JP2006129852A - 乾燥グリーンめかぶおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】これまで水又は湯戻ししても色調が緑色とならなかった単純乾燥めかぶの問題点を解消して、戻したときに鮮やかな緑色と適度な「ヌル」を持った乾燥めかぶを提供すること。また、長期に保存すると色調が変化してしまう冷凍品の問題点を解消し、保存性に優れた乾燥めかぶを提供すること。
【解決手段】生めかぶを、アルカリ液又はアルカリと塩類を併用した浸漬液で浸漬処理してから加熱し、その後乾燥させること。

Description

本発明は、乾燥めかぶを水又は湯戻しした際、生のめかぶを加熱したものと同等の色彩及びめかぶの本来有する粘り気、いわゆる「ヌル」を保持させることのできる乾燥グリーンめかぶとその製造方法に関するものである。
めかぶの長期保存を可能にした乾燥めかぶは、従来から、生めかぶを単純に乾燥させただけのもので、これを水や湯で戻してから、調味液をかけてそのまま、あるいは煮物などの具として食されている。他方、生めかぶの冷凍品も保存性が良く、現行のめかぶ製品の主要な原料として利用されている。
ところが、単純乾燥めかぶの場合、これを水や湯で戻すと、めかぶ本来の緑色が鮮やかに発色することなく茶褐色のままで、視覚的な印象が悪かった。また、めかぶ特有の臭みが強く、スライスして食しても旨みが感じられないのが現状である。生めかぶを湯通ししてから乾燥させたものも一部に存在するが、1ケ月以上保存してから戻した時には色調は褐色となってしまう。
また、生めかぶの冷凍品の場合、めかぶの収穫時期である1月〜4月に収穫され冷凍保存されためかぶを、保存後同じ年の10月〜12月に解凍し、熱湯で戻しても、収穫当時のような鮮やかな色調とはならずに暗い色調を呈する。すなわち、生めかぶの冷凍品でも、保存期間が長いと、緑色が徐々に退色してしまうことが問題となっている。
めかぶの中には、アルギン酸等粘り気を示す成分、いわゆる「ヌル」の成分があり、これが酸性の物質であることから、生めかぶをそのまま乾燥させると、緑色色素であるクロロロフィルからマグネシウムが酸性成分によって奪われ退色の原因となる。また、未加熱の状態においては、クロロフィルを分解する酵素であるクロロフィラーゼや他の種々の酵素の作用によって分解が起こることも退色の原因の一つとも考えられる。冷凍保存においても、酸性の成分や酵素群が残っていることで、長期に保存した場合や冷凍した時点で、徐々にこれらの作用を受けてクロロフィルが退色してしまうこととなる。
本発明者は、上記退色の原因を乾燥処理前の段階で解決できないか種々の観点から検討したところ、生めかぶを適度なアルカリ液への浸漬処理にて酸性の成分を中和し、加熱して種々の酵素を失活させてから乾燥することで、その後の保存において緑色を安定に保つことができることを知見し、本発明を完成させた。
本発明は、生めかぶを、アルカリ液又はアルカリと塩類を併用した浸漬液で浸漬処理してから加熱してその後乾燥させることで、より一層緑色を保持させ、「ヌル」と食感までもが良好な乾燥グリーンめかぶを得ることができるのである。
すなわち、本発明は、生めかぶを、アルカリ液又はアルカリと塩類を併用した浸漬液で浸漬処理してから加熱し、その後乾燥させてなる乾燥グリーンめかぶおよびその製造方法である。
本発明による乾燥グリーンめかぶの製造方法を用いることで、これまで水又は湯戻ししても色調が緑色とならなかった単純乾燥めかぶの問題点を解消でき、鮮やかな緑色と適度な「ヌル」を持った戻しめかぶを提供することができる。また、この乾燥グリーンめかぶは、半年以上の長期の保存において、冷凍保存しためかぶよりも品質の低下が少なく、水又は湯戻しして原料として使用する際の色調がより鮮やかで保存方法としても優れている。さらに、乾燥状態で流通できることから、新しい乾燥グリーンめかぶ製品としての利用価値が向上する。
アルカリ処理は、めかぶの「ヌル」や食感を損なわない程度で、なおかつ、めかぶの中心部まで浸透させるため、アルカリの種類、濃度、浸漬時間、浸漬温度を適切に選ぶことが必要である。アルカリの種類は特に限定されず、食品に添加することが認められているものから選ばれる。
本発明に使用されるアルカリ剤としては、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ピロリン酸二水素カリウム、ピロリン酸二水素ナトリウム等のリン酸塩類、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の炭酸塩類、クエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム、フマル酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等の有機酸塩類、焼成カリウム、海藻灰、木草灰の抽出物等がある。また、これらの二種またはそれ以上の組み合わせによって調整してもよい。
大きく成育しためかぶは、アルカリ処理をする際に、処理液が浸透するまでに時間を要することがある。アルカリに塩類を併用添加すると、めかぶへのアルカリ剤の浸透が改善され、内部の成分をより良く中和させる効果が得られる。塩類を併用した場合は、乾燥めかぶを水又は湯で戻した後冷蔵で保存したとき、鮮やかな緑色の状態がより長く保持される。
本発明に使用される塩類は、特に限定されないが、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウムが味に影響しない範囲で使用できる。
また、上記方法により製造した乾燥グリーンめかぶを水又は湯で戻したときのpH値は、微酸性領域から弱アルカリ性領域にあることが必要で、酸性が強いとめかぶの緑色が退色してしまい、アルカリ性が強すぎると食感が軟らかくなり、やや褐色となるなどの影響がある。具体的には、pH6.5〜10.0の範囲にあることが好ましい。
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらによってその内容が限定されるものではない。
収穫された生めかぶ原料を洗浄し、スライスして異物を除去した。生スライスめかぶ100kgを炭酸水素ナトリウム0.5%溶解したアルカリ溶液200kgに30分間浸漬し、ザルで溶液を切った後、85℃以上の湯に入れて30秒間加熱した。これを氷水にて冷却し、水切りしたものを乾燥機に入れて45℃で6時間乾燥させた(本発明例1)。
比較対照として、生めかぶを加熱しないでそのまま乾燥させた場合(比較例1)、生めかぶをアルカリ処理することなく過熱後乾燥させた場合(比較例2)でそれぞれ乾燥めかぶを調整した。本発明例1及び比較例1,2で調整した乾燥めかぶを、80℃の湯で戻して10℃の冷蔵庫で保管し、色調の変化を比較した。なお、本発明例1による乾燥めかぶの湯戻し後のpH値は、7.40であった。結果は、表1に示す通り。
Figure 2006129852
比較例1の場合は、熱い湯で戻しても緑色に発色することはなく、褐色のままで色調が悪かった。比較例2の場合では、湯で戻したものが、保存開始時では鮮明な緑色を呈していたものが、10℃の冷蔵庫での保存1日目で明らかな退色が観られ、2日目になると、さらに退色が進行して色調が悪くなった。これに対し、本発明例1では、湯で戻したときの色調が鮮やかな緑色で、冷蔵庫での保存2日目になっても保存開始時の緑色がそのまま残っており、色調が良好に保持された。
炭酸水素ナトリウム0.5%と食塩1.0%を溶かした混合溶液200kgに、生スライスめかぶ100kgを入れて30分間浸漬し、ザルで溶液を切った後、85℃以上の湯に入れて30秒間加熱した。これを冷水にて冷却し、水切りしたものを乾燥機に入れて45℃で6時間乾燥させた(本発明例2)。同様の方法で食塩を0.2%添加したものを本発明例3とした。これらの乾燥めかぶと本発明例1による乾燥めかぶを80℃の湯で戻した後、10℃の冷蔵庫で保管して色調の変化を観察した。観察結果を表2に示す。なお、本発明例2及び3の湯戻し後のpH値は7.38であった。緑色の度合いの評価は表1に同じ。
Figure 2006129852
本発明例1では、冷蔵で3日目まで保存すると色調がやや褐色に変化したのに対し、本発明例2の場合には、鮮明な緑色を維持していた。7日目まで保存すると、本発明例1ではより褐色の度合いが増したのに対し、本発明例3では、依然鮮やかな緑色を維持しており、顕著な色調の保持効果が認められた。
本発明例2及び3に示すように、塩類を含むアルカリ液で処理した乾燥グリーンめかぶを水又は湯で戻すと、上記色調保持効果に加え、めかぶの特徴である「ヌル」が多くなる傾向が認められた。アルカリだけでめかぶの内部まで剤を浸透させるには、より高濃度で長い時間の浸漬を必要とするが、アルカリ処理は、めかぶの組織へ少なからず損傷を与えるため、高濃度で処理すると外側の組織ばかりが先に損傷を受け、内部へ処理が行き届かないことになる。損傷を受けた組織からは、その後の加熱や冷却の処理時に「ヌル」の成分が溶出してしまい、「ヌル」の少ないめかぶとなってしまう。また、食感が軟らかくなることも問題となる。
ところが、塩類を併用すると、アルカリ剤の浸透が助長されることから、より低濃度のアルカリ溶液で処理でき、多くの「ヌル」が組織に留まっていることから、戻したときに豊富な「ヌル」の状態が得られる。また、めかぶの内部までアルカリ剤が浸透したことで、成分であるアルギン酸がより多く中和され、戻したときに外部へ染み出て好適な「ヌル」の状態を与えることになる。
長期保存における冷凍品と乾燥品の保存性を比較するため、同じ原料の生めかぶを使用し、冷凍めかぶ及び乾燥グリーンめかぶを8ケ月間保存して色調を比較した。冷凍めかぶは、良く洗浄した生めかぶをスライスし、すぐに−18℃の冷凍庫にて冷凍し、そのまま−18℃で冷凍保管した。乾燥グリーンめかぶは、本発明例3と同様の方法で調整し、常温25℃で保管した。2ケ月毎に、冷凍めかぶは自然解凍し、乾燥グリーンめかぶは湯で戻して、それぞれの色調を比較観察した。観察結果を表3に示す。なお、緑色の度合いの評価は表1に同じ。
Figure 2006129852

Claims (2)

  1. 生めかぶを、アルカリ液又はアルカリと塩類を併用した浸漬液で浸漬処理してから加熱し、その後乾燥させることを特徴とする乾燥グリーンめかぶの製造方法。
  2. 請求項1記載の乾燥グリーンめかぶの製造方法で製造し、水又は湯で戻したときのpH値が6.5〜10.0である乾燥グリーンめかぶ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013141414A (ja) * 2012-01-06 2013-07-22 S & B Foods Inc 容器入りワカメご飯およびその製法
WO2014010315A1 (ja) * 2012-07-13 2014-01-16 イーエヌ大塚製薬株式会社 軟化された海藻

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