JP2013127524A - シート分離搬送装置並びにこれを用いる画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

シート分離搬送装置並びにこれを用いる画像読取装置及び画像形成装置 Download PDF

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真也 北岡
Hiroshi Kubo
宏 久保
Kenji Hayasaka
健二 早坂
Takehisa Shimazu
岳久 島津
Takeshi Akai
武志 赤井
Takuma ARIGA
拓馬 有我
Yoshito Suzuki
義人 鈴木
Akihito Kameda
明人 亀田
Hiroaki Udagawa
寛晃 宇田川
Atsushi Yamada
淳 山田
Takashi Fujii
隆 藤井
Satoshi Saito
敏 齋藤
Kenichiro Morita
健一郎 森田
Ikuhisa Okamoto
育久 岡本
Fumiyuki Heiji
史行 瓶子
Motoya Sano
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Abstract

【課題】シート分離搬送装置の本体外壁に形成された本体操作部よりもヒンジ機構から離れた位置に配置される持ち上げ操作部が邪魔にならないようにすることを課題とする。
【解決手段】スキャナ上に蝶番159を介して取り付けられたシート分離搬送装置であるADF51は、ADFを開く際に利用者が持ち上げる操作を行う延長取手160を、上記ヒンジ機構から離れる方向へADFの本体カバーから延出する操作位置と、その操作位置よりも本体カバー側に位置する収納位置とに変位可能なように、ステー161によって支持されている。
【選択図】図9

Description

本発明は、積載されたシートを一枚ずつ分離給送するシート分離搬送装置、並びに、これを用いる画像読取装置及び画像形成装置に関するものである。
ファクシミリ、複写機などの画像形成装置に用いられる画像読取装置においては、原稿シートの束から原稿シートを一枚ずつ連続的に画像読取部へ給送して画像を連続的に読み取るための自動原稿給送装置(以下「ADF」という。)が、画像読取部を備えた台座部上に取り付けられる。このようなADFを備えた画像読取装置は、通常、ADFでは給送ができない原稿(ブック原稿など)の画像を読み取るために、台座部上に原稿を載置して画像を読み取ることができるようになっている。このとき、ADFは、台座部上に載置された原稿を上から押さえる機能を果たす。
このような画像読取装置においては、ADFが台座部上にヒンジ機構を介して取り付けられ、ヒンジ機構を回動中心にしてADFを上下方向に開閉可能に構成されることが一般的である。この画像読取装置でADFを用いずにブック原稿などの原稿の画像を読み取る際、利用者は、通常、ADFの外壁部分に形成された持ち上げ操作部を持ち上げるように操作して、台座部上に閉じている状態のADFを開く。そして、台座部上に原稿を載置した後、ADFを下ろして原稿を上から押さえ、原稿の画像を読み取る。
このような画像読取装置では、台座部上にセットされたブック原稿などの原稿をADFで上からしっかりと押さえることができ、かつ、ADFを静かに台座部上に着地させることができるように、ヒンジの設定が調節される。具体的には、ADFを閉じる際にADFが自重で静かに着地するように、あるいは、ADFがわずかに開いた状態から利用者がADFを下ろして閉じる操作時に着地方向へ吸い込まれるような操作感が得られるように、ヒンジ内部部品のスプリング荷重やカム形状を調整し、適度なヒンジトルクが得られるようにする。そして、ADFが閉じた状態では、原稿をしっかりと押さえ付ける力が作用するように、ヒンジ設定が調整される。
一方、利用者の利便性を高めるうえでは、ADFを閉じた状態から開く際に持ち上げ操作部を持ち上げるときの利用者の操作力を、できるだけ軽減することが望まれる。しかしながら、ADFを閉じた状態では原稿を上からしっかりと押さえ付けることが要求されるので、ADFを開く際には、原稿をしっかりと押さえ付けている状態のADFの持ち上げ操作部を持ち上げるという操作が必要になり、相応の大きさの操作力が必要となる。
原稿を押さえ付ける力が弱まるようにヒンジ設定を調整すれば、閉じた状態のADFを開く際の操作力を軽減することはできる。しかしながら、原稿を押さえ付ける力は、画像読取品質に直接的に影響を及ぼすものであるため、画像読取装置にとっては、ADFを開く際の操作力の軽減よりも、原稿を押さえ付ける力を確保する方が、優先度は高い。よって、従来は、原稿を押さえ付ける力を十分に確保できる範囲内で、できるだけADFを開く際の操作力が小さくなるように、ヒンジ設定を調整していた。そのため、ヒンジ設定の調整だけでADFを開く際の操作力を軽減するには限界があった。
特許文献1には、ADFが搭載された原稿押圧部のヒンジ機構として電動式の電動開閉部を採用し、電気的な制御によって利用者による原稿押圧部の開閉操作時の操作力を軽減する画像読取装置が開示されている。詳しくは、利用者が原稿押圧部の開閉操作を行ったときに、その操作による原稿押圧部に加わった外力の作用方向及び大きさを外力検知部で検知する。そして、その検知結果に応じて、電動開閉部による原稿押圧部の開閉速度を、利用者の操作力が軽減されるように変更する。
上記特許文献1に記載の画像読取装置によれば、原稿押圧部を閉じた状態ではしっかりと原稿を押さえ付ける力を確保しつつ、その状態から原稿押圧部を開く際の操作力は電動開閉部によるアシストを受けて軽減される。しかしながら、電動開閉部を利用して電気的な制御を用いるので、構成も制御も複雑化し、コストが高騰するという欠点がある。また、利用者が原稿押圧部を速く動かしたくても動かせなかったり、原稿押圧部を動かしたくないのに動いてしまったりする場合があり、かえって操作性を悪化させることもある。そのほか、このように電動開閉部を利用した構成では、安全性の確保の容易さ、ヒンジ機構(電動開閉部)の設置スペース、消費電力などの観点で、電動式ではない機械的なヒンジ機構と比較して不利な点が多い。
特許文献2には、車椅子を使用した利用者がADFの開閉作業を容易に行うことができるように、装置背面側のヒンジ機構部を介して開閉可能に構成されたADFの側面に、利用者が操作するアーム部材を設けた画像読取装置が開示されている。このアーム部材は、その一端部(回動端部)がADFの側面に回動自在に取り付けられ、その他端部に利用者の手で操作される把持部(持ち上げ操作部)が設けられている。
このアーム部材は、ADFが閉じた状態において、その把持部が回動端部に対して装置前面側に向けて斜め下側に位置するような姿勢をとる。一方、ADFの側面には、アーム部材の回動端部の取り付け箇所よりも装置前面側に、アーム部材が上方に向けて回動するのを規制するストッパ部が設けられている。利用者がアーム部材の把持部を上方へ持ち上げるように操作すると、アーム部材がストッパ部に当接し、その後は、アーム部材とADFとが一体になって装置背面側のヒンジ機構を回動中心にして回動し、ADFを開くことができる。
上記特許文献2に記載の画像読取装置において、アーム部材がストッパ部に当接してアーム部材とADFとが一体で移動する状態になったとき、そのアーム部材の把持部の位置は、ADFの装置前面に形成された本体操作部よりも、装置背面のヒンジ機構から離れた位置をとる。したがって、テコの原理より、本体操作部を持ち上げてADFを開く場合よりも、アーム部材の把持部を持ち上げてADFを開く場合の方が、小さい操作力でADFを開くことができる。しかも、上記特許文献2に記載の画像読取装置によれば、ヒンジ機構が電動開閉部ではなく、電気的な制御も必要としないので、電動開閉部を利用した構成が抱える上述した不利な点は無い。
しかしながら、上記特許文献2に記載の画像読取装置におけるアーム部材は、その把持部がADFの装置前面に形成された本体操作部よりも装置前面側へ突出しており、これが邪魔になって利用者の利便性を損ねるおそれがあった。また、このアーム部材は、ADFの側面に露出した状態で配置されているため、これが邪魔になって利用者の利便性を損ねるおそれもあった。
なお、このアーム部材は、その回動端部をADFの側面から取り外すことが可能であり、不使用時にアーム部材を取り外しておけば、アーム部材が邪魔になることはない。しかしながら、使用のたびに、邪魔にならない場所に置いておいたアーム部材を持ち出してADFの側面に取り付け、使用後にこれを取り外して元の場所に戻すというような作業を利用者に強いることになり、利用者の利便性を更に損ねる結果となる。
本発明は、以上の課題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、従来の本体操作部が形成される装置本体の外壁よりもヒンジ機構から離れた位置で持ち上げ操作される持ち上げ操作部が邪魔にならないようにしたシート分離搬送装置、これを用いる画像読取装置及び画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、シートを積載するシート積載手段と、上記シート積載手段に積載されたシートを一枚ずつ分離給送する分離給送手段と、上記分離給送手段により分離給送されたシートを所定の目標箇所へ搬送する搬送手段とを、台座部上にヒンジ機構を介して取り付けられた装置本体に設け、該ヒンジ機構を回動中心にして該装置本体を上下方向に開閉可能に構成したシート分離搬送装置において、上記台座部上に閉じている状態の上記装置本体を開く際に利用者が持ち上げる操作を行う持ち上げ操作部を、上記ヒンジ機構から離れる方向へ上記装置本体から延出する延出位置と、該延出位置よりも上記装置本体側に位置する非延出位置とに変位可能なように、上記装置本体に取り付ける操作部取付手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、延出位置がヒンジ機構から離れる方向へ装置本体から延出した位置に設定されている。よって、その延出位置に持ち上げ操作部を変位させた状態で利用者が持ち上げる操作を行うことで、その操作力は、持ち上げ操作部が装置本体外壁に形成されている一般的な従来構成と比較して小さいものとすることができる。
しかも、本発明においては、この持ち上げ操作部を当該延出位置よりも装置本体側に位置する非延出位置へ変位させることができる。したがって、不使用時に持ち上げ操作部を非延出位置へ変位させておけば、持ち上げ操作部を延出位置に位置させたままの場合よりも、装置本体から持ち上げ操作部が突出する量を少なくできるので、邪魔になりにくい。
本発明によれば、従来の本体操作部が形成される装置本体の外壁よりもヒンジ機構から離れた位置で持ち上げ操作される持ち上げ操作部が邪魔にならないという優れた効果が得られる。
実施形態に係る複写機を示す概略構成図である。 同複写機における画像形成部の一部を拡大して示す部分構成図である。 同画像形成部における4つのプロセスユニットからなるタンデム部の一部を示す部分拡大図である。 同複写機のスキャナ及びADFを示す斜視図である。 同ADFの要部構成を同スキャナの上部とともに示す拡大構成図である。 同ADFの電気回路の一部を示すブロック図である。 固定画像読取部の電気回路の一部を示すブロック図である。 同ADFを示す側面図である。 同ADFを示す上面図である。 同ADFを示す正面図である。 同ADFにおけるステーに挿入された状態の延長取手を示す下面図である。 同延長取手を示す側面図である。 同延長取手を示す背面図である。 同ADFを開く際に必要となる操作力を説明するための説明図である。 同ADFを開く際の回動中心回りのモーメントの関係を示す力学モデルの説明図である。 同ADFにおける本体カバーからの延長取手の引き出し量(延長量)を変えて、延長取手の前端部を持ち上げる操作によりADFを開くときの操作力と、本体取手の操作力に対する低減率をプロットしたグラフである。 変形例1におけるADFを示す上面図である。 同ADFを示す正面図である。 同ADFを示す側面図である。 変形例2におけるステーに挿入された状態の延長取手を示す下面図である。 同延長取手を示す側面図である。 同延長取手を示す背面図である。 同延長取手の第一延長部と第二延長部とを分解した状態で示す組立説明図である。 同第二延長部に同第一延長部を挿入して固定ピンを取り付けた状態を示す組立説明図である。 同固定ピンをCリングで固定する際の組立説明図である。 同延長取手の組立完成図である。 同延長取手をステーに対して組み付ける際の組み付け手順を示す説明図である。 同延長取手をステーに対して組み付けた状態の斜視図である。 (a)は、実施形態における延長取手を操作位置まで引き出した状態を示す説明図である。(b)は、変形例2における延長取手を操作位置まで引き出した状態を示す説明図である。 変形例3における延長取手検知センサの配置例を示す下面図である。 同配置例を示す側面図である。 同配置例を示す下面図である。 変形例3において延長取手を収納位置から引き出された状態を示す下面図である。 変形例3において延長取手を収納位置から引き出された状態を示す側面図である。 変形例4における引掛け部を前端部に備えた延長取手を示す下面図である。 同延長取手を示す側面図である。 同延長取手を示す正面図である。 同延長取手の引掛け部を示す拡大斜視図である。 変形例5の延長取手が収納位置に位置する状態を示す下面図である。 同延長取手が操作位置に引き出された状態を示す下面図である。 同延長取手が操作位置に引き出された状態を示す側面図である。 変形例6の延長取手が収納位置に位置する状態を示す下面図である。 同延長取手が操作位置に引き出された状態を示す下面図である。 同延長取手のグリップ部を使用状態にしたときの下面図である。 変形例7の延長取手が収納位置に位置する状態を示す下面図である。 同延長取手が収納位置に位置する状態を示す側面図である。
以下、本発明を、電子写真方式の複写機(以下、単に複写機500という)に適用した実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係る複写機500の基本的な構成について説明する。
図1は、複写機500を示す概略構成図である。
この複写機は、画像形成手段としての画像形成部1と、シート供給装置40と、画像読取ユニット50とを備えている。画像読取装置としての画像読取ユニット50は、画像形成部1の上に固定されたスキャナ150と、これに支持されるシート分離搬送装置としての原稿自動搬送装置(ADF)51とを有している。
シート供給装置40は、ペーパーバンク41内に多段に配設された2つのシート供給カセット42、シート供給カセット42から記録シートを送り出す記録シート送出ローラ43、送り出された記録シートを分離してシート供給路44に供給する記録シート分離ローラ45等を有している。また、画像形成部1の搬送路としての本体側シート供給路37に、シート状部材としての記録シートを搬送する複数の搬送ローラ47等も有している。そして、シート供給カセット42内の記録シートを画像形成部1内の本体側シート供給路37内に給紙する。
画像形成手段としての画像形成部1は、光書込装置2や、黒、イエロー、マゼンタ、シアン(K、Y、M、C)のトナー像を形成する4つのプロセスユニット3K,Y,M,C、転写ユニット24、紙搬送ユニット28、レジストローラ対33、定着装置34、スイッチバック装置36、本体側シート供給路37等を備えている。そして、光書込装置2内に配設された図示しないレーザーダイオードやLED等の光源を駆動して、ドラム状の4つの感光体4K,Y,M,Cに向けてレーザー光Lを照射する。この照射により、感光体4K,Y,M,Cの表面には静電潜像が形成され、この潜像は所定の現像プロセスを経由してトナー像に現像される。
図2は、画像形成部1の内部構成の一部を拡大して示す部分構成図である。
また、図3は、4つのプロセスユニット3K,Y,M,Cからなるタンデム部の一部を示す部分拡大図である。
4つのプロセスユニット3K,Y,M,Cは、それぞれ使用するトナーの色が異なる他はほぼ同様の構成になっているので、図3においては各符号に付すK、Y、M、Cという添字を省略している。
プロセスユニット3K,Y,M,Cは、それぞれ、感光体とその周囲に配設された各種装置とを1つのユニットとして共通の支持体に支持するものであり、画像形成部1本体に対して着脱可能になっている。一つのプロセスユニット3は、感光体4の周りに、帯電装置5、現像装置6、ドラムクリーニング装置15、除電ランプ22等を有している。複写機500では、4つのプロセスユニット3K,Y,M,Cを、後述する中間転写ベルト25に対してその無端移動方向に沿って並べるように対向配設した、いわゆるタンデム型の構成になっている。
感光体4としては、アルミニウム等の素管に、感光性を有する有機感光材の塗布による感光層を形成したドラム状のものを用いている。但し、無端ベルト状のものを用いても良い。
現像装置6は、図示しない磁性キャリアと非磁性トナーとを含有する二成分現像剤を用いて潜像を現像するようになっている。内部に収容している二成分現像剤を攪拌しながら搬送して現像スリーブ12に供給する攪拌部7と、現像スリーブ12に担持された二成分現像剤中のトナーを感光体4に転移させるための現像部11とを有している。
攪拌部7は、現像部11よりも低い位置に設けられており、互いに平行配設された2本の搬送スクリュー8、これらスクリュー間に設けられた仕切り板、現像ケース9の底面に設けられたトナー濃度センサ10などを有している。
現像部11は、現像ケース9の開口を通して感光体4に対向する現像スリーブ12、これの内部に回転不能に設けられたマグネットローラ13、現像スリーブ12に先端を接近させるドクタブレード14などを有している。現像スリーブ12は、非磁性の回転可能な筒状になっている。マグネットローラ13は、ドクタブレード14との対向位置から現像スリーブ12の回転方向に向けて順次並ぶ複数の磁極を有している。これら磁極は、それぞれ現像スリーブ12上の二成分現像剤に対して回転方向の所定位置で磁力を作用させる。これにより、攪拌部7から送られてくる二成分現像剤を現像スリーブ12表面に引き寄せて担持させるとともに、現像スリーブ12表面上で磁力線に沿った磁気ブラシを形成する。
磁気ブラシは、現像スリーブ12の回転に伴ってドクタブレード14との対向位置を通過する際に適正な層厚に規制されてから、感光体4に対向する現像領域に搬送される。そして、現像スリーブ12に印加される現像バイアスと、感光体4の静電潜像との電位差によってトナーを静電潜像上に転移させて現像に寄与する。更に、磁気ブラシを形成し、現像スリーブ12に担持され現像領域を通過した二成分現像剤は、現像スリーブ12の回転に伴って再び現像部11内に戻り、マグネットローラ13の磁極間に形成される反発磁界の影響によってスリーブ表面から離脱した後、攪拌部7内に戻される。攪拌部7内には、トナー濃度センサ10による検知結果に基づいて、二成分現像剤に適量のトナーが補給される。現像装置6としては、二成分現像剤を用いるものの代わりに、磁性キャリアを含まない一成分現像剤を用いるものを採用してもよい。
ドラムクリーニング装置15としては、弾性体からなるクリーニングブレード16を感光体4に押し当てる方式のものを用いているが、他の方式のものを用いてもよい。クリーニング性を高める目的で、本例では、外周面を感光体4に接触させる接触導電性のファーブラシ17を、図中矢印方向に回転自在に有する方式のものを採用している。このファーブラシ17は、図示しない固形潤滑剤から潤滑剤を掻き取って微粉末にしながら感光体4表面に塗布する役割も兼ねている。ファーブラシ17にバイアスを印加する金属製の電界ローラ18を図中矢示方向に回転自在に設け、これにスクレーパ19の先端を押し当てている。ファーブラシ17に付着したトナーは、ファーブラシ17に対してカウンタ方向に接触して回転しながらバイアスが印加される電界ローラ18に転位する。そして、スクレーパ19によって電界ローラ18から掻き取られた後、回収スクリュー20上に落下する。回収スクリュー20は、回収トナーをドラムクリーニング装置15における図紙面と直交する方向の端部に向けて搬送して、外部のリサイクル搬送装置21に受け渡す。リサイクル搬送装置21は、受け渡された回収トナーを現像装置6に送ってリサイクルする。
除電ランプ22は、光照射によって感光体4の表面を除電する。除電された感光体4の表面は、帯電装置5によって一様に帯電せしめられた後、光書込装置2による光書込処理がなされる。複写機500では、帯電装置5として帯電バイアスが印加される帯電ローラを感光体4に当接させながら回転させるものを用いているが、感光体4に対して非接触で帯電処理を行うスコロトロンチャージャ等を用いてもよい。
先に示した図2において、4つのプロセスユニット3K,Y,M,Cの感光体4K,Y,M,Cには、これまで説明してきたプロセスによってK,Y,M,Cトナー像が形成される。
4つのプロセスユニット3K,Y,M,Cの下方には、転写ユニット24が配設されている。転写ユニット24は、複数のローラによって張架している中間転写ベルト25を、感光体4K,Y,M,Cに当接させながら図中時計回り方向に無端移動させる。これにより、感光体4K,Y,M,Cと、中間転写ベルト25とが当接するK,Y,M,C用の一次転写ニップが形成されている。K,Y,M,C用の一次転写ニップの近傍では、ベルトループ内側に配設された一次転写ローラ26K,Y,M,Cによって中間転写ベルト25を感光体4K,Y,M,Cに向けて押圧している。これら一次転写ローラ26K,Y,M,Cには、それぞれ図示しない電源によって一次転写バイアスが印加されている。これにより、K,Y,M,C用の一次転写ニップには、感光体4K,Y,M,C上のトナー像を中間転写ベルト25に向けて静電移動させる一次転写電界が形成されている。図中時計回り方向の無端移動に伴ってK,Y,M,C用の一次転写ニップを順次通過していく中間転写ベルト25のおもて面には、各一次転写ニップでトナー像が順次重ね合わせて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト25のおもて面には4色重ね合わせトナー像(以下「4色トナー像」という。)が形成される。
転写ユニット24の図中下方には、駆動ローラ30と二次転写ローラ31との間に、無端状の紙搬送ベルト29を掛け渡して無端移動させる紙搬送ユニット28が設けられている。そして、自らの二次転写ローラ31と、転写ユニット24の下部張架ローラ27との間に、中間転写ベルト25及び紙搬送ベルト29を挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト25のおもて面と、紙搬送ベルト29のおもて面とが当接する二次転写ニップが形成されている。二次転写ローラ31には図示しない電源によって二次転写バイアスが印加されている。一方、転写ユニット24の下部張架ローラ27は接地されている。これにより、二次転写ニップに二次転写電界が形成されている。
この二次転写ニップの図中右側方には、レジストローラ対33が配設されている。また、レジストローラ対33のレジストニップの入口付近には、図示しないレジストローラセンサが配設されている。シート供給装置40からレジストローラ対33に向けて搬送されてくる記録シートPは、その先端が不図示のレジストローラセンサに検知された所定時間後に記録シートPの搬送が一時停止し、レジストローラ対33のレジストニップに先端を突き当てる。この結果、記録シートPの姿勢が修正され、画像形成との同期をとる準備が整う。
記録シートPの先願がレジストニップに突き当たると、レジストローラ対33は、記録シートPを中間転写ベルト25上の4色トナー像に同期させ得るタイミングでローラ回転駆動を再開して、記録シートPを二次転写ニップに送り出す。二次転写ニップ内では、中間転写ベルト25上の4色トナー像が二次転写電界やニップ圧の影響によって記録シートPに一括二次転写され、記録シートPの白色と相まってフルカラー画像となる。二次転写ニップを通過した記録シートPは、中間転写ベルト25から離間して、紙搬送ベルト29のおもて面に保持されながら、その無端移動に伴って定着装置34へと搬送される。
二次転写ニップを通過した中間転写ベルト25のおもて面には、二次転写ニップで記録シートPに転写されなかった転写残トナーが付着している。この転写残トナーは、クリーニング部材が中間転写ベルト25に当接するベルトクリーニング装置32によって掻き取り除去される。
定着装置34に搬送された記録シートPは、定着装置34内における加圧や加熱によってフルカラー画像が定着させしめられた後、定着装置34から排紙ローラ対35に送られた後、機外の排紙トレイ501へと排出される。
先に示した図1において、紙搬送ユニット28および定着装置34の下には、記録シート反転装置であるスイッチバック装置36が配設されている。これにより、両面プリントを行う場合には、片面に対する画像定着処理を終えた記録シートPの搬送経路が、切換爪によってスイッチバック装置36側に切り換えられ、そこで反転されて再び二次転写転写ニップに進入する。そして、もう片面にも画像の二次転写処理と定着処理とが施された後、排紙トレイ501上に排紙される。
画像形成部1のレジストローラ対33に対しては、シート供給装置40から送り出された記録シートが送り込まれる他、画像形成部1の側壁に開閉可能に設けられた手差しトレイ38から送り出された記録シートが送り込まれることもある。
画像形成部1の上に固定されたスキャナ150やこれの上に取り付けられたADF51からなる画像読取ユニット50は、固定読取部や移動読取部152を有している。移動読取部152は、原稿MSに接触するようにスキャナ150のケーシング上壁に固定された第二コンタクトガラス155の直下に配設されており、光源や、反射ミラーなどからなる光学系を図中左右方向に移動させることができる。そして、光学系を図中左側から右側に移動させていく過程で、光源から発した光を第二コンタクトガラス155上に載置された図示しない原稿MSの下面で反射させた後、複数の反射ミラーを経由させて、スキャナ150に固定された画像読取センサ153で受光する。
一方、画像読取ユニット50は固定読取部として、スキャナ150の内部に配設された第一固定読取部151と、ADF51内に配設された後述する第二固定読取部95とを有している。光源、反射ミラー、CCD等の画像読取センサなどを有する第一固定読取部151は、原稿MSに接触するようにスキャナ150のケーシング上壁に固定された第一コンタクトガラス154の直下に配設されている。そして、ADF51によって搬送される原稿MSが第一コンタクトガラス154上を通過する際に、光源から発した光を原稿MSの第一面で順次反射させながら、複数の反射ミラーを経由させて画像読取センサ153で受光する。これにより、光源や反射ミラー等からなる光学系を移動させることなく、原稿MSの第一面を走査する。また、第二固定読取部95は、第一固定読取部151を通過した後の原稿MSの第二面を走査する。
スキャナ150の上に配設されたADF51は、本体カバー52に、読取前の原稿MSを載置するための原稿載置台53、シートである原稿MSを搬送するための原稿搬送部54、読取後の原稿MSをスタックするための原稿スタック台55などを保持している。図4に示すように、台座部であるスキャナ150に固定されたヒンジ機構を構成する蝶番159によって上下方向に回動可能に支持されている。そして、その回動によって開閉扉のような動きをとり、開かれた状態でスキャナ150の上面の第一コンタクトガラス154や第二コンタクトガラス155を露出させる。原稿束の片隅を綴じたブック原稿などの片綴じ原稿の場合には、原稿を1枚ずつ分離することができないため、ADF51による搬送を行うことができない。そこで、片綴じ原稿の場合には、ADF51を図5に示すように開いた後、読み取らせたいページが見開かれた片綴じ原稿を下向きにして第二コンタクトガラス155上に載せた後、ADF51を閉じる。そして、スキャナ150の図2に示した移動読取部152によってそのページの画像を読み取らせる。
一方、互いに独立した複数の原稿MSを単に積み重ねた原稿束の場合には、その原稿MSをADF51によって1枚ずつ自動搬送しながら、スキャナ150内の第一固定読取部151やADF51内の第二固定読取部95に順次読み取らせていくことができる。この場合、原稿束を原稿載置台53上にセットした後、操作部108のコピースタートボタン158を押す。すると、ADF51が、原稿載置台53上に載置された原稿束の原稿MSを上から順に原稿搬送部54内に送り、それを反転させながら原稿スタック台55に向けて搬送する。この搬送の過程で、原稿MSを反転させた直後にスキャナ150の第一固定読取部151の真上に通す。このとき、原稿MSの第一面の画像がスキャナ150の第一固定読取部151によって読み取られる。
次に、ADF51について説明する。
図5は、シート分離搬送装置としてのADF51の要部構成をスキャナ150の上部とともに示す拡大構成図である。
ADF51は、原稿載置部A、分離搬送部B、レジスト部C、ターン部D、第一読取搬送部E、第二読取搬送部F、排紙部G、スタック部H等を備えている。実施形態に係るADF51の原稿搬送部54は、分離搬送部Bの下流側の後端検知手段M1による検知位置から、読取入口ローラ対90までの原稿MSが搬送される経路を構成する部分である。
原稿載置部Aは、原稿MSの束が第一面が上方となるようにセットされる原稿載置台53等を有している。分離搬送部Bは、セットされた原稿MSの束から原稿MSを一枚ずつ分離して給送するものである。レジスト部Cは、給送された原稿MSに一時的に突き当たって原稿MSを整合した後に送り出すものである。ターン部Dは、C字状に湾曲する湾曲搬送部を有しており、この湾曲搬送部内で原稿MSを折り返しながらその上下を反転させて、原稿MSの第一面を下方に向けるものである。第一読取搬送部Eは、第一コンタクトガラス154の上で原稿MSを搬送しながら、第一コンタクトガラス154の下方からスキャナ150の内部に配設されている第一固定読取部151に原稿MSの第一面を読み取らせるものである。第二読取搬送部Fは、第二固定読取部95の下方に配置された第二読取ローラ96によって原稿MSを搬送しながら、原稿MSの第二面を第二固定読取部95に読み取らせるものである。また、排紙部Gは、両面の画像が読み取られた原稿MSをスタック部Hに向けて排出するものである。また、スタック部Hは、原稿スタック台55の上に原稿MSをスタックするものである。
図6は、ADF51の電気回路の一部を示すブロック図である。
ADF51のコントローラ100は、演算手段たるCPU(Central Processing Unit)、データ記憶手段たるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等から構成され、各種の演算処理や、制御プログラムの実行を行うことができる。このコントローラ100には、各モータ101〜105、113〜115、各種センサ部、固定画像読取部300(第一固定読取部151または第二固定読取部95)等が接続されている。
図7は、固定画像読取部300の電気回路の一部を示すブロック図である。
固定画像読取部300は、光源部200、センサチップ201、画像処理部204、フレームメモリ205、出力制御回路206等を有している。
先に示した図5において、画像の読み取りが行われる原稿MSは、原稿先端部を支持し原稿MSの束の厚みに応じて図中矢印a、b方向に揺動可能な可動原稿テーブル53bと、原稿後端側を支持する固定原稿テーブル53aとから構成される原稿載置台53上に、第一面が上向きとなるように載せられた状態でセットされる。このとき、原稿載置台53上において、その幅方向(原稿MSの搬送方向に直交する方向で、図紙面に直交する方向)の両端に対してそれぞれ図示しないサイドガイドが突き当てられることで、幅方向における位置決めがなされる。
このようにして原稿載置台53にセットされた原稿MSは、可動原稿テーブル53bの上方で揺動可能に配設されたレバー部材であるセットフィラー62を押し上げる。すると、それに伴って原稿セットセンサ63が原稿MSのセットを検知して、検知信号をコントローラ100に送信する。そして、この検知信号は、コントローラ100からインターフェイス回路(以下「I/F」という。)107を介して画像読取ユニット50の本体制御部111に送信される。
また、固定原稿テーブル53aには、原稿MSの搬送方向の長さを検知する反射型フォトセンサ又は原稿一枚でも検知可能なアクチュエーター・タイプのセンサからなる複数の長さ検知センサ57,58が配置されている。これらの長さ検知センサ57,58による検知結果に基づいて、原稿MSの搬送方向の長さの概略が判定される。
可動原稿テーブル53bの上方にはピックアップローラ80が配置されている。
可動原稿テーブル53bは、底板昇降モータ105の駆動により、駆動するカム機構によって図中矢印c、d方向に揺動する。原稿MSが原稿載置台53にセットされたことをセットフィラー62や原稿セットセンサ63で検知すると、コントローラ100は底板昇降モータ105を正転させて束状の原稿MSの最上面がピックアップローラ80と接触するように可動原稿テーブル53bを上昇させる。
送出手段としてのピックアップローラ80は、ピックアップ昇降モータ101によって駆動するカム機構により、図中矢印c、d方向に移動可能となっている。また、ピックアップローラ80は、可動原稿テーブル53bが上昇して可動原稿テーブル53b上の原稿MSの上面により押されて図中矢印c方向に上がる。これをテーブル上昇センサ59で検知することにより、原稿上面レベルの上限までの上昇が検知される。これにより、ピックアップ昇降モータ101が停止するとともに底板昇降モータ105が停止する。なお、テーブル上昇センサ59としては、ピックアップローラ80を移動可能に保持するピックアップホルダーの被検部材を検知することで、原稿上面レベルの上限までの上昇を間接的に検知するものを用いた。この構成のものに代えて、原稿上面レベルを直接的に検知するものを設けてもよい。
操作部108よりコピースタートボタン158が押下され、本体制御部111からI/F107を介してADF51のコントローラ100に原稿給紙信号が送信される。これにより、給紙モータ102が駆動してピックアップローラ80が回転駆動し、原稿載置台53上の数枚(理想的には1枚)の原稿MSを原稿載置部Aから送り出す。ピックアップローラ80の回転方向は、最上位の原稿MSを給紙口48に搬送する方向である。
ピックアップローラ80によって送り出された原稿MSは、分離手段としての分離搬送部Bに進入して、給紙ベルト84との当接位置に送り込まれる。この給紙ベルト84は、駆動ローラ82と従動ローラ83とによって張架されており、給紙モータ102の正転に伴う駆動ローラ82の回転によって図中時計回り方向に無端移動せしめられる。
この給紙ベルト84の下部張架面には、給紙モータ102の正転によって図中時計回りに回転駆動されるリバースローラ85が当接している。この当接部においては、給紙ベルト84の表面が給紙方向に移動する。これに対し、リバースローラ85の表面は、給紙方向とは逆方向に移動しようとするが、リバースローラ85の駆動伝達部には不図示のトルクリミッターが設けられており、給紙方向に向かう力がトルクリミッターのトルクよりも大きいとリバースローラ85は給紙方向に表面移動するように回転する。リバースローラ85は、給紙ベルト84に所定の圧力で当接して分離ニップを形成しており、給紙ベルト84に直接当接している際、あるいは分離ニップに原稿MSが1枚だけ挟み込まれている際には、給紙ベルト84又は原稿MSに連れ回る。但し、当接部に複数枚の原稿MSが挟み込まれた際には、連れ回り力がトルクリミッターのトルクよりも低くなるように設定されているため、連れ回り方向とは逆の図中時計回りに回転駆動する。これにより、最上位よりも下の原稿MSには、リバースローラ85によって給紙方向とは反対方向の移動力が付与されて、数枚の原稿から最上位の原稿MSだけが分離される。これにより、重送が防止される。
給紙ベルト84やリバースローラ85の作用によって1枚に分離された原稿MSは、レジスト部Cに進入する。そして、給紙ベルト84によって更に送られ、突き当てセンサ72によって先端が検知されつつ、更に進んで停止しているプルアウトローラ対86に突き当たる。その後、突き当てセンサ72による先端の検知から所定時間だけ給紙モータ102を駆動させて、停止する。これにより、原稿MSが突き当てセンサ72による検知位置から所定量定められた距離だけ送られ、結果的には、原稿MSがプルアウトローラ対86に所定量の撓みをもって押し当てられた状態で給紙ベルト84による原稿MSの搬送が停止する。そして、突き当てセンサ72によって原稿MSの先端が検知されたときに、ピックアップ昇降モータ101を回転させることでピックアップローラ80を原稿MSの上面から退避させ原稿MSを給紙ベルト84の搬送力のみで送る。これにより、原稿MSの先端は、プルアウトローラ対86の上下のローラによって形成されるニップに進入し、先端の整合(スキュー補正)が行われる。
プルアウトローラ対86は、上述したように、スキュー補正機能を有すると共に、分離後にスキュー補正された原稿MSを中間ローラ対66まで搬送するためのローラ対で、プルアウトモータ113により2つのローラのうちの一方が駆動される。
プルアウトローラ対86によって送り出された原稿MSは、原稿幅センサ73の直下を通過する。原稿幅センサ73は、反射型フォトセンサ等からなる紙検知センサを原稿幅方向(図紙面に直交する方向)に複数個並べたセンサであり、どの紙検知センサが原稿MSを検知するかに基づいて、原稿MSの幅方向のサイズを検知する。また、原稿MSの搬送方向の長さは、原稿MSの先端が突き当てセンサ72によって検知されてから、原稿MSが突き当てセンサ72によって検知されなくなる(原稿MSの後端が通過する)までのタイミングに基づいてモータパルスから検知する。
プルアウトローラ対86及び中間ローラ対66の駆動によって搬送される原稿MSは、中間ローラ対66及び読取入口ローラ対90によって搬送されるターン部Dに進入する。
中間ローラ対66はプルアウトローラ対86の駆動源であるプルアウトモータ113と、読取入口ローラ対90の駆動源である読取入口モータ114との両方のモータから駆動が伝達される構成となっている。そして、2つのモータのうち、回転速度が速くなる側のモータの駆動によって回転速度が決まる機構を備えている。
画像読取ユニット50では、プルアウトローラ対86及び中間ローラ対66の回転駆動によりレジスト部Cからターン部Dに原稿MSが搬送される際には、レジスト部Cでの搬送速度を第一読取搬送部Eでの搬送速度よりも高速に設定しており、原稿MSを第一読取搬送部Eへ送り込む処理時間の短縮が図られている。このとき、中間ローラ対66はプルアウトモータ113を駆動源として回転する。
原稿MSの先端が読取入口センサ67により検出されると、読取入口ローラ対90の上下のローラによって形成されるニップに原稿MSの先端が進入する前に、原稿MSの搬送速度を第一読取搬送部Eでの搬送速度と同速にするために、プルアウトモータ113の減速を開始する。これと同時に、読取入口モータ114及び読取モータ103を正転駆動する。読取入口モータ114を正転駆動することで読取入口ローラ対90が搬送方向に回転駆動し、読取モータ103を正転駆動することで読取出口ローラ対92及び第二読取出口ローラ対93が搬送方向にそれぞれ駆動する。
ターン部Dから第一読取搬送部Eに向かう原稿MSの先端をレジストセンサ65で検知すると、コントローラ100は、所定の時間をかけて各モータの駆動を減速することで、原稿MSの搬送速度を所定の搬送距離をかけて減速する。そして、コントローラ100は、第一固定読取部151による第一読取位置400の手前で原稿MSを一時停止するように制御すると共に、本体制御部111にI/F107を介してレジスト停止信号を送信する。続いて、コントローラ100が本体制御部111より読取開始信号を受信すると、レジスト停止していた原稿MSの原稿先端が第一読取位置400に到達するまでに、原稿MSの搬送速度が所定の搬送速度に立ち上がるように、読取入口モータ114及び読取モータ103の駆動を制御する。これにより、原稿MSは搬送速度が増速されつつ、第一読取位置400に向かって搬送される。そして、読取入口モータ114のパルスカウントに基づいて算出された原稿MSの先端が第一読取位置400に到達するタイミングで、コントローラ100から本体制御部111に対して原稿MSの第一面の副走査方向有効画像領域を示すゲート信号が送信される。この送信は、原稿MSの後端が第一読取位置400を抜け出るまで続けられ、原稿MSの第一面が第一固定読取部151によって読み取られる。
第一読取搬送部Eを通過した原稿MSは、読取出口ローラ対92のニップを通過した後、その先端が排紙センサ61によって検知され、さらに、その後、第二読取搬送部Fを通過して排紙部Gへと搬送される。
原稿MSの片面(第一面)のみを読み取る場合には、第二固定読取部95による原稿MSの第二面の読取が不要である。そこで、排紙センサ61によって原稿の先端が検知されると、排紙モータ104の正転駆動が開始されて、排紙ローラ対94における図中上側の排紙ローラが図中反時計回り方向に回転駆動される。また、排紙センサ61によって原稿MSの先端が検知されてからの排紙モータ104のパルスカウントに基づいて、原稿MSの後端が排紙ローラ対94のニップを抜け出るタイミングが演算される。そして、この演算結果に基づいて、原稿MSの後端が排紙ローラ対94のニップから抜け出る直前のタイミングで、排紙モータ104の駆動速度が減速せしめられて、原稿MSが原稿スタック台55から飛び出さないような速度で排紙されるように制御される。
一方、原稿MSの両面(第一面及び第二面)を読み取る場合には、排紙センサ61によって原稿MSの先端が検知された後、第二固定読取部95に到達するまでのタイミングが読取モータ103のパルスカウントに基づいて演算される。そして、そのタイミングでコントローラ100から本体制御部111に対して原稿MSの第二面における副走査方向の有効画像領域を示すゲート信号が送信される。この送信は、原稿MSの後端が第二固定読取部95による第二読取位置を抜け出るまで続けられ、原稿MSの第二面が第二固定読取部95によって読み取られる。
読取手段としての第二固定読取部95は、密着型イメージセンサ(CIS)からなり、原稿MSに付着している糊状の異物が読取面に付着することによる読取縦すじを防止する目的で、読取面にコーティング処理が施されている。また、原稿MSが通過する搬送路を挟んで第二固定読取部95に対向する位置には、原稿MSを非読取面側(第一面側)から支持する原稿支持手段としての第二読取ローラ96が配設されている。この第二読取ローラ96は、第二固定読取部95による第二読取位置での原稿MSの浮きを抑えるとともに、第二固定読取部95におけるシェーディングデータを取得するための基準白部として機能する役割を担っている。
以下、本発明の特徴部分である、ADF51の開閉に関わる構成及び動作について説明する。
図8は、本実施形態のADF51を示す側面図である。
図9は、本実施形態のADF51を示す上面図である。
図10は、本実施形態のADF51を示す正面図である。
本実施形態のADF51は、これを構成する本体カバー52が、装置背面に設けられた2つの蝶番(ヒンジ機構)159を介して、台座部であるスキャナ150上に設けられている。これにより、ADF51は、蝶番159を回動中心にして本体カバー52が上下方向に開閉可能となるように構成されている。なお、以下の説明において、ADF51を開く、あるいは、ADF51を閉じることは、蝶番159を回動中心にして本体カバー52をスキャナ150に対して開く、あるいは、閉じることを意味する。
ADF51における本体カバー52の装置前面(正面)側の外壁には、ADF51を開く際に利用者が持ち上げる操作を行うことができる本体取手(本体操作部)163が形成されている。利用者は、この本体取手163の下面に手を掛けて当該本体取手163を持ち上げる操作を行うことで、蝶番159を回動中心にしてADF51を回動させることができ、スキャナ150の第二コンタクトガラス155を露出させることができる。
ここで、本実施形態のADF51には、ADF51を開く際に利用者が持ち上げる操作を行うことができる別の操作部として、長尺な部材で構成された延長取手(持ち上げ操作部)160が設けられている。この延長取手160は、蝶番159から離れる方向(装置前面側)へ本体カバー52から延出する操作位置(延出位置)と、この操作位置よりも本体カバー52側(装置背面側)に位置する収納位置(非延出位置)とに変位可能な構成となっている。
図8では、この延長取手160が本体カバー52から取り外された状態となっているが、実際には、この延長取手160を本体カバー52に設けられた図中破線で示す操作部取付手段としてのステー161に挿入された状態で組み付けられる。本体カバー52はステー161に対して摺動自在に挿入され、本体カバー52に対して装置前後方向に沿って進退することができる。
図11は、ステー161に挿入された状態の延長取手160を示す下面図である。
図12は、ステー161に挿入された状態の延長取手160を示す側面図である。
図13は、ステー161に挿入された状態の延長取手160を示す背面図である。
ステー161は、ADF51の前面フレーム162Fと背面フレーム162Rとの間に設けられており、ステー161の前端部及び後端部はそれぞれ前面フレーム162F及び背面フレーム162Rに固定されている。例えば、図11及び図12に示すように、前面フレーム162F及び背面フレーム162Rにそれぞれ形成された切り曲げ部に対し、ステー161の前端部及び後端部をネジ162aによって締結固定する。
ステー161は、図13に示すように、底面の両側に側面が立設し、上面が解放された断面コの字状の形状をとり、その底面には切り欠き部161aが形成されている。延長取手160をステー161に挿入した状態で、ステー161の切り欠き部161aを通るように、段付きネジで構成されるピン160bを延長取手160の所定のネジ孔にネジ固定する。これにより、ステー161に挿入された状態の延長取手160をステー161に対して摺動させる際、延長取手160の摺動範囲は、そのピン160bがステー161の切り欠き部161aに沿って移動可能な範囲内に規制される。
本実施形態のADF51に延長取手160を組み付ける場合、まず、ADF51を開いた状態で維持し、ADF51の下面に取り付けられている圧板を取り外す。そして、ADF51の底部側からステー161を装着した後、取手目隠し板160aを取り外した状態の延長取手160を装置前面側からステー161内に入れ込む。その後、ステー161の切り欠き部161aを通るようにピン160bを延長取手160の所定のネジ孔にネジ固定する。最後に、延長取手160をステー161に沿って装置前面側へスライドさせて、延長取手160の前端部を露出させ、その前端部に取手目隠し板160aを取り付けることで、組み付けを完了する。
本実施形態では、延長取手160をステー161に沿って装置背面側へ摺動させると、延長取手160の前端部に設けられた取手目隠し板160aが本体カバー52の外壁面に到達するまで、延長取手160を本体カバー52内に押し込むことができる。このとき、延長取手160は収納位置に位置することになる。一方、延長取手160をステー161に沿って装置前面側へ摺動させると、延長取手160のピン160bがステー161の切り欠き部161aの前端部に当接するまで、延長取手160を本体カバー52から引き出すことができる。このとき、延長取手160は操作位置に位置することになる。
図14は、ADF51を開く際に必要となる操作力を説明するための説明図である。
図15は、ADF51を開く際の回動中心O回りのモーメントの関係を示す力学モデルの説明図である。
なお、図14では、延長取手160が操作位置まで引き出した状態にあり、利用者が延長取手160の前端部を持ち上げるように操作する場合について説明する。また、図15では、蝶番159によるトルクTは一定と考えて省略してある。
ここで、ADF51を開く際の回動中心Oから、ADF51の重心位置GADFまで距離をLgとし、本体取手163までの距離をL0とし、延長取手160の前端部までの距離をLとする。また、ADF51の重量Mgは重心位置GADFに作用するものとし、閉じている状態のADF51を本体取手163を持ち上げて開く時の操作力をF0、閉じている状態のADF51を延長取手160の前端部を持ち上げて開く時の操作力をFとする。以上より、図15に示す力学モデルから、下記の式(1)が得られる。
Mg×Lg = F0×L0 = F×L ・・・(1)
上記式(1)より、例えばL0がLgの2倍である場合、閉じている状態のADF51を本体取手163を持ち上げて開く時の操作力F0は、重量Mgの半分となる。すなわち、L0=n×Lgならば(n=正の数)、F0=Mg/nが成り立ち、本体取手163が回動中心O(すなわち蝶番159)から離れているほど、その本体取手163の操作力F0を小さくすることができる。ただし、本体取手163は、ADF51の本体カバー52の前面に形成されるものであるため、本体カバー52の前面よりも蝶番159)から離れる位置に形成することはできない。
一方、閉じている状態のADF51を延長取手160を持ち上げて開く時の操作力Fを、本体取手163の操作力F0と比較して検討してみる。L=n×L0ならば、F=F0/nが成り立つので、例えばLがL0の1.3倍(n=1.3)である場合、延長取手160の操作力Fは、本体取手163の操作力F0の約77%(F=F0/1.3=0.77×F0)となる。したがって、延長取手160の操作力Fは、本体取手163の操作力F0に対して約23%の軽減が図られたことになる。
図16は、本体カバー52からの延長取手160の引き出し量(延長量)を変えて、延長取手160の前端部を持ち上げる操作によりADF51を開くときの操作力と、本体取手163の操作力に対する低減率をプロットしたグラフである。
このグラフにおいて、引き出し量(延長量)Lが150[mm]であるとき、L=1.3×L0が成り立つので、低減率は約23%となっている。本実施形態のように、ADF51の重量、回動中心Oの位置、本体取手163の位置が、ほぼ一定である構成においては、延長取手160の引き出し量(延長量)の設定によって、延長取手160の操作力Fを狙いの大きさに設定することが可能である。最適な操作力の大きさは、このADF51が搭載される機種によって一概には言えないが、目安として、延長取手160の操作力Fが20[N]程度であれば、利用者には軽いと感じられる。
本実施形態においては、電気的駆動や制御が必要となる複雑な構成を必要としない機械的なヒンジ機構である蝶番159のヒンジトルク等の設定により、ADF51のスキャナ150への着地性を確保し、かつ、ADF51を閉じた状態で原稿を押さえ付ける十分な力を確保している。その上で、閉じた状態のADF51を開くときの操作力は、延長取手160を引き出してこれを操作することにより、標準の本体取手163の操作力F0よりも小さい操作力を実現している。
しかも、本実施形態によれば、延長取手160の不使用時には、延長取手160を本体カバー52内に押し込むという極めて簡単な作業だけで、その延長取手160が邪魔にならない状態にすることができ、また、延長取手160の使用時には、延長取手160を本体カバー52から引き出すという極めて簡単な作業を行うだけで、標準の本体取手163の操作力F0よりも小さい操作力で、ADF51を開くことができる。
〔変形例1〕
次に、本実施形態における延長取手の一変形例(以下、本変形例を「変形例1」という。)について説明する。
図17は、本変形例1におけるADF51を示す上面図である。
図18は、本変形例1におけるADF51を示す正面図である。
図19は、本変形例1におけるADF51を示す側面図である。
本変形例1の延長取手260は、長尺な部材で構成され、その一端部が操作部取付手段としての軸ピン260bにより本体カバー52に対して回動自在に取り付けられている。軸ピン260bは、延長取手260の回動支点を兼ねており、本体取手163の下面にネジ止めされている。本変形例1によれば、延長取手260の他端部(自由端部)は、蝶番159から離れる方向(装置前面側)へ本体カバー52から延出する操作位置(図17中二点鎖線で示す位置)と、この操作位置よりも本体カバー52側(装置背面側)に位置する収納位置(図17中破線で示す位置)とに変位可能な構成となっている。
本変形例1でも、延長取手260の不使用時には、延長取手260を収納位置へ回動させるという極めて簡単な作業だけで、その延長取手260邪魔にならない状態(本体取手163の下方に収納された状態)にすることができる。また、延長取手260の使用時には、延長取手260を回動させて本体取手163の下方から引き出すという極めて簡単な作業を行うだけで、標準の本体取手163の操作力よりも小さい操作力で、ADF51を開くことができる。
〔変形例2〕
次に、本実施形態における延長取手の他の変形例(以下、本変形例を「変形例2」という。)について説明する。
上記実施形態の構成では、延長取手160の長さ(装置前後方向長さ)はADF51の奥行き(装置前後方向の長さ)に制限される。そのため、ADF51の奥行きが短い場合には、延長取手の本体カバー52の前面から引き出し量(延長量)を十分に確保することができず、延長取手の操作力を狙いの大きさまで軽減できない場合がある。
本変形例2では、上記実施形態と同様に、本体カバー52に対して延長取手を装置前後方向へ直線的に移動させる構成を採用して上記実施形態と同等の操作性を確保しつつ、上記実施形態よりも延長取手の引き出し量(延長量)を確保できる構成を採用する。
図20は、本変形例2におけるステー161に挿入された状態の延長取手360を示す下面図である。
図21は、本変形例2におけるステー161に挿入された状態の延長取手360を示す側面図である。
図22は、本変形例2におけるステー161に挿入された状態の延長取手360を示す背面図である。
本変形例2における延長取手360は、第一延長部365と、その第一延長部365に対してスライド移動可能な第二延長部366とを備えており、第二延長部366を本体カバー52から引き出し、更にその第二延長部366から第一延長部365を引き出すという2段階の引き出しが可能となっている。
図23は、本変形例2における延長取手360の第一延長部365と第二延長部366とを分解した状態で示す組立説明図である。
図24は、第二延長部366に第一延長部365を挿入して固定ピン367a,367bを取り付けた状態を示す組立説明図である。
図25は、固定ピン367a,367bをCリング367cで固定する際の組立説明図である。
図26は、本変形例2における延長取手360の組立完成図である。
延長取手360の第二延長部366は、図23に示すように、底面の両側に側面が立設し、上面が解放された断面コの字状の形状をとり、その両側面には切り欠き部366aが形成されている。図24に示すように、この第二延長部366内に第一延長部365を挿入し、第二延長部366の切り欠き部366aと第一延長部365の固定孔365a,365bを通るように、2つの固定ピン367a,367bを挿入する。その後、図25に示すように、各固定ピン367a,367bが第二延長部366の切り欠き部366a及び第一延長部365の固定孔365a,365bから外れないように、各固定ピン367a,367bをCリング367cで固定する。その後、図25に示すように、第一延長部365の前端面に取手目隠し板360aを取り付けることで、図26に示すように延長取手360の組み立てが完了する。
本変形例2の延長取手360は、第一延長部365を第二延長部366に対して摺動させる際、第一延長部365の摺動範囲は、その固定ピン367a,367bが第二延長部366の切り欠き部366aに沿って移動可能な範囲内に規制される。第一延長部365を第二延長部366に沿って装置背面側へ摺動させると、第一延長部365の前端面に取り付けられた取手目隠し板360aが第二延長部366の前端部に到達するまで、第一延長部365を第二延長部366内に押し込むことができる。一方、第一延長部365を第二延長部366に沿って装置前面側へ摺動させると、固定ピン367a,367bが第二延長部366の切り欠き部366aの前端部に当接するまで、第一延長部365を第二延長部366から引き出すことができる。
図27は、ステー161に対して延長取手360を組み付ける際の組み付け手順を示す説明図である。
図28は、ステー161に対して延長取手360を組み付けた状態の斜視図である。
上述したように組み立てた延長取手360をステー161に組み付ける際、延長取手360を装置前面側からステー161内に入れ込む。その後、ステー161の切り欠き部161aを通るようにピン160bを、延長取手360の第二延長部366に形成されたネジ孔366bにネジ固定する。
本変形例2では、延長取手360をステー161に沿って装置背面側へ摺動させると、延長取手360の前端部に設けられた取手目隠し板360aが本体カバー52の外壁面に到達するまで、延長取手360を本体カバー52内に押し込むことができる。このとき、延長取手360は収納位置に位置することになる。なお、延長取手360が収納位置に位置するとき、延長取手360の第一延長部365は第二延長部366内に押し込まれた状態になっている。
一方、延長取手360をステー161に沿って装置前面側へ摺動させると、延長取手360の第二延長部366に固定されたピン160bがステー161の切り欠き部161aの前端部に当接し、かつ、第一延長部365に固定された固定ピン367aが第二延長部366の切り欠き部366aの前端部に当接するまで、延長取手360の前端部(取手目隠し板360a)を本体カバー52から引き出すことができる。このとき、延長取手360は操作位置に位置することになる。
延長取手を本体カバー52内に収納位置に位置させたときの収納スペースを十分に確保できない場合、上記実施形態では、図29(a)に示すような操作位置までしか延長取手160の前端部(取手目隠し板160a)を引き出すことができない。これに対し、本変形例2の延長取手360によれば、第二延長部366を引き出すだけで、延長取手360の前端部(取手目隠し板360a)を上記実施形態と同程度の位置まで引き出すことができ、そこから更に第一延長部365を引き出すことで、図29(b)に示すような操作位置まで延長取手360の前端部(取手目隠し板360a)を引き出すことができる。その結果、上記実施形態よりも、延長取手の操作力Fを更に軽減することができる。
〔変形例3〕
次に、本実施形態における延長取手の更に他の変形例(以下、本変形例を「変形例3」という。)について説明する。
上述した実施形態や変形例1、2の構成では、延長取手160,260,360を操作位置に引き出して使用した後に、その利用者が延長取手160,260,360を収納位置へ戻し忘れてその場を離れた場合、ADF51の前面側を通る人が延長取手160,260,360に気づかずに衝突してしまうおそれがある。本変形例3では、このような衝突の発生を抑制する構成を採用している。なお、本変形例3では、上記実施形態の延長取手160を採用した例において説明するが、他の延長取手を採用した場合でも同様である。
図30は、本変形例3における延長取手検知センサ470の配置例を示す下面図である。
図31は、本変形例3における延長取手検知センサ470の配置例を示す側面図である。
図32は、本変形例3における延長取手検知センサ470の配置例を示す背面図である。
本変形例3においては、延長取手160が収納位置に位置していることを検知する延長取手検知センサ470が設けられている。この延長取手検知センサ470は、図31及び図32に示すように、延長取手160が収納位置に位置しているときに、その延長取手160の後端部側の側面部分がセンサ検知領域に対向するように配置されている。
本変形例3の延長取手検知センサ470は、反射型光学センサであり、発光部からセンサ検知領域へ光を照射し、センサ検知領域内に位置する延長取手160の側面で反射した反射光を受光部で受光することで、延長取手160が収納位置に位置していることを検知する。なお、延長取手検知センサ470は、これに限らず、透過型の光学センサや、磁気センサ、機械的に検知するスイッチなど、公知のセンサを広く利用することができる。
図33は、延長取手160を収納位置から引き出された状態を示す下面図である。
図34は、延長取手160を収納位置から引き出された状態を示す側面図である。
延長取手160が収納位置から引き出された位置にあると、図33及び図34に示すように、延長取手検知センサ470のセンサ検知領域には延長取手160の側面が存在しない。そのため、延長取手検知センサ470には、延長取手160の側面からの反射光が受光されない。よって、延長取手検知センサ470の出力信号から、延長取手160が収納位置に収納されていないことを把握することができる。
本変形例3においては、例えば、本複写機500に対する操作が無い状態が所定時間以上継続しても、延長取手検知センサ470から、延長取手160が収納位置に収納されていない旨の出力信号が出力されている場合、警告音を発する等により延長取手160が収納されていないことを報知する構成が採用されている。この報知により、本複写機500の周囲にいる人に、延長取手160が収納位置に収納されていないことを知らせることができ、延長取手160への衝突回避を促すことができる。また、この報知により、本複写機500の周囲にいる人に、延長取手160を収納するように促すこともできる。よって、本変形例3によれば、収納し忘れた延長取手160へ人が衝突するのを抑制することができる。
〔変形例4〕
次に、本実施形態における延長取手の更に他の変形例(以下、本変形例を「変形例4」という。)について説明する。
図35は、本変形例4の引掛け部を前端部に備えた延長取手560を示す下面図である。
図36は、本変形例4の引掛け部を前端部に備えた延長取手560を示す側面図である。
図37は、本変形例4の引掛け部を前端部に備えた延長取手560を示す正面図である。
図38は、本変形例4の引掛け部を示す拡大斜視図である。
本変形例4における延長取手560の基本構成は、上記実施形態の延長取手160と同様であるが、本変形例4では、図示のように、延長取手560の前端部(取手目隠し板160a)に、利用者の指を引っかける引掛け部568が設けられている。この引掛け部568は、利用者が延長取手560を本体カバー52から引き出す際に指を引っかけることができるように構成されている。これにより、延長取手560を本体カバー52から引き出す際、利用者は引掛け部568に指を引っかけて延長取手560を装置前面側へ引っ張り出すことができ、引掛け部568が無い上記実施形態の構成よりも利用者の操作性が向上する。
また、このような引掛け部568を延長取手560の前端部に設けることで、引掛け部568が収容位置に収容されているときに、どこを操作すれば延長取手560を引き出せるのかを、利用者に対して直感的に把握させやすいという効果も得られる。
〔変形例5〕
次に、本実施形態における延長取手の更に他の変形例(以下、本変形例を「変形例5」という。)について説明する。
利用者は、延長取手を使用して原稿の画像を読み取る作業を行う場合、延長取手を操作位置に引き出し、延長取手を手で持ち上げてADF51を開く。そして、ADF51を開いた状態のまま延長取手から手を離し、原稿をセットする。このとき、上述した実施形態や変形例1〜4の構成では、操作位置に引き出されている延長取手160,260,360が自重によって収納位置へ戻ってしまう可能性がある。この場合、ADF51を閉じるときには延長取手160,260,360を使用するには、収納位置へ戻ってしまった延長取手160,260,360を再び操作位置へ引き出すという作業が必要となり、利便性を悪化させる。
本変形例5における延長取手660の基本構成は、上記実施形態の延長取手160と同様であるが、本変形例5では、延長取手660が操作位置まで引き出されたときに延長取手660が装置背面側へ移動するのを規制するストッパが設けられている。なお、本変形例5では、上記実施形態における延長取手160の基本構成を採用しているが、他の延長取手の基本構成を採用してもよい。
図39は、本変形例5の延長取手660が収納位置に位置する状態を示す下面図である。
図40は、本変形例5の延長取手660が操作位置に引き出された状態を示す下面図である。
図41は、本変形例5の延長取手660が操作位置に引き出された状態を示す側面図である。
本変形例5のストッパ669は、延長取手660の内部に配置されたストッパ部材669a及び付勢機構669bとから構成されている。延長取手660の一側面には、図41に示すように開口部660cが形成されており、延長取手660の内部に配置されたストッパ部材669aの一部が付勢機構669bの付勢力により開口部660cから延長取手660の側面外へ突出できるように構成されている。
延長取手660が操作位置に完全に引き出されていない状態では、図39に示すように、付勢機構669bによって付勢されたストッパ部材669aは、開口部660cを介してステー161の側面内壁に当接した状態である。よって、延長取手660を操作位置へ引き出す際、ストッパ部材669aがステー161の側面内壁に摺動しながら、延長取手660が引き出されることになる。
そして、延長取手660が操作位置に完全に引き出されると、ストッパ部材669aがステー161の前端部よりも装置前面側まで引き出される。これにより、ストッパ部材669aは、付勢機構669bの付勢力により、図40に示すように、ADF51の前面フレーム162Fよりも装置前面側で、延長取手660の側面外方へ突出した状態になる。このとき、ストッパ部材669aの前端部と後端部が開口部660cの縁に引っ掛かるようになっているので、ストッパ部材669aの一部だけが延長取手660の側面外方へ突出した状態になる。
この状態になれば、延長取手660が装置背面側へ移動しようとしても、ストッパ部材669aがADF51の前面フレーム162Fに引っ掛かって、その移動が阻止される。よって、延長取手660が操作位置まで引き出されている状態であれば、ADF51を開いた状態のまま延長取手660から手を離しても、延長取手660が自重によって収納位置へ戻ってしまうことはない。
なお、操作位置まで引き出された延長取手660を収納位置へ収納する際には、ストッパ部材669aを開口部660c内に押し込んでストッパ部材669aによる移動規制を解除し、延長取手660を本体カバー52内へ押し込めばよい。
〔変形例6〕
次に、本実施形態における延長取手の更に他の変形例(以下、本変形例を「変形例6」という。)について説明する。
図42は、本変形例6の延長取手760が収納位置に位置する状態を示す下面図である。
図43は、本変形例6の延長取手760が操作位置に引き出された状態を示す下面図である。
図44は、本変形例6の延長取手760のグリップ部765を使用状態にしたときの下面図である。
本変形例6における延長取手760は、利用者が手で把持する長尺なグリップ部765と長尺な延長部766とを備えている。グリップ部765の一端は、延長部766の前端部に対し、水平面に沿って90度の範囲で回動できるように取り付けられている。これにより、グリップ部765は、図43に示すようにその長尺方向が延長部766の長尺方向に一致する収納姿勢と、図44に示すようにその長尺方向が延長部766の長尺方向に対して直交するグリップ姿勢とをとることができる。
延長部766には、上記実施形態における延長取手160と同様、ピン160bが取り付けられており、このピン160bがステー161の切り欠き部161aに挿通されているので、その切り欠き部161aに制限された範囲で、延長部766及びこれに取り付けられたグリップ部765が装置前後方向へ移動可能となっている。
本変形例6では、グリップ部765を図43に示す収納姿勢にした状態で、その延長取手760をステー161に沿って装置背面側へ摺動させると、グリップ部765の自由端部に設けられた取手目隠し板160aが本体カバー52の外壁面に到達するまで、延長取手760を本体カバー52内に押し込むことができる。このとき、延長取手760は、図42に示すように、収納位置に位置することになる。
一方、延長取手760をステー161に沿って装置前面側へ摺動させると、図43に示すように、延長取手760の延長部766に固定されたピン160bがステー161の切り欠き部161aの前端部に当接するまで、延長取手760の前端部(取手目隠し板160a)を本体カバー52から引き出すことができる。このまま、延長取手760の前端部を上に持ち上げるように操作してADF51を開くこともできるので、このときの延長取手760は操作位置に位置している。また、本変形例6では、延長取手760のグリップ部765を収納姿勢から図44に示すグリップ姿勢とすることができる。この場合、利用者は、このグリップ部765を手でしっかりと握って、延長取手760を上に持ち上げる操作を行うことができるので、延長取手760の取り扱い性が向上する。
〔変形例7〕
次に、本実施形態における延長取手の更に他の変形例(以下、本変形例を「変形例7」という。)について説明する。
図45は、本変形例7の延長取手860が収納位置に位置する状態を示す下面図である。
図46は、本変形例7の延長取手860が収納位置に位置する状態を示す側面図である。
本変形例7における延長取手860は、長尺な延長部866とその前端部から水平面に沿って90度方向へ延びるグリップ部865とが一体形成されたL字状部材で構成されている。グリップ部865には、本体カバー52と統一感のある材料で形成されたグリップカバー871がネジ871aによって固定されている。グリップカバー871は、その底面が解放されており、利用者は手のひらを上に向けた状態でこの底面解放部に指を入れて装置前側に引っ張ることで、延長取手860を本体カバー52から引き出すことができる。そして、利用者は、このグリップカバー871に手を掛けて上に持ち上げる操作を行うことで、ADF51を開くことができる。
また、本変形例7の延長取手860には、不必要なときに延長取手860が本体カバー52から引き出されにくいように、図46に示すように、ストッパ872が設けられている。このストッパ872は、回転軸872a回りを図中反時計回り方向へ付勢された状態で、グリップカバー871に取り付けられている。ストッパ872は、回転軸872aから下方に延びる握り部872bと、回転軸872aから装置背面側へ延びるストッパ部872cとから構成されている。
延長取手860が収納位置に位置するとき、図46に示すように、ストッパ部872cがADF51の前面フレーム162Fに引っ掛かり、延長取手860の装置前面側への移動が規制される。一方、延長取手860を収納位置から操作位置へ引き出す際、利用者は、ストッパ872の握り部872bに指をかけて握ることで、ストッパ872が図中時計回り方向へ回動し、ストッパ部872cがADF51の前面フレーム162Fから外れる。これにより、ストッパ部872cによる延長取手860の移動規制が解除されて、延長取手860を装置前面側へ引き出すことができる。なお、延長取手860を収納位置へ収納する際には、そのときの押し込み力によりストッパ部872cがADF51の前面フレーム162Fにスナップフィットし、前面フレーム162Fに引っ掛かった状態になる。
本変形例7の延長取手860は、上記実施形態の延長取手160のような長尺な部材の先端を手で上に持ち上げる場合と比較して、グリップカバー871により利用者が手を掛ける箇所が広くとられており、利用者の操作性が高い。
また、上述した変形例6では、グリップ部765を収納姿勢から90度回動させてグリップ姿勢に変えるという操作を行えば本変形例7と同様の操作性が得られるが、グリップ部765を回動させるという操作を必要とする。これに対し、本変形例7によれば、そのような回動の操作が不要であり、利用者の利便性が高い。また、本変形例7では、延長取手860を収納位置へ収納する際に利用者が手で押し込む箇所が、グリップ部865の広い前端面であるので、その押し込み操作もしやすく、利便性が高い。
更に、本変形例7は、延長取手860が収納位置へ収納された状態において、そのグリップ部865が本体カバー52の前面部分に保持される。そのため、利用者は、延長取手860が収納された状態でも、そのグリップ部865を持ち上げるように操作してADF51を開くことができる。すなわち、本変形例7によれば、収納状態にある延長取手860のグリップ部865が本体取手163として機能することができる。よって、本体取手163を省略することも可能である。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
シート原稿等のシートを積載する原稿載置部A等のシート積載手段と、上記シート積載手段に積載されたシートを一枚ずつ分離給送する分離搬送部B等の分離給送手段と、上記分離給送手段により分離給送されたシートを原稿読取箇所などの目標箇所へ搬送するレジスト部Cやターン部D等の搬送手段とを、スキャナ150等の台座部上に蝶番159等のヒンジ機構を介して取り付けられた本体カバー52等の装置本体に設け、該ヒンジ機構を回動中心にして該装置本体を上下方向に開閉可能に構成したADF51等のシート分離搬送装置において、上記台座部上に閉じている状態の上記装置本体を開く際に利用者が持ち上げる操作を行う延長取手160,260,360,560,660,760,860等の持ち上げ操作部を、上記ヒンジ機構から離れる方向へ上記装置本体から延出する操作位置等の延出位置と、該延出位置よりも上記装置本体側に位置する収納位置等の非延出位置とに変位可能なように、上記装置本体に取り付けるステー161や軸ピン260b等の操作部取付手段を有することを特徴とする。
これによれば、延出位置に持ち上げ操作部を変位させた状態で利用者が持ち上げる操作を行うことで、その操作力は、持ち上げ操作部が装置本体外壁に形成されている一般的な従来構成と比較して小さいものとすることができる。しかも、本態様Aにおいては、この持ち上げ操作部を延出位置よりも装置本体側に位置する非延出位置へ変位させることができる。したがって、不使用時に持ち上げ操作部を非延出位置へ変位させておけば、持ち上げ操作部を延出位置に位置させたままの場合よりも、装置本体から持ち上げ操作部が突出する量を少なくできるので、邪魔になりにくい。
(態様B)
上記態様Aにおいて、上記台座部上に閉じている状態の上記装置本体を開く際に利用者が持ち上げる操作を行う本体取手163等の本体操作部が該装置本体の外壁に形成されており、上記延出位置は、上記本体操作部よりも上記ヒンジ機構から離れた位置であることを特徴とする。
これによれば、本体操作部を操作するという従来の一般的な構成と同様の操作手順でも装置本体を開くことができる。したがって、操作力が大きくても差し支えない利用者に対する操作性は従来から変更することなく、小さい操作力が望まれる利用者に対し、本体操作部よりも小さい操作力で装置本体を開く操作を提供できる。
(態様C)
上記態様A又はBにおいて、上記非延出位置は、上記装置本体の内部位置であることを特徴とする。
これによれば、持ち上げ操作部を非延出位置へ変位させたときに、より邪魔になりにくい。
(態様D)
上記態様A乃至Cのいずれかの態様において、上記操作部取付手段は、上記延出位置と上記非延出位置との間で上記持ち上げ操作部を直線移動させるものであることを特徴とする。
これによれば、上記持ち上げ操作部を直線的にスライドさせるような単純な操作により、延出位置と非延出位置との間で持ち上げ操作部を変位させることができる。
(態様E)
上記態様Dにおいて、上記持ち上げ操作部は、上記直線移動の方向に沿って長尺な延長部766等の延出部と、該延出部の一端部に対し、該延出部の長尺方向に沿って伸びる第1位置(収納姿勢)と該延出部の長尺方向に対して交差する方向へ延びる第2位置(グリップ姿勢)との間で回動可能に取り付けられたグリップ部765等の把持部とを備えており、上記持ち上げ操作部が上記非延出位置に位置するとき、上記把持部は上記第1位置に位置するように構成されていることを特徴とする。
これによれば、上記変形例6で説明したように、持ち上げ操作部を操作する際、利用者は、把持部をしっかりと把持した状態で操作することができるので、利用者の操作性を高めることができる。また、持ち上げ操作部が非延出位置に位置するときには、把持部が延出部の長尺方向に沿って伸びる姿勢をとるので、持ち上げ操作部を非延出位置に位置させる際の占有スペースを狭くすることができる。
(態様F)
上記態様A乃至Cのいずれかの態様において、上記操作部取付手段は、上記延出位置と上記非延出位置との間で、軸ピン260b等の所定の回動軸を中心に上記持ち上げ操作部を回動させるものであることを特徴とする。
これによれば、上記変形例1で説明したように、上記持ち上げ操作部を回動させるという単純な操作によって、延出位置と非延出位置との間で持ち上げ操作部を変位させることができる。
(態様G)
上記態様A乃至Fのいずれかの態様において、上記操作部取付手段は、上記持ち上げ操作部を上記装置本体に対して着脱自在に取り付けるものであることを特徴とする。
これによれば、持ち上げ操作部をオプション構成とした製品の提供が容易になる。
(態様H)
上記態様A乃至Gのいずれかの態様において、上記持ち上げ操作部が上記非延出位置に位置しているか否かを検知する延長取手検知センサ470等の検知手段と、上記検知手段の検知結果から、上記持ち上げ操作部が規定時間以上継続して非延出位置に位置していないと判断した場合、その旨を報知する警告音発生部等の報知手段とを有することを特徴とする。
これによれば、上記変形例3で説明したように、周囲にいる人に対して持ち上げ操作部が収納位置に収納されていないことを知らせることができ、持ち上げ操作部への衝突回避を促すことができる。また、周囲にいる人に対し、持ち上げ操作部を収納するように促すこともできる。よって、非延出位置へ変位させることが忘れられた持ち上げ操作部へ人が衝突するのを抑制することができる。
(態様I)
上記態様A乃至Hのいずれかの態様において、上記持ち上げ操作部は、上記非延出位置に位置しているときに該持ち上げ操作部の一部分が当該シート分離搬送装置の外部に露出するように構成され、かつ、当該一部分には、利用者が手を引っ掛けて該非延出位置に位置する持ち上げ操作部を上記延出位置へ移動させる操作を行う引掛け部568が形成されていることを特徴とする。
これによれば、上記変形例4で説明したように、非延長位置に位置する持ち上げ操作部を延長位置へ変位させる際、利用者は引掛け部568に指を引っかけて持ち上げ操作部を移動させることができ、このような引掛け部568が無い構成よりも利用者の操作性を向上させることが可能である。また、このような引掛け部568を持ち上げ操作部の当該一部分(露出部分)に設けることで、どこを操作すれば持ち上げ操作部を延長位置へ移動させることができるのかを、利用者に対して直感的に把握させやすいという効果も得られる。
(態様J)
上記態様A乃至Iのいずれかの態様において、上記持ち上げ操作部が上記延出位置に位置するときに該持ち上げ操作部が上記非延出位置へ移動するのを規制するとともに、所定の規制解除操作を受けたときに当該規制を解除して該持ち上げ操作部の該非延出位置へ移動を可能とするストッパ669等の延出位置規制手段を有することを特徴とする。
これによれば、上記変形例5で説明したように、延出位置に移動させた持ち上げ操作部が勝手に非延出位置に戻ってしまうことによる不具合を抑制できる。
(態様K)
上記態様A乃至Jのいずれかの態様において、上記持ち上げ操作部は、上記非延出位置に位置しているときに該持ち上げ操作部の一部分が当該シート分離搬送装置の外部に露出するように構成されており、当該一部分は、持ち上げ操作部を該非延出位置に位置させた状態のまま、利用者が手を掛けて、上記台座部上に閉じている状態の上記装置本体を開く際に持ち上げる操作を行うグリップカバー871等の本体操作部用部材が形成されていることを特徴とする。
これによれば、上記変形例7で説明したように、持ち上げ操作部とは別個に本体操作部を設けることなく、本体操作部を操作するという従来の一般的な構成と同様の操作手順でも装置本体を開くことができるようになる。
(態様L)
上記態様Kにおいて、上記持ち上げ操作部が上記非延出位置に位置するときに該持ち上げ操作部が上記延出位置へ移動するのを規制するとともに、所定の規制解除操作を受けたときに当該規制を解除して該持ち上げ操作部の該延出位置へ移動を可能とするストッパ872等の非延出位置規制手段を有することを特徴とする。
これによれば、上記変形例7で説明したように、持ち上げ操作部を非延出位置に位置させたまま、利用者が持ち上げ操作部の本体操作部用部材に手を掛けて装置本体を開く際、持ち上げ操作部が意図せずに延出位置へ移動しようとする事態を抑制できる。よって、非延出位置に位置させたままの持ち上げ操作部を持ち上げて装置本体を開く際の操作性が向上する。
(態様M)
原稿シートを搬送するADF51等の原稿シート搬送手段と、上記原稿シート搬送手段によって搬送される原稿シートの画像を読み取るスキャナ150等の読取手段とを備えた画像読取装置において、上記原稿シート搬送手段として、上記態様A乃至Lのいずれかの態様に係るシート分離搬送装置を用いることを特徴とする。
これによれば、一般に重い構成である原稿シート搬送手段を読取手段上から開く際、邪魔になりにくい持ち上げ操作部を使用して、その操作力の軽減を実現できる。
(態様N)
記録シートPを搬送する記録シート搬送手段と、上記記録シート搬送手段によって搬送される記録シートに画像を形成する画像形成手段とを備えた画像形成装置において、上記記録シート搬送手段として、上記態様A乃至Lのいずれかの態様に係るシート分離搬送装置を用いることを特徴とする。
これによれば、一般に重い構成である記録シート搬送手段を台座部上から開く際、邪魔になりにくい持ち上げ操作部を使用して、その操作力の軽減を実現できる。
(態様O)
画像読取手段と、該画像読取手段で読み取った原稿画像に基づいて記録シート上に画像を形成する画像形成手段とを備える画像形成装置において、上記画像読取手段として、上記態様Mに係る画像読取装置を用いることを特徴とする。
これによれば、一般に重い構成である原稿シート搬送手段を読取手段上から開く際、邪魔になりにくい持ち上げ操作部を使用して、その操作力の軽減を実現できる。
(態様P)
上記態様Oにおいて、上記記録シートを搬送する記録シート搬送手段として、上記態様A乃至Lのいずれかの態様に係るシート分離搬送装置を用いることを特徴とする。
これによれば、一般に重い構成である記録シート搬送手段を台座部上から開く際、邪魔になりにくい持ち上げ操作部を使用して、その操作力の軽減を実現できる。
3K,Y,M,C プロセスユニット
4K,Y,M,C 感光体
25 中間転写ベルト
34 定着装置
50 画像読取ユニット
51 ADF
52 本体カバー
53 原稿載置台
54 原稿搬送部
55 原稿スタック台
100 コントローラ
111 本体制御部
150 スキャナ
155 第二コンタクトガラス
159 蝶番
160,260,360,560,660,760,860 延長取手
161 ステー
161a 切り欠き部
162F 前面フレーム
162R 背面フレーム
163 本体取手
365 第一延長部
366 第二延長部
470 延長取手検知センサ
568 引掛け部
669 ストッパ
669a ストッパ部材
669b 付勢機構
765 グリップ部
766 延長部
865 グリップ部
866 延長部
871 グリップカバー
872 ストッパ
特開2008−283387号公報 特開2008−102439号公報

Claims (16)

  1. シートを積載するシート積載手段と、上記シート積載手段に積載されたシートを一枚ずつ分離給送する分離給送手段と、上記分離給送手段により分離給送されたシートを所定の目標箇所へ搬送する搬送手段とを、台座部上にヒンジ機構を介して取り付けられた装置本体に設け、該ヒンジ機構を回動中心にして該装置本体を上下方向に開閉可能に構成したシート分離搬送装置において、
    上記台座部上に閉じている状態の上記装置本体を開く際に利用者が持ち上げる操作を行う持ち上げ操作部を、上記ヒンジ機構から離れる方向へ上記装置本体から延出する延出位置と、該延出位置よりも上記装置本体側に位置する非延出位置とに変位可能なように、上記装置本体に取り付ける操作部取付手段を有することを特徴とするシート分離搬送装置。
  2. 請求項1のシート分離搬送装置において、
    上記台座部上に閉じている状態の上記装置本体を開く際に利用者が持ち上げる操作を行う本体操作部が該装置本体の外壁に形成されており、
    上記延出位置は、上記本体操作部よりも上記ヒンジ機構から離れた位置であることを特徴とするシート分離搬送装置。
  3. 請求項1又は2のシート分離搬送装置において、
    上記非延出位置は、上記装置本体の内部位置であることを特徴とするシート分離搬送装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート分離搬送装置において、
    上記操作部取付手段は、上記延出位置と上記非延出位置との間で上記持ち上げ操作部を直線移動させるものであることを特徴とするシート分離搬送装置。
  5. 請求項4のシート分離搬送装置において、
    上記持ち上げ操作部は、上記直線移動の方向に沿って長尺な延出部と、該延出部の一端部に対し、該延出部の長尺方向に沿って伸びる第1位置と該延出部の長尺方向に対して交差する方向へ延びる第2位置との間で回動可能に取り付けられた把持部とを備えており、
    上記持ち上げ操作部が上記非延出位置に位置するとき、上記把持部は上記第1位置に位置するように構成されていることを特徴とするシート分離搬送装置。
  6. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート分離搬送装置において、
    上記操作部取付手段は、上記延出位置と上記非延出位置との間で、所定の回動軸を中心に上記持ち上げ操作部を回動させるものであることを特徴とするシート分離搬送装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート分離搬送装置において、
    上記操作部取付手段は、上記持ち上げ操作部を上記装置本体に対して着脱自在に取り付けるものであることを特徴とするシート分離搬送装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシート分離搬送装置において、
    上記持ち上げ操作部が上記非延出位置に位置しているか否かを検知する検知手段と、
    上記検知手段の検知結果から、上記持ち上げ操作部が規定時間以上継続して非延出位置に位置していないと判断した場合、その旨を報知する報知手段とを有することを特徴とするシート分離搬送装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシート分離搬送装置において、
    上記持ち上げ操作部は、上記非延出位置に位置しているときに該持ち上げ操作部の一部分が当該シート分離搬送装置の外部に露出するように構成され、かつ、当該一部分には、利用者が手を引っ掛けて該非延出位置に位置する持ち上げ操作部を上記延出位置へ移動させる操作を行う引掛け部が形成されていることを特徴とするシート分離搬送装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載のシート分離搬送装置において、
    上記持ち上げ操作部が上記延出位置に位置するときに該持ち上げ操作部が上記非延出位置へ移動するのを規制するとともに、所定の規制解除操作を受けたときに当該規制を解除して該持ち上げ操作部の該非延出位置へ移動を可能とする延出位置規制手段を有することを特徴とするシート分離搬送装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシート分離搬送装置において、
    上記持ち上げ操作部は、上記非延出位置に位置しているときに該持ち上げ操作部の一部分が当該シート分離搬送装置の外部に露出するように構成されており、当該一部分は、持ち上げ操作部を該非延出位置に位置させた状態のまま、利用者が手を掛けて、上記台座部上に閉じている状態の上記装置本体を開く際に持ち上げる操作を行う本体操作部用部材が形成されていることを特徴とするシート分離搬送装置。
  12. 請求項11のシート分離搬送装置において、
    上記持ち上げ操作部が上記非延出位置に位置するときに該持ち上げ操作部が上記延出位置へ移動するのを規制するとともに、所定の規制解除操作を受けたときに当該規制を解除して該持ち上げ操作部の該延出位置へ移動を可能とする非延出位置規制手段を有することを特徴とするシート分離搬送装置。
  13. 原稿シートを搬送する原稿シート搬送手段と、上記原稿シート搬送手段によって搬送される原稿シートの画像を読み取る読取手段とを備えた画像読取装置において、
    上記原稿シート搬送手段として、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のシート分離搬送装置を用いることを特徴とする画像読取装置。
  14. 記録シートを搬送する記録シート搬送手段と、上記記録シート搬送手段によって搬送される記録シートに画像を形成する画像形成手段とを備えた画像形成装置において、
    上記記録シート搬送手段として、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のシート分離搬送装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  15. 画像読取手段と、該画像読取手段で読み取った原稿画像に基づいて記録シート上に画像を形成する画像形成手段とを備える画像形成装置において、
    上記画像読取手段として、請求項13の画像読取装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項15の画像形成装置において、
    上記記録シートを搬送する記録シート搬送手段として、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のシート分離搬送装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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