JP2013149715A - 放熱シート - Google Patents

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香織 山中
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昌 谷口
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Abstract

【課題】振動の影響を受けても永久変形が生じにくく、追従性に優れた技術を提供する。
【解決手段】放熱シート1は、架橋ポリロタキサンを主成分とするベース樹脂に、等方性形状であるフィラーが混合されて放熱シート状に成形されている。このとき、ベース樹脂に混合されるフィラーの含有量は、1体積%以上50体積%以下とする。これにより、放熱シート1の追従性を向上させるとともに、永久変形を生じにくくさせることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、振動の影響を受けても永久変形が生じにくく、追従性に優れた放熱シートに関する。
この種の放熱シートは、ベースとなる樹脂材料に対して、金属や金属酸化物、炭素繊維等のフィラーを混合することにより放熱性を向上させた放熱シートとして成形される。また樹脂材料に対してアルミナや、マグネシア、窒化硼素等の複数種類の粉体からなるフィラーを混合した放熱シートが第1の先行技術として知られている(例えば、特許文献1参照)。
第1の先行技術では、樹脂材料として使用するシリコーンゲルに高分子の液状シリコーンゴムを配合することで、放熱シートの引張強度を向上させている。これにより、放熱シートとしての強度を確保しつつ、薄型化を可能としている。このような放熱シートは、薄型化されても発熱体の表面の凹凸に対してしっかりと密着することができると考えられる。
ただしシリコーンゲルは、揮発することによりシロキサンガスを発生する。シロキサンガスは、放熱シートが接着された発熱体や、その周囲に実装された発熱体に対して電気的な接点障害を誘発してしまう。このため、シリコーンゲルを電子機器用の放熱シートの樹脂材料に使用することは好ましくない。
これに対し、放熱シートの樹脂材料としてポリウレタンを用いた放熱シートが第2の先行技術として知られている(例えば、特許文献2参照)。第2の先行技術においてポリウレタンには、ひまし油変性ポリオール及びイソシアネートが含まれている。また第2の先行技術では、放熱シートに含まれるフィラーとして水酸化アルミニウムを使用している。このような先行技術によれば、放熱シートに含まれる素材の特性を生かして、プラズマディスプレーやパーソナルコンピュータ用の発熱体に最適な放熱シートを得られると考えられる。
また、上記の素材の他にも、ベースとなる樹脂材料としてイミド変性エラストマーを用いた放熱シートが第3の先行技術として知られている(例えば、特許文献3参照)。第3の先行技術では、イミド変性エラストマーのエラストマー成分としてポリウレタンを使用している。第3の先行技術によれば、柔軟性に優れ、かつ、発熱体の温度変化に対しても十分な寸法安定性が確保された放熱シートを得ることができると考えられる。
特開2001−007578号公報 特開2004−342758号公報 特開2009−215480号公報
一般に、各種の放熱シートが用いられる電子部品、回路基板等の発熱体は、これを搭載する電子機器(携帯電話機、携帯端末等)に加わる外力で振動することがある。この振動に対して発熱体に接着された放熱シートが適度な柔軟性をもって追従することができないと、放熱シートの位置ずれや部分的な永久変形が生じてしまう。すなわち、放熱シートに適度な弾性が確保されていないと、放熱シートは部分的に永久変形してしまい、そこから元の形状に戻ることができない。これにより、放熱シートと発熱体との間に隙間が生まれ、放熱性を維持することができなくなるという問題がある。
上述した第2、第3の先行技術では、樹脂製素材としてポリウレタンを使用している。ポリウレタンは柔軟性には優れているものの、とりたてて弾性に優れているわけではない。このためポリウレタンを含む放熱シートを発熱体に設置しても、振動の影響を受けて放熱シートの形状が永久変形してしまうという問題がある。
また第2の先行技術では、ひまし油変性ポリオールを樹脂材料に配合している。ひまし油変性ポリオールのようなパラフィン系のオイルは、放熱シートの粘性を向上させることに寄与し得るが、逆にその弾性を損ない、永久変形が起こりやすくなるという問題がある。
また、パラフィン系のオイルを配合してしまうと、樹脂材料の一部が時間の経過とともに凝固して放熱シートの表面に浮き出る現象(ブリードアウト現象)が発生する。この場合、放熱シートの表面にはパラフィン系のオイルが浮き出てしまったり、結晶となって析出したりするため、発熱体に対する密着性が保てなくなって放熱性が損なわれてしまうという問題がある。また、オイルが浮き出ることにより、基盤等他の部材にオイルが付着し汚染してしまうといった問題も生じる。
そこで本発明は、振動の影響を受けても永久変形が生じにくく、追従性に優れた放熱シートの提供を課題とする。
第1に本発明は、等方性形状をなすフィラーと、架橋ポリロタキサンを主成分とし、前記フィラーが混合されてシート状に成形されるベース樹脂とを含む放熱シートである。
ベース樹脂に混合されるフィラーの含有量は、1体積%以上かつ50体積%以下(1〜50体積%)であることを特徴とする。特にフィラーの含有量は、25体積%以上かつ40体積%以下(25〜40体積%)であることが好ましい。
上記の構成によれば、放熱シートのベース樹脂として架橋ポリロタキサンを使用しているため、放熱シートは、永久変形が起こりにくく、優れた弾性を発揮することができる。また、フィラーの含有量を1体積%以上50体積%以下とすることで、放熱性を十分に発揮しつつ上記の放熱シートの特性を維持することができる。
またベース樹脂に混合されるフィラーは、等方性形状をなしている。
フィラーが等方性形状であることにより、放熱シートの永久変形が起こりにくく、優れた弾性を維持することができる。また、放熱シートは発熱体に載置された状態で、発熱体から伝達した熱を効率的に外部へ放出することができる。
本発明の放熱シートは、その弾性を向上させることで発熱体に振動が生じても発熱体との密着性を常に維持することができる。また、放熱シートには最適な量のフィラーが配合されているため、放熱性を損なうことがない。
放熱シートの使用例を示した断面図である。 実施例1〜3及び比較例1〜6の放熱シートを用いた圧縮変形試験及び放熱性試験の測定値を示す表である。 電子部品の振動による影響で放熱シートが変形する様子を示す断面図である。 図2に示す実施例2及び比較例4の放熱シートを用いた振動試験の測定値を示す表である。 実施例2及び比較例4の放熱シートに対して行った振動試験及び放熱性試験における測定値を示す表である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態における放熱シート1の使用例を示した断面図である。この使用例では、放熱シート1を放熱部材として使用している。
放熱シート1は、例えば発熱体となる電子部品4の放熱に用いることができる。電子部品4は、例えばPC(パーソナルピュータ)、携帯電話機、携帯通信端末等の電子機器に設置された基板2上に実装されている。電子部品4としては、例えばICチップやLSI等が挙げられる。なお電子部品4は、図示しない集積回路をパッケージ樹脂で封止した構造である。
〔放熱シート〕
電子部品4には放熱シート1が載置されており、基板2に実装された状態で電子部品4の上面、及び、上面に連なる両側面が放熱シート1に覆われている。
具体的には、図1に示す放熱シート1を長手方向でみた中央部分(基板2から一段盛り上がった部分)が電子部品4の上面に密着している。一方、放熱シート1の両端部分は基板2の実装面に密着している。これら放熱シート1と密着している面は、例えば接着剤6で接着されていてもよい。
〔放熱シートと電子部品との間の隙間〕
また放熱シート1は、中央部分から両端部分までの区間(垂れ下がった区間)が基板2に対してわずかに傾斜している。したがって、電子部品4の両側面は放熱シート1に接触しているものの、その全面が放熱シート1に覆われているわけではない。すなわち、電子部品4の各側面と放熱シート1との間には若干の隙間Wが存在するが、側面から放熱シート1への熱伝導はある程度良好に行われる。なお、図1では隙間Wを誇張して示しており、図示された幅は厳密なものでない。また、放熱シート1と電子部品4の両側面を密着させて隙間Wをなくしてもよい。
〔放熱構造〕
電子部品4から発生した熱は、放熱シート1へ伝達される。このとき放熱シート1は、電子部品4と密着する下面が吸熱面となり、この吸熱面から熱を吸収する。また、放熱シート1を厚み方向でみて吸熱面に対向する上面が放出面となる。吸熱面から放出面に到達した熱は、外部を流れる空気流に奪い去られる。なお、放熱シート1の放熱面に図示しないケーシング(樹脂カバー)を密着させたり、別のヒートシンクを載置したりしてもよい。
〔放熱シートの材料〕
放熱シート1は、ベースとなる樹脂材料(以下、「ベース樹脂」とする。)と熱伝導性を有するフィラーとが混合されたものからなる。本実施形態において、ベース樹脂は架橋ポリロタキサンを主成分とするものとする。
またフィラーの材料としては、例えばアルミナ、窒化アルミニウム、窒化硼素、酸化マグネシウム、マグネサイト、酸化亜鉛、炭素繊維、アルミニウム、銀、銅等を挙げることができる。フィラーは、これらの材料を大きさ1〜100μmの球形に加工したもの、あるいは、材料の破砕品など等方性形状を有する(異方性を有しない)ものであることが好ましい。本実施形態において「等方性形状」とは、フィラーを平面でみた縦方向の寸法と横方向の寸法との比率(アスペクト比)が20以下の形状をいう。
一実施形態の放熱シート1によれば、ベース樹脂の主成分を架橋ポリロタキサンとしているため、放熱シート1の弾性が向上する。これにより、例えば電子部品4に振動が加わったとしても、放熱シート1が位置ずれしたり、位置ずれによって永久変形したりすることが防止される。すなわち、放熱シート1は振動する電子部品4に追従して柔軟に変形しつつ、自身の弾性により復元して電子部品4に密着した状態を維持することができる。このため、振動による影響を受けたとしても放熱性を損なうことがない。
また等方性形状のフィラーは、異方性形状のフィラーと比べて、放熱シート1を折り曲げた際のひび割れが生じにくい。等方性形状のフィラーを混合した放熱シート1の方が、異方性形状のフィラーを混合した放熱シート1よりも柔軟性に優れている。
本発明の発明者等は、架橋ポリロタキサンが柔軟性に優れるだけでなく、優れた弾性を有しているという性質に点に着眼している。そして本発明の発明者等は、追従性を向上させるとともに永久変形の少ない放熱シート1を得るという観点から、ベース樹脂に架橋ポリロタキサンを使用するという知見を得た。
また本発明の発明者等は、放熱シート1の放熱性に配慮しており、フィラーの最適な含有量を設定している。フィラーの最適な含有量を設定することにより、放熱シート1の柔軟性及び弾性を損なうことなく、放熱性を向上させることができる。以下では、実施例と比較例との対比を通じ、フィラー含有量の最適な範囲、及び、架橋ポリロタキサンを主成分とするベース樹脂の有用性について説明する。
図2は、実施例1〜3及び比較例1〜6の放熱シート1を用いた圧縮変形試験及び放熱性試験の測定値を示す表である。
本発明の発明者等は、上記フィラー含有量の最適な範囲及び架橋ポリロタキサンを主成分とするベース樹脂の有用性を検証するために、複数種類のベース樹脂及びフィラーの組み合わせを複数のパターンに分けて、パターンごとに圧縮変形試験及び放熱性試験を行った。
〔圧縮変形試験の概要〕
圧縮変形試験では、直径6mmの円形状に打ち抜いた放熱シート1を厚み方向に圧縮したときに放熱シート1が平面方向へ押し広げられた量(変形量)を測定する。
圧縮変形試験では、圧縮の直前から直後までに放熱シート1の直径が変化した割合を変形率として放熱シート1の柔軟性の優劣を判定する。また、圧縮の直後から30分を経過するまでに放熱シート1の直径が変化した割合を永久変形率として放熱シート1の弾性の優劣を判定する。
そして、これらの判定結果から放熱シート1の追従性の有無を判定する。
〔放熱性試験の概要〕
放熱性試験では、60℃に加熱された鉄板に放熱シート1を載置して、載置直後及び載置してから10秒後の放熱シート1の温度をそれぞれ測定する。温度の測定には、横河電気株式会社製の「ポータブルハイブリッドレコーダー 3087型」を使用する。
そして、鉄板に載置してからの放熱シート1の温度変化に基づいて放熱シート1の放熱性の優劣を判定する。
〔試料〕
図2の上から1行目に示す「実施例1〜3」及び「比較例1〜6」は、放熱シート1をベース樹脂及びフィラーの組み合わせごとに分けたものである。
上から2列目以下は上下方向に大きく2つに分けられる。すなわち、上半分はベース樹脂及びフィラーの材料に関する項目である。また、下半分は各試験に関する項目である。
上から2行目、3行目及び4行目には、ベース樹脂の素材が示されている。また、5行目、6行目、及び7行目には、フィラーの材料が示されている。
これに対して左から3列目以降には、実施例1〜3及び比較例1〜6ごとのベース樹脂及びフィラーの含有量が示されている。
〔ベース樹脂〕
実施例1〜3及び比較例1〜6では、ベース樹脂として以下の材料を使用している。
(1)実施例1〜3及び比較例1,2
材料:スライドリングマテリアル(架橋ポリロタキサン)
製品名:セルムエラストマーS1000(アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社製)
(2)比較例3〜5
材料:オレフィン系熱可塑性エラストマー
製品名:ペトロセン 202(東ソー株式会社製)
(3)比較例6
材料:低密度ポリエチレン
製品名:エスポレックス 820(住友化学株式会社製)
〔フィラー〕
実施例1〜3及び比較例1〜6では、フィラーとして以下の材料を使用している。
(1)実施例1及び比較例3
材料:酸化マグネシウム
製品名:クールフィラー(タテホ化学工業株式会社製)
アスペクト比:1〜3
(2)実施例2,3及び比較例2,4,5,6
材料:合成マグネサイト
製品名:合成マグネサイトMSL(神島化学工業株式会社製)
アスペクト比:1〜2
(3)比較例1
材料:板状アルミナ
製品名:セラフ 10030(キンセイマテック株式会社製)
アスペクト比:25〜35
〔放熱シートの成形〕
実施例1〜3」及び「比較例1〜6」では、厚さ1mmのシート状に成形された放熱シート1を用いる。
「実施例1〜3」及び「比較例1,2」では、以下の手順により放熱シート1を成形した。
(1)ベース樹脂とフィラーとを混合する。
(2)混合したベース樹脂とフィラーとをキャスト成形機で成形する。
(3)160℃で5時間硬化させる。
また「比較例3〜6」では、以下の手順により放熱シート1を成形した。
(1)ベース樹脂とフィラーとをバンバリーミキサーで混練する。
(2)混練したベース樹脂とフィラーとをカレンダー成形によって成形する。
なお、架橋ポリロタキサンを主成分とする樹脂は熱硬化性を有する。このため、ベース樹脂として架橋ポリロタキサンを用いた「実施例1〜3」及び「比較例1,2」の放熱シートの成形方法については、熱硬化性樹脂の成形に適した成形方法であればよく、上記の成形手法に限定されることはない。
またベース樹脂は、溶剤で希釈させることも可能である。その際、溶剤としてトルエンや、キシレン、アセトン、MEK(メチルエチルケトン)、THF(テトラヒドロフラン)、酢酸エステル等を用いることが好ましい。
〔圧縮変形試験〕
「実施例1〜3」及び「比較例1〜6」における圧縮変形試験は、次の要領で行われる。
(1)厚み1mmの放熱シート1を直径6mmの大きさの円形状に打ち抜く。
(2)打ち抜いた放熱シート1をPETフィルムで厚み方向に挟む。
(3)放熱シート1を挟むPETフィルムに対してさらにこれらを金属板で挟む。
(4)プレス機を用いて上記の放熱シート1及びPETフィルムを挟んだ金属板をプレスする。プレス条件は以下の通りである。
最大圧力:1MPa
プレス温度:40℃
プレス時間:10分
(5)圧縮直後における放熱シート1の直径を測定する。圧縮前の放熱シート1の直径(6mm)及び圧縮直後の放熱シート1の直径に基づいて、放熱シート1が変化した割合、すなわち、変形率を算出する。
(6)圧縮してから30分後における放熱シート1の直径を測定する。圧縮直後の放熱シート1の直径及び30分後の放熱シート1の直径に基づいて、放熱シート1の直径が変化した割合、すなわち、永久変形率を算出する。永久変形率は、放熱シート1の可塑性を表しており、値が高くなるほど外力を受けたときに変形が残りやすい(弾性による復元性に乏しい=永久変形が大きい)。
〔変形率及び永久変形率に基づく判定〕
本実施形態の「圧縮変形試験」では、変形率の基準を20%とし、20%以上であれば「良品(弾性:優)」と判定し、20%未満であれば「不良品(弾性:劣)」と判定する。
また、永久変形率の基準を15%とし、15%以下であれば「良品(永久変形率:低)」と判定し、15%よりも高ければ「不良品(永久変形率:高)」と判定する。
そして、弾性及びのいずれも優れた放熱シート1については、追従性を有しているものと判定する。また、柔軟性及び弾性のうちいずれか一方が「劣」である場合には、追従性が無いものと判定する。
なお、図2では、変形率及び永久変形率について「不良品(弾性:劣)」、「不良品(永久変形率:無)」を示す値については、その値が示された項目に網掛けを施している。
図2では上から10行目「判定」の欄において追従性が有る場合を「○」として示している。また、追従性が無い場合を「×」として示している。
〔放熱性試験〕
「実施例1〜3」及び「比較例1〜6」における放熱性試験は、次の要領で行われる。
(1)60℃に加熱した鉄板を放熱シート1に載置し、放熱シート1の温度を測定する。
(2)鉄板を載置してから10秒後の放熱シート1の温度を測定する。
(3)測定中の放熱シート1の温度変化を算出する。
〔温度変化に基づく放熱性の判定〕
本実施形態の「温度変化に基づく放熱性の判定」では、温度変化が4℃以上であれば「良品(放熱性:十分)」と判定し、4℃未満であれば「不良品(放熱性:不十分)」と判定する。
〔総合判定〕
図2で下端の行に示す「総合判定」の欄には、「圧縮変形試験」及び「放熱性試験」の結果、「実施例1〜3」及び「比較例1〜6」における放熱シート1が良品であるか不良品であるかの判定結果が示されている。
具体的に「総合判定」の欄には「圧縮変形試験」及び「放熱性試験」の結果がいずれも「良品」であると判定されたものについては「○」が示され、少なくともいずれか一方について「不良品」と判定されたものについては「×」が示されている。
〔第1検討事項〕
まず、本発明の発明者等は「実施例1〜3」について以下の検討を行った。
実施例1では、「架橋ポリロタキサン」の含有量を60体積%とし、「酸化マグネシウム」の含有量を40体積%としている。実施例2,3では、実施例1と比較してフィラーの素材を「酸化マグネシウム」から「合成マグネサイト」に変更している。また、実施例3では、実施例1,2と比較して「架橋ポリロタキサン」の含有量を増量させて75体積%とし、「合成マグネサイト」の含有量を25体積%としている。
〔圧縮変形試験の評価結果〕
実施例1〜3ではいずれも、圧縮変形試験において、「変形率」はいずれも基準(20%以上)を満たしている。具体的には、実施例1では23.5%、実施例2では20.2%、実施例3では63.0%である。すなわち、実施例1〜3の放熱シート1は、弾性に優れていることがわかる。
また実施例1〜3において「永久変形率」についても「変形率」と同様に、いずれも基準(15%以下)を満たしている。具体的には、実施例1では10.3%、実施例2では8.8%、実施例3では6.5%である。すなわち、実施例1〜3の放熱シート1は永久変形が起きにくく、優れた弾性を有していることがわかる。
以上の測定結果より、実施例1〜3の放熱シート1は、追従性を有していることがわかる。このため、実施例1〜3について、図2の「圧縮変形試験」の欄の「判定」の項目には、「○」が示されている。
〔放熱性試験の評価結果〕
実施例1〜3では、放熱性試験において温度変化(温度差)はいずれも4℃以上である。具体的には、実施例1における温度差は6.7℃であり、実施例2における温度差は10.6℃であり、実施例1における温度差は4.5℃である。すなわち、実施例1〜3の放熱シート1のフィラーの含有量は適量であり、十分な放熱性を有していることがわかる。
このため、実施例1〜3について、図2の「放熱性試験」の欄の「判定」の項目には、「○」が示されている。
次に、本発明の発明者等は「比較例1〜6」について「実施例1〜3」との対比により以下の検討を行った。
〔第1検討事項〕
比較例1では、ベース樹脂の素材については実施例1〜3と同じ「架橋ポリロタキサン」を使用しているが、フィラーの素材については実施例1〜3と異なる。具体的には、比較例1で使用しているフィラーの素材は「板状アルミナ」であり、この形状は異方性を有している点で、実施例1〜3で使用されたフィラーと異なる。
比較例1の放熱シート1の「板状アルミナ」の含有量は40体積%であり、「架橋ポリロタキサン」の含有量は60体積%である。
〔比較例1の評価結果〕
圧縮変形試験において「板状アルミナ」が混合された比較例1の放熱シート1は、永久変形率の値が「10.6%」であり、放熱シート1の永久変形が起きにくいことが十分確保されていることがわかる。
しかし、比較例1では、変形率の値が「11.2%」であり基準(20%以上)を満たしていない。すなわち、放熱シート1の弾性が損なわれていることがわかる。
したがって、比較例1の放熱シート1の追従性は十分でない(判定「×」)。
なお、放熱性試験において比較例1の放熱シート1の温度差は7.1℃であり、放熱シート1の放熱性については十分確保されている。
圧縮変形試験の変形率の値から、異方性形状である「板状アルミナ」をベース樹脂に混合してしまうと、放熱シート1の弾性が損なわれることが実証された。言い換えれば、等方性形状である(異方性を有しない)フィラーをベース樹脂に混合した方が放熱シート1の追従性を確保しやすいことが実証されたともいえる。
〔第2検討事項〕
比較例2では、実施例1〜3と同様に等方性形状であるフィラーを使用しているものの、その含有量が実施例1〜3と比較して多い。具体的には、比較例2で使用したフィラーは「合成マグネサイト」であり、その含有量は60体積%である。このとき、架橋ポリロタキサンの含有量は、40体積%である。
〔比較例2の評価結果〕
比較例2では、圧縮変形試験において変形率の値が「141.1%」であり基準(20%以上)を満たしている。一方、永久変形率の値は「141.1%」であり基準(15%以下)を満たしていない。
したがって、比較例2の放熱シート1の追従性は十分でない(判定「×」)。
なお、放熱性試験において比較例2の放熱シート1の温度差は8.7℃であり、放熱シート1の放熱性については十分確保されている。
圧縮変形試験の永久変形率の値から、等方性形状であるフィラーを混合した場合であっても、その含有量を実施例1,2のフィラーの含有量よりも増やしてしまうと放熱シート1の永久変形が起きやすくなることがわかる。
〔第3検討事項〕
比較例3,4,5では、実施例1〜3と同様に等方性形状であるフィラーを使用しているものの、実施例1〜3で使用したベース樹脂(架橋ポリロタキサン)とは異なる素材を使用している。
具体的には、比較例3,4,5で使用したベース樹脂の素材は、「オレフィン系熱可塑性エラストマー」である。比較例3,4の樹脂材料の含有量は60体積%であり、比較例5の樹脂材料の含有量は75体積%である。また、比較例3ではフィラーの材料として「酸化マグネシウム」を使用しており、比較例4,5ではその材料として「合成マグネサイト」を使用している。
〔比較例3の評価結果〕
比較例3では、圧縮変形試験において永久変形率の値は基準を満たしているものの、変形率の値が基準を満たしてない。
具体的には、比較例3において変形率の値は「0.1%」であり、永久変形率の値も「0.1%」である。なお、放熱性試験において比較例3の放熱シート1の温度差は5.2℃であり、放熱シート1の放熱性については十分確保されている。
圧縮変形試験の結果からベース樹脂の素材として「架橋ポリロタキサン」を使用する方が「オレフィン系熱可塑性エラストマー」を使用するよりも放熱シート1の追従性に優れていることが実証された。
〔比較例4の評価結果〕
比較例4では、圧縮変形試験において変形率及び永久変形率の値がいずれも基準を満たしてない。具体的には、比較例4において変形率の値は「17.3%」であり、永久変形率の値も「17.9%」である。なお、放熱性試験において比較例4の放熱シート1の温度差は5.2℃であり、放熱シート1の放熱性については十分確保されている。
実施例2と比較例4における圧縮変形試験の結果を比較すると、フィラーの材料はいずれも「合成マグネサイト」であり、さらにベース樹脂とフィラーとの混合割合は同じである。それにもかかわらず、比較例4のベース樹脂の素材として「オレフィン系熱可塑性エラストマー」を使用すると変形率の値が実施例2の変形率の値と比べて極端に低下していることがわかる。
このことからも、ベース樹脂の素材として「架橋ポリロタキサン」を使用する方が「オレフィン系熱可塑性エラストマー」を使用するよりも放熱シート1の追従性に優れていることが実証されている。
〔比較例5の評価結果〕
比較例5では、比較例3とは逆に圧縮変形試験において永久変形率の値は基準を満たしているものの、変形率の値が基準を満たしてない。
具体的には、比較例5において変形率の値は「25.3%」であり、永久変形率の値は「20.6%」である。なお、放熱性試験において比較例5の放熱シート1の温度差は4.7℃であり、放熱シート1の放熱性については十分確保されている。
比較例5では、比較例3,4よりもオレフィン系熱可塑性エラストマーの含有量を増量しており、その分の変形率が上昇していることが予測される。ただし、永久変形率も上昇している。
例えば、実施例3について実施例2と比較していると、実施例3は実施例2よりも「架橋ポリロタキサン」の含有量を増量させている。このとき、実施例3の変形率(63.0%)は、実施例2の変形率(20.2%)よりも上昇しているが、永久変形率について実施例3の値(6.5%)は、実施例2の値(8.8%)よりも低下している。
また、比較例5と実施例3とを比較してみると、これらはベース樹脂及びフィラーの配合の割合は共通している。しかし、ベース樹脂の素材として「オレフィン系熱可塑性エラストマー」を使用した場合、実施例3の永久変形率の値と比べて比較例5の永久変形率の値が上昇していることがわかる。このことからも、ベース樹脂の素材として「架橋ポリロタキサン」を使用する方が「オレフィン系熱可塑性エラストマー」を使用するよりも放熱シート1の追従性に優れていることが実証されている。
〔第4検討事項〕
比較例6では、実施例1〜3と同様に等方性形状であるフィラーを使用しているものの、実施例1〜3で使用したベース樹脂(架橋ポリロタキサン)とは異なる素材を使用している。具体的には、比較例6では、ベース樹脂の素材として「低密度ポリエチレン」を使用し、フィラーとして「合成マグネサイト」を使用している。
また、「低密度ポリエチレン」の含有量は60体積%であり、「合成マグネサイト」の含有量は40体積%である。
〔比較例6の評価結果〕
比較例6では、圧縮変形試験において永久変形率の値は基準を満たしているものの、変形率の値が基準を満たしてない。
具体的には、比較例6において変形率の値は「9.7%」であり、永久変形率の値は「7.2%」である。なお、放熱性試験において比較例6の放熱シート1の温度差は6.3℃であり、放熱シート1の放熱性については十分確保されている。
比較例6では、ベース樹脂及びフィラーの配合の割合が実施例1,2と共通しているものの、これらと比べて変形率の値が極端に低下している。
すなわち、「低密度ポリエチレン」よりも「架橋ポリロタキサン」の方が追従性(弾性)に優れていることが実証された。
〔樹脂の最適な材料とフィラーの含有量との関係〕
本発明の発明者等は、実施例1〜3及び比較例1〜6の評価結果から、以下の結論を導き出している。
〔1〕ベース樹脂の素材としては、架橋ポリロタキサンが最適な材料であり、フィラーの含有量は1体積%から50体積%までの範囲内、より好ましくは25体積%から40体積%までの範囲内である。
〔2〕また、フィラーとしては異方性形状の素材よりも、等方性形状の素材を使用する方が好ましい。
〔3〕上記〔1〕、〔2〕に記載した内容であれば、放熱シート1は、弾性を十分に確保し、かつ、永久変形を抑制し十分な復元力を発揮することができる。
〔振動試験〕
本発明の発明者等は、図1に示した使用例に基づいて放熱シート1の追従性を検証している。具体的には、電子部品4に放熱シート1を載置した状態で、これらを一体として振動させる。また、放熱シート1は、上記の実施例2及び比較例4で使用した材料及び含有量に基づいている。
図3は、振動試験の開始前及び終了後における図1の放熱シート1を示す断面図である。なお、図3では、図1に示されていた接着剤6の図示を省略している。また、図1で示した基板2は、振動試験においてアクリル板を用いることとし同一の符号を付すものとする。
図3(A):振動試験開始前において、電子部品4の側面と放熱シート1との間には隙間W1があるものとする。隙間W1は、電子部品4の側面において基板2との接点から基板2の長手方向に沿って放熱シート1が基板2に接する地点までの距離とする。
振動試験は、以下の条件にて行うものとする。
〔試料〕
(1)電子部品・・・寸法:厚み3mm、幅6mm、奥行き15mm
(2)アクリル板・・・寸法:厚み3mm
(3)放熱シート(平面視)・・・寸法:縦15mm、横30mm
(4)接着剤・・・主成分:クロロプレンゴム
〔測定条件〕
(1)移動距離:150mm
(2)往復回数:2000回
(3)1往復にかかる時間(振動周期):2秒
図3(B):上記の測定条件で振動試験を行い、終了後の放熱シート1は、開始前の状態と比べて若干変形している。このとき、放熱シート1は、電子部品4の側面や基板2の実装面に接していた部分の一部が剥がれてしまい、基板2から浮き上がっている。図3(B)では、終了後の隙間の幅をW2として示す。なお、図3(B)に示す放熱シート1の形状は誇張して示したものであり、図示された形状は厳密なものでない。
図4は、図3に示す放熱シート1の振動試験における測定値を示す表である。
実施例2の放熱シート1を用いて振動試験を行った結果、試験前後の隙間の変化量(W2−W1)は0.4mmであった。一方、比較例4の放熱シート1を用いて振動試験を行った結果、試験前後の隙間の変化量(W2−W1)は2.75mmであった。
実施例2で使用した架橋ポリロタキサンの方が、オレフィン系熱可塑性エラストマーよりも隙間の変化量(W2−W1)が小さい。したがって、放熱シート1のベース樹脂として架橋ポリロタキサンを主成分とすることにより、放熱シート1の追従性が向上している。
〔隙間の変化が与える放熱性への影響〕
図5は、実施例2及び比較例4の放熱シート1に対して行った振動試験及び放熱性試験における測定値を示す表である。本発明の発明者等は、振動試験により生じた隙間の変化が放熱シート1の放熱性に与える影響について検証している。具体的には、上記の振動試験の要領で発熱体に放熱シート1を載置した状態で、これらを一体として振動させる。
また、放熱性試験については、振動試験の前後で発熱体を一定の温度まで加熱するとともに、加熱後の放熱シート1の温度を測定する。
〔材料〕
放熱シート1は、上記の実施例2及び比較例4で使用したベース樹脂及びフィラーの含有量に基づいている。なお、今回の振動試験では、上記の振動試験で使用した電子部材4の代わりに発熱体を使用する。このため、発熱体については電子部品4と同一の符号番号を用いる。
〔試験概要〕
隙間の測定及び放熱シート1の温度の測定は、以下の要領で行うものとする。
(1)発熱体4に放熱シート1を接着剤で貼り付ける。
(2)放熱シート1と発熱体4との間の隙間を測定する。
(3)発熱体4を65℃まで加熱する。
(4)放熱シート1の温度を測定する。
(5)放熱シート1を室温(25℃)まで下げる。
(6)振動試験を行なう。
(7)放熱シート1と発熱体4の隙間を測定する。
(8)発熱体4を65℃まで加熱する。
(9)放熱シート1の温度を測定する。
〔温度測定装置〕
上記(4)及び(9)で行う放熱シートの温度の測定には、以下の装置を使用する。
測定装置:サーモグラフ
製品名:ThermaCAM(登録商標)(FLIR Systems社製)
〔振動試験〕
上記「(6)振動試験」については、以下の条件にて行うものとする。
(1)移動距離:150mm
(2)往復回数:5000回
(3)1往復にかかる時間(振動周期):2秒
〔測定結果〕
実施例2の放熱シート1を用いて振動試験を行った結果、試験前後の隙間の変化量(W2−W1)は1.0mmであった。一方、比較例4の放熱シート1を用いて振動試験を行った結果、試験前後の隙間の変化量(W2−W1)は3.1mmであった。
また、実施例2の放熱シート1について温度の測定を行った結果、振動前の温度は60.3℃であり、振動後の温度は56℃であった。
一方、比較例4の放熱シート1について温度の測定を行った結果、振動前の温度は54.9℃であり、振動後の温度は50.2℃であった。
〔追従性評価〕
図4に示した振動試験の結果と同様に、今回の振動試験についても実施例2で使用した架橋ポリロタキサンの方が、オレフィン系熱可塑性エラストマーよりも隙間の変化量(W2−W1)が小さい。このことから、架橋ポリロタキサンが放熱シート1の追従性の向上に寄与していることが実証された。
〔放熱性評価〕
次に放熱シート1の放熱性について検証する。
振動試験の開始直前において実施例2及び比較例4の放熱シート1の温度は、室温(25℃)に調整されている。実施例2では、振動試験の後に65℃まで加熱された発熱体4に対し、放熱シート1の温度は56℃まで上昇している。これに対して比較例4では、発熱体4の加熱後における放熱シート1の温度は50.2℃である。なお、上記振動試験後における実施例2の温度(56℃)は、試験前における比較例4の温度(54.9℃)よりも高い。
したがって、架橋ポリロタキサンはオレフィン系熱可塑性エラストマーよりも熱の伝道効率すなわち放熱性に優れていることがわかる。
〔放熱シートの柔軟性と放熱性との関係について〕
架橋ポリロタキサンが放熱性に優れているのは、オレフィン系熱可塑性エラストマーよりも柔軟性に優れていることに起因する。
振動試験の開始前において、実施例2及び比較例4の隙間は、それぞれ0.83mmと1.05mmである。したがって、実施例2の方が比較例4よりも隙間が狭い。すなわち、架橋ポリロタキサンはオレフィン系熱可塑性エラストマーよりも柔軟に変形して発熱体4に密着していることがわかる。
また、隙間に流れ込む空気は断熱体としての役割を果たすため、隙間が広がればその分、発熱体4から発せられた熱が放熱シート1へ伝わりにくくなってしまう。このため、振動試験の開始前において、実施例2及び比較例4の放熱シート1には約6℃程度の温度差が生じている。
また、振動試験後において、オレフィン系熱可塑性エラストマーを使用した比較例4の放熱シート1では、振動によって発熱体4との隙間が広がってしまい、発熱体4から発せられた熱が放熱シート1へさらに伝わりにくい状態となっている。
一方、実施例2では架橋ポリロタキサンを使用したことにより、振動試験の前後における隙間の変化量が比較例4よりも小さい。このため、実施例2の放熱シート1は振動試験の前後において、発熱体4に密着した状態を維持している。このため、実施例2の放熱シート1の放熱性については、振動後においても十分に確保されている。
このように、架橋ポリロタキサンはオレフィン系熱可塑性エラストマーよりも柔軟性に優れているため、発熱体が振動してもこれに合わせて追従し、密着した状態を維持することができる。したがって、架橋ポリロタキサンはオレフィン系熱可塑性エラストマーよりも放熱性に優れている。
このように、一実施形態の放熱シートによれば、ベース樹脂の素材として架橋ポリロタキサンを使用することで、追従性を向上させるとともに永久変形が起こりにくい放熱シートを得ることができる。
1 放熱シート
2 基板
4 電子部品
6 接着剤

Claims (1)

  1. 等方性形状をなすフィラーと、
    架橋ポリロタキサンを主成分とし、前記フィラーが混合されてシート状に成形されるベース樹脂とを備え、
    前記ベース樹脂に混合される前記フィラーの含有量は、
    1体積%以上、50体積%以下であることを特徴とする放熱シート。
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