠陥が存在する領域が形成されるようにV/G(V:引上速度、G:シリコン単結晶の引上軸方向の温度勾配)を0.20〜0.35mm2/(℃・min.)に制御すると共に、酸素濃度を0.8×1018atoms/cm3に、かつ、評価部分の窒素濃度が5×1014atoms/cmになるように制御して、更に、シリコン単結晶育成後の冷却段階における1100℃〜1000℃の温度帯を通過する通過時間を変化させてそれぞれシリコン単結晶を育成した。
その他の具体的な製造条件は下記の通りである。
・キャリアガスG1の供給量:50L/min
・炉内圧:90〜100mbar
・種結晶50の回転数:10rpm
・ルツボ14の回転数:1〜5rpm
・種結晶50及びルツボ14の回転方向:逆方向
得られた各々のシリコン単結晶の直胴部を、ワイヤソーを用いてウェーハ状に切断してシリコンウェーハとした後、ラッピング処理、両面研削処理及びフッ酸、硝酸及び酢酸の混合溶液による両面ケミカルエッチング処理を行い、更に、両面を鏡面研磨して、各々直径300mm、厚さ750μmの両面研磨されたシリコンウェーハを作製した。
次に、周知のRTP装置を用いて、400℃で保持された反応管内に、前記両面研磨されたシリコンウェーハを投入し、酸素100%ガス雰囲気中、昇温速度10℃/秒にて最高到達温度を1250℃、1300℃、1350℃と変化させて急速昇温し、前記最高到達温度を30秒間保持した後、400℃まで降温速度50℃/秒にて急速降温して、前記シリコン単結晶の育成条件ごとにアニールウェーハを作製した。
得られたアニールウェーハに対して、レイテックス社製LSTDスキャナMO601を用いて、表面から深さ5μm領域までの表層部の欠陥密度を評価した。
更に、得られたアニールウェーハに対して、1000℃で16時間熱処理を行った後のバルク部(深さ5μm以降)のBMD密度をIRトモグラフィ(株式会社レイテックス製 MO−411)にて評価した。
加えて、得られたアニールウェーハに対して、ウェーハ裏面に発生するスリップ長をX線トポグラフィ(株式会社リガク製 XRT300)にて測定し、面内に発生しているスリップ長の最大値を評価した。
表1に、試験1における試験条件及び試験結果を示す。
Figure 2013163597
表1に示すように、1100〜1000℃の温度帯の通過時間が20分から35分である場合(実施例1から9)には、表層部の欠陥密度が1.0個/cm2未満であり、スリップ長も短く、かつ、BMD密度が高まることが認められる。前記通過時間が40分以上である場合(比較例2、3、5、6、8、9)には、表層部の欠陥密度が悪化する傾向が認められる。これは、シリコン単結晶の冷却段階において、1100℃〜1000℃の滞在時間が長いため、シリコン単結晶内に多く水素が添加されたことにより発生した水素欠陥を含む結晶欠陥(COPを含む)が表層部に残存しているものと考えられる。
なお、前記通過時間が15分である場合(比較例1、4、7)は、表層部の欠陥密度が1.0個/cm2未満であり、スリップ長も短く、BMD密度も高いものの、シリコン単結晶育成後、直胴部の後半部分からクラックの発生が認められた。
なお、表1から、前記RTPにおける最高到達温度を高くすればするほど、BMD密度が低下する傾向が認められる。これは、RTPにおいて、最高到達温度が高ければ高いほど、シリコン単結晶育成時に形成したBMDの析出核がBMDとはならずに消滅してしまっていると考えられる。従って、BMD密度をより高める観点から、前記RTPにおける最高到達温度は、1250℃〜1300℃であることがより好ましいと認められる。
[試験2]
シリコン単結晶育成時の酸素濃度を1.2×1018atoms/cm3に制御して、その他は試験1と同様な方法により、条件ごとにアニールウェーハを作製した。
得られたアニールウェーハに対して、試験1と同様な方法により、表面から深さ5μm領域までの表層部の欠陥密度、バルク部(深さ5μm以降)のBMD密度及びスリップ長の最大値をそれぞれ評価した。
表2に、試験2における試験条件及び試験結果を示す。
Figure 2013163597
表2に示すように、シリコン単結晶の酸素濃度を1.2×1018atoms/cm3とした場合でも、試験1と同様に、1100〜1000℃の温度帯の通過時間が20分から35分である場合(実施例10から18)には、表層部の欠陥密度が1.0個/cm2未満であり、スリップ長も短く、かつ、BMD密度が高まることが認められる。前記通過時間が40分以上である場合(比較例11、12、14、15、17、18)には、表層部の欠陥密度が悪化する傾向が認められる。
なお、本試験においても、前記通過時間が15分の場合(比較例10、13、16)は、表層部の欠陥密度が1.0個/cm2未満であり、スリップ長も短く、BMD密度も高いものの、シリコン単結晶育成後、直胴部の後半部分からクラックの発生が認められた。
また、試験1と同様に、RTPにおける最高到達温度を高くすればするほど、BMD密度が低下する傾向が認められ、BMD密度をより高める観点から、前記RTPにおける最高到達温度は、1250℃〜1300℃であることがより好ましいと認められる。
[試験3]
シリコン単結晶育成時の酸素濃度を0.6×1018atoms/cm3に制御して、RTPにおける最高到達温度を1250℃として、その他は試験1と同様な方法により、条件ごとにアニールウェーハを作製した。
得られたアニールウェーハに対して、試験1と同様な方法により、表面から深さ5μm領域までの表層部の欠陥密度、バルク部(深さ5μm以降)のBMD密度及びスリップ長の最大値をそれぞれ評価した。
表3に、試験3における試験条件及び試験結果を示す。
Figure 2013163597
表3に示すように、シリコン単結晶育成時の酸素濃度を0.6×1018atoms/cm3とした場合は、1100〜1000℃の温度帯の通過時間が20分から35分であっても、RTP後において、試験1や2と比較してBMD密度が高くならないことが認められる。これは、シリコン単結晶育成時において発生させたBMDの析出核が相対的に小さく、後のRTPにおいてBMDに成長する前に消滅してしまうものと考えられる。
[試験4]
試験1と同様な条件にて得られた直径300mm、厚さ750μmの両面研磨されたシリコンウェーハを、周知のRTP装置を用いて、400℃で保持された反応管内に、前記両面研磨されたシリコンウェーハを投入し、第1の温度T1(第1のRTPにおける最高到達温度)を1250℃、1300℃、1350℃と変化させて、図2に示すような熱処理シーケンスにて、第1のRTP及び第2のRTPを行った。
第1のRTP及び第2のRTPにおけるその他の具体的な製造条件は下記の通りである。
(a)第1のRTP
・不活性ガス雰囲気:アルゴン100%ガス
・昇温速度ΔTu1:10℃/秒
・第1の温度T1の保持時間t1:30秒
・降温速度ΔTd1:50℃/秒
・第2の温度T2:800℃
・第2の温度T2の保持時間t2:15秒
(b)第2のRTP
・酸化性ガス雰囲気:酸素100%ガス
・第2の温度T2の保持時間t3:15秒
・昇温速度ΔTu2:10℃/秒
・第3の温度T3:1250℃
・第3の温度T3の保持時間t4:30秒
・降温速度ΔTd2:50℃/秒
得られたアニールウェーハに対して、試験1と同様な方法により、表面から深さ5μm領域までの表層部の欠陥密度、バルク部(深さ5μm以降)のBMD密度及びスリップ長の最大値をそれぞれ評価した。
また、得られたアニールウェーハに対して、表面から5μmまでの深さ方向の酸素濃度プロファイルを二次イオン質量分析装置(SIMS;カメカ社製 Ims−6f)にて測定し、この酸素濃度プロファイルにおける酸素濃度の最小値を評価した。
表4に、試験4における試験条件及び試験結果を示す。
Figure 2013163597
表4に示すように、酸化性ガス雰囲気によるRTP(第2のRTP)の前に、不活性ガス雰囲気によるRTP(第1のRTP)を行うことで、表1と比較すると、表層部の欠陥密度が若干低下することが認められる(比較例24、25、27、28、30、31)。
しかしながら、バルク部のBMD密度は、表1と比較すると、第1のRTPでは増加せず、むしろ低下する傾向があることが認められる。これは、第1のRTPにおける熱処理温度が1250℃以上と高温であるため、シリコン単結晶育成時において発生させたBMDの析出核が当該第1のRTPで消滅してしまうものと考えられる。しかしながら、この場合であっても、実施例19〜27については、比較例24、25、27、28、30、31よりもBMD密度が高まることが認められる。
なお、本試験においても、前記通過時間が15分の場合(比較例23、26、29)は、表層部の欠陥密度が1.0個/cm2未満であり、スリップ長も短く、BMD密度も高いものの、シリコン単結晶育成後、直胴部の後半部分からクラックの発生が認められた。
また、得られたアニールウェーハの表面から5μmまでの深さ方向の酸素濃度プロファイルにおける酸素濃度の最小値は、0.8〜1.0×1018atoms/cm3であり、ウェーハの表層部の酸素濃度の低下は認められなかった。
10 シリコン単結晶引上装置
14 ルツボ
18 ヒータ
G1 キャリアガス

Claims (4)

  1. シリコン融液に窒素を添加するチョクラルスキー法により、水素ガスを添加した不活性ガス雰囲気中で、空孔型点欠陥が存在する領域が形成されるようにV/G(V:引上速度、G:シリコン単結晶の引上軸方向の温度勾配)を制御し、更に、冷却段階における1100℃〜1000℃の温度帯を通過する通過時間を20分〜35分となるように制御し、酸素濃度が0.8×1018〜1.2×1018atoms/cm3であるシリコン単結晶を育成する工程と、
    前記育成されたシリコン単結晶を切断してシリコンウェーハとした後、平坦化処理し、かつ、鏡面研磨処理する工程と、
    前記鏡面研磨処理されたシリコンウェーハに対して、酸化性ガス雰囲気中、1250℃〜1380℃の最高到達温度で1秒〜60秒間保持する急速昇降温熱処理を行う工程と、
    を備えることを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
  2. シリコン融液に窒素を添加するチョクラルスキー法により、水素ガスを添加した不活性ガス雰囲気中で、空孔型点欠陥が存在する領域が形成されるようにV/G(V:引上速度、G:シリコン単結晶の引上軸方向の温度勾配)を制御し、更に、冷却段階における1100℃〜1000℃の温度帯を通過する通過時間を20分〜35分となるように制御し、酸素濃度が0.8×1018〜1.2×1018atoms/cm3であるシリコン単結晶を育成する工程と、
    前記育成されたシリコン単結晶を切断してシリコンウェーハとした後、平坦化処理し、かつ、鏡面研磨処理する工程と、
    前記鏡面研磨処理されたシリコンウェーハに対して、不活性ガス雰囲気中、1250℃〜1380℃の最高到達温度で1秒〜60秒間保持する第1の急速昇降温熱処理を行う工程と、
    前記第1の急速昇降温熱処理後、酸化性ガス雰囲気中、1250℃〜1380℃の最高到達温度で1秒〜60秒間保持する第2の急速昇降温熱処理を行う工程と、
    を備えることを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
  3. 前記育成するシリコン単結晶の窒素濃度は5×1013〜5×1015atoms/cm3であることを特徴とする請求項1又は2に記載のシリコンウェーハの製造方法。
  4. 前記水素ガスを添加した不活性ガス雰囲気中に含まれる水素ガスの分圧は3%以下であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のシリコンウェーハの製造方法。
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