JP2013131484A - 防水栓 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】防水栓10は、軸方向に貫通する挿入孔12を有する防水栓本体11と、防水栓本体11の挿入孔12内に挿入されて挿入孔12の内周面に密着する外周面37を有し、かつ軸方向に貫通する通気孔33を有する軸部材30と、軸部材30の後端面に当接して通気孔33の後端開口を塞ぐように配置され、液体の通過は規制するが気体の通過は許容する通気膜50と、軸部材30の後端面との間に通気膜50を配置し、かつ通気膜50が外部大気に臨む空間80を確保しつつ軸部材30に取り付けられる保護部材70とを備える。
【選択図】図2
Description
軸部材の軸方向の一方端面に通気膜が当接し、軸部材の軸方向の一方端面と保護部材との間に通気膜が配置され、軸部材が防水栓本体の挿入孔内に挿入されるため、インサート成形に依らずとも、防水栓本体に通気膜を取り付けることができる。その結果、設備コスト等が低減され、防水栓を比較的安価に製造することができる。この場合、保護部材によって通気膜の膜面に塵埃等の異物が付着するのが防止され、所定の通気性及び防水性を維持することができる。
保護部材にロック突起が形成され、通気膜を外部大気に臨ませる空間がロック突起のロック溝とされているため、ロック溝にロック機能と通気機能とを兼用させることができ、全体の構成を簡素化することができる。
通気膜が軸部材の軸方向の一方端面における通気孔の開口周縁部に溶着されているため、通気孔の一方端の開口と通気膜の膜面との間に隙間が生じるのが回避され、通気孔内に水が浸入するのが確実に防止される。また、軸部材に通気膜を固定するに際して別部材が不要とされるため、部品点数の増加を招くこともない。
保護部材が孔を有さない壁状をなして通気膜の膜面を覆うように配置されるため、通気膜の膜面に塵埃等の異物が付着するのが確実に防止される。
通気膜が軸部材の軸方向の一方端面と弾性部材との間に弾性的に挟持されているため、通気孔の一方端の開口と通気膜の膜面との間に隙間が生じるのが回避され、通気孔内に水が浸入するのが確実に防止される。また、溶着作業が不要とされるため、作業負担が軽減される。
係止受け部にランスが弾性的に係止されることにより、防水栓がキャビティから抜け落ちるのを確実に防止することができる。
係止受け部が通気孔に連通していることにより、係止受け部に通気性能をもたせることができる。
本発明の実施形態1を図1ないし図7によって説明する。実施形態1に係る防水栓10は、防水栓本体11と、軸部材30と、通気膜50と、保護部材70とからなる。そして、防水栓10は、防水コネクタ90内に取り付けられる。
防水栓本体11は、シリコンゴム等のゴム製であって、既存の端子金具用のゴム栓を流用可能とされている。具体的には、防水栓本体11は、図3に示すように、全体として円筒状をなし、その内部に、軸方向に貫通する挿入孔12を有している。防水栓本体11の外周面には、複数条の外周リップ13が周回して形成されている。各外周リップ13は、キャビティ95の内周面に弾性的に密着し、防水栓本体11の後半部において前後方向に2条並んで配置されている。また、防水栓本体11の挿入孔12の内周面には、複数条の内周リップ14が周回して形成されている。各内周リップ14は、軸部材30の外周面37に弾性的に密着し、防水栓本体11の後半部において前後方向に3条並んで配置されている。
まず、図4に示すように、軸部材30の筒部32内に後方から通気膜50を挿入し、リブ39の端面41に通気膜50の前面を溶着する。続いて、図5に示すように、軸部材30の筒部32内に後方から保護部材70を挿入し、各ロック溝42に各ロック突起71を弾性的に嵌めて、軸部材30に保護部材70を保持させる。これにより、軸部材30の後端と保護部材70との間に通気膜50が配置される。
図8ないし図10は、本発明の実施形態2を示す。実施形態2に係る防水栓10Aは、防水栓本体11と、軸部材30Aと、通気膜50と、弾性部材60と、保護部材70Aとからなる。この防水栓10Aには、通気膜50を軸部材30Aに固定する手段として、実施形態1の溶着手段に代わって、弾性部材60が用いられている。防水栓本体11及び通気膜50は実施形態1とほぼ同一の形状とされ、軸部材30A及び保護部材70Aも実施形態1とその基本的構造は同一とされている。したがって、実施形態2において、実施形態1と同様の構造には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図11及び図12は、本発明の実施形態3を示す。実施形態3は、防水栓10Bにキャビティ95からの抜け止め構造が設けられており、その点で実施形態1とは異なる。抜け止め構造以外は、実施形態1と同様であり、実施形態1と同様の構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)軸部材と保護部材とはヒンジを介して一体に連結されるものであってもよい。
(2)軸部材の後端に係止爪が形成され、通気膜が係止爪にスナップ的に係止されて軸部材の後端に固定されるものであってもよい。
(3)実施形態1、3の保護部材にも実施形態2と同様の貫通孔が形成されていてもよい。
(4)実施形態3では、係止受け部が、軸本体部の外面から突出してランスに係止される形態であってもよい。
11、11B…防水栓本体
12、12B…挿入孔
30、30A、30B…軸部材
33、33B…通気孔
37…外周面
42…ロック溝
47…係止受け部
50…通気膜
60…弾性部材
70、70A…保護部材
71…ロック突起
80…空間
90…防水コネクタ
95…キャビティ
99…ランス
Claims (7)
- 防水コネクタのキャビティ内に挿入され、前記キャビティ内に水が浸入するのを規制する防水栓であって、
軸方向に貫通する挿入孔を有する防水栓本体と、
前記防水栓本体の前記挿入孔内に挿入されて前記挿入孔の内周面に密着する外周面を有し、かつ軸方向に貫通する通気孔を有する軸部材と、
前記軸部材の軸方向の一方端面に当接して前記通気孔の一方端の開口を塞ぐように配置され、液体の通過は規制するが気体の通過は許容する通気膜と、
前記軸部材の軸方向の一方端面との間に前記通気膜を配置し、かつ前記通気膜を外部大気に臨ませる空間を確保しつつ前記軸部材に取り付けられる保護部材とを備えることを特徴とする防水栓。 - 前記保護部材にはロック突起が形成され、前記軸部材にはロック溝が形成され、前記ロック溝に前記ロック突起が弾性的に嵌ることにより、前記保護部材が前記軸部材に保持されるものであり、前記ロック溝が前記通気膜を外部大気に臨ませる前記空間とされていることを特徴とする請求項1記載の防水栓。
- 前記通気膜が、前記軸部材の軸方向の一方端面における前記通気孔の開口周縁部に溶着されていることを特徴とする請求項1又は2記載の防水栓。
- 前記保護部材が、孔を有さない壁状をなし、前記通気膜の膜面を覆うように配置されることを特徴とする請求項3記載の防水栓。
- 前記通気膜と前記保護部材との間には、弾性部材が配置され、前記通気膜が、前記軸部材の軸方向の一方端面と前記弾性部材との間に弾性的に挟持されることを特徴とする請求項1又は2記載の防水栓。
- 前記軸部材には係止受け部が形成されており、前記係止受け部に、前記キャビティの内壁に形成されたランスが弾性的に係止されることにより、前記キャビティからの抜けが規制されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の防水栓。
- 前記係止受け部が、前記軸部材の外周面に凹み形成され、前記通気孔に連通していることを特徴とする請求項6記載の防水栓。
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