以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。まず、本発明の第1実施形態を図1〜図8により説明する。
<ラベル生成システムのシステム構成>
図1に、本実施形態のラベル作成用編集処理方法を実行する操作端末を備えたラベル生成システムのシステム構成を示す。
図1において、ラベル生成システムLSは、印字ラベル作成装置1と、この印字ラベル作成装置1と有線あるいは無線による通信回線NWを介して接続された操作端末118とを有している。
印字ラベル作成装置1は、操作端末118からの操作に基づき、印字ラベルLp(詳細は後述)を作成する。
操作端末118は、印字ラベル作成装置1を用いて印字ラベルLpを作成する際に用いられる。操作者は、操作端末118を用いることにより、印字ラベルLpに形成される印字内容を所望に編集操作することができる(詳細は後述)。
この操作端末118は、例えば液晶ディスプレイ等からなる表示部118a(表示手段)と、キーボードやマウス等からなる操作部118b(操作手段)とを有している。
<ラベル作成装置の構成>
図2に、印字ラベル作成装置1の全体構造を示す。図2において、印字ラベル作成装置1は、外郭を構成する筐体200を備えた装置本体2と、この装置本体2の上面に開閉可能(又は着脱可能としてもよい)に設けられた開閉蓋3とを有している。
筐体200は、装置前方側(図2中左手前側)に位置し、装置本体2内で作成された印字ラベルLpを外部に排出するラベル排出口11を備えた前壁10と、この前壁10のうちラベル排出口11の下方に設けられ下端が回動可能に支持された前蓋12とを備えている。
前蓋12は、押部13を備えており、この押部13を上方より押し込むことで前蓋12が前方に開放されるようになっている。また、前壁10の一端部には、印字ラベル作成装置1の電源のオン・オフを行う電源キー14が設けられている。この電源キー14の下方には、装置本体2内に配設された切断機構15(後述の図3参照)を操作者の手動操作で駆動するためのカッタ駆動キー90が設けられている。
開閉蓋3は、装置本体2の図2中右奥側の端部にて回動可能に軸支され、バネ等の付勢部材を介して常時開放方向に付勢されている。そして、装置本体2の上面に開閉蓋3に隣接するように配置された開閉ボタン4が押されることにより、開閉蓋3と装置本体2とのロックが解除され、上記付勢部材の作用により開放される。なお、開閉蓋3の中央側部には、透明カバーで覆われた透視窓5が設けられている。
図3に、印字ラベル作成装置1におけるカートリッジ装着部分の詳細構造を模式的に示す。
図3において、装置本体2内のカートリッジホルダ6には、カートリッジ7が設置される。このカートリッジ7は、筐体7Aと、この筐体7A内に配置された、第1ロール102(実際は渦巻き状であるが、図では簡略的に同心円状に示す)、第2ロール104(実際は渦巻き状であるが、図では簡略的に同心円状に示す)、リボン供給側ロール211、リボン巻取りローラ106、及びテープ送りローラ27とを有する。また、カートリッジ7の例えば筺体7Aには、カートリッジホルダ6へのカートリッジ7の装着時に、装置本体2に設置されたカートリッジセンサ37(後述の図4参照)によって検出される被検出部24が設けられている。
第1ロール102は、リール部材102aの周りに、帯状の基材テープ101を巻回している。基材テープ101は、この例では4層構造となっており(図3中部分拡大図参照)、内側に巻かれる側(図3部分拡大図中右側)よりその反対側(図3部分拡大図中左側)へ向かって、後にカバーフィルム103を貼り合わせるための粘着剤層101a、ポリエチレンテレフタラート等からなるテープ基材層101b、適宜の粘着材からなる粘着剤層101c、剥離紙101dの順序で積層されている。
剥離紙101dは、最終的に完成した印字ラベルLpが貼り付け対象物に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着剤層101cにより当該貼り付け対象物に接着できるようにするための紙である。
第2ロール104は、リール部材104aの周りに、上記基材テープ101と略同じ幅である透明なカバーフィルム103(被印字テープ)を巻回している。
リボン供給側ロール211は、熱転写リボンであるインクリボン105(但し被印字テープが感熱テープの場合は不要)を繰り出す。リボン巻取りローラ106は、印字済み(使用済み)のインクリボン105を巻き取る。すなわち、インクリボン105は、上記リボン供給側ロール211及びリボン巻取りローラ106によって駆動される。この駆動されるインクリボン105は、第2ロール104より繰り出されるカバーフィルム103の裏面側(すなわち基材テープ101に貼り合わされる側)に配置される。そして、インクリボン105は、装置本体2に備えられるサーマルヘッド23(印字手段)で押圧されることにより、当該カバーフィルム103の裏面に接触させられる。
テープ送りローラ27は、カートリッジ7のテープ排出部30の近傍に回転可能に支持されている。このテープ送りローラ27は、上記基材テープ101及びカバーフィルム103を押圧し接着させ印字済みラベル用テープ109としつつ、図3中矢印Aで示す方向にテープ送りを行う。
カートリッジホルダ6には、リボン巻取りローラ駆動軸107及びテープ送りローラ駆動軸108が設けられている。これらリボン巻取りローラ駆動軸107及びテープ送りローラ駆動軸108は、カートリッジ7外に設けた例えばパルスモータである搬送用モータ119(後述の図4参照)の駆動力が、図示しないギヤ機構を介し伝達されて回転する。このリボン巻取りローラ駆動軸107及びテープ送りローラ駆動軸108の回転により、上記リボン巻取りローラ106及びテープ送りローラ27は互いに連動して回転駆動される。
上記構成において、カートリッジ7が上記カートリッジホルダ6に装着されると、カバーフィルム103及びインクリボン105が、サーマルヘッド23とカートリッジホルダ6に設けられたプラテンローラ26との間に狭持される。またこれと共に、基材テープ101及びカバーフィルム103がテープ送りローラ27とカートリッジホルダ6に設けられた圧着ローラ28との間に狭持される。
その後、上記搬送用モータ119の駆動力によってリボン巻取りローラ106及びテープ送りローラ27が図3中矢印B及び矢印Cで示す方向にそれぞれ同期して回転駆動される。このとき、上記テープ送りローラ駆動軸108と上記圧着ローラ28及びプラテンローラ26とはギヤ機構(図示せず)にて連結されている。この結果、テープ送りローラ駆動軸108の駆動に伴いテープ送りローラ27、圧着ローラ28、及びプラテンローラ26が回転し、第1ロール102から基材テープ101が繰り出され、上述のようにテープ送りローラ27へ供給される。
一方、第2ロール104からはカバーフィルム103が繰り出されるとともに、印字駆動回路120(後述の図4参照)により上記サーマルヘッド23の複数の発熱素子が通電される。このとき、カバーフィルム103の裏面に上述のようにしてインクリボン105が接触させられることにより、カバーフィルム103の裏面の印字領域に対し、所望の印字(鏡像印字)が行われる。
そして、基材テープ101と上記印字が終了したカバーフィルム103とが、上記テープ送りローラ27及び圧着ローラ28により接着されて一体化されて上記印字済みラベル用テープ109となり、上記テープ排出部30よりカートリッジ7外へと搬出される。また、カバーフィルム103への印字が終了したインクリボン105は、リボン巻取りローラ駆動軸107の駆動によりリボン巻取りローラ106に巻取られる。
上記印字が終了した印字済みラベル用テープ109が上記テープ排出部30よりカートリッジ7外へと搬出されると、自動的に(あるいは上記カッタ駆動キー90(図2参照)が操作されることにより)、印字済みラベル用テープ109が切断機構15によって切断され、印字ラベルLpが生成される。そして、この印字ラベルLpは、上記ラベル排出口11(図2参照)から排出される。
印字ラベル作成装置1の制御系を図4により説明する。
図4において、印字ラベル作成装置1の制御基板(図示せず)上には、制御回路110が配置されている。この制御回路110には、各機器を制御するCPU111と、このCPU111にデータバス112を介して接続された、入出力インターフェース113、CGROM114、ROM115,116、及びRAM117とが設けられている。
ROM116には、印字ラベル作成装置1の制御上必要な各種のプログラムが格納されている。CPU111は、このようなROM116に記憶されている各種プログラムに基づいて各種の演算を行う。
RAM117には、テキストメモリ117A、印字バッファ117B、パラメータ記憶エリア117E等が設けられている。テキストメモリ117Aには、操作端末118から入力された印字データ(詳細は後述)が格納される。印字バッファ117Bには、CPU111で印字データを演算することによる複数の文字や記号等の印字用ドットパターンがドットパターンデータとして格納され、サーマルヘッド23はこの印字バッファ117Bに記憶されているドットパターンデータに従ってドット印字を行う。パラメータ記憶エリア117Eには、各種演算データ等が記憶される。
入出力インターフェース113には、上記操作端末118と、上記カッタ駆動キー90と、上記電源キー14と、印字駆動回路120と、搬送用モータ駆動回路121と、カッターモータ駆動回路122と、上記カートリッジセンサ37とが接続されている。
操作端末118は、図示しないCPU(演算手段)及びRAM、ROM等のメモリを備え、操作端末118全体の制御を行う制御回路130を有する。上記CPUは、所定の演算を行い、その演算結果に応じて印字ラベルを作成するための作成指示信号を印字ラベル作成装置1に出力する。ROMには、本実施形態のラベル作成用編集処理方法を行うための後述する図8のフローを実行するラベル作成用編集プログラムを含む、各種制御プログラムが記憶されている。印字駆動回路120は、上記サーマルヘッド23の複数の発熱素子を駆動する。搬送用モータ駆動回路121は、上記搬送用モータ119を駆動することにより、上記テープ送りローラ駆動軸108を介し上記テープ送りローラ27を駆動する。カッターモータ駆動回路122は、カッターモータ43を駆動することにより、上記切断機構15の切断動作を行わせる。カートリッジセンサ37は、カートリッジホルダ6へ装着したカートリッジ7等に適宜に形成された上記被検出部24を、公知の手法(例えば機械的な接触式の手法、あるいは磁気・光学的手法を用いた非接触式の手法等)によって検出する。CPU11は、このカートリッジセンサ37の検出結果に基づき、当該カートリッジ7の種別情報を取得する(詳細は後述)。この種別情報には、各カートリッジ7に備えられる上記カバーフィルム103及び基材テープ101のテープ幅情報が少なくとも含まれる。
このような制御回路110を核とする制御系において、操作端末118を介して上記印字データが入力された場合、印字データがテキストメモリ117Aに順次格納される。これにより、サーマルヘッド23が印字駆動回路120を介して駆動され、各発熱素子が1ライン分の印字ドットに対応して選択的に発熱駆動されて印字バッファ117Bに記憶されたドットパターンデータの印字を行う。また、これと同期して搬送用モータ119が駆動回路121を介してテープの搬送制御を行う。
<本実施形態の特徴>
本実施形態の最大の特徴は、印字ラベルLpの複数の印字オブジェクト群(文字または図像からなる印字オブジェクトの列)のフォントサイズ比率が設定されると、その後テープ幅方向寸法の変更があっても、当該比率が維持されたまま各印字オブジェクト群のテープ幅方向寸法が自動的に設定されることである。以下、その詳細を順を追って説明する。
<印字オブジェクト群の編集例その1>
図5を用いて、本実施形態における印字ラベルLpの印字オブジェクト群の編集内容を説明する。図5(a)は、操作端末118の表示部118aに表示された表示画面での印字オブジェクト群の入力例を示す。
図5(a)において、操作者は、操作部118bによる適宜の入力操作により、表示部118aに表示された入力画面で1行目、2行目に所望のオブジェクト群を入力する。この例では1行目及び2行目のオブジェクト群は、いずれも英文字の文字列「ABCDEFG」となっている。
その後、操作者は、操作部118bによる適宜の設定操作により、1行目のオブジェクト群R1(以下、「第1オブジェクト群R1」と称す)のフォントサイズに大きいサイズL、2行目のオブジェクト群R2(以下、「第2オブジェクト群R2」と称す)のフォントサイズに小さいサイズSを設定する。すると、第1及び第2オブジェクト群R1,R2のフォントサイズ比L:S(この例ではL:S=2:1)が自動的に設定される。このとき、カバーフィルム103のテープ幅W(例えばW=24[mm])に対して、見栄え等を加味した余白寸法を考慮し、複数のオブジェクト群(この例では第1及び第2印字オブジェクト群R1,R2)の全体に対して設定可能なテープ幅方向寸法(例えば18[mm])が予め設定されている。そして、このテープ幅方向寸法(18[mm])が、上記のように自動設定された第1及び第2印字オブジェクト群R1,R2のフォントサイズ比L:S(=2:1)に応じて分配される。この分配による割り当てで、図5(b)に示すように、第1オブジェクト群R1のテープ幅方向寸法W1=12[mm]、第2オブジェクト群R2のテープ幅方向寸法W2=6[mm]に設定され、これら2つのオブジェクト群R1,R2がテープ幅方向に隣接して表示される。
ここで、上記のようにして第1及び第2印字オブジェクト群R1,R2それぞれのサイズが設定された後に、例えば印字ラベル作成装置1でテープ交換が行われた等、カバーフィルム103のテープ幅が変化する場合がある。例えば、カバーフィルム103のテープ幅方向寸法W(前述の例では24[mm])が、その半分のW′に変更された場合を考える。この場合、本実施形態では、まず、変更後のテープ幅W′(W/2=12[mm])に対応して、前述と同様、第1及び第2印字オブジェクト群R1,R2の全体に対して設定可能なテープ幅方向寸法が新たに例えば9[mm]と決定される。そして、そのテープ幅方向寸法(9[mm])が第1及び第2印字オブジェクト群R1,R2のフォントサイズ比L:S(2:1)に応じて分配される。これにより、図5(c)に示すように、第1及び第2オブジェクト群R1,R2のテープ幅方向寸法W1′,W2′がW1′=6[mm]、W2′=3[mm]に設定される。以上のようにして、上記Lサイズ及びSサイズの設定によるフォントサイズ比L:S(=2:1)を維持したまま、上記第1オブジェクト群R1の幅が6[mm]、第2オブジェクト群R2の幅が3[mm]に再設定され、これら2つのオブジェクト群R1,R2がテープ幅方向に隣接して表示される。
<印字ラベルの作成例>
上記のようにして操作端末118で編集したラベルイメージを用いて作成された印字ラベルLpを図6(a)及び図6(b)により説明する。
図6(a)は、テープ幅変更前の印字ラベルLpを示しており、図5(b)のラベルイメージに対応している。図6(a)の印字ラベルLpでは、前述したように、テープ幅W=24[mm]であり、第1オブジェクト群R1の幅W1=12[mm]、第2オブジェクト群R2の幅W2=6[mm]である。
一方、図6(b)は、テープ幅変更後の印字ラベルLpを示しており、図5(c)のラベルイメージに対応している。図6(b)の印字ラベルLpでは、前述したように、テープ幅W′は、図6(a)のテープ幅W=24[mm]の2分の1の、12[mm]である。また、第1オブジェクト群R1の幅W1′,は、テープ幅変更前のテープ幅W1=12[mm]の2分の1の、W1′=6[mm]である。第2オブジェクト群R2の幅W2′は、テープ幅変更前のテープ幅W2=6[mm]の2分の1の、W2′=3[mm]である。これらの結果、テープ幅変更後の印字ラベルLpは、第1オブジェクト群R1と第2オブジェクト群R2とのフォントサイズ比L:Sが、テープ幅変更前の印字ラベルLpと同じ値に維持されている。
<印字オブジェクト群の編集例その2>
上記は、2つの印字オブジェクト群R1,R2のフォントサイズが互いに異なる大きさである場合を例にとって説明した。しかしながら、本実施形態では、2つの印字オブジェクト群R1,R2のフォントサイズが互いに同じ大きさ(すなわちフォントサイズ比が1)の場合も適用可能である。図7(a)は、前述の図5(a)で操作者が設定入力した第1及び第2印字オブジェクト群R1,R2のフォントサイズが、両者とも中程度のサイズのMであった場合のラベルイメージを示す図である。
この場合、前述した、カバーフィルム103のテープ幅方向寸法W(24[mm])のうち第1及び第2印字オブジェクト群R1,R2の全体に対して設定可能なテープ幅方向寸法(例えば18[mm])が、第1及び第2印字オブジェクト群R1,R2のフォントサイズ比M/M、すなわち同率(1/1)で分配される。この結果、図7(a)に示すように、第1及び第2印字オブジェクト群R1、群R2に対し同一のテープ幅方向寸法W1,W2(例えばともに9[mm])が割り当てられ、これら2つのオブジェクト群R1,R2がテープ幅方向に隣接して表示される。
そして、前述と同様、例えばカバーフィルム103のテープ幅方向寸法Wが、その半分のW′(=12[mm])に変更されると、図7(b)に示すように、変更後のテープ幅W′(12[mm])に対し、前述と同様、第1及び第2印字オブジェクト群R1,R2の全体に対して設定可能なテープ幅方向寸法が新たに例えば9[mm]と決定される。そして、そのテープ幅方向寸法(9[mm])が第1及び第2印字オブジェクト群R1,R2のフォントサイズ比(=(1/1)に応じて分配される。この結果、第1及び第2印字オブジェクト群R1、群R2に対し同一のテープ幅方向寸法W1′,W2′(例えばともに4.5[mm])が設定される。以上のようにして、上記のともにMサイズとする設定によるフォントサイズ比M/M(=1/1)を維持したまま、上記第1及び第2オブジェクト群R1,R2の幅がともに4.5[mm]に再設定(同じフォント比で自動縮小)され、これら2つのオブジェクト群R1,R2がテープ幅方向に隣接して表示される。このように、本実施形態では、各印字オブジェクト群R1,R2のフォントサイズ比が1/1の場合にも、テープ幅の変化に追従することができる。
<制御手順>
上記操作端末118による印字オブジェクト群の編集時に制御回路130のCPUが実行する制御手順を図8のフローチャートにより説明する。図8において、操作者が、操作端末118の適宜の操作部118bの操作により制御回路130のROMに記憶されたラベル作成用編集プログラムを実行させることにより、このフローが開始される。
図8において、ステップS5で、制御回路130のCPUは、上記印字ラベル作成装置1の入出力インターフェース113を介し、カートリッジセンサ37での被検出部24の検出結果に基づく、カバーフィルム103のテープ幅情報(例えばテープ幅W=24[mm])を取得する。すなわち、操作者が、印字ラベル作成装置1の装置本体2のカートリッジホルダ6にカートリッジ7を装着すると、装置本体2のカートリッジセンサ37がカートリッジ7等の被検出部24を介しカートリッジ7の種別情報を検出する。前述したように、この種別情報はカバーフィルム103のテープ幅情報等を含むので、制御回路130のCPUは、この種別情報によりカバーフィルム103のテープ幅情報を取得することができる。なお、操作者が操作部118bを介して手動でカバーフィルム103のテープ幅情報を操作入力して設定した場合は、このステップS5で、制御回路130のCPUは、その操作入力により設定されたテープ幅情報を取得する。ステップS5が終了すると、ステップS10に移る。
ステップS10では、制御回路130のCPUは、操作者が、印字ラベルLpに印字形成する各行の印字オブジェクト群(前述の例では印字オブジェクト群R1,R2)のフォントサイズをそれぞれ設定したか否かを判定する。前述の例では、操作者が、1行目の第1印字オブジェクト群R1のフォントサイズをL(フォントサイズ比情報に相当)、2行目の第2印字オブジェクト群R2のフォントサイズをS(フォントサイズ比情報に相当)として設定入力する。これにより、フォントサイズ比L:S(=2:1)が決定される。各行の印字オブジェクト群のフォントサイズが入力されるまでは判定が満たされず(S10:NO)、ループ待機する。各行の印字オブジェクト群のフォントサイズ比が入力されると判定が満たされ(S10:YES)、ステップS15に移る。なお、ステップS10が、各請求項記載の第1サイズ比情報取得手順に相当する。
ステップS15では、制御回路130のCPUは、上記ステップS5で取得されたカバーフィルム103のテープ幅W(前述の例ではW=24[mm])に対応して複数の印字オブジェクト群R1,R2の全体に対して設定可能なテープ幅方向寸法(前述の例では18[mm])を、上記ステップS10で取得したフォントサイズ比L:Sに応じて分配する。これにより、各行の印字オブジェクト群R1,R2のテープ幅方向寸法W1,W2が設定される(この例ではW1=12[mm]、W2=6[mm])。なお、このときのステップS15が各請求項記載の第1サイズ設定手順に相当する。ステップS15が終了すると、ステップS20に移る。
ステップS20では、制御回路130のCPUは、表示部118aに表示指示信号を出力する。これにより、表示部118aは、上記ステップS15でテープ幅方向寸法W1,W2が設定された複数の印字オブジェクト群R1,R2を備えたラベルイメージLmを表示する(上記図5(b)参照)。このときのステップS20が、各請求項記載の指示信号出力手順に相当する。ステップS20が終了すると、ステップS25に移る。
ステップS25では、制御回路130のCPUは、上記ステップS5と同様、印字ラベル作成装置1より再度、カバーフィルム103のテープ幅情報を取得する。なお、このステップS25と上記ステップS5とが、各請求項記載の幅情報取得手段として機能する。その後、ステップS30に移る。
ステップS30では、制御回路130のCPUは、上記ステップS25で取得されたテープ幅情報が上記ステップS5で取得されたテープ幅情報に対し変化したか否かを判定する。このステップS30が、各請求項記載のテープ幅変更判定手順に相当する。ステップS15で各印字オブジェクトのテープ幅方向寸法が設定された後に、例えば上記印字ラベル作成装置1で印字するカバーフィルム103の交換(カートリッジ7の交換)が行われたり、操作部118bを介したカバーフィルム103のテープ幅の新たな操作入力等があると、カバーフィルム103の上記テープ幅情報が変更される。
テープ幅が変更された場合は判定が満たされ(S30:YES)、上記ステップS15に戻って同様の手順を繰り返す。すなわち、カバーフィルム103のテープ幅Wが前述のように例えば半分の大きさのW′に変更されると、ステップS15では、その変更されたテープ幅W′に対応した、複数の印字オブジェクト群R1,R2の全体に対して設定可能なテープ幅方向寸法(前述の例では9[mm])が、上記ステップS10で取得したフォントサイズ比L:Sに応じて分配される。これによって、各行の印字オブジェクト群R1,R2のテープ幅方向寸法W1′,W2′が再設定される。すなわち、前述の例ではW1′=6[mm]、W2′=3[mm]に再設定される(図5(c)参照)。なお、このときのステップS15が各請求項記載の第1サイズ再設定手順に相当する。そして、その後のステップS20では、上記のようにしてテープ幅方向寸法W1′,W2′が設定された複数の印字オブジェクト群R1,R2を備えたラベルイメージLmが表示される(上記図5(c)参照)。このときのステップS20も、上記同様、各請求項記載の指示信号出力手順に相当する。その後は、上記同様のステップS25が再び実行される。
一方、ステップS30において、テープ幅が変更されていない場合は判定が満たされず(S30:NO)、ステップS35に移る。
ステップS35では、制御回路130のCPUは、操作者からのラベル作成の指示があったか否かを判定する。操作者が、上記ステップS20で表示部118aに表示されたラベルイメージLmを確認後、操作部118bを介し、そのラベルイメージLmのラベル作成を指示する適宜の操作を行うと判定が満たされ(S35:YES)、ステップS40に移る。上記ラベル作成の指示がない場合は判定が満たされず(S35:NO)、上記ステップS20に戻って同様の手順を繰り返す。
ステップS40では、制御回路130のCPUは、上記ステップS20で表示されたラベルイメージLmに対応した印刷データを含む作成指示信号を印字ラベル作成装置1に出力する。その結果、印字ラベル作成装置1でカバーフィルム103に上記ラベルイメージLmに相当する印字を施した印字ラベルLpが作成される。以上により、このフローを終了する。
なお、上記ステップS20での表示を省略し、1回目のステップS15におけるテープ幅方向寸法の設定や2回目以降のステップS15におけるテープ幅方向寸法の再設定を行ったら、(対応するラベルイメージLmを表示することなく)ステップS40で、印字ラベル作成装置1に上記ラベルイメージLmに対応したラベル作成指示信号を出力し印字ラベルLpを作成するようにしてもよい。この場合はステップS40が、各請求項記載の指示信号出力手順に相当する。
<実施形態の作用効果>
以上説明したように、本実施形態においては、カートリッジセンサ37での検出結果に基づき取得されたテープ幅情報に対応する、複数の印字オブジェクト群R1,R2の全体に対して設定可能なテープ幅方向寸法が、各印字オブジェクト群R1,R2のフォントサイズの設定に基づき分配されて、各オブジェクト群R1,R2ごとに割り当てられる。これにより、各印字オブジェクトの実際のテープ幅方向寸法が、上記操作者の設定に対応した複数の印字オブジェクト群R1,R2のフォントサイズ比率となるように、設定される。
そして、上記のようにして各印字オブジェクト群R1,R2のテープ幅方向寸法が設定された後に、カバーフィルム103のテープ幅情報が変更された場合、ステップS30の判定が満たされ、ステップS15において、上記各印字オブジェクト群R1,R2のテープ幅方向寸法の再設定が行われる。
すなわち、上述のようにして変更されたテープ幅情報に対応し、前述と同様、複数の印字オブジェクト群R1,R2の全体に対して設定可能なテープ幅方向寸法が新たに決定される。このようにして新たに決定されたテープ幅方向寸法が、前述のフォントサイズ比情報に応じて分配されて、各オブジェクト群R1,R2ごとに割り当てられる。これにより、変更後の新たなテープ幅を備える印字ラベルLpにおける各印字オブジェクトR1,R2のテープ幅方向寸法が、上記複数の印字オブジェクト群R1,R2それぞれのフォントサイズ比率となるように変更されて再設定される。
以上のようにして、本実施形態においては、カバーフィルム103のテープ幅が種々変化した場合であっても、操作者が一度設定した各印字オブジェクト群R1,R2のフォントサイズ比率は維持したまま、当該変化したテープ幅に合わせて、各印字オブジェクト群R1,R2のテープ幅方向寸法W1,W2(W1′,W2′)が自動的に設定される。これにより、上記テープ幅が種々変化した場合であっても、操作者が意図する各印字オブジェクトR1,R2の配列態様が維持された、概ね同等の外観の印字ラベルLpを表示部118aで表示したり、印字ラベル作成装置1で作成可能となる。
特に、本実施形態では、操作者が設定した、複数の印字オブジェクト群R1,R2それぞれのフォントサイズ比率が互いに異なる値となる場合(各印字オブジェクト群R1,R2を異なるフォントサイズとしたい場合)であっても、当該比率は維持したまま、各印字オブジェクト群R1,R2のテープ幅方向寸法W1,W2(W1′,W2′)を自動的に設定することができる。具体的には、前述したように、所定幅のカバーフィルム103に対応して第1オブジェクト群R1の幅がW=12[mm]でかつ第2オブジェクト群R2の幅W2=6[mm]に設定され、これら2つのオブジェクト群R1,R2がテープ幅方向に隣接して配置されていた場合(=フォントサイズ比が2:1の場合)に、上記カバーフィルム103のテープ幅が上記所定幅の1/2の値に変更された場合には、上記フォントサイズ比を維持したまま、上記第1オブジェクト群R1の幅がW1′=6[mm]、第2オブジェクト群R2の幅がW2′=3[mm]幅に再設定される。そして、これら2つのオブジェクト群R1,R2がテープ幅方向に隣接して配置される。
これにより、上記のようなテープ幅の変化に追従する機能が全くなくテープ幅変更時には各印字オブジェクト群R1,R2の寸法を手動設定が必要な場合や、複数の印字オブジェクト群R1,R2のフォントサイズ比率が互いに同じ値の場合(各印字オブジェクト群R1,R2が同じフォントサイズの場合)にのみテープ幅の変化に追従し寸法を自動的に設定する場合に比べて、上述の操作者の意図に沿う印字ラベルLpを少ない操作労力で容易に作成することができる。この結果、テープ幅が種々変化した場合であっても、操作者が意図する各印字オブジェクト群R1,R2のテープ幅方向の配列態様が維持された、印字ラベルLpを確実に作成することができる。
次に、本発明の第2実施形態を、図9及び図10により説明する。本実施形態は、フォントサイズ比が互いに異なる複数の印字オブジェクト群を、カバーフィルム103のテープ長さ方向にも配置できるようにした点が特徴である。
<印字オブジェクト群の編集例>
図5(a)〜(c)にそれぞれ対応する図9(a)〜(c)を用いて、本実施形態における印字ラベルLpの印字オブジェクト群の編集内容を説明する。図9(a)は、操作端末118の表示部118aに表示された表示画面での印字オブジェクト群の入力例を示す。
図9(a)において、この例では、操作者の操作部118bによる適宜の入力操作により、表示部118aの入力画面の1行目への2つの印字オブジェクト群R3,印字オブジェクト群R4(以下、「第3印字オブジェクト群R3」、「第4印字オブジェクト群R4」と称す)と、入力画面の2行目への1つの印字オブジェクト群R5(以下、「第5印字オブジェクト群R5」と称す)とが入力される。この例では、第3印字オブジェクト群R3は数字「15」であり、第4印字オブジェクト群R4は文字列「ファイル棚」であり、2つの印字オブジェクト群R3,R4はラベル長さ方向にこの順で配置されている。また、第5印字オブジェクト群R5は文字列「管理者:堀田太郎」である。
その後、操作者は、操作部118bによる適宜の設定操作により、印字オブジェクト群R3,R4,R5ごとに範囲を指定してそれぞれのフォントサイズを設定する。例えば1行目の第3印字オブジェクト群R3のフォントサイズを大きいサイズL、1行目の第4印字オブジェクト群R4のフォントサイズを中程度のサイズM、2行目の第5印字オブジェクト群R5のフォントサイズを小さいサイズSに設定する。これにより、第3、第4、第5印字オブジェクト群R3,R4,R5のフォントサイズ比L:M:S(この例では3:2:1)が自動的に設定される。このとき、前述と同様、カバーフィルム103のテープ幅Wに対して、見栄え等を加味した余白寸法を考慮し、複数のオブジェクト群(この例では印字オブジェクト群R3,R4,R5)の全体に対して設定可能なテープ幅方向寸法が、例えば100ドット相当の幅(以下、単に[ドット]と称する)に予め設定されている。そして、そのテープ幅方向寸法(=100[ドット])が、上記のように自動設定された第3、第4、及び第5印字オブジェクト群R3,R4,R5のフォントサイズ比(L:M:S=3:2:1)に応じて分配される。より正確には、互いにテープ長さ方向に並ぶ第3印字オブジェクトR3及び第4オブジェクトR4では、第3印字オブジェクトR3のほうがテープ幅方向の寸法が大きく支配的となるので、上記テープ幅方向寸法(=100[ドット])は、上記第3及び第5印字オブジェクト群R3,R5のフォントサイズ比(L:S=3:1)に応じて分配される。この分配による割り当てで、図9(b)に示すように、1行目の第3印字オブジェクト群R3のテープ幅方向寸法W3が、例えばW3=60[ドット]に設定され、2行目の第5印字オブジェクト群R5のテープ幅方向寸法W5が、W5=20[ドット]に設定される。なお、この結果、1行目の残りの第4印字オブジェクト群R4のテープ幅方向寸法W4は、W4=40[ドット]に設定される。
このとき、第3、第4、及び第5印字オブジェクト群R3,R4,R5のテープ長さ方向寸法H3,H4,H5は、この例では、各印字オブジェクトにおいて、テープ幅方向寸法は全角1フォント分のテープ長さ方向寸法と同一である、という前提に沿って決定される。すなわち、「15」が半角2文字であることに対応してH3=W3=60ドット相当の長さ(上記同様、以下、単に[ドット]と称する)となり、「ファイル棚」が全角5文字であることに対応してH4=W4×5=200[ドット]、「管理者:堀田太郎」が全角7文字であることに対応してH5=W5×7=140[ドット]に設定される。そして、図9(b)に示すように、このようにして寸法設定された第3及び第4オブジェクト群R3,R4がテープ長さ方向に隣接して1行目に表示され、第5オブジェクト群R5は第3及び第4オブジェクト群R3,R4にテープ幅方向に隣接して2行目に表示される。
ここで、上記のように、各印字オブジェクト群R3,R4,R5のテープ幅方向寸法W3,W4,W5及びテープ長さ方向寸法H3,H4,H5が設定された後に、前述と同様、カバーフィルム103のテープ幅Wが例えばその半分のW′に変更された場合を考える。この場合、まず、変更後のテープ幅W′に対応して、第3、第4、第5の印字オブジェクト群R3,R4,R5の全体に対して設定可能なテープ幅方向寸法が新たに例えば40[ドット]と決定される。そして、そのテープ幅方向寸法が、前述と同様、上記フォントサイズ比(L:M:S=3:2:1)のうちの(L:3=3:1)に応じて分配されることで、図9(c)に示すように、1行目の第3印字オブジェクト群R3のテープ幅方向寸法W3′が例えばW3′=30[ドット]、第2行目の第5印字オブジェクト群R5のテープ幅方向寸法W5′が例えばW5′=10[ドット]に再設定される。また上記に対応して、1行目の第4印字オブジェクト群R4のテープ幅方向寸法W4′は、例えばW4′=20[ドット]に再設定される。
そして、前述と同様の前提により、第3及び第4印字オブジェクト群R3,R4の長さ方向寸法H3′,H4′は、H3′=W3′×1=30[ドット]、H4′=W4′×5=100[ドット]に再設定され、第5印字オブジェクト群R5の長さ方向寸法H5′は、同様にH5′=W5′×7=70[ドット]に再設定される。そして、第3及び第42つのオブジェクト群R3,R4がテープ長さ方向に隣接して1行目に表示され、第5オブジェクト群R5は第3及び第4オブジェクト群R3,R4に対しテープ幅方向に隣接して2行目に表示される。
以上のような手法を実現するために、本実施形態における印字オブジェクト群の編集時に、上記操作端末118の制御回路130のCPUが実行する制御手順を図10のフローチャートにより説明する。図8と同等の手順には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。図10のフローチャートは、上記第1実施形態の図8に示すフローチャートのステップS10及びステップS15に代えて、新たなステップS10a及びステップS15aを設けた点だけが異なる。
図10において、図8と同様のステップS5で、制御回路130のCPUは、印字ラベル作成装置1よりカバーフィルム103のテープ幅情報を取得する。その後、新たに設けたステップS10aに移る。
ステップS10aでは、制御回路130のCPUは、操作者が、印字ラベルLpに印字形成する各行の各印字オブジェクト群(前述の例では印字オブジェクト群R3,R4,R5)のフォントサイズをそれぞれ設定したか否かを判定する。前述の例では、操作者が、1行目の第3印字オブジェクト群R3のフォントサイズをL(フォントサイズ比情報に相当)、第4印字オブジェクト群R4のフォントサイズをM(フォントサイズ比情報に相当)、2行目の第5印字オブジェクト群R5のフォントサイズをS(フォントサイズ比情報に相当)として設定入力することで、上記フォントサイズ比L:M:S(=3:2:1)が決定される。各行の各印字オブジェクト群のフォントサイズが取得される。各行の各印字オブジェクト群のフォントサイズが入力されるまでは判定が満たされず(S10a:NO)、ループ待機する。各行の各印字オブジェクト群のフォントサイズ比が入力されると判定が満たされ(S10a:YES)、新たに設けたステップS15aに移る。なお、ステップS10aが、各請求項記載の第1サイズ比情報取得手順に相当する。
ステップS15aでは、制御回路130のCPUは、上記ステップS5で取得されたカバーフィルム103のテープ幅に対応して複数の印字オブジェクト群R3,R4,R5の全体に対して設定可能なテープ幅方向寸法(前述の例では80[ドット])を、上記ステップS10aで取得したフォントサイズ比(L:M:S。より正確には前述したようにL:S)に応じて分配する。これに応じて、前述のようにして、各行の各印字オブジェクト群R3,R4,R5のテープ幅方向寸法W3,W4,W5が設定される。この例では、前述したように、1行目の第3及び第4印字オブジェクト群R3,R4のテープ幅方向寸法W3,W4がそれぞれW3=60[ドット]、W4=40[ドット]に設定され、2行目の第5印字オブジェクト群R5のテープ幅方向寸法W5がW5=20[ドット]に設定される。これとともに、前述のようにして各印字オブジェクト群R3,R4,R5のテープ長さ方向寸法H3,H4,H5も自動的に設定される。この例では第3、第4、第5印字オブジェクト群R3,R4,R5の長さ方向寸法H3,H4,H5がH3=60[ドット]、H4=200[ドット]、H5=140[ドット]に設定される。なお、このときのステップS15aが各請求項記載の第1サイズ設定手順に相当する。ステップS15aが終了すると、ステップS20に移る。
その後、上記図8と同様のステップS20、ステップS25を経て、上記図8と同様のステップS30に移る。テープ幅が変更された場合にはステップS30の判定が満たされ(S30:YES)、上記ステップS15aに戻って同様の手順を繰り返す。すなわち、カバーフィルム103のテープ幅Wが例えば半分の大きさのW′に変更されると、ステップS15aでは、その変更されたテープ幅W′に対応した、複数の印字オブジェクトR3,R4,R5の全体に対し設定可能なテープ幅方向寸法(前述の例では40[ドット])が、上記ステップS10aで取得したフォントサイズ比(L:M:S。より正確にはL:S)に応じて分配される。これによって、各行の印字オブジェクト群R3,R4,R5のテープ幅方向寸法W3′,W4′,W5′が再設定される。すなわち、前述の例では、1行目の第3及び第4印字オブジェクト群R3,R4のテープ幅方向寸法W3′=30[ドット]、W4′=20[ドット]、2行目の第5印字オブジェクト群R5のテープ幅方向寸法W5′=10[ドット]に再設定される(図9(c)参照)。同様にテープ長さ方向寸法の再設定も行われ、1行目の第3及び第4印字オブジェクト群R3,R4のテープ幅方向寸法H3′=30[ドット]、H4′=100[ドット]、2行目の第5印字オブジェクト群R5のテープ幅方向寸法H5′=70[ドット]に再設定される(図9(c)参照)なお、このときのステップS15が各請求項記載の第1サイズ再設定手順に相当する。そして、その後のステップS20では、上記のようにしてテープ幅方向寸法W3′,W4′,W5及びテープ長さ方向寸法H3′,H4,H5が設定された複数の印字オブジェクト群R3,R4,R5を備えたラベルイメージLmが表示される(上記図9(c)参照)。このときのステップS20も、上記同様、各請求項記載の指示信号出力手順に相当する。その後は、上記同様のステップS25が再び実行される。
一方、上記ステップS30の判定が満たされない場合に移行するステップS35及びステップS40は上記図8と同様であり、説明を省略する。
以上説明したように、この第2実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の効果を得る。また、特に、本実施形態では、操作者が設定した、複数の印字オブジェクト群R3,R4,R5それぞれのフォントサイズ比率は維持したまま、各印字オブジェクト群R3,R4、R5のテープ幅方向寸法W3,W4、W5(W3′,W4′,W5′)及びテープ長さ方向寸法H3,H4、H5(H3′,H4′,H5′)を自動的に設定することができる。したがって、テープ幅が種々変化した場合であっても、操作者が意図する各印字オブジェクト群R3,R4,R5のテープ幅方向及びテープ長さ方向の配列態様が維持された、印字ラベルLpを確実に作成することができる。
具体的には、前述したように、所定幅Wのカバーフィルム103に対応して第3オブジェクト群R3の幅が60[ドット]でかつ第4オブジェクト群R4の幅が40[ドット]に設定され、これら2つのオブジェクト群R3,R4がカバーフィルム103の長さ方向に隣接して配置されていた場合(=フォントサイズ比が3:2の場合)に、上記カバーフィルム103のテープ幅が上記所定幅Wの1/2の値のW′に変更された場合には、上記第3オブジェクト群R3が30[ドット]、第4オブジェクト群R4が20[ドット]に再設定され、上記フォントサイズ比を維持したまま、これら2つのオブジェクト群R3,R4がカバーフィルム103の長さ方向に隣接して配置される。またこのとき、同様に、テープ幅方向寸法W5が20[ドット]に設定されていた第5オブジェクト群R5についても、上記カバーフィルム103のテープ幅の上記所定幅Wの1/2の値のW′への変更により、上記第5オブジェクト群R5の幅方向寸法W5′が10[ドット]に再設定される。この結果、前述のフォントサイズ比を維持したまま、当該第5オブジェクト群R5が、2つのオブジェクト群R3,R4がカバーフィルム103の幅方向に隣接して配置される。このようにして、テープ幅が種々変化した場合であっても、操作者が意図する各印字オブジェクトのテープ長さ方向及びテープ幅方向の配列態様が維持された印字ラベルLpを確実に作成することができる。
なお、本実施形態においても、前述と同様、上記ステップS20での表示を省略し、1回目のステップS15aにおける印字オブジェクト群のテープ幅方向及びテープ長さ方向寸法設定を行ったり、2回目以降のステップS15aにおける印字オブジェクト群のテープ幅方向及びテープ長さ方向寸法設定を行ったとき、(対応するラベルイメージLmを表示することなく)ステップS40で、印字ラベル作成装置1に上記ラベルイメージLmに対応したラベル作成指示信号を出力し印字ラベルLpを作成するようにしてもよい。この場合はステップS40が、各請求項記載の指示信号出力手順に相当する。
次に、本発明の第3実施形態を、図11及び図12により説明する。本実施形態は、各行における空白領域の大きさも設定できるようにした点が特徴である。
<印字オブジェクト群の編集例>
図5(a)〜(c)や図9(a)〜(c)にそれぞれ対応する図11(a)〜(c)を用いて、本実施形態における印字ラベルLpの印字オブジェクト群の編集内容を説明する。図11(a)は、操作端末118の表示部118aに表示された表示画面での印字オブジェクト群の入力例を示す。
図11(a)において、この例では、操作者の操作部118bによる適宜の入力操作により、表示部118aの入力画面の1行目、2行目にそれぞれ1つの印字オブジェクト群が入力されている。この例では、1行目の印字オブジェクト群R6(以下、「第6印字オブジェクト群R6」と称す)は文字列「名前」であり、2行目の印字オブジェクト群R7(以下、「第7印字オブジェクト群R7」と称す)は文字列「堀田太郎」である。
その後、操作者は、操作部118bによる適宜の設定操作により、1行目の第6印字オブジェクト群R6のフォントサイズをSに、2行目の第7印字オブジェクト群R7のフォントサイズをLに、それぞれ設定する。また同様に、操作者は、1行目のうち上記第6印字オブジェクト群R6以外に設ける空白領域(余白)のうちの左側の空白領域Q1のサイズを小、右側の空白領域Q2のサイズを大サイズに設定する。同様に、2行目のうち上記第7印字オブジェクト群R7以外に設ける左側及び右側の空白領域Q3,Q4のサイズをそれぞれ小サイズに設定する(なお、第7印字オブジェクト群R7の左右の空白領域Q3,Q4のサイズを、中サイズや大サイズにしてもよい)。このようにフォントサイズを設定することにより、第6及び第7印字オブジェクト群R6,R7のフォントサイズ比S:L(この例では1:3)が設定される。また、上記のように空白領域のサイズを設定することにより、第6印字オブジェクトR6の左右の空白領域Q1,Q2の空白サイズ比率q1(=小:大。この例では1:5)と、第7印字オブジェクトR7の左右の空白領域Q3,Q4の空白サイズ比率q2(=小:小。すなわち1:1)とが自動的に設定される。
このとき、前述と同様、カバーフィルム103のテープ幅Wに対して、見栄え等を加味した余白寸法を考慮し、複数のオブジェクト群(この例では印字オブジェクト群R6,R7)の全体に対して設定可能なテープ幅方向寸法が予め設定されている。そして、そのテープ幅方向寸法が、上記のように自動設定された第6及び第7印字オブジェクト群R6,R7のフォントサイズ比(S:L)に応じて分配される。この分配による割り当てで、図11(b)に示すように、第6及び第7印字オブジェクト群R6,R7のテープ幅方向寸法W6,W7が設定される。さらに、前述と同様、全角1フォント分のテープ長さ方向寸法がテープ幅方向寸法と同一であるという前提で、「名前」が全角2文字であることに対応して第6印字オブジェクト群R6の長さ方向寸法H6=W6×2の長さに設定され、「堀田太郎」が全角4文字であることに対応して第7印字オブジェクト群R7の長さ方向寸法H7=W7×4の長さに設定される。
一方、上述のようにして印字オブジェクト群R6,R7の長さ方向寸法H6,H7が設定されると、印字ラベルLpのラベル長Kに対応して、印字オブジェクト群R6,R7以外の部分に設定可能な空白領域Q1,Q2又は空白領域Q3,Q4全体のテープ長さ方向が各行ごとに決定される。なお、ラベル長Kは操作者による操作部118bでの適宜の操作により設定できるようにしてもよいし、印字オブジェクト群の文字列の文字数等に応じて自動的に設定されるようにしてもよい。そして、各行ごとに決定された空白領域Q1,Q2又は空白領域Q3,Q4のテープ長さ方向寸法を、入力された空白領域のサイズ比率q1,q2に応じてそれぞれ分配し、割り当てることで、図11(b)に示すように、第6印字オブジェクト群R6の左右の空白領域Q1,Q2のテープ長さ方向寸法K1,K2と、第7印字オブジェクト群R7の左右の空白領域Q3,Q4のテープ長さ方向寸法K3,K4とがそれぞれ設定される。このようにして寸法設定された第6オブジェクト群R6及びその左・右両側の空白領域Q1,Q2が互いにテープ長さ方向に隣接して1行目に表示される。また、第7オブジェクト群R7及びその左・右両側の空白領域Q3,Q4が、互いにテープ長さ方向に隣接しつつ、上記第6オブジェクト群R6及びその左・右両側の空白領域Q1,Q2に対しテープ幅方向に隣接して、2行目に表示される。
そして、上記同様、各印字オブジェクト群R6,R7のテープ幅方向寸法W6,W7及びテープ長さ方向寸法H6,H7と空白領域Q1〜Q4のテープ長さ方向寸法K1〜K4とが設定された後に、カバーフィルム103のテープ幅Wが例えば半分のW′に変更された場合を考える。この場合、まず、変更後のテープ幅W′に対応して、第6及び第7の印字オブジェクト群R6,R7の全体に対して設定可能なテープ幅方向寸法が新たに決定される。そして、その決定されたテープ幅方向寸法が、前述と同様、上記フォントサイズ比S:Lに応じて分配されることで、図11(c)に示すように、第6及び第7印字オブジェクト群R6,R7のテープ幅方向寸法がW6′,W7′に再設定される。また、これにより、前述と同様の前提により、第6及び第7印字オブジェクト群R6,R7のテープ長さ方向寸法がH6′,H7′に再設定される。
そして、上記のカバーフィルム103のテープ幅W′へのテープ幅変更に伴い、印字ラベルLp全体のテープ長さ方向寸法(ラベル長)K′への変更があった場合には、変更後のラベル長K′に対応して、テープ長さ方向寸法変更後の第6及び第7の印字オブジェクト群R6,R7以外の部分に設定可能な空白領域のテープ長さ方向寸法が新たに決定される。そして、その決定されたテープ長さ方向寸法を上記空白領域Q1〜Q4のサイズ比率q1,q2に応じて各行ごとに分配し、割り当てることで、図11(c)に示すように、1行目の第6印字オブジェクト群R6の左右の空白領域Q1,Q2のテープ長さ方向寸法がK1′,K2′に再設定され、2行目の第7印字オブジェクト群R7の左右の空白領域Q3,Q4のテープ長さ方向寸法がK3′,K4′に再設定される。
以上のような手法を実現するために、本実施形態における印字オブジェクト群の編集時に、上記操作端末118の制御回路130のCPUが実行する制御手順を図12のフローチャートにより説明する。図8及び図10と同等の手順には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。図12のフローチャートは、上記第1実施形態の図8に示すフローチャートのステップS10とステップS20との間に、ステップS12、ステップS13、ステップS15b、及びステップS17を新たに設けた点が異なる。
図12において、図8と同様、ステップS5を経た後、ステップS10において、各行の印字オブジェクト群のフォントサイズが入力されると判定が満たされ、新たに設けたステップS12に移行する。ステップS12では、制御回路130のCPUは、操作者が、操作端末118の操作部118bの操作により、各行の各印字オブジェクト群の各空白領域のサイズを入力したか否かを判定する。前述の例では、操作者が、1行目の第6印字オブジェクト群R6の左右の各空白領域Q1,Q2のサイズ(上記の例ではQ1:小サイズ、Q2:大サイズ)と、2行目の第7印字オブジェクト群R7の左右の各空白領域Q3,Q4のサイズ(上記の例ではQ3:小サイズ、Q4:小サイズ)を設定入力する(それぞれ空白サイズ比情報に相当する)。これにより、各行の空白領域Q1,Q2及びQ3,Q4のサイズ比(1行目:q1=小/大、2行目:q2=小/小)が決定される。各行の各空白領域Q1,Q2及びQ3,Q4のサイズが入力されるとステップS12の判定が満たされ(S12:YES)、新たに設けたステップS13に移る。各行の各空白領域Q1,Q2及びQ3,Q4のサイズが入力されなければステップS12の判定が満たされず(S12:NO)、上記ステップS10に戻って同様の手順を繰り返す。なお、ステップS12が、各請求項記載の第2サイズ比情報取得手順に相当する。
ステップS13では、制御回路130のCPUは、操作者により、作成する印字ラベルLpのラベル長さ情報が入力されたか否か判定する。操作者が、操作部118bを介し、所望の値の上記ラベル長Kを入力すると判定が満たされ(S13:YES)、制御回路130のCPUは、その入力したラベル長Kを取得するとともに、新たに設けたステップS15bに移る。操作者が、ラベル長Kを入力しなければ判定が満たされず(S13:NO)、上記ステップS10に戻って同様の手順を繰り返す。なお、前述したように、ラベル長Kは文字列の文字の長さによって自動的に設定されるようにしてもよい。その場合、当該自動的に設定されたラベル長KがこのステップS13で取得される。このステップS13が、各請求項記載のラベル長情報取得手順に相当する。
ステップS15bでは、制御回路130のCPUは、上記図10のフローのステップS15aと同様、上記ステップS5で取得されたカバーフィルム103のテープ幅Wに対応して複数の印字オブジェクト群R6,R7の全体に対して設定可能なテープ幅方向寸法を、上記ステップS10で取得したフォントサイズ比(前述の例ではS:L)に応じて分配する。これに応じて、前述のようにして、各行の各印字オブジェクト群R6,R7のテープ幅方向寸法W6,W7が設定される。これとともに、前述のようにして、各印字オブジェクト群R6,R7のテープ長さ方向寸法H6,H7も自動的に設定される。なお、このときのステップS15bが各請求項記載の第1サイズ設定手順に相当する。ステップS15bが終了すると、新たに設けたステップS17に移る。
ステップS17では、制御回路130のCPUは、各行の空白領域のテープ長さ方向寸法を設定する。すなわち、前述の例では、上記ステップS13で取得されたラベル長Kから、上記ステップS15bで設定された各印字オブジェクト群R6,R7のテープ長さ方向寸法H6,H7をそれぞれ差し引く。これにより、1行目の第6印字オブジェクト群R6の左右の空白領域Q1,Q2全体に対し設定可能なテープ長さ方向寸法と、2行目の第7印字オブジェクト群R7の左右の空白領域Q3,Q4全体に対し設定可能なテープ長さ方向寸法が決定される。そして、その決定された各行のテープ長さ方向寸法を、上記ステップS12で取得された各空白領域のサイズ比率q1,q2でそれぞれ分配する。これにより、1行目の左右の空白領域Q1,Q2それぞれのテープ長さ方向寸法K1,K2と、2行目の左右の空白領域Q3,Q4それぞれのテープ長さ方向寸法K3,K4とが設定される。なお、このときのステップS17が各請求項記載の第2サイズ設定手順に相当する。ステップS17が終了すると、ステップS20に移る。
その後、上記図8及び図10と同様のステップS20、ステップS25を経て、上記図8と同様のステップS30に移る。テープ幅が変更された場合にはステップS30の判定が満たされ(S30:YES)、上記ステップS15bに戻って同様の手順を繰り返す。すなわち、カバーフィルム103のテープ幅Wが例えば半分の大きさのW′に変更されると、ステップS15bでは、その変更されたテープ幅W′に対応した、複数の印字オブジェクトR6,R7の全体に対し設定可能なテープ幅方向寸法が、上記ステップS10で取得したフォントサイズ比に応じて分配される。これによって、各行の印字オブジェクト群R6,R7のテープ幅方向寸法W6′、W7′が再設定される。同様に、各印字オブジェクト群R6,R7のテープ長さ方向寸法H6′,H7′も自動的に再設定される。なお、このときのステップS15bが各請求項記載の第1サイズ再設定手順に相当する。
そして、その後のステップS17において、カバーフィルム103のテープ幅Wが変更されたことに伴い、ラベル長K′への変更があった場合、変更後のラベル長K′に対応して、テープ長さ方向寸法変更後の第6及び第7の印字オブジェクト群R6,R7以外の部分に設定可能な上記空白領域Q1,Q2全体及び空白領域Q3,Q4全体のテープ長さ方向寸法が各行ごとに新たに決定される。そして、その決定されたテープ長さ方向寸法を上記空白領域Q1,Q2及びQ3,Q4のサイズ比率q1,q2に応じて分配し、割り当てることで、1行目の第6印字オブジェクト群R6の左右の空白領域Q1,Q2のテープ長さ方向寸法がK1′,K2′に再設定され、2行目の第7印字オブジェクト群R7の左右の空白領域Q3,Q4のテープ長さ方向寸法がK3′,K4′に再設定される。なお、このときのステップS17が各請求項記載の第2サイズ再設定手順に相当する。そして、その後のステップS20では、上記のようにしてテープ幅方向寸法W6′,W7′及びテープ長さ方向寸法H6′,H7′が設定された複数の印字オブジェクト群R6,R7と、上記のようにしてテープ長さ方向寸法K1′,K2′及びK3′,K4′が設定された空白領域Q1,Q2及びQ3,Q4と、を備えたラベルイメージLmが表示される(上記図11(c)参照)。このときのステップS20も、上記同様、各請求項記載の指示信号出力手順に相当する。その後は、上記同様のステップS25が再び実行される。
一方、上記ステップS30の判定が満たされない場合に移行するステップS35及びステップS40は上記図8、図10と同様であり、説明を省略する。
以上説明したように、この第3実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の効果を得る。また、特に本実施形態では、操作者が設定した、複数の印字オブジェクト群R6,R7それぞれのフォントサイズ比率、及び、各行ごとの各オブジェクト群の両側の空白領域Q1,Q2及び空白領域Q3,Q4のテープ長さ方向の空白サイズ比率を維持したまま、各印字オブジェクト群R6,R7のテープ幅方向寸法W6,W7(W6′,W7′)及びテープ長さ方向寸法H6,H7(H6′,H7′)や、各空白領域Q1,Q2,Q3,Q4のテープ幅方向寸法K1,K2,K3,K4(K1′,K2′,K3′,K4′)を自動的に設定することができる。したがって、テープ幅が種々変化した場合であっても、操作者が意図する各空白領域のテープ長さ方向の配列態様が維持された印字ラベルLpを確実に作成することができる。
なお、本実施形態においても、前述と同様、上記ステップS20での表示を省略し、1回目のステップS15bにおける印字オブジェクト群のテープ幅方向及びテープ長さ方向寸法設定及びステップS17における空白領域のテープ幅方向寸法設定を行ったり、2回目以降のステップS15bにおける印字オブジェクト群のテープ幅方向及びテープ長さ方向寸法設定及びステップS17における空白領域のテープ幅方向寸法設定を行ったとき、(対応するラベルイメージLmを表示することなく)ステップS40で、印字ラベル作成装置1に上記ラベルイメージLmに対応したラベル作成指示信号を出力し印字ラベルLpを作成するようにしてもよい。この場合はステップS40が、各請求項記載の指示信号出力手順に相当する。
また、第1〜第3実施形態では、いずれも、各オブジェクト群に対し設定されたテープ幅方向寸法を用いて各オブジェクト群を含んだラベルイメージを編集した後、テープ幅方向寸法の変更を判断したが、テープ幅の変更を考慮しなくても良い状況下では、テープ幅方向寸法の変更を判断することなく、編集したラベルイメージを表示するための表示指示信号を出力し、若しくは、当該ラベルイメージに対応した印字ラベルを作成するためのラベル作成指示信号を出力するようにしてもよい。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、以上においては、印字ラベルLpを作成する印字ラベル作成装置1に操作端末118が接続されており、「印字ラベルLpの複数の印字オブジェクト群のフォントサイズ比率が設定されると、その後テープ幅方向寸法の変更があっても、当該比率が維持されたまま各印字オブジェクト群のテープ幅方向寸法が自動的に設定される」機能を、操作端末118側において実行した。しかしながら、これに限られず、上記印字ラベル作成装置1を、操作端末118と同等の機能を果たす構成を組み込んだ、いわゆるスタンドアローンタイプの印字ラベル作成装置とし、上記の「各印字オブジェクト群のテープ幅方向寸法を自動的に設定する」機能を当該印字ラベル作成装置1が実行するようにしてもよい。
この場合には、被印字テープ(上記カバーフィルム103)を用いて作成される印字ラベル(上記印字ラベルLp)の印字内容を編集操作可能な操作手段(適宜に設けたキーやボタンやスイッチ等)と、上記被印字テープのテープ幅情報を取得する幅情報取得手段(上記カットリッジセンサ37)と、所定の演算を行い、その演算結果に応じて上記印字ラベルを作成するための作成指示信号を出力する演算手段(上記CPU111)と、上記演算手段から出力される表示指示信号に基づき、所望の表示を行う表示手段(適宜に設けたディスプレイ等)と、が当該印字ラベル作成装置1に備えられる。そして、当該印字ラベル作成装置の上記ROM116に、上記図8、図10、図12のフローチャートと同等の制御手順をCPU111に実行させるラベル作成用編集プログラムが記憶されている。CPU111は、このプログラムにより、上記操作手段を介し入力された、互いに異なる値の比率設定となる複数の印字オブジェクト群それぞれのフォントサイズ比情報を取得する第1サイズ比情報取得手順(上記ステップS10相当)と、上記幅情報取得手段で取得されたテープ幅情報に対応して上記複数の印字オブジェクト群の全体に対して設定可能なテープ幅方向寸法を、上記第1サイズ比情報取得手順で取得した上記フォントサイズ比情報に応じて分配することで、各印字オブジェクト群に割り当てる上記テープ幅方向寸法を設定する、第1サイズ設定手順(上記ステップS15相当)と、上記第1サイズ設定手順での設定が完了した後、上記テープ幅情報取得手段で取得される上記テープ幅情報の内容が変更されたか否かを判定する、テープ幅変更判定手順(上記ステップS30相当)と、上記テープ幅変更判定手順で上記テープ幅情報の内容が変更されたと判定された場合に、当該変更されたテープ幅情報に対応して上記複数の印字オブジェクト群の全体に対して設定可能な上記テープ幅方向寸法を、上記第1サイズ比情報取得手順で取得された上記フォントサイズ比情報に応じて分配することで、上記第1サイズ設定手順で設定された上記テープ幅方向寸法を変更し再設定する、第1サイズ再設定手順(上記ステップS15相当)と、(i)上記テープ幅変更判定手順で上記テープ幅情報の内容が変更されたと判定された場合には、上記第1サイズ再設定手順で各オブジェクト群に対し再設定された上記テープ幅方向寸法を用いて各オブジェクト群を含んだラベルイメージを表示するための上記表示指示信号を出力するか、若しくは、当該ラベルイメージに対応した上記印字ラベルを作成するための上記ラベル作成指示信号を出力し;(ii)上記テープ幅変更判定手順で上記テープ幅情報の内容が変更されたと判定されなかった場合には、上記第1サイズ設定手順で各オブジェクト群に対し設定された上記テープ幅方向寸法を用いて各オブジェクト群を含んだラベルイメージを表示するための上記表示指示信号を出力するか、若しくは、当該ラベルイメージに対応した上記印字ラベルを作成するための上記ラベル作成指示信号を出力する;指示信号出力手順(上記ステップS20相当)と、を実行することで、上述した操作端末118が実行した各請求項記載の本発明のラベル作成用編集処理方法と同等のラベル作成用編集処理方法を実行する。この場合も、前述と同様の効果を得る。
なお、以上において、図4中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
また、図8、図10、図12に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。