JP2013138511A - 弾性波装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電素子と外部接続用端子を有する基板とが容易に信頼性よく接続された弾性波装置を提供すること。
【解決手段】
圧電素子を構成し電極間を弾性波が伝搬する電極とパッド電極とを一方の主面上に有する第1の基板と,外部端子を備えた一方の主面と前記外部端子と接続されたキャスタレーションを備えた側面と前記外部端子と対向する他方の主面とからなる第2の基板とを有し,前記第1の基板の前記一方の主面と前記第2の基板の前記他方の主面とが対向するように前記第1の基板と前記第2の基板とが接着され,前記第1の基板のサイズが前記第2の基板のサイズより大きく前記パッド電極の前記第2の基板の外に伸びている部分と前記キャスタレーションとが前記第1の基板の前記一方の主面上の領域のみに形成されたメッキ層により接続されていること。
【選択図】図3

Description

本発明は,弾性波装置に関する。
弾性表面波装置は,圧電素子の表面に櫛型電極が形成された弾性表面波素子を有し,櫛型電極間を弾性表面波が伝搬することにより共振回路あるいはフィルタとして電気的特性を得ている。
したがって,弾性表面波素子を弾性表面波装置内部に封入する場合,少なくとも圧電素子の櫛型電極が形成された面上には空間が必要である。さらに,櫛型電極上にゴミや水分等が付着する場合,弾性表面波の伝搬特性が変化するため,櫛型電極が形成された面上の空間は気密封止されていることが望ましい。
かかる要求を満たす1つの従来方法として,例えば,特許文献1に示されるような,パッケージと圧電素子との接続にバンプで接続し,積層部を壁にして,さらにリッドを半田付けする構成がある。
図1は,かかる従来の弾性表面波装置の断面構造を更に説明する図である。
配線パターン10を有するパッケージ基板1と,櫛型電極30及びパッド31を有する圧電素子3を有し,圧電素子3のパッド31とパッケージ基板1の配線パターン10をバンプ2を介して接続している。
バンプ2の高さにより,櫛形電極30に対する中空空間を確保している。さらに,パッケージ基板1の外部接続端子11とは,キャスタレーション12により電気的な接続が形成されている。
また,圧電素子3を囲むようにパッケージ基板1の周辺にパッケージ積層部4が設けられ,パッケージ積層部4の上部に圧電素子3を覆う蓋(リッド)5が,半田13により固定されている。
特開平6−204293号公報
上記図1に示した従来構成を考察すると,パッケージ1,パッケージ積層部4,リッド5が必要となり,従って,弾性表面波装置の小型化という観点において不利である。また,高温に加熱して圧電素子をバンプ接続すると圧電素子3とパッケージ1の線膨張係数差で熱応力が生じ,接続不良を起すという課題を有していた。
したがって,本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは圧電素子と外部接続用端子を有する基板とを容易に信頼性よく接続することのできる弾性表面波装置の製造方法及び,これを用いた小型化可能の弾性表面波装置を提供することにある。
上記の問題を解決する本発明の第1の側面は,弾性表面波装置であって,一面側に櫛型電極とパッド電極を有する第1の基板と,外部端子と,前記外部端子と接続する側面に形成されたキャスタレーションを有する第2の基板を有し,前記第1の基板のパッド電極と前記第2の基板の前記外部端子が形成された面と反対側の面が接着層により接着され,前記第1の基板のサイズが第2の基板のサイズより大きく,前記第1の基板のパッド電極の前記第2の基板の外に伸びている部分と前記キャスタレーションとが,メッキ層により接続されていることを特徴とする。
上記の第1の側面において,更に,前記メッキ層は,前記第2の基板を前記第1の基板に載置後に電解メッキ法により成長され,前記第1の基板のパッド電極の前記第2の基板の外に伸びている部分と前記キャスタレーションとを電気的に接続することを特徴とする。
また,上記の第1の側面において,更に前記接着層は,露光と現像法によって形成される感光性材料であることを特徴とする。
さらに,前記において,前記接着層は,更に前記第2の基板を熱硬化法によって貼りあわせる熱硬化材料であることを特徴とする。
上記の問題を解決する本発明の第2の側面は,弾性表面波装置の製造方法であって,一面側に櫛型電極とパッド電極を形成された第1の基板に,前記パッド電極に対応する位置に接着層を形成し,前記第1の基板のサイズより小さいサイズを有し,外部端子と前記外部端子と接続する側面に形成されたキャスタレーションを備えた第2の基板を載置し,前記第2の基板を一定加熱温度で前記第1の基板に押し当て,前記接着層で,前記第1の基板と,前記第2の基板を接着し,前記第2の基板の外に伸びている前記第1の基板のパッド電極と,前記第2の基板のキャスタレーションとメッキ層により接続することを特徴とする。
また,上記の問題を解決する本発明の第3の側面は,弾性表面波装置の製造方法であって,所定大きさの一つの圧電基板に形成される複数の弾性表面波素子の領域の各々に対応して櫛型電極とパッド電極を形成し,前記パッド電極に対応する位置に接着層を形成し,一つの弾性表面波素子の領域のサイズより小さいサイズを有し,外部端子と前記外部端子と接続する側面に形成されたキャスタレーションを備えた第2の基板を前記複数の弾性表面波素子の領域のそれぞれに載置し,前記第2の基板を一定加熱温度で前記第1の基板に押し当て,前記接着層で,前記第1の基板と,前記第2の基板を接着し,前記第2の基板の外に伸びている前記第1の基板のパッド電極と,前記第2の基板のキャスタレーションとメッキ層により接続し,次いで,前記複数の弾性表面波素子の領域をダイシングにより切断分離して,個別の弾性表面波装置を得ることを特徴とする。
上記特徴により説明される通り,本発明は,圧電素子の電極バッド上に形成するバンプが不要であり,第2の基板がリッドとパッケージの機能を有する,電極構造とすることにより低背でかつ小型で接合信頼性の高い弾性表面波装置が実現できる。
従来の弾性表面波装置の断面構造を説明する図である。 本発明に従う弾性表面波装置の実施例構造の外観図である。 図2のA−A線に沿う断面図である。 ウェハー状に複数個の弾性表面波装置が形成されることを説明する図である。 本発明に従う弾性表面波装置の製造を説明する工程図である。
以下に図面を参照して,本発明の実施の形態例を説明する。
本発明に従う弾性表面波装置の実施例構造を図2,図3を用いて説明する。
図2は,弾性表面波装置の実施例構造の外観図であり,図3は,図2のA−A線に沿う断面図である。
図2に示す個別の弾性表面波装置は,図4に示すように,ウェハー状に複数個の弾性表面波装置が形成されている。このウェハー状の複数個の弾性表面波装置から,ダイシングにより切り出して個別化されたものである。
図5は,本発明に従う弾性表面波装置の製造を説明する工程図である。
図2,図3に示す構造の特徴を図5の工程図を参照しながら説明する。
図5において,先ず,150〜200μmの圧電基板からなるウエハー100を用意する。このウェハー上の全面に100〜200nmの厚さのAlの電極膜101を形成する(処理工程P1)。
Alの電極膜101上にフォトレジストを塗布し(処理工程P2),フォトリソグラフィにより弾性表面波素子の電極をパターニングし(処理工程P3),マスクされた領域を残し,エッチングする(処理工程P4)。次いで,レジストを除去する(処理工程P5)。
さらに,接着層24とするために,微細であり且つ厚みを確保するために感光性であり熱硬化性を有する接着剤を塗布して5〜30μmの永久レジスト層102を形成する(処理工程P6)。
次いで,この永久レジスト層102を,フォトリソグラフィーによりパターニングし,エッチングにより接着層24の領域を残し,除去する(処理工程P7)。
このように形成された第1の基板1の上に,第2の基板を搭載する。
ここで,第2の基板20は,一面に外部端子21が形成され,かつ側面に外部端子21と接続するキャスタレーション(castellation)12を有している。このような第2の基板20を,150℃の一定温度を与えるボンディングツール200により第1の基板1側に押し当て,接着剤24により第1の基板1のパッド22と第2の基板20側のキャスタレーション12とを熱圧着して接続する(処理工程P8)。
次いで,第1の基板1側からのパッド22が,キャスタレーション12に近い位置まで伸びている部分に,30μm程度のNiとAu合金の電解メッキ配線層23を形成する(処理工程P9)。パッド22と電解メッキ配線層23に通電することにより金属が析出し,成長する。これにより,成長したメッキが第2の基板20のキャスタレーション12に達し,第1の基板1のパッド22と第2の基板20が電気的に接続される。
次いで,ダイシングにより第1の基板1が個別の弾性表面波装置単位に切り離される。このとき,第1の基板は,第2の基板20より僅かに大きくなる。
上記説明の通り,本発明によれば低背でかつ小型で接合信頼性の高い弾性表面波装置が実現できることが容易に理解できる。
1 第1の基板
2 バンプ
5 リッド(蓋)
20 第2の基板
11,21 外部端子
12 キャスタレーション
22,31 パッド
23 電解メッキ配線層
24 接着層
30 櫛型電極

Claims (10)

  1. 圧電素子を構成し電極間を弾性波が伝搬する電極とパッド電極とを一方の主面上に有する第1の基板と,
    外部端子を備えた一方の主面と,前記外部端子と接続されたキャスタレーションを備えた側面と、前記外部端子と対向する他方の主面とからなる第2の基板とを有し,
    前記第1の基板の前記一方の主面と前記第2の基板の前記他方の主面とが対向するように,前記第1の基板と前記第2の基板とが接着され,
    前記第1の基板のサイズが前記第2の基板のサイズより大きく,前記パッド電極の前記第2の基板の外に伸びている部分と前記キャスタレーションとが,前記第1の基板の前記一方の主面上の領域のみに形成されたメッキ層により接続されていることを
    特徴とする弾性波装置。
  2. 前記メッキ層は,前記第2の基板を前記第1の基板に載置後に電解メッキ法により成長され,前記第1の基板の前記パッド電極の前記第2の基板の外に伸びている部分と前記キャスタレーションとを電気的に接続することを特徴とする請求項1記載の弾性波装置。
  3. 前記第1の基板の側面と前記メッキ層の外縁部とが同一面上にあることを特徴とする請求項1又は2のいずれか一項記載の弾性波装置。
  4. 前記圧電素子を構成する前記電極は,アルミニウムの電極膜を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の弾性波装置。
  5. 前記第2の基板が平板状であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の弾性波装置。
  6. 前記キャスタレーションが形成された前記第2の基板の前記側面は平面であることを特徴とする請求項1から5いずれか一項記載の弾性波装置。
  7. 前記第1の基板と前記第2の基板は,前記圧電素子を構成する前記電極に対する中空空間を確保するように厚みを持った接着層により接着されていることを特徴とする請求項1から6いずれか一項記載の弾性波装置。
  8. 前記圧電素子を構成する前記電極は,櫛型電極であり,
    前記圧電素子は,弾性表面波素子であることを特徴とする請求項1から7いずれか一項記載の弾性波装置。
  9. 前記接着層は,露光と現像法によって形成される感光性材料であることを特徴とする請求項7記載の弾性波装置。
  10. 前記接着層は,更に前記第2の基板を熱硬化法によって貼りあわせる熱硬化材料であることを特徴とする請求項9記載の弾性波装置。
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