JP2013144776A - インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録用インクの製造方法、インクカートリッジの製造方法、記録方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】着色材として有機蛍光顔料と有機カラー顔料と、顔料分散剤と、有機溶剤と、バインダ樹脂とを含むインクジェット記録用インクにおいて、インクジェット記録用インク中に有機蛍光顔料を溶解且つ有機カラー顔料を分散させ、バインダ樹脂は塩酢ビ樹脂と、メタクリル酸メチルとメタクリル酸ブチルを構成モノマーとしたアクリル樹脂とを併用して用いるインクジェット記録用インク、及び、インクカートリッジ。
【選択図】 図1
Description
更に、カラーインクで二次色を表現しているため、彩度に限界があり色再現領域は限定され、広い色再現領域の色を表現することが困難である。
インクジェット記録用インクは、着色剤と、顔料分散剤と、バインダ樹脂と、有機溶剤と、を含有することが必要である。
着色剤は、有機蛍光顔料と有機カラー顔料である。
有機蛍光顔料は、ポリアミド樹脂、ホルムアルデヒド重縮合物、ケトン樹脂、ビニル共重合物の合成樹脂の内の1または複数種の合成樹脂と、着色剤として油性染料や塩基性染料を染着させて製造されたものである。
例えば有機シアン顔料は、ピグメントブルー15、ピグメントブルー15:1、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー15:6、ピグメントブルー22、ピグメントブルー30、ピグメントブルー64、ピグメントブルー80が挙げられる。その他の有機カラー顔料としては、ピグメントイエロー12、ピグメントイエロー13、ピグメントイエロー14、ピグメントイエロー17、ピグメントイエロー20、ピグメントイエロー24、ピグメントイエロー74、ピグメントイエロー83、ピグメントイエロー86、ピグメントイエロー93、ピグメントイエロー94、ピグメントイエロー95、ピグメントイエロー109、ピグメントイエロー110、ピグメントイエロー117、ピグメントイエロー120、ピグメントイエロー125、ピグメントイエロー128、ピグメントイエロー137、ピグメントイエロー138、ピグメントイエロー139、ピグメントイエロー147、ピグメントイエロー148、ピグメントイエロー150、ピグメントイエロー151、ピグメントイエロー154、ピグメントイエロー155、ピグメントイエロー166、ピグメントイエロー168、ピグメントイエロー180、ピグメントイエロー185、ピグメントオレンジ16、ピグメントオレンジ36、ピグメントオレンジ38、ピグメントオレンジ43、ピグメントオレンジ51、ピグメントオレンジ55、ピグメントオレンジ59、ピグメントオレンジ61、ピグメントオレンジ64、ピグメントオレンジ65、ピグメントオレンジ71、ピグメントレッド9、ピグメントレッド48、ピグメントレッド49、ピグメントレッド52、ピグメントレッド53、ピグメントレッド57、ピグメントレッド97、ピグメントレッド122、ピグメントレッド149、ピグメントレッド168、ピグメントレッド177、ピグメントレッド178、ピグメントレッド179、ピグメントレッド206、ピグメントレッド207、ピグメントレッド209、ピグメントレッド242、ピグメントレッド254、ピグメントレッド255、ピグメントバイオレット19、ピグメントバイオレット23、ピグメントバイオレット29、ピグメントバイオレット30、ピグメントバイオレット37、ピグメントバイオレット40、ピグメントバイオレット50、ピグメントグリーン7(塩素化フタロシアニングリーン)、ピグメントグリーン36(臭素化フタロシアニングリーン)、ピグメントブラウン23、ピグメントブラウン25、ピグメントブラウン26、ピグメントブラック7(カーボンブラック)、ピグメントブラック26、ピグメントブラック27、ピグメントブラック28が挙げられる。
例えば蛍光グリーンインクの場合、インク中の有機蛍光イエロー顔料の含有量は、8以上12重量%以下であり、好ましくは8以上10重量%以下である。且つ、インク中の有機シアン顔料の含有量は、0.2以上1.0重量%以下であり、好ましくは0.2以上0.8重量%以下である。この範囲でインク中に有機蛍光イエロー顔料と有機シアン顔料を用いることで高い濃度、且つ粒状感がなく、広い色域の記録ができるグリーンインクを得ることが出来る。
特に、有機蛍光顔料の分散剤としてはアミン価が10以上50mgKOH/g以下の範囲のアポリアルキレンイミン系または塩基性分散剤が好ましい。なぜならば、有機蛍光顔料を有機溶剤へ好適に溶解し、更に有機カラー顔料を有機溶剤へ好適に分散するからである。
バインダ樹脂は、塩酢ビ樹脂と、メタクリル酸メチルとメタクリル酸ブチルを構成モノマーとしたアクリル樹脂とを併用して用いる。
インクジェット記録用インクは、予め、有機蛍光顔料と顔料分散剤を有機溶剤に溶解した顔料分散体と、有機カラー顔料と顔料分散剤を有機溶剤に分散した顔料分散体とを混合した顔料分散体に、バインダ樹脂、有機溶剤を添加し、攪拌機を用いて撹拌し製造する。
インクジェット記録用インクはインクジェットプリンタではインクカートリッジに格納された状態で使用される。図1を用いてインクカートリッジの説明をする。
インクカートリッジ1は、インクジェット記録用インクを内部に収容した可撓性のパウチ(インク袋)2と、該パウチ2を収容する上ケース3、下ケース4とを備えている。パウチ2内には、インクジェット記録用インクが格納されている。上ケース3としたケース4を嵌め合わせ、パウチ2を内部に格納する。パウチ2は、ガスバリヤー性の向上のためにアルミ箔を2枚のフィルム、例えば、外側をナイロンフィルム、内側をポリエチレンフィルムによって挟み込んだアルミラミネートフィルムを2枚重ね合わせ、周囲を熱溶着等によって接合することで構成されている。パウチ2の一端には、内部に収容されているインクを外部に排出するインク取出口5を備えている。パウチ2内のインクを外部に供給する為に下ケース4にはインク取出口5が露出する穴が設けられている。このインクカートリッジは、パウチ2にインクジェット記録用インクを充填し格納する工程と、そのパウチ2を上ケース3としたケース4に格納する工程とを含む工程によって製造される。また、インクの充填は、真空槽の中でパウチ2の開口部からインクを入れ、脱気し、その開口部を封止する工程を含むことが好ましい。インクジェット記録用インクを収容する図1で示されるインクカートリッジは、本発明のインクカートリッジの好ましい実施形態であるが、本発明のインクカートリッジはこの形態のインクカートリッジに限られない。
インクジェット記録用インクの組成を表1にまとめる。インクジェット記録用インクは、合計が100部になるように、着色剤、顔料分散剤、有機溶剤、バインダ樹脂を調製した。予め、有機蛍光顔料と顔料分散剤を有機溶剤に溶解した顔料分散体と、有機カラー顔料と顔料分散剤を有機溶剤に分散した顔料分散体とを混合した顔料分散体に、バインダ樹脂、有機溶剤を添加し、60℃に過熱しながら攪拌機を用いて1200rpmの回転速度で4時間撹拌しバインダ樹脂を溶解させインクジェット記録用インクを得た。
有機溶剤はBGAcを78.6部、GBLを3.8部、有機蛍光イエロー顔料を10.0部、有機シアン顔料を0.3部、顔料分散剤を3.0部、バインダ樹脂は塩酢ビ樹脂(平均分子量25000)を1.7部、アクリル樹脂(平均分子量50000)を2.6部使用したインクを作成した。
(実施例2)
有機溶剤はBGAcを78.2部、GBLを3.8部、有機蛍光イエロー顔料を8.0部、有機シアン顔料を1.0部、顔料分散剤を3.0部、バインダ樹脂は塩酢ビ樹脂(平均分子量25000)を1.0部、アクリル樹脂(平均分子量50000)を5.0部使用したインクを作成した。
(実施例3)
有機溶剤はBGAcを77.0部、GBLを3.8部、有機蛍光イエロー顔料を12.0部、有機シアン顔料を0.2部、顔料分散剤を3.0部、バインダ樹脂は塩酢ビ樹脂(平均分子量25000)を3.0部、アクリル樹脂(平均分子量50000)を1.0部使用したインクを作成した。
(実施例4)
有機溶剤はBGAcを82.0部、GBLを3.8部、有機蛍光イエロー顔料を8.0部、有機シアン顔料を0.2部、顔料分散剤を3.0部、バインダ樹脂は塩酢ビ樹脂(平均分子量25000)を2.0部、アクリル樹脂(平均分子量50000)を1.0部使用したインクを作成した。
(実施例5)
有機溶剤はBGAcを76.2部、GBLを3.8部、有機蛍光イエロー顔料を12.0部、有機シアン顔料を1.0部、顔料分散剤を3.0部、バインダ樹脂は塩酢ビ樹脂(平均分子量25000)を3.0部、アクリル樹脂(平均分子量50000)を1.0部使用したインクを作成した。
有機溶剤はBGAcを82.0部、GBLを3.8部、有機蛍光イエロー顔料を6.0部、有機シアン顔料を1.0部、顔料分散剤を0.9部、バインダ樹脂は塩酢ビ樹脂(平均分子量25000)を2.5部、アクリル樹脂(平均分子量50000)を3.8部使用したインクを作成した。
(比較例2)
有機溶剤はBGAcを73.3部、GBLを3.8部、有機蛍光イエロー顔料を15.0部、有機シアン顔料を0.2部、顔料分散剤を5.2部、バインダ樹脂は塩酢ビ樹脂(平均分子量25000)を1.5部、アクリル樹脂(平均分子量50000)を1.0部使用したインクを作成した。
(比較例3)
有機溶剤はBGAcを77.1部、GBLを3.8部、有機蛍光イエロー顔料を12.0部、有機シアン顔料を0.1部、顔料分散剤を3.0部、バインダ樹脂は塩酢ビ樹脂(平均分子量25000)を4.0部使用したインクを作成した。
(比較例4)
有機溶剤はBGAcを75.0部、GBLを3.8部、有機蛍光イエロー顔料を12.0部、有機シアン顔料を1.2部、顔料分散剤を3.0部、バインダ樹脂はアクリル樹脂(平均分子量50000)を5.0部使用したインクを作成した。
有機溶剤はBGAcを77.9部、GBLを3.8部、有機蛍光イエロー顔料を10.0部、有機シアン顔料を0.3部、顔料分散剤を3.0部、バインダ樹脂は塩酢ビ樹脂(平均分子量25000)を4.0部、アクリル樹脂(平均分子量50000)を1.0部使用したインクを作成した。
(比較例6)
有機溶剤はBGAcを76.9部、GBLを3.8部、有機蛍光イエロー顔料を10.0部、有機シアン顔料を0.3部、顔料分散剤を3.0部、バインダ樹脂は塩酢ビ樹脂(平均分子量25000)を0.5部、アクリル樹脂(平均分子量50000)を5.5部使用したインクを作成した。
(比較例7)
有機溶剤はBGAcを84.9部、GBLを3.8部、有機シアン顔料を1.0部、有機イエロー顔料を4.0部、顔料分散剤を2.0部、バインダ樹脂は塩酢ビ樹脂(平均分子量25000)を1.7部、アクリル樹脂(平均分子量50000)を2.6部使用したインクを作成した。
インクジェット記録用インクを、6番のメイヤーバー(R.D.Specialties社製)を用いてPVC基材(METAMARK社製MD5)に塗布し25℃で2日間乾燥させた。乾燥した塗布面を、比較対照物として3Mスコッチカル蛍光色フィルムシリーズ(住友スリーエム社製)のグリーンを用い目視にて視認性を評価した。結果は以下のように分類し、表中に示した。
○:比較対照物と同等以上の視認性を得ることができた。
×:比較対照物と同等の視認性を得ることができなかった。
インクジェット記録用インクを、6番のメイヤーバー(R.D.Specialties社製)を用いてPVC基材(METAMARK社製MD5)に塗布し25℃で2日間乾燥させた。乾燥した塗布面を、X−Rite938分光側色計(X−Rite社製)でCIE1976クロマティクネス指数(a*、b*)を測定し評価した。結果は以下のように分類し、表中に示した。
○:CIE1976クロマティクネス指数が−90≦a*≦−55かつ45≦b*≦90の範囲内であった。
×:CIE1976クロマティクネス指数がa*≦−55または45≦b*の範囲内であった。
インクジェット記録用インクを、インクジェット記録装置IP−5620(セイコーアイ・インフォテック社製)を用いてPVC基材(METAMARK社製MD5)に印字して評価した。グリーンインクは印字濃度を10%きざみで印字して粒状感の有無を官能的に評価した。又、蛍光イエローインクとシアンインクをインクジェットで印字して混色させグリーンを表現する場合、印字濃度が100%になるように各インクを10%きざみで印字して粒状感の有無を官能的に評価した。印字環境は、室温23℃湿度50%環境下で評価した。結果は以下のように分類し、表中に示した。
○:各階調にて粒状感は見られなかった。
△:印字濃度が10から40%の低階調で粒状間が見られた。
×:印字濃度が10から70%の低から中階調で粒状間が見られた。
インクジェット記録用インクを、6番のメイヤーバー(R.D.Specialties社製)を用いてPVC基材(METAMARK社製MD5)に塗布し25℃で2日間乾燥させた。乾燥した塗布面を1平方センチメートルの正方形に裁断し、塗布面同士を重ねて、500gの加重をかけて1日放置した。放置後、重ねた塗布面を引き剥がし、塗布面の剥がれの有無を評価した。結果は以下のように分類し、表中に示した。
○:塗布面の剥がれはみられなかった。
×:塗布面の剥がれがみられた。
インクジェット記録用インクを、6番のメイヤーバー(R.D.Specialties社製)を用いてPVC基材(METAMARK社製MD5)に塗布し25℃で2日間乾燥させた。乾燥した塗布面を、以下の薬品をそれぞれ浸漬させた布で20回擦り塗布面を目視で評価した。耐性評価に使用した薬品は、50%エタノール水溶液、中性洗剤、アルカリ洗剤、酸素系漂白剤、塩素系漂白剤である。結果は以下のように分類し、表中に示した。
○:すべての薬品で塗布面の異常は確認されなかった。
△:いくつかの薬品で塗布面の異常が確認された。
×:すべての薬品で塗布面の異常が確認された。
インクジェット記録用インクを、6番のメイヤーバー(R.D.Specialties社製)を用いてPVC基材(METAMARK社製MD5)に塗布し25℃で2日間乾燥させた。乾燥した塗布面を、以下の試験方法で耐性を評価した。用いた試験方法は、塗布面を試験用布片(JIS染色堅ろう度試験用)で50往復擦る擦過試験、塗布面のクロスカット試験、塗布面を折り曲げる耐折曲げ試験、塗布面同士を50回擦る耐もみ試験である。結果は以下のように分類し、表中に示した。
○:塗布面がすべての方法で剥れなかった。
△:塗布面がいくつかの方法で剥れた。
×:塗布面がすべての方法で剥れた。
インクジェット記録用インクを、6番のメイヤーバー(R.D.Specialties社製)を用いてPVC基材(METAMARK社製MD5)に塗布し25℃で2日間乾燥させた。乾燥した塗布面を、光沢度計micro−TRI−gloss(BYK−Gardner社製)を用いて測定角度60°の光沢を測定した。結果は以下のように分類し、表中に示した。
○:光沢度は60以上であった。
△:光沢度は20以上60未満であった。
×:光沢度は20未満であった。
インクジェット記録用インクを、60℃で4週間、及び、−15℃で4週間保存させ、保存前後の粘度を測定して変化率を算出した。インクジェット記録用インクの粘度は、東機産業社製の粘度計VISCOMETER TV−33にて測定した。結果は以下のように分類し、表中に示した。
○:60℃、及び、−15℃保存前後における粘度変化率が、±5%未満であった。
△:60℃、及び、−15℃保存前後における粘度変化率の一方が、±5%未満であった。
×:60℃、及び、−15℃保存前後における粘度変化率が、±5%以上であった。
インクジェット記録用インクを、インクジェット記録装置IP−5620(セイコーアイ・インフォテック社製)を用いてPVC基材(METAMARK社製MD5)に印字し連続印字性能を評価した。6.0メートルの評価画像を濃度通常の標準モードと、濃度通常及び高濃度の高画質モードで連続印字して、印字前後のノズル抜け(不吐出ノズルの有無)を測定した。測定環境は、室温15℃湿度30%、室温23℃湿度50%、室温30℃湿度70%の3環境下で評価した。結果は以下のように分類し、表中に示した。
○:各環境下にて印字前後のノズル抜けは見られなかった。
△:一部の環境下にて印字前後でノズル抜けが見られた。
×:全ての環境下にて印字前後でノズル抜けが見られた。
比較例1は、インク中のバインダ樹脂総量が6重量%を超えているため、インクの保存安定性、連続印字安定性が不良であることがわかる。更に、インク中の顔料分散剤濃度が1重量%未満であるため、インクの保存安定性が不良であることがわかる。更に、インク中の有機蛍光イエロー顔料濃度が8重量%未満であるため、視認性の不良、且つCIE1976クロマティクネス指数が範囲外であることがわかる。
比較例6は、インク中のバインダ樹脂である塩酢ビ樹脂とアクリル樹脂の比率が0.1未満であるため薬品耐性、物理耐性が不良であることがわかる。
以上のことから、有機蛍光イエロー顔料の含有量は8以上12重量%以下が好ましいことがわかる。
更に有機シアン顔料の含有量は0.2以上1.0重量%以下が好ましいことがわかる。
更に、バインダ樹脂は塩酢ビ樹脂と、メタクリル酸メチルとメタクリル酸ブチルを構成モノマーとしたアクリル樹脂とを併用する必要があることがわかる。
2 パウチ
3 上ケース
4 下ケース
5 インク取出口
Claims (10)
- 着色剤と、顔料分散剤と、有機溶剤と、バインダ樹脂と、を含む有機溶剤系のインクジェット記録用インクであって、前記着色剤は染料で染着された合成樹脂から成る有機蛍光顔料と有機カラー顔料を含み、且つ前記有機蛍光顔料は前記インクジェット記録用インク中の含有量が8重量%以上12重量%以下の範囲であり、且つ前記有機カラー顔料は前記インクジェット記録用インク中の含有量が0.2重量%以上1.0重量%以下の範囲であり、前記バインダ樹脂は平均分子量が20000以上30000以下の塩酢ビ樹脂と平均分子量が45000以上75000以下のアクリル樹脂を含み、且つ前記塩酢ビ樹脂と前記アクリル樹脂の前記インクジェット記録用インク中の比率が、0.1≦(前記塩酢ビ樹脂の重量%)/(前記アクリル樹脂の重量%))≦3.0の式で表す範囲内であり、且つ前記バインダ樹脂の前記インクジェット記録用インク中の含有量が3重量%以上6重量%以下であることを特徴とするインクジェット記録用インク。
- PVC基材に被覆度100%で印字したときのCIE1976クロマティクネス指数a*b*の範囲が、−90≦a*≦−55、45≦b*≦90の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記顔料分散剤は前記有機蛍光顔料を溶解させる蛍光用分散剤を含み、前記蛍光用分散剤はアミン価が10mgKOH/g以上50mgKOH/g以下のアポリアルキレンイミン系分散剤または塩基性分散剤が含まれることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記顔料分散剤は、前記インクジェット記録用インク中の含有量が1重量%以上5重量%以下であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記アクリル樹脂は、メタクリル酸メチルとメタクリル酸ブチルを構成モノマーとしたアクリル樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記有機蛍光顔料は、前記合成樹脂としてポリアミド樹脂、ホルムアルデヒド重縮合物、ケトン樹脂、ビニル共重合物のうち少なくとも一種を含み、且つ前記合成樹脂の着色剤として油性染料と塩基性染料のうち少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
- 請求項1から請求項6の何れか1項に記載のインクジェット記録用インクと、前記インクジェット記録用インクを格納するパウチと、前記パウチを格納するケースと、を有することを特徴とするインクカートリッジ。
- 着色剤と、顔料分散剤と、有機溶剤と、バインダ樹脂と、を含む有機溶剤系のインクジェット記録用インクの製造方法であって、前記着色剤は染料で染着された合成樹脂から成る有機蛍光顔料と有機カラー顔料を含み、前記バインダ樹脂は平均分子量が20000以上30000以下の塩酢ビ樹脂と平均分子量が45000以上75000以下のアクリル樹脂を含み、前記有機蛍光顔料と前記顔料分散剤を前記有機溶剤に溶解し、蛍光顔料分散体を得る工程と、前記有機カラー顔料と前記顔料分散剤を前記有機溶剤に分散し、カラー顔料分散体を得る工程と、前記蛍光顔料分散体と前記カラー顔料分散体を混合する分散体混合工程と、前記有機蛍光顔料の前記インクジェット記録用インク中の含有量が8重量%以上12重量%以下の範囲であり、且つ前記有機カラー顔料の前記インクジェット記録用インク中の含有量が0.2重量%以上1.0重量%以下の範囲であり、前記塩酢ビ樹脂と前記アクリル樹脂の前記インクジェット記録用インク中の比率が、0.1≦(前記塩酢ビ樹脂の重量%)/(前記アクリル樹脂の重量%))≦3.0の式で表す範囲内であり、且つ前記バインダ樹脂の前記インクジェット記録用インク中の含有量が3重量%以上6重量%以下とするように、前記分散体混合工程得た前記蛍光顔料分散体と前記カラー顔料分散体の混合物と前記バインダ樹脂と前記有機溶剤とを混合する工程と、を有することを特徴とするインクジェット記録用インクの製造方法。
- 請求項1から請求項6の何れか1項に記載のインクジェット記録用インクをパウチに格納する工程と、前記パウチをケースに格納する工程と、を有することを特徴とするインクカートリッジの製造方法。
- 複数のノズルを備える記録ヘッドを記録基材の主走査方向に走査させながらインクジェット記録用インクを吐出するインクジェット記録装置の記録方法において、
前記インクジェット記録用インクは請求項1から請求項6の何れか1項に記載のインクジェット記録用インクであり、
第1の走査によって前記インクジェット記録用インクを記録基材上に吐出する工程と、前記記録基材を副走査方向に搬送する工程と、
前記第1の走査以降の第2の走査によって、前記第1の走査で使用したノズル以外のノズルによって前記第1の走査によって前記インクジェット記録用インクを前記記録基材上に吐出した位置に、前記インクジェット記録用インクを吐出する工程と、を備える記録方法。
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