JP2013146904A - プレス成型金型、プレス成型の温度制御方法、及び、窯業系成型物の製造方法 - Google Patents

プレス成型金型、プレス成型の温度制御方法、及び、窯業系成型物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】離型性に優れ、基材を破損することなく成型することができるプレス成型金型、プレス成型の温度制御方法、及び、窯業系成型物の製造方法を提供する。
【解決手段】プレス成型金型1は、窯業系の基材10をプレスして成型する金型であって、基材10が離型しにくくなる部位に、局所的に温度を上昇させる局所加熱機構2を備えている。窯業系成型物の製造方法は、前記プレス成型金型1を用い、窯業系の基材10をプレスして成型するものである。プレス成型の温度制御方法は、窯業系の基材10を金型によりプレスして成型し、この金型において基材10が離型しにくくなる部位を判定し、この部位において局所的に温度を上昇させる局所加熱機構2を機能させることにより、プレス成型時の加熱温度を制御するものである。局所加熱機構2によって成型時の離型性が高まる。
【選択図】図1

Description

本発明は、窯業系基材をプレスして成型するための金型に関する。また、プレス成型の際の温度制御方法に関する。また、窯業系成型物の製造方法に関する。
従来、金型により基材をプレスして成型を行うプレス成型が知られている。例えば、特許文献1には、型枠内に原料を投入しプレスして成型するホットプレス装置が開示されている。
特開昭63−108191号公報
図5は、窯業系の基材10をプレスして表面に凹凸模様を転写して成型する方法の一例を示している。プレス成型金型1は、成型空間6に半硬化状態(完全に硬化していない流動性のある状態)の基材10を投入し、側方に側型5を配置した状態で、上型3と下型4とで基材10を挟み込んで押圧(プレス)して、基材10表面に凹凸模様を形成するものである。このとき、プレスは加熱状態で押圧を行うホットプレスが好適である。表面に凹凸模様が形成された基材10は、硬化及び養生されるなどして、外壁材などの建築基材として利用することができる。
ここで、窯業系の基材10をプレス成型するにあたっては、局所的に離型しにくくなる部分が生じる場合がある。すなわち、上型3と下型4とで基材10を挟みこんだ状態から、上型3を上方に移動させて下型4から離間させる際に、基材10が上型3に吸着したり引っ掛かったりして上型3に引っ付き離型しにくくなるのである。
図6は、プレス成型の際に、基材10が上型3に吸着して離型しにくくなった場合の一例を示している。上型3が基材10表面から離れる方向に移動する際に、離型しにくくなったところでは、基材10全体が下型4の上に留まろうとする力と、基材10が引っ付いて上型3とともに移動しようとする力とが働くことになる。そのため、基材10の一部が上型3に引っ付いて破片20となって基材10の本体から脱離し、基材10の表面に破損が生じてしまう。このように破損が生じた基材10では、粗悪な製品となるおそれがあり、また、製品の意匠性を損なってしまう。特に、破片20は凹凸模様を構成する凸部11の角部11aで発生しやすく、この角部11は凹凸模様の目立つ部位となるため、基材10の意匠性が悪くなりやすい。またさらに、破片20が付着したまま次に搬送されてくる基材10をプレス成型金型1で成型すると、破片20によって凹凸模様を良好に転写することができず、更なる成型不良が発生してしまう。
特に、セメント材料など、窯業系の材料を型枠によって連続的にプレス成型する工程においては、同じ型枠で繰り返し成型を行うものであり、型枠に材料が付着してしまい、この付着した材料で成型性を悪化させる場合がある。さらに、基材表面の凹凸模様の柄が深い部分やエッジが効いた部分では、材料の付着が発生しやすく、製品の不良化率や型枠の交換頻度が増え、生産性の低下が懸念される。
これまで、型枠へのセメントの付着を避けるために、型枠表面に離型剤を塗布し、セメントを付着しにくくすることが知られているが、離型剤の使用によって材料の付着を防ぐことが十分でない場合もある。特に、連続してプレス成型する際に、毎回、あるいは回数の頻度高く、離型剤を型枠表面に塗布すると、作業が煩雑になるおそれがある。また、離型剤を使用する場合であっても、凹凸柄の深い部分には離型剤が届きにくく、離型作用が不十分になるおそれがある。
離型性を高めるために、凹凸模様の柄の深さを浅くしたり、凹凸模様の角をより鈍角にしたりして、基材10の表面形状をセメント材料が付着しにくいものにすることも考えられる。しかしながら、その場合、凹凸模様の柄形状に制限を受けてしまい、意匠性の高い模様を基材10に成型できなくなるおそれがある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、離型性に優れ、基材を破損することなく成型することができるプレス成型金型、プレス成型の温度制御方法、及び、窯業系成型物の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係るプレス成型金型は、窯業系の基材をプレスして成型する金型であって、前記基材が離型しにくくなる部位に、局所的に温度を上昇させる局所加熱機構を備えていることを特徴とするものである。
本発明では、前記プレスはホットプレスであり、前記局所加熱機構は、前記ホットプレスの加熱機構とは独立して加熱可能に設けられていることが好ましい。
本発明では、前記局所加熱機構を複数備えるとともに、複数の前記局所加熱機構は、それぞれ独立して加熱可能に設けられていることが好ましい。
本発明に係るプレス成型の温度制御方法は、窯業系の基材を金型によりプレスして成型し、前記金型において前記基材が離型しにくくなる部位を判定し、この部位において局所的に温度を上昇させる局所加熱機構を機能させることにより、プレス成型時の加熱温度を制御することを特徴とするものである。
本発明に係る窯業系成型物の製造方法は、前記プレス成型金型を用い、前記窯業系の基材をプレスして成型することを特徴とするものである。
本発明によれば、離型性に優れ、基材を破損することなくプレス成型することができる。
プレス成型金型の実施形態の一例を示す断面図である。 プレス成型金型により基材をプレス成型する方法の一例を示す断面図であり、(a)はプレス前、(b)はプレス後の状態である。 プレス成型金型により基材をプレス成型する方法の一例を示す拡大断面図である。 プレス成型金型によって成型された基材の一例を示す斜視図である。 プレス成型金型により基材をプレス成型する方法の一例を示す断面図であり、(a)はプレス前、(b)はプレス後の状態である。 従来のプレス成型金型により基材をプレス成型する方法の一例を示す拡大断面図である。
図1は、プレス成型金型の実施形態の一例である。このプレス成型金型1は、窯業系の基材10をプレスして成型する金型である。プレス成型金型1は、基材10を載置する下型4と、下型4に対向して上方に配置される上型3と、上型3と下型4とに挟まれた空間の側方に配置される側型5とにより構成されている。そして、上型3、下型4及び側型5からなる型枠により囲まれた空間により、成型するための材料を投入して成型を行う成型空間6が設けられている。なお、側型5は、少なくとも基材10の両側方に配置されるものであってよいが、基材10の外周に亘って配置されるものであってもよい。
図2に示すように、本形態のプレス成型金型1は、成型空間6に半硬化状態(完全に硬化していない流動性のある状態)の基材10を投入し、側方に側型5を配置するとともに、上型3と下型4とで基材10を挟み込んで押圧(プレス)して、基材10表面に凹凸模様を形成するものである。このとき、プレスは加熱状態で加圧を行うホットプレスであってよい。
本形態では、上型3は、内部が中空に形成されて中空部3bが設けられ、上型3の下部には基材10表面に凹凸模様を転写するための凹凸形状が設けられた凹凸部3aが形成されている。この凹凸部3aは、転写するための凹凸模様に沿って凹凸状に形成された板状の部分である。上型3の下表面(下型4に対向する表面)に凹凸形状が設けられていることにより、プレス成型によって基材10に凹凸模様を付与することができる。上型3は鋼材を加工することにより形成することができる。鋼材として鋼板材を用いてもよい。上型3の上部には、中空部3bと外部とを連通させる孔が設けられていることが好ましい。それにより局所加熱機構2を設置するのが容易になる。ただし、上型3の構成は、これに限られるものではない。例えば、鋳物として形成し、中空部3bのない上型3を用いてもよい。また、上部が蓋体などで覆われずに中空部3bが形成されておらず、転写する凹凸面に沿って凹凸状に形成されたような上型3を用いてもよい。なお、プレス成型金型1は一部が樹脂性の型枠であってもよい。樹脂を用いる場合には耐熱性樹脂を用いることが好ましい。
そして、本発明によるプレス成型金型1では、基材10が離型しにくくなる部位に、局所的に温度を上昇させる局所加熱機構2を備えている。それにより、プレス成型後に上型3が基材10から離れる際に離型が容易となり、基材10から破片20(図6参照)が脱離して基材10が破損したり、破片20が引っ付いた状態で別の基材10にプレス成型したりすることを抑制することができる。そのため、複雑な凹凸模様や柄深さの深い凹凸模様を容易に形成することができるので、意匠性のよいプレス成型物を製造効率よく得ることができる。
局所加熱機構2は、加熱できる適宜の機構を用いることができる。例えば、各種のヒーターや電熱線や電熱板などを用いることができる。局所加熱機構2としては、特に、リボンヒーターを用いることが好ましい。リボンヒーターは柔軟性があり、簡単に局所的に加熱機構を設けることができる。また、局所加熱機構2として、蒸気配管、温水配管、オイル配管などの加熱配管を用いてもよい。
本形態では、局所加熱機構2は、上型3の下部に形成された凹凸部3aの裏面に設けられている。転写面とは反対側の凹凸面である凹凸部3aの裏面に局所加熱機構2を設けることにより、転写面側への温度伝達が容易となり、局所的に温度を上昇させて離型性を高める効果をより発揮することができる。さらに、図1の形態では、凹凸部3aの裏面側に突出する角部7において、この角部7を跨ぐように局所加熱機構2が配設されている。凹凸部3aの角部7は、基材10の凹凸模様における凸部11の角部11aを形成する部位であり、図6に示すように、基材10が離型しにくい部分となるが、この部位に局所加熱機構2を設けることにより、離型が容易になるものである。
図1の形態では、全ての角部7に局所加熱機構2が設けられた例が図示されているが、局所加熱機構2は、少なくとも離型しにくい角部7に設けられていればよい。例えば、基材10の端部において離型しにくい場合は、基材10の端部側の角部7bに端部側の局所加熱機構2bを設け、その他の角部7には局所加熱機構2を設けないようにしてもよい。また、基材10の中央部において離型しにくい場合は、基材10の中央部の角部7aに中央部の局所加熱機構2aを設け、その他の角部7には局所加熱機構2を設けないようにしてもよい。このように、局所加熱機構2は、離型しにくい部位において設けられていればよいものである。例えば、離型しにくい部位が一つであれば、局所加熱機構2はその部位に一個設けられてもよい。ただし、離型性をより向上させるためには、複数の部位で局所加熱機構2を設けることが好ましい。
また、ホットプレスによってプレス成型する場合には、ホットプレスの加熱機構による加熱が届きにくいところに、局所加熱機構2を設けることが好ましい。ホットプレスではホットプレス機構自体の加熱によって金型の温度が上昇するのであるが、金型の形状が複雑になると、ホットプレスの加熱機構による加熱が届きにくい部位が生じる場合がある。そのような部位において局所加熱機構2が設けられると、局所加熱機構2によってホットプレスの加熱を十分に補強することができ、離型性よく基材10を成型することができるものである。
また、局所加熱機構2は、基材10の凹凸模様が複雑になった部位に対応して設けることも好ましい。上型3は、基材10と接触したときに基材10から温度が伝達して温度が低下することがある。このように上型3の温度が低下すると、基材10が離型しにくくなるおそれがある。特に、基材10の凹凸模様が複雑なところでは、基材10と金型との接触面積が大きくなるため、金型温度が低下しやすく、基材10が離型しにくくなる。そこで、凹凸模様が複雑な部位に局所加熱機構2が設けられていると、基材10が離型しやすくなり、基材10の離型不良が抑制できるのである。
また、局所加熱機構2は、基材10の凸部11の突出高さの高い部位に対応して設けることも好ましい。前述のように、上型3は、基材10と接触したときに基材10から温度が伝達して温度が低下することがある。このように上型3の温度が低下すると、基材10が離型しにくくなるおそれがある。特に、基材10の凸部11の突出高さが高いところでは、凸部11の先端が基材10の本体から距離が離れるため、金型温度が低下しやすく、基材10が離型しにくくなる。そこで、凸部11の突出高さの高い部位に局所加熱機構2が設けられていると、基材10が離型しやすくなり、基材10の離型不良が抑制できるのである。特に、凸部11の角部11aは基材10と金型との接触面積が大きくなる部位であるが、この部位に局所加熱機構2を設けることによって、離型性を格段に高めることができるものである。
図2により、図1のプレス成型金型1を用い、窯業系の基材10をプレスして表面に凹凸模様を転写して成型する方法の一例を説明する。
プレス成型にあたっては、まず、成型空間6に半硬化状態の基材10を投入する。その際、ホットプレスの場合には、各金型を加熱しておいてもよい。次に、上型3と下型4とで基材10を挟み込んで押圧(プレス)して、基材10表面に凹凸模様を形成する。プレスは、上型3を下方に移動し、所定の圧力で基材10の表面を押圧した後、上型3を上方に移動させることにより行うことができる。なお、プレス方法は、上型3を固定し下型4を上方に移動させてプレスしたり、上型3を下方に移動させるとともに下型4を上方に移動させて、上型3と下型4の両方を近づけて挟みこんでプレスしたりするものであってもよい。
本形態のプレス成型金型1を用いた場合、図3に示すように、プレス成型後の離型性が向上する。図6に示すように、従来のプレス成型では、基材10が上型3に吸着して上型3が基材10表面から離れる方向に移動する際に、基材10の一部が上型3に引っ付いて破片20となって基材10から脱離し、基材10の表面に破損が生じてしまうおそれがある。しかしながら、本形態のプレス成型金型1では、局所加熱機構2により離型しにくい部分が局所的に加熱されているので、離型性が良好になり、破片20ができることが低減される。そのため、基材10を破損することなくプレス成型することができ、連続的にプレス成型しても意匠性の高い成型を行うことができるのである。特に、エッジの効いた角部11a、例えば広がり角度θが90度以上135度以下のような角部11aにおいては離型性が悪くなりやすいが、局所加熱機構2による加熱によって離型性を高めることができ、基材10の破損を効果的に抑制することができるものである。
そして、表面に凹凸模様を形成した後には、基材10を硬化及び養生するなどの次工程を行うことによって基材10の成型物を得ることができる。こうして、プレス成型された基材10は、外壁材などの建築基材として利用されるものである。
本形態では、プレスがホットプレスの場合には、局所加熱機構2は、ホットプレスの加熱機構とは独立して加熱可能に設けられていることが好ましい。それにより、局所的な加熱のオン及びオフが可能になり、ホットプレスの加熱機構とは独立して離型しにくくなったところに局所的に加熱することが可能となる。また、ホットプレスの加熱機構のオン及びオフとは別に、オン及びオフをすることが可能になるので、加熱制御の自由度が高まる。例えば、ホットプレスの加熱機構をオンするとともに局所加熱機構2をオフにしておき、連続プレス成型を行って、離型しにくくなったときに局所加熱機構2をオンして、離型性を高めることもできる。ただし、離型性が担保できるならば、ホットプレスの加熱機構のオン及びオフと連動して局所加熱機構2がオン及びオフされるようにしてもよい。連動してオン及びオフする場合には、全体の加熱機構をより簡単にすることができる。
また、本形態では、局所加熱機構2を複数備えるとともに、複数の局所加熱機構2は、それぞれ独立して加熱可能に設けられていることがより好ましい形態である。その場合、離型性のよくない部位の局所加熱機構2をオンするとともに、離型性に問題のない局所加熱機構2をオフにしておいてプレス成型することができ、より繊細な加熱制御を行って、効率よくプレス成型することができる。例えば、図1の形態では、全ての角部7や、離型しにくくなりそうな角部7のそれぞれに局所加熱機構2を設けておく。そして、例えば、基材10の端部において離型しにくい場合は、基材10の端部側の角部7bに設置された端部側の局所加熱機構2bをオンする。その際、その他の角部7に設置された局所加熱機構2はオフにしておいてよい。また、基材10の中央部において離型しにくい場合は、基材10の中央部の角部7aに設置された中央部の局所加熱機構2aをオンする。その際、その他の角部7に設置された局所加熱機構2はオフにしておいてよい。このように、複数の局所加熱機構2が独立して加熱のオン及びオフが可能ならば、離型しにくい部位において局所的に加熱することができ、離型性を効率よく高めることができるものである。
図4は、本形態のプレス形成金型1によってプレス成型された基材10の一例を示している。この基材10では、矩形状の凸部11が縦方向及び横方向に複数配列されている。凸部11の間には縦横に延伸する目地溝12が凹部として形成されている。このような基材10は例えばレンガ調の外壁材として用いることができる。そして、プレス成型で凹凸模様を基材10に形成するにあたっては、矩形状の凸部11の角隅部13において離型しにくくなる場合がある。しかし、本形態では、この角隅部13に対応する金型の部位に局所加熱機構2を配設してプレス成型を行うことにより、角隅部13の離型性が高まって、成型不良を低減することができる。また、上述のように加熱する部位の制御を行えば、基材10の中央部における凸部11の角隅部13aを加熱したり、基材10の隅部における凸部11の角隅部13bを加熱したりすることができ、効率よく離型性を高めることができるものである。
なお、本形態では、局所加熱機構2により離型性が高まるものであり、基材10と金型(上型3)との間に離型剤を用いなくてもよいが、離型性をさらに高めるために離型剤を用いてもよい。例えば、上型3に離型剤を塗布し、さらに局所的に加熱を行うと、局所的に加熱された部位についてさらに離型性を高めることができる。また、たとえ離型剤を用いる場合であっても、局所加熱機構2が設けられて離型性が高まっているので、離型剤の量を減らしたり、離型剤を塗布する回数を減らしたりすることができる。
次に、プレス成型時の加熱温度の制御方法について説明する。プレス成型の温度制御方法は、窯業系の基材10を金型によりプレスして成型し、金型において基材10が離型しにくくなる部位を判定し、この部位において局所的に温度を上昇させる局所加熱機構2を機能させて、プレス成型時の加熱温度を制御するものである。
プレス成型時の加熱温度の制御については、局所加熱機構2の設置の制御と、局所加熱機構2のオン及びオフの制御との二つの態様がある。
局所加熱機構2の設置の制御では、まず、図5に示すように、局所加熱機構2の設けられていないプレス成型金型1により基材10をプレス成型する。次に、このプレス成型金型1において基材10が離型しにくくなる部位を判定する。このときプレス成型を複数回連続して行って、離型しにくくなる部位を調べてもよい。基材10が離型しにくい場所には、例えば、図6のように破片20が付着する。そして、この基材10が離型しにくい部位に、局所的に温度を上昇させる局所加熱機構2を設置する。こうして例えば図1に示されるような局所加熱機構2を備えたプレス成型金型1が得られる。そして、このプレス成型金型1を用い、局所加熱機構2をオンすることにより機能させて、プレス成型を行う。これにより、離型性が向上し、プレス成型を良好に行うことが可能になる。
また、局所加熱機構2のオン及びオフの制御では、まず、図1に示すような、局所加熱機構2が複数設けられたプレス成型金型1により基材10をプレス成型する。局所加熱機構2としては、それぞれ独立してオン及びオフ可能なものを用いるようにする。次に、このプレス成型金型1において基材10が離型しにくくなる部位を判定する。このときプレス成型を複数回連続して行って、離型しにくくなる部位を調べてもよい。基材10が離型しにくい場所には、例えば、図6のように破片20が付着する。そして、この基材10が離型しにくい部位における局所加熱機構2をオンすることにより機能させて、プレス成型を行う。これにより、離型性が向上し、プレス成型を良好に行うことが可能になる。
以上のように、局所加熱機構2が設けられたプレス成型金型1を用いれば、離型性に優れ、基材10を破損することなくプレス成型することができるものである。そして、複雑な形状や、凹凸高さの高い基材10を効率よく成型することができ、意匠性の高い成型を行うことが可能になるものである。
なお、上記において説明した形態は、本発明の一例を示すものであり、本発明は、上記の形態に限定されないことは言うまでもない。例えば、下型4又は側型5が転写型となるのであれば、転写型として機能する下型4又は側型5に局所加熱機構2を設けるようにしてもよい。
1 プレス成型金型
2 局所加熱機構
3 上型
6 下型
5 側型
6 成型空間
7 角部
10 基材
11 凸部
12 目地溝
13 角隅部

Claims (5)

  1. 窯業系の基材をプレスして成型する金型であって、前記基材が離型しにくくなる部位に、局所的に温度を上昇させる局所加熱機構を備えていることを特徴とするプレス成型金型。
  2. 前記プレスはホットプレスであり、前記局所加熱機構は、前記ホットプレスの加熱機構とは独立して加熱可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のプレス成型金型。
  3. 前記局所加熱機構を複数備えるとともに、複数の前記局所加熱機構は、それぞれ独立して加熱可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプレス成型金型。
  4. 窯業系の基材を金型によりプレスして成型し、前記金型において前記基材が離型しにくくなる部位を判定し、この部位において局所的に温度を上昇させる局所加熱機構を機能させることにより、プレス成型時の加熱温度を制御することを特徴とするプレス成型の温度制御方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のプレス成型金型を用い、前記窯業系の基材をプレスして成型することを特徴とする窯業系成型物の製造方法。
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