JP2013133363A - 重合体組成物の製造方法及び重合体組成物用添加剤の製造方法 - Google Patents

重合体組成物の製造方法及び重合体組成物用添加剤の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】補強性に優れ、軽量であり、なおかつ環境負荷の少ない成形品を簡便に得ることのできる重合体組成物の簡便な製造方法を提供する。また、このような重合体組成物の製造に使用される重合体組成物用添加剤の製造方法を提供する。
【解決手段】平均繊維径が2〜1000nmであり、平均繊維長が0.1〜1000μmであるセルロース繊維の水分散体、軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、界面活性剤を含有する含水混合物を加熱して該含水混合物中の水を除去することにより乾燥混合物を得た後に、得られた前記乾燥混合物をベースポリマーに添加する重合体組成物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、セルロース繊維を含有する重合体組成物の製造方法に関する。また、そのような重合体組成物の製造に使用される重合体組成物用添加剤の製造方法に関する。
従来から、ゴム成形品や樹脂成形品等の重合体組成物からなる成形品の補強性を高める手段として、カーボンブラックやシリカなどを重合体組成物に添加する方法が広く用いられている。近年では、重合体組成物からなる成形品には、機械的特性に加えて、軽量化や環境負荷の低減なども求められている。このような要求に対して、セルロース繊維を含有する重合体組成物を用いることにより、成形品を軽量化したり、環境負荷を低減したりする方法が提案されている。なかでも、通常のセルロース繊維よりも繊維径が細いセルロース繊維は、補強性を向上させる効果に優れていることが知られている。繊維径が細い繊維は、「セルロースナノファイバー」などと呼ばれ、セルロース繊維をフィブリル化することにより製造される。
しかしながら、繊維径が細いセルロース繊維は、通常の繊維径のセルロース繊維よりもはるかに凝集し易いため、重合体組成物中で均一に分散させることが難しかった。セルロース繊維が均一に分散していない場合には、補強性を向上させる効果が得られない。
特許文献1には、平均径0.5μm未満の短繊維の水分散液とゴムラテックスとを撹拌混合し、その混合液から水を除去するマスターバッチの製造方法が記載されている。このとき使用される短繊維として、フィブリル化したセルロース繊維やアラミド短繊維等が記載されている。特許文献1には、上述の方法によれば、ゴム中に短繊維が均一に分散したマスターバッチが得られ、そのようなマスターバッチを利用することにより、ゴム補強性と耐疲労性のバランスが取れたゴム組成物が得られると記載されている。しかしながら、この方法では、ゴムラテックスと短繊維の水分散液を混合した後に大量の水を除去する必要があった。水の除去には、長時間を費やしたり、特別な設備を用いたりする必要があったため、問題となっていた。また、除去した水の処理費用も増大していた。さらに、この方法では、使用できる重合体がゴムラテックスに限られていた。
特許文献2には、界面活性剤を0.5〜15wt%、軟化剤を0.5〜20wt%含んだ分散液にパルプを投入して撹拌し、その後脱水してから乾燥させたものをゴム中に配合するセルロース繊維からなるパルプの分散方法が記載されている。特許文献2には、界面活性剤に加えてオイルなどからなる軟化剤を添加することで、パルプの分散性に優れたゴム組成物を得ることができると記載されている。しかしながら、特許文献2には、繊維径が細いセルロース繊維を分散させる方法については一切記載されていない。
特許文献3には、プロセスオイル及び/又は可塑剤と短繊維とを本混練で用いる密閉式混練機よりも容量の小さい密閉式ミキサーに投入して混練することによりプロセスオイル及び/又は可塑剤で表面被覆された短繊維を得た後に、当該短繊維とベースゴムとを含む混練材料を密閉式混練機により本混練する短繊維含有ゴムの製造方法が記載されている。特許文献3には、小型の密閉式ミキサーを用いることにより、プロセスオイル及び/又は可塑剤が少量(例えば、短繊維100重量部に対して50重量部以下)であっても、短繊維表面をプロセスオイル及び/又は可塑剤で均一に被覆することが可能となると記載されている。そして、ベースゴムとプロセスオイル及び/又は可塑剤で表面被覆された短繊維とを含む混練材料を密閉式混練機により混練するので、ベースゴム中で短繊維を均一に分散させることができると記載されている。しかしながら、特許文献3には、繊維径が細く、水中に分散したセルロース繊維を用いることについては一切記載されていない。
2006−206864号公報 2008−274064号公報 2009−73878号公報
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、補強性に優れ、軽量であり、なおかつ環境負荷の少ない成形品を簡便に得ることのできる重合体組成物の簡便な製造方法を提供することを目的とするものである。また、このような重合体組成物の製造に使用される重合体組成物用添加剤の製造方法を提供することを目的とするものである。
上記課題は、平均繊維径が2〜1000nmであり、平均繊維長が0.1〜1000μmであるセルロース繊維の水分散体、軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、界面活性剤を含有する含水混合物を加熱して該含水混合物中の水を除去することにより乾燥混合物を得た後に、得られた前記乾燥混合物をベースポリマーに添加する重合体組成物の製造方法を提供することによって解決される。
このとき、前記乾燥混合物中における、軟化剤及び可塑剤の合計とセルロース繊維の重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)が5/95〜99/1であり、かつ、前記重合体組成物中における、セルロース繊維の含有量が0.01〜20重量%であることが好適である。前記乾燥混合物の含水率が40重量%以下であることも好適である。また、前記含水混合物を加熱して該含水混合物中の水を除去した後に、余剰の軟化剤及び/又は可塑剤をさらに除去することにより前記乾燥混合物を得ることも好適である。
上記課題は、平均繊維径が2〜1000nmであり、平均繊維長が0.1〜1000μmであるセルロース繊維の水分散体、軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、界面活性剤を含有する含水混合物を加熱して該含水混合物中の水を除去する重合体組成物用添加剤の製造方法を提供することによっても解決される。このとき、軟化剤及び可塑剤の合計とセルロース繊維の重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)が5/95〜99/1であることが好適である。
本発明の重合体組成物の製造方法によれば、通常のセルロース繊維よりも繊維径が細いセルロース繊維が均一に分散した重合体組成物を簡便に得ることができる。このような重合体組成物を用いて製造される成形品は、優れた補強性を有し、なおかつ軽量である。しかも、セルロース繊維は植物由来の材料であるため、環境負荷が小さい。また、本発明の重合体組成物用添加剤の製造方法によれば、このような重合体組成物の製造に使用できる重合体組成物用添加剤を簡便に得ることができる。
本発明は、平均繊維径が2〜1000nmであり、平均繊維長が0.1〜1000μmであるセルロース繊維の水分散体、軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、界面活性剤を含有する含水混合物を加熱して該含水混合物中の水を除去することにより乾燥混合物を得た後に、得られた前記乾燥混合物をベースポリマーに添加する重合体組成物の製造方法である。
本発明の製造方法では、重合体組成物中にセルロース繊維を含有させる方法として、重合体組成物の成形に通常用いられる軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、セルロース繊維を含有する乾燥混合物をベースポリマーに添加する方法を用いる。ベースポリマーに対して、セルロース繊維とともに軟化剤及び/又は可塑剤を添加することにより、重合体組成物中でのセルロース繊維の分散が可能となる。そして、重合体組成物中でセルロース繊維を均一に分散させるためには、前記乾燥混合物中でセルロース繊維が凝集していないことが非常に重要である。本発明者らは、鋭意検討した結果、セルロース繊維の水分散体、軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、界面活性剤を含有する含水混合物を加熱して該含水混合物中の水を除去することにより、セルロース繊維の凝集が効果的に抑制されることを見出した。
本発明の製造方法では、原料のセルロース繊維として、セルロース繊維の水分散体を用いる。当該セルロース繊維は、その平均繊維径が2〜1000nmであり、平均繊維長が0.1〜1000μmである。このように繊維径が細いセルロース繊維は、非常に凝集し易いうえに、一度凝集すると再度解すことが非常に難しい。一方、繊維径が細いセルロース繊維は水中では容易に分散する。したがって、セルロース繊維の水分散体を用いることにより、セルロース繊維の取り扱いが容易になる。また、一般的に流通している繊維径が細いセルロース繊維のうち、多くのものがセルロース繊維の水分散体である。この点も、本発明において、セルロース繊維の原料として、セルロース繊維の水分散体を用いる理由の一つである。
前記セルロース繊維の平均繊維径及び平均繊維長が上記範囲であることにより、本発明の重合体組成物を成形して得られる成形品の補強性が向上する。
前記セルロース繊維の平均繊維径が2nm未満のセルロース繊維は、通常の方法で得ることが難しく、工業的に使用するのは現実的でない。前記セルロース繊維の平均繊維径が5nm以上であることが好適であり、10nm以上であることがより好適である。一方、前記セルロース繊維の平均繊維径が1000nmを超える場合には、得られる成形品の補強性が低下する。セルロース繊維の平均繊維径が500nm以下であることが好適である。なお、本発明における平均繊維径は、顕微鏡観察により算出した数平均繊維径である。
前記セルロース繊維の平均繊維長が0.1μm未満の場合には、得られる成形品の補強性が低下する。前記セルロース繊維の平均繊維長が1μm以上であることが好適であり、10μm以上であることがより好適であり、50μm以上であることがさらに好適である。一方、前記セルロース繊維の平均繊維長が1000μmを超える場合には、前記乾燥混合物中において、前記セルロース繊維が凝集する。この場合には、セルロース繊維が均一に分散した重合体組成物を得ることが難しく、得られる成形品の補強性が低下する。平均繊維長が800μm以下であることが好適である。なお、本発明における平均繊維長は、顕微鏡観察により算出した数平均繊維径である。
前記セルロース繊維の平均繊維長と平均繊維径との比(平均繊維長/平均繊維径)が50以上であることが好適であり、100以上であることがより好適である。平均繊維長と平均繊維径との比(平均繊維長/平均繊維径)が50未満である場合には、得られる成形品の補強性が低下するおそれがある。
本発明に用いられるセルロース繊維は、上述の平均繊維径及び平均繊維長を有するものであれば特に限定されず、一般的な、フィブリル化セルロース繊維を好適に使用することができる。フィブリル化セルロース繊維の原料としては、例えば、木材、藁、竹、バガス、笹、葦又は米殻などが挙げられる。フィブリル化は、得られたセルロース繊維に叩解機やホモジナイザー等を用いて機械的なせん断力をかけることにより行うことができる。また、化学的処理により、セルロース繊維のフィブリル化を行うこともできる。
本発明に用いられる水分散体中における、セルロース繊維と水の重量比W(水/セルロース繊維)は特に限定されないが、50/50〜99/1であることが好適である。重量比Wが50/50未満の場合には、水中で前記セルロース繊維が凝集するおそれがある。重量比Wが70/30以上であることがより好適であり、80/20以上であることがさらに好適である。一方、重量比Wが99/1を超える場合には、含水混合物から除去する水の量が非常に多くなり、乾燥に要するエネルギーが増加するとともに、生産性が低下するおそれがある。重量比Wが95/5以下であることがより好適である。
本発明に用いられるセルロース繊維の水分散体は、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、セルロース繊維と水以外の各種添加剤を含有していてもよい。セルロース繊維と水以外の添加剤の含有量は通常10重量%以下である。
前記乾燥混合物は、軟化剤及び可塑剤のうち、少なくとも一方を含有していればよい。軟化剤及び可塑剤は、前記乾燥混合物をベースポリマーに添加した際に、セルロース繊維の分散を促進する。また、このとき使用される軟化剤や可塑剤は、重合体組成物を成形する際に一般的に用いられるものであるため、成形品の物性を低下させることがないし、原料コストが上昇することもない。
本発明に用いられる軟化剤は特に限定されず、重合体組成物を成形する際に一般的に用いられる各種軟化剤を用いることができる。例えば、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリンなどの石油系軟化剤、ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油などの脂肪油系軟化剤、トール油、サブ、蜜ロウ、カルナバロウ、ラノリンなどのワックス、リノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸などの脂肪酸等が挙げられる。
本発明に用いられる可塑剤は特に限定されず、重合体組成物を成形する際に一般的に用いられる各種可塑剤を用いることができる。例えば、ジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)等のフタル酸エステル、ジオクチルアジペート(DOA)等のアジピン酸エステル、ジオクチルセバケート(DOS)等のセバシン酸エステル、トリクレジルホスフェートなどのリン酸エステル等が挙げられる。
本発明に用いられる界面活性剤は特に限定されず、例えば、非イオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤及び両性界面活性剤などを用いることができる。
本発明に用いられる非イオン系界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン硬化ひまし油等が挙げられる。アニオン系界面活性剤としては、脂肪酸等のカルボン酸塩、;アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンスチレン化フェニールエーテル硫酸塩等の硫酸塩;アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸等のスルホン酸塩;アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩等のリン酸エステル塩等が挙げられる。カチオン系界面活性剤としては、アミン塩、4級アンモニウム塩等が挙げられる。両性系界面活性剤としてはカルボキシベタイン、スルフォベタイン等が挙げられる。なかでも、加硫への影響を考慮すると非イオン系界面活性剤が好適である。
上述したセルロース繊維の水分散体、軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、界面活性剤を含有する含水混合物を加熱して当該含水混合物中の水を除去することにより乾燥混合物を得る。このように、加熱して水を蒸発させることにより、含水混合物中の水の除去を行うことが本発明の製造方法における最大の特徴である。これにより、セルロース繊維が凝集していない乾燥混合物が得られる。セルロース繊維と、軟化剤及び可塑剤は、それほど親和性が高くないうえに、繊維径が細いセルロース繊維は非常に凝集し易い。そのため、セルロース繊維の水分散体と、軟化剤及び/又は可塑剤とを物理的に撹拌しても、セルロース繊維は水に分散したままであり、セルロース繊維と、軟化剤及び/又は可塑剤は分離していると考えられる。このようなものから、遠心分離などの一般的な方法により水を除去すればセルロース繊維が凝集すると考えられる。これに対して、本発明者らは鋭意検討を進めた結果、セルロース繊維の水分散体と、軟化剤及び/又は可塑剤に加えて、界面活性剤を含有する含水混合物を加熱して当該含水混合物中の水を除去することにより、セルロース繊維が凝集していない乾燥混合物が得られることを見出した。このような簡便な方法により、セルロース繊維の凝集を防げたことは、まさに驚くべきことである。このときの詳細なメカニズムは明らかでないが、含水混合物中の水が蒸発することにより、セルロース繊維間に軟化剤及び可塑剤が入り込みセルロース繊維の凝集が抑制されるものと考えられる。このとき、界面活性剤は、セルロース繊維と、軟化剤及び可塑剤との親和性を高める作用を発現することにより、セルロース繊維間に軟化剤及び可塑剤が入り込むことを促進しているものと考えられる。
セルロース繊維の水分散体、軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、界面活性剤を混合して前記含水混合物を得る。このとき各成分を混合する順番は特に限定されない。セルロース繊維の凝集をさらに抑制できる観点からは、予め、セルロース繊維の水分散体、あるいは、軟化剤及び/又は可塑剤の少なくとも一方に界面活性剤を添加した後に、セルロース繊維の水分散体と、軟化剤及び/又は可塑剤を混合することにより前記含水混合物を得ることや、セルロース繊維の水分散体、軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、界面活性剤を同時に混合することにより前期含水混合物を得ることが好適である。
セルロース繊維の水分散体、軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、界面活性剤を混合するに際して、これらの配合比は特に限定されないが、軟化剤及び可塑剤の合計と、水分散体中のセルロース繊維の配合重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)が5/95〜99/1であることが好適である。配合重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)が5/95未満の場合には、乾燥混合物中においてセルロース繊維が凝集するおそれがある。一方、配合重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)が99/1を超える場合には、重合体組成物中に含有させることのできるセルロース繊維の量が少なくなり過ぎて、セルロース繊維による補強性を向上させる効果が不十分になるおそれがある。配合重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)が95/5以下であることがより好適である。
得られた乾燥混合物とベースポリマーを混練する際に、マスターバッチにせん断力がかかり易くなり混練が容易になる観点からは、配合重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)が30/70以上であることが好適であり、50/50以上であることがより好適であり、65/35以上であることがさらに好適である。
重合体組成物中における軟化剤及び/又は可塑剤の含有量を増加させることなく、セルロース繊維の含有量を増加させることができる観点からは、配合重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)が70/30以下であることが好適であり、65/35未満であることがより好適であり、50/50未満であることがさらに好適であり、30/70未満であることが特に好適である。
セルロース繊維の水分散体、軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、界面活性剤を混合するに際して、界面活性剤と水分散体中のセルロース繊維の配合重量比(界面活性剤/セルロース繊維)が0.1/99.9〜67/33であることが好適である。配合重量比(界面活性剤/セルロース繊維)が0.1/99.9未満である場合には、乾燥混合物中におけるセルロース繊維が凝集し易くなるおそれがある。配合重量比(界面活性剤/セルロース繊維)が1/99以上であることがより好適である。一方、配合重量比(界面活性剤/セルロース繊維)が67/33を超える場合には、重合体組成物中における前記界面活性剤の含有量が多くなりすぎ、得られる成形品に悪影響を与えるおそれがある。配合重量比(界面活性剤/セルロース繊維)が50/50以下であることがより好適である。
前記含水混合物を加熱するタイミングは、特に限定されない。例えば、セルロース繊維の水分散体、軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、界面活性剤の混合とこれらの加熱を並行して行うことができる。このとき、セルロース繊維の水分散体、軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、界面活性剤のうちの、少なくとも1つを予め加熱し、加熱されている当該成分に対して残りの成分を添加することがより好適であり、軟化剤及び/又は可塑剤と、界面活性剤との混合物を予め加熱し、加熱されている当該混合物に対して、セルロース繊維の水分散体を添加することがさらに好適である。一方、セルロース繊維の水分散体、軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、界面活性剤の混合が終了した後に、得られた含水混合物を加熱することもできる。
前記含水混合物を加熱した際の前記含水混合物の温度は特に限定されないが、100℃以上になるよう加熱することが好適である。このような温度で水を沸騰させることにより、セルロース繊維がさらに凝集しにくくなる。
セルロース繊維の水分散体、軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、界面活性剤の混合や含水混合物の加熱は、撹拌しながら行うことが好ましい。これにより、セルロース繊維がさらに凝集しにくくなる。
セルロース繊維の水分散体、軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、界面活性剤の混合方法や含水混合物の加熱方法は特に限定されず、通常使用される加熱機能付の撹拌機、排気機能付の混練機等を用いることにより行うことができる。これらの撹拌機や混練機としては、ヘンシェルミキサー、スクリュー押出機、遊星式撹拌機(自転/公転式撹拌機)、ブラベンダー(接線型密閉式混練機)等が挙げられる。
前記含水混合物を加熱して該含水混合物中の水を除去した後に、余剰の軟化剤及び/又は可塑剤をさらに除去することにより乾燥混合物を得ることが好適である。これにより重合体組成物中における軟化剤及び/又は可塑剤の含有量を増加させることなく、セルロース繊維の含有量を増加させることができるため、重合体組成物の成分比率の選択幅が広がる。余剰の軟化剤及び/又は可塑剤の除去は、例えば、乾燥混合物中の軟化剤及び/又は可塑剤の比率の高い液体部分を圧搾などによって除去することにより行うことができる。
こうして得られる乾燥混合物の含水率が40重量%以下であることが好適である。乾燥混合物の含水率が40重量%を超える場合には、重合体組成物の含水率が高くなり過ぎ、成形時に水蒸気による発泡が生じることにより、外観が不良になったり機械的特性が低下したりするおそれがある。乾燥混合物の含水率が35重量%以下であることがより好適である。
前記乾燥混合物中における水とセルロース繊維の重量比D(水/セルロース繊維)が90/10以下であることが好適であり、75/25以下であることがより好適である。重量比Dが90/10を超えると、重合体組成物の含水率が高くなり過ぎ、成形時に水蒸気による発泡が生じることにより、外観が不良になったり機械的特性が低下したりするおそれがある。
前記含水混合物中におけるセルロース繊維と水の重量比Wと、前記乾燥混合物中におけるセルロース繊維と水の重量比Dの比(D/W)が0.8以下であることが好適である。この場合には、前記乾燥混合物中においてセルロース繊維がより凝集しにくくなる。比(D/W)が0.6以下であることがより好適である。
前記乾燥混合物中における軟化剤及び可塑剤の合計と、セルロース繊維の重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)は特に限定されないが、5/95〜99/1であることが好適である。重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)がこのような範囲である場合には、重合体組成物中においてセルロース繊維がより分散し易くなる。前記乾燥混合物中における重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)が5/95未満の場合には、セルロース繊維に対する、軟化剤及び可塑剤の量が少なすぎることにより、重合体組成物中におけるセルロース繊維の分散性が低下するおそれがある。一方、前記乾燥混合物中における重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)が99/1を超える場合には、重合体組成物中に含有させることのできるセルロース繊維の量が少なくなり過ぎて、セルロース繊維による補強性を向上させる効果が不十分になるおそれがある。重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)が95/5以下であることがより好適である。乾燥混合物中における軟化剤及び可塑剤の合計と、セルロース繊維の重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)は、通常、それらを混合する際の重量比と同じであり、上述のように、余剰の軟化剤及び/又は可塑剤の除去を行った場合には、それらを混合する際の重量比よりも小さくなる。
得られた乾燥混合物とベースポリマーを混練する際に、マスターバッチにせん断力がかかり易くなり混練が容易になる観点からは、前記乾燥混合物中における重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)が30/70以上であることが好適であり、50/50以上であることがより好適であり、65/35以上であることがさらに好適である。
重合体組成物中における軟化剤及び/又は可塑剤の含有量を増加させることなく、セルロース繊維の含有量を増加させることができる観点からは、前記乾燥混合物中における重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)が70/30以下であることが好適であり、65/35未満であることがより好適であり、50/50未満であることがさらに好適であり、30/70未満であることが特に好適である。
前記乾燥混合物中における界面活性剤とセルロース繊維の重量比(界面活性剤/セルロース繊維)は特に限定されないが、0.1/99.9〜67/33であることが好適である。界面活性剤とセルロース繊維の重量比(界面活性剤/セルロース繊維)が0.1/99.9未満である場合には、前記乾燥混合物中におけるセルロース繊維の分散性が低下するおそれがある。重量比(界面活性剤/セルロース繊維)が1/99以上であることがより好適である。一方、重量比(界面活性剤/セルロース繊維)が67/33を超える場合には、重合体組成物中における前記界面活性剤の含有量が多くなりすぎ、得られる成形品に悪影響を与えるおそれがある。重量比(界面活性剤/セルロース繊維)が50/50以下であることがより好適である。乾燥混合物中における界面活性剤とセルロース繊維の重量比(界面活性剤/セルロース繊維)は、通常、それを混合する際の重量比と同じであり、上述のように、余剰の軟化剤及び/又は可塑剤の除去を行った場合には、除去方法によっては、それらを混合する際の重量比よりも小さくなる場合がある。
前記乾燥混合物は、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、その他の添加剤を含有していてもよい。このような添加剤としては、セルロース繊維以外のフィラー、接着付与剤、老化防止などが挙げられる。このような添加剤は、セルロース繊維の水分散体、軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、界面活性剤を混合する際に添加してもよいし、これらに予め含有させておいてもよい。このような添加剤の含有量は50重量%未満であることが好ましい。
前記乾燥混合物中におけるセルロース繊維に対する軟化剤及び/又は可塑剤の比率が高い場合に、前記乾燥混合物中には、セルロース繊維が密集した固形部分と、軟化剤及び/又は可塑剤の比率の高い液体部分が生じることがある。本発明では、このような固形部分を有する乾燥混合物を用いた場合であっても、セルロース繊維が均一に分散した重合体組成物を得ることができる。このときの固形部分は、セルロース繊維が密集しているが、セルロース繊維間には、軟化剤及び/又は可塑剤が存在しているものと考えられる。したがって、このような固形分をベースポリマーに添加した場合には、セルロース繊維間に存在する軟化剤及び/又は可塑剤がセルロース繊維の分散を促進するものと考えられる。
一方、前記乾燥混合物中におけるセルロース繊維に対する軟化剤及び/又は可塑剤の比率が低い場合に、粉末状の乾燥混合物が得られる場合がある。本発明では、前記乾燥混合物がこのような粉末であっても、セルロース繊維が均一に分散した重合体組成物を得ることができる。このとき、セルロース繊維には、軟化剤及び/又は可塑剤が付着していると考えられ、それによりセルロース繊維の凝集が抑制されているものと考えられる。このような乾燥混合物をベースポリマーに添加した場合には、セルロース繊維に付着した軟化剤及び/又は可塑剤がセルロース繊維の分散を促進するものと考えられる。
前記乾燥混合物をベースポリマーに混合することにより重合体組成物を得る。上述したように当該乾燥混合物をベースポリマーに混合した場合には、乾燥混合物中の軟化剤及び/又は可塑剤の作用により、当該セルロース繊維がベースポリマー中に均一に分散する。したがって、このような乾燥混合物は、セルロース繊維を分散して含有させるための重合体組成物用添加剤として好適に使用することができる。
本発明に用いられるベースポリマーは特に限定されない。ベースポリマーはゴムであってもよいし、樹脂であってもよい。
ベースポリマーとして用いられるゴムとしては、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、エチレン−プロピレン共重合ゴム(EPM)、アクリルゴム(ACM)、ヒドリンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、イソブチレン−イソプレン共重合体ゴム(IIR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、ウレタン系ゴム、シリコーン系ゴム及びフッ素系ゴム等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、複数のものを混合して用いてもよい。
ベースポリマーとして用いられる樹脂としては、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリエチレン樹脂(PE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂(PS)、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)、ポリ酢酸ビニル樹脂(PVAc)、アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、ポリエステル、ポリアミド(PA)、ポリ乳酸(PLA)等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、複数のものを混合して用いてもよい。また、熱可塑性エラストマーを用いることもできる。
前記乾燥混合物を前記ベースポリマーに添加する方法は特に限定されない。例えば、オープンロール、バンバリーミキサー、コニーダ、スクリュー押出し機等を用いて乾燥混合物とベースポリマーを混練する方法等が挙げられる。
前記重合体組成物中における前記セルロース繊維の含有量は、特に限定されないが、0.01〜20重量%であることが好適である。前記重合体組成物中における前記セルロース繊維の含有量が0.01重量%未満の場合には、得られる成形品の補強性が低下するおそれがある。前記セルロース繊維の含有量は、0.1重量%以上であることがより好適である。一方、前記重合体組成物中における前記セルロース繊維の含有量が20重量%を超える場合には、得られる成形品が脆弱になるおそれがある。前記セルロース繊維の含有量は、15重量%以下であることがより好適である。
前記重合体組成物中における軟化剤及び可塑剤の合計と、セルロース繊維の重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)は特に限定されないが、上述した、前記乾燥混合物中における、軟化剤及び可塑剤の合計と、セルロース繊維の重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)の範囲と同じ範囲であることが好適である。乾燥混合物中の軟化剤、可塑剤及びセルロース繊維はすべて重合体組成物に含有されることになる。重合体組成物中における軟化剤及び/又は可塑剤の含有量の調整は、乾燥混合物中における軟化剤及び/又は可塑剤の含有量を調整することにより行ってもよいし、軟化剤及び/又は可塑剤を直接ベースポリマーに添加することにより行ってもよい。
前記重合体組成物中における界面活性剤とセルロース繊維の重量比(界面活性剤/セルロース繊維)は特に限定されないが、上述した、前記乾燥混合物中における、界面活性剤とセルロース繊維の重量比(界面活性剤/セルロース繊維)の範囲と同じ範囲であることが好適である。乾燥混合物中の界面活性剤はすべて重合体組成物に含有されることになる。
前記重合体組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、通常使用される各種添加剤を含有していてもよい。このような添加剤としては、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、フィラー、可塑剤、軟化剤、老化防止剤などが挙げられる。このような添加剤は前記乾燥混合物を添加するときに同時に添加してもよいし、ベースポリマー及び前記乾燥混合物の少なくとも1つに予め含有させることによって添加してもよい。
こうして得られる本発明の重合体組成物は、繊維径の細いセルロース繊維が均一に分散している。したがって、このような重合体組成物を成形して得られる成形品は、軽量であり、なおかつ補強性に優れる。さらに、植物由来のセルロース繊維を使用しているため、環境負荷が低減する。したがって、本発明の重合体組成物は、各種成形品の材料として用いることができる。例えば、エアインテークホース、ウォーターホース、ダストカバー等の自動車用成形品、土木産業用ゴムシート等の材料として好適に使用することができる。
以下、実施例を用いて本発明を説明する。実施例に記載された測定方法、評価方法は以下の方法に従って行った。
[硬さ試験]
JIS K6253(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方)に従ってデュロメータ硬さ(標準硬さ)の測定を行った。測定には、タイプAデュロメータを用いた。試験片として、縦50mm、横50mm、厚さ6mmの成形品を用いた。
[引張試験]
JIS K6251(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方)に従って引張試験を行い、引張強さ、引張応力(モジュラス)及び伸びを測定した。試験片として、厚さ2mmのJIS K6251規格のダンベル状5号形成形品を用いた。引張試験は、オープンロールで混練した際のロール回転方向が引張り方向になるようにして行った。
実施例1
軟化剤(ナフテンオイル)176gと非イオン系界面活性剤[ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル]4gをビーカーに加えた後に、ホットプレート付きマグネットスターラー(設定温度110℃)を用いて、ビーカー中の混合物を加熱しながら撹拌した。ビーカー中の混合物の温度が約110℃になった後に、セルロース繊維の水分散体(ダイセル化学工業株式会社製「セリッシュKY100G」、平均繊維径100nm、平均繊維長500μm、セルロース繊維含有量10重量%、含水率90重量%)の添加を開始した。セルロース繊維の水分散体は少しずつ添加して、合計200g添加した。セルロース繊維の水分散体を添加している間、ビーカー中の混合物の加熱及び撹拌を継続した。セルロース繊維の水分散体の添加が終了した後も、約30分間ビーカー中の混合物の加熱及び撹拌を継続した後に、加熱及び撹拌を停止し、ビーカー中の混合物が室温になるまで冷却した。こうして、含水率が20重量%の乾燥混合物(重合体組成物用添加剤)250gを得た。当該乾燥混合物中の各成分の比率を表1に示す。当該乾燥混合物は、セルロース繊維が密集した固形分と軟化剤の割合が高い液体部分とを有していた。
ベースポリマー、前記乾燥混合物及びその他の添加物をオープンロールを用いて10分間混練することにより重合体組成物を得た。このとき使用した原料及びその配合比率を表1に示す。得られた重合体組成物を150℃にて9分間プレス加硫することにより、硬さ試験及び引張試験用のテストピースをそれぞれ成形した。得られた各テストピースを用いて、硬さ試験及び引張試験を行った。硬さ試験及び引張試験の結果を表2に示す。
実施例2
実施例1と同様にして、軟化剤、非イオン系界面活性剤及びセルロース繊維を含有し、含水率が20重量%の混合物を得た。当該混合物を圧搾して混合物中の液体部分を除去することにより、セルロース繊維の含有比が高められた乾燥混合物を得た。当該乾燥混合物中の各成分の比率を表1に示す。こうして得られた乾燥混合物を用いて、実施例1と同様にして、硬さ試験及び引張試験用のテストピースの成形及び評価を行った。硬さ試験及び引張試験の結果を表2に示す。
比較例1
乾燥混合物の代わりに軟化剤(ナフテンオイル)18gを用いたこと以外は、実施例1と同様にして硬さ試験及び引張試験用のテストピースをそれぞれ成形した。重合体組成物の原料及びその配合比率を表1に示す。得られた各テストピースを用いて、硬さ試験及び引張試験を行った。硬さ試験及び引張試験の結果を表2に示す。
比較例2
乾燥混合物の代わりに軟化剤(ナフテンオイル)18gを用いたこと以外は、実施例1と同様にして重合体組成物の原料(表1参照)をオープンロールで混練した後に、オープンロールに巻き付いた混合物に対して、天然ゴム100重量部に対してセルロース繊維(固形分)2重量部となる量のセルロース繊維の水分散体(ダイセル化学工業株式会社製「セリッシュKY100G」)を添加して、さらに混練を行った。このとき、セルロース繊維がオープンロールに巻き付いた混合物表面で滑り、セルロース繊維を当該混合物中に練り込むことができなかった。
比較例3
表1に示す原料のうち、セルロース繊維の水分散体(ダイセル化学工業株式会社製「セリッシュKY100G」)以外のものを混練ミキサー中で混練した。これに対して、天然ゴム100重量部に対してセルロース繊維(固形分)2重量部となる量のセルロース繊維の水分散体を添加して、さらに混練を行った。このとき、セルロース繊維がミキサー中の混合物表面で滑り、セルロース繊維を当該混合物中に練り込むことができなかった。
本発明の重合体組成物を用いて作製した成形品(実施例1及び2)は、セルロース繊維を含有しない重合体組成物を用いて作製した成形品(比較例1)と比較して、硬さ及びモジュラスが増加していた。一方、セルロース繊維の水分散体を直接ベースポリマーに添加した場合には、混練方法[オープンロール(比較例2)、混練ミキサー(比較例3)]に関わらず、セルロース繊維を練り込むことができなかった。
Figure 2013133363
Figure 2013133363
実施例3
可塑剤(フタル酸ジオクチル)120gと非イオン系界面活性剤[ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル]4.8gをステンレス製トレイ中で混合することにより混合物を得た後に、当該混合物をサンドバス型ホットプレート(設定温度110℃)を用いて加熱した。当該混合物の温度が110℃になった後に、当該混合物に対してセルロース繊維の水分散体(ダイセル化学工業株式会社製「セリッシュKY100G」)を少量添加し、添加されたセルロース繊維を薬さじを用いて開繊した。セルロース繊維の水分散体の添加と開繊工程を繰り返すことにより、セルロース繊維の水分散体を合計120g添加した。セルロース繊維の水分散体を添加している間、混合物の加熱を継続した。セルロース繊維の水分散体の添加が終了した後も、約30分間ビーカー中の混合物の加熱を継続した後に、加熱を停止し、ビーカー中の混合物が室温になるまで冷却した。こうして、含水率が20重量%の乾燥混合物(重合体組成物用添加剤)171gを得た。当該乾燥混合物中の各成分の比率を表3に示す。当該乾燥混合物は、セルロース繊維が密集した固形部分と可塑剤の割合が高い液体部分とを有していた。
得られた乾燥混合物を用いて、重合体組成物の製造を行った。このとき使用した原料及びその配合比率を表3に示す。予め加硫剤以外の重合体組成物の原料をバンバリーミキサーを用いて混練して混合物を得た後に、得られた混合物と加硫剤とをオープンロールを用いて混練することにより、重合体組成物を得た。当該重合体組成物を160℃にて10分間プレス加硫することにより、硬さ試験及び引張試験用のテストピースをそれぞれ成形した。得られた各テストピースを用いて、硬さ試験及び引張試験を行った。硬さ試験及び引張試験の結果を表4に示す。
比較例4
乾燥混合物の代わりに可塑剤(フタル酸ジオクチル)を用いたこと、並びに、硫黄及び加硫促進剤の量を変えたこと以外は、実施例3と同様にして硬さ試験及び引張試験用のテストピースをそれぞれ成形した。重合体組成物の原料及びその配合比率を表3に示す。得られた各テストピースを用いて、硬さ試験及び引張試験を行った。硬さ試験及び引張試験の結果を表4に示す。
比較例5
界面活性剤を添加しなかったこと以外は、実施例3と同様にして、可塑剤中にセルロース繊維の水分散体を添加した。このとき、セルロース繊維が「サンゴ」のような形状で凝集して硬化した。したがって、テストピースの成形及びその評価は行わなかった。
本発明の重合体組成物を用いて作製した成形品(実施例3)は、セルロース繊維を含有しない重合体組成物を用いて作製した成形品(比較例4)と比較して、硬さ、引張強さ及びモジュラスが増加していた。また、界面活性剤を使用せずにセルロース繊維の水分散体を可塑剤に添加した場合(比較例5)には、セルロース繊維が凝集した。
Figure 2013133363
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実施例4
軟化剤(パラフィンオイル)300gと非イオン系界面活性剤[ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル]12gをステンレス製トレイ中で混合することにより混合物を得た後に、当該混合物をサンドバス型ホットプレート(設定温度110℃)を用いて加熱した。当該混合物の温度が110℃になった後に、当該混合物に対してセルロース繊維の水分散体(ダイセル化学工業株式会社製「セリッシュKY100G」)を少量添加し、セルロース繊維を薬さじを用いて開繊した。セルロース繊維の水分散体の添加と開繊工程を繰り返すことにより、セルロース繊維の水分散体を合計300g添加した。セルロース繊維の水分散体を添加している間、混合物の加熱を継続した。セルロース繊維の水分散体の添加が終了した後も、約30分間ビーカー中の混合物の加熱を継続した後に、加熱を停止し、ビーカー中の混合物が室温になるまで冷却した。こうして、含水率が20重量%の乾燥混合物(重合体組成物用添加剤)428gを得た。当該乾燥混合物中の各成分の比率を表5に示す。当該乾燥混合物は、セルロース繊維が密集した固形部分と可塑剤の割合が高い液体部分とを有していた。
得られた乾燥混合物を用いて、重合体組成物の製造を行った。このとき使用した原料及びその比率を表5に示す。予め加硫剤以外の重合体組成物の原料をバンバリーミキサーを用いて混練して混合物を得た後に、得られた混合物と加硫剤とをオープンロールを用いて混練することにより、重合体組成物を得た。当該重合体組成物を160℃にて10分間プレス加硫することにより、硬さ試験及び引張試験用のテストピースをそれぞれ成形した。得られた各テストピースを用いて、硬さ試験及び引張試験を行った。硬さ試験及び引張試験の結果を表6に示す。
比較例6
乾燥混合物の代わりに軟化剤(パラフィンオイル)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして硬さ試験及び引張試験用のテストピースをそれぞれ成形した。重合体組成物の原料及びその配合比率を表5に示す。得られた各テストピースを用いて、硬さ試験及び引張試験を行った。硬さ試験及び引張試験の結果を表6に示す。
本発明の重合体組成物を用いて作製した成形品(実施例4)は、セルロース繊維を含有しない重合体組成物を用いて作製した成形品(比較例6)と比較して、硬さ、引張強さ及びモジュラスが増加していた。
Figure 2013133363
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実施例5
軟化剤(パラフィンオイル)8g、非イオン系界面活性剤[ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル]8g及びセルロース繊維の水分散体(ダイセル化学工業株式会社製「セリッシュKY100G」)640gを遊星式撹拌機(公転/自転方式の攪拌機)に投入し、室温にて6分間予備混合した。得られた予備混合物をブラベンダー(接線型密閉式混練機)に充填し、温度160℃、回転数120min−1に設定して混練を行った。水分の蒸発による混合物の充填率の低下に応じて、予備混合物を追加投入した。予備混合物を全量投入した後、混練機内の温度が140℃以上に上昇したところで混練を終了し、乾燥混合物を取り出し、室温になるまで冷却した。こうして、含水率が4.6重量%の乾燥混合物(重合体組成物用添加剤)84gを得た。当該乾燥混合物中の各成分の比率を表7に示す。当該乾燥混合物は、粉末状であった。
得られた乾燥混合物を用いて、重合体組成物の作製を行った。表7に示す原料を用いたこと以外は、実施例4と同様にして硬さ試験及び引張試験用のテストピースをそれぞれ成形した。得られた各テストピースを用いて、硬さ試験及び引張試験を行った。硬さ試験及び引張試験の結果を表8に示す。
実施例6
軟化剤(パラフィンオイル)の量が異なること以外は、実施例5と同様にして乾燥混合物(重合体組成物用添加剤)の作製を行った。当該乾燥混合物中の各成分の比率を表7に示す。得られた乾燥混合物は、オイリーな粉末状であり、含水率は2.5重量%であった。
表7に示す比率の原料を用いたこと以外は、実施例4と同様にして硬さ試験及び引張試験用のテストピースをそれぞれ成形した。得られた各テストピースを用いて、硬さ試験及び引張試験を行った。硬さ試験及び引張試験の結果を表8に示す。
比較例7
乾燥混合物の代わりに軟化剤(パラフィンオイル)を用いたこと以外は、実施例5と同様にして硬さ試験及び引張試験用のテストピースをそれぞれ成形した。重合体組成物の原料及びその配合比率を表7に示す。得られた各テストピースを用いて、硬さ試験及び引張試験を行った。硬さ試験及び引張試験の結果を表8に示す。
Figure 2013133363
Figure 2013133363
本発明の重合体組成物を用いて作製した成形品(実施例5及び6)は、セルロース繊維を含有しない重合体組成物を用いて作製した成形品(比較例7)と比較して、硬さ及びモジュラスが増加していた。

Claims (6)

  1. 平均繊維径が2〜1000nmであり、平均繊維長が0.1〜1000μmであるセルロース繊維の水分散体、軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、界面活性剤を含有する含水混合物を加熱して該含水混合物中の水を除去することにより乾燥混合物を得た後に、得られた前記乾燥混合物をベースポリマーに添加することを特徴とする重合体組成物の製造方法。
  2. 前記乾燥混合物中における、軟化剤及び可塑剤の合計とセルロース繊維の重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)が5/95〜99/1であり、かつ、前記重合体組成物中における、セルロース繊維の含有量が0.01〜20重量%である請求項1に記載の重合体組成物の製造方法。
  3. 前記乾燥混合物の含水率が40重量%以下である請求項1又は2に記載の重合体組成物の製造方法。
  4. 前記含水混合物を加熱して該含水混合物中の水を除去した後に、余剰の軟化剤及び/又は可塑剤をさらに除去することにより前記乾燥混合物を得る請求項1〜3のいずれかに記載の重合体組成物の製造方法。
  5. 平均繊維径が2〜1000nmであり、平均繊維長が0.1〜1000μmであるセルロース繊維の水分散体、軟化剤及び/又は可塑剤、並びに、界面活性剤を含有する含水混合物を加熱して該含水混合物中の水を除去することを特徴とする重合体組成物用添加剤の製造方法。
  6. 軟化剤及び可塑剤の合計とセルロース繊維の重量比(軟化剤及び可塑剤/セルロース繊維)が5/95〜99/1である請求項5に記載の重合体組成物用添加剤の製造方法。
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