JP2013136259A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用空調装置において、ケーシングに対するフィルタの挿入・取り出しを確実且つ容易に行うことができると共に、フィルタの製造コストを抑制する。
【解決手段】車両用空調装置10を構成する送風機ユニット14には、フィルタ32の挿入されるフィルタ挿入口34が上部ケース20の側方に設けられ、前記フィルタ挿入口34には、該フィルタ挿入口34の端部から突出し、下方に設けられた第1縁部46と、上方に設けられた第2縁部48とを備える。そして、第2縁部48が第1縁部46に対してフィルタ32の取り出し方向における奥側となるようにオフセットして設けられ、前記第1縁部46と第2縁部48とからなるフィルタ挿入口34の開口面54が傾斜して形成される。これにより、上部ケース20に収納されたフィルタ32の一端部32cがフィルタ挿入口34から外部に露出している。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載され、送風機によって取り込んだ空気を調温して車室内へと送風することで車室内の温度調整を行う車両用空調装置に関する。
車両に搭載される車両用空調装置は、送風機によって内外気をケース内へと取り込み、冷却手段である蒸発器により冷却された空気と、加熱手段であるヒータコアにより加熱された空気とを前記ケース内で所望の混合比率で混合した後、車室内に設けられた各吹出口から選択的に送風することによって前記車室内の温度及び湿度の調整を行っている。この送風機を含む送風機ユニットには、外気に含まれる塵埃等を除去するためのフィルタが設けられており、前記フィルタに外気を通過させることで前記塵埃等の除去された空気をケース内へと供給している(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2004−168372号公報 特開2003−11659号公報
一般的に、上述したような車両用空調装置に用いられるフィルタは、ケースの側方に開口したフィルタ挿入口から挿入・取り出し可能に設けられており、例えば、塵埃等の付着に起因して目詰まり等が生じた場合に前記フィルタ挿入口から取り出して、新たなフィルタへと交換される。
しかしながら、上述した特許文献1に係る車両用空調装置においては、ケースの内部に設けられたフィルタの端部が、フィルタ挿入口の開口よりも内側にあるため、前記フィルタを交換する際に作業者が取り出しにくく、作業性の低下を招くこととなる。また、特許文献2に係る車両用空調装置では、フィルタを取り出しやすくするために、前記フィルタを大きくしてケースの側面に対して若干だけ突出させる構成としている。このような構成とすることで、フィルタの取り出し性を向上させているが、前記フィルタを予め大きめに製造しておく必要があり、フィルタの製造コストが増加する。
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、ケースに対するフィルタの挿入・取り出しを確実且つ容易に行うことができ、しかも、フィルタの製造コストを抑制することが可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、ケーシングと、該ケーシング内に挿入されるフィルタと、該ケーシングの側面に開口するフィルタ挿入口と、前記フィルタ挿入口に装着され該フィルタ挿入口を閉塞するフィルタカバーとを備える車両用空調装置において、
前記フィルタ挿入口には、前記フィルタの厚さ方向において対向する第1縁部と第2縁部とを備え、前記フィルタ挿入口の開口面は、前記第1縁部が前記第2縁部に対して前記フィルタの取り出し方向手前側となるように傾斜して形成されることを特徴とする。
本発明によれば、車両用空調装置を構成するケーシングには、その側面に開口したフィルタ挿入口を通じてフィルタが装着され、前記フィルタ挿入口は、フィルタの厚さ方向において対向した第1縁部と第2縁部とを備え、前記第1縁部と第2縁部とから構成されるフィルタ挿入口の開口面を、前記フィルタの取り出し方向手前側となるように傾斜させている。
従って、フィルタを前記ケーシングから取り出す際、フィルタ挿入口の第2縁部が前記フィルタの延在方向に対して隙間の生じる方向に傾斜しているため、作業者は、その隙間から前記フィルタを把持することで、該フィルタを容易に取り出すことができる。また、従来技術に係る車両用空調装置のように、フィルタをケーシングから突出するように大きく形成する必要がないため、前記フィルタの製造コストが増加してしまうことがない。
また、フィルタは、ケーシングに装着された際に、開口面から露出させることにより、前記フィルタを前記ケーシングから取り出す際、露出しているフィルタの一部を作業者が把持することで、該フィルタを容易且つ確実に取り出すことができる。
さらに、フィルタは、挿入方向に波状に折曲して形成され、フィルタ挿入口側となる端部を、第2縁部側に開口するように装着することにより、上方に開口した一端部に対して作業者が指を引っ掛けることで容易に引き出すことが可能となり、前記フィルタを確実且つ簡便に取り出すことができる。
さらにまた、フィルタ挿入口の第1縁部側には、フィルタ挿入口の開口面と直交方向に延在し、フィルタカバーと嵌合する第1リブを備え、フィルタを前記フィルタ挿入口に挿入する際、第1縁部と第2縁部及び前記第1リブの先端に当接させるとよい。これにより、フィルタをフィルタ挿入口へと挿入する際に、第1リブ、第1縁部及び第2縁部に対して前記フィルタの上面及び下面を当接させて保持することができるため、前記フィルタ挿入口に対するフィルタの挿入角度を小さくすることが可能となり、それに伴って、前記フィルタを容易且つ円滑に挿入することができる。
またさらに、第1リブの先端は、フィルタのフィルタ挿入口への挿入方向と平行な面を有することにより、前記フィルタ挿入口にフィルタを挿入する際、前記第1リブに対する前記フィルタの引っ掛かりを防止することができ、前記フィルタを円滑に挿入することが可能となる。
また、フィルタ挿入口の第2縁部側には、フィルタ挿入口の開口面と直交方向に延在し、フィルタカバーと嵌合する第2リブを備えることにより、前記フィルタ挿入口の開口部上方にスペースが生じるため、フィルタを取り出す際に好適である。
さらに、フィルタカバーは、フィルタ挿入口に装着された際に該フィルタ挿入口に対向する側面が、前記フィルタにおける前記フィルタカバー側の端面と平行になるように形成するとよい。これにより、フィルタカバーをフィルタ挿入口へと装着することで、フィルタの端面に当接させて押さえることが可能となり、前記フィルタに対して過大な押圧力を付与することが防止される。
さらにまた、ケーシングは、内気又は外気を導入する内外気切換装置を構成し、前記内外気切換装置は、前記内気又は外気を導入する開口部と、前記開口部を開閉するダンパと、前記開口部の周縁に形成され前記ダンパが当接することで該開口部を閉塞するシール面とを備え、
前記フィルタ挿入口の開口面と前記シール面とを互いに直交させるとよい。
これにより、フィルタ挿入口及びシール面を有したケーシングを成形する際に、単一の金型で型抜きを行うことができるため、それぞれ別の金型で成形する場合と比較して金型に要するコストの低減を図ることができる。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、ケーシングの側面に開口したフィルタ挿入口には、フィルタの厚さ方向において対向した第1縁部と第2縁部とを備え、前記第1縁部と第2縁部とから構成されるフィルタ挿入口の開口面を、前記フィルタの取り出し方向手前側となるように傾斜させることにより、前記フィルタを前記ケーシングから取り出す際、フィルタ挿入口の第2縁部が前記フィルタの延在方向に対して隙間の生じる方向に傾斜しているため、作業者は、その隙間から前記フィルタを把持することで、該フィルタを容易に取り出すことができる。また、従来技術に係る車両用空調装置のように、フィルタをケーシングから突出するように大きく形成する必要がないため、前記フィルタの製造コストが増加してしまうことがない。
本発明の実施の形態に係る車両用空調装置における送風機ユニットの全体断面図である。 図1の車両用空調装置における上部ケースの内気導入口近傍を示す拡大断面図である。 図1の車両用空調装置におけるフィルタ挿入口近傍を示す拡大断面図である。 図3においてフィルタ挿入口へフィルタを挿入する状態を示す拡大断面図である。
本発明に係る車両用空調装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1において、参照符号10は、本発明の実施の形態に係る車両用空調装置を示す。
この車両用空調装置10は、図1に示されるように、空気の各通路が内部に設けられた空調ケース(図示せず)と、前記空調ケースの側部に連結ダクト12を介して連結され、前記空調ケースにおける各通路へと前記空気を送風するための送風機ユニット14とを含む。なお、この空調ケースの内部には、供給された空気を冷却する蒸発器、該空気を加熱するヒータコア、前記各通路内を流通する空気の流れを切り換えるダンパ機構等が設けられる。
送風機ユニット14は、図1〜図4に示されるように、内部に送風機16の収納される送風機ケース18と、前記送風機ケース18の上部に設けられる上部ケース(ケーシング)20とを備える。
送風機ケース18は、上部が開口した有底筒状に形成され、その略中央部には、送風機16が設けられ、例えば、複数のフィンを有した回転ファン24が駆動モータ26によって回転自在に設けられる。なお、送風機16は、駆動モータ26が送風機ケース18の下部に保持される。そして、駆動モータ26が回転駆動することによって回転ファン24が回転し、そのフィンによって上部ケース20から送風機ケース18へと空気が吸い込まれ、送風機ケース18を通じて連結ダクト12から空調ケース側へと送風される。
上部ケース20は、例えば、樹脂製材料を成形することで形成され、上方(矢印A方向)に向かって開口し車両の外部の空気が導入される外気導入口28と、該外気導入口28に隣接して開口し車室内の空気が導入される内気導入口30と、側方に開口してフィルタ32の挿入されるフィルタ挿入口34と、前記外気導入口28と内気導入口30の開口状態を切り換える切換ダンパ36とを備える。また、内気導入口30は、例えば、送風機16の軸線に対して所定角度傾斜して開口し、フィルタ挿入口34との間に切換ダンパ36が当接するダンパ係止壁40(図1参照)が設けられる。なお、このダンパ係止壁40は、切換ダンパ36が当接することで内気導入口30を閉塞するシール面として機能する。
フィルタ挿入口34は、例えば、断面長方形状に開口し、上部ケース20の側面に対して突出してフィルタカバー38の装着される取付部42が設けられる。なお、取付部42の開口面積は、後述するフィルタ32の断面積に対応した大きさで設定される。
また、上部ケース20の内部には、フィルタ挿入口34と連通し、該フィルタ挿入口34から略水平方向(矢印C方向)に延在したガイド部44が形成される。このガイド部44は、上部ケース20の内部に沿って形成され、送風機16の上方(矢印A方向)に配置されると共に、該送風機16を構成する回転ファン24と略平行に設けられる。そして、上部ケース20の内部に挿入されたフィルタ32を略水平な状態で保持することで、前記フィルタ32が送風機16の上方に配置された状態となる。
取付部42は、フィルタ挿入口34の端部から突出し、下方となる送風機ケース18側(矢印B方向)の端部に設けられる第1縁部46と、上方となる内気導入口30側(矢印A方向)に設けられる第2縁部48とを備え、前記第1縁部46には、該第1縁部46に対してさらに突出した第1リブ50が設けられ、一方、前記第2縁部48には、該第2縁部48に対してさらに突出した第2リブ52が設けられる。
フィルタ挿入口34は、第1及び第2縁部46、48、第1及び第2リブ50、52を介してガイド部44の延在方向(矢印C方向)に対して所定角度だけ上方(矢印A方向)へと傾斜して開口し、下方(矢印B方向)に設けられた第1縁部46及び第1リブ50が、上方(矢印A方向)に設けられた第2縁部48及び第2リブ52に対して外側となるように設けられる。また、第1縁部46及び第1リブ50と第2縁部48及び第2リブ52とは、互いに所定間隔離間して平行となるように形成される。
換言すれば、取付部42は、図4に示されるように、例えば、第1縁部46のケース内側端部と第2縁部48のケース内側端部とを結んだ開口面54が、鉛直線Lに対して下方が所定角度だけ上部ケース20側、すなわち、フィルタ32の取り出し方向手前側へと傾斜している。
また、図4に示されるように、フィルタ挿入口34の開口角度は、内気導入口30の開口角度(ダンパ係止壁40の角度)と略同一となるように形成されているため、例えば、上部ケース20を成形する際に、同一の金型で成形して型抜きを行うことができる。
第1リブ50には、第2リブ52側(矢印A方向)となる上面が、平面状に形成された平坦部(面)56を有する。この平坦部56は、フィルタ32をフィルタ挿入口34へと挿入する際、該フィルタ32の上面32aが第2縁部48に当接し、且つ、下面32bが第1縁部46に当接した支持状態で、前記下面32bと平行となるように形成される。そして、図4に示されるように、上述したフィルタ32の支持状態において該フィルタ32の下面32bが平坦部56に対して面接触することによって保持される。
フィルタカバー38は、フィルタ挿入口34を覆うように形成され、本体部58と、該本体部58の端部に形成され前記本体部58に対して折曲した一組の壁部60a、60bとを備え、一方の壁部60aの端部には、取付部42の第1リブ50に係合される第1凹部61aが形成され、他方の壁部60bには、前記取付部42の第2リブ52に係合される第2凹部61bが形成される。
本体部58は、互いに所定角度傾斜した2つの平面部(側面)62から構成され、その一方の平面部62は、フィルタカバー38が上部ケース20の取付部42に装着された際、鉛直方向(矢印A、B方向)に延在するように配置され、フィルタ32の一端部32cに当接して保持する押さえ部として機能する。
フィルタ32は、例えば、不織布を波状に複数回折曲させることで形成され、フィルタ挿入口34の高さ寸法と略同一若しくは若干だけ小さな厚さ寸法で形成され、折り曲げられたフィルタ32の側部は、図示しないハードテープにより固定されている。そして、フィルタ挿入口34から上部ケース20の内部へと挿入された際、該上部ケース20の内部に形成されたガイド部44に沿って案内され、略水平となるように保持される。
また、フィルタ32は、その挿入方向(矢印C方向)と折曲された折り目とが直交する方向に挿入され、フィルタ挿入口34側となる一端部32cが、第2リブ52側(矢印A方向)に開口するように挿入される。そして、上部ケース20のフィルタ挿入口34にフィルタカバー38が装着された際、フィルタ32の一端部32cが前記フィルタカバー38の平面部62に当接して保持される。
切換ダンパ36は、例えば、断面扇状に形成され、図示しないアクチュエータ等の駆動手段によって支軸64を介して回動自在に設けられる。また、切換ダンパ36は、上部ケース20の内部において外気導入口28及び内気導入口30に臨む位置に設けられ、前記外気導入口28に臨む位置まで回動することで、前記外気導入口28が閉塞され、且つ、内気導入口30が開口した内気導入状態となり、一方、前記切換ダンパ36が、内気導入口30に臨む位置まで回動してダンパ係止壁40に当接することで、前記内気導入口30が閉塞され、且つ、外気導入口28が開口した外気導入状態へと切り換えられる。
本発明の実施の形態に係る車両用空調装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に前記車両用空調装置10の送風機ユニット14に装着されたフィルタ32を交換する場合について説明する。
最初に、車両用空調装置10に予め装着されたフィルタ32を取り外す場合について説明する。先ず、作業者がフィルタカバー38を把持してフィルタ挿入口34の取付部42から取り外した後、フィルタ挿入口34の開口面54から露出しているフィルタ32の一端部32cに作業者の指を挿入して引っ掛ける。
そして、フィルタ32をフィルタ挿入口34から引き出すように略水平方向(矢印C方向)へと引っ張ることで、前記フィルタ32がガイド部44のガイド作用下に上部ケース20の外部へと取り出される。この際、フィルタ32の一端部32cが、フィルタ挿入口34から外部へと取り出された際に、重力作用下に下方(矢印B方向)へと傾斜してしまうが、前記フィルタ32の下面32bが、第1リブ50の平坦部56によって保持されているため、前記フィルタ32の一端部32cが下方へと過度に傾斜してしまうことが防止され、前記フィルタ32を円滑に取り出すことができる。
そして、フィルタ32が完全に取り出された後、新たなフィルタ32を上部ケース20へと装着する。先ず、作業者がフィルタ32を把持し、その他端部側からフィルタ挿入口34へと挿入していく。この場合、フィルタ32は、その上面32aが第2縁部48に当接し、下面32bが第1リブ50の平坦部56及び第1縁部46に当接することによって傾きが規制されるため、前記フィルタ32を挿入する際に引っ掛かりが生じることがなく、円滑に上部ケース20の内部へと挿入することができる。換言すれば、フィルタ32は、フィルタ挿入口34への挿入時において、第1リブ50、第1縁部46及び第2縁部48の3点によって保持されているため、上部ケース20の内部へと円滑に挿入することが可能となる。
そして、フィルタ32をさらに奥へと押し込むことによって該フィルタ32がガイド部44に沿って内部へと挿入され、該ガイド部44によって略水平に保持された状態となる。
最後に、作業者がフィルタカバー38を把持し、その第1凹部61aが第1リブ50側、第2凹部61bが第2リブ52側となるように装着することで、前記第1リブ50に対して第1凹部61aが係合され、前記第2リブ52に対して第2凹部61bが係合され、フィルタ挿入口34が閉塞される。この際、フィルタ32の一端部32cは、フィルタカバー38における本体部58の平面部62によって押えられ保持されている。
以上のように、本実施の形態では、車両用空調装置10を構成する送風機ユニット14のフィルタ挿入口34において、開口面54を上方(矢印A方向)に向かって所定角度だけ傾斜させて形成することにより、上部ケース20内に収納されたフィルタ32の一端部32cを前記フィルタ挿入口34の開口部から外部へと露出させることができる。そのため、フィルタ32を上部ケース20から取り出す際、フィルタ挿入口34から露出しているフィルタ32の一端部32cを作業者が把持することで、該フィルタ32を容易且つ確実に取り出すことができる。
また、従来技術に係る車両用空調装置のように、フィルタをケーシングから突出するように大きく形成する必要がないため、前記フィルタの製造コストが増加してしまうことがなく、しかも、フィルタの製造コストを抑制することができる。
さらに、波状に複数回折曲されたフィルタ32において、上方に開口した一端部32cがフィルタ挿入口34側となるように配置し、しかも、前記一端部32cに臨む第2リブ52が、第1リブ50に対して上部ケース20の内側にオフセットして配置されているため、前記一端部32cに対して作業者が指を挿入して引っ掛けて引き出すことが容易となり、前記フィルタ32を確実且つ簡便に取り出すことが可能となる。
さらにまた、フィルタ挿入口34には、取付部42を構成する第1縁部46と、該第1縁部46の端部から突出した第1リブ50と、前記第2縁部48とを備え、前記フィルタ挿入口34に対してフィルタ32を挿入する際、前記平坦部56、第1縁部46及び第2縁部48の3点に前記フィルタ32の上面32a及び下面32bを当接させることで、前記フィルタ32とフィルタ32の挿入方向とがなす角度を小さくすることが可能となり、それに伴って、前記フィルタ32を前記フィルタ挿入口34に対して挿入しやすくなる。
またさらに、第1リブ50の上面に、フィルタ32の挿入方向と平行な平坦部56を設けることにより、フィルタ挿入口34にフィルタ32を挿入する際、前記第1リブ50に対する前記フィルタ32の引っ掛かりを防止することができ、前記フィルタ32を円滑に挿入することが可能となる。
また、フィルタカバー38の装着される第1及び第2リブ50、52を、フィルタ挿入口34の開口面54に対して直交するように設けることにより、前記フィルタ挿入口34の開口部上方にスペースが生じ、フィルタ32を取り出す際に取り出しやすくする。
さらに、フィルタカバー38の本体部58には、取付部42に装着された際に鉛直方向に延在する平面部62を備えているため、前記取付部42にフィルタカバー38を装着することで、フィルタ32の一端部32cに当接して押えることが可能となり、前記フィルタ32に対して過大な押圧力を付与することが防止される。
さらにまた、上部ケース20において、フィルタ挿入口34の開口方向と内気導入口30の開口方向とを同一方向とすることにより、前記上部ケース20を成形する際に、単一の金型で型抜きを行うことができるため、それぞれ別の金型で成形する場合と比較して金型に要するコストの低減を図ることができ、それに伴って、車両用空調装置の製造コストを削減することができる。
なお、本発明に係る車両用空調装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…車両用空調装置 14…送風機ユニット
16…送風機 18…送風機ケース
20…上部ケース 28…外気導入口
30…内気導入口 32…フィルタ
34…フィルタ挿入口 36…切換ダンパ
38…フィルタカバー 42…取付部
46…第1縁部 48…第2縁部
50…第1リブ 52…第2リブ
54…開口面 56…平坦部
58…本体部 60a、60b…壁部

Claims (8)

  1. ケーシングと、該ケーシング内に挿入されるフィルタと、該ケーシングの側面に開口するフィルタ挿入口と、前記フィルタ挿入口に装着され該フィルタ挿入口を閉塞するフィルタカバーとを備える車両用空調装置において、
    前記フィルタ挿入口には、前記フィルタの厚さ方向において対向する第1縁部と第2縁部とを備え、前記フィルタ挿入口の開口面は、前記第1縁部が前記第2縁部に対して前記フィルタの取り出し方向手前側となるように傾斜して形成されることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1記載の車両用空調装置において、
    前記フィルタは、前記ケーシングに装着された際に、前記開口面から露出することを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項1又は2記載の車両用空調装置において、
    前記フィルタは、挿入方向に波状に折曲して形成され、前記フィルタ挿入口側となる端部が、前記第2縁部側に開口するように装着されることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用空調装置において、
    前記フィルタ挿入口の前記第1縁部側には、該フィルタ挿入口の開口面と直交方向に延在し、前記フィルタカバーと嵌合する第1リブを備え、前記フィルタは前記フィルタ挿入口に挿入される際、前記第1縁部と前記第2縁部及び前記第1リブの先端に当接することを特徴とする車両用空調装置。
  5. 請求項4記載の車両用空調装置において、
    前記第1リブの先端は、前記フィルタの前記フィルタ挿入口への挿入方向と平行な面を有することを特徴とする車両用空調装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用空調装置において、
    前記フィルタ挿入口の前記第2縁部側には、該フィルタ挿入口の開口面と直交方向に延在し、前記フィルタカバーと嵌合する第2リブを備えることを特徴とする車両用空調装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両用空調装置において、
    前記フィルタカバーには、前記フィルタ挿入口に装着された際に該フィルタ挿入口に対向する側面が、前記フィルタにおける前記フィルタカバー側の端面と平行になるように形成されることを特徴とする車両用空調装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両用空調装置において、
    前記ケーシングは、内気又は外気を導入する内外気切換装置を構成し、前記内外気切換装置は、前記内気又は外気を導入する開口部と、前記開口部を開閉するダンパと、前記開口部の周縁に形成され前記ダンパが当接することで該開口部を閉塞するシール面とを備え、
    前記フィルタ挿入口の開口面と前記シール面とが互いに直交することを特徴とする車両用空調装置。
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