JP2013154765A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐サイドカット性の低下や乗り心地性の悪化を伴うことなしに、使用ゴム量の低減を図ることができる空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】本発明の提供する空気入りタイヤ1は、本体部と、折返し部とを有し1枚のカーカスプライからなるカーカス13と、ベルト15と、ビードフィラー17とを備え、折返し部が、カーカス13の本体部とベルト15の間まで伸延し、サイドウォール部7のうち、タイヤ最大幅位置Mからタイヤ径方向の内側および外側それぞれにタイヤ断面高さの10%の領域をサイドウォール部中央領域21としたとき、該サイドウォール部中央領域21における外表面からカーカスプライまでの厚みtが3mm以下であり、ビードフィラーのタイヤ径方向高さhが、タイヤ断面高さSHの15%以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤ、特には、乗り心地性および耐サイドカット性を確保しながらも、使用ゴム量を低減することで省資源化を図ろうとする空気入りタイヤに関する。
従来より、乗用車等に用いられる空気入りタイヤとして、一対のビード部内に埋設されたビードコア間でトロイド状に延び、それぞれビードコアを内側から外側に折り返してなるカーカスをタイヤ内部に備えたタイヤが知られている(特許文献1参照。)。
また、近年、環境問題への取り組みから、タイヤにおいても省資源化が望まれており、タイヤのサイドウォール部の厚みを薄くして使用するゴム量を低減しようとする試みがなされている。しかしながら、図4に示すタイヤ100ように、1枚のカーカスプライからなるカーカス113の折返し部113bがサイドウォール部107の中央付近で終端する場合、カーカスの折返し端113cからベルト端115cまでの領域に配置されるカーカスプライは1枚のみであり、このサイドウォール部107の厚みを薄くすると剛性が充分に確保できず、走行中の縁石等との擦れや外傷(サイドカット)に対する耐久性の低下を招くという問題があった。このような問題に対しては、カーカスの折返し部をベルトと重なる位置まで延出させることによって、サイドウォール部の強度を補うようにした、所謂、エンベロープ構造のタイヤが知られている。
特開平8−48118
しかしながら、空気入りタイヤに上記のエンベロープ構造を適用するとサイドウォール部全体の剛性を高めてサイドカットに対する耐久性を高めることができるが、一方でタイヤの縦ばねも大きくなるため、路面からの衝撃をサイドウォール部で吸収する能力が低下して、乗り心地性が悪化するという問題がある。
それゆえ本発明は、耐サイドカット性の低下や乗り心地性の悪化を伴うことなしに、使用ゴム量の低減を図ることができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の空気入りタイヤは、一対のビードコア間にトロイド状に延びる本体部と、該本体部からビードコアの周りで折返されてタイヤ径方向外側に延びる折返し部とを有しプライコードをゴム被覆した1枚のカーカスプライからなるカーカスと、前記カーカスのタイヤ径方向外側に配置された少なくとも1層のベルト層からなるベルトと、前記本体部と前記折返し部との間で、前記ビードコアからタイヤ径方向外側に延びるビードフィラーとを備えた空気入りタイヤであって、前記折返し部が、カーカスの前記本体部と前記ベルトの間まで伸延し、サイドウォール部のうち、タイヤ最大幅位置からタイヤ径方向の内側および外側それぞれにタイヤ断面高さの10%の領域をサイドウォール部中央領域としたとき、該サイドウォール部中央領域における外表面から前記カーカスプライまでの厚みが3mm以下であり、前記ビードフィラーのタイヤ径方向高さが、タイヤ断面高さの15%以下であることを特徴とするものである。ここで、「タイヤ最大幅位置」とは、空気入りタイヤを正規リムに組み付け、正規内圧を充填し、荷重を加えない無負荷状態(以下、「所定状態」という。)における、タイヤ幅方向断面内の最大幅位置をいい、「タイヤ断面高さ」とは、上記所定状態におけるタイヤの外径とリム径との差の1/2の値をいうものとする。なお、「正規リム」とは、JATMAに規定される「標準リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、「正規内圧」とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、「サイドウォール部中央領域における外表面からカーカスプライまでの厚み」とは、サイドウォール部中央領域において、サイドウォール部の外表面からカーカスの折返し部のタイヤ幅方向外側の面までの最短距離をいう。
かかる空気入りタイヤにあっては、サイドウォール部中央領域における外表面からカーカスプライまでの厚みを3mm以下としたことにより、使用ゴム量を低減することができ、また、カーカスの折返し部をカーカスの本体部とベルトの間まで伸延したことにより、厚みを薄くしたことによるサイドウォール部の剛性不足を補い、耐サイドカット性の低下を抑制することができる。また、ビードフィラーのタイヤ径方向高さをタイヤ断面高さの15%以下としたことにより、タイヤの縦ばねが高くなりすぎるのを抑え、乗り心地性の悪化を防ぐことができる。
さらに、ビードフィラーのタイヤ径方向高さを低くするとともに、カーカスの折返し部をカーカスの本体部とベルトの間まで伸延したことで、タイヤ接地時に、リムフランジ周りの倒れこみ変形を大きくするとともに、接地路面に対するショルダー部の倒れこみ変形を小さくすることができる。これにより、走行中に路面の突起物等にサイドウォール部が接触し難くなるため、サイドカットの発生を低減することができる。
なお、本発明の空気入りタイヤにあっては、タイヤ径方向で最も内側に配置された前記ベルト層の幅が、タイヤの最大幅の75%以上であることが好ましく、これによれば、ショルダー部の剛性を高め、接地路面に対するショルダー部の倒れこみ変形を抑制し、さらにサイドカットの発生を低減することができる。
また、本発明の空気入りタイヤにあっては、トレッド部に、トレッド端を跨いで延在する側方ブロックを形成する横溝を有し、該横溝が、タイヤ径方向の最外端からタイヤ断面高さの15%の領域内で終端することが好ましい。タイヤ径方向の最外端からタイヤ断面高さの15%の領域よりもタイヤ径方向内側の領域はサイドカットが発生し易く、この領域に横溝を配置すると厚みがさらに薄くなりサイドカットがより発生し易くなる虞があるため、この領域に横溝を配置しないことで、サイドカットの発生をより低減することができる。ここで、「トレッド端」とは、空気入りタイヤを上記の正規リムに組み付け、正規内圧を充填し、正規荷重を負荷したときのタイヤ幅方向最外側の接地部分を指す。「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"とする。
また、本発明の空気入りタイヤにあっては、トレッド部に、トレッド端を跨いで延在する側方ブロックを形成する横溝を有し、該横溝が、タイヤ径方向の最外端からタイヤ断面高さの15%の領域よりもタイヤ径方向内側で終端し、且つ、所定リムに組み付けて、所定内圧を充填した無負荷状態のタイヤの幅方向断面内で、前記横溝の溝底線に接する仮想直線がタイヤ赤道面に平行な直線と交わる角度をθ1、タイヤの外形線に接する仮想直線がタイヤ赤道面に平行な直線と交わる角度をθ2としたとき、θ1≧θ2を満たすことも好ましく、これによれば、溝によりサイドウォール部の厚みが薄くなり過ぎず、サイドカットの発生をより低減することができる。また、ここでいう「所定リム」とは上記の正規リムであり、「所定内圧」とは、上記の正規内圧を表す。
また、本発明の空気入りタイヤにあっては、カーカスの前記折返し部の先端と前記ベルトの先端とのタイヤ幅方向の距離が、10〜30mmであることが好ましく、これによれば、より確実にタイヤの耐サイドカット性の低下を防ぎ、乗り心地性の悪化を抑制することができる。
また、本発明の空気入りタイヤにあっては、カーカスプライにおける前記プライコードの打込み数が、50〜70本/5cmであることが好ましく、これによれば、カーカスプライの剛性を高めることでサイドウォール部の剛性を高め、耐サイドカット性の低下をより確実に抑制することができる。
また、本発明の空気入りタイヤにあっては、プライコードの太さが1700dtex/2以下であることが好ましく、これによれば、プライコードの剛性が大きくなりすぎないのでタイヤの縦ばねが過剰に増大せず、乗り心地性の悪化を抑制することができる。
また、前記サイドウォール部中央領域における外表面から前記カーカスプライまでの厚みが、1mm以上であり、且つ、前記サイドウォール部中央領域における内表面から前記カーカスプライの外面までの厚みよりも小さいことが好ましく、これによれば、耐サイドカット性およびサイドウォール部の剛性を確保することができる。ここで、「サイドウォール部中央領域における内表面から前記カーカスプライの外面までの厚み」とは、サイドウォール部中央領域において、サイドウォール部の内表面からカーカスの折返し部のタイヤ幅方向外側の面までの最短距離をいう。
さらに、前記ビードフィラーのタイヤ径方向高さが、5mm以上であることが好ましく、これによれば、ビード部の剛性を確保して、乗り心地性や転がり抵抗の悪化を抑えることができる。
本発明によれば、耐サイドカット性の低下や乗り心地性の悪化を伴うことなしに、使用ゴム量の低減を図ることができる空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の一実施形態のタイヤの幅方向断面図(半図)である。 (a)は、本発明の一実施形態のタイヤの荷重負荷時における幅方向断面図であり、(b)は従来のタイヤの荷重負荷時における幅方向断面図である。 (a)は本発明の実施形態の一例としてのタイヤの、横溝について説明するための部分断面図であり、(b)および(c)は、他の一例としてのタイヤについて説明するための部分断面図である。 従来構造の空気入りタイヤの幅方向断面図である。
以下、本発明にしたがう一実施形態の空気入りタイヤ(以下、単にタイヤともいう。)を図面に基づき詳細に説明する。なお、図中、符号Rは、上述の正規リムとすることができるリムを示し、符号RFはリムのフランジ部分を示す。また、図1は、空気入りタイヤ1を正規リムRに組み付け、正規内圧を充填しかつ荷重を加えていない、上記の所定状態を示している。
本実施形態のタイヤ1は、図1に示すように、タイヤの踏面を形成するトレッド部3、このトレッド部3の幅方向外側にショルダー部5を介して連なる一対のサイドウォール部7、およびこれらのサイドウォール部7の径方向内側に配置される一対のビード部9を備え、それぞれビードコア11が埋設される。1枚のカーカスプライからなるカーカス13は、タイヤ1の内部でビードコア11の相互間にわたってトロイド状に延びる本体部13aと、本体部13aから連続して延びてビードコア11の周りを内側から外側に折り返した折返し部13bとからなり、上記ビード部9、サイドウォール部7、ショルダー部5、トレッド部3を補強する。さらに、カーカス13のタイヤ径方向外側に、少なくとも一層のベルト層15aからなるベルト15が、カーカスの折返し端13cを覆うように配置される。また、ビードコア11のタイヤ径方向外側には、先細りに延びるビードフィラー17を備え、タイヤ径方向の高さhがタイヤ断面高さSHの15%以下となっている。また、タイヤ最大幅位置Mからタイヤ径方向の内側および外側それぞれにタイヤ断面高さの10%の範囲であるサイドウォール部中央領域21における外表面からカーカスプライまでの厚みtは3mm以下である。
また、タイヤ1のカーカス13を形成するカーカスプライは、プライコードをプライゴムで被覆したものであり、プライコードは、1100dtex/2、撚り数47×47回/10cmのポリエステルで、打込み数50〜70本/5cmとすることができるが、これに限定されない。
上記の構成を有するタイヤ1は、サイドウォール部中央領域21の厚みを薄くしたことにより使用ゴム量を低減し、さらにサイドウォール部中央領域21の厚みを薄くしたことによる剛性の不足を、サイドウォール部に配置したカーカスの本体部13aと折返し部13bが重なることによって補っているため、耐サイドカット性の低下を防ぐことができる。
また、サイドウォール部中央領域21の厚みを薄くしたことに加え、ビードフィラー17のタイヤ径方向高さhをタイヤ断面高さSHの15%以下とすることで、剛性の高いビードフィラーによってタイヤ1の縦ばねが過剰に増大するのを防ぎ、乗り心地性の悪化を防止することができる。
上記のような構成を有するタイヤ1の荷重負荷時の変形の様子を図2(a)に示す。同様に従来構造を有するタイヤ100の荷重負荷時の様子を図2(b)に示し、この2つを比較すると、タイヤ1はタイヤ100に比べて、ビードフィラー17の径方向高さを小さくしたことによりリムフランジ周りの剛性が小さく、カーカス折返し部13bをベルト15と重なる位置まで伸延させたことによりショルダー部5付近の剛性が大きいため、リムフランジRF周りの倒れこみ変形が大きく、ショルダー部5付近の接地路面Tに対する倒れこみ変形が小さくなっている。すなわち、図2(a)に示すタイヤ1の路面Tに対するタイヤ外表面の角度αが、図2(b)に示すタイヤ100の路面Tに対するタイヤ外表面の角度α'よりも大きくなるため、走行中に路面の突起物等がサイドウォール部7に接触し難くなり、サイドカットによる故障の発生を抑えることができる。
また、本発明のタイヤ1にあっては、タイヤ径方向で最も内側に配置されたベルト層15aの幅w(図1に示す)が、タイヤ1の最大幅SWの75%以上であることが好ましく、これによれば、ショルダー部5の剛性を高めて、接地路面Tに対するショルダー部5の倒れこみ変形を抑制し、サイドカットの発生をより確実に低減することができる。また、より好適には、タイヤ径方向で最も内側に配置されたベルト層15aの幅wが、タイヤ1の最大幅SWの90%以下であることが好ましく、90%を超えると、ベルト端の歪が増大し耐久性が低下する虞がある。
なお、本発明のタイヤにあっては、カーカスの折返し端13cと重なるベルト15の先端15c(ベルト端)とのタイヤ幅方向の距離が、10〜30mmであることが好ましく、これによれば、より確実にタイヤの耐サイドカット性の低下を防ぎ、乗り心地性の悪化を抑制することができ、10mm未満である場合には、カーカスの折返し端とベルト端の距離が近くなることで応力集中が生じ耐久性を低下させる虞があり、30mmを超えた場合には、応力集中緩和の効果が充分に働かない部分まで材料を延ばしたことで、不要な重量増加につながる虞がある。
図3(a)は、図1に示すタイヤ1を部分的に拡大した幅方向断面図であり、符号31で示す破線は、トレッド部3に、側方ブロック33を形成する横溝の溝底を表す。この破線31がタイヤの外形を表す輪郭線と交わる点Pが、タイヤ径方向の最外端からタイヤ断面高さSHの15%の領域内に位置する、すなわち、タイヤ径方向の最外端からタイヤ断面高さSHの15%の領域内で横溝が終端することが好ましい。タイヤ径方向の最外端からタイヤ断面高さSHの15%の領域よりもタイヤ径方向内側の領域はサイドウォール部の厚みが薄くなるのでサイドカットが発生し易く、この領域に横溝を配置すると厚みがさらに薄くなりサイドカットがより発生し易くなる虞があるため、この領域に横溝を配置しないことで、サイドカットの発生をより確実に低減することができる。
図3(b)、(c)は、本発明の他の一例としてのタイヤを示すものであり、横溝がタイヤ径方向の最外端からタイヤ断面高さSHの15%の領域よりもタイヤ径方向内側で終端するものである。図3(b)に示すθ1は、横溝の溝底線31'に接する仮想直線がタイヤ赤道面に平行な直線と交わる角度を表し、図3(c)に示すθ2は、タイヤの外形線に接する仮想直線がタイヤ赤道面に平行な直線と交わる角度を表す。このとき、θ1とθ2が、θ1≧θ2を満たすような形状となることが好ましく、これによれば、溝によりサイドウォール部の厚みが薄くなり過ぎず、サイドカットの発生を低減することができる。
また、本発明の空気入りタイヤにあっては、カーカスプライにおけるプライコードの打込み数が、50〜70本/5cmであることが好ましく、これによれば、カーカスプライの剛性を高めることでサイドウォール部の剛性を高め、耐サイドカット性の低下をより確実に抑制することができる。同様の理由により、より好適には、50〜55本/5cmであることが望ましい。
また、本発明の空気入りタイヤにあっては、プライコードの太さが1700dtex/2以下であることが好ましく、これによれば、プライコードの剛性が大きくなりすぎないのでタイヤの縦ばねが過剰に増大せず、乗り心地性の悪化を抑制することができる。同様の理由により、より好適には、1000〜1400dtex/2であることが望ましい。
また、サイドウォール部中央領域21における外表面からカーカスプライまでの厚みtが、1mm以上であり、且つ、サイドウォール部中央領域における内表面からカーカスプライの外面までの厚みt'よりも小さいことがより好ましく、これによれば、耐サイドカット性を確保するとともに、カーカスよりも内側の厚みを確保して、サイドウォール部の剛性が過度に低下するのを防ぐことができる。また、上記の厚みtが1mm未満であると、カーカスより外側のサイドウォール部の剛性が過度に低下し耐サイドカット性が悪化してしまい、厚みtよりも厚みt'が小となると、サイドウォール部全体としての剛性を確保できず、乗り心地性および転がり抵抗の悪化を招く虞がある。
さらに、本発明のタイヤにおいて、より好適にはビードフィラー17のタイヤ径方向高さhは5mm以上であることが好ましく、これによれば、ビード部の剛性を確保して、乗り心地性や転がり抵抗の悪化を抑えることができ、5mm未満であると、ビード部周りのゴムボリュームが極端に少なくなるので製造不良が発生し易くなり、また、ビード部の剛性が不足してリムから外れ易くなったり、乗り心地性が悪化したりする虞がある。
次に、本発明に従うタイヤを試作し、性能評価を行ったので以下に説明する。従来例、比較例、および実施例1〜3のタイヤはいずれも、タイヤサイズが175/65R14であり、各タイヤの構成を表1に示す。
ここで表1中の「厚みtと厚みt’の大小」は、サイドウォール部中央領域における外表面からカーカスプライまでの厚みtとサイドウォール部中央領域における内表面からカーカスプライの外面までの厚みt’とを比較したときの大小を表し、「ビードフィラー高さ[%]」は、タイヤ幅方向断面視で、タイヤ断面高さSHに対するビードフィラーの高さの割合[%]であり、「ベルト幅[%]」は、タイヤ最大幅SWに対する、タイヤ径方向最内側のベルト層の幅の割合[%]を表す。
上記各供試タイヤを5.5J×14のリムに組付け、210kPaの内圧を負荷して3.7kNの荷重を加えた状態で、長さ50mmの四角柱形状で先端が60°の角度で尖った金属片(材質:SUS)をサイドウォール部に押しつけて貫通させ、貫通に要した力を測定し結果を表1に示した。結果は従来例タイヤを100とした指標で表し、値が大きいほど耐サイドカット性に優れていることを示す。また、縦ばね(乗り心地性)、及びタイヤの質量を従来例のタイヤを100とした指標で表した。縦ばねの値が小さい程、乗り心地性が優れていることを示す。
Figure 2013154765
表1の試験結果から、実施例のタイヤは、耐サイドカット性および、乗り心地性に優れ、使用ゴム量を低減したことによりタイヤの質量が従来例のタイヤよりも減少していることがわかる。
かくして、この発明により、耐サイドカット性の低下や乗り心地性の悪化を伴うことなしに、使用ゴム量の低減を図ることができる空気入りタイヤを提供することが可能となった。
1 空気入りタイヤ
3 トレッド部
5 ショルダー部
7 サイドウォール部
9 ビード部
11 ビードコア
13 カーカス
15 ベルト
17 ビードフィラー
21 サイドウォール部中央領域
R リム
RF リムフランジ

Claims (9)

  1. 一対のビードコア間にトロイド状に延びる本体部と、該本体部からビードコアの周りで折返されてタイヤ径方向外側に延びる折返し部とを有しプライコードをゴム被覆した1枚のカーカスプライからなるカーカスと、
    前記カーカスのタイヤ径方向外側に配置された少なくとも1層のベルト層からなるベルトと、
    前記本体部と前記折返し部との間で、前記ビードコアからタイヤ径方向外側に延びるビードフィラーとを備えた空気入りタイヤであって、
    前記折返し部が、カーカスの前記本体部と前記ベルトの間まで伸延し、
    サイドウォール部のうち、タイヤ最大幅位置からタイヤ径方向の内側および外側それぞれにタイヤ断面高さの10%の領域をサイドウォール部中央領域としたとき、該サイドウォール部中央領域における外表面から前記カーカスプライまでの厚みが3mm以下であり、
    前記ビードフィラーのタイヤ径方向高さが、タイヤ断面高さの15%以下であることを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2. タイヤ径方向で最も内側に配置された前記ベルト層の幅が、タイヤの最大幅の75%以上である、請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. トレッド部に、トレッド端を跨いで延在する側方ブロックを形成する横溝を有し、該横溝が、タイヤ径方向の最外端からタイヤ断面高さの15%の領域内で終端する、請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. トレッド部に、トレッド端を跨いで延在する側方ブロックを形成する横溝を有し、該横溝が、タイヤ径方向の最外端からタイヤ断面高さの15%の領域よりもタイヤ径方向内側で終端し、且つ、所定リムに組み付けて、所定内圧を充填した無負荷状態のタイヤの幅方向断面内で、前記横溝の溝底線に接する仮想直線がタイヤ赤道面に平行な直線と交わる角度をθ1、タイヤの外形線に接する仮想直線がタイヤ赤道面に平行な直線と交わる角度をθ2としたとき、θ1≧θ2を満たす、請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  5. カーカスの前記折返し部の先端と前記ベルトの先端とのタイヤ幅方向の距離が、10〜30mmである、請求項1〜4の何れか一項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記カーカスプライにおける前記プライコードの打込み数が、50〜70本/5cmである、請求項1〜5の何れか一項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記プライコードの太さが1700dtex/2以下である、請求項1〜6の何れか一項に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記サイドウォール部中央領域における外表面から前記カーカスプライまでの厚みが、1mm以上であり、且つ、前記サイドウォール部中央領域における内表面から前記カーカスプライの外面までの厚みよりも小さい、請求項1〜7の何れか一項に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記ビードフィラーのタイヤ径方向高さが、5mm以上である、請求項1〜8の何れか一項に記載の空気入りタイヤ。
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