JP2013141414A - 容器入りワカメご飯およびその製法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】必須成分としてメカブ具材33およびワカメ具材32からなる具材が均一に混じっているワカメご飯3であって、炊飯前の(水分含有メカブ原料および/または乾燥メカブ原料)の形状が炊飯後も維持されているメカブ具材33が混じっているとともに、炊飯前の(水分含有ワカメ原料および/または乾燥ワカメ原料)の形状が炊飯後は維持されず、小片になって分散したワカメ具材32が混じっているワカメご飯3が、容器2に充填密封包装されて常温流通可能であることを特徴とする容器入りワカメご飯1により、課題を解決できる。
【選択図】図1
Description
一方、お米と一緒に炊き込むタイプの、炊飯用炊き込みワカメが市販されている(非特許文献2参照)。
しかし、前記のように、といだお米と水の中に、適宜の大きさにカットしたワカメを入れて、普通に炊飯すると、炊飯中にワカメがお米の表面を含む上部に浮かんできてしまう問題があった。そこで、炊飯後ワカメをご飯中に均一に分散させるために、撹拌し、容器に充填すると、ワカメ具材が小片になってご飯中に分散してしまうので、適宜の大きさにカットしたワカメ本来の食味、食感がなくなるとともに、適宜の大きさにカットしたワカメがご飯の中に存在しているという具材感、すなわちそのような外観がなくなるか、損なわれてしまうという問題があった。
本発明の第2の目的は、そのような容器入りワカメご飯を容易に効率よく経済的に製造する製法を提供することである。
炊飯前の(水分含有メカブ原料および/または乾燥メカブ原料)の形状が炊飯後も維持されているメカブ具材が混じっているとともに、炊飯前の(水分含有ワカメ原料および/または乾燥ワカメ原料)の形状が炊飯後は維持されず、小片になって分散したワカメ具材が混じっているワカメご飯が、容器に充填密封包装されて常温流通可能であることを特徴とする容器入りワカメご飯である。
(メカブ具材全量/ワカメ具材全量)質量比:0.2〜2
(具材の全量/ワカメご飯全量)質量%:0.5〜5
ワカメご飯を容器に充填密封包装する工程を含むことを特徴とする請求項1記載の容器入りワカメご飯の製法である。
(具材の全量/ワカメご飯全量)質量%:0.5〜5
炊飯前の(水分含有メカブ原料および/または乾燥メカブ原料)の形状が炊飯後も維持されているメカブが混じっているとともに、炊飯前の(水分含有ワカメ原料および/または乾燥ワカメ原料)の形状が炊飯後は維持されず、小片になって分散したワカメ具材が混じっているワカメご飯が、容器に充填密封包装されて常温流通可能であることを特徴とする容器入りワカメご飯であり、
例えば、(水分含有メカブ原料および/または乾燥メカブ原料)(以下、単にメカブ原料と称す場合がある)および(水分含有ワカメ原料および/または乾燥ワカメ原料)(以下、単にワカメ原料と称す場合がある)を添加するか、あるいは前記メカブ原料および前記ワカメ原料とを混合した混合物を添加して、普通に炊飯すると、炊飯中にワカメ原料およびメカブ原料がお米の表面を含む上部に浮かんできてしまうので、炊飯後の具材をご飯中に均一に分散させるために、撹拌すると、ワカメ原料は形状が維持されず、小片になってご飯中に分散するが、メカブ原料は小片にならず、メカブ原料の形状が維持されるので、ワカメらしい食味、食感を有するとともに、メカブ原料の形状が維持されたメカブが存在することにより優れた具材感を有し、かつ常温での長期保存性に優れたワカメご飯を提供できるという顕著な効果を奏する。
具材が均一に分散されていることで、容器内のどの部分でも、より均一な風味、食感を有するワカメご飯を提供できるというさらなる顕著な効果を奏する。
ワカメらしいより優れた食味、食感を有するとともに、原料の形状が維持されたメカブが、ワカメと適切な量が存在することによりさらに優れた具材感を有し、かつ長期保存性に優れたワカメご飯を提供できるというさらなる顕著な効果を奏する。
前記範囲のpHに調整することで、微生物の増殖を制御し、より安全で優れた食味、食感を有する常温で長期保存に優れたワカメご飯が提供出来るというさらなる顕著な効果を奏する。
炊飯前に事前に加熱処理を行うことで、メカブ原料および/またはワカメ原料に必要に応じて香辛料や調味料等で味付けが出来るほか、ワカメ原料およびメカブ原料中に存在する微生物を殺菌することができ、また、炊飯において余分な加熱処理時の水分を除去する事も可能で、炊飯中にワカメ原料やメカブ原料からご飯に移行する色が少なくなり、白色に近いワカメご飯を提供できるというさらなる顕著な効果を奏する。
ワカメご飯を容器に充填密封包装する工程を含むことを特徴とする請求項1記載の容器入りワカメご飯の製法であり、
炊飯直前に炊き水とともに、メカブ原料とワカメ原料を添加し、炊飯後に撹拌撹拌することで、ワカメ原料の形状が維持されず、小片になってご飯中に分散するが、メカブ原料は小片にならず、メカブ原料の形状が維持されるので、メカブが存在することにより優れた具材感を有し、ワカメおよびメカブの風味が均一にいきわたり、ワカメらしい食味、食感を有するとともに、かつ常温での長期保存性に優れたワカメご飯を効率良く製造できるという顕著な効果を奏する。
メカブおよびワカメの風味が均一で食感が良いワカメご飯を確実に製造できるというさらなる顕著な効果を奏する。
事前に加熱処理を行うことで、加熱処理時にメカブ原料および/またはワカメ原料に必要に応じて香辛料や調味料等で味付けが出来るほか、メカブ原料中および/またはワカメ原料の原料由来の菌等を殺菌することができるとともに、添加するメカブ原料とワカメ原料に水分を含ませることができ、炊飯時にお米に必要とする水分がワカメ原料とメカブ原料に奪わることがなく、炊飯水の量の調整が容易になるため、さらに食感の良いワカメご飯を製造できるというさらなる顕著な効果を奏する。
メカブ原料のぬめり取り処理を行うことで、グルコノデルタラクトン、食用有機酸またはその塩などの水溶液を用いてメカブ原料を添加して炊飯する時のワカメご飯全体のpHをpH目標値に容易に近づけることができる上、予め、メカブ原料のpHを容易にpH目標値に近づけることができるため、常温での長期保存性にさらに優れるとともに、さらに食味の良いワカメご飯を製造できるというさらなる顕著な効果を奏する。
図1は、本発明の常温流通容器入りワカメご飯の一例を模式的に説明する説明図である。
常温流通ワカメご飯1は、容器2に、炊飯されたワカメご飯3が充填され、表示されない蓋により密封包装されている。前記ワカメご飯3の表面には、ご飯本体(米)31の中に均一にワカメ具材32、メカブ具材33が複数点在している。
図2に示したように、容器2の縦方向に炊飯されたワカメご飯3が充填され、深さ方向で上部、下部においても均一に、ご飯本体(米)31中にワカメ具材32、メカブ具材33が複数点在していることが示されている。
容器2入りワカメご飯3を図示しない蓋をとって開封して、目視で計数できる、ワカメご飯の表面にあるワカメ具材32およびメカブ具材33の数(T)と、容器2を反転させてワカメご飯3の底面にあるワカメ具材32およびメカブ具材33の数(B)を計測し、式(1)D=T/(T+B)×100(%)を用いて計算した具材分散度(D)が30〜70%であると、容器2内のどの部分でも、より均一な風味、食感を有するワカメご飯を提供できる。
先ず、工程(1)で、精白米を洗米する。
本発明で用いる精白米とは、うるち米、もち米、ワイルドライス、玄米などの精白物である。また必要に応じてこれらの半調理、半加熱物などのα化米および他の穀類などを添加することもできる。
本発明において精白米の洗米とは常法に従い洗米を行う全般をさし、無洗米として事前に洗米されている状態も含む。
精白米を洗米後、浸漬水に浸漬する。通常、生米の水分含量は10〜18質量%であるので、精白米の水分含量が約20〜50質量%となるように水に浸漬したり、水を噴霧したりすることが知られているが、精白米の種類や状態などによっても異なる場合があるので、この範囲に限定されるものではない。
添加する水分含有メカブ原料は、ぬめり取り処理を行ったものも使用できる。
ぬめり取り処理を行うことで、炊飯時のpH調整を容易にすることができる。
広がった葉の基部には、とても厚くなった葉状部がちぢまり、折れ重なったような部分がある。これをメカブ(和布蕪)と呼び、生殖細胞が集まっている部分である。
本発明で使用する際は、さらに適宜の大きさにカット(例えば、ワカメでは、幅25mm×長さ40mm、あるいは幅40mm×長さ60mm、メカブでは、幅3mm×長さ10mm、あるいは、幅5mm×長さ6mmなど)して使用する。
また、他の例としては、次に述べる本発明で用いる乾燥ワカメ原料や乾燥メカブ原料を水戻しして水分を含んだ状態でカットしたものを挙げることができる。
また、水分含有ワカメ原料や水分含有メカブ原料の例として、前記生のワカメや生のメカブは塩蔵して保管することができるが、この塩蔵ワカメ原料や塩蔵メカブを水戻しして水分を含んだ状態でカットしたものを挙げることができる。
本発明で用いる(水分含有ワカメ原料および乾燥ワカメ原料)および/または(水分含有メカブ原料および乾燥メカブ原料)は、前記のように、事前に加熱殺菌の処理を行うこともできる。
(水分含有のメカブ原料および/または乾燥メカブ原料)および/または(水分含有ワカメ原料および/または乾燥ワカメ原料)を、炊飯後のワカメご飯において設定する量を計量し、必要に応じて調味料や香辛料などで調整された水分で加熱処理を行うか、密封出来る装置内で水分含有ワカメ原料および/または水分含有メカブ原料に含有される水分で加熱処理を行う例を挙げることができる。
加熱処理した原料(メカブおよび/またはワカメ)を得る方法は、鍋などで水分を蒸発させながら行う方法、密封出来る装置内で必要に応じて水分を添加して、密封容器の外部より、熱水や水蒸気等で加熱し、加熱処理を行う方法などの例を挙げることができる。
加熱処理後、適量の加熱処理で使用した水分を必要に応じ除き、加熱処理された原料(メカブおよび/またはワカメ)を包装し浸漬米と炊飯するまで保管する。
しかし、浸漬水から取り出し、炊飯直前に炊き水とともに、炊飯後のご飯中に(具材全量/ご飯全量)質量%が、0.5〜5の範囲内となるようにワカメ原料やメカブ原料を添加することが好ましい
これらの値が下限値未満となったり、上限値を超えると、ワカメらしい優れた食味を付与できない恐れがあるほか、上限値を超えるとワカメご飯の色が褐色がかり外観からワカメご飯と認識し難くなる恐れがある。
また、(具材全量/ご飯全量)質量%が1〜4.5の範囲であれば、非常に食味が良いためより好ましい。
本発明における具材とは、ワカメ原料およびメカブ原料を炊飯した後の状態のワカメ具材とメカブ具材の両具材をさしている。
この値が0.2以上あると、メカブ具材の食感が得られやすくなる他に、小片化したワカメ具材が少なく黒っぽい色の外観になり難く、上限値以下であれば、ワカメの食味がバランス良く得られる。
さらに、0.5〜1.5であると、ワカメご飯の食感、外観などがさらに良くなるので、より好ましい。
例えば、炊飯後のワカメご飯からメカブ具材を抜き取り、乾燥させることで、炊飯前のメカブ原料の形状を確認し、形状が維持されたメカブ具材を得るための、メカブ原料のカット寸法や、炊飯条件などの関係を明らかにできる。
また、撹拌の回数などは制限されないが、ワカメ具材やメカブ具材が全体に均一に分散されることが望ましい。
好ましくは、炊飯後、ご飯が比較的温かい約60℃以上のうちに、無菌設備中でバリヤー性容器中に充填し、例えばヒートシール機で完全に密封する。また必要に応じて、完全密封する際に、窒素等でバリヤー性容器内の残存空気を置換したり、脱酸素剤も充填して残存空気中の酸素を脱酸素剤に吸収させることもできる。
例えば、米国航空宇宙局(NASA)の規格でクラス100〜クラス10000のクリーンルームやクリーンブース内等で無菌充填を行なう。無菌充填を行なう際には使用する設備・包材・容器・脱酸素剤等は充分に滅菌されたものを使用する。
例えば、袋状容器では、アルミナ蒸着PETフィルム/ポリアミド/ポリプロピレンフィルムを、ポリプロピレンフィルム面ではりあわせ袋や、トレー容器と蓋材の組み合わせ容器では、トレー容器は、エチレン−ビニルアルコール共重合体を中間層とし、上下層には、ポリプロピレンを積層しこれをトレー状に成形したものとトレー容器上蓋フィルム(ガラス蒸着PET/ポリアミド/ポリプロピレン系シーラント)などが使用できる。
なお、電子レンジ適性のある容器包装体であることが好ましく、金属容器やアルミ箔等を使用しないことも選択として可能である。
工程(1)と工程(2)は第1実施態様と同じであるので説明を省略する。
そして、工程(3)浸漬水から取り出し、炊飯直前に炊き水とともに、予め水分の存在下で加熱処理された水分含有ワカメ原料と予め水分の存在下で加熱処理された水分含有メカブ原料の混合物を添加する。
水分の存在下で加熱処理とは、加熱処理される対象物(原料)が、予め原料に含まれる水分および/または原料とは別の水分の存在下で80℃以上に加熱する処理であり、加熱処理された対象物は、水分を含んでいる状態になる。
80℃以上の加熱であれば、乾燥メカブ原料や乾燥ワカメ原料が素早く水分を吸収するため効果的であり、100℃以上であれば、水分を含んだメカブ原料や水分を含んだワカメ原料にとって必要以上の水分を素早く気化させることができ、ワカメ原料やメカブ原料に適量の水分含有量に素早く調整できるため好ましく、110〜130℃であれば、加熱処理される対象物が素早く殺菌でき、食感の維持や、色の維持などからもっとも好ましい。
例えば、水分含有メカブ原料および水分含有ワカメ原料を得るためには、80〜100℃で煮沸して加熱処理する方法や、110〜130℃で加圧加熱処理する方法なども挙げることができる。
事前に水分の存在下で加熱処理を行うことで、メカブ原料中およびワカメ原料の原料由来の菌等を殺菌することができるとともに、添加するメカブ原料とワカメ原料に水分を含ませること、およびメカブ原料とワカメ原料にのみに味付けができ、さらに、炊飯時に、お米の炊飯に必要とする水分がワカメ原料とメカブ原料に奪われることがなく、具材(メカブ、ワカメ)の味付けの種類を豊富にでき、さらに食感の良いワカメご飯を提供できる利点がある。
工程(4)と工程(5)と工程(6)は実施態様1と同じであるので説明を省略する。
加熱する水分含有メカブ原料は、予め、ぬめり取り処理を行ったものも使用できる。
予め、ぬめり取り処理を行うことで、炊飯時のpH調整を容易にすることができる。これは、メカブ特有のぬめりの成分が炊飯水にふくまれたときに、緩衝溶液の役割とならない様できるためと考えられる。
図5に示したように、メカブ原料をぬめり取り処理およびpH調整を行ったあと、乾燥わかめ原料を混合し、そして加熱処理する。
pH調整は、例えば、80〜100℃で煮沸してぬめり取り処理する際に、調味液を添加し、水分を含んだメカブ原料の風味を調整するなどとともに、グルコノデルタラクトン、食用有機酸、またはその塩、あるいはこれらの混合物から選択される少なくとも一つを添加した酸性水溶液を用いて煮沸して、ぬめりを取るとともにメカブ原料のpHを3.0〜6.5に調整する。
ぬめり取り処理時にメカブ原料を、pHを3.0〜6.5に調整することで、炊飯後のワカメご飯のpH調整を容易にすることができる。
すなわち、ぬめり取り処理時にメカブ原料を、pHを3.0〜6.5にすることで、炊飯後のワカメご飯のpHを4.0〜5.0に調整し易くなる効果があるため好ましい。
変形として、工程(2)において、ぬめり取り処理およびpH調整を行った水分含有メカブ原料と、水分含有ワカメ原料および/または乾燥ワカメ原料を混合して混合物を得ることもできる。
例えば、工程(2)で得られた混合物を密封包装し、ぬめり取り処理およびpH調整を行った水分を含んだメカブ原料を水分の存在下で110〜130℃でF値が4以上になる様に加熱処理すると、前記メカブ原料に含有されていた酸性水溶液によって水分を含んだワカメ原料および/または乾燥ワカメ原料のpH調整も行なわれる。
メカブ原料のぬめり取り処理を工程(1)で行い、後でpH調整を行なう場合には、例えば、前記工程(3)で混合物の加熱処理を行う際に、グルコノデルタラクトン、食用有機酸、またはその塩、あるいはこれらの混合物から選択される少なくとも一つを添加した酸性水溶液を用いて加熱処理すると、ぬめり取り処理した水分含有メカブ原料のpH調整が行なわれるとともに、乾燥ワカメ原料が、加熱処理時にpH調整された水分含有ワカメ原料となり、両者の混合物を得ることができる。
図1に示した本発明のワカメご飯を、図3の製法に従って調製した。
玄米を精米し、精白米4.2kgを得た後、精白米を60分浸漬水7kgにて浸漬し、浸漬水から精白米を取出し、浸漬米5.1kgを得た。
その後、浸漬米5.1kg、ワカメ原料として乾燥ワカメ0.02kg、メカブ原料として乾燥メカブ0.02kg、炊飯水5.7kgを炊飯用容器に順次添加し、炊飯用容器に蓋をした後、45分かけて直火(ガス)にて炊飯、蒸らしを行い、10kgのワカメご飯を得た。
炊飯後は、炊飯用容器内のワカメご飯は、ワカメとメカブが上面に集合している状態であった。
また乾燥メカブとは、含水率が10%以下であるメカブを指しており、水分を含んだメカブは、乾燥メカブ対比して、4〜8倍になる。
実施例1では、水分を含むと乾燥状態の重量が10倍で60mm×50mm以上になる乾燥ワカメと、水分を含むと乾燥状態の重量が5倍で5mm×4mm以上になる乾燥メカブを使用した。
結果として、炊飯後のワカメご飯の、乾燥ワカメ0.02kgが、0.2kgのワカメ具材となり、乾燥メカブ0.02kgが、0.1kgのメカブ具材となった。
食味:
密封包装して25℃の室内で24時間保管した容器入りワカメご飯を、電子レンジ(600W)2分加熱して、モニター10人により官能評価でワカメご飯を下記の通り評価した。
4:ワカメの風味がやや強めか、やや弱めだが、ワカメご飯としての商品化には適している。
3:ワカメの風味が強めか、弱めだが、ワカメご飯としての商品化は可能。
2:ワカメの風味が非常に強いか、非常に弱いかで、バランスが崩れていて、ワカメご飯としての商品化は適していない。
1:ワカメの風味がほとんど無く、ワカメご飯としての商品化は不可能。
密封包装して25℃の室内で24時間保管した容器入りワカメご飯を、電子レンジ(600W)2分加熱して、モニター10人により官能評価でワカメご飯のワカメ具材およびメカブ具材の食感を、下記の通り評価した。
○:やや柔らかめだが、ワカメご飯の具としては良い。
△:やや固めに感じるが、ワカメご飯の具として使用可能である。
×:非常に柔らかく、ワカメとしての食感が無くなり、ワカメご飯の具としては好ましくない。
密封包装して25℃の室内で24時間保管した容器入りワカメご飯を、電子レンジ(600W)2分加熱して、モニター10人により表面の状態と、容器を反転させてワカメご飯を取出し、底面の状態とを目視で確認し、下記の通り評価した。
○:ワカメご飯の具として適当な大きさのワカメ具材とメカブ具材と、適当な大きさより小さいものがほぼ均等の量混在し、全体的に均一に分散しているため、商品化が好ましい。
△:ワカメご飯の具としては、適当な大きさのワカメ具材とメカブ具材が少なく、適当な大きさより小さく、ワカメであると認識が困難な物が相対的に多くなっているが、全体的に均一に分散しているため、商品化可能である。
×:ワカメご飯の具として適当な大きさのワカメ具材とメカブ具材がほぼ無く、ワカメご飯のワカメであると認識が困難となっているか、均一に分散されていないため、商品化が不可能である。
密封包装して25℃の室内で24時間保管した容器入りワカメご飯を、電子レンジ(600W)2分加熱して、モニター10人により表面の色を目視で確認し、下記の通り評価した。
○:精白米のみで炊飯した状態の白さからやや褐色かかっているが、ワカメ具材およびメカブ具材の色との違いがはっきりわかるため、商品価値が高い。
△:精白米のみで炊飯した状態の白さからやや褐色かかっており、メカブ具材の色との違いがわかり難くなっているが、商品価値はある。
×:褐色になり精白米が劣化した色と似ており、商品価値がない。
所定量を密封包装して25℃の室内で24時間保管した容器入りワカメご飯を開封して、目視で具材感を得ると確認できる、表面にあるワカメ具材およびメカブ具材の数(T)とワカメご飯を反転させて確認できる、底面にあるワカメおよびメカブの数(B)を計測し、式(1)D=T/(T+B)×100(%)を用いて計算した具材分散度(D)で表示した。目視で具材感を得ると確認できるとは、ワカメご飯における見栄えとしての具材感の観点から、長辺が3mm以上、短辺が3mm以上ある物を計測した。
D=30以上〜40未満または60より大きく〜70以下:ワカメご飯全体にワカメ具材およびメカブ具材が分散しているため、食味、食感、具材感などが良く、商品化に適している。
D=30未満または70より大きい:ワカメご飯全体にワカメ具材およびメカブ具材の分散がされておらず、商品化には適さない。
Dは、50であれば、表面と底面におけるワカメ具材およびメカブ具材の分散性が均一であるといえる。Dが30〜70であれば、ワカメ具材およびメカブ具材の分散が行われており好ましく、具材感が保たれ、Dが40〜60であれば食感なども優れるため更に好ましい。
炊飯前に添加するメカブ原料で水分を含んだ状態と、炊飯後のメカブ具材の状態を比較して形状が、どの様に変わっているか目視で確認した。
△:形状の一部が欠けている等があるが、具材として適している。
×:元の形状がわからなくなるほど欠けや分割が生じていて、具材として適さない。
容器入りワカメご飯を開封して、ワカメご飯の表面にある目視で確認できる(1mm×1mm)以上(3mm×3mm)以下のワカメ具材の小片の総数(X)を計測し、さらに同ワカメご飯の表面にある目視で確認できる(3mm×3mm)を越えるワカメ具材の総数(Y)を計測し、下記式(2)で計算されるワカメ具材総数に対するワカメ具材の小片の総数の割合(%)を求め、下記の判定基準に従って、◎、○、△、×のいずれであるかを判定する。
{(X)/(X+Y)}×100・・・式(2)
○:ワカメ具材の小片が60%以上90%未満であり、かつ形状が維持されたメカブ具材が含まれているため、優れているワカメ具材の状態。
△:ワカメ具材の小片が90%以上であるが、形状が維持されたメカブ具材が含まれているため、商品化が可能なワカメ具材の状態。
×:ワカメ具材の小片が90%以上であり、かつ形状が維持されたメカブ具材が含まれていないため、商品化が不可能なワカメ具材の状態。
ワカメご飯として、総合的に判断して、下記の評価基準に基づいて5点満点で評価を行った。
総合評価の結果が、評価2以上であれば、ワカメご飯としての商品化が可能であり、しかも評価5であれば高品質のワカメご飯として特に優れた商品となる。
4:食味・食感・具材感・色等のほぼ全項目で高評価が得られ、ワカメご飯として良い商品である。
3:食味・食感・具材感・色等の全項目で、一部項目のみが高評価であるが、他の項目は商品化可能なレベルであるので、ワカメご飯としてやや良い商品である。
2:食味・食感・具材感・色等の多くの項目で商品化可能限度レベルであり、商品化可能なワカメご飯である。
1:食味・食感・具材感・色等の項目で商品化不可能なレベルのものがあり、商品化不可能なワカメご飯である。
メカブ原料を添加しないで、乾燥ワカメ原料0.03kgを炊飯前に添加した以外は、実施例1と同様にして比較のワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブ具材の形状維持、ワカメ具材の小片化によるワカメご飯の具材の状態の試験を行い、総合評価を行った。その結果を表1に示す。
ワカメ原料を添加しないで、乾燥メカブ原料0.06kgを炊飯前に添加した以外は、実施例1と同じでワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブ具材の形状維持、ワカメ具材の小片化によるワカメご飯の具材の状態の試験を行い、総合評価を行った。その結果を表1に示す。
炊飯後に撹拌しないで製品用容器に充填した以外は、実施例1と同じでワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブの形状維持、ワカメ具材の小片化によるワカメご飯の具材の状態の試験を行い、総合評価を行った。その結果を表1に示す。
メカブ原料を添加しないで、乾燥ワカメ原料を、炊飯後の(ワカメ具材量/ワカメご飯)(質量%)が5となるように炊飯前に添加した以外は、比較例1と同様にして比較のワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブ具材の形状維持、ワカメ具材の小片化によるワカメご飯の具材の状態の試験を行い、総合評価を行った。その結果を表1に示す。
メカブ原料を添加せず、乾燥ワカメ原料を耐熱性プラステイック袋に密封して入れて適量の水の存在下で121℃6分間加熱処理し得た水分を含んだワカメ原料を炊飯後の(ワカメ具材量/ワカメご飯)(質量%)が3となるように計量し、ワカメ原料として使用した以外は、実施例1と同様にして比較のワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブの形状維持、ワカメ具材の小片化によるワカメご飯の具材の状態の試験を行い、総合評価を行った。その結果を表1に示す。
乾燥ワカメ原料0.04kgと水0.36kgを耐熱性プラステイック袋に密封包装し、加熱殺菌処理を121℃、6分間実施後の水分を含んだワカメ原料0.4kgと、乾燥メカブ原料0.02kgを予めぬめり取り処理のための80℃5分間ボイル処理し、水分を含んだ乾燥メカブ原料を耐熱性プラステイック袋に密封包装し、加熱殺菌処理を121℃6分間実施後の水分を含んだメカブ原料0.1kgを用い、(ワカメ具材量/ワカメご飯)(質量%)が4となるように、(メカブ具材量/ワカメご飯)(質量%)が1となるように炊飯前に添加した以外は、実施例1と同じでワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブ具材の形状維持、ワカメ具材の小片化によるワカメご飯の具材の状態の試験を行い、総合評価を行った。その結果を表1に示す。
表2に示したように、乾燥ワカメ原料を(ワカメ具材量/ワカメご飯)(質量%)が0.3となるように、(メカブ具材量/ワカメご飯)(質量%)が0.4となるように炊飯前に添加した以外は、実施例1と同様にしてワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブ具材の形状維持、ワカメ具材の小片化によるワカメご飯の具材の状態の試験を行い、総合評価を行った。その結果を表2に示す。
乾燥メカブ原料をぬめり取り処理のために90℃3分間ボイル処理し、同時にボイルする時の水溶液にグルコン酸を加えてメカブのpHを3.5に調整した、水分を含んだ状態のメカブ原料0.1kgと、乾燥ワカメ原料0.0125kgを混合して、密封包装し、加圧加熱殺菌を121℃6分間実施した、ぬめり取り処理およびpH調整を行なった水分含有メカブ原料とpH調整を行なった水分含有ワカメ原料の混合物原料を用い、(具材量/ワカメご飯)(質量%)が2.25となるように、混合物原料を炊飯前に添加し、pHを3.6に調整した炊飯水を用いて炊飯した以外は実施例1と同様にしてpH4.7の(具材およびご飯)からなるワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブ具材の形状維持、ワカメ具材の小片化によるワカメご飯の具材の状態の試験を行い、総合評価を行った。その結果を表2に示す。
実施例5は表2に示したように、乾燥ワカメ原料を(ワカメ具材量/ワカメご飯)(質量%)が2となるように、乾燥メカブ原料を(メカブ具材量/ワカメご飯)(質量%)が2となるように、実施例6は表2に示したように、乾燥ワカメ原料を(ワカメ具材量/ワカメご飯)(質量%)が0.8となるように、乾燥メカブ原料を(メカブ具材量/ワカメご飯)(質量%)が0.4となるように、炊飯前に添加した以外は、実施例1と同様にしてワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブの形状維持、ワカメの小片化によるワカメご飯の具材の状態の試験を行い、総合評価を行った。その結果を表2に示す。
表2に示したように、乾燥ワカメ原料と水を耐熱性プラステイック袋に密封包装し、加熱殺菌処理を121℃6分間実施後の水分を含んだワカメ原料と、乾燥メカブ原料を予めぬめり取り処理のための80℃5分間ボイル処理し、同時にボイルする時の水溶液にグルコン酸を加えてメカブ原料のpHを3.0に調整し、水溶液を除いた水分を含んだメカブ原料を耐熱性プラステイック袋に密封包装し、加熱処理を121℃6分間実施した、水分を含んだメカブ原料を用い、(ワカメ具材量/ワカメご飯)(質量%)が2となるように、(メカブ具材量/ワカメご飯)(質量%)が1となるように炊飯前に添加し、pHを3.6に調整した炊飯水を用いて炊飯した以外は、実施例1と同様にしてpH4.7の(具材およびご飯)からなるワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブの形状維持、ワカメの小片化によるワカメご飯の具材の状態の試験を行い、総合評価を行った。その結果を表2に示す。
表2に示したように、乾燥ワカメ原料と水を耐熱性プラステイック袋に密封包装し、加熱殺菌処理を121℃6分間実施後の水分を含んだワカメ原料と、乾燥メカブ原料と水を耐熱性プラステイック袋に密封包装し、加熱殺菌処理を121℃6分間実施後の水分を含んだメカブ原料を用い、(ワカメ具材量/ワカメご飯)(質量%)が2となるように、(メカブ具材量/ワカメご飯)(質量%)が1となるように、炊飯前に添加し、pHを3.6に調整した炊飯水を用いて炊飯した以外は、実施例1と同様にしてpH5.1の(具材およびご飯)からなるワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブ具材の形状維持、ワカメ具材の小片化によるワカメご飯の具材の状態の試験を行い、総合評価を行った。その結果を表2に示す。
表2に示したように、乾燥ワカメ原料と水を耐熱性プラステイック袋に密封包装し、加熱殺菌処理を121℃6分間実施後の水分を含んだワカメ原料と、乾燥メカブ原料と水を耐熱性プラステイック袋に密封包装し、加熱殺菌処理を121℃6分間実施後の水分を含んだメカブ原料を用い、(ワカメ具材量/ワカメご飯)(質量%)が2となるように、(メカブ具材量/ワカメご飯)(質量%)が1となるように、炊飯前に添加し、pHを3.1に調整した炊飯水を用いて炊飯した以外は、実施例1と同様にしてpH4.7の(具材およびご飯)からなるワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブの形状維持、ワカメの小片化によるワカメご飯の具材の状態の試験を行い、総合評価を行った。その結果を表2に示す。
表3に示したように、乾燥メカブ原料をぬめり取り処理のために90℃3分間ボイル処理し、同時にボイルする時の水溶液にグルコン酸を加えてメカブ原料のpHを3.0に調整した、水分を含んだ状態のメカブ原料1kgと、乾燥ワカメ0.125kgを混合して、密封包装し、加圧加熱殺菌を121℃6分間実施し、pH調整を行なった水分含有ワカメ原料とぬめり取り処理およびpH調整(pH3.0)を行なった水分含有メカブ原料の混合物原料から、(具材量/ワカメご飯)(質量%)が3となるように計量した混合物原料を炊飯前に添加し、pHを3.6に調整した炊飯水を用いて炊飯した以外は実施例1と同様にしてpHの4.7の(具材およびご飯)からなるワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブ具材の形状維持、ワカメ具材の小片化によるワカメご飯の具材の状態の試験を行い、総合評価を行った。その結果を表3に示す。
表3に示したように、乾燥ワカメ原料と水を耐熱性プラステイック袋に密封包装し、加熱殺菌処理を121℃6分間実施後の水分を含んだワカメ原料と、乾燥メカブ原料を予めぬめり取り処理のための80℃5分間ボイル処理し、同時にボイルする時の水溶液にグルコン酸を加えてメカブ原料のpHを5.0に調整し、水溶液を除いた水分を含んだメカブ原料を耐熱性プラステイック袋に密封包装し、加熱処理を121℃6分間実施した、水分を含んだメカブ原料を用い、(ワカメ具材量/ワカメご飯)(質量%)が2となるように、(メカブ具材量/ワカメご飯)(質量%)が2.5となるように、炊飯前に添加し、pHを3.6に調整した炊飯水を用いて炊飯した以外は、実施例1と同様にしてpH4.9の(具材およびご飯)からなるワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブ具材の形状維持、ワカメ具材の小片化によるワカメご飯の具材の状態の試験を行い、総合評価を行った。その結果を表3に示す。
表3に示したように、乾燥ワカメ原料と水を耐熱性プラステイック袋に密封包装し、加熱殺菌処理を121℃6分間実施後の水分を含んだワカメ原料と、乾燥メカブ原料と水を耐熱性プラステイック袋に密封包装し、加熱殺菌処理を121℃6分間実施した水分を含んだメカブ原料を用い、(ワカメ具材量/ワカメご飯)(質量%)が2となるように、(メカブ具材量/ワカメご飯)(質量%)が2.5となるように、炊飯前に添加し、pHを3.6に調整した炊飯水を用いて炊飯した以外は、実施例1と同様にしてpH5.3の(具材およびご飯)からなるワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブ具材の形状維持、ワカメ具材の小片化によるワカメご飯の具材の状態の試験を行い、総合評価を行った。その結果を表3に示す。
表3に示したように、乾燥ワカメ原料と、乾燥メカブ原料をぬめり取り処理のために90℃3分間ボイル処理し、同時にボイルする時の水溶液にグルコン酸を加えてメカブ原料のpHを4.0に調整した、水分を含んだ状態のメカブ原料を用い、(ワカメ具材量/ワカメご飯)(質量%)が2となるように、(メカブ具材量/ワカメご飯)(質量%)が1となるように、炊飯前に添加し、pHを3.6に調整した炊飯水を用いて炊飯した以外は、実施例1と同様にしてpH4.7の(具材およびご飯)からなるワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブ具材の形状維持、ワカメ具材の小片化によるワカメご飯の具材の状態の試験を行い、総合評価を行った。その結果を表3に示す。
表3に示したように、乾燥メカブ原料をぬめり取り処理のために90℃3分間ボイル処理し、同時にボイルする時の水溶液にグルコン酸を加えてメカブのpHを3.0に調整した、水分を含んだ状態のメカブ原料0.6kgと、乾燥ワカメ0.04kgを混合して、密封包装し、加圧加熱殺菌を121℃6分間実施した、pH調整を行なった水分含有ワカメとぬめり取り処理およびpH調整(pH3.0)を行なった水分含有メカブの混合物原料から、(具材量/ワカメご飯)(質量%)が1となるように計量した混合物原料を炊飯前に添加し、pHを3.6に調整した炊飯水を用いて炊飯した以外は実施例1と同様にしてpHを4.6の(具材およびご飯)からなるワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブ具材の形状維持、ワカメ具材の小片化によるワカメご飯の具材の状態を行い、総合評価を行った。その結果を表3に示す。
表3に示したように、乾燥ワカメ原料と水を耐熱性プラステイック袋に密封包装し、加熱殺菌処理を121℃6分間実施後の水分を含んだワカメ原料と、乾燥メカブ原料を予めぬめり取り処理のための80℃5分間ボイル処理し、同時にボイルする時の水溶液にグルコン酸を加えてメカブ原料のpHを3.5に調整し、水溶液を除いた水分を含んだメカブ原料を耐熱性プラステイック袋に密封包装し、加熱殺菌処理を121℃6分間実施した水分を含んだメカブ原料を用い、(ワカメ具材量/ワカメご飯)(質量%)が2となるように、(メカブ具材量/ワカメご飯)(質量%)が1となるように炊飯前に添加し、pHを3.0に調整した炊飯水を用いて炊飯した以外は、実施例1と同様にしてpH4.4の(具材およびご飯)からなるワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブ具材の形状維持、ワカメ具材の小片化によるワカメご飯の具材の状態の試験を行い、総合評価を行った。その結果を表3に示す。
表3に示したように、乾燥ワカメ原料と水を耐熱性プラステイック袋に密封包装し、加熱殺菌処理を121℃6分間実施後の水分を含んだワカメ原料と、乾燥メカブ原料を予めぬめり取り処理のための80℃5分間ボイル処理し、同時にボイルする時の水溶液にグルコン酸を加えてメカブ原料のpHを3.5に調整し、水溶液を除いた水分を含んだメカブ原料を耐熱性プラステイック袋に密封包装し、加熱殺菌処理を121℃6分間実施した水分を含んだメカブ原料を用い、(ワカメ具材量/ワカメご飯)(質量%)が0.1となるように、(メカブ具材量/ワカメご飯)(質量%)が0.05となるように炊飯前に添加し、pHを3.0に調整した炊飯水を用いて炊飯した以外は、実施例1と同様にしてpH4.2の(具材およびご飯)からなるワカメご飯を得た。調製したワカメご飯を、実施例1と同様にして食味、食感、具材感、色、具材の分散、メカブ具材の形状維持、ワカメ具材の小片化によるワカメご飯の具材の状態の試験を行い、総合評価を行った。その結果を表3に示す。
それに対して、表1から、比較例のワカメご飯は、総合的に劣り商品化不可能であることが判る。
本発明の製法によって、本発明の容器入りワカメご飯を容易に効率よく経済的に製造することができるという顕著な効果を奏するので、産業上の利用価値は甚だ大きい。
2 容器
3 炊飯されたワカメご飯
31 ご飯本体(米)
32 ワカメ具材
33 メカブ具材
Claims (9)
- 必須成分としてメカブ具材およびワカメ具材からなる具材が均一に混じっているワカメご飯であって、
炊飯前の(水分含有メカブ原料および/または乾燥メカブ原料)の形状が炊飯後も維持されているメカブ具材が混じっているとともに、炊飯前の(水分含有ワカメ原料および/または乾燥ワカメ原料)の形状が炊飯後は維持されず、小片になって分散したワカメ具材が混じっているワカメご飯が、容器に充填密封包装されて常温流通可能であることを特徴とする容器入りワカメご飯。 - 前記容器入りワカメご飯を開封して、目視で計数できる、ワカメご飯の表面にあるワカメ具材およびメカブ具材の数(T)と、前記容器を反転させてワカメご飯の底面にあるワカメ具材およびメカブ具材の数(B)を計測し、式(1)D=T/(T+B)×100(%)を用いて計算した具材分散度(D)が30〜70%であることを特徴とする請求項1記載の容器入りワカメご飯。
- ワカメご飯中の(メカブ具材全量/ワカメ具材全量)質量比、および、(具材の全量/ワカメご飯全量)質量%が下記の範囲にあることを特徴とする請求項1または請求項2記載の容器入りワカメご飯。
(メカブ具材全量/ワカメ具材全量)質量比: 0.2〜2
(具材の全量/ワカメご飯全量)質量%: 0.5〜5 - ワカメご飯が、グルコノデルタラクトン、食用有機酸またはその塩あるいはこれらの混合物から選択される少なくとも一つを所定量含有するとともに、前記メカブ具材およびワカメ具材からなる具材およびご飯のpHが4.0〜5.0に調整されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の容器入りワカメご飯。
- (水分含有メカブ原料および/または乾燥メカブ原料)および/または(水分含有ワカメ原料および/または乾燥ワカメ原料)が予め加熱処理されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の容器入りワカメご飯。
- 精白米を洗米後、浸漬水に浸漬し、次いで浸漬水から取り出し、炊飯直前に炊き水とともに、あるいは精白米を洗米後、浸漬水に浸漬し、この浸漬水を炊き水として用いて、(水分含有メカブ原料および/または乾燥メカブ原料)と(水分含有ワカメ原料および/または乾燥ワカメ原料)を添加するか、あるいは(水分含有メカブ原料および/または乾燥メカブ原料)と(水分含有ワカメ原料および/または乾燥ワカメ原料)の混合物原料を添加して、炊飯し、炊飯後に撹拌して、必須成分としてメカブ具材およびワカメ具材からなる具材が均一に混じっているワカメご飯を製造する工程と、
ワカメご飯を容器に充填密封包装する工程を含むことを特徴とする請求項1記載の容器入りワカメご飯の製法。 - 前記メカブ具材およびワカメ具材からなる具材の全量が、ワカメご飯全量に対して下記の質量%となるように前記原料を添加して炊飯することを特徴とする請求項6記載の容器入りワカメご飯の製法。
(具材の全量/ワカメご飯全量)質量%:0.5〜5 - (水分含有メカブ原料および/または乾燥メカブ原料)および/または(水分含有ワカメ原料および/または乾燥ワカメ原料)として予め水分の存在下で加熱処理されているものを使用することを特徴とする請求項6あるいは請求項7記載の容器入りワカメご飯の製法。
- 前記加熱処理前に、ぬめり取り処理がなされた水分含有メカブ原料を使用することを特徴とする請求項8記載の容器入りワカメご飯の製法。
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