JP2013133753A - 圧力調整弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】
圧力調整弁のピストンが常に安定したダンパ効果を得られ、ピストンの過剰な反応が抑えられることで過大リフトが防止され耐久性の向上が図られると共に安定した圧力調整を可能とする圧力調整弁を提供する。
【解決手段】
内部空間に対して制御流体が流入可能なバルブボディと、バルブボディ内に流入した制御流体を排出する排出孔と、バルブボディ内部を摺動可能なピストンと、ピストンをバルブボディの一端側へ付勢するスプリングとを備え、バルブボディ内に流入する制御流体を排出孔から排出することで制御流体が流れる流路内の圧力を所定の圧力に調整する圧力調整弁において、ピストンには、スプリングが位置する方向とは反対の方向に開口する有底の円柱空間が設けられ、バルブボディの一端側には、円柱空間に挿入されピストンと共にダンパ室を形成するロッド部材が備えられていることを特徴とする。
【選択図】図1
圧力調整弁のピストンが常に安定したダンパ効果を得られ、ピストンの過剰な反応が抑えられることで過大リフトが防止され耐久性の向上が図られると共に安定した圧力調整を可能とする圧力調整弁を提供する。
【解決手段】
内部空間に対して制御流体が流入可能なバルブボディと、バルブボディ内に流入した制御流体を排出する排出孔と、バルブボディ内部を摺動可能なピストンと、ピストンをバルブボディの一端側へ付勢するスプリングとを備え、バルブボディ内に流入する制御流体を排出孔から排出することで制御流体が流れる流路内の圧力を所定の圧力に調整する圧力調整弁において、ピストンには、スプリングが位置する方向とは反対の方向に開口する有底の円柱空間が設けられ、バルブボディの一端側には、円柱空間に挿入されピストンと共にダンパ室を形成するロッド部材が備えられていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、流路内の流体圧力を調整する圧力調整弁、およびそれを用いた燃料供給ポンプに関する。
従来、内燃機関の燃料噴射システムにおいては、燃料の圧力や流量を調整することを目的として、燃料供給ポンプ等に圧力調整弁が取り付けられている。例えば、燃料タンクから燃料供給ポンプに燃料を供給するフィードポンプの供給圧力を調整するための圧力調整弁が公知である。(特許文献1参照)
この従来の圧力調整弁は、一端側に流入口が開口し、側面にリリーフ孔と息抜き孔とが形成された筒状のバルブボディと、このバルブボディの内部に往復動可能に挿入されるピストンと、このピストンの背後(反流入口側)に配設されるスプリング等より構成されて、リリーフ孔に対するピストンの開弁位置に応じて、フィードポンプの供給圧力を所定の値に調整している。
また、圧力調整弁には、ピストンを流入口側へ押圧するスプリングが配置されるスプリング室を兼ねたダンパ室がピストンの背後に形成されている。そして、ピストンの移動によりダンパ室内の燃料が、絞り穴となっている息抜き孔から排出される時のダンパ効果によってピストンの過大リフトが防止されている。過大リフトを防止することで、過大リフトに起因するスプリング密着による破損やスプリングを支持しているプラグの抜け落ちも防止している。
更に、ダンパ効果により圧力調整弁の応答性が損なわれることがないように、ピストンがスプリングを圧縮する方向へ移動する際に、ピストンがリリーフ孔を全開するまでは、ピストンの移動量に対して息抜き孔の開口面積が減少する割合を示す開口面積特性の傾きが小さく設定され、ピストンがリリーフ孔を全開した後は、開口面積特性の傾きが大きく設定されている。これにより、ピストンがリリーフ孔を全開するまでは、ピストンの制動能力を低く抑え、圧力調整弁の応答性を確保し、ピストンがリリーフ孔を全開した後は、ピストンの制動能力を高くすることで、ピストンの過大リフトを防止している。
しかしながら、特許文献1においては、圧力調整弁の下流側がフィードポンプの入口に接続されている構成、詳述すれば、圧力調整弁のピストンの背後にダンパ室が形成され、ダンパ室が息抜き孔を通じてフィードポンプの入口に接続されている構成であるため、フィードポンプの入口で過大な吸入負圧が発生した場合には、ダンパ室においても負圧状態となるか、若しくは、ダンパ室が十分に燃料で満たされない状態に陥る可能性がある。
つまり、圧力調整弁の下流側において負圧が発生した場合、息抜き孔を介しダンパ室も負圧状態、若しくは、十分に燃料で満たされない状態となることから、ピストンの制動力を調整するために息抜き孔をどの様に構成したとしても適正なダンパ効果を得ることができず、圧力調整弁のピストンは、流入口から圧力を受けた時に過剰に反応し過大リフトを起こす虞があった。
そこで、本発明の発明者は鋭意検討した結果、圧力調整弁の下流側が負圧状態になる場合であっても、ダンパ室をピストン内部に設けることにより、このような問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。すなわち、本発明は、圧力調整弁のピストンが常に安定したダンパ効果を得られ、ピストンの過剰な反応が抑えられることにより過大リフトが防止されて耐久性の向上が図られると共に安定した圧力調整を可能とする圧力調整弁を提供することを目的とする。
本発明によれば、内部空間に対して制御流体が流入可能なバルブボディと、バルブボディの側壁に開口してバルブボディ内に流入した制御流体を排出する排出孔と、排出孔を開閉する位置でバルブボディ内部を摺動可能なピストンと、ピストンをバルブボディの一端側へ付勢するスプリングと、を備え、制御流体が流れる流路にバルブボディの一端側が接続され、バルブボディ内に流入する制御流体を排出孔から排出することで制御流体が流れる流路内の圧力を所定の圧力に調整する圧力調整弁において、ピストンには、スプリングが位置する方向とは反対の方向に開口する有底の円柱空間が設けられ、バルブボディの一端側には、円柱空間に挿入されピストンと共にダンパ室を形成するロッド部材が備えられている圧力調整弁が提供され、上述した問題を解決することができる。
また、本発明の圧力調整弁において、ロッド部材は、ピストンの円柱空間に挿入されるロッド部とバルブボディの一端側に固定されるロッド固定部を備え、ロッド固定部には制御流体が流通可能な流入孔が設けられていることが好ましい。
本発明の別の態様は、上述したいずれかの圧力調整弁を備えることを特徴とする燃料供給ポンプである。
本発明の圧力調整弁によれば、排出孔を開閉するピストンの内部に、スプリングが位置する方向とは反対の方向に開口する有底の円柱空間が設けられ、バルブボディの一端側にはロッド部材が備えられ、ピストンの内部の円柱空間にロッド部材が挿入されることでダンパ室が形成されている。つまり、ピストンの背後側にダンパ室を設ける構成では無く、制御流体が流入するピストンの前面側にダンパ室を設ける構成であることから、圧力調整弁の上流側流路から流入する制御流体をダンパ室に吸入排出することでダンパ効果を得ることが可能となり、例え圧力調整弁の下流側において負圧が発生し、息抜き孔を介しスプリングが配置されたピストンの背後の空間が負圧状態となったとしても、ピストンは下流側流路の状況に左右されることなく常に安定したダンパ効果を得られる。そのため、ピストンの過剰な反応が抑えられ過大リフトが防止されて耐久性の向上が図られると共に安定した圧力調整ができる。
また、本発明の圧力調整弁によれば、ロッド部材は、ピストンの円柱空間に挿入されるロッド部とバルブボディの一端側孔に固定されるロッド固定部を備え、ロッド固定部には制御流体が流通可能な流入孔が設けられていることにより、容易に制御流体をバルブボディ内へ流入させることができ、圧力調整弁の構成を簡素な構成とすることができる。
また、本発明の燃料供給ポンプによれば、燃料供給ポンプに備えられている圧力調整弁は、ピストンの背後側にダンパ室を設ける構成では無く、制御流体が流入するピストンの前面側にダンパ室を設ける構成であることから、圧力調整弁の上流側流路から流入する制御流体をダンパ室に吸入排出することでダンパ効果を得ることが可能とる。そのため、例え圧力調整弁の下流側において負圧が発生し、息抜き孔を介しスプリングが配置されたピストンの背後の空間が負圧状態となったとしても、ピストンは下流側流路の状況に左右されることなく常に安定したダンパ効果を得られる。したがって、燃料供給ポンプに供給される燃料の安定した圧力調整が可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の圧力調整弁および圧力調整弁を備えた燃料供給ポンプを含む燃料噴射システムについて具体的に説明する。ただし、かかる実施形態は本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
尚、それぞれの図中、同じ符号を付してあるものは同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている。
尚、それぞれの図中、同じ符号を付してあるものは同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている。
〔第1の実施形態〕
本発明の第1の実施形態にかかる圧力調整弁30について図1を参照して説明する。図1には、ピストン32の内部でダンパ室36が構成される圧力調整弁30の断面図が示されている。この圧力調整弁30は、バルブボディ31とピストン32とロッド部材33とプラグ34とスプリング35とを備えている。
本発明の第1の実施形態にかかる圧力調整弁30について図1を参照して説明する。図1には、ピストン32の内部でダンパ室36が構成される圧力調整弁30の断面図が示されている。この圧力調整弁30は、バルブボディ31とピストン32とロッド部材33とプラグ34とスプリング35とを備えている。
バルブボディ31は、略円筒形状の外観を有し、バルブボディ31の内部には軸方向の一端から他端まで貫通する貫通孔31cを備えている。また、バルブボディ31の側壁には、貫通孔31cと連通し、バルブボディ31内に流入した制御流体を排出するための排出孔31aと息抜き孔31bを設けている。実施時には排出孔31aと息抜き孔31bが圧力調整弁30の下流側の流路(図示せず)と連通する構成となる。
バルブボディ31の貫通孔31cの両端は、一端側をロッド部材33の圧入固定により閉塞し、他端側をプラグ34の圧入固定により閉塞している。これにより、当該実施例における内部空間30aを構成している。そして、ロッド部材33は、円柱状のロッド部33aと貫通孔31cに圧入されるロッド固定部33bとバルブボディ31の一端の径と同径のフランジ部33cを備えている。プラグ34は、スプリング35をガイドするガイド部34aと貫通孔31cに圧入されるプラグ圧入部34bを備えている。
尚、バルブボディ31の貫通孔31cの一端を閉塞するロッド部材33は、大径部33bのロット部33aがある面から垂直にその裏側の面まで貫通する流入孔33dを設けており、制御流体はこの流入孔33dから内部空間30aへ流入する。
圧力制御弁30の貫通孔31c内には、排出孔31aを開閉する位置で摺動可能な円柱状のピストン32が挿入され、当該ピストン32はスプリング35によりバルブボディ31の一端側に付勢されてロッド部材に当接されている。
また、ピストン32には、スプリングが位置する方向とは反対の方向、すなわち、ロッド部材33側に開口する有底の円柱空間32aが設けられており、ロッド部材33のロッド部33aが円柱空間32aに挿入されることで円柱空間32aの一部がダンパ室36として形成されている。ここで得られるダンパ効果の度合いは、ロッド部33aの外周面とピストン32の円柱空間32aを形成する内周面との間隙の大きさのみで容易に調整可能とされている。
また、ピストン32には、スプリングが位置する方向とは反対の方向、すなわち、ロッド部材33側に開口する有底の円柱空間32aが設けられており、ロッド部材33のロッド部33aが円柱空間32aに挿入されることで円柱空間32aの一部がダンパ室36として形成されている。ここで得られるダンパ効果の度合いは、ロッド部33aの外周面とピストン32の円柱空間32aを形成する内周面との間隙の大きさのみで容易に調整可能とされている。
スプリング35は、プラグ34のガイド部34aに案内されるようにガイド部34aの周囲に外装され、プラグ圧入部34bのピストン32と対向する面でシートされている。バルブボディ31の貫通孔31c内においてピストン32とプラグ34により閉塞された空間であるスプリング室35aは、息抜き孔31bにより圧力調整弁の下流側の流路(図示せず)と連通しているため、ピストン32の摺動時に息抜き孔31bを介しスプリング室35aと下流側の流路との間で流体の出入りが可能とされている。
次に、圧力調整弁30の作用及び効果について説明する。
圧力調整弁30のバルブボディ31の一端側が制御流体の流れる上流側流路(図示せず)に接続されている状態で上流側流路内の圧力が上昇するとロッド部材33の流入孔33dより流入する制御流体は、スプリング35の付勢力にピストン32の背圧を足した合力と釣り合う位置までピストン32を移動させる。このときピストン32が排出孔31aを開口し制御流体を排出孔31aから排出することで制御流体が流れる上流側流路内の圧力を所定の圧力に調整する。
圧力調整弁30のバルブボディ31の一端側が制御流体の流れる上流側流路(図示せず)に接続されている状態で上流側流路内の圧力が上昇するとロッド部材33の流入孔33dより流入する制御流体は、スプリング35の付勢力にピストン32の背圧を足した合力と釣り合う位置までピストン32を移動させる。このときピストン32が排出孔31aを開口し制御流体を排出孔31aから排出することで制御流体が流れる上流側流路内の圧力を所定の圧力に調整する。
上流側流路内の圧力が上昇し、制御流体がピストン32を移動させるとき、ピストン32内部の円柱空間32aとロッド部材33のロッド部33aにより構成されるダンパ室36は、ピストン32の移動を可能とするため、ロッド部33aの外周面とピストン32の円柱空間32aを形成する内周面との間隙から制御流体を吸入しなければならず、この時に発生する吸入抵抗がダンパ効果としてピストン32の過剰な反応を抑え過大リフトを防止することができる。
上流側流路内の圧力が低下し、スプリング35の付勢力により押圧されてピストン32が復帰する場合においてもダンパ室36に吸入した制御流体をロッド部33aの外周面とピストン32の円柱空間32aを形成する内周面との間隙から排出しなければならず、この時に発生する排出抵抗によりダンパ効果が得られ、ピストン32のロッド部材33への着座速度を緩め両者の当接面の摩耗を抑制することができる。
ピストン32の内部に設けられたダンパ室36は、制御流体が流入孔33dから流入し排出孔31aから排出される流れの中に設けられていない構成、換言すると、制御流体がダンパ室36を通過していく構成ではないことから、制御流体の流れの影響を受けにくい構成となっているため安定してダンパ効果を得ることができる。
上記説明のダンパ室36の構成であれば、圧力調整弁30の下流側流路が負圧状態となり、下流側流路と連通する息抜き孔31bを介し圧力調整弁30のスプリング室35aが負圧状態、若しくは、十分に燃料で満たされない状態に陥ったとしても、上流側流路の制御流体を吸入排出することでダンパ効果を得ることができるため、ピストン32は下流側流路の状況に左右されることなく常に安定したダンパ効果を得ることができる。
したがって、第1の実施形態の圧力調整弁30においては、圧力調整弁30の下流側流路で負圧が発生し、スプリング室35aが負圧状態となったとしても、ピストン32内部にあるダンパ室36によりピストン32は常に安定したダンパ効果が得られることから、ピストン32の過剰な反応が抑えられる。これにより、圧力調整弁30は、ピストン32の過大リフトが防止され耐久性の向上が図られると共に安定した圧力調整ができるものである。
以上、圧力調整弁30について説明したが圧力調整弁30の構成は前述した構成に限られるものではなく、例えば、バルブボディ31の貫通孔31cは、ピストン32が摺動する部分とスプリング室35aとなる部分が異なる径で同軸に連通する構成であっても良いし、プラグ34は、ガイド部34aのない球状の閉塞部材とすることもできる。
また、ピストン32の円柱空間32aは、所定の深さ位置から開口側へ向かって拡径するテーパを持つ構成、若しくは、所定の深さ位置から開口側で拡径した円柱の段部を持つ構成としても良い。このような構成であれば、ピストン32のリフト初期と着座間際の必要な位置においてのみダンパ効果を得る事ができるので、ピストン32の応答性に大きな影響を及ぼすことなく、ピストン32が排出孔31aを開弁する瞬間の圧力調整弁30の上流側流路における圧力変動を緩やかにし、またピストン32の着座時の瞬間のスピードを抑えピストン32とロッド部材33の当接部の摩耗や音鳴りを防ぐことができる。
また、ロッド部材33では、大径部33bに流入孔33cとして円筒の貫通孔を設けているが、これに変えて、大径部33の外周にスリット状の切欠きを入れる構成としても良い。スリット状以外にも、大径部33の形状が3つの頂点を円弧とする三角形状となるように大径部33の外周を均等に3箇所切欠いた形状としたり、大径部33の形状が4つの端部を円弧とする十字形状となるように大径部33の外周を均等に4箇所切欠いた形状としてバルブボディ31に固定することで切欠いた部分が大きな流入孔33dとなる構成とすることができる。このような構成であれば流入孔33dとして十分に大きな開口を有することが出来るため、制御流体の流通を容易とすることができる。
〔第1の実施形態の変形例〕
第1の実施形態の圧力調整弁30の制御流体の流入口としてロッド部材33に流入孔33dを設ける構成としているが、バルブボディ31の側壁に設けることも可能である。図2に変形例としての圧力制御弁40の断面図を示す。圧力調整弁40の制御流体の流入口にかかわる構成以外は圧力調整弁30と同一であるため説明は省略する。
第1の実施形態の圧力調整弁30の制御流体の流入口としてロッド部材33に流入孔33dを設ける構成としているが、バルブボディ31の側壁に設けることも可能である。図2に変形例としての圧力制御弁40の断面図を示す。圧力調整弁40の制御流体の流入口にかかわる構成以外は圧力調整弁30と同一であるため説明は省略する。
圧力調整弁40は、ロッド部材43に制御流体の流入口としての貫通孔はなく、バルブボディ41の一端側の側壁に貫通孔41cと連通する流入孔48が、バルブボディ41の一端側の側壁に設けられた排出孔41aよりも端部側の位置で設けられている。この流入孔48と排出孔41aの間のバルブボディ41の側壁には、Oリングなどのシールリングにより流入孔48と排出孔41aを圧力制御弁40の上流側流路と下流側流路に位置づけることを可能とするシール手段49が設けられている。このような構成であれば流入孔48をバルブボディ41の側壁の広い範囲で設けられるので圧力調整弁30の流入孔33dよりもさらに総流入開口面積を大きくとることができる。圧力制御弁40の排出孔41aも同様に総排出開口面積を大きくとる構成とすることで圧力制御弁40は、大流量の流路の圧力を調整することが可能となる。
〔第2の実施形態〕
第2の実施形態は、第1の実施形態の圧力調整弁30を備えた燃料供給ポンプ100を含む内燃機関の燃料噴射システムである。図3は、本実施形態の燃料供給ポンプ100の部分断面図と燃料噴射システムの概略構成図を示し、燃料噴射システムは、低圧フィードポンプ105と流量制御弁106とを装着し内部に高圧ポンプ部110を備える燃料供給ポンプ100のほか、燃料噴射弁102とコモンレール103と燃料タンク104と燃料フィルタ107とで構成されている。本発明の第2の実施形態について図1も参照しつつ説明する。
第2の実施形態は、第1の実施形態の圧力調整弁30を備えた燃料供給ポンプ100を含む内燃機関の燃料噴射システムである。図3は、本実施形態の燃料供給ポンプ100の部分断面図と燃料噴射システムの概略構成図を示し、燃料噴射システムは、低圧フィードポンプ105と流量制御弁106とを装着し内部に高圧ポンプ部110を備える燃料供給ポンプ100のほか、燃料噴射弁102とコモンレール103と燃料タンク104と燃料フィルタ107とで構成されている。本発明の第2の実施形態について図1も参照しつつ説明する。
図3に示された第2の実施形態の燃料供給ポンプ100は、加圧室114内の燃料を加圧するプランジャ113が摺動可能に挿入されるシリンダヘッド112が並列配置されたポンプであって、インジェクタ102が接続されたコモンレール103に燃料を加圧して圧送する高圧ポンプ部110と、燃料タンク104の燃料を汲み上げ高圧ポンプ部110に送る低圧フィードポンプ105と、高圧ポンプ部110に送られる燃料の流量を調整するための流量制御弁106とを主な構成要素として備え、それぞれの構成要素は外部の燃料配管やポンプ内部の燃料流路で接続されている。
燃料供給ポンプ100によってコモンレール103に圧送された高圧燃料は、コモンレール103を介しコモンレール103に接続された複数のインジェクタ102に供給される。そして図示されない制御装置によりインジェクタ102が通電制御されて内燃機関への燃料の緻密な噴射制御が可能とされている。
低圧フィードポンプ105は、カムシャフト115の端部に連結された駆動ギヤ(図示せず)と、当該駆動ギヤと連結された従動ギヤ(図示せず)とを含むギヤポンプ構造を有しており、ギヤポンプ(図示せず)は、カムシャフト115と共に駆動して燃料タンク104内の燃料を吸い上げて流量制御弁106を介して高圧ポンプ部110に低圧の燃料を送給している。
また、低圧フィードポンプ105から送給された低圧の燃料は、燃料送給路108上にある燃料フィルタ107を介し供給されるため、燃料タンク104内に異物が混入した場合であっても、それら異物が燃料と共に燃料供給ポンプ100内に流れ込まないように燃料フィルタ107によって捕集されている。
流量制御弁106は、例えば、電磁比例制御弁を用いて構成され、低圧フィードポンプ105と高圧ポンプ部110との間の低圧の燃料通路に備えられている。そして、流量制御弁106は、内燃機関の運転状態や要求されるコモンレール圧力に応じて制御装置(図示せず)により通電量を制御されて、高圧ポンプ部110の加圧室114に送り込む燃料の流量を調整している。
燃料供給ポンプ100には、ポンプハウジング111の内部の燃料流路(図示せず)に流量制御弁106と並列配置となるように圧力調整弁30が備えられている。そして、圧力調整弁30は、流量制御弁106に送られる燃料の圧力が規定値を超えた場合、あるいは、流量制御弁106に送られる燃料圧力と圧力調整弁30よりも下流側の燃料還流路109(ポンプハウジング111内部流路含む)内の燃料圧力の差が所定範囲を超えた場合に燃料を燃料還流路109によって低圧フィードポンプ105の入り口側の流路に還流させ、低圧フィードポンプ105から流量制御弁106までの低圧の燃料流路の圧力を調整している。
上記構成において、低圧フィードポンプ105が高速で駆動される場合などでは、燃料タンク104より燃料を吸い上げる吸入負圧が特に強くなり、燃料還流路109は負圧状態となる可能性があるが、圧力調整弁30の下流側流路である燃料還流路109で負圧が発生して、圧力調整弁30のスプリング室35aが負圧状態になったとしても、ピストン32の内部にダンパ室36を有する圧力調整弁30では、圧力調整弁30の上流側流路から流入する低圧燃料をダンパ室36に吸入排出することでダンパ効果を得ているため、ピストン32は下流側流路の状況に左右されることなく常に安定したダンパ効果を得ることができることからピストン32の過剰な反応が抑えられるので上流側流路内は安定した圧力に調整されることになる。
従って、第2の実施形態の燃料噴射ポンプ100においては、圧力調整弁30を備えることによって低圧フィードポンプにより送給される燃料の圧力が安定したものとなり、その結果、流量制御弁106による燃料流量の調整精度も向上するため、安定して必要な流量の高圧燃料をコモンレール103へ供給することができるものである。
尚、燃料噴射ポンプ100の全体的な構成について図3を例示し説明したが、燃料供給ポンプ100はこれに限定されるものではなく、例えば、複数の加圧室をカム軸の径方向に配列する構成の燃料供給ポンプ100としてもよく、更に、プランジャの往復動がカムリングの公転で得られる構成の燃料供給ポンプ100であってもよい。
また、本発明の第2の実施形態においては圧力調整弁30を燃料噴射ポンプ100のポンプハウジング111の燃料入口側近傍において流量制御弁106と並列配置する構成としているが、圧力調整弁30は、低圧フィードポンプ105の燃料吐出側近傍に配置し、燃料の吐出圧力を調整する構成であってもよいし、ポンプハウジング111の燃料入口側近傍および低圧フィードポンプ105の燃料吐出側近傍の両方に配置する構成であってもよい。
30:圧力制御弁、31:バルブボディ、32:ピストン、33:ロッド部材、34:プラグ、35:スプリング、36:ダンパ室、37:Oリング、40:圧力制御弁(変形例)41:バルブボディ、43:ロッド部材、48:流入孔、49:シール手段、100:燃料供給ポンプ、102:インジェクタ、103:コモンレール、104:燃料タンク、105:低圧フィードポンプ、106:流量制御弁、107:燃料フィルタ、108:燃料送給路、109:燃料還流路、110:高圧ポンプ部、111:ポンプハウジング、112:シリンダヘッド、113:プランジャ、114:加圧室、115:カムシャフト
Claims (3)
- 内部空間に対して制御流体が流入可能なバルブボディと、
前記バルブボディの側壁に開口して前記バルブボディ内に流入した制御流体を排出する排出孔と、
前記排出孔を開閉する位置で前記バルブボディ内部を摺動可能なピストンと、
前記ピストンを前記バルブボディの一端側へ付勢するスプリングと、を備え、
制御流体が流れる流路に前記バルブボディの一端側が接続され、前記バルブボディ内に流入する制御流体を前記排出孔から排出することで制御流体が流れる流路内の圧力を所定の圧力に調整する圧力調整弁において、
前記ピストンには、前記スプリングが位置する方向とは反対の方向に開口する有底の円柱空間が設けられ、前記バルブボディの一端側には、前記円柱空間に挿入され前記ピストンと共にダンパ室を形成するロッド部材が備えられていることを特徴とする圧力調整弁。
- 前記ロッド部材は、前記ピストンの前記円柱空間に挿入されるロッド部と前記バルブボディの一端側に固定されるロッド固定部を備え、ロッド固定部には制御流体が流通可能な流入孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載された圧力調整弁。
- 請求項1又は2に記載の圧力調整弁を備えることを特徴とする燃料供給ポンプ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2011284843A JP2013133753A (ja) | 2011-12-27 | 2011-12-27 | 圧力調整弁 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7412065B2 (ja) | 2019-03-05 | 2024-01-12 | ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング | 高圧ポンプ |
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- 2011-12-27 JP JP2011284843A patent/JP2013133753A/ja active Pending
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