JP2013136980A - 電動送風機とそれを用いた電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
【課題】低騒音の電動送風機を提供する。
【解決手段】シャフト3に設けられた整流子12とロータ巻線11が施されたロータコア10からなるロータ14と、ロータ14の外周に位置し磁束を発生するステータ9と、ステータ9を保持すると共にロータ14を回転自在に保持するブラケット15と、シャフト3の一端に取着されると共に複数の羽根4aを有するインペラ4と、インペラ4の外周に位置しインペラ4から吐き出された風を整流するディフューザ5と、インペラ4と前記ディフューザ5を覆うと共に中央部に吸気口17を有したケーシング6とを備え、吸気口17に、流路断面積を拡大する円筒状の溝18aから成る消音空間部18を設けたもので、電動送風機1で発生する気流の脈動に起因する特定周波数の騒音を、共鳴を利用して消音することができる。
【選択図】図1
【解決手段】シャフト3に設けられた整流子12とロータ巻線11が施されたロータコア10からなるロータ14と、ロータ14の外周に位置し磁束を発生するステータ9と、ステータ9を保持すると共にロータ14を回転自在に保持するブラケット15と、シャフト3の一端に取着されると共に複数の羽根4aを有するインペラ4と、インペラ4の外周に位置しインペラ4から吐き出された風を整流するディフューザ5と、インペラ4と前記ディフューザ5を覆うと共に中央部に吸気口17を有したケーシング6とを備え、吸気口17に、流路断面積を拡大する円筒状の溝18aから成る消音空間部18を設けたもので、電動送風機1で発生する気流の脈動に起因する特定周波数の騒音を、共鳴を利用して消音することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、電気掃除機等に使用される電動送風機及び電気掃除機に関するものである。
従来の一般的な電気掃除機用の電動送風機の構成について、図4の図面を用いて説明する。
図4は、従来の電気掃除機用の電動送風機の構成を示す半断面図である。
図4に示すように、従来の電動送風機1は、電動機2と、電動機2の出力軸であるシャフト3の一端に設けられると共に複数の羽根4aを有するインペラ4と、インペラ4の外周に位置するディフューザ5と、インペラ4とディフューザ5とを覆うケーシング6によって構成されている。
電動機2は、ステータコア7にステータ巻線8を施してなるステータ9と、シャフト3に具備されるロータコア10にロータ巻線11を施し、整流子12を同軸上に配置してシャフト3の両端に設けられた軸受13によって回転自在に支持されたロータ14と、ロータ14の整流子12に通電するカーボンブラシ16から構成されている。
ロータ14は、軸受13を介してブラケット15に固定され、ステータ9は、ロータ14を覆うようブラケット15の内面に固定される。また、ケーシング6は、インペラ4とディフューザ5を覆うようにブラケット15の一端に圧入保持されている。
以上のように構成された従来の電動送風機1が運転される場合、電動機2は、カーボンブラシ16から整流子12を通じてロータ巻線11に通電される。そして、ステータ巻線8で生成される磁界と、ロータ巻線11の磁界との作用によりロータ14の回転位置が移動する。ロータ14の回転位置が移動しても、整流子12とカーボンブラシ16が常に接触するように構成されているため、ロータ巻線11への通電は継続され、ロータ14の回転が継続するように電動機2は動作する。
この動作に連動してシャフト3に連結されたインペラ4の回転により、インペラ4内部が外気圧に対して負圧となり風を吸引する。吸引された風は、ケーシング6の吸気口17より電動送風機1内に進入し、インペラ4、ディフューザ5を通り、最終的には、電動送風機1の外部へと排出される。
しかしながら、上記従来の電動送風機1の内部には、低騒音構成を設けておらず、特に、インペラ4の羽根4aの数と、電動送風機1の回転数との積の周波数で発する高周波音(電気掃除機特有の脈動周波数及びその高調波成分を有するキーンという高い音)についての対応が不十分であった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、低騒音の電動送風機及び電気掃除機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の電動送風機は、シャフトに設けられた整流子とロータ巻線が施されたロータコアからなるロータと、前記ロータの外周に位置し磁束を発生するステータと、前記ステータを保持すると共に前記ロータを回転自在に保持するブラケットと、前記シャフトの一端に取着されると共に複数の羽根を有するインペラと、前記インペラの外周に位置し前記インペラから吐き出された風を整流するディフューザと、前記インペラと前記ディフューザを覆うと共に中央部に吸気口を有したケーシングとを備え、前記吸気口に、流路断面積を拡大する円筒状の溝から成る消音空間部を設けたもので、電動送風機で発生する気流の脈動に起因する特定周波数の騒音を共鳴を利用して消音することができる。
また、本発明の電気掃除機は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電動送風機を用いたもので、低騒音な電気掃除機が実現できる。
本発明の電動送風機は、特定周波数の騒音を消音することができるので、低騒音の電動送風機及び電気掃除機を提供することができる。
第1の発明は、シャフトに設けられた整流子とロータ巻線が施されたロータコアからなるロータと、前記ロータの外周に位置し磁束を発生するステータと、前記ステータを保持すると共に前記ロータを回転自在に保持するブラケットと、前記シャフトの一端に取着されると共に複数の羽根を有するインペラと、前記インペラの外周に位置し前記インペラから吐き出された風を整流するディフューザと、前記インペラと前記ディフューザを覆うと共に中央部に吸気口を有したケーシングとを備え、前記吸気口に、流路断面積を拡大する円筒状の溝から成る消音空間部を設けたもので、電動送風機で発生する気流の脈動に起因する特定周波数の騒音を共鳴を利用して消音することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の消音空間部を複数個設けたもので、更なる消音効果が期待できる。
第3の発明は、特に、第2の発明の溝の深さがそれぞれ異なると共に、前記溝の深さが、風の上流から下流になるにつれて深くなるように消音空間部を複数個設けたもので、消音できる周波数帯が増加するため、更なる消音効果が期待できる。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか一つの発明の消音空間部内に吸音材を設けたもので、共鳴消音効果に吸音効果が加わり更なる消音効果が期待できる。
第5の発明に係る電気掃除機は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電動送風機を用いたもので、低騒音な電気掃除機が実現できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における電動送風機について、図1を用いて説明する。なお、従来の電動送風機と同一構成部品については、同一符号を付して、その説明を省略する。
本発明の実施の形態1における電動送風機について、図1を用いて説明する。なお、従来の電動送風機と同一構成部品については、同一符号を付して、その説明を省略する。
図1は、本実施の形態における電動送風機の半断面図を示している。
図1において、電動送風機1は、電動機2と、電動機2の出力軸であるシャフト3の一端に設けられたインペラ4と、インペラ4の外周に位置するディフューザ5と、インペラ4とディフューザ5とを覆うケーシング6によって構成されている。
電動機2は、ステータコア7にステータ巻線8を施してなるステータ9と、シャフト3に具備されるロータコア10にロータ巻線11を施し、整流子12を同軸上に配置してシャフト3の両端に設けられた軸受13によって回転自在に支持されたロータ14と、ロータ14の整流子12に通電するカーボンブラシ16から構成されている。
ロータ14は、軸受13を介してブラケット15に固定され、ステータ9は、ロータ14を覆うようブラケット15の内面に固定されている。
ケーシング6は、中央部に吸気口17を有し、その吸気口17は、流路断面積を拡大する溝18aから成る消音空間部18を有すると共に、インペラ4とディフューザ5とを覆うようにブラケット15の一端に圧入保持されている。
以上のように構成された本実施の形態における電動送風機1の動作、作用を以下に説明する。
電動送風機1が運転されると、電動機2は、カーボンブラシ16から整流子12を通じてロータ巻線11に通電される。そして、ステータ巻線8で生成される磁界と、ロータ巻線11の磁界との作用によりロータ14の回転位置が移動する。ロータ14の回転位置が移動しても、整流子12とカーボンブラシ16が常に接触するように構成されているため、ロータ巻線11への通電は継続され、ロータ14の回転が継続するように電動機2は動作する。
この動作に連動してシャフト3に連結されたインペラ4の回転により、インペラ4内部が外気圧に対して負圧となり風を吸引する。吸引された風は、ケーシング6の吸気口17より電動送風機1内に進入し、インペラ4、ディフューザ5を通り、最終的には、電動送風機1の外部へと排出される。
この電動送風機1において、インペラ4の羽根4aの枚数は有限のため、内部を通過する気流に圧力脈動を生じ、この脈動の周波数は、インペラ4の毎秒回転数と羽根4aの枚数の積で表わされる高周波音(キーンという音)である。
この高周波等の音波を減衰させるためには、通常その伝搬通路の中に流路断面積を急拡大させる拡大部(溝)を設ける事が効果的であり、溝の幅は、波長の1/10程度で充分な効果が期待でき、1/100程度でも数dBの効果はあらわれる。また溝深さは、伝搬する音波の1/4波長あるいはその整数倍付近の深さを有しておれば音波が伝搬しにくくなる。
本実施の形態においては、インペラ4の羽根4aの枚数を6、回転数を600rpsとし、これらの積から成る音波周波数が3600Hzとした電動送風機1において、ケーシング6の吸気口17に、流路断面積を拡大する円筒状の溝18aから成る消音空間部18を設け、かつこの溝18aの深さLを、331.5m/14400mm=約23mmとしている。
この種のインペラ騒音は、吸気口17及び電動送風機1の排気口19から外部へ伝搬するが、本実施の形態においては、吸気口17に、高周波音を減衰、消音する消音空間部18を設けていることにより、吸気口17から伝搬する高周波音は、消音空間部18でその位相が反転し、圧力脈動を緩和し騒音を低減する。
また、消音空間部18の溝18aの深さを調整することにより、位相が反転する周波数を調整することも可能である。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2における電動送風機の半断面図を示している。なお、上記実施の形態1における電動送風機と同一構成部品については、同一符号を付して、その説明を省略する。
図2は、本発明の実施の形態2における電動送風機の半断面図を示している。なお、上記実施の形態1における電動送風機と同一構成部品については、同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施の形態における電動送風機は、図2に示すように、風の上流側の消音空間部18の溝18bの深さをL1、下流側の溝18cの深さをL2とし、L1<L2となるよう、風の上流側から下流になるにつれて溝の深さが深くなる消音空間部18を二つ設けたものである。
これによって、複数の周波数帯において消音、減衰を行うことができ、更に低騒音にすることができると共に、上流から下流に向けて溝18b、18cの深さが深くなるため、流路断面積の急激な変化も少なくなり、吸い込み性能の低下量も抑えることができる。
なお、特に図示しないが、上記実施の形態1及び2における電動送風機1の消音空間部18内に吸音材を設けるようにすれば、共鳴消音効果に吸音効果が加わり、更なる消音効果が期待できる。
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3における電気掃除機の構成図である。
図3は、本発明の実施の形態3における電気掃除機の構成図である。
図3に示すように、本実施の形態における電気掃除機は、掃除機本体34と、掃除機本体34と連通したホース35と、ホース35の一端と連通した延長管36と、延長管36の端部に設けた操作ハンドル37と、延長管36の一端と連通した床用吸込具38とを備え、掃除機本体34内には、吸引力を発生させる電動送風機1を内蔵し、この電動送風機1の上流側には、吸引した塵埃を貯める集塵室39を有している。
電動送風機1には、上記実施の形態1又は2で示したいずれかの電動送風機1を用いている。
以上のように構成された本実施の形態における電気掃除機の動作について説明すると、使用者は、操作ハンドル37を持って電気掃除機の運転を開始すると、電動送風機1から吸引力が発生し、床面を動かす床用吸込具38から塵埃を吸い込む。吸引された塵埃は、空気と共に延長管36、ホース35を経て集塵室39へ流れ、集塵室39で塵埃と空気を分離し、塵埃を集塵室39に貯め込み、空気だけを電動送風機1が吸引する。
電動送風機1が吸引した空気は、電動送風機1の内部を通過し、さらに掃除機本体34内部を通過して、掃除機本体34の外部へ排出される。
このとき、電動送風機1の騒音を低減させていることで、それを電気掃除機に配置した際の騒音は低く、快適な掃除ができるものである。
以上のように、本発明にかかる電動送風機とそれを用いた電気掃除機は、騒音の大幅な低減が図れるもので、電動送風機を用いる家庭用電化機器、産業機器等の用途にも幅広く適用できる。
1 電動送風機
2 電動機
3 シャフト
4 インペラ
4a 羽根
5 ディフューザ
6 ケーシング
7 ステータコア
8 ステータ巻線
9 ステータ
10 ロータコア
11 ロータ巻線
12 整流子
13 軸受
14 ロータ
15 ブラケット
16 カーボンブラシ
17 吸気口
18 消音空間部
18a、18b、18c 溝
34 掃除機本体
35 ホース
36 延長管
37 操作ハンドル
38 床用吸込具
39 集塵室
2 電動機
3 シャフト
4 インペラ
4a 羽根
5 ディフューザ
6 ケーシング
7 ステータコア
8 ステータ巻線
9 ステータ
10 ロータコア
11 ロータ巻線
12 整流子
13 軸受
14 ロータ
15 ブラケット
16 カーボンブラシ
17 吸気口
18 消音空間部
18a、18b、18c 溝
34 掃除機本体
35 ホース
36 延長管
37 操作ハンドル
38 床用吸込具
39 集塵室
Claims (5)
- シャフトに設けられた整流子とロータ巻線が施されたロータコアからなるロータと、前記ロータの外周に位置し磁束を発生するステータと、前記ステータを保持すると共に前記ロータを回転自在に保持するブラケットと、前記シャフトの一端に取着されると共に複数の羽根を有するインペラと、前記インペラの外周に位置し前記インペラから吐き出された風を整流するディフューザと、前記インペラと前記ディフューザを覆うと共に中央部に吸気口を有したケーシングとを備え、前記吸気口に、流路断面積を拡大する円筒状の溝から成る消音空間部を設けた電動送風機。
- 消音空間部を複数個設けた請求項1に記載の電動送風機。
- 溝の深さがそれぞれ異なると共に、前記溝の深さが、風の上流から下流になるにつれて深くなるように消音空間部を複数個設けた請求項2に記載の電動送風機。
- 消音空間部内に吸音材を設けた請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動送風機。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電動送風機を用いた電気掃除機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011288428A JP2013136980A (ja) | 2011-12-28 | 2011-12-28 | 電動送風機とそれを用いた電気掃除機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011288428A JP2013136980A (ja) | 2011-12-28 | 2011-12-28 | 電動送風機とそれを用いた電気掃除機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013136980A true JP2013136980A (ja) | 2013-07-11 |
Family
ID=48912889
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011288428A Pending JP2013136980A (ja) | 2011-12-28 | 2011-12-28 | 電動送風機とそれを用いた電気掃除機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2013136980A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102017111910A1 (de) | 2017-05-31 | 2018-12-06 | Alfred Kärcher SE & Co. KG | Reinigungsgerät |
CN108980074A (zh) * | 2017-05-30 | 2018-12-11 | Lg电子株式会社 | 电动机组件 |
-
2011
- 2011-12-28 JP JP2011288428A patent/JP2013136980A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108980074A (zh) * | 2017-05-30 | 2018-12-11 | Lg电子株式会社 | 电动机组件 |
US10541583B2 (en) | 2017-05-30 | 2020-01-21 | Lg Electronics Inc. | Motor assembly |
US10749403B2 (en) | 2017-05-30 | 2020-08-18 | Lg Electronics Inc. | Motor assembly |
DE102017111910A1 (de) | 2017-05-31 | 2018-12-06 | Alfred Kärcher SE & Co. KG | Reinigungsgerät |
WO2018219666A1 (de) | 2017-05-31 | 2018-12-06 | Alfred Kärcher SE & Co. KG | Reinigungsgerät |
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